JP2015087284A - 振動素子の製造方法、振動素子および電子機器 - Google Patents

振動素子の製造方法、振動素子および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】より少ない工程で振動素子を製造可能な振動素子の製造方法、信頼性の高い振動素子、およびかかる振動素子を備えた信頼性の高い電子機器を提供すること。【解決手段】本発明の振動素子の製造方法は、基部と、基部から延出する振動腕と、基部に設けられた電極23と、を備える振動素子の製造方法であって、基板11とバッファー層12と下部電極層13と圧電体層14と上部電極層15とがこの順で積層されている積層体10にエッチング処理を施し、圧電体層14の途中まで加工した後、下部電極層13に接続された電極(第1電極)23を圧電体層14から露出させるため、振動腕を形成する領域をマスクしながらエッチング処理を施す。これにより、電極23が形成されるとともに、マスクされていない領域では、基板11まで加工が進む。【選択図】図5

Description

本発明は、振動素子の製造方法、振動素子および電子機器に関するものである。
振動素子としては、例えば、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラやビデオカメラ等の振動制御補正(いわゆる手ぶれ補正)等に用いられ、角速度、加速度等の物理量を検出するセンサーが知られている。例えば、特許文献1には、角速度センサー(振動ジャイロセンサー)が記載されている。
特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーは、基部と、基部から延出された連結アームと、連結アームの先端部から延出された駆動アームと、基部から延出された検出アームとを備える。このような振動ジャイロセンサーは、駆動アームを屈曲振動させた状態で、所定方向の角速度を受けると、駆動アームにコリオリ力が作用し、それに伴って、検出アームが屈曲振動する。このような検出アームの屈曲振動を検出することにより、角速度を検出することができる。
このような振動ジャイロセンサーの基部や駆動アームは、例えば圧電体材料により形成される。そして、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いて圧電体材料を加工することにより、基部や駆動アームを形成する。
例えば、特許文献2には、基板の表面に、バッファー層、下部電極層、圧電層、上部電極層、レジスト膜を順次、積層形成し、その後ドライエッチングでレジスト膜の外周を圧電層の途中までエッチングする工程を有する圧電機能部品の製造方法が開示されている。そして、途中までエッチングされた圧電層は、その後の工程で再度エッチングに供され、残った部分が除去される。この方法によれば、圧電層をエッチングする際に一度に下部電極層に到達するまでエッチングした場合に比べて、圧電層が剥がれ難くなるという効果が得られる。
一方、特許文献2の製造方法では、下部電極層を露出させる工程について特に記載されていないものの、特許文献2の段落0010に記載された補助電極として、圧電層に設けられた窓部から露出させることが開示されている。このため、特許文献2に記載されている製造方法に加え、この下部電極層を露出させる工程も必要になる。
以下、特許文献2の製造方法に下部電極層を露出させる工程も加えた方法を従来技術として説明する。
図10〜12は、それぞれ従来の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。また、図13は、図10〜12に示す製造方法により製造される振動素子の斜視図、図14は、図13に示す振動素子のA−A線断面図である。なお、図10〜12に示す断面図も、図13のA−A線に対応する断面図である。
図13、14に示す振動素子9は、音叉型の素子であって、基部901と、基部901から同じ方向へ延出する2本の振動腕902と、を備えている。基部901と振動腕902は複数層を積層した積層体で一体的に形成されている。この積層体は、シリコン基板91と、その上に設けられたバッファー層92と、その上に設けられた下部電極層93と、その上に設けられた圧電層94と、その上に設けられた上部電極層95と、を備えている。また、下部電極層93は、圧電層94を貫通する窓部941内に設けられた補助電極96を介して振動素子9の上面に露出している。そして、上部電極層95と補助電極96(下部電極層93)との間に電圧を印加することにより、振動素子9を励振することができる。
また、各振動腕902に設けられた上部電極層95は、並列する2本の上部電極層951、952を構成しており、上部電極層951と上部電極層952は、電気的に互いに分離している。
なお、説明の便宜上、図14において補助電極96は省略している。
次に、振動素子9の製造方法(従来の振動素子の製造方法)について工程順に説明する。
図10〜12に示す従来の振動素子9の製造方法では、まず、図10(a)に示すように、下方から、シリコン基板91、バッファー層92、下部電極層93、圧電層94および上部電極層95をこの順で積層する。
次いで、上部電極層95上にレジスト膜を成膜し、必要な形状にパターニングすることにより、図10(b)に示すように、第1のレジスト膜971を形成する。
