JP2015211988A - Mems構造体、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができるMEMS構造体を提供すること、また、かかるMEMS構造体を備える電子機器および移動体を提供すること。【解決手段】本発明のMEMS構造体1は、基板2と、基板2に配置されている下部電極51と、下部電極51に対して離間して対向配置されている可動部531を有する上部電極53と、可動部531の下部電極51に対向している側の面から突出していて、可動部531と異なる材料で構成されている凸部541と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、MEMS構造体、電子機器および移動体に関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造したMEMS構造体(MEMSデバイス)は、可動部を有する様々な構造体(例えば、振動子、フィルター、センサー、モーター等)に適用されている。
例えば、特許文献1に記載のMEMSデバイスは、基板および可動構造体を備え、可動構造体が、基板に間隔を隔てて配置される可動部と、基板に固定される固定部と、可動部と固定部とを連結する支持梁と、を備えている。このMEMSデバイスは、基板と可動部との間の静電容量変化に基づいて、MEMSデバイスに作用した加速度や角速度を算出することができる。
このようなMEMSデバイスを製造するに際しては、例えば、特許文献1に開示されているように、可動構造体の形状に合わせてSOI基板の一方のシリコン層をエッチングした後に、SOI基板のシリコン酸化膜(犠牲層)をエッチングして可動構造体を形成する。このような犠牲層をエッチングにより除去して基板との間に微小な隙間を形成した可動構造体は、エッチング後のリンス液を乾燥させる時等において基板に固着(スティッキング)しやすい。
そこで、特許文献1に記載のMEMSデバイスでは、基板の可動構造体側の面、および、可動構造体の基板側の面のそれぞれに、凸部が設けられている。
しかし、特許文献1に記載のMEMSデバイスは、スティッキング低減のための凸部が基板または可動構造体と同一材料(具体的にはシリコン)で構成されているため、凸部を設けることによって不本意な特性変化が生じる場合があり、設計の自由度が低くなってしまうという問題があった。
本発明の目的は、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができるMEMS構造体を提供すること、また、かかるMEMS構造体を備える電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本発明のMEMS構造体は、基板と、
前記基板上に配置されている固定電極と、
前記固定電極に対して離間して対向配置されている可動部を有する可動電極と、
前記固定電極の前記可動部に対向している側の面、および、前記可動部の前記固定電極に対向している側の面のうちの少なくとも一方の面から突出していて、前記固定電極または前記可動部と異なる材料を含む凸部と、
を備えることを特徴とする。
[適用例1]
本発明のMEMS構造体は、基板と、
前記基板上に配置されている固定電極と、
前記固定電極に対して離間して対向配置されている可動部を有する可動電極と、
前記固定電極の前記可動部に対向している側の面、および、前記可動部の前記固定電極に対向している側の面のうちの少なくとも一方の面から突出していて、前記固定電極または前記可動部と異なる材料を含む凸部と、
を備えることを特徴とする。
このようなMEMS構造体によれば、凸部が固定電極または可動部と異なる材料で構成されているため、凸部を構成する材料を適宜選択することによって、特性を調整することができる。そのため、固定電極または可動部に凸部を設けても、凸部を設けることによる特性変化を所望のものとすることができる。このようなことから、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができる。
[適用例2]
本発明のMEMS構造体では、前記凸部が金属を含んでいることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記凸部が金属を含んでいることが好ましい。
これにより、凸部の導電性を優れたものとし、固定電極または可動部の電気的特性を優れたものとすることができる。また、成膜により凸部を簡単かつ高精度に形成することができる。また、一般に固定電極および可動電極はシリコンを用いて形成されるが、多くの金属は、シリコンよりも比重が大きい。そのため、凸部を金属で構成することにより、可動部を含む振動系の質量を大きくして、可動部の小型化を図ったり、かかる振動系の低周波数化を図ったりすることもできる。
[適用例3]
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、タングステンであることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、タングステンであることが好ましい。
タングステンは、融点が極めて高い。そのため、凸部を介して可動部と固定電極とが短絡して凸部に過電流が流れたとしても、凸部が溶けるのを低減することができる。また、タングステンは、硬度が極めて高いため、凸部が可動部または固定電極と接触しても変形しにくく、凸部の変形による特性変化を低減することができる。
[適用例4]
本発明のMEMS構造体では、前記可動部を貫通していて前記金属を含んでいる金属部を備え、
前記金属部の前記可動部から突出している部分が前記凸部を構成していることが好ましい。
これにより、簡単かつ高精度に可動部に凸部を形成することができる。
本発明のMEMS構造体では、前記可動部を貫通していて前記金属を含んでいる金属部を備え、
前記金属部の前記可動部から突出している部分が前記凸部を構成していることが好ましい。
これにより、簡単かつ高精度に可動部に凸部を形成することができる。
[適用例5]
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料の融点は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料の融点よりも高いことが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料の融点は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料の融点よりも高いことが好ましい。
これにより、凸部を介して可動部と固定電極とが短絡して凸部に過電流が流れたとしても、凸部が溶けるのを低減することができる。
[適用例6]
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料のヤング率は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料のヤング率よりも大きいことが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料のヤング率は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料のヤング率よりも大きいことが好ましい。
これにより、凸部が可動部または固定電極と接触しても変形しにくく、凸部の変形による特性変化を低減することができる。
[適用例7]
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料は、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性を有することが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記凸部を構成している材料は、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性を有することが好ましい。
これにより、シリコン酸化膜で構成された犠牲層をエッチングして、可動部と固定電極との間に隙間を形成する際に、凸部がエッチングされるのを低減することができる。
