JP2014157081A - ジャイロセンサー、電子機器、及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの振動体が逆相で振動する駆動系において、相互間の振動エネルギー交換を阻害することなくスティッキングを防止することができるジャイロセンサー等を提供する。
【解決手段】振動体21,22と、第1固定部15から前記振動体21,22まで第1軸X軸に沿う方向に延出しているバネ部30と、前記振動体21,22を励振する駆動部40と、前記振動体21,22に設けられている検出部50と、を含み、前記振動体21,22は、平面視において、前記第1軸X軸に沿う方向において並設され、互いに逆相で駆動振動する第1及び第2振動部21、22と、前記第1軸X軸に沿う方向において、前記第1及び第2振動部21,22を連結している連結バネ部26と、前記連結バネ部26から、前記第1軸X軸と交差する第2軸Y軸に沿う方向に延出し、第2固定部16に固定されている第1弾性体28と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】振動体21,22と、第1固定部15から前記振動体21,22まで第1軸X軸に沿う方向に延出しているバネ部30と、前記振動体21,22を励振する駆動部40と、前記振動体21,22に設けられている検出部50と、を含み、前記振動体21,22は、平面視において、前記第1軸X軸に沿う方向において並設され、互いに逆相で駆動振動する第1及び第2振動部21、22と、前記第1軸X軸に沿う方向において、前記第1及び第2振動部21,22を連結している連結バネ部26と、前記連結バネ部26から、前記第1軸X軸と交差する第2軸Y軸に沿う方向に延出し、第2固定部16に固定されている第1弾性体28と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ジャイロセンサー、電子機器、及び移動体に関する。
近年、例えばシリコンMEMS(Micro Electro Mechanical
System)技術を用いて角速度を検出するジャイロセンサー(静電容量型MEMSジャイロセンサー素子)が開発されている。例えば特許文献1には、2つの振動体(可動構造体)がバネによって連結され、該振動体が振動(音叉振動ともいう)する駆動系を備えたジャイロセンサーが開示されている。
System)技術を用いて角速度を検出するジャイロセンサー(静電容量型MEMSジャイロセンサー素子)が開発されている。例えば特許文献1には、2つの振動体(可動構造体)がバネによって連結され、該振動体が振動(音叉振動ともいう)する駆動系を備えたジャイロセンサーが開示されている。
このようなジャイロセンサーを製造する場合、ウェットエッチング等の微細加工技術を用い、製造用の基台上に設けられたシリコン基板から、支持用のバネと連結用のバネとが設けられた振動体からなるシリコン構造体を個別に準備する。次に、連結用のバネを互いに接続することで、上記構造を備えたジャイロセンサーを製造することができる。
しかしながら、上記の製造プロセスでは、2つの振動体がつなぎ合わされて形成されるために、連結部分が比較的柔らかくなる。このため、ウェットエッチング処理において、犠牲層をエッチング除去した際、エッチャントの水分が蒸発するときに表面張力によるメニスカス力や静電気力等の作用によって、連結部分が抜け落ち、基体に付着する場合がある(以下、「スティッキング」と言う。)。
このようなスティッキングを防ぐ解決策として、2つのバネの連結部において、連結部を固定支持するアンカーを設け、連結部を基板に固定することが考えられる。しかしながら、このような構造では、2つの振動体からなる駆動系が逆相で振動する際、アンカーにより相互間の振動エネルギー交換が阻害されてしまう。ここで、逆相とは、2つの振動体が互いに遠ざかるように動く又は互いに近づくように動くことをいう。また、同相とは、2つの振動体が同じ方向に動くことをいう。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、2つの振動体が逆相で振動する駆動系において、相互間の振動エネルギー交換を阻害することなくスティッキングを防止することができるジャイロセンサーを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記のジャイロセンサーを有する電子機器を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係るジャイロセンサーは、
第振動体と、
第1固定部から前記振動体まで第1軸に沿う方向に延出しているバネ部と、
前記振動体を励振する駆動部と、
前記振動体に設けられている検出部と、
を含み、
前記振動体は、平面視において、
前記第1軸に沿う方向において並設され、互いに逆相で駆動振動する第1及び第2振動部と、
前記第1軸に沿う方向において、前記第1及び第2振動部を連結している連結バネ部と、
前記連結バネ部から、前記第1軸と交差する第2軸に沿う方向に延出し、第2固定部に固定されている第1弾性体と、を有する。
本適用例に係るジャイロセンサーは、
第振動体と、
第1固定部から前記振動体まで第1軸に沿う方向に延出しているバネ部と、
前記振動体を励振する駆動部と、
前記振動体に設けられている検出部と、
を含み、
前記振動体は、平面視において、
前記第1軸に沿う方向において並設され、互いに逆相で駆動振動する第1及び第2振動部と、
前記第1軸に沿う方向において、前記第1及び第2振動部を連結している連結バネ部と、
前記連結バネ部から、前記第1軸と交差する第2軸に沿う方向に延出し、第2固定部に固定されている第1弾性体と、を有する。
このようなジャイロセンサーによれば、連結バネ部が、弾性変形することができる弾性体を介して第2固定部に間接的に固定されている。連結バネ部が支持されることで、スティッキングを防ぐことができる。また、弾性体は弾性変形することができるため、振動エネルギー交換を阻害することがない。したがって、信頼性を向上させることができるジャイロセンサーを提供することができる。
