JP2014171000A - 振動子、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】より小型化が可能で、熱ストレスによる振動特性の変動がより抑制された振動子を提供する。
【解決手段】MEMS振動子100は、ウェハー基板1と、ウェハー基板1の主面上に設けられた第1の電極10と、第1の電極10に対して間隙を介して重なる領域を有する第2の電極20と、を備え、第2の電極20が、ウェハー基板1の主面上に設けられた固定部30を介して、ウェハー基板1の主面上に固定されている。
【選択図】図1
【解決手段】MEMS振動子100は、ウェハー基板1と、ウェハー基板1の主面上に設けられた第1の電極10と、第1の電極10に対して間隙を介して重なる領域を有する第2の電極20と、を備え、第2の電極20が、ウェハー基板1の主面上に設けられた固定部30を介して、ウェハー基板1の主面上に固定されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動子、電子機器および移動体に関する。
一般に、半導体微細加工技術を利用して形成されたMEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスと呼ばれる機械的に可動な構造体を備えた電気機械系構造体(例えば、振動子、フィルター、センサー、モーターなど)が知られている。この中で、MEMS振動子は、これまでの水晶や誘電体を使用した振動子・共振子と比較して、半導体回路を組み込んで製造することが容易であり、微細化、高機能化に対し有利であることから、その利用範囲が広まっている。
従来のMEMS振動子の代表例としては、振動子が設けられた基板面と平行な方向に振動する櫛型振動子と、基板の厚さ方向に振動する梁型振動子とが知られている。梁型振動子は、基板上に形成された下部電極(固定電極)と、この下部電極の上方に間隙を介して配置された上部電極(可動電極)などからなる振動子で、上部電極の支持の方法により、片持ち梁型(clamped‐free beam)、両持ち梁型(clamped‐clamped beam)、両端自由梁型(free‐free beam)などが知られている。
両端自由梁型のMEMS振動子は、振動する上部電極の振動の節の部分が支持部材によって支持されるため、基板への振動洩れが少なく振動の効率が高い。特許文献1には、この支持部材の長さを振動の周波数に対して適切な長さとすることにより振動特性を改善する技術が提案されている。
また、特許文献2には、表面MEMS構造とは異なるが、プリント基板を用いた耐久性の高い片持ち梁型の振動子の例が開示されている。
また、特許文献2には、表面MEMS構造とは異なるが、プリント基板を用いた耐久性の高い片持ち梁型の振動子の例が開示されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の梁型振動子では、更に小型化、微細化を進めた場合に、安定した振動特性が得られなくなるという課題があった。
具体的には、梁型振動子は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に対して僅かな間隙を介して配置された可動電極からなる振動子であるため、小型化、微細化を進めた場合に、これら電極が配置される下地層との間に生ずる残留応力(熱応力などを含む内部応力)の影響を受けて、振動特性が変動してしまうという課題であった。振動特性の変動は、応力を受けることによって生ずる電極間の間隙の変動や、可動電極のスティフネスの変動などによるものであり、熱履歴によって、振動特性に温度ヒステリシスを示してしまうなどの課題もあった。
具体的には、梁型振動子は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に対して僅かな間隙を介して配置された可動電極からなる振動子であるため、小型化、微細化を進めた場合に、これら電極が配置される下地層との間に生ずる残留応力(熱応力などを含む内部応力)の影響を受けて、振動特性が変動してしまうという課題であった。振動特性の変動は、応力を受けることによって生ずる電極間の間隙の変動や、可動電極のスティフネスの変動などによるものであり、熱履歴によって、振動特性に温度ヒステリシスを示してしまうなどの課題もあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例に係る振動子は、基板と、前記基板の主面上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極に対して間隙を介して重なる領域を有する第2の電極と、を備え、前記第2の電極が、前記基板の主面上に設けられた固定部を介して、前記基板の主面上に固定されていることを特徴とする。
本適用例に係る振動子によれば、第2の電極は、固定部を介して基板の主面上に固定されている。つまり、第2の電極が固定される下地層(下層)から第2の電極に伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、固定部を介して伝達される。この構成によれば、固定部が応力緩和層として機能するため、第2の電極が配置される下地層との間に生ずる残留応力の影響が軽減される。その結果、例えば、応力を受けることによって生ずる電極間の間隙の変動や、第2の電極(可動電極)のスティフネスの変動などが軽減され、熱履歴によって、振動特性に温度ヒステリシスを示してしまうなどの度合いも軽減される。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