[適用例8]
本発明のMEMS構造体では、前記可動部の数が複数であることが好ましい。
これにより、可動部から外部への振動漏れを低減することができる。
本発明のMEMS構造体では、前記可動部の数が複数であることが好ましい。
これにより、可動部から外部への振動漏れを低減することができる。
[適用例9]
本発明のMEMS構造体では、前記可動部は、片持ち支持されており、
前記凸部は、前記可動部の自由端側に配置されていることが好ましい。
これにより、可動部が固定電極に固着するのを効果的に低減することができる。
本発明のMEMS構造体では、前記可動部は、片持ち支持されており、
前記凸部は、前記可動部の自由端側に配置されていることが好ましい。
これにより、可動部が固定電極に固着するのを効果的に低減することができる。
[適用例10]
本発明のMEMS構造体では、前記固定電極と前記可動部とが並ぶ方向から見たときに、前記凸部は、前記固定電極と前記可動部とが重なる領域内に配置されていることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記固定電極と前記可動部とが並ぶ方向から見たときに、前記凸部は、前記固定電極と前記可動部とが重なる領域内に配置されていることが好ましい。
これにより、凸部の高さを抑えて、凸部を設けることによる振動特性の変化を低減しつつ、可動部が固定電極に固着するのを効果的に低減することができる。
[適用例11]
本発明のMEMS構造体では、前記固定電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子であることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記固定電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子であることが好ましい。
これにより、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができる静電駆動型の振動子を提供することができる。
[適用例12]
本発明のMEMS構造体の製造方法は、基板を準備する工程と、
前記基板に固定電極形成用膜を形成する工程と、
前記固定電極形成用膜上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層上に可動電極形成用膜を形成する工程と、
前記可動電極形成用膜の前記固定電極形成用膜側の面から突出する凸部を金属で形成する工程と、
前記犠牲層をエッチングする工程と、
を有することを特徴とする。
本発明のMEMS構造体の製造方法は、基板を準備する工程と、
前記基板に固定電極形成用膜を形成する工程と、
前記固定電極形成用膜上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層上に可動電極形成用膜を形成する工程と、
前記可動電極形成用膜の前記固定電極形成用膜側の面から突出する凸部を金属で形成する工程と、
前記犠牲層をエッチングする工程と、
を有することを特徴とする。
これにより、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができるMEMS構造体を製造することができる。
[適用例13]
本発明の電子機器は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
本発明の電子機器は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
これにより、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができるMEMS構造体を備える電子機器を提供することができる。
[適用例14]
本発明の移動体は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
本発明の移動体は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
これにより、設計の自由度を高めつつ、固定電極に対する可動電極のスティッキングを低減することができるMEMS構造体を備える移動体を提供することができる。
以下、本発明のMEMS構造体、電子機器および移動体を添付図面に示す各実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
1.MEMS構造体
図1は、本発明のMEMS構造体の第1実施形態を示す断面図である。また、図2は、図1に示すMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図2(a)は断面図、図2(b)は平面図である。
1.MEMS構造体
図1は、本発明のMEMS構造体の第1実施形態を示す断面図である。また、図2は、図1に示すMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図2(a)は断面図、図2(b)は平面図である。
図1に示すMEMS構造体1は、基板2(基体)と、基板2上に配置されている振動素子5と、振動素子5を収納している空洞部S(キャビティ)を基板2との間に形成している積層構造体6と、を有している。以下これらの各部について順次説明する。
−基板2−
基板2は、半導体基板21と、半導体基板21の一方の面に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた絶縁膜23と、絶縁膜23上に設けられた導体層24と、を有している。
基板2は、半導体基板21と、半導体基板21の一方の面に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた絶縁膜23と、絶縁膜23上に設けられた導体層24と、を有している。
半導体基板21は、シリコン等の半導体で構成されている。なお、半導体基板21は、シリコン基板のような単一材料で構成された基板に限定されず、例えば、SOI基板のような積層構造を有する基板であってもよい。
絶縁膜22は、例えば、シリコン酸化膜であり、絶縁性を有する。また、絶縁膜23は、例えば、シリコン窒化膜であり、絶縁性を有するとともに、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性をも有する。ここで、半導体基板21(シリコン基板)と絶縁膜23(シリコン窒化膜)との間に絶縁膜22(シリコン酸化膜)が介在していることにより、絶縁膜23の成膜時に生じた応力が半導体基板21に伝わるのを絶縁膜22により緩和することができる。また、絶縁膜22は、半導体基板21およびその上方に半導体回路を形成する場合、素子間分離膜として用いることもできる。なお、絶縁膜22、23は、前述した構成材料に限定されず、また、必要に応じて、絶縁膜22、23のうちのいずれか一方を省略してもよい。
導体層24は、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンにリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)して構成されており、導電性を有する。また、導体層24は、図示しないが、振動素子5に電気的に接続される配線を構成する第1部分と、その第1部分と離間して電気的に絶縁された第2部分とを有するようにパターニングされている。
−振動素子5−
図2に示すように、振動素子5は、基板2の絶縁膜23上に配置されている1対の下部電極51、52と、下部電極52に支持されている上部電極53と、を有している。
図2に示すように、振動素子5は、基板2の絶縁膜23上に配置されている1対の下部電極51、52と、下部電極52に支持されている上部電極53と、を有している。
下部電極51、52は、それぞれ、基板2に沿った板状またはシート状をなし、互いに離間して配置されている。また、図示しないが、下部電極51、52は、それぞれ、前述した導体層24が有する配線に電気的に接続されている。ここで、下部電極51は、「固定電極」を構成している。なお、下部電極52は、省略することができる。この場合、上部電極53を絶縁膜23に対して直接固定すればよい。
