JP2006162443A - 振動子および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力消費を抑えつつ、可動部の挙動を検出することができる振動子、および、かかる振動子を備える電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の振動子は、振動する可動部を有し、可動部の振動により駆動するものであって、可動部の挙動を検出する挙動読取手段6を有し、挙動読取手段6は、可動部の電極指421に形成され、磁化された磁性体膜421Aと、磁性体膜421Aの近傍に設けられた導体61と、導体61に流れる電流を検出する電流検出手段62とを有し、可動部の振動に伴って導体61に流れる誘導電流を電流検出手段62によって検出することにより、可動部の挙動を検出するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、振動子および電子機器に関するものである。
ある振動電流の周波数に同調して機械的に振動する振動子は、携帯電話等の通信機器用のバンドパスフィルター、基準クロック、振動式センサ等に応用されている。
このような振動子としては、シリコン基板上に、半導体製造プロセスを利用したマイクロマシニング技術により、振動を発生するための構造(浮上部とアンカー部とを有する構造)を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
例えば、特許文献1にかかる振動子は、シリコン基板に、互いに微小空隙を隔てて対向する固定電極および可動電極がパターンニングされている。このような振動子は、可動電極と固定電極との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせ、可動電極の可動部を振動させるようになっている。また、可動電極と固定電極との間の静電容量を検出することにより、可動部の変位を検出するようになっている。そして、検出された可動部の変位に基づき、可動部の振幅を一定に保つように、可動電極と固定電極との間に印加する電圧を制御する。
しかしながら、特許文献1にかかる振動子にあっては、可動部の挙動(振幅)を検出するに際し、電気抵抗の比較的高い可動電極と固定電極との間の微弱な静電容量変化を検出しなければならないので、比較的大きな電力が必要となってしまう。その結果、このような振動子を低電圧で駆動する電子機器に用いることが難しい。
特開平11−190635号公報(段落番号0021)
本発明の目的は、電力消費を抑えつつ、可動部の挙動を検出することができる振動子、および、かかる振動子を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の振動子は、振動する可動部を有し、該可動部の振動により駆動する振動子であって、
前記可動部の挙動を検出する挙動読取手段を有し、
前記挙動読取手段は、前記可動部の少なくとも一部に形成され、磁化された磁性体と、前記磁性体の近傍に設けられた導体と、前記導体に流れる電流を検出する電流検出手段とを有し、前記可動部の振動に伴って前記導体に流れる誘導電流を前記電流検出手段によって検出することにより、前記可動部の挙動を検出するように構成されていることを特徴とする。
これにより、可動部の電気抵抗の大きさに関わらず、可動部の挙動を検出することができるので、電力消費を抑えつつ、可動部の挙動を検出することができる。
本発明の振動子では、前記可動部の挙動として、前記可動部の振動の振幅、振動数、変位量のうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
このような可動部の挙動を検出することにより、可動部の挙動を所望の状態に正確に制御することができる。
本発明の振動子では、前記磁性体は、前記可動部の前記磁性体と対向する面側の一部に層状に設けられていることが好ましい。
これにより、可動部の構成材料を振動特性に優れたものとしつつ、可動部の振動に伴って導体に誘導電流を効果的に生じさせることができる。その結果、少ない電力で優れた振動特性を有する振動子を得ることができる。
本発明の振動子では、前記可動部は、互いに平行に延びて櫛歯状をなす複数の電極指を有し、それらの電極指のうちの少なくとも1つに前記磁性体が形成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、導体近傍を移動する磁性体の総面積を大きくして、より大きな誘導電流を導体に生じさせることができるので、可動部の挙動をより正確に検出することができる。その結果、少ない電力で優れた振動特性を有する振動子を得ることができる。
本発明の振動子では、前記複数の電極指のそれぞれに、前記磁性体が形成され、前記導体は、各電極指をまたがるように設けられていることが好ましい。
これにより、大きな誘導電流を導体により確実に生じさせることができる。
本発明の振動子では、前記複数の電極指に形成された磁性体は、前記可動部の振動方向に沿って多極磁化されていることが好ましい。