次いで、1回目のドライエッチングに供し、図10(c)に示すように、圧電層94の途中まで除去する。
次いで、第1のレジスト膜971を除去した後、図11(d)に示すように、第1のレジスト膜971で覆われていた上部電極層95および圧電層94からなる島状部のうち、上面、側面、および圧電層94の上面のうち島状部の周りの領域を覆うように第2のレジスト膜972を形成する。
次いで、2回目のドライエッチングに供し、図11(e)に示すように、除去せずに残していた圧電層94と、下部電極層93およびバッファー層92を除去する。
次いで、ドライエッチングのエッチングガスの種類を変え、シリコン基板91を3回目のエッチングに供する。これにより、図11(f)に示すように、シリコン基板91が貫通されるように加工される。
次いで、特許文献2には記載されていないものの、下部電極層93を露出させる必要があるため、第2のレジスト膜972を除去した後、図12(g)に示すように、第3のレジスト膜973を形成する。このとき、下部電極層93を露出させる領域には、第3のレジスト膜973を形成しないようにする。
次いで、4回目のドライエッチングに供し、図12(h)に示すように、第3のレジスト膜973を形成しなかった領域において、下部電極層93を露出させる。
その後、第3のレジスト膜973を除去することにより、図12(i)に示す振動素子9が得られる。
特開2006−105614号公報 特開2008−300855号公報
しかしながら、従来の振動素子の製造方法では、少なくとも4回のエッチング工程を必要としていた。このため、製造歩留まりを高めることが難しく、できるだけ工数を減らす必要があった。しかも、製造工程の途中でエッチングガスの種類を変える必要があり、その作業に多くの手間と時間を要していた。
本発明の目的は、より少ない工程で振動素子を製造可能な振動素子の製造方法、信頼性の高い振動素子、およびかかる振動素子を備えた信頼性の高い電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動素子の製造方法は、基部と、前記基部から延出するよう設けられた2つの振動腕と、前記各基部に設けられた第1電極と第2電極とを備え、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより前記各振動腕が励振されるよう構成された振動素子を製造する方法であって、
基板と、第1電極層と、圧電体層と、第2電極層と、がこの順で積層されている積層体を準備する工程と、
前記積層体の表面のうち、前記振動腕を形成する領域、および、前記第1電極を形成する領域に第1マスクを重ねる工程と、
前記第1マスクを介して前記積層体に第1エッチング処理を施すことにより、前記圧電体層の厚さの途中まで加工する工程と、
前記第1マスクを除去した後、前記振動部を形成する領域に第2マスクを重ねる工程と、
前記第2マスクを介して前記積層体に第2エッチング処理を施すことにより、前記第1電極を形成する領域において第1電極層が露出するまで加工して前記第1電極を形成する工程と、
前記第2マスクを除去した後、前記2つの振動腕の間に位置する領域が露出するように前記第3マスクを重ねる工程と、
前記第3マスクを介して前記積層体に第3エッチング処理を施すことにより、前記2つの振動腕の間に位置する領域が貫通するまで加工する工程と、
前記第3マスクを除去して前記第2電極層を露出させ、前記第2電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
これにより、圧電体層を加工しつつ、第1電極層を露出させる加工を行うので、より少ない工程で振動素子を製造することができる。
[適用例2]
本発明の振動素子の製造方法では、前記第3マスクは、前記振動腕を形成する領域から前記振動腕を形成する領域の外側の領域に至る部分に重なるよう設けられるのが好ましい。
これにより、第3エッチング処理において、振動腕を形成する領域の圧電体層および下部電極層がその側面から加工されてしまうのを防ぐことができる。その結果、振動腕の振動特性が損なわれるのを防ぐことができる。
[適用例3]
本発明の振動素子の製造方法では、前記積層体に前記第2エッチング処理を施すことにより、前記2つの振動腕の間に位置する領域において前記基板の厚さの途中まで加工することが好ましい。
これにより、第1電極層が露出するまで加工しつつ、併せて、前記領域において圧電体層、下部電極層および基板も同時に加工することができるので、これらの工程を別々に行う場合に比べて加工効率を高めることができる。
[適用例4]
本発明の振動素子の製造方法では、前記積層体は、さらに、前記基板と前記第1電極層との間に設けられ、金属酸化物を含む中間層を備えていることが好ましい。
これにより、基板と第1電極層との密着性をより高め、振動素子の信頼性を高めることができる。
[適用例5]
本発明の振動素子の製造方法では、前記第1電極層は、白金または白金を含む合金で構成されていることが好ましい。
これらの材料は、エッチング処理の処理レートが比較的小さいため、エッチング処理によって第1電極層を露出させる際、その作業性が向上する。
[適用例6]