上部電極53は、下部電極51に対して間隔を隔てて対向している板状またはシート状の可動部531と、下部電極52に固定されている固定部532と、可動部531と固定部532とを連結している連結部533と、を有している。この上部電極53は、前述した下部電極52に電気的に接続されている。ここで、上部電極53は、「可動電極」を構成している。
このような下部電極51、52および上部電極53は、それぞれ、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンにリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)して構成されており、導電性を有する。
また、下部電極51、52の膜厚は、それぞれ、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上、1.0μm以下とすることができる。また、上部電極53の膜厚は、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上、1.0μm以下とすることができる。
このように固定部532に対して片持ち支持されている可動部531の自由端側(固定部532とは反対側)の部分には、その厚さ方向に貫通する金属部54が設けられている。この金属部54は、可動部531の下部電極51側の面から突出する凸部541を有している。この凸部541は、可動部531が下部電極51に固着(スティッキング)するのを低減する機能を有する。なお、金属部54および凸部541については、後に詳述する。
−積層構造体6−
積層構造体6は、振動素子5を収納している空洞部Sを画成するように形成されている。この積層構造体6は、基板2上に平面視で振動素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜62と、層間絶縁膜62上に形成された配線層63と、配線層63および層間絶縁膜62上に形成された層間絶縁膜64と、層間絶縁膜64上に形成され、複数の細孔652(開孔)が形成された被覆層651を有する配線層65と、配線層65および層間絶縁膜64上に形成された表面保護膜66と、被覆層651上に設けられた封止層67と、を有している。
積層構造体6は、振動素子5を収納している空洞部Sを画成するように形成されている。この積層構造体6は、基板2上に平面視で振動素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜62と、層間絶縁膜62上に形成された配線層63と、配線層63および層間絶縁膜62上に形成された層間絶縁膜64と、層間絶縁膜64上に形成され、複数の細孔652(開孔)が形成された被覆層651を有する配線層65と、配線層65および層間絶縁膜64上に形成された表面保護膜66と、被覆層651上に設けられた封止層67と、を有している。
層間絶縁膜61、62、64は、それぞれ、例えば、シリコン酸化膜である。また、配線層63、65および封止層67は、それぞれ、アルミニウム等の金属で構成されている。また、表面保護膜66は、例えば、シリコン窒化膜である。
なお、半導体基板21上およびその上方には、上述した構成以外に、半導体回路が作り込まれていてもよい。この半導体回路は、MOSトランジスタ等の能動素子、その他必要に応じて形成されたコンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、配線(下部電極51に接続されている配線や上部電極53に接続されている配線、配線層63、65を含む)等の回路要素を有している。また、図示しないが、配線層63と絶縁膜23との間には、前述した振動素子5に電気的に接続された配線が空洞部Sの内外を跨って配置されており、配線層63は、かかる配線に対して離間するように形成されている。
基板2と積層構造体6とによって画成された空洞部Sは、振動素子5を収容する収容部として機能している。また、空洞部Sは、密閉された空間である。本実施形態では、空洞部Sが真空状態(300Pa以下)となっている。これにより、振動素子5の振動特性を優れたものとすることができる。ただし、空洞部Sは、真空状態でなくてもよく、大気圧であってもよいし、大気圧よりも気圧が低い減圧状態であってもよいし、大気圧よりも気圧が高い加圧状態であってもよい。また、空洞部Sには、窒素ガス、希ガス等の不活性ガスが封入されていてもよい。
以上、MEMS構造体1の構成について簡単に説明した。
以上、MEMS構造体1の構成について簡単に説明した。
このように構成されたMEMS構造体1では、下部電極51と上部電極53との間に周期的に変化する電圧を印加することにより、可動部531が下部電極51に対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動する。このように、MEMS構造体1は、下部電極51と可動部531との間に周期的に変化する電界を生じさせて可動部531を振動させる静電駆動型の振動子として用いることができる。
このようなMEMS構造体1は、例えば、発振回路(駆動回路)と組み合わせることにより、所定の周波数の信号を取り出す発振器として用いることができる。なお、かかる発振回路は、基板2上に半導体回路として設けることができる。また、MEMS構造体1は、ジャイロセンサー、圧力センサー、加速度センサー、傾斜センサー等の各種のセンサーにも適用できる。
(金属部および凸部)
ここで、上部電極53に設けられた凸部541を有する金属部54について説明する。
ここで、上部電極53に設けられた凸部541を有する金属部54について説明する。
前述したように、固定部532に対して片持ち支持されている可動部531の自由端側(固定部532とは反対側)の部分には、その厚さ方向に貫通する金属部54が設けられている。この金属部54は、図2(a)に示すように、可動部531に形成された貫通孔534に挿通されている。そして、金属部54は、可動部531の下部電極51側の面から突出する凸部541を有している。本実施形態では、金属部54は、可動部531の幅方向(平面視で固定端と自由端とが並ぶ方向に対して垂直な方向)での中央部に1つ設けられている。ここで片持ち支持とは、一端が自由で、他端が固定であることを意味する。
本実施形態では、金属部54および凸部541の横断面形状(平面視形状)は、円形をなしている。そして、金属部54は、可動部531の幅方向での中央部に設けられている。なお、金属部54および凸部541の横断面形状は、円形に限定されず、例えば、楕円形、四角形等の多角形等であってもよい。また、本実施形態では、金属部54の数が1つであるが、金属部54の数が複数であってもよく、この場合、複数の金属部54は、可動部531の幅方向に並んでいてもよいし、可動部531の固定端と自由端とが並ぶ方向に沿って並んでいてもよく、また、配列が規則的であっても不規則であってもよい。また、凸部541の先端部は、図示では先端面が平坦面であるが、これに限定されず、例えば、丸み付けされていてもよいし、尖っていてもよい。
このような凸部541は、下部電極51に対して離間して対向配置されている可動部531の下部電極51に対向している側の面から突出しているので、可動部531が下部電極51に固着(スティッキング)するのを低減することができる。特に、凸部541は、可動部531と異なる材料(本実施形態では金属)で構成されているので、凸部541(金属部54)を構成する材料を適宜選択することによって、特性を調整することができる。そのため、可動部531に凸部541を設けても、凸部541を設けることによる特性変化を所望のものとすることができる。このようなことから、設計の自由度を高めつつ、下部電極51に対する上部電極53のスティッキングを低減することができる。
ここで、片持ち支持された可動部531の自由端側に凸部541が配置されているため、可動部531が下部電極51に固着するのを効果的に低減することができる。
また、下部電極51と可動部531とが並ぶ方向から見たときに(すなわち平面視で)、凸部541は、下部電極51と可動部531とが重なる領域内に配置されている。これにより、凸部541の高さを抑えて、凸部541を設けることによる振動特性の変化を低減しつつ、可動部531が下部電極51に固着するのを効果的に低減することができる。