これにより、より正確に可動部の挙動を検出することができる。
本発明の振動子では、前記導体に対して同距離にある前記磁性体の部分の極性は、隣接する電極指同士間で同極性になっていることが好ましい。
これにより、さらに大きな誘導電流を導体に生じさせることができる。
本発明の振動子では、前記電流検出手段は、前記導体を流れる電流の大きさおよび/または方向を検出することが好ましい。
これにより、より正確に可動部の挙動を検出することができる。
本発明の振動子では、前記導体は、前記可動部の振動方向に対しほぼ直角に延びていることが好ましい。
これにより、可動部の振動に伴って導体に誘導電流をより確実に生じさせることができる。
本発明の振動子では、前記導体は、線状をなしていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、正確に可動部の挙動を検出することができる。
本発明の振動子では、前記導体は、前記可動部に対し非接触に設けられていることが好ましい。
これにより、可動部の振動を妨げることなく、電力消費を抑えつつ、可動部の挙動を検出することができる。
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、電力消費を抑えつつ、可動部の挙動を検出することができるので、電子機器の省電力化を図ることができる。
以下、本発明の振動子および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
以下では、本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合を、一例にして説明する。
<マイクロレゾネータの構成>
図1は、本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合の実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図1に示すマイクロレゾネータに備えられた可動部の挙動の検出を説明するための図である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1ないし図3に示すマイクロレゾネータ1は、基部2と、この基部2に固定された一対の固定電極31、32と、固定電極31、32同士の間で振動可能に設けられた可動部4とを有している。
可動部4は、各固定電極31、32にそれぞれ対向する可動電極41、42と、基部2に支持部51、52(図1および2参照)を介して固定された固定部45、46と、各可動電極41、42と各固定部(アイランド部)45、46とを連結する梁部43、44とを有している。
各可動電極41、42は、それぞれ、複数の電極指411、421が併設された櫛歯形状をなしている。すなわち、可動部4は、互いに平行に延びて櫛歯状をなす複数の電極指411、421を有している。複数の電極指421上には、磁化された磁性体膜421Aが形成されており、この磁性体膜421Aに近接して、線状の導体61が配されている。この導体61は、可動部4(電極指421)の挙動を検出する挙動読取手段6に用いるためのものである。なお、挙動読取手段6については、後に詳述する。
一方、各固定電極31、32は、それぞれ、併設された電極指311、321と、固定部312、322とを有している。
そして、各固定部312、322は、それぞれ、支持部53、54(図1参照)を介して基部2に固定されている。
固定電極31と可動電極41とは、電極指311と電極指411とが交互に位置するように、すなわち、互いに噛み合うようにして配置されている。また、固定電極32と可動電極42とも、固定電極31と可動電極41と同様に配置されている。
マイクロレゾネータ1では、これらの電極指311、321および411、421の幅、間隔、厚さ等を調整することにより、共振周波数等の特性を所望のものに設定することができる。
本実施形態では、可動部4を構成する各部のうち、各可動電極41、42および各梁部43、44が、また、各固定電極31、32を構成する各部のうち、各電極指311、321が、それぞれ、複数の帯状体を組み合わせたような形状をなしている。そして、これらの部分は、基部2から浮いた状態、すなわち、所定の距離(後述する第2の層102の厚さ)離間した状態となっている。
一方、可動部4を構成する各部のうち、各固定部45、46が、基部2に固定された状態となっている。
このようなマイクロレゾネータ1では、固定電極31と可動電極41との間に電圧を印加すると、図4に示すように、両電極31、41間に静電引力が発生し、可動電極41が固定電極31に接近するように移動する。
一方、この固定電極31と可動電極41との間への電圧の印加を停止するとともに、固定電極32と可動電極42との間に電圧を印加すると、両電極32、42間に静電引力が発生し、可動電極42が固定電極32に向かって移動する。