本発明の振動素子の製造方法では、前記第2電極層は、金または金を含む合金で構成されていることが好ましい。
これらの材料は、耐候性が比較的高いため、経時的な導電性の低下といった不具合の発生を抑制することができる。
[適用例7]
本発明の振動素子の製造方法では、前記基板は、シリコンで構成されていることが好ましい。
シリコン製の基板は、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等により、精密な加工が可能であるため、振動素子の製造に好適に用いられる。
[適用例8]
本発明の振動素子の製造方法では、前記第1エッチング処理、前記第2エッチング処理および前記第3エッチング処理は、互いに同じ種類のエッチングガスを用いたドライエッチング処理であることが好ましい。
これにより、ガス交換等が不要になるため、工数を削減することができる。
[適用例9]
本発明の振動素子は、基板と第1電極層とが積層されている積層体を含む基部と、前記基部から延出するよう設けられ、一部が基板と第1電極層と圧電体層と第2電極層とがこの順で積層されている積層体を含む2つの振動腕と、を備え、
前記基板は、前記第1電極層が積層されている側に位置している第1面と、段差を介して前記第1面より外側に位置している第2面と、を有していることを特徴とする。
これにより、基板と第1電極層との接続面の外縁部に応力が集中し難くなるため、基板と第1電極層との間に剥離が生じ難くなる。その結果、信頼性の高い振動素子が得られる。
[適用例10]
本発明の電子機器は、本発明の振動素子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の振動素子の実施形態を示す平面図である。 図1に示すB−B線断面図である。 図2に示す振動腕近傍の部分拡大図である。 本発明の振動素子の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の振動素子の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の振動素子の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の振動素子を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の振動素子を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の振動素子を備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 従来の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 従来の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 従来の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図10〜12に示す製造方法により製造される振動素子の斜視図である。 図13に示す振動素子のA−A線断面図である。
以下、振動素子の製造方法、振動素子および電子機器について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<振動素子>
まず、本発明の振動素子の実施形態について説明する。
図1は、本発明の振動素子の実施形態を示す平面図、図2は、図1に示すB−B線断面図である。
図1に示す振動素子1は、音叉型の素子であって、基部21と、1対の振動腕221、222と、を有している。図面が煩雑になるのを避けるため、図1では、これら以外の部位(電極等)の図示を省略している。
なお、以下の説明では、振動素子1およびその製造方法について音叉型の素子を例に説明するが、本発明はかかる素子に限定されるものではない。例えば、H型音叉、三脚音叉、ダブルT型、くし歯型、直交型、角柱型といった種々の形態の素子にも適用可能である。
このような振動素子1は、パッケージ内に封止されるとともに、図示しない制御用のICと電気的に接続されることで、ジャイロセンサー等を構築することができる。ジャイロセンサーは、角速度、加速度等の物理量を検出することにより、例えば、撮像機器の手振れ補正や、GPS(Global Positioning System)衛星信号を用いた移動体ナビケーションシステムにおける車両等の姿勢検出、姿勢制御等に用いられる。
図1に示す振動素子1は、基部21および1対の振動腕221、222が、複数層の積層体で一体的に形成されている。
この積層体は、図2の下方から、基板11、バッファー層(中間層)12、下部電極層(第1電極層)13、圧電体層14および上部電極層(第2電極層)15をこの順で積層してなるものである。この積層体を音叉型に加工することで、図1に示す振動素子1が得られる。
振動素子1の大きさや厚さは、振動素子1の発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性等に応じて適宜設定される。
以下、振動素子1の各部についてさらに詳述する。
