JP2015223639A - Mems構造体、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動電極とこれに接続される配線との間の電気抵抗を低減することができるMEMS構造体を提供すること、また、かかるMEMS構造体を備える電子機器および移動体を提供すること。【解決手段】本発明のMEMS構造体1は、基板2と、基板2に配置されている下部電極51と、基板2に配置されている下部電極52と、下部電極51に対して離間して対向配置されている可動部531、および、可動部531と繋がっていて下部電極52に対して固定されている固定部532を有する上部電極53と、固定部532および下部電極52の双方に接触していて、金属を含んで構成されている金属部54と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、MEMS構造体、電子機器および移動体に関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造したMEMS構造体は、可動部を有する様々な構造体(例えば、振動子、フィルター、センサー、モーター等)に適用されている。
例えば、特許文献1に記載のMEMS構造体は、半導体基板と、この半導体基板上に配置された下部MEMS構造層(下部電極)および上部MEMS構造層(上部電極)と、を備え、上部MEMS構造層が、半導体基板に固定されている固定部と、この固定部に支持されていて下部MEMS構造層に対して間隔を隔てて対向配置されている可動部と、を有している。また、特許文献1に記載のMEMS構造体では、下部MEMS構造層および上部MEMS構造層のそれぞれが、不純物をドープした多結晶シリコンで構成されている。
しかし、特許文献1に記載のMEMS構造体では、上部電極にシリコンを用いて別層で構成された配線を接続する場合、上部電極と配線との界面における電気抵抗が大きくなるという問題があった。これは、配線表面の自然酸化膜や汚染等に起因して、上部電極と配線との界面における導電性が悪くなるためと推察される。
本発明の目的は、可動電極とこれに接続される配線との間の電気抵抗を低減することができるMEMS構造体を提供すること、また、かかるMEMS構造体を備える電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本発明のMEMS構造体は、基板と、
前記基板上に配置されている基板側電極と、
前記基板上に配置されている配線と、
前記基板側電極に対して離間して対向配置されている可動部、および、前記可動部および前記配線と繋がっている固定部を有する可動電極と、
前記固定部および前記配線の双方に接続していて、金属を含んで構成されている金属部と、
を備えることを特徴とする。
[適用例1]
本発明のMEMS構造体は、基板と、
前記基板上に配置されている基板側電極と、
前記基板上に配置されている配線と、
前記基板側電極に対して離間して対向配置されている可動部、および、前記可動部および前記配線と繋がっている固定部を有する可動電極と、
前記固定部および前記配線の双方に接続していて、金属を含んで構成されている金属部と、
を備えることを特徴とする。
このようなMEMS構造体によれば、金属部自体の導電性が優れるとともに、金属部と固定部との界面、および、金属部と配線の界面での導電性が優れるため、可動電極と配線との間の電気抵抗を低減することができる。
[適用例2]
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、前記配線および前記固定部よりも電気抵抗が小さいことが好ましい。
これにより、可動電極と配線との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、前記配線および前記固定部よりも電気抵抗が小さいことが好ましい。
これにより、可動電極と配線との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。
[適用例3]
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、チタン、窒化チタンのうちのいずれか、または、これらのうちの少なくとも1種を含む合金であることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記金属は、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、チタン、窒化チタンのうちのいずれか、または、これらのうちの少なくとも1種を含む合金であることが好ましい。
これらの金属は、導電性に優れるだけでなく、化学的安定性に優れるとともに、成膜が容易である。したがって、このような金属を用いて金属部を構成することにより、金属部を簡単かつ高精度に形成することができるとともに、金属部の劣化を低減して、MEMS構造体の信頼性を高めることができる。
[適用例4]
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、前記固定部を貫通していることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、前記固定部を貫通していることが好ましい。
これにより、固定部および配線に対する金属部の接触面積を比較的大きく確保することができ、その結果、可動電極と配線との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。また、半導体製造プロセスまたはそれに近似したプロセスを用いて簡単かつ高精度に金属部を形成することができる。
[適用例5]
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、前記固定部と前記配線との界面と交差して配置されていることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、前記固定部と前記配線との界面と交差して配置されていることが好ましい。
これにより、固定部および配線に対する金属部の接触面積をより大きく確保することができる。また、固定部および配線に対する金属部の接合強度を高め、その結果、MEMS構造体の信頼性を高めることができる。
[適用例6]
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、配線側よりも固定部側に幅が大きい幅広部を有することが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記金属部は、配線側よりも固定部側に幅が大きい幅広部を有することが好ましい。
これにより、固定部および配線のうちの少なくとも一方に対する金属部の接触面積を比較的大きく確保することができ、その結果、可動電極と配線との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。
[適用例7]
本発明のMEMS構造体では、前記幅広部の少なくとも一部は、前記固定部に囲まれていることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記幅広部の少なくとも一部は、前記固定部に囲まれていることが好ましい。
これにより、固定部および配線のうちの少なくとも固定部に対する金属部の接触面積を比較的大きく確保することができる。
[適用例8]
本発明のMEMS構造体では、前記幅広部の少なくとも一部は、前記配線とは反対側に向かうにつれて幅が漸次拡がっていることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記幅広部の少なくとも一部は、前記配線とは反対側に向かうにつれて幅が漸次拡がっていることが好ましい。