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定のもの(以下、「A」という)の「上方」に他の特定のもの(以下、「B」という)を形成する」などと用いる場合に、A上に直接Bを形成するような場合と、A上に他のものを介してBを形成するような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
また、本発明に係る記載では、「平面視」という文言を、「基体のジャイロセンサーが設けられる基面の法線方向から見た平面視」を意味する文言として用いる。
[適用例2]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動体は、一対の前記連結バネ部及び一対の前記第1弾性体を備えていてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動体は、一対の前記連結バネ部及び一対の前記第1弾性体を備えていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、2つの振動体が逆相で振動する駆動系において、相互間の振動エネルギー交換を阻害することなくスティッキングを防止したジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例3]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記第1軸に沿う方向に変形する板状部材であってもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記第1軸に沿う方向に変形する板状部材であってもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より確実に2つの振動体が逆相で振動する駆動系において、相互間の振動エネルギー交換を阻害することなくスティッキングを防止したジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例4]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から折り返し、前記連結バネ部側へさらに延出している第2延出部と、をさらに有していてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から折り返し、前記連結バネ部側へさらに延出している第2延出部と、をさらに有していてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より長い弾性体を形成することができるため、駆動系の振動モードにおいて、逆相モードから同相モードの駆動周波数を引き離すことができる。したがって、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することがで
きるジャイロセンサーを提供することができる。
きるジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例5]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から前記第1軸に沿う方向に往復しながら前記第2軸に沿う方向に延出している第3延出部と、をさらに有していてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から前記第1軸に沿う方向に往復しながら前記第2軸に沿う方向に延出している第3延出部と、をさらに有していてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より長い弾性体を形成することができるため、駆動系の振動モードにおいて、逆相モードから同相モードの駆動周波数を引き離すことができる。したがって、同相モードの影響を抑制することができるジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例6]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部の、前記弾性体が延出している延出位置から前記第1振動部までのバネ定数を第1バネ定数とし、前記延出位置から前記第2振動部までのバネ定数を第2バネ定数とした場合、
前記弾性体は、前記第1バネ定数と前記第2バネ定数とが等しくなるように配置されていてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部の、前記弾性体が延出している延出位置から前記第1振動部までのバネ定数を第1バネ定数とし、前記延出位置から前記第2振動部までのバネ定数を第2バネ定数とした場合、
前記弾性体は、前記第1バネ定数と前記第2バネ定数とが等しくなるように配置されていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より確実に同相モードの影響を抑制することができるジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例7]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数は、前記連結バネ部の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数よりも小さくてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記弾性体の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数は、前記連結バネ部の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数よりも小さくてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より確実に同相モードの影響を抑制することができるジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例8]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部は、前記第1弾性体が延出している第1側面と、前記第1側面とは反対側の第2側面と、を備え、
