JP2015080012A - 振動子、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

振動子、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性品質が高く、振動特性が安定で、高いQ値を有する振動子を提供する。【解決手段】MEMS振動子100は、基板1と、基板1上に配置されている基部22と、基部22から互いに異なる方向に延出している複数の振動部24と、を備え、隣り合う振動部24の間に曲面40を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、振動子、振動子を備えた発振器、電子機器及び移動体に関する。
一般に、半導体微細加工技術を利用して形成されたMEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスと呼ばれる機械的に可動な構造体を備えた電気機械系構造体(例えば、振動子、フィルター、センサー、モーターなど)が知られている。この中で、MEMS振動子は、これまでの水晶や誘電体を使用した振動子・共振子と比較して、半導体回路を組み込んで製造することが容易であり、微細化、高機能化に対し有利であることから、その利用範囲が広まっている。
従来のMEMS振動子の代表例としては、振動子が設けられた基板面と平行な方向に振動する例えば櫛型振動子と、基板の厚さ方向に振動する例えば梁型振動子とが知られている。梁型振動子は、基板上に形成された固定電極や基板に遊離して配置された可動電極などからなる振動子であり、可動電極の支持の方法により、片持ち梁型(clamped‐free beam)、両持ち梁型(clamped‐clamped beam)、両端自由梁型(free‐free beam)などが知られている。
特許文献1の片持ち梁型のMEMS振動子では、基板の主面上に設けられた第1電極の側面部において、可動する第2電極の支持部側に設けられた側面部の角部が略垂直に形成されているため、電極形状のばらつきに起因する振動特性のばらつきの影響を低減でき、安定な振動特性を得ることができると記載されている。
特開2012−85085号公報
しかしながら、特許文献1に記載のMEMS振動子は、支持部が一つのため小型化には有利であるが、片持ち梁を固定する支持部の質量が小さいため、梁の屈曲振動が支持部を伝わり基板全体に漏れてしまうという振動漏れによるQ値の低下や、屈曲振動の応力が集中する支持部で生じる熱弾性損失によるQ値の低下によって、高いQ値が得られず、安定した振動特性や所望の振動特性が得られなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例又は形態として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動子は、基板と、前記基板上に配置されている基部と、前記基部から互いに異なる方向に延出している複数の振動部と、を備え、隣り合う前記振動部の間に曲面を有していることを特徴とする。
本適用例によれば、振動漏れ以外でQ値低下の要因となる隣り合う振動部の間で生じる熱弾性損失を、隣り合う振動部の間に曲面を設けることで、発生する熱源の間隔を離すことができる。そのため、熱源間での熱伝導による熱の放出(熱弾性損失)を低減することができ、高いQ値を有し、安定した振動特性や所望の振動特性を有する振動子を得ることができる。
[適用例2]本適用例に係る振動子は、基板と、前記基板上に配置されている基部と、前記基部から互いに異なる方向に延出している複数の振動部と、を備え、隣り合う前記振動部の間に凸部を有していることを特徴とする。
本適用例によれば、隣り合う振動部の間に凸部を設けることで、曲面を設けた場合と同様に、発生する熱源の間隔を離すことができるため、熱源間での熱伝導による熱の放出(熱弾性損失)を低減することができ、高いQ値を有し、安定した振動特性や所望の振動特性を有する振動子を得ることができる。
[適用例3]上記適用例に係る振動子において、前記振動部の幅が前記基部側端部よりも先端部の方が小さいことを特徴とする。
本適用例によれば、振動部の先端部側の幅が小さいことにより、振動部の振動した際の応力が振動部と隣り合う振動部の間に設けられた曲面又は凸部との接点部により集中するため、応力の集中に伴い発生する熱弾性損失をより低減できるので、高いQ値を有する振動子を得ることができる。
[適用例4]上記適用例に係る振動子において、前記振動部は、曲率部を有する根元部と、先端部に向かって幅が小さくなる漸減部と、を有していることを特徴とする。
本適用例によれば、曲率部を有する根元部と先端部に向かって幅が小さくなる漸減部との接点部に、振動による応力がより集中するため、応力の集中に伴い発生する熱弾性損失をより低減できるので、高いQ値を有する振動子を得ることができる。
[適用例5]上記適用例に係る振動子において、前記基板と前記基部とを接続している支持部が、前記基部の前記基板と対向する側の面に接続されていることを特徴とする。
本適用例によれば、支持部を基部の基板と対向する側の面に接続することで、基部に設けられた振動部を基板から遊離することができ、安定した振動特性を有する振動子を得ることができる。