これにより、固定部および配線のうちの少なくとも固定部に対する金属部の接触面積をより大きく確保することができる。また、比較的簡単かつ高精度に金属部を形成することができる。
[適用例9]
本発明のMEMS構造体では、前記可動部の数が複数であることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記可動部の数が複数であることが好ましい。
これにより、可動部から外部への振動漏れを低減することができる。また、このようなMEMS構造体は、小型化に伴い、固定部と配線との接触面積が小さくなってしまう。したがって、このようなMEMS構造体に本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
[適用例10]
本発明のMEMS構造体では、前記基板側電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて、前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子であることが好ましい。
本発明のMEMS構造体では、前記基板側電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて、前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子であることが好ましい。
これにより、可動電極とこれに接続される配線との間の電気抵抗を低減することができるMEMS振動子を提供することができる。
[適用例11]
本発明の電子機器は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
本発明の電子機器は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
これにより、可動電極とこれに接続される配線との間の電気抵抗を低減することができるMEMS構造体を備える電子機器を提供することができる。
[適用例12]
本発明の移動体は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
本発明の移動体は、本発明のMEMS構造体を備えることを特徴とする。
これにより、可動電極とこれに接続される配線との間の電気抵抗を低減することができるMEMS構造体を備える移動体を提供することができる。
以下、本発明のMEMS構造体、電子機器および移動体を添付図面に示す各実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
1.MEMS構造体
図1は、本発明のMEMS構造体の第1実施形態を示す断面図である。また、図2は、図1に示すMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図2(a)は断面図、図2(b)は平面図である。
1.MEMS構造体
図1は、本発明のMEMS構造体の第1実施形態を示す断面図である。また、図2は、図1に示すMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図2(a)は断面図、図2(b)は平面図である。
図1に示すMEMS構造体1は、基板2(基体)と、基板2上に配置されている振動素子5と、振動素子5を収納している空洞部S(キャビティ)を基板2との間に形成している積層構造体6と、を有している。本実施形態では、基板2の振動素子5側の面上には、振動素子5の他に、導体層31が配置され、また、基板2と積層構造体6との間には、絶縁層32が配置されている。以下これらの各部について順次説明する。
−基板2−
基板2は、半導体基板21と、半導体基板21の一方の面上に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22の半導体基板21とは反対側の面上に設けられた絶縁膜23と、を有している。
基板2は、半導体基板21と、半導体基板21の一方の面上に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22の半導体基板21とは反対側の面上に設けられた絶縁膜23と、を有している。
半導体基板21は、シリコン等の半導体で構成されている。なお、半導体基板21は、シリコン基板のような単一材料で構成された基板に限定されず、例えば、SOI基板のような積層構造を有する基板であってもよい。
絶縁膜22は、例えば、シリコン酸化膜であり、絶縁性を有する。また、絶縁膜23は、例えば、シリコン窒化膜であり、絶縁性を有するとともに、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性をも有する。ここで、半導体基板21(シリコン基板)と絶縁膜23(シリコン窒化膜)との間に絶縁膜22(シリコン酸化膜)が介在していることにより、絶縁膜23の成膜時に生じた応力が半導体基板21に伝わるのを絶縁膜22により緩和することができる。また、絶縁膜22は、半導体基板21およびその上方に半導体回路を形成する場合、素子間分離膜として用いることもできる。なお、絶縁膜22、23は、前述した構成材料に限定されず、また、必要に応じて、絶縁膜22、23のうちのいずれか一方を省略してもよい。
このような基板2の絶縁膜23上には、パターニングされた導体層31が配置されている。この導体層31は、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンにリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)して構成されており、導電性を有する。また、導体層31は、図示しないが、振動素子5に電気的に接続される配線を構成する第1部分と、その第1部分と離間して電気的に絶縁された第2部分とを有するようにパターニングされている。
また、導体層31上には、絶縁層32が配置されている。この絶縁層32は、例えば、シリコン酸化膜である。なお、この絶縁層32は、省略してもよい。
−振動素子5−
図2に示すように、振動素子5は、基板2の絶縁膜23上に配置されている1対の下部電極51、52と、下部電極52に支持されている上部電極53と、を有している。
図2に示すように、振動素子5は、基板2の絶縁膜23上に配置されている1対の下部電極51、52と、下部電極52に支持されている上部電極53と、を有している。
下部電極51、52は、それぞれ、基板2に沿った板状またはシート状なし、互いに離間して配置されている。また、図示しないが、下部電極51、52は、それぞれ、前述した導体層31が有する配線に電気的に接続されている。ここで、下部電極51は、「基板側電極(固定電極)」を構成している。また、下部電極52は、上部電極53を支持する「下地層」を構成しているとともに、上部電極53に接続されている「配線」の少なくとも一部を構成していると言える。
上部電極53は、下部電極51に対して間隔を隔てて対向している板状またはシート状の可動部531と、下部電極52に固定されている固定部532と、可動部531と固定部532とを連結している連結部533と、を有している。この上部電極53は、前述した下部電極52に電気的に接続されている。ここで、上部電極53は、「可動電極」を構成している。
このような下部電極51、52および上部電極53は、それぞれ、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンにリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)して構成されており、導電性を有する。