前記第2側面から延出し、第3固定部に固定されている第2弾性体を更に備えていてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部は、前記第1弾性体が延出している第1側面と、前記第1側面とは反対側の第2側面と、を備え、
前記第2側面から延出し、第3固定部に固定されている第2弾性体を更に備えていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、ねじれモードの影響を抑制することができるジャイロセンサーを提供することができる。
[適用例9]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部の、前記第1弾性体が延出している延出位置において、前記第2弾性体が延出していてもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記連結バネ部の、前記第1弾性体が延出している延出位置において、前記第2弾性体が延出していてもよい。
[適用例10]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第1弾性体及び第2弾性体の少なくとも一方の幅は、0.01μm以上、12μm
以下であってもよい。
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第1弾性体及び第2弾性体の少なくとも一方の幅は、0.01μm以上、12μm
以下であってもよい。
[適用例11]
本適用例に係る電子機器は、本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
本適用例に係る電子機器は、本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
[適用例12]
本適用例に係る移動体は、本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
本適用例に係る移動体は、本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ジャイロセンサー
1−1.第1実施形態に係るジャイロセンサーの構成
まず、第1実施形態に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す平面図である。図2は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。図3は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のIII−III線断面図である。なお、図1〜図3では、互いに直交する3つの軸として、X軸(第1軸)、Y軸(第2軸)、Z軸(第3軸)を図示している。
1−1.第1実施形態に係るジャイロセンサーの構成
まず、第1実施形態に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す平面図である。図2は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。図3は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のIII−III線断面図である。なお、図1〜図3では、互いに直交する3つの軸として、X軸(第1軸)、Y軸(第2軸)、Z軸(第3軸)を図示している。
ジャイロセンサー100は、図1及び図2に示すように、基体10と、振動体20と、バネ部30と、駆動部40と、検出部50と、を含むことができる。ジャイロセンサー100では、検出部50が、Z軸回りの角速度を検出するジャイロセンサー素子(静電容量型MEMSジャイロセンサー素子)である。なお、便宜上、図1では、基体10及び蓋体80を透視して図示している。
基体10の材質は、例えば、ガラス、シリコンである。基体10は、図2に示すように、第1面11と、第1面11と反対側の第2面12と、を有している。第1面11には、凹部14が設けられている。凹部14の上方には、間隙を介して、振動体20(連結バネ部26)、バネ部30が設けられている。凹部14によって、振動体20は、基体10に妨害されることなく、所望の方向に可動することができる。凹部14の平面形状(Z軸方向から見たときの形状)は、特に限定されないが、図1に示す例では、長方形である。凹部14は、例えば、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって形成される。
基体10は、第1固定部15及び第2固定部16を有する。図1〜図3に示すように、第1固定部15及び第2固定部16は、振動体20の形態に応じて、第1面11に適宜設けられる領域である。
第1固定部15は、振動体20を支持するバネ部30の一端が固定(接合)され、該バネ部30を介して振動体20を支持する部分である。図1及び2に示すように、第1固定部15は、X軸方向において振動体20を挟むように配置されていてもよい。
第2固定部16は、振動体20の連結バネ部26から延出する弾性体28の一端が固定(接合)され、該弾性体28を介して連結バネ部26を支持する部分である。図3に示すように、第2固定部16は、少なくとも弾性体28を支持するように配置される。
第1固定部15や第2固定部16の第1面11(基体10)と、後述されるバネ部30、駆動用固定電極部42、検出用固定電極54等と、の固定(接合)方法は、特に限定されないが、例えば、基体10の材質がガラスであり、振動体20等の材質がシリコンである場合は、陽極接合を適用することができる。