[適用例2] 上記適用例に係る振動子において、前記固定部が、前記第2の電極を構成する材料と同じ材料で形成されていることを特徴とする。
本適用例によれば、固定部が、第2の電極を構成する材料と同じ材料で構成されている。従って、固定部の熱膨張係数や内部応力が第2の電極のそれらと等しくなるために、固定部を設けることによって、新たに固定部から第2の電極が受ける応力はより小さくすることができる。その結果、より有効に固定部を応力緩和層として機能させることができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
[適用例3] 上記適用例に係る振動子において、前記第2の電極が前記固定部と接合する接合領域が、前記固定部の周縁部より内側の領域に設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、第2の電極が固定部と接合する接合領域が、固定部の周縁部より内側の領域に設けられている。換言すると、固定部は、第2の電極が固定部に接合する領域より広い範囲で下地層を覆う構成となる。
一般に、積層構造において、下層から伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、下層に積層する積層体の周縁部に対して、より集中して作用する傾向にある。従って、下地層に積層されて設けられた固定部が、下地層から応力を受ける場合には、下地層からの応力が、固定部の周縁部により集中して作用する。本適用例によれば、固定部は、第2の電極が固定部に接合する領域より広い範囲で下地層を覆う構成となるため、下地層から作用する応力は、この固定部の周縁部の領域で吸収され、第2の電極に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
一般に、積層構造において、下層から伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、下層に積層する積層体の周縁部に対して、より集中して作用する傾向にある。従って、下地層に積層されて設けられた固定部が、下地層から応力を受ける場合には、下地層からの応力が、固定部の周縁部により集中して作用する。本適用例によれば、固定部は、第2の電極が固定部に接合する領域より広い範囲で下地層を覆う構成となるため、下地層から作用する応力は、この固定部の周縁部の領域で吸収され、第2の電極に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
[適用例4] 上記適用例に係る振動子において、前記接合領域の周縁部が、前記固定部の周縁部から1.0μm以上3.0μm以下の範囲で内側に位置していることを特徴とする。
本適用例によれば、接合領域の周縁部が、固定部の周縁部から1.0μm以上3.0μm以下の範囲で内側に位置するように設けられている。固定部を第2の電極が固定部に接合する領域より広い範囲で下地層を覆う構成とする場合に、固定部を接合領域より大きくすることは振動子の小型化に反することになる。また、接合領域を狭くすることは、第2の電極を支える剛性の低下につながり、振動特性の劣化が懸念される。接合領域が、固定部の周縁部から1.0μm以上3.0μm以下の範囲で内側の領域になるように設けられることで、下地層から作用する応力は、この固定部の周縁部の領域で効果的に吸収され、第2の電極に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子をより効果的に提供することができる。
[適用例5] 上記適用例に係る振動子において、前記固定部の前記基板の主面と交差する方向の厚みが0.3μm以上1.3μm以下であることを特徴とする。
本適用例によれば、第2の電極が、0.3μm以上1.3μm以下の厚みの固定部を介して、基板の主面上に固定されている。第2の電極を、固定部を介して基板の主面上に固定する場合に、第1の電極との間隙の大きさを考慮に入れると、固定部を無闇に厚くすることはできない。また、固定部の厚さが薄い場合には、所定の応力緩和効果が期待できず、振動特性の劣化が懸念される。固定部の厚みが0.3μm以上1.3μm以下であることで、下地層から作用する応力は、この固定部で効果的に吸収され、第2の電極に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子をより効果的に提供することができる。
[適用例6] 上記適用例に係る振動子において、前記固定部は、前記基板の主面上に設けられた絶縁層に積層して設けられ、前記固定部を構成する材料の熱膨張係数をL0、前記絶縁層を構成する材料の熱膨張係数をL1、前記第2の電極を構成する材料の熱膨張係数をL2としたとき、L1<L0≦L2または、L2≦L0<L1であることを特徴とする。
本適用例によれば、固定部を構成する材料の熱膨張係数の大きさが、固定部に積層される第2の電極の熱膨張係数の大きさと同じか、あるいは、第2の電極の熱膨張係数の大きさと固定部が積層する絶縁層の熱膨張係数の大きさとの間の大きさである。その結果、固定部は、熱膨張などにより発生する応力を絶縁層と第2の電極との間で緩和することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