また、下部電極51、52の膜厚は、それぞれ、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上、1.0μm以下とすることができる。また、上部電極53の膜厚は、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上、1.0μm以下とすることができる。
このような振動素子5が有する上部電極53(可動電極)の固定部532には、複数の金属部54が貫通して配置されている。この複数の金属部54は、下部電極52および上部電極53の双方に接触していて、金属を含んで構成されている。これにより、下部電極52と上部電極53との間の電気抵抗を低減することができる。なお、金属部54については、後に詳述する。
−積層構造体6−
積層構造体6は、振動素子5を収納している空洞部Sを画成するように形成されている。この積層構造体6は、基板2上に平面視で振動素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された配線層62と、配線層62および層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜63と、層間絶縁膜63上に形成され、複数の細孔642(開孔)が形成された被覆層641を有する配線層64と、配線層64および層間絶縁膜63上に形成された表面保護膜65と、被覆層641上に設けられた封止層66と、を有している。
積層構造体6は、振動素子5を収納している空洞部Sを画成するように形成されている。この積層構造体6は、基板2上に平面視で振動素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された配線層62と、配線層62および層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜63と、層間絶縁膜63上に形成され、複数の細孔642(開孔)が形成された被覆層641を有する配線層64と、配線層64および層間絶縁膜63上に形成された表面保護膜65と、被覆層641上に設けられた封止層66と、を有している。
層間絶縁膜61、63は、それぞれ、例えば、シリコン酸化膜である。また、配線層62、64および封止層66は、それぞれ、アルミニウム等の金属で構成されている。また、表面保護膜65は、例えば、シリコン窒化膜である。
なお、半導体基板21上およびその上方には、上述した構成以外に、半導体回路が作り込まれていてもよい。この半導体回路は、MOSトランジスタ等の能動素子、その他必要に応じて形成されたコンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、配線(下部電極51に接続されている配線や上部電極53に接続されている配線、配線層62、64を含む)等の回路要素を有している。また、図示しないが、配線層62と絶縁膜23との間には、前述した振動素子5に電気的に接続された配線が空洞部Sの内外を跨って配置されており、配線層62は、かかる配線に対して離間するように形成されている。
基板2と積層構造体6とによって画成された空洞部Sは、振動素子5を収容する収容部として機能している。また、空洞部Sは、密閉された空間である。本実施形態では、空洞部Sが真空状態(300Pa以下)となっている。これにより、振動素子5の振動特性を優れたものとすることができる。ただし、空洞部Sは、真空状態でなくてもよく、大気圧であってもよいし、大気圧よりも気圧が低い減圧状態であってもよいし、大気圧よりも気圧が高い加圧状態であってもよい。また、空洞部Sには、窒素ガス、希ガス等の不活性ガスが封入されていてもよい。
以上、MEMS構造体1の構成について簡単に説明した。
以上、MEMS構造体1の構成について簡単に説明した。
このように構成されたMEMS構造体1では、下部電極51と上部電極53との間に周期的に変化する電圧を印加することにより、可動部531が下部電極51に対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動する。このように、MEMS構造体1は、下部電極51と可動部531との間に周期的に変化する電界を生じさせて可動部531を振動させる静電駆動型の振動子として用いることができる。
このようなMEMS構造体1は、例えば、発振回路(駆動回路)と組み合わせることにより、所定の周波数の信号を取り出す発振器として用いることができる。なお、かかる発振回路は、基板2上に半導体回路として設けることができる。また、MEMS構造体1は、ジャイロセンサー、圧力センサー、加速度センサー、傾斜センサー等の各種のセンサーにも適用できる。
(金属部)
ここで、金属部54について詳述する。
ここで、金属部54について詳述する。
図2(a)に示すように、振動素子5の上部電極53の固定部532には、複数(本実施形態では2つ)の金属部54が固定部532の厚さ方向に貫通して配置されている。したがって、各金属部54の側面が全周にわたって固定部532に接触している。また、本実施形態では、各金属部54は、固定部532の下部電極52側の面から突出している部分を有し、かかる部分が下部電極52に埋没して接触している。
また、複数の金属部54は、下部電極52と上部電極53とが並ぶ方向から見たときに(以下、「平面視」とも言う)、平面視で可動部531の固定端と自由端とが並ぶ方向(以下、「長さ方向」とも言う)に沿って並んでいる。また、複数の金属部54は、それぞれ、平面視で可動部531の固定端と自由端とが並ぶ方向に対して垂直な方向(以下、「幅方向」とも言う)に沿って延びている。なお、金属部54の平面視形状および数は、図示のものに限定されず、例えば、各金属部54の平面視形状が屈曲または湾曲する部分や、円形、多角形、十字状等をなす部分を有してもよいし、金属部54の数が1つまたは3つ以上であってもよい。
このように配置された金属部54は、固定部532および下部電極52(配線)の双方に接触(接続)していて、金属を含んで構成されている。ここで、固定部532および下部電極52が互いに接触しており、これらの界面55で導通をある程度確保することができるが、この界面55での電気抵抗値は、通常、固定部532自体や下部電極52自体の電気抵抗値よりも大きくなってしまう。これは、以下に述べるような理由であると推察される。
後に詳述するように下部電極52および上部電極53を形成するに際しては、下部電極52を形成した後に、下部電極52上に固定部532が重なるように上部電極53を積層して形成する。シリコンを用いて下部電極52および上部電極53の双方を形成する場合においては、下部電極52の形成後から上部電極53を形成するまでの間に、下部電極52の表面が自然酸化したり汚染されたりしてしまう。そのため、その状態でシリコンを用いて上部電極53を形成すると、下部電極52の表面に存在する自然酸化膜や汚染物が下部電極52と上部電極53との界面55における結合を阻害し、かかる結合に欠損が生じやすくなる。その結果、界面55における電気抵抗値が大きくなってしまうと推察される。
そこで、MEMS構造体1では、金属を含んで構成された金属部54を固定部532および下部電極52の双方に接触させている。金属は、それ自体導電性が優れるだけでなく、シリコンを用いて構成された構造体の表面に成膜したとき、その構造体の表面が自然酸化したり汚染されていたりしても、その構造体の表面に好適に結合・拡散する。したがって、金属部54は、それ自体の導電性が優れるとともに、金属部54と固定部532との界面、および、金属部54と下部電極52との界面での導電性を優れたものとすることができる。その結果、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を低減することができる。
ここで、金属部54が固定部532を貫通しているため、固定部532および下部電極52に対する金属部54の接触面積を比較的大きく確保することができ、その結果、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。また、半導体製造プロセスまたはそれに近似したプロセスを用いて簡単かつ高精度に金属部54を形成することができる。