このように、固定電極31と可動電極41との間、および、固定電極32と可動電極42との間に、交互に電圧を印加することにより、可動電極41、42が一定の周波数で往復動する。この周波数(振動周波数)は、可動電極41、42の合計質量と、梁部43、44のバネ定数で定まる変位に対する復元力によって定まる。
ここで、挙動読取手段6を図4に基づいて詳述する。
前述したように、可動部4の電極指421の表面近傍には、磁性体膜421Aが形成され、磁性体膜421Aの近傍には、線状の導体61が配されている。そして、図4に示すように、導体61には、導体61に流れる電流を検出する電流検出手段62が接続されている。さらに、電流検出手段62には、電流検出手段62によって検出された電流に基づいて、固定電極31と可動電極41との間へ印加する電圧を制御する制御手段63が接続されている。
本実施形態では、前述した、磁性体膜421A、導体61、電流検出手段62によって、挙動読取手段6が構成されている。
すなわち、挙動読取手段6は、図4に示すように、前述した可動部4の電極指421の表面近傍に形成された磁性体膜421Aと、磁性体膜421Aの近傍に設けられた導体61と、導体61に流れる電流を検出する電流検出手段62とを有している。そして、この挙動読取手段6は、可動部4の振動に伴って導体61に流れる誘導電流を電流検出手段62によって検出することにより、可動部4の挙動を検出する。
本実施形態では、導体61は、可動部4の振動方向(すなわち、電極指421の移動方向)に対しほぼ直角に延びている。これにより、可動部4の振動に伴って導体61に誘導電流をより確実に生じさせることができる。
また、導体61は、線状をなしているので、比較的簡単な構成で、正確に可動部4の挙動を検出することができる。
また、導体61は、可動部4に対し非接触に設けられている。これにより、可動部4の振動を妨げることなく、電力消費を抑えつつ、可動部4の挙動を検出することができる。
可動部4に形成された磁性体は、磁性体膜421Aとして、可動部4の磁性体と対向する面側の一部に層状に設けられている。これにより、可動部4の構成材料を振動特性に優れたものとしつつ、可動部4の振動に伴って導体61に誘導電流を効果的に生じさせることができる。その結果、マイクロレゾネータ1は、少ない電力で優れた振動特性を有するものとなる。
また、複数の電極指421のそれぞれに、磁性体膜421Aが形成され、導体61は、各電極指421をまたがるように設けられている。これにより、可動部4の振動に伴って大きな誘導電流を導体61により確実に生じさせることができる。
また、複数の電極指421に形成された磁性体膜421Aは、図4に示すように、可動部4の振動方向(すなわち、電極指421の移動方向)に沿って多極磁化されて、S極とN極とが交互に形成されている。これにより、可動部4の振動時に電流検出手段62によって検出される電流波形に基づいて、より正確に可動部4の挙動を検出することができる。
また、図4に示すように、導体61に対して同距離にある磁性体膜421Aの部分の極性は、隣接する電極指421同士間で同極性になっている。これにより、可動部4の駆動に伴って、さらに大きな誘導電流を導体61に生じさせることができる。
また、電流検出手段62は、導体61を流れる電流の大きさおよび/または方向を検出する。特に、本実施形態のように磁性体膜421Aが複数の磁極を有している場合、導体61を流れる電流はその大きさおよび方向が変化するので、電流検出手段62は、導体61を流れる電流の大きさおよび方向を検出するのが好ましい。これにより、より正確に可動部4の挙動を検出することができる。
このような構成を有する挙動読取手段6により可動部4の挙動を検出すると、可動部4の電気抵抗の大きさに関わらず、可動部4の挙動を検出することができるので、電力消費を抑えつつ、可動部4の挙動を検出することができる。
より具体的には、可動部4の挙動として、可動部4の振幅、振動数、変位のうちの少なくとも1つを検出する。このような可動部4の挙動を検出することにより、この検出結果を制御手段63にて例えばA/D変換、演算してフィードバックして、可動部4の挙動を所望の状態に正確に制御することができる。
<マイクロレゾネータの製造方法>
次に、図1ないし図3に示すマイクロレゾネータの製造方法の一例を説明する。
図5および図6は、それぞれ、図1ないし図3に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図である。なお、図5および図6は、図1におけるB−B線断面図に対応する断面図である。
また、以下の説明では、図5および図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
このマイクロレゾネータ1の製造方法は、[1]磁性体膜形成工程と、[2]第1のエッチング工程と、[3]第2のエッチング工程と、[4]導体配置工程とを有している。以下、各工程について、順次説明する。
[1]磁性体膜形成工程