基部21は、1対の振動腕221、222の一端を支持する部位であり、1対の振動腕221、222に設けられた電極層の接点となる4つの電極23、24、25、26が設けられている。この電極とICとを図示しない配線で接続することにより、振動素子1を励振させたり、検出した信号をICで受信し、解析したりすることができる。
また、4つの電極23、24、25、26のうち、電極(第1電極)23の構造は、基部21に設けられた下部電極層13が部分的に露出した構造になっている。一方、残る電極24、25、26の構造は、基部21に設けられた上部電極層15が露出した構造になっている。このうち、電極24が第2電極に相当する。
また、基部21に設けられた基板11のうち、バッファー層12が積層されている部分は、局所的に隆起した状態になっている。換言すれば、基部21に設けられた基板11のうち、バッファー層12が積層されていない部分は、バッファー層12が積層されている部分に比べて、その厚さが薄くなっている。その結果、基板11には、バッファー層12が積層されている部分と、バッファー層12が積層されていない部分とで、段差16が生じている。
1対の振動腕221、222は、それぞれ基部21から図1の上方に延出する長尺状の部材である。
また、振動腕221は、図2に示すように、基板11、バッファー層12、下部電極層13、圧電体層14および上部電極層15が下方からこの順で積層された積層体で構成されている。また、上部電極層15は、振動腕221の長手方向に対して直交する幅方向(図2の左右方向)において互いに離間している。この結果、振動腕221の上部電極層15は、電気的に分離した一対の電極として機能する。ここでは、図2に示す振動腕221の上部電極層15のうち、左側の上部電極層15を検出電極151とし、右側の上部電極層15を励振電極152とする。このうち、検出電極151は、前述した基部21に設けられた電極26と接続されており、励振電極152は、基部21に設けられた電極24と接続されている。
さらに、振動腕221に設けられた圧電体層14も、上部電極層15が積層されている部分が、局所的に隆起した状態になっている。換言すれば、振動腕221に設けられた圧電体層14のうち、上部電極層15が積層されていない部分は、上部電極層15が積層されている部分に比べて、その厚さが薄くなっている。その結果、圧電体層14には、上部電極層15が積層されている部分と、上部電極層15が積層されていない部分とで、段差17が生じている。
また、振動腕221に設けられた基板11も、バッファー層12が積層されている部分が、局所的に隆起した状態になっている。換言すれば、基部21に設けられた基板11のうち、バッファー層12が積層されていない部分は、バッファー層12が積層されている部分に比べて、その厚さが薄くなっている。その結果、基板11には、バッファー層12が積層されている部分と、バッファー層12が積層されていない部分とで、段差16が生じている。
なお、図示しないものの、基部21のうち、電極23以外の部分についても、振動腕221と同様、圧電体層14に段差17が生じている。
一方、振動腕222も、振動腕221と同様の構造になっている。
すなわち、振動腕222の上部電極層15は、振動腕222の長手方向に対して直交する幅方向(図2の左右方向)において互いに離間している。この結果、振動腕222の上部電極層15は、電気的に分離した一対の電極として機能する。ここでは、図2に示す振動腕222の上部電極層15のうち、左側の上部電極層15を励振電極153とし、右側の上部電極層15を検出電極154とする。このうち、励振電極153は、基部21に設けられた電極24と接続されており、検出電極154は、基部21に設けられた電極25と接続されている。
このような振動素子1において、励振電極152(電極24)と下部電極層13(電極23)との間に電圧を印加すると、励振電極152と下部電極層13とに挟まれている圧電体層14の部分が伸縮し、振動腕221において図2の左右方向に往復する振動を生じさせる。同様に、励振電極153と下部電極層13との間に電圧を印加すると、励振電極153と下部電極層13とに挟まれている圧電体層14の部分が伸縮し、振動腕222において図2の左右方向に往復する振動を生じさせる。
この状態において振動素子1に角速度が加わると、コリオリ力により、振動腕221、222には、振動方向と直交する方向への力が発生する。この力によるたわみ量を検出電極151、154で検出することにより、振動素子1に加わった角速度量を知ることができる。
ここで、振動素子1では、図2に示すように、基板11に段差16が形成されている。この段差16は、前述したように、バッファー層12が積層されている部分と積層されていない部分との間で、基板11の厚さが異なることによって形成されたものである。このような段差16を設けることにより、基板11とバッファー層12との間に剥離が生じ難くなる。これは、段差16を設けることにより、例えば基板11とバッファー層12との間に生じる熱膨張差に伴う応力や、圧電体層14の伸縮によって生じる応力が、基板11とバッファー層12との接続面の外縁部に集中し難くなるためであると考えられる。