しかも、本実施形態では、金属部54が固定部532と下部電極52との界面55を貫通(交差)して配置されているため、固定部532だけでなく下部電極52に対する金属部54の接触面積をより大きく確保することができる。また、固定部532および下部電極52に対する金属部54の接合強度を高め、その結果、MEMS構造体1の信頼性を高めることができる。すなわち、金属部54は、下部電極52に対する固定部532の固定を補強する機能と、下部電極52と固定部532との間の電気抵抗値を低める機能と、を有している。
また、金属部54に含まれる金属としては、前述したような機能を有する金属部54を構成し得るものであれば、特に限定されず、各種金属を用いることができるが、下部電極52および固定部532を構成する材料(ドープしたシリコン)よりも電気抵抗が小さいことが好ましい。これにより、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。
特に、金属部54に含まれる金属は、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、チタン、窒化チタンのうちのいずれか、または、これらのうちの少なくとも1種を含む合金であることが好ましく、特に、タングステンまたはタングステン合金であることが好ましい。これらの金属は、導電性に優れるだけでなく、化学的安定性に優れるとともに、成膜が容易である(言い換えると、半導体製造プロセスとの親和性が高い)。したがって、このような金属を用いて金属部54を構成することにより、金属部54を簡単かつ高精度に形成することができるとともに、金属部54の劣化を低減して、MEMS構造体1の信頼性を高めることができる。
なお、金属部54は、金属のみで構成することができるが、金属以外の材料または元素が若干(1%以下程度)含まれていてもよい。また、金属部54は、複数種の金属を混合、合金化、積層等により組み合わせて用いることもできる。
(MEMS構造体の製造方法)
次に、MEMS構造体1の製造方法を簡単に説明する。
次に、MEMS構造体1の製造方法を簡単に説明する。
図3は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(基板側電極形成工程)を示す図、図4は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(可動電極形成工程)を示す図、図5は、図1に示すMEMS構造体の製造工程(キャビティ形成工程)を示す図である。以下、これらの図に基づいて説明する。
[振動素子形成工程]
−基板を準備する工程−
まず、図3(a)に示すように、半導体基板21(シリコン基板)を用意する。
−基板を準備する工程−
まず、図3(a)に示すように、半導体基板21(シリコン基板)を用意する。
なお、半導体基板21上およびその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面のうち絶縁膜22および絶縁膜23を形成しない部分に、半導体回路のMOSトランジスタのソースおよびドレインをイオンドープして形成する。
次に、図3(b)に示すように、半導体基板21の上面に絶縁膜22(シリコン酸化膜)を形成する。
絶縁膜22(シリコン酸化膜)の形成方法としては、特に限定されず、例えば、熱酸化法(LOCOS法、STI法を含む)、スパッタリング法、CVD法等を用いることができる。なお、絶縁膜22は、必要に応じてパターニングしてもよく、例えば、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面の一部が露出するように絶縁膜22をパターニングする。
その後、図3(c)に示すように、絶縁膜22上に絶縁膜23(シリコン窒化膜)を形成する。
絶縁膜23(シリコン窒化膜)の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、CVD法等を用いることができる。なお、絶縁膜23は、必要に応じてパターニングしてもよく、例えば、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、半導体基板21の上面の一部が露出するように絶縁膜23をパターニングする。
−基板側電極形成用膜を形成する工程−
次に、図3(d)に示すように、絶縁膜23上に、導体層31および下部電極51、52を形成するための導体膜71(基板側電極形成用膜)を形成する。
次に、図3(d)に示すように、絶縁膜23上に、導体層31および下部電極51、52を形成するための導体膜71(基板側電極形成用膜)を形成する。
具体的には、例えば、絶縁膜23上に、多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンで構成されたシリコン膜をスパッタリング法、CVD法等により形成した後に、そのシリコン膜にリン等の不純物をドープすることにより導体膜71を形成する。なお、絶縁膜23の構成によっては、エピタキシャル成長させたシリコン膜にリン等の不純物をドープすることによって導体膜71を形成してもよい。
次に、導体膜71をパターニングして、図3(e)に示すように、導体層31および下部電極51、52を形成する。
具体的には、例えば、導体膜71上にフォトレジストを塗布し、導体層31および下部電極51、52の形状(平面視形状)にパターニングして、フォトレジスト膜を形成する。そして、そのフォトレジスト膜をマスクとして用いて、導体膜71をエッチングした後、フォトレジスト膜を除去する。これにより、導体層31および下部電極51、52が形成される。
なお、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、例えば、下部電極51、52等のパターンニングと同時に導体膜71をパターンニングして、半導体回路のMOSトランジスタのゲート電極を形成する。
−犠牲層を形成する工程−
次に、図4(a)に示すように、下部電極51上に、犠牲層72を形成する。本実施形態では、下部電極52上の一部(固定部532が形成される部分)以外の全域にわたって犠牲層72を形成する。この犠牲層72には、固定部532が形成される部分に対応して開口721が形成されている。
次に、図4(a)に示すように、下部電極51上に、犠牲層72を形成する。本実施形態では、下部電極52上の一部(固定部532が形成される部分)以外の全域にわたって犠牲層72を形成する。この犠牲層72には、固定部532が形成される部分に対応して開口721が形成されている。
本実施形態では、犠牲層72は、シリコン酸化膜であり、後述する工程において、一部が除去され、残部が絶縁層32となる。なお、絶縁層32を省略する場合、犠牲層72は、下部電極51のみを覆うように形成してもよい。また、犠牲層72は、PSG(リンドープガラス)等で構成されていてもよい。
また、犠牲層72の形成方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法またはCVD法等を用いることができる。
−可動電極形成用膜を形成する工程−
次に、図4(b)に示すように、開口721内および犠牲層72上に、上部電極53を形成するための導体膜73(可動電極形成用膜)を形成する。
次に、図4(b)に示すように、開口721内および犠牲層72上に、上部電極53を形成するための導体膜73(可動電極形成用膜)を形成する。