[適用例7] 本適用例に係る電子機器は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、電子機器として、熱ストレスによる特性の変動がより抑制された振動子が活用されることにより、より高性能な電子機器を提供することができる。
[適用例8] 本適用例に係る移動体は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、移動体として、熱ストレスによる特性の変動がより抑制された振動子が活用されることにより、より高性能な移動体を提供することができる。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(実施形態1)
まず、実施形態1に係る振動子としてのMEMS振動子100について説明する。
図1(a)は、MEMS振動子100の断面図、図1(b)は、同平面図である。
MEMS振動子100は、ウェハー基板の主面上に積層された犠牲層がエッチングされることにより形成される空間に配置された振動体を備える片持ち梁型の振動子である。
MEMS振動子100は、ウェハー基板1、酸化膜2、絶縁層としての窒化膜3、MEMS構造体9(第1の電極10、第2の電極20(振動体)、固定部30)などから構成されている。
まず、実施形態1に係る振動子としてのMEMS振動子100について説明する。
図1(a)は、MEMS振動子100の断面図、図1(b)は、同平面図である。
MEMS振動子100は、ウェハー基板の主面上に積層された犠牲層がエッチングされることにより形成される空間に配置された振動体を備える片持ち梁型の振動子である。
MEMS振動子100は、ウェハー基板1、酸化膜2、絶縁層としての窒化膜3、MEMS構造体9(第1の電極10、第2の電極20(振動体)、固定部30)などから構成されている。
ウェハー基板1は、シリコン基板であり、MEMS構造体9は、ウェハー基板1に順に積層された酸化膜2、窒化膜3の上部に形成されている。
なお、ここでは、ウェハー基板1の厚み方向において、ウェハー基板1の主面に順に酸化膜2および窒化膜3が積層される方向を上方向として説明している。
なお、ここでは、ウェハー基板1の厚み方向において、ウェハー基板1の主面に順に酸化膜2および窒化膜3が積層される方向を上方向として説明している。
MEMS構造体9は、固定下部電極としての第1の電極10と、可動上部電極(振動体)としての第2の電極20、および第2の電極20をウェハー基板1の主面上に固定する固定部30とを備えている。第2の電極20は、ウェハー基板1を平面視したときに、第1の電極10と重なる領域を有している。また、第2の電極20が固定部30と接合する接合領域40は、固定部30の周縁部より内側の領域に設けられている。
第1の電極10は、窒化膜3に積層された第1導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニング(成形)することで形成される。固定部30は、窒化膜3に積層された第2導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成される。第2の電極20は、さらに上層に積層された第3導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成される。
第1の電極10は、窒化膜3に積層された第1導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニング(成形)することで形成される。固定部30は、窒化膜3に積層された第2導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成される。第2の電極20は、さらに上層に積層された第3導電体層をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成される。
第1〜第3導電体層は、それぞれ好適例として導電性のポリシリコンで構成されているが、これに限定するものではない。ただし、IC回路を含めたワンチップMEMS振動子として構成する場合には、IC回路を構成する導電体層を活用することが好ましい。
第1導電体層と第2導電体層とは、同じ組成の材料で構成する場合に、同じ層として同時に積層しても良い。また、この場合、第1の電極10と固定部30とは、フォトリソグラフィーにより同時にパターニングして形成しても良い。
第1導電体層と第2導電体層とは、同じ組成の材料で構成する場合に、同じ層として同時に積層しても良い。また、この場合、第1の電極10と固定部30とは、フォトリソグラフィーにより同時にパターニングして形成しても良い。
第1の電極10と第2の電極20との間には、間隙(空隙部50)が形成されている。空隙部50は、第1の電極10と第2の電極20との間に形成した犠牲層5(後述する図2(c)に図示)をエッチングにより除去(リリースエッチング)することによって形成されている。
犠牲層5がリリースエッチングされることで、空隙部50が構成され、第2の電極20が第1の電極10から遊離した片持ち構造の可動電極構造(MEMS構造体9)が形成されている。
第1の電極10および第2の電極20は、それぞれ配線により、外部回路と接続されている。(配線および外部回路は図示を省略している。)
このような構成において、MEMS振動子100は静電振動子として構成され、第1の電極10と第2の電極20との間に外部回路から交流電圧を印加すると、第1の電極10と第2の電極20との間に発生する静電力によって第2の電極20が振動する。
なお、MEMS構造体9は、上述した片持ち構造の可動電極構造に限定するものではなく、例えば、両持ち梁型や両端自由梁型の構造であっても良い。