同様に、圧電体層14にも段差17が形成されている。この段差17は、前述したように、上部電極層15が積層されている部分と積層されていない部分との間で、圧電体層14の厚さが異なることによって形成されたものである。このような段差17を設けることにより、圧電体層14と上部電極層15との間に剥離が生じ難くなる。これは、段差17を設けることによって、例えば圧電体層14と上部電極層15との間に生じる熱膨張差に伴う応力や、圧電体層14の伸縮によって生じる応力が、圧電体層14と上部電極層15との接続面の外縁部に集中し難くなるためであると考えられる。
図3は、図2に示す振動腕221近傍の部分拡大図である。
図3に示す振動腕221の基板11のうち、バッファー層12に接している面(下部電極層13側に位置している面)を第1面111とし、第1面の外側に段差16を介して位置し、バッファー層12が接していない面を第2面112とする。第1面111と第2面112との段差16の高さは、特に限定されないが、基板11の厚さをtとし、段差16の高さをhとしたとき、0.001t以上0.1t以下程度であるのが好ましく、0.003t以上0.01t以下程度であるのがより好ましい。段差16の高さhを前記範囲内に設定することで、段差16が振動腕221の振動特性に及ぼす影響を抑えつつ、応力集中に伴う剥離が生じる確率をより低下させることができる。
一方、振動腕221の基板11のうち、第2面112の幅wは、特に限定されないものの、0.01t以上1t以下程度であるのが好ましく、0.03t以上0.5t以下程度であるのがより好ましい。第2面の幅wを前記範囲内に設定することで、やはり段差16が振動腕221の振動特性に及ぼす影響を抑えつつ、応力集中に伴う剥離が生じる確率をより低下させることができる。
<振動素子の製造方法>
次に、本発明の振動素子の製造方法の実施形態について説明する。
図4〜6は、それぞれ本発明の振動素子の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。なお、図4〜6の断面図は、図1のB−B線に対応する断面図である。
本実施形態に係る振動素子の製造方法は、[1]基板11とバッファー層(中間層)12と下部電極層(第1電極層)13と圧電体層14と上部電極層(第2電極層)15とがこの順で積層されている積層体10を準備する工程と、[2]積層体10の上面のうち、振動腕221、222を形成すべき領域220、および、基部21において電極23を形成すべき領域230に、第1マスク271を重ねる工程と、[3]積層体10に第1エッチング処理を施す工程と、[4]第1マスク271を除去した後、領域220に第2マスク272を重ねる工程と、[5]積層体10に第2エッチング処理を施す工程と、[6]第2マスク272を除去した後、振動腕221と振動腕222の間に位置する領域226が露出するように第3マスク273を重ねる工程と、[7]積層体10に第3エッチング処理を施す工程と、[8]第3マスク273を除去する工程と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]
まず、基板11、バッファー層12、下部電極層13、圧電体層14および上部電極層15がこの順で積層されてなる積層体10を準備する(図4(a)参照)。
基板11の構成材料は、シリコン、セラミックス、ガラス等が挙げられる。このうち、基板11の構成材料はシリコンであるのが好ましい。シリコン製の基板11は、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等により、精密な加工が可能であるため、振動素子1の製造に好適に用いられる。
また、バッファー層12の構成材料としては、酸化ニッケル(NiO)、酸化コバルト(CoO)、酸化マグネシウム(MgO)等の金属酸化物やTi等で構成される。このうち、金属酸化物が好ましく用いられる。金属酸化物を含むバッファー層12を基板11と下部電極層13との間に介挿することで、基板11と下部電極層13との密着性をより高め、振動素子1の信頼性を高めることができる。
また、下部電極層13および上部電極層15の構成材料としては、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、白金合金、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等が挙げられる。
なお、基板11と下部電極層13との間には、バッファー層12に代えて、あるいは、バッファー層12に追加して、任意の目的の層が設けられていてもよい。
このうち、下部電極層13の構成材料としては、白金または白金を含む合金が好ましく用いられる。これらの金属材料は、導電性に優れるため、下部電極層13の材料として有用である。また、これらの金属材料は、エッチング処理の処理レートが比較的小さいため、エッチング処理によって下部電極層13を露出させる工程において、下部電極層13を露出させた時点でエッチング処理を終了するタイミングを測り易くなるため、その作業性が向上する。その結果、製造効率を高めるとともに、製造歩留まりを高めることができる。
一方、上部電極層15の構成材料としては、金または金を含む合金が好ましく用いられる。これらの金属材料は、耐候性が比較的高いため、経時的な導電性の低下といった不具合の発生を抑制することができる。
また、圧電体層14の構成材料としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)等の酸化物系材料が挙げられる。