具体的には、例えば、開口721内および犠牲層72上に、スパッタリング法、CVD法等により多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンを堆積させてシリコン膜を形成した後に、そのシリコン膜にリン等の不純物をドープすることにより導体膜73を形成する。なお、犠牲層72の構成によっては、エピタキシャル成長させたシリコン膜にリン等の不純物をドープすることによって導体膜73を形成してもよい。また、シリコン膜は、エッチバックまたはCMP(chemical mechanical plishing)等により平坦化してもよい。
−金属部を形成する工程−
次に、図4(c)に示すように、導体膜73に貫通孔731を形成する。このとき、貫通孔731に連続するように、犠牲層72に凹部722を形成する。すなわち、導体膜73および犠牲層72からなる積層体に、金属部54に対応する形状をなすように、貫通孔731および凹部722で構成された凹部70を形成する。
次に、図4(c)に示すように、導体膜73に貫通孔731を形成する。このとき、貫通孔731に連続するように、犠牲層72に凹部722を形成する。すなわち、導体膜73および犠牲層72からなる積層体に、金属部54に対応する形状をなすように、貫通孔731および凹部722で構成された凹部70を形成する。
凹部70の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、ドライエッチングを用いることができる。これにより、貫通孔731を形成する際のオーバーエッチングを利用して、凹部722を簡単に形成することができる。また、ドライエッチングの際には、フォトリソグラフィを利用したレジスト膜をマスクとして用いることができる。
次に、凹部70内に金属を充填して、図4(d)に示すように、金属部54を形成する。
具体的には、例えば、凹部70内および導体膜73上に、スパッタリング法、CVD法等によりタングステン等の金属を堆積させて金属膜を形成した後に、その金属膜をエッチバックまたはCMP等により凹部70内以外の不要部分を除去し、凹部70内のみに金属を残す。これにより、金属部54を金属で形成することができる。なお、金属膜を形成する際、複数回に分けて金属を堆積させてもよく、この場合、1回目または2回目の金属の堆積において、金属としてチタンや窒化チタン等を用いてグルーレイヤを形成してもよい。
次に、図4(e)に示すように、導体膜73をパターニングして、上部電極53を形成する。
具体的には、例えば、導体膜73上にフォトレジストを塗布し、上部電極53の形状(平面視形状)にパターニングして、フォトレジスト膜を形成する。そして、そのフォトレジスト膜をマスクとして用いて、導体膜73をエッチングした後、フォトレジスト膜を除去する。これにより、上部電極53が形成される。
以上のようにして、下部電極51、52および上部電極53を有する振動素子5が形成される。
[キャビティ形成工程]
図5(a)に示すように、上部電極53および犠牲層72の上側に、層間絶縁膜74、75、配線層62、64および表面保護膜65を形成する。
図5(a)に示すように、上部電極53および犠牲層72の上側に、層間絶縁膜74、75、配線層62、64および表面保護膜65を形成する。
具体的には、例えば、振動素子5および犠牲層72上に、シリコン酸化膜をスパッタリング法、CVD法等により形成し、そのシリコン酸化膜をエッチングによりパターニングすることにより、配線層62に対応した形状をなす貫通孔が形成された層間絶縁膜74を形成する。そして、層間絶縁膜74の貫通孔を埋めるように、層間絶縁膜74上に、アルミニウムからなる膜をスパッタリング法、CVD法等により形成し、その膜をエッチングによりパターニング(不要部分を除去)することにより、配線層62を形成する。
その後、層間絶縁膜74と同様にして、層間絶縁膜75を形成した後、配線層62と同様にして、配線層64を形成する。また、配線層64の形成後、スパッタリング法、CVD法等によりシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、エポキシ樹脂等である表面保護膜65を形成する。
なお、このような層間絶縁膜と配線層との積層構造は、通常のCMOSプロセスにより形成され、その積層数は、必要に応じて適宜に設定される。すなわち、必要に応じてさらに多くの配線層が層間絶縁膜を介して積層される場合もある。また、半導体基板21の上面またはその上方に半導体回路を形成する場合には、例えば、配線層62、64の形成と同時に、半導体回路のMOSトランジスタのゲート電極等に電気的に接続される配線層を形成する。
−犠牲層をエッチングする工程−
次に、図5(b)に示すように、犠牲層72および層間絶縁膜74、75の一部を除去することにより、空洞部Sおよび層間絶縁膜61、63を形成する。
次に、図5(b)に示すように、犠牲層72および層間絶縁膜74、75の一部を除去することにより、空洞部Sおよび層間絶縁膜61、63を形成する。
具体的には、被覆層641に形成された複数の細孔642を通じたエッチングにより、振動素子5の周囲や下部電極51と可動部531との間にある犠牲層72および層間絶縁膜74、75を除去する。これにより、振動素子5が収納される空洞部Sが形成されるとともに、下部電極51と可動部531との間に空隙が形成され、振動素子5が駆動し得る状態となる。
ここで、層間絶縁膜74、75および犠牲層72の除去(リリース工程)は、例えば、複数の細孔642からエッチング液としてのフッ酸、緩衝フッ酸等を供給するウェットエッチングや、複数の細孔642からエッチングガスとしてフッ化水素酸ガス等を供給するドライエッチングにより行うことができる。このとき、金属部54、絶縁膜23および配線層62、64は、リリース工程において実施されるエッチングに対する耐性を有しており、いわゆるエッチングストップ層として機能する。なお、エッチングの前に、必要に応じて、エッチングの対象となる部分を含む構造体の外表面にフォトレジスト等で保護膜を形成してもよい。
次に、図5(c)に示すように、被覆層641上に、封止層66を形成する。
具体的には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等で構成された封止層66をスパッタリング法、CVD法等により形成し、各細孔642を封止する。
以上のような工程により、MEMS構造体1を製造することができる。
具体的には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等で構成された封止層66をスパッタリング法、CVD法等により形成し、各細孔642を封止する。
以上のような工程により、MEMS構造体1を製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す断面図である。
以下、本発明の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
第2実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図6に示すMEMS構造体1Aは、振動素子5Aを備え、この振動素子5Aが有する固定部532には、金属部54Aが貫通して配置されている。
この金属部54Aは、図6に示すように、縦断面において略T字のリベット状をなしている。すなわち、金属部54Aは、固定部532を貫通していて下部電極52側の端部が下部電極52に埋没している幅一定の幅狭部541と、この幅狭部541の下部電極52とは反対側において固定部532から突出していて幅狭部541よりも幅が広い幅広部542と、を有している。このように金属部54Aが金属部54Aの下部電極52とは反対側の端部において幅が拡がっている幅広部542を有することにより、固定部532に対する金属部54Aの接触面積を比較的大きく確保することができ、その結果、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。また、下部電極52と固定部532との接続強度を高め、その結果、振動素子5Aの信頼性を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す断面図である。