まず、図5(A)に示すように、基材101上に、後述する第1のエッチングにより実質的にエッチングされない第2の層102と、第1のエッチングによりエッチングされる第1の層103とがこの順で積層されてなる3層構成の基板10を用意する。
この基板10を構成する各層のうち、第1の層103は、前述したマイクロレゾネータ1の可動部4および各固定電極31、32に、第2の層102は、各支持部51、52、53、54に加工される部分であり、基材101は、基部2となる部分である。
この基板10としては、各層101、102、103の組み合わせで各種のものが挙げられるが、特に、主としてSiで構成された基材101上に、主としてSiOで構成された第2の層と、主としてSiで構成された第1の層(活性層)103とがこの順で積層されてなるSOI基板が好適である。
基板10としてSOI基板を用いることにより、第1の層103の厚さが比較的厚いものを作製することができるようになる。このため、形成される各電極指311、321、411、421の厚さを大きくすることができるので、各電極指311、321、411、421の断面積(長手方向に対して垂直な方向での面積)を大きくすることができる。これにより、マイクロレゾネータ1では、静電容量を大きくすることができ、その結果、印加電圧に対する可動部4の変位量を増大させることができる。
また、各電極指311、321、411、421の厚さを大きく設定することができるので、必要とする断面積を確保しつつ、その幅を小さくすることができる。これにより、各固定電極31、32、41、42の小型化、ひいては、マイクロレゾネータ1全体の小型化を図ることができる。
第1の層103の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.2〜100μm程度であるのが好ましく、20〜60μm程度であるのがより好ましい。第1の層103の厚さが薄過ぎると、第1の層103の構成材料等によっては、マイクロレゾネータ1において、可動部4の印加電圧に対する変位量を十分に大きくするのが困難となるおそれがあり、一方、第1の層103の厚さを前記上限値を超えて大きくしても、それ以上の効果の増大が期待できないばかりでなく、エッチングを深く垂直に行うことが難しくなる。
そして、図5(B)に示すように、前述したような基板10に対し、電極指421に対応するように、磁性体膜421Aを形成する。
磁性体膜421Aの形成方法としては、特に限定されないが、例えば、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、薄膜の接合等が挙げられる。
磁性体膜421Aの構成材料としては、特に限定されないが、例えば、鉄、ニッケル、コバルトおよびこれらの化合物等の各種磁性体を用いることができる。
[2]第1のエッチング工程
次に、このような基板10の第1の層103上(第2の層102と反対側)のエッチング領域内に、例えばフォトリソグラフィー法等を用いてマスクを形成する。
なお、マスクとしては、レジスト材料で構成されるマスク(レジストマスク)に代えて、例えばAl等の金属材料で構成されるマスク(メタルマスク)を用いることもできる。
そして、形成されたマスクを用いて、第1の層103に対して第1のエッチングを施す。これにより、第1の層103は、固定電極31および可動部4に対応した形状にパターニングされ、図5(C)に示すように、電極指421が形成される。
なお、第2の層102は、第1のエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第1のエッチングに際して、その侵攻を阻止するストップ層として機能する。
第1のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第1の層103に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第1の層103のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
本工程[2]により、第1の層103がパターニング(加工)され、可動部4、各固定電極31、32が形成される。
[3]第2のエッチング工程
次に、前述したマスクを除去する。第2のエッチング工程に先立って、マスクを除去することにより、第2のエッチング工程において、ウェットエッチングを用いる場合には、マスク材料(レジスト材料や、金属材料)の溶解によるエッチング液の汚染を防止または抑制することができる。
このマスクの除去方法としては、例えば、マスクがレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液、マスクが金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液等を用いることができる。
そして、第2の層102に対して、第1の層103が実質的にエッチングされず、第2の層102をエッチング可能な第2のエッチングを施す。これにより、図6(D)に示すように、第2の層102の一部を除去して、支持部51、52を形成する。