振動体20は、図2に示すように、基体10及び蓋体80によって囲まれるキャビティー82に収容されている。振動体20は、基体10の上方に間隙(凹部14)を介して設けられている。振動体20は、基体10の第1面11に(基体10上に)バネ部30を介して支持される。振動体20は、図1に示すように、第1及び第2振動部21、22と、連結バネ部26と、弾性体28と、を有することができる。
振動体20の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。振動体20は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって加工することにより形成される。
第1振動部21及び第2振動部22は、バネ部30を介して第1固定部15によって、支持されており、基体10と離間して配置されている。より具体的には、基体10の上方に間隙(凹部14)を介して、第1振動部21及び第2振動部22が設けられている。第1振動部21及び第2振動部22は、例えば、フレーム状の形状(升形状)を有することができる。第1振動部21及び第2振動部22は、図1に示すように、両者の境界線III−III線(Y軸に沿った直線)に対して、対称となる形状であってもよい。第1振動部21及び第2振動部22は、X軸に沿う方向において並設され、連結バネ部26によって連結されている。
連結バネ部26は、第1振動部21及び第2振動部22をX軸方向において変位し得るように構成されている。より具体的には、連結バネ部26は、第1振動部21及び第2振動部22の間においてX軸に沿う方向に延出し、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出する形状を有している。これにより、第1振動部21及び第2振動部22は、X軸方向において互いに逆相で振動することができる。
弾性体28(以下、「第1弾性体28」とも言う。)は、連結バネ部26から、Y軸に沿う方向(振動体20が振動する方向と直行する方向)に延出し、第2固定部16に固定(接合)されている。具体的には、図1及び図3に示すように、弾性体28の一端は、延出位置27において、連結バネ26に接続されている。また、弾性体28の他端(先端部29)は、第2固定部16(基体10の第1面11)に接合(固定)されている。弾性体28の構成は、X軸に沿う方向(振動体20が振動する方向)に所定のバネ定数でもって弾性変形することができる限り限定されない。
ここで、弾性体28の、X軸に沿う方向におけるバネ定数は、連結バネ部26の、X軸に沿う方向におけるバネ定数よりも小さくなるように設定することができる。
また、弾性体28が延出している延出位置27の配置は、延出位置27から第1振動部21までの連結バネ部26aのバネ定数(K1)と、延出位置27から第2振動部22までの連結バネ部26bのバネ定数(K2)と、が等しくなるように決定することができる。
弾性体28は、例えば、図1及び図3に示すように、幅W(X軸方向)、厚みT(Z軸方向)、長さL(Y軸方向)を有する板状部材(直方体)であってもよい。なお、弾性体28の長さLは、第2固定部16に接合され、実質的に弾性変形することができない先端部29を除いた長さである。ここで、弾性体28は、高アスペクト比(W<T)の形状である。弾性体28の形状(幅W、厚みT、長さL)は、弾性体28の所望のバネ定数を得るために適宜調整される。
例えば、弾性体の幅Wは、0.01μm以上、12μm以下の範囲であってもよい。これによれば、逆相モードの周波数から同相モードの周波数の影響を効果的に抑制することができる。また、より好適には、弾性体の幅Wは、0.12μm以上、12μm以下の範囲であってもよい。
弾性体28をこのような形状とすることで、製造工程上、高度なアライメント精度が要求されず、簡便に弾性体28のバネ定数を調整することができる。また、弾性体28が対称性の高い形状であるために、振動体20のX軸方向における対称性を容易に維持することができる。
バネ部30は、X軸方向に振動体20を変位し得るように構成されている。より具体的には、バネ部30は、第1固定部15から振動体20(第1振動部21又は第2振動部22)までX軸に沿う方向に延出し、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出する形状を有している。具体的には、バネ部30の一端は、第1固定部15(基体10の第1面11)に接合(固定)されている。また、バネ部30の他端は、振動部20(第1振動部21又は第2振動部22)に接合(固定)されている。図示の例では、バネ部30は、振動体20をX軸方向において挟むように、2つ設けられている。
バネ部30の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。バネ部30は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、
フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって振動体20と共に一体的に加工することにより形成される。
フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって振動体20と共に一体的に加工することにより形成される。
駆動部40は、振動体20の第1振動部21又は第2振動部22を励振することができる機構を有する。なお、駆動部40の構成及び数は、第1振動部21又は第2振動部22を励振することができる限り、特に限定されない。
例えば、駆動部40は、振動体20に直接設けられていてもよい。図1に示すように、振動体20の外側に接続された駆動用可動電極部41と、該駆動用可動電極部41と所定の距離を介して対向配置された駆動用固定電極部42から構成されていてもよい。また、図示はされないが、駆動部40は、振動体20に直接接続せずに静電気力等によって振動体20を励振する機構を有し、振動体20の外側に配置されていてもよい。