[適用例6]上記適用例に係る振動子において、前記支持部が、隣り合う前記振動部の間に接続していることを特徴とする。
本適用例によれば、振動の節となる隣り合う振動部の間に支持部を接続することで、振動漏れによるQ値の低下を低減することができ、高いQ値を有する振動子を得ることができる。
[適用例7]上記適用例に係る振動子において、前記支持部が、複数あることを特徴とする。
本適用例によれば、振動の節となる隣り合う振動部の間に接続する支持部を複数とすることで、耐衝撃性を向上することができ、耐衝撃特性に優れ、且つ高いQ値を有する振動子を得ることができる。
[適用例8]本適用例に係る発振器は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、高いQ値を有する振動子を備えていることにより、より高性能の発振器を提供することができる。
[適用例9]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、電子機器として、高いQ値を有する振動子が活用されることにより、より高性能の電子機器を提供することができる。
[適用例10]本適用例に係る移動体は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、移動体として、高いQ値を有する振動子が活用されることにより、より高性能の移動体を提供することができる。
(a)〜(c)本発明の第1実施形態に係る振動子の平面図及び断面図。 振動に伴う熱分布を解析する振動子の上部電極の平面図であり、(a)は従来の振動子、(b)は本発明の第1実施形態に係る振動子。 従来の振動子の振動に伴う熱分布の解析結果であり、(a)は熱分布を示す斜視図、(b)はC部の拡大図。 本発明の第1実施形態に係る振動子の振動に伴う熱分布の解析結果であり、(a)は熱分布を示す斜視図、(b)はD部の拡大図。 (a)〜(f)本実施形態に係る振動子の製造工程を順に示す工程図。 (g)〜(k)本実施形態に係る振動子の製造工程を順に示す工程図。 (a),(b)変形例1に係る振動子であり、振動子の上部電極のバリエーションの例を示す平面図。 (a)〜(d)変形例2に係る振動子であり、上部電極のバリエーションの例を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係る振動子の上部電極の平面図。 本実施形態に係る振動子を備える発振器の構成例を示す概略図。 (a)電子機器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図、(b)電子機器の一例としての携帯電話機の構成を示す斜視図。 電子機器の一例としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
[振動子]
(第1実施形態)
先ず、本発明の第1実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100について説明する。
図1(a)は、MEMS振動子100の平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B線断面図である。
MEMS振動子100は、基板1上に形成された固定電極(下部電極10)と、基板1及び固定電極から遊離して形成される可動電極(上部電極20)が備えられた静電型の梁型振動子である。可動電極は、基板1の主面及び固定電極に積層された犠牲層がエッチングされることにより基板1及び固定電極から遊離して形成される。
なお、犠牲層とは、酸化膜などで一旦形成される層であり、その上下や周囲に必要な層を形成した後にエッチングにより除去される。犠牲層が除去されることによって、上下や周囲の各層間に必要な間隙や空洞が形成されたり、必要な構造体が遊離して形成されたりする。
MEMS振動子100の構成について以下に説明する。MEMS振動子100の製造方法については、後述する実施形態で説明する。
MEMS振動子100は、基板1と、基板1の主面上に設けられた下部電極10(第1下部電極11、第2下部電極12)と、基板1上に下部電極10(第2下部電極12)を介して接続されている支持部26と、支持部26上に接続されている基部22を有する上部電極20(基部22と振動部24とが一体化したもの)などを含み構成されている。
基板1には、好適例としてシリコン基板を用いている。基板1には、酸化膜2、窒化膜3が順に積層されており、基板1の主面側(窒化膜3の表面)の上部に、下部電極10(第1下部電極11、第2下部電極12)、支持部26、上部電極20などが形成されている。
なお、ここでは、基板1の厚み方向において、基板1の主面に順に酸化膜2及び窒化膜3が積層される方向を上方向として説明している。
下部電極10の内、第2下部電極12は、支持部26を基板1の上に固定し、また、支持部26を介して上部電極20に電位を与える固定電極であり、窒化膜3上に積層された第1導電体層4をフォトリソグラフィー(エッチング加工を含む。以下同様。)によりパターニングすることで図1(a)に示すように、形成されている。また、第2下部電極12は、配線12aによって外部回路(図示省略)と接続されている。