犠牲層5がリリースエッチングされることで、空隙部50が構成され、第2の電極20が第1の電極10から遊離した片持ち構造の可動電極構造(MEMS構造体9)が形成されている。
第1の電極10および第2の電極20は、それぞれ配線により、外部回路と接続されている。(配線および外部回路は図示を省略している。)
このような構成において、MEMS振動子100は静電振動子として構成され、第1の電極10と第2の電極20との間に外部回路から交流電圧を印加すると、第1の電極10と第2の電極20との間に発生する静電力によって第2の電極20が振動する。
なお、MEMS構造体9は、上述した片持ち構造の可動電極構造に限定するものではなく、例えば、両持ち梁型や両端自由梁型の構造であっても良い。
図2(a)〜(e)は、MEMS振動子100の製造方法を順に示す工程図である。
図を参照し、MEMS振動子100の製造方法について説明することで、より具体的にMEMS振動子100を説明する。
図2(a):ウェハー基板1を準備し、主面に酸化膜2を積層する。酸化膜2は、好適例として、半導体プロセスの素子分離層として一般的なLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜で形成しているが、半導体プロセスの世代によって、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法による酸化膜であっても良い。
次に絶縁層としての窒化膜3を積層する。窒化膜3としては、Si3N4をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により成膜している。窒化膜3は、犠牲層5をリリースエッチングする際に使用するエッチング液としてのバッファードフッ酸に対して耐性があり、エッチングストッパーとして機能する。
図を参照し、MEMS振動子100の製造方法について説明することで、より具体的にMEMS振動子100を説明する。
図2(a):ウェハー基板1を準備し、主面に酸化膜2を積層する。酸化膜2は、好適例として、半導体プロセスの素子分離層として一般的なLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜で形成しているが、半導体プロセスの世代によって、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法による酸化膜であっても良い。
次に絶縁層としての窒化膜3を積層する。窒化膜3としては、Si3N4をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により成膜している。窒化膜3は、犠牲層5をリリースエッチングする際に使用するエッチング液としてのバッファードフッ酸に対して耐性があり、エッチングストッパーとして機能する。
図2(b):次に、窒化膜3に導電体層4を積層する。導電体層4は、第1の電極10、第1の電極10を外部回路と接続する配線(図示省略)、固定部30などを構成するポリシリコン層であり、積層後にイオン注入をして所定の導電性を持たせる。次に、導電体層4をフォトリソグラフィーによりパターニングして、第1の電極10、配線、固定部30などを形成する。このように、上述した第1導電体層および第2導電体層は、導電体層4として同時に積層し、第1の電極10および固定部30は、フォトリソグラフィーにより同時にパターニングして形成している。
なお、第1の電極10と固定部30とを異なる組成の層で構成する場合には、それぞれ別の工程として実施する。すなわち、第1導電体層を積層し第1の電極10をパターニングした後に、第2導電体層を積層し固定部30をパターニング形成する方法で行なう。この際、固定部30は、第1の電極10と重ならない領域に形成する。
なお、第1の電極10と固定部30とを異なる組成の層で構成する場合には、それぞれ別の工程として実施する。すなわち、第1導電体層を積層し第1の電極10をパターニングした後に、第2導電体層を積層し固定部30をパターニング形成する方法で行なう。この際、固定部30は、第1の電極10と重ならない領域に形成する。
図2(c):次に、第1の電極10および固定部30を覆うように犠牲層5を積層する。犠牲層5は、第1の電極10と第2の電極20とのギャップを形成するための犠牲層であり、CVD(Chemical Vapor Deposition)酸化膜で形成している。
次に、犠牲層5をフォトリソグラフィーによりパターニングし、固定部30の一部が露出する開口部6を形成する。つまり、開口部6を固定部30の周縁部より内側に形成する。開口部6は、第2の電極20が固定部30と接合する接合領域40(図1(a),(b))を形成する。接合領域40は、第2の電極20がウェハー基板1に固定される領域であるため、必要なスティフネスが得られる面積を開口する。
なお、犠牲層5は、半導体プロセスで用いられる層間膜(IMD(Inter Metal Dielectric))としてのTEOS(Tetraethoxysilane)を用い平坦化しても良い。半導体プロセスの世代によっては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)などによる平坦化を行なっても良い。
次に、犠牲層5をフォトリソグラフィーによりパターニングし、固定部30の一部が露出する開口部6を形成する。つまり、開口部6を固定部30の周縁部より内側に形成する。開口部6は、第2の電極20が固定部30と接合する接合領域40(図1(a),(b))を形成する。接合領域40は、第2の電極20がウェハー基板1に固定される領域であるため、必要なスティフネスが得られる面積を開口する。