以下、本発明の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第3実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
第3実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図7に示すMEMS構造体1Bは、振動素子5Bを備え、この振動素子5Bが有する固定部532には、金属部54Bが貫通して配置されている。
この金属部54Bは、下部電極52とは反対側に向かうにつれて幅が漸次拡がるテーパー形状をなしている。このような金属部54Bは、金属部54Bの途中または下部電極52とは反対側の端部において幅が拡がっている「幅広部」を有すると言える。これにより、固定部532に対する金属部の接触面積を比較的大きく確保することができ、その結果、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。特に、このような幅広部を有する金属部54Bが固定部532に囲まれているため、固定部532に対する金属部54Bの接触面積を比較的大きく確保することができる。また、金属部54Bが前述したようにテーパー形状をなしていることにより、固定部532に対する金属部54Bの接触面積をより大きく確保することができ、また、比較的簡単かつ高精度に金属部54Bを形成することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、本発明の第4実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す断面図である。
以下、本発明の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第4実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
第4実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図8に示すMEMS構造体1Cは、振動素子5Cを備え、この振動素子5Cが有する固定部532と下部電極52との間には、金属部54Cが埋め込まれて配置されている。
この金属部54Cは、固定部532と下部電極52との界面を貫通して配置されているため、固定部532および下部電極52に対する金属部54Cの接触面積をより大きく確保することができる。また、固定部532および下部電極52に対する金属部54Cの接合強度を高め、その結果、MEMS構造体1Cの信頼性を高めることができる。
なお、このような金属部54Cを有する振動素子5Cを形成するに際しては、下部電極52を形成した後、下部電極52上に金属部54Cを形成し、その後、上部電極53を形成すればよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図9は、本発明の第5実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す断面図である。
以下、本発明の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第5実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
第5実施形態は、金属部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図9に示すMEMS構造体1Dは、振動素子5Dを備え、この振動素子5Dが有する固定部532には、複数の金属部54Dが埋め込まれて配置されている。
この金属部54Dは、固定部532の下部電極52側の面が突出しておらず、金属部54Dの下部電極52側の端面は、固定部532の下部電極52側の面と同一面上となるように形成され、下部電極52の固定部532側の面に接触している。
このような金属部54Dを用いても、上部電極53と下部電極52との間の電気抵抗を効果的に低減することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図10は、本発明の第6実施形態に係るMEMS構造体が備える振動素子を示す図であって、図10(a)は、断面図、図10(b)は、平面図である。
以下、本発明の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第6実施形態は、可動電極および基板側電極の数が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図10に示すMEMS構造体1Eは、振動素子5Eを備えている。振動素子5Eは、4つの下部電極51と、下部電極52Eと、下部電極52Eに支持されている上部電極53Eと、を有している。
4つの下部電極51(基板側電極)は、平面視で、下部電極52Eを挟んで第1方向(図10(b)中の左右方向)に沿って並んでいる2つの下部電極51a、51bと、下部電極52Eを挟んで第1方向に直交する第2方向(図10(b)中の上下方向)に沿って並んでいる2つの下部電極51c、51dと、で構成されている。また、4つの下部電極51は、それぞれ、平面視で、下部電極52Eに対して離間して配置されている。
2つの下部電極51a、51bは、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されていて、互いに同電位となるように構成されている。同様に、2つの下部電極51c、5dは、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されていて、互いに同電位となるように構成されている。
上部電極53E(可動電極)は、4つの可動部531Eと、下部電極52Eに固定されている固定部532Eと、各可動部531Eと固定部532Eとを連結している連結部533Eと、を有している。
4つの可動部531Eは、前述した4つの下部電極51に対応して設けられており、各可動部531Eは、対応する下部電極51に対して間隔を隔てて対向している。すなわち、4つの可動部531Eは、固定部532Eを挟んで第1方向(図10(b)中の左右方向)に沿って並んでいる2つの可動部531a、531bと、固定部532Eを挟んで第1方向に直交する第2方向(図10(b)中の上下方向)に沿って並んでいる2つの可動部531c、531dと、で構成されている。
このような上部電極53Eの固定部532Eには、複数の金属部54Eが配置されている。
このように構成されたMEMS構造体1Eでは、下部電極51a、51bと上部電極53Eとの間に周期的に変化する第1電圧(交番電圧)が印加されるとともに、下部電極51c、51dと上部電極53Eとの間に位相が180°ずれている以外は第1電圧と同様の第2電圧が印加される。
すると、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動するとともに、可動部531a、531bとは逆相で、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して接近する方向と離間する方向とに交互に変位して屈曲振動する。すなわち、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して接近する方向に変位しているとき、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して離間する方向に変位し、一方、可動部531a、531bが下部電極51a、51bに対して離間する方向に変位しているとき、可動部531c、531dが下部電極51c、51dに対して接近する方向に変位する。