なお、これらの各層は、例えば、スパッタリング、真空蒸着のような物理的成膜法、CVDのような化学的成膜法、めっき法等により成膜される。
[2]
次に、図4(b)に示すように、積層体10の上面のうち、振動腕221の検出電極151および励振電極152を形成すべき領域220、振動腕222の励振電極153および検出電極154を形成すべき領域220、ならびに、基部21において電極23を形成すべき領域230に、それぞれ第1マスク271を成膜する。
第1マスク271としては、例えばフォトレジスト膜等が用いられる。これにより、露光、現像処理を経ることで、所望の平面視形状を有する第1マスク271を効率よく成膜することができる。
[3]
次に、第1マスク271を介して積層体10に第1エッチング処理を施す。これにより、第1マスク271で覆われていない領域が徐々に除去されるよう加工される。そして、図4(c)に示すように、圧電体層14の厚さの途中まで加工されたところで、第1エッチング処理を終了する。このようなタイミングで第1エッチング処理を終えることにより、積層体10には、上部電極層15と部分的に突出した圧電体層14とで構成される島状部18が形成される。
第1エッチング処理としては、ウェットエッチング処理も用いられるが、好ましくはドライエッチング処理が用いられる。ドライエッチング処理に用いられるエッチングガスとしては、例えば、CF、Ar、SF、O、C等を含むガスが挙げられる。
圧電体層14の途中で加工を止めるとき、その加工深さは、特に限定されないものの、圧電体層14の厚さの5%以上70%以下程度であるのが好ましい。この程度の加工深さに設定することで、上部電極層15が剥離し難くなる効果を確保しつつ、圧電体層14自体の機械的特性の低下を防止し、結果として圧電体層14と下部電極層13との密着性も確保することができる。
[4]
次に、第1マスク271を除去する。第1マスク271の除去には、例えばアッシング処理等を用いることができる。
続いて、振動腕221、222を形成すべき領域220に第2マスク272を成膜する。
第2マスク272としては、例えばフォトレジスト膜等が用いられる。
なお、このとき、図5(d)に示すように、島状部18の上面から、側面、そして島状部18の外側の領域にかけて第2マスク272で覆うように成膜するのが好ましい。このように島状部18の外側の領域に至るまで第2マスク272を重ねることにより、後述する第2エッチング処理により、圧電体層14に段差17を形成することができる。
[5]
次に、第2マスク272を介して積層体10に第2エッチング処理を施す。これにより、第2マスク272で覆われていない領域が徐々に除去されるよう加工される。このとき、基部21において電極23を形成すべき領域230も、第2マスク272で覆われていないため、上部電極層15および圧電体層14が順次除去される。そして、図5(e)に示すように、下部電極層13が露出したところで、第2エッチング処理を終了する。これにより、基部21において下部電極層13の露出面を形成することができ、この露出面が前述した電極(第1電極)23となる。
また、下部電極層13が露出するまで加工が進む一方、振動腕221を形成すべき領域と振動腕222を形成すべき領域との間の領域226や、振動腕221、222を形成すべき領域と基部21を形成すべき領域との間の領域227においては、領域230よりも第2エッチング処理の開始時点における厚さがそもそも薄い。このため、これらの領域226、227では、第2エッチング処理において、自ずと領域230よりも加工が進むことになる。これにより、下部電極層13を露出させる加工を行いつつ、併せて、領域226、227における圧電体層14、下部電極層13、バッファー層12および基板11の加工も同時に行うことができる。その結果、これらの加工を別々に行う場合に比べて、加工効率を高めることができる。
具体的には、これらの領域226、227では、領域230において下部電極層13が露出するまで加工が進むとき、基板11に至るまで加工が進む。そして、領域230において下部電極層13が露出したときには、領域226、227では、基板11の厚さの途中まで加工が進んでいることになる。
換言すれば、第2エッチング処理を開始するとき、領域230は、島状部18の分だけ厚さが厚くなっており、この分だけ、領域230の加工進度を遅らせることができる。このため、この島状部18の厚さが、下部電極層13の厚さとバッファー層12の厚さの合計よりも厚くなるように第1エッチング処理における加工量を設定しておくことにより、第2エッチング処理では、領域226、227の基板11の厚さの途中まで加工を進めることができるようになる。
したがって、島状部18の高さ(厚さ)をHとし、下部電極層13の厚さとバッファー層12の厚さの合計をTとしたとき、T<Hを満足するのが好ましく、2T<H<10Tを満足するのがより好ましい。これにより、下部電極層13およびバッファー層12や基板11の厚さの大小関係にもよるが、領域230において下部電極層13を露出させたとき、領域226、227では、基板11を貫通させることなく、基板11の途中まで加工を進めることができる。