なお、犠牲層5は、半導体プロセスで用いられる層間膜(IMD(Inter Metal Dielectric))としてのTEOS(Tetraethoxysilane)を用い平坦化しても良い。半導体プロセスの世代によっては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)などによる平坦化を行なっても良い。
図3(a)は、固定部30の周辺を拡大した断面図である。
MEMS振動子100は、図に示すように、例えば、固定部30を薄い正方形の板状体として、また接合領域40(開口部6)を略正方形に形成し、固定部30の厚さHを0.5μm、幅W1を50μm、接合領域40の幅W2を45μmとして構成している。つまり、接合領域40の周縁部が、固定部30の周縁部から2.5μm内側に位置するように形成している。
なお、固定部30の厚さHや、接合領域40を固定部30の周縁部より内側に配置する長さLなどは、求めるMEMS振動子100の振動特性(振動の精度に対応した必要な応力緩和の度合いなど)に対応させて適宜設定することが望ましい。
MEMS振動子100は、図に示すように、例えば、固定部30を薄い正方形の板状体として、また接合領域40(開口部6)を略正方形に形成し、固定部30の厚さHを0.5μm、幅W1を50μm、接合領域40の幅W2を45μmとして構成している。つまり、接合領域40の周縁部が、固定部30の周縁部から2.5μm内側に位置するように形成している。
なお、固定部30の厚さHや、接合領域40を固定部30の周縁部より内側に配置する長さLなどは、求めるMEMS振動子100の振動特性(振動の精度に対応した必要な応力緩和の度合いなど)に対応させて適宜設定することが望ましい。
図2(d):次に、犠牲層5および開口部6を覆うように第3導電体層7を積層する。第3導電体層7は、第2導電体層(導電体層4)と同じポリシリコン層であり、積層後にフォトリソグラフィーによりパターニングして、第2の電極20、第2の電極20を外部回路と接続する配線(図示省略)などを形成する。第2の電極20は、図1(b)に示すように、ウェハー基板1を平面視したときに第1の電極10および固定部30と重なる領域を有する電極として形成する。また、積層後にイオン注入をして所定の導電性を持たせる。
なお、第2の電極20を外部回路と接続する配線は、図2(c)に示す段階で、固定部30に接続する配線として形成しても良い。
なお、第2の電極20を外部回路と接続する配線は、図2(c)に示す段階で、固定部30に接続する配線として形成しても良い。
図2(e):次に、ウェハー基板1をエッチング液に晒し、犠牲層5をリリースエッチングすることで、第1の電極10と第2の電極20とのギャップを形成する。
以上によりMEMS振動子100が形成される。
以上によりMEMS振動子100が形成される。
なお、MEMS振動子100は、減圧状態に封止された空洞部に設置されることが好ましい。そのため、MEMS振動子100の製造に当たっては、空洞部を形成するための犠牲層や、この犠牲層を囲む側壁部、空洞部の蓋を形成する封止層などを合わせて形成しているが、ここでは説明を省略している。
以上述べたように、本実施形態による振動子によれば、以下の効果を得ることができる。
第2の電極20は、固定部30を介してウェハー基板1の主面上に固定される。つまり、第2の電極20が固定される下地層(窒化膜3)から第2の電極20に伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、固定部30を介して伝達される構成となる。この構成によれば、固定部30を応力緩和層として機能させることが可能となり、第2の電極20が配置される窒化膜3との間に生ずる残留応力の影響が軽減される。その結果、例えば、応力を受けることによって生ずる電極間の間隙の変動や、第2の電極20(可動電極)のスティフネスの変動などが軽減され、熱履歴によって、振動特性に温度ヒステリシスを示してしまうなどの度合いも軽減される。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
第2の電極20は、固定部30を介してウェハー基板1の主面上に固定される。つまり、第2の電極20が固定される下地層(窒化膜3)から第2の電極20に伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、固定部30を介して伝達される構成となる。この構成によれば、固定部30を応力緩和層として機能させることが可能となり、第2の電極20が配置される窒化膜3との間に生ずる残留応力の影響が軽減される。その結果、例えば、応力を受けることによって生ずる電極間の間隙の変動や、第2の電極20(可動電極)のスティフネスの変動などが軽減され、熱履歴によって、振動特性に温度ヒステリシスを示してしまうなどの度合いも軽減される。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
また、固定部30が、第2の電極20を構成する材料と同じポリシリコン層で構成されている。従って、固定部30の熱膨張係数や内部応力が第2の電極20のそれらと等しくなるために、固定部30を設けることによって、新たに固定部30から第2の電極20が受ける応力はより小さくすることができる。その結果、より有効に固定部30を応力緩和層として機能させることができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