駆動用可動電極部41は、第1振動部21及び第2振動部22に接続されて複数設けられていてもよい。図示の例では、駆動用可動電極部41は、第1、第2振動部21、22から+Y方向(又はY方向)に延出している幹部と、該基部から+X方向及びX方向に延出している複数の枝部と、を有する櫛歯状電極であってもよい。
駆動用固定電極部42は、駆動用可動電極部41の外側に配置されている。駆動用固定電極部42は、基体10の第1面11に接合(固定)されている。図示の例では、駆動用固定電極部42は、複数設けられ、駆動用可動電極部41を介して、対向配置されている。駆動用可動電極部41が櫛歯状の形状を有する場合、駆動用固定電極部42の形状は、駆動用可動電極部41に対応した櫛歯状電極であってもよい。
駆動用可動電極部41及び駆動用固定電極部42は、図示しない電源に電気的に接続されている。駆動用可動電極部41及び駆動用固定電極部42に電圧が印加されると、駆動用可動電極部41と駆動用固定電極部42との間に静電力を発生させることができる。これにより、バネ部30をX軸に沿って伸縮させることができ、振動部20をX軸に沿って振動させることができる。
駆動部40の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。駆動部40は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって振動体20と共に一体的に加工することにより形成される。
検出部50は、振動体20に連結されている。図示の例では、検出部50は、第1振動部21及び第2振動部22の内側に、それぞれが設けられている。検出部50は、検出用支持部51と、検出用バネ部52と、検出用可動電極部53と、検出用固定電極部54と、を有することができる。なお、図示はしないが、検出部50は、振動体20に連結されていれば、第1振動部21及び第2振動部22の外側に配置されていてもよい。
検出用支持部51の形状は環状の形状であれば特に限定されない。検出用支持部51は、例えば、フレーム状の形状を有している。
検出用バネ部52は、検出用支持部51の外側に配置されている。検出用バネ部52は、検出用支持部51と振動体20(第1振動部21又は第2振動部22)とを接続している。より具体的には、検出用バネ部52の一端は、検出用支持部51に接続されている。検出用バネ部52の他端は、振動体20(第1振動部21又は第2振動部22)に接続されている。検出用バネ部52は、Y軸方向に検出用支持部51を変位し得るように構成されている。より具体的には、検出用バネ部52は、X軸方向に往復しながらY軸方向に延
出する形状を有している。
出する形状を有している。
検出用可動電極部53は、検出用支持部51の内側に、検出用支持部51に接続されて配置されている。図示の例では、検出用可動電極部53は、X軸に沿って延出している。
検出用固定電極部54は、検出用支持部51の内側に配置されている。検出用固定電極部54は、基体10の第1面11に接合(固定)されている。図示の例では、検出用固定電極部54は、複数設けられ、検出用可動電極部53を介して、対向配置されている。
検出部50の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。検出部50は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって振動体20と共に一体的に加工することにより形成される。
蓋体80は、基体10上に設けられている。基体10及び蓋体80は、図2に示すように、パッケージを構成することができる。基体10及び蓋体80は、キャビティー82を形成することができ、キャビティー82に振動体20を収容することができる。例えば、図2に示す基体10と蓋体80との間は、接着部材等によって埋められていてもよく、この場合、キャビティー82は、例えば、不活性ガス(例えば窒素ガス)雰囲気、又は真空雰囲気で密閉されていてもよい。
蓋体80の材質は、例えば、シリコン、ガラスである。蓋体80と基体10との接合方法は、特に限定されないが、例えば、基体10の材質がガラスであり、蓋体80の材質がシリコンである場合は、基体10と蓋体80とは、陽極接合されることができる。
第1実施形態に係るジャイロセンサー100は、例えば、以下の特徴を有する。
ジャイロセンサー100によれば、連結バネ部26から、Y軸に沿う方向に延出し、第2固定部16に固定されている弾性体28を有する。このように、ジャイロセンサー100が弾性体28を有していることで、連結バネ部26は、第2固定部16に固定(アンカー)された弾性体28によって支持される。これにより、連結バネ部26が基体10に付着するスティッキングを防止することができる。
また、弾性体28は、振動体20の振動方向に弾性変形することができるため、第1振動部21と第2振動部22との相互間の振動エネルギー交換を阻害せずに、連結バネ部26を支持することができる。
また、振動体20が、2つの第1、第2振動部21、22から構成される場合や複数のバネ部30を備える場合、それぞれの部材の寸法は同一ではなく、寸法にばらつき(誤差)が発生する。これにより、駆動系の振動モードには、所望の逆相モードだけではなく、同相モードも発生する。ジャイロセンサー100によれば、第2固定部16に固定(アンカー)された弾性体28を設けることで、駆動系の振動モードにおいて、同相モードの駆動周波数の影響を制御することができる。したがって、振動モードに対する同相モードの影響を抑制することができ、信頼性を向上させることができるジャイロセンサー100を提供することができる。詳細は後述される。
また、ジャイロセンサー100によれば、弾性体28の、X軸に沿う方向におけるバネ定数は、連結バネ部26の、X軸に沿う方向におけるバネ定数よりも小さくなるように設定することができる。これによれば、第1振動部21と第2振動部22との相互間の振動エネルギー交換をより確実に阻害しないジャイロセンサー100を提供することができる
。
。