このように可動部531a、531bと可動部531c、531dとを逆相で振動させることにより、可動部531a、531bから固定部532Eに伝わる振動と、可動部531c、531dから固定部532Eに伝わる振動とを互いに相殺させることができる。その結果、これらの振動が固定部532Eを介して外部に漏れること、いわゆる振動漏れを低減し、MEMS構造体1Eの振動効率を高めることができる。このように、MEMS構造体1Eは、可動部531Eの数が複数であることにより、可動部531Eから外部への振動漏れを低減することができる。
このようなMEMS構造体1Eにおいても、金属部54Eを設けることにより、上部電極53Eと下部電極52Eとの間の電気抵抗を効果的に低減することができる。また、このようなMEMS構造体1Eは、小型化に伴い、固定部532Eと下部電極52Eとの接触面積が小さくなってしまう。したがって、このようなMEMS構造体1Eに本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図11は、本発明のMEMS構造体の第7実施形態を示す断面図である。
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図11は、本発明のMEMS構造体の第7実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第7実施形態は、ダイヤフラム部を備えている以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図11に示すMEMS構造体1Fは、圧力を検出可能に構成されている。このMEMS構造体1Fは、第1実施形態のMEMS構造体1において、基板2に代えて、ダイヤフラム部20を有する基板2Fを備えている。
基板2Fは、半導体基板21Fと、半導体基板21Fの一方の面に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた絶縁膜23と、を有している。
この基板2Fには、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイヤフラム部20が設けられている。ダイヤフラム部20は、半導体基板21Fの下面に有底の凹部211を設けることで形成されている。このようなダイヤフラム部20は、その下面が受圧面213となっている。なお、凹部211は、エッチングにより形成することができる。
本実施形態の基板2Fでは、凹部211が半導体基板21Fを貫通しておらず、ダイヤフラム部20が半導体基板21Fの薄肉部分212、絶縁膜22および絶縁膜23の3層で構成されている。
このようなダイヤフラム部20の受圧面213とは反対側の面上には、振動素子5が設けられている。本実施形態では、振動素子5は、平面視で、ダイヤフラム部20の中央部に配置されている。
また、振動素子5を収納している空洞部Sは、MEMS構造体1Fが検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。空洞部Sを真空状態とすることによって、MEMS構造体1Fを、真空状態を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、その利便性が向上する。
このような構成のMEMS構造体1Fは、受圧面213に圧力が加わると、ダイヤフラム部20が、空洞部S側に撓み変形する。その変形に伴って、上部電極53の可動部531と下部電極51との間のギャップ(離間距離)が変化する。
上部電極53の可動部531と下部電極51との間のギャップが変化すると、下部電極51および上部電極53で構成される振動系の共振周波数が変化するため、この共振周波数の変化から、受圧面213で受けた圧力の大きさ(絶対圧)を求めることができる。
2.電子機器
次いで、本発明の振動片を適用した電子機器(本発明の電子機器)について、図12〜図14に基づき、詳細に説明する。
次いで、本発明の振動片を適用した電子機器(本発明の電子機器)について、図12〜図14に基づき、詳細に説明する。
図12は、本発明の電子機器の第1例であるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部2000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、MEMS構造体1(発振器)が内蔵されている。
図13は、本発明の電子機器の第2例である携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部2000が配置されている。このような携帯電話機1200には、MEMS構造体1(発振器)が内蔵されている。
図14は、本発明の電子機器の第3例であるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部100が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部100は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部100に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、MEMS構造体1(発振器)が内蔵されている。
以上説明したような電子機器は、優れた信頼性を有する。
以上説明したような電子機器は、優れた信頼性を有する。
なお、本発明の振動片を備える電子機器は、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13の携帯電話機、図14のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
3.移動体
図15は、本発明の移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
図15は、本発明の移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
この図において、移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、MEMS構造体1(発振器)が内蔵されている。
以上説明したような移動体は、優れた信頼性を有する。なお、本発明の移動体は、自動車に限定されず、例えば、航空機、船舶、オートバイ等の各種移動体に適用可能である。
以上、本発明のMEMS構造体、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、前述した実施形態では、金属部が固定部を貫通している場合について説明したが、金属部は、固定部および配線の双方に接触していれば、前述した実施形態に限定されず、例えば、固定部の外表面と配線の外表面とに跨って配置されていてもよい。
また、前述した実施形態では、基板側電極の平面視における面積が、可動電極の可動部の面積よりも大きい場合について説明したが、基板側電極の平面視における面積は、可動電極の可動部の面積と同じであってもよいし、可動電極の可動部の面積よりも小さくてもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子の可動部が片持ち支持されている構成について説明したが、これに限定されず、可動部が両端固定されていてもよい。
また、前述した実施形態では、基板側電極および可動電極を成膜により形成した場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、基板をエッチングすることにより基板側電極または可動電極を形成してもよい。
1‥‥MEMS構造体
1A‥‥MEMS構造体
1B‥‥MEMS構造体
1C‥‥MEMS構造体