支持部26は、平面視で矩形であり、上部電極20の基部22に重なり、且つ基部22の基板1と対向する側の面に接続されている。また、支持部26は、基部22にある振動の節に重なって配置されている。更に、支持部26は、第2下部電極12の中央部に配置されている。支持部26は、第1導電体層4上に積層された第2導電体層5をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成されている。なお、第1導電体層4及び第2導電体層5は、それぞれ好適例として導電性のポリシリコンを用いているが、これに限定するものではない。
上部電極20は、基部22と、基部22から互いに異なる方向に延出している複数の振動部24と、を含み構成されている。具体的には、上部電極20は、図1(a)に示すように、上部電極20の基部22から延出する4つの振動部24によって十字形状を呈する可動電極であり、基部22の下に設けられた支持部26によって支えられ、基板1から遊離されている。また、隣り合う振動部24の間、つまり振動部が接続する部分に、曲面40を有している。
上部電極20は、支持部26を構成する第2導電体層5の上層と、第1導電体層4上に積層された犠牲層の上層と、に積層された第3導電体層6をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成されている。つまり、上部電極20は、基部22と4つの振動部24とが一体に形成されている。また、第2下部電極12と十字形状の上部電極20とは、基板1を平面視したときにそれぞれの中心部が略一致するように重なり、上部電極20の基部22から横方向(B−B方向)に延在する2つの振動部24が、第2下部電極12(後述するスリットS2の部分を除く)と重なるように配置されている。なお、第3導電体層6は、第1導電体層4及び第2導電体層5と同様に、好適例として導電性のポリシリコンを用いているが、これに限定するものではない。
下部電極10の内、第1下部電極11は、基板1を平面視したときに重なる上部電極20との間に交流電圧が印加される固定電極であり、窒化膜3に積層された第1導電体層4をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成されている。第1下部電極11は、図1(a)を正面視したとき、上部電極20の基部22から縦方向(A−A方向)に延在する2つの振動部24に重なるように2箇所に設けられ、配線11aによって外部回路(図示省略)と接続されている。
第1下部電極11は、第2下部電極12と同じ層の第1導電体層4により形成されている。従って、第1下部電極11は、上部電極20に電位を与える固定電極としての第2下部電極12との間で電気的に絶縁される必要があり、それぞれのパターン(第1下部電極11と第2下部電極12)が分離されている。この分離するための隙間の段差(凹凸)は、第1導電体層4の上層に積層された犠牲層を介して積層された第3導電体層6によって形成される上部電極20に凹凸形状として転写される。具体的には、図1(a),(b)に示すように、パターンの分離部(スリットS1)の部分において、上部電極20に凹凸形状が形成される。
MEMS振動子100では、上部電極20の基部22から縦方向(A−A方向)に延出する振動部24と、横方向(B−B方向)に延出する振動部24とで、スティフネスに違いが発生しないように、第2下部電極12にダミーのスリットパターンを設けている。具体的には、スリットS1が上部電極20の縦方向(A−A方向)に延在する2つの振動部24に反映させている凹凸形状と同じように、上部電極20の横方向(B−B方向)に延在する2つの振動部24に凹凸形状を生じさせるようなダミーのスリットS2を、上部電極20が重なる領域における横方向(B−B方向)に延在する第2下部電極12に設けている。すなわち、スリットS2の幅(B−B方向の長さ)は、スリットS1の幅(A−A方向の長さ)と略同じであり、平面視したときに、上部電極20の中心点からスリットS2までの距離が、上部電極20の中心点からスリットS1までの距離と略同じとなるように、スリットS2を形成している。
このようにダミーのスリットS2を設けることにより、凹凸部も含めて、上部電極20が構成される。なお、スリットS2は、電気的に第2下部電極12を絶縁する目的で形成するものではないため、平面視したときに、上部電極20と重ならないスリットS2の両端部の領域においては、第2下部電極12が連続している。
このような構成において、MEMS振動子100は静電振動子として構成され、外部回路から配線11a,12aを介して第1下部電極11と上部電極20との間に印加される交流電圧によって、上部電極20の4つの振動部24の先端領域が振動の腹として振動する。図1(a)において、(+/−)の記号は振動の腹として上下方向(基板1の厚み方向)に振動する部分を、その振動の位相の関係を含めて示している。また、隣り合う振動部24の位相は異なっている。例えば、+の振動部24が上方向(基板1から離れる方向)への動きの場合に、隣の振動部24が−の下方向(基板1に近づく方向)への動きになっていることを示している。つまり、可動電極である上部電極20は、固定電極である下部電極10(第1下部電極11、第2下部電極12)を含む平面と交わる方向に振動している。