この第2のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好適である。
第2のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層102を等方的にエッチングすることができる。このため、マスク除去において加工されて残存する第1の層103直下の第2の層102も効率よく除去することができる。
このウェットエッチングに用いるエッチング液としては、例えばフッ酸等が挙げられる。
このようなエッチング液に基板10を浸漬すると、まず、残存する第1の層103(可動部4、各固定電極31、32および各ダミー部9)によって覆われていない第2の層102は、上面からエッチングが開始し、等方的にエッチングが進行する。
次に、可動部4および各固定電極31、32の直下の第2の層102も、それぞれ、露出した側面側からエッチングが進行して、徐々に除去される。
そして、第2の層102が除去されていくことにより、基材101と第1の層103との間には、間隙が形成されていく。
ここで、固定部45、46は、それぞれ、平面視において、各可動電極41、42および各梁部43、44を構成する帯状体の面積(最大)より面積が大きく設定されている。このため、これらの面積の差により、固定部45、46以外の部分(各可動電極41、42および各梁部43、44)の直下の第2の層102がほぼ完全に除去された時点では、各固定部45、46の直下の第2の層102の一部が残存した状態となる。
このような時点(状態)で、第2のエッチングを終了すると、残存した第2の層102が支持部51、52となり、この支持部51、52を介して、可動部4は、各固定部45、46において基材101(基部2)に、それぞれ固定される。一方、可動部4の他の部分は、基材101から浮いた状態となる。
[4]導体配置工程
次に、図6(E)に示すように、磁性体膜421Aに対し非接触状態で対向するように、導体61を設けて、マイクロレゾネータ1を得る。
このとき、導体61には、電流検出手段62が接続されている。
以上のような工程を経て、マイクロレゾネータ1が製造される。
なお、マイクロレゾネータ1において、各部の寸法、形状等は任意に変更することができる。ここで、例えば、可動部4の一部分を平面視での面積を比較的大きく設定する場合には、第1のエッチング工程において、かかる部分を複数の孔部を有する形状(例えば、格子状等)にパターニングするのが好ましい。これにより、第2のエッチング工程において、かかる部分の直下の第2の層102を確実に除去することができる。
上述したようなマイクロレゾネータ1は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
次に、このような電子機器(本発明の振動子を備える電子機器)について、図7〜図9に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図7は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、例えば、基準クロック、計時用クロック、無線機器の発振回路、フィルタ等として機能するマイクロレゾネータ1や、アンテナ1101が内蔵されている。
図8は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ1201、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、例えば、搬送波、検波用の発振回路、フィルタ、マイコン用クロック、計時用クロック等として機能するマイクロレゾネータ1が内蔵されている。
図9は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば、マイクロコンピュータ用クロック、計時用クロック等として機能するマイクロレゾネータ1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図7のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図8の携帯電話機、図9のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明の振動子および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、挙動検出手段は、前述した形態のものに限定されず、磁気ヘッドのような形態とすることもできる。
また、前述の実施形態では磁性体を可動部の一部として形成したが、可動部全体が磁性体であってもよく、また、電極指自体が磁性体で形成されていてもよい。
また、導体は、誘導電流を検出できるものであれば、線状をなすものに限らず、帯状、板状等の他の形状であってもよい。
また、前述の実施形態では、電極指421に磁性体膜421Aを設け、その近傍に導体61を配したが、電極指以外の可動部4の部分に磁性体膜を形成し、その近傍に導体を配してもよい。