また、第2の電極20が固定部30と接合する接合領域40が、固定部30の周縁部より内側の領域(片側2.5μm内側の領域)に設けられている。換言すると、固定部30は、第2の電極20が固定部30に接合する接合領域40より広い範囲で窒化膜3を覆う構成となる。
一般に、積層構造において、下層から伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、下層に積層する積層体の周縁部に対して、より集中して作用する傾向にある。従って、窒化膜3に積層されて設けられた固定部30が、窒化膜3から応力を受ける場合には、窒化膜3からの応力が、固定部30の周縁部により集中して作用する。本実施形態によれば、固定部30は、第2の電極20が固定部30に接合する領域より広い範囲で窒化膜3を覆う構成となるため、窒化膜3から作用する応力は、この固定部30の周縁部の領域で吸収され、第2の電極20に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
一般に、積層構造において、下層から伝達される応力(熱応力などを含む内部応力)は、下層に積層する積層体の周縁部に対して、より集中して作用する傾向にある。従って、窒化膜3に積層されて設けられた固定部30が、窒化膜3から応力を受ける場合には、窒化膜3からの応力が、固定部30の周縁部により集中して作用する。本実施形態によれば、固定部30は、第2の電極20が固定部30に接合する領域より広い範囲で窒化膜3を覆う構成となるため、窒化膜3から作用する応力は、この固定部30の周縁部の領域で吸収され、第2の電極20に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
また、第2の電極20が、0.5μmの厚みの固定部30を介して、ウェハー基板1の主面上に固定されている。固定部30の厚みが0.5μmであることで、窒化膜3から作用する応力は、この固定部30で効果的に吸収され、第2の電極20に作用する応力を軽減することができる。従って、振動特性のより安定した振動子をより効果的に提供することができる。
[電子機器]
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100を適用した電子機器について、図4(a),(b)、図5に基づき説明する。
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100を適用した電子機器について、図4(a),(b)、図5に基づき説明する。
図4(a)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図4(b)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品(タイミングデバイス)としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図5は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
上述したように、電子機器として、温度特性など、より特性の変動が抑制されたMEMS振動子100が活用されることにより、より高性能な電子機器を提供することができる。
なお、本発明の一実施形態に係る電子部品としてのMEMS振動子100は、図4(a)のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図4(b)の携帯電話機、図5のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100を適用した移動体について、図6に基づき説明する。
図6は、MEMS振動子100を備える移動体としての自動車1400を概略的に示す斜視図である。自動車1400には本発明に係るMEMS振動子100を含んで構成されたジャイロセンサーが搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400には、タイヤ1401を制御する該ジャイロセンサーを内蔵した電子制御ユニット1402が搭載されている。また、他の例としては、MEMS振動子100は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
移動体として、特性の変動がより抑制された良好なMEMS振動子100が活用されることにより、より高性能な移動体を提供することができる。
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子としてのMEMS振動子100を適用した移動体について、図6に基づき説明する。
図6は、MEMS振動子100を備える移動体としての自動車1400を概略的に示す斜視図である。自動車1400には本発明に係るMEMS振動子100を含んで構成されたジャイロセンサーが搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400には、タイヤ1401を制御する該ジャイロセンサーを内蔵した電子制御ユニット1402が搭載されている。また、他の例としては、MEMS振動子100は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