さらに、ジャイロセンサー100によれば、弾性体28が延出している延出位置27の配置は、延出位置27から第1振動部21までの連結バネ部26aのバネ定数(K1)と、延出位置27から第2振動部22までの連結バネ部26bのバネ定数(K2)と、が等しくなるように決定することができる。これによれば、振動体20のバネ定数の対称性が向上するため、第1振動部21と第2振動部22との相互間の振動エネルギー交換をより確実に阻害しないジャイロセンサー100を提供することができる。
[第1変形例]
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第1変形例について、図面を参照しながら説明する。図4は、第1変形例に係るジャイロセンサー101を模式的に示す平面図である。なお、図4では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、図4では、便宜上、基体10及び蓋体80の図示を省略している。以下、ジャイロセンサー101において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第1変形例について、図面を参照しながら説明する。図4は、第1変形例に係るジャイロセンサー101を模式的に示す平面図である。なお、図4では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、図4では、便宜上、基体10及び蓋体80の図示を省略している。以下、ジャイロセンサー101において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー101は、振動体20は、第1及び第2振動部21、22を連結している、他の連結バネ部26及び他の弾性体28をさらに有することができる。換言すれば、ジャイロセンサー101は、もう1組の連結バネ部26及び弾性体28をさらに有することができる。
図示の例のように、それぞれの弾性体28及び第2固定部16は、振動体20の内側(第1振動部21と第2振動部22に挟まれた領域)に配置されてもよい。また、それぞれの弾性体28及び第2固定部16は、連結バネ部26から外側に延出するように配置されてもよい。
また、図示の例では、バネ部30は、振動体20において、4つ設けられていてもよい。具体的には、バネ部30は、X軸方向において中央の連結バネ部26と対向するように、第1振動部21に2つ設けられていてもよい。また、バネ部30は、X軸方向において中央の連結バネ部26と対向するように、第2振動部22に2つ設けられていてもよい。これにより、振動体20は、バネ部30を介して4つの第1固定部15により支持されている。
第1変形例に係るジャイロセンサー101は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100と同様の特徴を有することができる。
[第2変形例]
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第2変形例について、図面を参照しながら説明する。図5は、第2変形例に係るジャイロセンサー102を模式的に示す平面図である。なお、図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、図5では、便宜上、基体10及び蓋体80の図示を省略している。以下、ジャイロセンサー102において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第2変形例について、図面を参照しながら説明する。図5は、第2変形例に係るジャイロセンサー102を模式的に示す平面図である。なお、図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、図5では、便宜上、基体10及び蓋体80の図示を省略している。以下、ジャイロセンサー102において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー102は、ジャイロセンサー101の形態において、2つの弾性体28が、共通の第2固定部16に固定(接合)されている。図示されるように、2つの弾性体28は連続していてもよい。また、図示はされないが、2つの弾性体28は連続していなくてもよい。
第2変形例に係るジャイロセンサー102は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100と同様の特徴を有する。また、ジャイロセンサー102によれば、弾性体28の長さLが長くなるように設けることができるため、駆動系の振動モードにおいて、逆相モードから同相モードの駆動周波数を引き離し、同相モードの駆動周波数の影響を低減することができる。したがって、振動モードに対する同相モードの影響を抑制することができる。
[第3変形例]
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第3変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(A)は、第3変形例に係るジャイロセンサー103の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー103において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第3変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(A)は、第3変形例に係るジャイロセンサー103の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー103において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー103は、弾性体128の形状が、直方体である板状部材ではなく、延出位置27から先端部29に向かう方向に沿って、弾性体128の幅Wが徐々に大きくなる形状を有する。換言すれば、弾性体128の先端部29における幅W2は、弾性体128の延出位置27における幅W1よりも大きい。図示はされないが、弾性体128は、延出位置27から延出する所定の長さにおいて、幅Wが一定の部分を有していてもよい。