また、前述の実施形態では、複数の電極指421の全てに磁性体膜を形成したが、複数の電極指421のうちの少なくとも1つに磁性体膜が形成されていれば、可動部4の挙動を検出することができる。
磁性体膜上の磁極の配置は、前述した実施形態のものに限られず、磁極間の距離は等間隔であっても、そうでなくてもよい。
また、本発明の振動子は、マイクロレゾネータへの適用に限定されず、例えば、MEMS応用のセンサ(圧力、加速度、角速度、姿勢)等に適用することができる。
本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合の実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1に示すマイクロレゾネータに備えられた可動部の挙動の検出を説明するための図である。 図1ないし図3に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1ないし図3に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の電子機器(ノート型パーソナルコンピュータ)である。 本発明の電子機器(携帯電話機)である。 本発明の電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。
符号の説明
1……マイクロレゾネータ 2……基部 31、32……固定電極 311、321……電極指 312、322……固定部 4……可動部 41、42……可動電極 411、421……電極指 421A……磁性体膜 43、44……梁部 45、46……固定部 51、52、53、54……支持部 6……挙動読取手段 61……導体 62……電流検出手段 63……制御手段 9……ダミー部 10……基板 101……基材 102……第2の層 103……第1の層 1100‥‥パーソナルコンピュータ 1101‥‥アンテナ 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1201‥‥アンテナ 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース(ボディー) 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥データ通信用の入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピュータ

Claims (12)

  1. 振動する可動部を有し、該可動部の振動により駆動する振動子であって、
    前記可動部の挙動を検出する挙動読取手段を有し、
    前記挙動読取手段は、前記可動部の少なくとも一部に形成され、磁化された磁性体と、前記磁性体の近傍に設けられた導体と、前記導体に流れる電流を検出する電流検出手段とを有し、前記可動部の振動に伴って前記導体に流れる誘導電流を前記電流検出手段によって検出することにより、前記可動部の挙動を検出するように構成されていることを特徴とする振動子。
  2. 前記可動部の挙動として、前記可動部の振動の振幅、振動数、変位量のうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の振動子。
  3. 前記磁性体は、前記可動部の前記磁性体と対向する面側の一部に層状に設けられている請求項1に記載の振動子。
  4. 前記可動部は、互いに平行に延びて櫛歯状をなす複数の電極指を有し、それらの電極指のうちの少なくとも1つに前記磁性体が形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の振動子。
  5. 前記複数の電極指のそれぞれに、前記磁性体が形成され、前記導体は、各電極指をまたがるように設けられている請求項4に記載の振動子。
  6. 前記複数の電極指に形成された磁性体は、前記可動部の振動方向に沿って多極磁化されている請求項5に記載の振動子。
  7. 前記導体に対して同距離にある前記磁性体の部分の極性は、隣接する電極指同士間で同極性になっている請求項6に記載の振動子。
  8. 前記電流検出手段は、前記導体を流れる電流の大きさおよび/または方向を検出する請求項1ないし7のいずれかに記載の振動子。
  9. 前記導体は、前記可動部の振動方向に対しほぼ直角に延びている請求項1ないし8のいずれかに記載の振動子。
  10. 前記導体は、線状をなしている請求項9に記載の振動子。
  11. 前記導体は、前記可動部に対し非接触に設けられている請求項1ないし10のいずれかに記載の振動子。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の振動子を備えることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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