移動体として、特性の変動がより抑制された良好なMEMS振動子100が活用されることにより、より高性能な移動体を提供することができる。
(変形例1)
実施形態1では、第3導電体層7は、第2導電体層(導電体層4)と同じポリシリコン層であり、同じ組成の材料で構成しているとして説明したが、この構成に限定するものではなく、異なる組成の材料により構成しても良い。具体的には、第2導電体層を構成する材料の熱膨張係数をL0、絶縁層を構成する材料の熱膨張係数をL1、第3導電体層7を構成する材料の熱膨張係数をL2としたとき、L1<L0≦L2または、L2≦L0<L1となる構成の材料で構成しても良い。例えば、L1<L0≦L2の例としては、第3導電体層7にガリウム砒素(GaAs)、絶縁層にチッ化アルミニウム(AlN)などを用いることができる。
実施形態1では、第3導電体層7は、第2導電体層(導電体層4)と同じポリシリコン層であり、同じ組成の材料で構成しているとして説明したが、この構成に限定するものではなく、異なる組成の材料により構成しても良い。具体的には、第2導電体層を構成する材料の熱膨張係数をL0、絶縁層を構成する材料の熱膨張係数をL1、第3導電体層7を構成する材料の熱膨張係数をL2としたとき、L1<L0≦L2または、L2≦L0<L1となる構成の材料で構成しても良い。例えば、L1<L0≦L2の例としては、第3導電体層7にガリウム砒素(GaAs)、絶縁層にチッ化アルミニウム(AlN)などを用いることができる。
つまり、固定部30を構成する材料の熱膨張係数の大きさが、固定部30に積層される第2の電極20の熱膨張係数の大きさと同じか、あるいは、第2の電極20の熱膨張係数の大きさと固定部30が積層する絶縁層の熱膨張係数の大きさとの間の大きさである。このようにすることで、第3導電体層7と第2導電体層(導電体層4)とで異なる組成の材料を使用した場合であっても、固定部30は、熱膨張などにより発生する応力を絶縁層と第2の電極20との間で緩和することができる。従って、振動特性のより安定した振動子を提供することができる。
(変形例2)
図3(b)は、変形例2に係る固定部の変形例を示す断面図である。
実施形態1では、固定部30を薄い正方形の板状体として(図3(a)に示すA部のように、その断面が矩形を呈しているように)説明したが、この構成に限定するものではない。例えば、図3(b)に示す固定部31のように、その側面が、窒化膜3との接合領域の周縁部から第2の電極20との接合領域40の周縁部までなだらかに連続する曲面で構成されても良い。
このような構成であっても、固定部31を応力緩和層として機能させることが可能であり、上述した実施形態における効果と同様の効果を得ることができる。
図3(b)は、変形例2に係る固定部の変形例を示す断面図である。
実施形態1では、固定部30を薄い正方形の板状体として(図3(a)に示すA部のように、その断面が矩形を呈しているように)説明したが、この構成に限定するものではない。例えば、図3(b)に示す固定部31のように、その側面が、窒化膜3との接合領域の周縁部から第2の電極20との接合領域40の周縁部までなだらかに連続する曲面で構成されても良い。
このような構成であっても、固定部31を応力緩和層として機能させることが可能であり、上述した実施形態における効果と同様の効果を得ることができる。
1…ウェハー基板、2…酸化膜、3…窒化膜、4…導電体層、5…犠牲層、6…開口部、7…第3導電体層、9…MEMS構造体、10…第1の電極、20…第2の電極、30…固定部、40…接合領域、50…空隙部、100…MEMS振動子。
Claims (8)
- 基板と、
前記基板の主面上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極に対して間隙を介して重なる領域を有する第2の電極と、を備え、
前記第2の電極が、前記基板の主面上に設けられた固定部を介して、前記基板の主面上に固定されていることを特徴とする振動子。 - 前記固定部が、前記第2の電極を構成する材料と同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
- 前記第2の電極が前記固定部と接合する接合領域が、前記固定部の周縁部より内側の領域に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動子。
- 前記接合領域の周縁部が、前記固定部の周縁部から1.0μm以上3.0μm以下の範囲で内側に位置していることを特徴とする請求項3に記載の振動子。
- 前記固定部の前記基板の主面と交差する方向の厚みが0.3μm以上1.3μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の振動子。
- 前記固定部は、前記基板の主面上に設けられた絶縁層に積層して設けられ、
前記固定部を構成する材料の熱膨張係数をL0、前記絶縁層を構成する材料の熱膨張係数をL1、前記第2の電極を構成する材料の熱膨張係数をL2としたとき、
L1<L0≦L2または、L2≦L0<L1
であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の振動子。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013040411A JP2014171000A (ja) | 2013-03-01 | 2013-03-01 | 振動子、電子機器および移動体 |
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