また、可動部531を貫通している金属部54の可動部531から突出した部分が凸部541を構成しているため、後に詳述するように、半導体製造プロセスと同様のプロセスを用いて、簡単かつ高精度に可動部531に凸部541を形成することができる。
また、凸部541が金属で構成されているため、凸部541の導電性を優れたものとし、可動部531の電気的特性を優れたものとすることができる。また、後に詳述するように、成膜により凸部541を簡単かつ高精度に形成することができる。また、一般に下部電極51、52および上部電極53はそれぞれシリコンを用いて形成されるが、多くの金属は、シリコンよりも比重が大きい。そのため、凸部541を金属で構成することにより、可動部531を含む振動系の質量を大きくして、可動部531の小型化を図ったり、かかる振動系の低周波数化を図ったりすることもできる。
ここで、金属部54を構成する金属としては、凸部541が下部電極51に対する可動部531の固着を低減可能な材料であれば、可動部531の設計に応じて適宜選択されるものであり、特に限定されず、各種金属を用いることができるが、半導体プロセスにおいて成膜可能な材料を用いることが好ましい。
また、凸部541を構成している材料の融点は、下部電極51および上部電極53のうちの少なくとも一方を構成している材料(すなわちシリコン)の融点よりも高いことが好ましい。これにより、凸部541を介して可動部531と下部電極51とが短絡して凸部541に過電流が流れたとしても、凸部541が溶けるのを低減することができる。
また、凸部541を構成している材料のヤング率は、下部電極51を構成している材料のヤング率よりも大きいことが好ましい。これにより、凸部541が下部電極51と接触しても変形しにくく、凸部541の変形による特性変化(例えば可動部531の振動特性の変化)を低減することができる。なお、下部電極51の可動部531側の面に凸部を設ける場合、かかる凸部の構成材料のヤング率を可動部531の構成材料のヤング率よりも小さくすればよい。
また、凸部541を構成している材料は、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性を有することが好ましい。これにより、後に詳述するように、シリコン酸化膜で構成された犠牲層をエッチングして、可動部531と下部電極51との間に隙間を形成する際に、凸部541がエッチングされるのを低減することができる。
以上のような凸部541の構成材料に関する観点から、金属部54を構成する金属としては、タングステンまたはタングステン合金を用いることが好ましい。タングステンは、融点が極めて高い。そのため、凸部541を介して可動部531と下部電極51とが短絡して凸部541に過電流が流れたとしても、凸部541が溶けるのを低減することができる。また、タングステンは、硬度が極めて高いため、凸部541が下部電極51と接触しても変形しにくく、凸部541の変形による特性変化を低減することができる。
また、凸部541の高さh(突出量)は、可動部531と下部電極51との間の距離g1によっても異なり、可動部531が下部電極51に固着(スティッキング)するのを低減することができれば、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下程度である。
また、凸部541の幅Wは、可動部531が下部電極51に固着(スティッキング)するのを低減することができれば、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下程度である。
また、凸部541の先端と下部電極51との間の距離g2は、前述したように振動素子5を駆動させた際に凸部541が下部電極51に接触しない程度に設定される。
(MEMS構造体の製造方法)
次に、MEMS構造体1の製造方法を簡単に説明する。
次に、MEMS構造体1の製造方法を簡単に説明する。
図3は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(固定電極形成工程)を示す図、図4は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(可動電極形成工程)を示す図、図5は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(キャビティ形成工程)を示す図である。以下、これらの図に基づいて説明する。
[振動素子形成工程]
−基板を準備する工程−
まず、図3(a)に示すように、半導体基板21(シリコン基板)を用意する。
−基板を準備する工程−
まず、図3(a)に示すように、半導体基板21(シリコン基板)を用意する。
なお、半導体基板21上およびその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面のうち絶縁膜22および絶縁膜23を形成しない部分に、半導体回路のMOSトランジスタのソースおよびドレインをイオンドープして形成する。
次に、図3(b)に示すように、半導体基板21の上面に絶縁膜22(シリコン酸化膜)を形成する。
絶縁膜22(シリコン酸化膜)の形成方法としては、特に限定されず、例えば、熱酸化法、スパッタリング法、CVD法等を用いることができる。なお、絶縁膜22は、必要に応じてパターニングしてもよく、例えば、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面の一部が露出するように絶縁膜22をパターニングする。
その後、図3(c)に示すように、絶縁膜22上に絶縁膜23(シリコン窒化膜)を形成する。
絶縁膜23(シリコン窒化膜)の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、CVD法等を用いることができる。なお、絶縁膜23は、必要に応じてパターニングしてもよく、例えば、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面の一部が露出するように絶縁膜23をパターニングする。
−固定電極形成用膜を形成する工程−
次に、図3(d)に示すように、絶縁膜23上に、導体層24および下部電極51、52を形成するための導体膜71(固定電極形成用膜)を形成する。
次に、図3(d)に示すように、絶縁膜23上に、導体層24および下部電極51、52を形成するための導体膜71(固定電極形成用膜)を形成する。
具体的には、例えば、絶縁膜23上に、多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンで構成されたシリコン膜をスパッタリング法、CVD法等により形成した後に、そのシリコン膜にリン等の不純物をドープすることにより導体膜71を形成する。なお、絶縁膜23の構成によっては、エピタキシャル成長させたシリコン膜にリン等の不純物をドープすることによって導体膜71を形成してもよい。
次に、導体膜71をパターニングして、図3(e)に示すように、導体層24および下部電極51、52を形成する。
具体的には、例えば、導体膜71上にフォトレジストを塗布し、導体層24および下部電極51、52の形状(平面視形状)にパターニングして、フォトレジスト膜を形成する。そして、そのフォトレジスト膜をマスクとして用いて、導体膜71をエッチングした後、フォトレジスト膜を除去する。これにより、導体層24および下部電極51、52が形成される。
なお、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、例えば、下部電極51、52等のパターンニングと同時に導体膜71をパターンニングして、半導体回路のMOSトランジスタのゲート電極を形成する。
−犠牲層を形成する工程−
次に、図4(a)に示すように、下部電極51上に、犠牲層72を形成する。本実施形態では、下部電極52上の一部(固定部532が形成される部分)以外の全域にわたって犠牲層72を形成する。この犠牲層72には、固定部532が形成される部分に対応して開口721が形成されている。