ここで、基部22を挟み基部22から異なる方向に延出する2つの振動部24は、基部22を含む略矩形状の梁と見做される。そのため、2つの振動部24の先端が上方向に振動すると基部22は下方向に振動する振動部24の厚み方向に変位を有する屈曲振動が生じる。また、隣の振動部24、基部22及び基部22を挟み基部22から異なる方向に延出する2つ振動部24で構成される梁については、2つの振動部24の先端が下方向に振動すると基部22は上方向に振動する屈曲振動を生じることとなる。そのため、2つの梁が同時に振動すると、基部22は上下方向の変位が相殺され振動が抑制され、基部22の中心部やその中心部から隣り合う振動部24の間で接続する部分に向かう領域は、振動変位がほとんど無い状態となり、この部分を支持することで、振動効率がより高く、振動漏れの抑制された静電型で梁型のMEMS振動子100をより簡便に提供することができる。
次に、振動子のQ値は、一般的に、支持部への振動エネルギー漏れである振動漏れ、空気粘性に伴う損失及び熱弾性損失である熱による損失等により決定される。また、各損失の大きさは、振動子の形状、振動モード及び環境等により異なり、一概にどの損失が大きく影響するとは言えない。そこで、空気粘性の影響は振動子を真空パッケージすることで無視でき、振動漏れは振動子の構造を最適化することで低減できるものとして、熱弾性損失である熱による損失に着目し、振動子の構造と熱弾性損失との関係を調べることで、熱弾性損失が小さく高いQ値を有する振動子の構造を検討した。
本実施形態に係る振動子の上部電極20の構造と熱弾性損失との関係について詳細に説明する。
図2は、振動に伴う熱分布を解析する振動子の上部電極の平面図であり、図2(a)は従来の振動子、図2(b)は本発明の第1実施形態に係る振動子である。また、図3は、従来の振動子の振動に伴う熱分布を有限要素法で解析した解析結果であり、図3(a)は熱分布を示す斜視図、図3(b)は図3(a)のC部の拡大図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る振動子の振動に伴う熱分布を有限要素法で解析した解析結果であり、図4(a)は熱分布を示す斜視図、図4(b)は図4(b)のD部の拡大図である。図3、図4において、白色の部分は温度が高く、黒色の部分は温度が低いことを示している。なお、振動の変位方向が反転すると白色の部分は黒色となり温度が低く、また、黒色の部分は白色となり温度が高くなる。
図2(a)に示す従来の振動子の上部電極120は、4つの振動部24において、それぞれ隣り合う振動部24の間が略直角な形状であるが、図2(b)に示す第1実施形態に係る振動子の上部電極20では、4つの隣り合う振動部24の間にそれぞれ曲面40が設けられている。この2つの上部電極120,20を有する振動子について、振動に伴う熱分布を有限要素法により解析を行った。なお、有限要素法における振動子の解析条件は、図2(a),(b)における振動部24の幅寸法Wが14.29μm、長さ寸法Lが10μm、板厚が1.3μm、支持部26の寸法H1とH2とがそれぞれ1μmである。また、図2(b)における隣り合う振動部24の間に設けられた曲面40の曲率半径Rが2μmである。
図2(a)の従来の振動子は、解析結果である図3(a),(b)より、隣り合う振動部24が接する部分に、白色の温度が高い領域と黒色の温度が低い領域と間隔が狭く略接しており、Q値は257,000であった。これに対し、図2(b)の第1実施形態に係る振動子は、解析結果である図4(a),(b)より、隣り合う振動部24がそれぞれ曲面40と接する部分において、白色の温度が高い領域と黒色の温度が低い領域との間が曲面40を挟み離れており、Q値は298,000であった。この結果より、温度が高くなる領域と温度が低くなる領域とが接していると、その間で熱伝導が生じ熱弾性損失によりQ値が低下するが、隣り合う振動部24との間に曲面40が設けられていると、温度が高くなる領域と温度が低くなる領域とを離すことができ、熱伝導が生じ難くなり熱弾性損失が低減し、Q値の低下を低減することができることが判明した。
従って、振動漏れ以外でQ値低下の要因となる隣り合う振動部24の間で生じる熱弾性損失を、隣り合う振動部24の間に曲面40を設けることで、発生する熱源の間隔を離すことができるため、熱源間での熱伝導による熱の放出(熱弾性損失)を低減することができ、高いQ値を有し、安定した振動特性や所望の振動特性を有するMEMS振動子100を得ることができる。
<製造方法>
次に、本実施形態に係る振動子(MEMS振動子100)の製造方法について説明する。なお、説明にあたり、前述した同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
図5(a)〜(f)と図6(g)〜(k)は、MEMS振動子100の製造工程を順に示す工程図である。それぞれの工程におけるMEMS振動子100の態様を、図1(a)のA―A線断面図で示している。
図5(a):基板1を準備し、主面に酸化膜2を積層する。酸化膜2は、好適例として、半導体プロセスの素子分離層として一般的なLOCOS(Local Oxidation of Silicon)で形成しているが、半導体プロセスの世代によって、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法による酸化膜であっても良い。