なお、第2エッチング処理により、振動腕221、222を形成すべき領域220は、その周囲が掘り下げられることとなるため、島状部19および段差17が形成される。
[6]
次に、第2マスク272を除去する。第2マスク272の除去には、例えばアッシング処理等を用いることができる。
続いて、振動腕221、222を形成すべき領域220および基部21において電極23を形成すべき領域230に第3マスク273を成膜する。換言すれば、基板11を除去すべき領域、すなわち、振動腕221を形成すべき領域と振動腕222を形成すべき領域との間の領域226や、振動腕221、222を形成すべき領域と基部21を形成すべき領域との間の領域227が露出するように第3マスク273を成膜する。
第3マスク273としては、例えばフォトレジスト膜等が用いられる。
なお、このとき、図5(f)に示すように、島状部19の上面から、側面、そして島状部19の外側の領域にかけて第3マスク273で覆うように成膜するのが好ましい。このように島状部19の外側の領域に至るまで第3マスク273を重ねることにより、後述する第3エッチング処理において、圧電体層14、下部電極層13およびバッファー層12が側面から加工されてしまうのを防ぐことができる。これにより、振動腕221、222の振動特性が損なわれるのを防ぐことができる。
[7]
次に、第3マスク273を介して積層体10に第3エッチング処理を施す。これにより、図6(g)に示すように、第3マスク273で覆われていない領域226、227が除去されるよう加工される。その結果、領域226、277の基板11が除去される。また、これにより、段差16が形成される。
[8]
次に、第3マスク273を除去する。第3マスク273の除去には、例えばアッシング処理等を用いることができる。これにより、図6(h)に示すように、電極23を露出させることができ、かつ、上部電極層15を露出させることができる。
また、図面には示していないものの、基部21では、上部電極層15で構成された電極24、25、26も露出する。
以上のようにして振動素子1が得られる。
なお、上述したような振動素子の製造方法では、少なくとも3回のエッチング処理により、振動素子1を得ることができる。このため、従来に比べて製造にかかる工数も減らすことができ、製造歩留まりを高めることができる。すなわち、より少ない工程で振動素子1を製造することができる。
また、従来の製造方法では、ドライエッチングにより、図8(d)の形状から図8(e)の形状に変化させる。その後、エッチングガスの種類を変えて、図8(e)の形状から図8(f)の形状に変化させる。このように従来の製造方法では、エッチングガスを変える必要があった。これは、仮にエッチングガスの種類を変えなかった場合、図8(f)の形状を作る際、圧電層94、下部電極層93およびバッファー層92の側面が加工されてしまう不具合が発生するからである。
これに対し、本実施形態に係る振動素子の製造方法では、図5(f)に示すように、島状部19の側面を第3マスク273で覆う工程を設けている。このため、エッチングガスの種類を変えることなく、基板11を加工することができる。このため、3回のエッチング処理において同じ種類のエッチングガスを用いることができ、ガス交換等が不要になるため、工数を削減することができる。
なお、従来の製造方法においてこのような不具合の発生を防ぐためには、図8(e)に示す島状部の側面を覆うようにマスクを形成する工程を追加すればよいことになる。ただし、その場合、マスクを形成する工程が1つ増え、全部で少なくとも4回のマスク形成工程が必要になるため、製造効率の観点からは好ましくない。
これに対し、本実施形態に係る振動素子の製造方法では、エッチングガスの種類を変えることなく、かつ、少なくとも3回のマスク形成工程で不具合の発生を抑えることができる。
そして、以上説明したような振動素子1は、各種の電子機器に組み込んで使用することができる。
このような電子機器によれば、信頼性を優れたものとすることができる。
<電子機器>
ここで、本発明の振動素子を備える電子機器の一例について、図7〜図9に基づき、詳細に説明する。
図7は、本発明の振動素子を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサーとして機能する前述した振動素子1が内蔵されている。
図8は、本発明の振動素子を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサーとして機能する前述した振動素子1が内蔵されている。
図9は、本発明の振動素子を備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサーとして機能する前述した振動素子1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図7のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図8の携帯電話機、図9のディジタルスチルカメラの他にも、電子デバイスの種類に応じて、例えば、車体姿勢検出装置、ポインティングデバイス、ヘッドマウントディスプレイ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲームコントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