次に、図4(a)に示すように、下部電極51上に、犠牲層72を形成する。本実施形態では、下部電極52上の一部(固定部532が形成される部分)以外の全域にわたって犠牲層72を形成する。この犠牲層72には、固定部532が形成される部分に対応して開口721が形成されている。
本実施形態では、犠牲層72は、シリコン酸化膜であり、後述する工程において、一部が除去され、残部が層間絶縁膜61となる。なお、層間絶縁膜61を省略する場合、犠牲層72は、下部電極51のみを覆うように形成してもよい。また、犠牲層72は、PSG(リンドープガラス)等で構成されていてもよい。
また、犠牲層72の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法またはCVD法等を用いることができる。
−可動電極形成用膜を形成する工程−
次に、図4(b)に示すように、開口721内および犠牲層72上に、上部電極53を形成するための導体膜73(可動電極形成用膜)を形成する。
次に、図4(b)に示すように、開口721内および犠牲層72上に、上部電極53を形成するための導体膜73(可動電極形成用膜)を形成する。
具体的には、例えば、開口721内および犠牲層72上に、スパッタリング法、CVD法等により多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンを堆積させてシリコン膜を形成した後に、そのシリコン膜にリン等の不純物をドープすることにより導体膜73を形成する。なお、犠牲層72の構成によっては、エピタキシャル成長させたシリコン膜にリン等の不純物をドープすることによって導体膜73を形成してもよい。また、シリコン膜は、エッチバックまたはCMP(chemical mechanical plishing)等により平坦化してもよい。
−凸部を金属で形成する工程−
次に、図4(c)に示すように、導体膜73に貫通孔534を形成する。このとき、貫通孔534に連続するように、凸部541に対応する形状の凹部722を犠牲層72に形成する。すなわち、導体膜73および犠牲層72からなる積層体に、金属部54に対応する形状をなすように、貫通孔534および凹部722で構成された凹部731を形成する。
次に、図4(c)に示すように、導体膜73に貫通孔534を形成する。このとき、貫通孔534に連続するように、凸部541に対応する形状の凹部722を犠牲層72に形成する。すなわち、導体膜73および犠牲層72からなる積層体に、金属部54に対応する形状をなすように、貫通孔534および凹部722で構成された凹部731を形成する。
凹部731の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、ドライエッチングを用いることができる。ドライエッチングを用いることにより、貫通孔534を形成する際のオーバーエッチングを利用して、微小な凹部722を簡単に形成することができる。また、ドライエッチングの際には、フォトリソグラフィを利用したレジスト膜をマスクとして用いることができる。
次に、凹部731内に金属を充填して、図4(d)に示すように、金属部54を形成する。
具体的には、例えば、凹部731内および導体膜73上に、スパッタリング法、CVD法等によりタングステン等の金属を堆積させて金属膜を形成した後に、その金属膜をエッチバックまたはCMP等により凹部731内以外の不要部分を除去し、凹部731内のみに金属を残す。これにより、導体膜73の導体膜71側の面から突出する凸部541を有する金属部54を金属で形成することができる。なお、金属膜を形成する際、複数回に分けて金属を堆積させてもよく、この場合、1回目または2回目の金属の堆積において、金属としてチタンや窒化チタン等を用いてグルーレイヤを形成してもよい。
次に、図4(e)に示すように、導体膜73をパターニングして、上部電極53を形成する。
具体的には、例えば、導体膜73上にフォトレジストを塗布し、上部電極53の形状(平面視形状)にパターニングして、フォトレジスト膜を形成する。そして、そのフォトレジスト膜をマスクとして用いて、導体膜73をエッチングした後、フォトレジスト膜を除去する。これにより、上部電極53が形成される。
以上のようにして、下部電極51、52および上部電極53を有する振動素子5が形成される。
[キャビティ形成工程]
図5(a)に示すように、上部電極53および犠牲層72の上側に、層間絶縁膜74、75、配線層63、65および表面保護膜66を形成する。
図5(a)に示すように、上部電極53および犠牲層72の上側に、層間絶縁膜74、75、配線層63、65および表面保護膜66を形成する。
具体的には、例えば、上部電極53および犠牲層72上に、シリコン酸化膜をスパッタリング法、CVD法等により形成し、そのシリコン酸化膜をエッチングによりパターニングすることにより、配線層63に対応した形状をなす貫通孔が形成された層間絶縁膜74を形成する。そして、層間絶縁膜74の貫通孔を埋めるように、層間絶縁膜74上に、アルミニウムからなる膜をスパッタリング法、CVD法等により形成し、その膜をエッチングによりパターニング(不要部分を除去)することにより、配線層63を形成する。
その後、層間絶縁膜74と同様にして、層間絶縁膜75を形成した後、配線層63と同様にして、配線層65を形成する。また、配線層65の形成後、スパッタリング法、CVD法等によりシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、エポキシ樹脂等である表面保護膜66を形成する。
なお、このような層間絶縁膜と配線層との積層構造は、通常のCMOSプロセスにより形成され、その積層数は、必要に応じて適宜に設定される。すなわち、必要に応じてさらに多くの配線層が層間絶縁膜を介して積層される場合もある。また、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、例えば、配線層63、65の形成と同時に、半導体回路のMOSトランジスタのゲート電極等に電気的に接続される配線層を形成する。
−犠牲層をエッチングする工程−
次に、図5(b)に示すように、犠牲層72および層間絶縁膜74、75の一部を除去することにより、空洞部Sおよび層間絶縁膜61、62、64を形成する。
次に、図5(b)に示すように、犠牲層72および層間絶縁膜74、75の一部を除去することにより、空洞部Sおよび層間絶縁膜61、62、64を形成する。
具体的には、被覆層651に形成された複数の細孔652を通じたエッチングにより、振動素子5の周囲や下部電極51と可動部531との間にある犠牲層72および層間絶縁膜74、75を除去する。これにより、振動素子5が収納される空洞部Sが形成されるとともに、下部電極51と可動部531との間に空隙が形成され、振動素子5が駆動し得る状態となる。
ここで、層間絶縁膜74、75および犠牲層72の除去(リリース工程)は、例えば、複数の細孔652からエッチング液としてのフッ酸、緩衝フッ酸等を供給するウェットエッチングや、複数の細孔652からエッチングガスとしてフッ化水素酸ガス等を供給するドライエッチングにより行うことができる。このとき、絶縁膜23および配線層63、65は、リリース工程において実施されるエッチングに対する耐性を有しており、いわゆるエッチングストップ層として機能する。なお、エッチングの前に、必要に応じて、エッチングの対象となる部分を含む構造体の外表面にフォトレジスト等で保護膜を形成してもよい。
次に、図5(c)に示すように、被覆層651上に、封止層67を形成する。
具体的には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等で構成された封止層67をスパッタリング法、CVD法等により形成し、各細孔652を封止する。
以上のような工程により、MEMS構造体1を製造することができる。
具体的には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等で構成された封止層67をスパッタリング法、CVD法等により形成し、各細孔652を封止する。
以上のような工程により、MEMS構造体1を製造することができる。