次に絶縁層としての窒化膜3を積層する。窒化膜3としては、窒化シリコン(Si34)をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により成膜している。窒化膜3は、後述する犠牲層8(図6(g)参照)をリリースエッチングする際に使用するエッチング液としてのバッファードフッ酸に対して耐性があり、エッチングストッパーとして機能する。
図5(b),(c):次に、第1層形成工程として、先ず、窒化膜3に第1導電体層4を積層する。第1導電体層4は、下部電極10(第1下部電極11、第2下部電極12)、配線11a,12a(図1(a)参照)などを構成するポリシリコン層であり、積層後にボロン(B)やリン(P)等のイオンを注入して所定の導電性を持たせる。次に、第1導電体層4にレジスト7を塗布し、フォトリソグラフィーによりパターニングして、第1下部電極11、第2下部電極12、配線11a,12aを形成する。第1層形成工程では、第3層形成工程の後に基板1を平面視したときに、上部電極20と重なるように予め下部電極10、つまり第1下部電極11及び第2下部電極12を形成しておく。
図5(d):次に、第2層形成工程として、下部電極10、配線11a,12aを覆うように第2導電体層5を積層する。第2導電体層5は、支持部26を構成するポリシリコン層であり、積層後にボロン(B)やリン(P)等のイオンを注入して所定の導電性を持たせる。
図5(e),(f):次に、第2導電体層5にレジスト7を塗布し、フォトリソグラフィーによりパターニングして、支持部26を形成する。支持部26は、第1下部電極11及び第2下部電極12と、上部電極20と、の間隙を形成し、上部電極20を遊離させるためのものであり、第2下部電極12の中央部に重なるように形成しておく。
図6(g),(h):次に、下部電極10、配線11a,12a及び支持部26を覆うように犠牲層8を積層する。犠牲層8は、第1下部電極11及び第2下部電極12と上部電極20との間隙を形成し、上部電極20を遊離させるための犠牲層であり、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により成膜している。積層された犠牲層8には、パターニングされた第1下部電極11と第2下部電極12などの段差による凹凸が現れている。次に、犠牲層8にレジスト7を塗布し、フォトリソグラフィーによりパターニング後、支持部26上の犠牲層8を除去する。
図6(i),(j):次に、第3層形成工程として、先ず、犠牲層8及び支持部26を覆うように第3導電体層6を積層する。第3導電体層6は、第1導電体層4や第2導電体層5と同じポリシリコン層であり、積層後にボロン(B)やリン(P)等のイオンを注入して所定の導電性を持たせる。その後に、フォトリソグラフィーによりパターニングして、上部電極20(基部22、振動部24)を形成する。上部電極20は、図1(a)に示すように、基板1を平面視したときに第1下部電極11及び第2下部電極12と重なる領域を有する電極として、上部電極20の形状を上部電極20の中央の基部22から振動部24が放射状に延出するように形成する。
図6(k):次に、基板1をエッチング液(バッファードフッ酸)に晒し、犠牲層8をエッチング除去(リリースエッチング)することで、第1下部電極11及び第2下部電極12と上部電極20との間に間隙を形成し、上部電極20を遊離させる。
以上によりMEMS振動子100が形成される。
なお、MEMS振動子100は、減圧状態に封止された空洞部に設置されることが好ましい。そのため、MEMS振動子100の製造に当たっては、空洞部を形成するための犠牲層や、この犠牲層を囲む側壁部、空洞部の蓋を形成する封止層などを合わせて形成しているが、ここでは説明を省略している。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。ここで、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略している。
(変形例1)
図7(a),(b)は、変形例1に係る振動子(MEMS振動子100)であり、隣り合う振動部24との間に曲面40を備えた上部電極のバリエーションの例を示す平面図である。
図7(a)に示すように、変形例1に係る上部電極20aは、振動部24aの基部22側と反対方向で漸減部30を有する先端の幅寸法が、基部22に接し曲率部を有する根元部28(曲面40)側の幅寸法よりも小さい、つまり、振動部24aの幅が基部22側端部よりも先端部の方が小さい形状の振動部24aが設けられている。このような構成とすることで、曲率部を有する根元部28と先端側に向かって幅が小さくなる漸減部30との接合部分に、振動による応力がより集中するため、応力の集中に伴い発生する熱弾性損失をより低減することができるので、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