以上、本発明について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の振動素子では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明の振動素子の製造方法には、任意の工程を追加することもできる。
1……振動素子 9……振動素子 10……積層体 11……基板 12……バッファー層 13……下部電極層 14……圧電体層 15……上部電極層 16……段差 17……段差 18……島状部 19……島状部 21……基部 23……電極 24……電極 25……電極 26……電極 91……シリコン基板 92……バッファー層 93……下部電極層 94……圧電層 95……上部電極層 96……補助電極 100……表示部 111……第1面 112……第2面 151……検出電極 152……励振電極 153……励振電極 154……検出電極 220……領域 221……振動腕 222……振動腕 226……領域 227……領域 230……領域 271……第1マスク 272……第2マスク 273……第3マスク 901……基部 902……振動腕 941……窓部 951……上部電極層 952……上部電極層 971……第1のレジスト膜 972……第2のレジスト膜 973……第3のレジスト膜 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター

Claims (10)

  1. 基部と、前記基部から延出するよう設けられた2つの振動腕と、前記各基部に設けられた第1電極と第2電極とを備え、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより前記各振動腕が励振されるよう構成された振動素子を製造する方法であって、
    基板と、第1電極層と、圧電体層と、第2電極層と、がこの順で積層されている積層体を準備する工程と、
    前記積層体の表面のうち、前記振動腕を形成する領域、および、前記第1電極を形成する領域に第1マスクを重ねる工程と、
    前記第1マスクを介して前記積層体に第1エッチング処理を施すことにより、前記圧電体層の厚さの途中まで加工する工程と、
    前記第1マスクを除去した後、前記振動腕を形成する領域に第2マスクを重ねる工程と、
    前記第2マスクを介して前記積層体に第2エッチング処理を施すことにより、前記第1電極を形成する領域において第1電極層が露出するまで加工して前記第1電極を形成する工程と、
    前記第2マスクを除去した後、前記2つの振動腕の間に位置する領域が露出するように第3マスクを重ねる工程と、
    前記第3マスクを介して前記積層体に第3エッチング処理を施すことにより、前記2つの振動腕の間に位置する領域が貫通するまで加工する工程と、
    前記第3マスクを除去して前記第2電極層を露出させ、前記第2電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする振動素子の製造方法。
  2. 前記第3マスクは、前記振動腕を形成する領域から前記振動腕を形成する領域の外側の領域に至る部分に重なるよう設けられる請求項1に記載の振動素子の製造方法。
  3. 前記積層体に前記第2エッチング処理を施すことにより、前記2つの振動腕の間に位置する領域において前記基板の厚さの途中まで加工する請求項1または2に記載の振動素子の製造方法。
  4. 前記積層体は、さらに、前記基板と前記第1電極層との間に設けられ、金属酸化物を含む中間層を備えている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
  5. 前記第1電極層は、白金または白金を含む合金で構成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
  6. 前記第2電極層は、金または金を含む合金で構成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
  7. 前記基板は、シリコンで構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
  8. 前記第1エッチング処理、前記第2エッチング処理および前記第3エッチング処理は、互いに同じ種類のエッチングガスを用いたドライエッチング処理である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
  9. 基板と第1電極層とが積層されている積層体を含む基部と、前記基部から延出するよう設けられ、一部が基板と第1電極層と圧電体層と第2電極層とがこの順で積層されている積層体を含む2つの振動腕と、を備え、
    前記基板は、前記第1電極層が積層されている側に位置している第1面と、段差を介して前記第1面より外側に位置している第2面と、を有していることを特徴とする振動素子。
  10. 請求項9に記載の振動素子を備えることを特徴とする電子機器。
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