以上説明したようなMEMS構造体1の製造方法は、半導体基板21を準備する工程と、半導体基板21に導体膜71(固定電極形成用膜)を形成する工程と、導体膜71上に犠牲層72を形成する工程と、犠牲層72上に導体膜73(可動電極形成用膜)を形成する工程と、導体膜73の導体膜71側の面から突出する凸部541を金属で形成する工程と、犠牲層72をエッチングする工程と、を有する。これにより、設計の自由度を高めつつ、下部電極51に対する上部電極53のスティッキングを低減することができるMEMS構造体1を製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図6(a)は断面図、図6(b)は平面図である。
以下、本発明の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態は、可動電極に設けられた金属部および凸部の形状が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図6に示すMEMS構造体1Aは、振動素子5Aを備えている。振動素子5Aは、1対の下部電極51、52と、下部電極52に支持されている上部電極53Aと、を有している。そして、上部電極53A(可動電極)は、下部電極51に対して間隔を隔てて対向している可動部531Aと、下部電極52上に設けられている固定部532と、可動部531Aと固定部532とを連結している連結部533と、を有している。
図6(a)に示すように、可動部531Aの自由端側の部分には、その厚さ方向に貫通する金属部54Aが設けられている。この金属部54Aは、可動部531Aの下部電極51側の面から突出する凸部541Aを有している。本実施形態では、図6(b)に示すように、金属部54Aおよび凸部541Aは、可動部531の幅方向に沿って延びている形状をなしている。なお、金属部54Aは、金属部54Aが延在する方向に並ぶ複数の凸部を有していてもよい。
このような凸部541Aによっても、可動部531Aが下部電極51に固着(スティッキング)するのを低減することができる。また、金属部54Aが可動部531Aの幅方向に沿って延びているので、金属部54Aにより可動部531Aを補強したり、可動部531Aを含む振動系の共振周波数を低めたりする効果が大きい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図7(a)は、断面図、図7(b)は、平面図である。
以下、本発明の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第3実施形態は、可動電極および固定電極の数が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図7に示すMEMS構造体1Bは、振動素子5Bを備えている。振動素子5Bは、4つの下部電極51と、下部電極52Bと、下部電極52Bに支持されている上部電極53Bと、を有している。
4つの下部電極51(固定電極)は、平面視で、下部電極52Bを挟んで第1方向(図7(b)中の左右方向)に沿って並んでいる2つの下部電極51a、51bと、下部電極52Bを挟んで第1方向に直交する第2方向(図7(b)中の上下方向)に沿って並んでいる2つの下部電極51c、51dと、で構成されている。また、4つの下部電極51は、それぞれ、平面視で、下部電極52Bに対して離間して配置されている。
2つの下部電極51a、51bは、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されていて、互いに同電位となるように構成されている。同様に、2つの下部電極51c、51dは、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されていて、互いに同電位となるように構成されている。
上部電極53B(可動電極)は、4つの可動部531Bと、下部電極52Bに固定されている固定部532Bと、各可動部531Bと固定部532Bとを連結している連結部533Bと、を有している。
4つの可動部531Bは、前述した4つの下部電極51に対応して設けられており、各可動部531Bは、対応する下部電極51に対して間隔を隔てて対向している。すなわち、4つの可動部531Bは、固定部532Bを挟んで第1方向(図7(b)中の左右方向)に沿って並んでいる2つの可動部531a、531bと、固定部532Bを挟んで第1方向に直交する第2方向(図7(b)中の上下方向)に沿って並んでいる2つの可動部531c、531dと、で構成されている。
このような上部電極53Bの各可動部531Bの自由端側(固定部532Bとは反対側)の部分には、その厚さ方向に貫通する金属部54が設けられている。この金属部54は、可動部531Bの下部電極51側の面から突出する凸部541を有している。
このように構成されたMEMS構造体1Bでは、下部電極51a、51bと上部電極53Bとの間に周期的に変化する第1電圧(交番電圧)が印加されるとともに、下部電極51c、51dと上部電極53Bとの間に位相が180°ずれている以外は第1電圧と同様の第2電圧が印加される。
すると、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動するとともに、可動部531a、531bとは逆相で、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動する。すなわち、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して接近する方向に変位しているとき、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して離間する方向に変位し、一方、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して離間する方向に変位しているとき、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して接近する方向に変位する。
このように可動部531a、531bと可動部531c、531dとを逆相で振動させることにより、可動部531a、531bから固定部532Bに伝わる振動と、可動部531c、531dから固定部532Bに伝わる振動とを互いに相殺させることができる。その結果、これらの振動が固定部532Bを介して外部に漏れること、いわゆる振動漏れを低減し、MEMS構造体1Bの振動効率を高めることができる。このように、MEMS構造体1Bは、可動部531Bの数が複数であることにより、可動部531Bから外部への振動漏れを低減することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、本発明のMEMS構造体の第4実施形態を示す断面図である。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、本発明のMEMS構造体の第4実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第4実施形態は、ダイヤフラム部を備えている以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図8に示すMEMS構造体1Cは、圧力を検出可能に構成されている。このMEMS構造体1Cは、第1実施形態のMEMS構造体1において、基板2に代えて、ダイヤフラム部20を有する基板2Cを備えている。
基板2Cは、半導体基板21Cと、半導体基板21Cの一方の面に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた絶縁膜23と、絶縁膜23上に設けられた導体層24と、を有している。
この基板2Cには、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイヤフラム部20が設けられている。ダイヤフラム部20は、半導体基板21Cの下面に有底の凹部211を設けることで形成されている。このようなダイヤフラム部20は、その下面が受圧面213となっている。なお、凹部211は、エッチングにより形成することができる。