1D‥‥MEMS構造体
1E‥‥MEMS構造体
1F‥‥MEMS構造体
2‥‥基板
2F‥‥基板
5‥‥振動素子
5A‥‥振動素子
5B‥‥振動素子
5C‥‥振動素子
5D‥‥振動素子
5E‥‥振動素子
6‥‥積層構造体
20‥‥ダイヤフラム部
21‥‥半導体基板
21F‥‥半導体基板
22‥‥絶縁膜
23‥‥絶縁膜
31‥‥導体層
32‥‥絶縁層
51‥‥下部電極(基板側電極)
51a‥‥下部電極(基板側電極)
51b‥‥下部電極(基板側電極)
51c‥‥下部電極(基板側電極)
51d‥‥下部電極(基板側電極)
52‥‥下部電極(配線)
52E‥‥下部電極(配線)
53‥‥上部電極(可動電極)
53E‥‥上部電極(可動電極)
54‥‥金属部
54A‥‥金属部
54B‥‥金属部
54C‥‥金属部
54D‥‥金属部
54E‥‥金属部
55‥‥界面
61‥‥層間絶縁膜
62‥‥配線層
63‥‥層間絶縁膜
64‥‥配線層
65‥‥表面保護膜
66‥‥封止層
70‥‥凹部
71‥‥導体膜
72‥‥犠牲層
73‥‥導体膜
74‥‥層間絶縁膜
75‥‥層間絶縁膜
100‥‥表示部
211‥‥凹部
212‥‥薄肉部分
213‥‥受圧面
531‥‥可動部
531E‥‥可動部
531a‥‥可動部
531b‥‥可動部
531c‥‥可動部
531d‥‥可動部
532‥‥固定部
532E‥‥固定部
533‥‥連結部
533E‥‥連結部
541‥‥幅狭部
542‥‥幅広部
641‥‥被覆層
642‥‥細孔
721‥‥開口
722‥‥凹部
731‥‥貫通孔
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッタボタン
1308‥‥メモリー
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥移動体
1501‥‥車体
1502‥‥車輪
2000‥‥表示部
S‥‥空洞部
1A‥‥MEMS構造体
1B‥‥MEMS構造体
1C‥‥MEMS構造体
1D‥‥MEMS構造体
1E‥‥MEMS構造体
1F‥‥MEMS構造体
2‥‥基板
2F‥‥基板
5‥‥振動素子
5A‥‥振動素子
5B‥‥振動素子
5C‥‥振動素子
5D‥‥振動素子
5E‥‥振動素子
6‥‥積層構造体
20‥‥ダイヤフラム部
21‥‥半導体基板
21F‥‥半導体基板
22‥‥絶縁膜
23‥‥絶縁膜
31‥‥導体層
32‥‥絶縁層
51‥‥下部電極(基板側電極)
51a‥‥下部電極(基板側電極)
51b‥‥下部電極(基板側電極)
51c‥‥下部電極(基板側電極)
51d‥‥下部電極(基板側電極)
52‥‥下部電極(配線)
52E‥‥下部電極(配線)
53‥‥上部電極(可動電極)
53E‥‥上部電極(可動電極)
54‥‥金属部
54A‥‥金属部
54B‥‥金属部
54C‥‥金属部
54D‥‥金属部
54E‥‥金属部
55‥‥界面
61‥‥層間絶縁膜
62‥‥配線層
63‥‥層間絶縁膜
64‥‥配線層
65‥‥表面保護膜
66‥‥封止層
70‥‥凹部
71‥‥導体膜
72‥‥犠牲層
73‥‥導体膜
74‥‥層間絶縁膜
75‥‥層間絶縁膜
100‥‥表示部
211‥‥凹部
212‥‥薄肉部分
213‥‥受圧面
531‥‥可動部
531E‥‥可動部
531a‥‥可動部
531b‥‥可動部
531c‥‥可動部
531d‥‥可動部
532‥‥固定部
532E‥‥固定部
533‥‥連結部
533E‥‥連結部
541‥‥幅狭部
542‥‥幅広部
641‥‥被覆層
642‥‥細孔
721‥‥開口
722‥‥凹部
731‥‥貫通孔
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッタボタン
1308‥‥メモリー
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥移動体
1501‥‥車体
1502‥‥車輪
2000‥‥表示部
S‥‥空洞部
Claims (12)
- 基板と、
前記基板上に配置されている基板側電極と、
前記基板上に配置されている配線と、
前記基板側電極に対して離間して対向配置されている可動部、および、前記可動部および前記配線と繋がっている固定部を有する可動電極と、
前記固定部および前記配線の双方に接続していて、金属を含んで構成されている金属部と、
を備えることを特徴とするMEMS構造体。 - 前記金属は、前記配線および前記固定部よりも電気抵抗が小さい請求項1に記載のMEMS構造体。
- 前記金属は、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、チタン、窒化チタンのうちのいずれか、または、これらのうちの少なくとも1種を含む合金である請求項2に記載のMEMS構造体。
- 前記金属部は、前記固定部を貫通している請求項1ないし3のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記金属部は、前記固定部と前記配線との界面と交差して配置されている請求項4に記載のMEMS構造体。
- 前記金属部は、配線側よりも固定部側に幅が大きい幅広部を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記幅広部の少なくとも一部は、前記固定部に囲まれている請求項6に記載のMEMS構造体。
- 前記幅広部の少なくとも一部は、前記配線とは反対側に向かうにつれて幅が漸次拡がっている請求項6または7に記載のMEMS構造体。
- 前記可動部の数が複数である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 前記基板側電極と前記可動部との間に周期的に変化する電界を生じさせて、前記可動部を振動させる静電駆動型の振動子である請求項1ないし9のいずれか1項に記載のMEMS構造体。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のMEMS構造体を備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のMEMS構造体を備えることを特徴とする移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014108377A JP2015223639A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | Mems構造体、電子機器および移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014108377A JP2015223639A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | Mems構造体、電子機器および移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015223639A true JP2015223639A (ja) | 2015-12-14 |
Family
ID=54840819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014108377A Pending JP2015223639A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | Mems構造体、電子機器および移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015223639A (ja) |
-
2014
- 2014-05-26 JP JP2014108377A patent/JP2015223639A/ja active Pending
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