図7(b)に示すように、変形例1に係る上部電極20bは、振動の節となる隣り合う振動部24の間の曲面40の部分に、基部22と反対方向の端部に固定部32が設けられた支持部26bが接続されている。このような構成とすることで、基板上に固定部32を固定し、支持部26bにより基板から上部電極20bの振動部24を遊離することができる。また、振動の節となる隣り合う振動部24の間に支持部26bを接続することで、振動漏れによるQ値の低下を低減することができ、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。また、支持部26bを複数とすることで、耐衝撃性を向上することができ、耐衝撃特性に優れ、且つ高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
(変形例2)
次に、図8(a)〜(d)は、変形例2に係る振動子(MEMS振動子100)であり、振動子の上部電極のバリエーションの例を示す平面図である。
上述の実施形態では、図1(a)に示すように、上部電極20は、基部22から延出する4つの振動部24によって十字形状を呈する上部電極20であるとして説明したが、この構成に限定するものではない。振動部24の数は、偶数や奇数であっても構わず、4つ以上となるように上部電極20が形成されていれば良い。
図8(a)は、円板状に構成した上部電極20cを示す例である。互いに隣り合う振動部24cの振動の位相が逆になるように振動する場合において、振動効率の低下が抑制され、また振動漏れが抑制された、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
図8(b)は、6つの振動部24dを有する上部電極20dを示す例である。互いに隣り合う振動部24dの振動の位相が逆になるように振動する場合において、振動効率の低下が抑制され、また振動漏れが抑制された、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
図8(c)は、8つの振動部24eを有する上部電極20eを示す例である。互いに隣り合う振動部24eの振動の位相が逆になるように振動する場合や、図8(c)に示すように互いに隣り合う2つの振動部24eが1つの組として同相で振動し、また隣り合う組の振動の位相が逆になるように振動する場合において、振動効率の低下が抑制され、また振動漏れが抑制された、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
図8(d)は、5つの振動部24f1〜3を有する上部電極20fを示す例である。振動部24f2と基部22を挟み対向する2つの振動部24f3は、基部22から延出する方向と交わる方向の長さ(幅方向の長さ)が異なっており、振動部24f2の幅方向の長さは、2つの振動部24f3の幅方向の長さに比べ大きい。これは、振動の節において基部22と振動部24f1,24f2,24f3とが一体化した上部電極20fの全体の振動が釣り合うようにするためである。このような構成とすることで、振動部24f1,24f2,24f3の合計の数が奇数であっても、振動効率の低下が抑制され、また振動漏れが抑制された、高いQ値を有するMEMS振動子100を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る振動子について、図9を参照して説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る振動子の上部電極の平面図である。
以下、第2実施形態に係る振動子の上部電極20gについて、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明する。また、同様の構成には、同一符号を付してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
図9に示すように、第2実施形態に係る上部電極20gは、隣り合う振動部24の間に凸部42が設けられていること以外は、第1実施形態と略同様である。隣り合う振動部24の間に凸部42を設けることで、第1実施形態で説明した曲面40を設けた場合と同様に、発生する熱源の間隔を離すことができるため、熱源間での熱伝導による熱の放出(熱弾性損失)を低減することができ、高いQ値を有し、安定した振動特性や所望の振動特性を有するMEMS振動子100を得ることができる。
以上、図1(a)の第1実施形態に係る振動子、図7(a)の変形例1に係る振動子、図8(a)〜(d)の変形例2に係る振動子及び図9の第2実施形態に係る振動子では、基部22の中央部に設けられた支持部26の形状が矩形で構成されているが、この構成に限定するものではなく、多角形、円形、十字形状等でも良い。また、1つの支持部26が設けられているが、これに限定されることはなく、複数の支持部26を設けても良い。
[発振器]
次いで、本発明の一実施形態に係る発振器としてのMEMS振動子100を適用した発振器200について、図10に基づき説明する。
図10は、本発明の一実施形態に係るMEMS振動子100を備える発振器の構成の例を示す概略図である。発振器200は、MEMS振動子100、バイアス回路70、アンプ71,72などから構成される。
バイアス回路70は、MEMS振動子100の配線11a,12aに接続され、MEMS振動子100に所定の電位がバイアスされた交流電圧を印加する回路である。
アンプ71は、バイアス回路70と並列に、MEMS振動子100の配線11a,12aに接続される帰還増幅器である。帰還増幅することで、MEMS振動子100を発振器200として構成している。