本実施形態の基板2Cでは、凹部211が半導体基板21Cを貫通しておらず、ダイヤフラム部20が半導体基板21Cの薄肉部分212、絶縁膜22および絶縁膜23の3層で構成されている。
このようなダイヤフラム部20の受圧面213とは反対側の面上には、振動素子5が設けられている。本実施形態では、振動素子5は、平面視で、ダイヤフラム部20の中央部に配置されている。
また、振動素子5を収納している空洞部Sは、MEMS構造体1Cが検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。空洞部Sを真空状態とすることによって、MEMS構造体1Cを、真空状態を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、その利便性が向上する。
このような構成のMEMS構造体1Cは、受圧面213に圧力が加わると、ダイヤフラム部20が、空洞部S側に撓み変形する。その変形に伴って、上部電極53の可動部531と下部電極51との間のギャップ(離間距離)が変化する。
上部電極53の可動部531と下部電極51との間のギャップが変化すると、下部電極51および上部電極53で構成される振動系の共振周波数が変化するため、この共振周波数の変化から、受圧面213で受けた圧力の大きさ(絶対圧)を求めることができる。
2.電子機器
次いで、本発明のMEMS構造体を備える電子機器(本発明の電子機器)について、図9〜図11に基づき、詳細に説明する。
次いで、本発明のMEMS構造体を備える電子機器(本発明の電子機器)について、図9〜図11に基づき、詳細に説明する。
図9は、本発明の電子機器の第1例であるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部2000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、MEMS構造体1が内蔵されている。
図10は、本発明の電子機器の第2例である携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部2000が配置されている。このような携帯電話機1200には、MEMS構造体1が内蔵されている。
図11は、本発明の電子機器の第3例であるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、MEMS構造体1が内蔵されている。
以上説明したような電子機器は、優れた信頼性を有する。
以上説明したような電子機器は、優れた信頼性を有する。
なお、本発明のMEMS構造体を備える電子機器は、図9のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図10の携帯電話機、図11のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
3.移動体
図12は、本発明の移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
図12は、本発明の移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
この図において、移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、MEMS構造体1が内蔵されている。
以上説明したような移動体は、優れた信頼性を有する。なお、本発明の移動体は、自動車に限定されず、例えば、航空機、船舶、オートバイ等の各種移動体に適用可能である。
以上、本発明のMEMS構造体、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、固定電極の平面視における面積が、可動電極の可動部の面積よりも大きい場合について説明したが、固定電極の平面視における面積は、可動電極の可動部の面積と同じであってもよいし、可動電極の可動部の面積よりも小さくてもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子の可動部が片持ち支持されている構成について説明したが、これに限定されず、可動部が両端固定されていてもよい。この場合、固定電極とのスティッキングを好適に低減する観点から、可動部の中央部に凸部を設けることが好ましい。
また、前述した実施形態では、固定電極に対する可動電極のスティッキング低減のための凸部を可動電極の固定電極側の面に設けた場合を例に説明したが、かかる凸部は、固定電極の可動電極側の面に設けてもよい。この場合、可動電極の凸部を省略してもよい。
また、前述した実施形態では、固定電極に対する可動電極のスティッキング低減のための凸部を可動電極の可動部の自由端側の部分に設けた場合を例に説明したが、かかる凸部は、可動部の固定端側に設けてもよい。この場合、可動部が固定電極側に変位した際に、可動部の自由端よりも先に凸部が、基板に固定された固定電極または他の構造体に接触するように構成することが好ましい。
また、前述した実施形態では、固定電極に対する可動電極のスティッキング低減のための凸部を平面視で固定電極と可動電極とが重なる領域内に配置した場合を例に説明したが、かかる凸部は、固定電極と可動電極とが重なる領域の外側に配置されていてもよい。この場合、可動部が固定電極側に変位した際に、可動部の自由端よりも先に凸部が、基板に固定された固定電極または他の構造体に接触するように構成することが好ましい。
また、前述した実施形態では、固定電極に対する可動電極のスティッキング低減のための凸部を金属で構成した場合を例に説明したが、かかる凸部の構成材料は、可動電極または固定電極の設計に応じて、金属以外の材料から、固定電極または可動電極と異なる材料を適宜選択してもよい。
また、前述した実施形態では、固定電極に対する可動電極のスティッキング低減のための凸部を有する金属部が可動部を貫通している場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、固定電極の可動電極側の面、または、可動電極の固定電極側の面に、金属部を局所的に固着させてもよい。
また、前述した実施形態では、固定電極および可動電極を成膜により形成した場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、基板をエッチングすることにより固定電極または可動電極を形成してもよい。
1‥‥MEMS構造体
1A‥‥MEMS構造体
1B‥‥MEMS構造体
1C‥‥MEMS構造体
2‥‥基板
2C‥‥基板
5‥‥振動素子
5A‥‥振動素子
5B‥‥振動素子
6‥‥積層構造体
20‥‥ダイヤフラム部
21‥‥半導体基板
21C‥‥半導体基板
22‥‥絶縁膜
23‥‥絶縁膜
24‥‥導体層
51‥‥下部電極(固定電極)
51a‥‥下部電極(固定電極)
51b‥‥下部電極(固定電極)
51c‥‥下部電極(固定電極)
51d‥‥下部電極(固定電極)
52‥‥下部電極
52B‥‥下部電極
53‥‥上部電極(可動電極)
53A‥‥上部電極(可動電極)
53B‥‥上部電極(可動電極)
54‥‥金属部
54A‥‥金属部
61‥‥層間絶縁膜
62‥‥層間絶縁膜
63‥‥配線層
64‥‥層間絶縁膜
65‥‥配線層
66‥‥表面保護膜
67‥‥封止層
71‥‥導体膜(可動電極形成用膜)
72‥‥犠牲層
73‥‥導体膜
74‥‥層間絶縁膜
75‥‥層間絶縁膜
211‥‥凹部
212‥‥薄肉部分
213‥‥受圧面
531‥‥可動部
531A‥‥可動部
531B‥‥可動部
531a‥‥可動部
531b‥‥可動部
531c‥‥可動部
531d‥‥可動部
532‥‥固定部
532B‥‥固定部
533‥‥連結部
533B‥‥連結部
534‥‥貫通孔
541‥‥凸部
541A‥‥凸部
651‥‥被覆層
652‥‥細孔
721‥‥開口
722‥‥凹部
731‥‥凹部
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッタボタン
1308‥‥メモリー
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥移動体
1501‥‥車体
1502‥‥車輪
2000‥‥表示部
S‥‥空洞部