第3変形例に係るジャイロセンサー103は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100と同様の特徴を有する。また、ジャイロセンサー103によれば、第2固定部16に固定(接合)される先端部29の面積をより広くすることができるため、弾性体128と第2固定部16との接合信頼性を向上させることができる。また、弾性体128の延出位置27側の部分は、狭窄しているために、弾性体128は、X軸方向における弾性変形を行うことができる。
なお、第3変形例に係るジャイロセンサー103は、上述されたジャイロセンサー100〜102、及び、後述されるジャイロセンサー104、105に適用することができる。
[第4変形例]
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第4変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(B)は、第4変形例に係るジャイロセンサー104の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー104において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第4変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(B)は、第4変形例に係るジャイロセンサー104の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー104において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー104は、弾性体228が、連結バネ部26からY軸に沿う方向に延出している第1延出部228aと、第1延出部228aから折り返し、連結バネ部26側へさらに延出している第2延出部228bと、をさらに有することができる。また、弾性体228は、第2延出部228bから折り返し、第2固定部16側へさらに延出している第3延出部228cと、をさらに有していてもよい。図示の例では、弾性体228は、例えば、平面視においてS字形状を有していてもよい。
第4変形例に係るジャイロセンサー104は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100と同様の特徴を有する。また、ジャイロセンサー104によれば、限られたデザインルールの中で、弾性体228の長さLを長く設けることができるため、駆動系の振動モードにおいて、逆相モードから同相モードの駆動周波数を引き離し、同相モードの駆動周波数の影響を低減することができる。したがって、振動モードに対する同相モードの影響を抑制することができる。
なお、第4変形例に係るジャイロセンサー104は、ジャイロセンサー100〜102に適用することができる。
[第5変形例]
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第5変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(C)は、第5変形例に係るジャイロセンサー105の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー105において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係るジャイロセンサー100の第5変形例について、図面を参照しながら説明する。図6(C)は、第5変形例に係るジャイロセンサー105の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー105において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー105は、弾性体328が、連結バネ部26からY軸に沿う方向に延出している第1延出部328aと、第1延出部328aからX軸に沿う方向に往復しながらY軸に沿う方向に延出している第3延出部328bと、をさらに有することができる。
第5変形例に係るジャイロセンサー105は、第1実施形態に係るジャイロセンサー100と同様の特徴を有する。また、ジャイロセンサー105によれば、限られたデザインルールの中で、弾性体328の長さLを長く設けることができるため、駆動系の振動モードにおいて、逆相モードから同相モードの駆動周波数を引き離し、同相モードの駆動周波数の影響を低減することができる。したがって、振動モードに対する同相モードの影響を抑制することができる。
なお、第5変形例に係るジャイロセンサー105は、ジャイロセンサー100〜102に適用することができる。
1−2.第2実施形態に係るジャイロセンサーの構成
次に、第2実施形態に係るジャイロセンサー200について、図面を参照しながら説明する。図7は、第2実施形態に係るジャイロセンサー200の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー200において、上述したジャイロセンサー100〜105の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るジャイロセンサー200について、図面を参照しながら説明する。図7は、第2実施形態に係るジャイロセンサー200の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー200において、上述したジャイロセンサー100〜105の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー200は、基体10には第3固定部61が設けられ、連結バネ部26は、第1弾性体28が延出している第1側面26cと、第1側面26cとは反対側の第2側面26dと、を備え、第2側面26dから延出し、第3固定部61に固定されている第2弾性体60を更に備えている。