アンプ72は、発振波形を出力するバッファー増幅器である。
本実施形態によれば、発振器200として、高いQ値を有するMEMS振動子100を備えていることにより、より高性能の発振器200を提供することができる。
[電子機器]
次いで、本発明の一実施形態に係る電子部品としてのMEMS振動子100を適用した電子機器について、図11(a),(b)、図12に基づき説明する。
図11(a)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図11(b)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品(タイミングデバイス)としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図12は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
上述したように、電子機器として、高いQ値を有する振動子(MEMS振動子100)が活用されることにより、より高性能の電子機器を提供することができる。
なお、本発明の一実施形態に係る電子部品としてのMEMS振動子100は、図11(a)のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図11(b)の携帯電話機、図12のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100を適用した移動体について、図13に基づき説明する。
図13は、MEMS振動子100を備える移動体としての自動車1400を概略的に示す斜視図である。自動車1400には本発明に係るMEMS振動子100を含んで構成されたジャイロセンサーが搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400には、タイヤ1401を制御する該ジャイロセンサーを内蔵した電子制御ユニット1402が搭載されている。また、他の例としては、MEMS振動子100は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
上述したように、移動体として、高いQ値を有する振動子(MEMS振動子100)が活用されることにより、より高性能の移動体を提供することができる。
以上、本発明の振動子(MEMS振動子100)、発振器200、電子機器及び移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…基板、2…酸化膜、3…窒化膜、4…第1導電体層、5…第2導電体層、6…第3導電体層、7…レジスト、8…犠牲層、10…下部電極、11…第1下部電極、11a…配線、12…第2下部電極、12a…配線、20…上部電極、22…基部、24…振動部、26…支持部、40…曲面、42…凸部、70…バイアス回路、71,72…アンプ、100…MEMS振動子、1000…表示部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1330…テレビモニター、1340…パーソナルコンピューター、1400…自動車、1401…タイヤ、1402…電子制御ユニット。

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されている基部と、
    前記基部から互いに異なる方向に延出している複数の振動部と、を備え、
    隣り合う前記振動部の間に曲面を有していることを特徴とする振動子。
  2. 基板と、
    前記基板上に配置されている基部と、
    前記基部から互いに異なる方向に延出している複数の振動部と、を備え、
    隣り合う前記振動部の間に凸部を有していることを特徴とする振動子。
  3. 前記振動部の幅が、前記基部側端部よりも先端部の方が小さいことを特徴とする請求項1又2に記載の振動子。
  4. 前記振動部は、曲率部を有する根元部と、
    先端部に向かって幅が小さくなる漸減部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
  5. 前記基板と前記基部とを接続している支持部が、前記基部の前記基板と対向する側の面に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動子。
  6. 前記支持部が、隣り合う前記振動部の間に接続していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動子。
  7. 前記支持部が、複数あることを特徴とする請求項5又は6に記載の振動子。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする発振器。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
  10. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする移動体。
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