1A‥‥MEMS構造体
1B‥‥MEMS構造体
1C‥‥MEMS構造体
2‥‥基板
2C‥‥基板
5‥‥振動素子
5A‥‥振動素子
5B‥‥振動素子
6‥‥積層構造体
20‥‥ダイヤフラム部
21‥‥半導体基板
21C‥‥半導体基板
22‥‥絶縁膜
23‥‥絶縁膜
24‥‥導体層
51‥‥下部電極(固定電極)
51a‥‥下部電極(固定電極)
51b‥‥下部電極(固定電極)
51c‥‥下部電極(固定電極)
51d‥‥下部電極(固定電極)
52‥‥下部電極
52B‥‥下部電極
53‥‥上部電極(可動電極)
53A‥‥上部電極(可動電極)
53B‥‥上部電極(可動電極)
54‥‥金属部
54A‥‥金属部
61‥‥層間絶縁膜
62‥‥層間絶縁膜
63‥‥配線層
64‥‥層間絶縁膜
65‥‥配線層
66‥‥表面保護膜
67‥‥封止層
71‥‥導体膜(可動電極形成用膜)
72‥‥犠牲層
73‥‥導体膜
74‥‥層間絶縁膜
75‥‥層間絶縁膜
211‥‥凹部
212‥‥薄肉部分
213‥‥受圧面
531‥‥可動部
531A‥‥可動部
531B‥‥可動部
531a‥‥可動部
531b‥‥可動部
531c‥‥可動部
531d‥‥可動部
532‥‥固定部
532B‥‥固定部
533‥‥連結部
533B‥‥連結部
534‥‥貫通孔
541‥‥凸部
541A‥‥凸部
651‥‥被覆層
652‥‥細孔
721‥‥開口
722‥‥凹部
731‥‥凹部
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッタボタン
1308‥‥メモリー
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥移動体
1501‥‥車体
1502‥‥車輪
2000‥‥表示部
S‥‥空洞部
図6(a)に示すように、可動部531Aの自由端側の部分には、その厚さ方向に貫通
する金属部54Aが設けられている。この金属部54Aは、可動部531Aの下部電極5
1側の面から突出する凸部541Aを有している。本実施形態では、図6(b)に示すよ
うに、金属部54Aおよび凸部541Aは、可動部531Aの幅方向に沿って延びている形状をなしている。なお、金属部54Aは、金属部54Aが延在する方向に並ぶ複数の凸部を有していてもよい。
する金属部54Aが設けられている。この金属部54Aは、可動部531Aの下部電極5
1側の面から突出する凸部541Aを有している。本実施形態では、図6(b)に示すよ
うに、金属部54Aおよび凸部541Aは、可動部531Aの幅方向に沿って延びている形状をなしている。なお、金属部54Aは、金属部54Aが延在する方向に並ぶ複数の凸部を有していてもよい。
また、凸部541を構成している材料のヤング率は、下部電極51を構成している材料
のヤング率よりも大きいことが好ましい。これにより、凸部541が下部電極51と接触
しても変形しにくく、凸部541の変形による特性変化(例えば可動部531の振動特性
の変化)を低減することができる。なお、下部電極51の可動部531側の面に凸部を設
ける場合、かかる凸部の構成材料のヤング率を可動部531の構成材料のヤング率よりも
大きくすればよい。
のヤング率よりも大きいことが好ましい。これにより、凸部541が下部電極51と接触
しても変形しにくく、凸部541の変形による特性変化(例えば可動部531の振動特性
の変化)を低減することができる。なお、下部電極51の可動部531側の面に凸部を設
ける場合、かかる凸部の構成材料のヤング率を可動部531の構成材料のヤング率よりも
大きくすればよい。
Claims (14)
- 基板と、
前記基板上に配置されている固定電極と、
前記固定電極に対して離間して対向配置されている可動部を有する可動電極と、
前記固定電極の前記可動部に対向している側の面、および、前記可動部の前記固定電極に対向している側の面のうちの少なくとも一方の面から突出していて、前記固定電極または前記可動部と異なる材料を含む凸部と、
を備えることを特徴とするMEMS構造体。 - 前記凸部が金属を含んでいる請求項1に記載のMEMS構造体。
- 前記金属は、タングステンである請求項2に記載のMEMS構造体。
- 前記可動部を貫通していて前記金属を含んでいる金属部を備え、
前記金属部の前記可動部から突出している部分が前記凸部を構成している請求項2または3に記載のMEMS構造体。 - 前記凸部を構成している材料の融点は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料の融点よりも高い請求項1ないし4のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記凸部を構成している材料のヤング率は、前記可動電極および前記固定電極のうちの少なくとも一方を構成している材料のヤング率よりも大きい請求項1ないし5のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記凸部を構成している材料は、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記可動部の数が複数である請求項1ないし7のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記可動部は、片持ち支持されており、
前記凸部は、前記可動部の自由端側に配置されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載のMEMS構造体。 - 前記固定電極と前記可動部とが並ぶ方向から見たときに、前記凸部は、前記固定電極と前記可動部とが重なる領域内に配置されている請求項1ないし9のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記固定電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子である請求項1ないし10のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 基板を準備する工程と、
前記基板に固定電極形成用膜を形成する工程と、
前記固定電極形成用膜上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層上に可動電極形成用膜を形成する工程と、
前記可動電極形成用膜の前記固定電極形成用膜側の面から突出する凸部を金属で形成する工程と、
前記犠牲層をエッチングする工程と、
を有することを特徴とするMEMS構造体の製造方法。 - 請求項1ないし11のいずれか1項に記載のMEMS構造体を備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載のMEMS構造体を備えることを特徴とする移動体。
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ID=54354704
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101876047B1 (ko) * | 2015-09-01 | 2018-07-06 | 아즈빌주식회사 | 미세 기계 장치 및 그 제조 방법 |
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- 2014-05-01 JP JP2014094456A patent/JP2015211988A/ja active Pending
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2015
- 2015-04-27 CN CN201510204540.6A patent/CN105016290A/zh active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101876047B1 (ko) * | 2015-09-01 | 2018-07-06 | 아즈빌주식회사 | 미세 기계 장치 및 그 제조 방법 |
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