具体的には、図7に示すように、第2弾性体60の一端は、延出位置27において、連結バネ26に接続されていてもよい。また、第2弾性体60の他端(先端部69)は、第3固定部61(基体10の第1面11)に接合(固定)されている。
第2弾性体60の形状は、X軸に沿う方向(振動体20が振動する方向)に所定のバネ定数でもって弾性変形することができる限り限定されない。例えば、第2弾性体60は、第1弾性体28と同様の材質からなり、同様の特徴を備える弾性体であってもよい。
また、図示はされないが、第2弾性体60は、連結バネ部26の伸縮運動を阻害しない限りにおいて、その一部が、上記の弾性体128、228、328と同様の特徴を備えていてもよい。
また、図示はされないが、第2弾性体60は、その他端(先端部69)側において分岐
しているV字形状を有していてもよい。この場合、第3固定部61に加えて、基体10には、第4固定部が設けられている(図示せず)。
しているV字形状を有していてもよい。この場合、第3固定部61に加えて、基体10には、第4固定部が設けられている(図示せず)。
第2実施形態に係るジャイロセンサー200によれば、弾性変形することができる第2弾性体60を設けることにより、駆動系の振動モードにおいて、ねじれモードが発生した場合に、ねじれモードの影響を抑制することができる。具体的には、ジャイロセンサー200によれば、第1振動部21と第2振動部22の駆動系の振動モードにおいて、逆相モードからねじれモードの駆動周波数を引き離し、かつ、その振幅を小さくすることができる。その詳細は、後述される。
ここで、ねじれモードとは、面内のねじれであり、ジャイロセンサー200の中心からみた場合に、第1及び第2振動部21、22が、互いに左右に開きながら上下(Z軸方向)にねじれる振動モードである。ねじれモードは、ジャイロセンサーの全体の形状、振動周波数等の様々な設計条件が要因となって、発生する意図しない振動モードである。したがって、第2弾性体60の形状(幅、厚み、長さ)は、そのねじれモードを抑制するための所望のバネ定数を得るために適宜調整される。
[第6変形例]
次に、第2実施形態に係るジャイロセンサー200の第6変形例について、図面を参照しながら説明する。図8は、第6変形例に係るジャイロセンサー201の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー201において、上述したジャイロセンサー100〜105、200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るジャイロセンサー200の第6変形例について、図面を参照しながら説明する。図8は、第6変形例に係るジャイロセンサー201の要部を模式的に示す平面図である。以下、ジャイロセンサー201において、上述したジャイロセンサー100〜105、200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー201は、2組の連結バネ部26及び弾性体28をさらに有するジャイロセンサー101において、ジャイロセンサー200に係る技術的特徴を適用した形態を有する。具体的には、図8に示すように、各連結バネ部26は、第1弾性体28が延出している第1側面26cと、第1側面26cとは反対側の第2側面26dと、を備え、第2側面26dから延出し、第3固定部61に固定されている第2弾性体60を更に備えている。
第6変形例に係るジャイロセンサー201は、第2実施形態に係るジャイロセンサー200と同様の特徴を有することができ、ねじれモードが発生した場合に、ねじれモードの影響を抑制することができる。
1−3.ジャイロセンサーの動作
次に、ジャイロセンサー100〜105の動作について、図面を参照しながら説明する。図9〜図12はジャイロセンサー100〜105の動作を模式的に説明するための図である。ここで、図9〜図12ではジャイロセンサー101の形態でもって本発明に係るジャイロセンサーの動作を例示する。なお、図9〜図12では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、便宜上、図9〜図12では、ジャイロセンサー101の各構成を、簡略化して図示している。
次に、ジャイロセンサー100〜105の動作について、図面を参照しながら説明する。図9〜図12はジャイロセンサー100〜105の動作を模式的に説明するための図である。ここで、図9〜図12ではジャイロセンサー101の形態でもって本発明に係るジャイロセンサーの動作を例示する。なお、図9〜図12では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、便宜上、図9〜図12では、ジャイロセンサー101の各構成を、簡略化して図示している。
前述のように、ジャイロセンサー101(100、102〜105)の振動モードでは、第1振動部21と第2振動部22は、駆動部40により励振され、互いに逆相(逆位相)で駆動振動することができる。より具体的には、第1振動部21に設けられた駆動用可動電極部41と駆動用固定電極部42との間に第1交番電圧を印加し、第2振動部22の駆動用可動電極部41と駆動用固定電極部42との間に第1交番電圧と位相が180度ずれた第2交番電圧を印加する。これにより、第1振動部21及び第2振動部22を、互いに逆相(逆位相)でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。すなわ
ち、X軸に沿って互いに連結された第1振動部21及び第2振動部22は、X軸に沿って、互いに逆相で振動する。すなわち、第1振動部21及び第2振動部22は、X軸に沿って、互いに反対方向に変位する。
ち、X軸に沿って互いに連結された第1振動部21及び第2振動部22は、X軸に沿って、互いに逆相で振動する。すなわち、第1振動部21及び第2振動部22は、X軸に沿って、互いに反対方向に変位する。
図9に示す例では、第1振動部21は、α1方向(−X軸方向)に変位し、第2振動部22は、α1方向と反対方向のα2方向(+X軸方向)に変位している。図10に示す例では、第1振動部21は、α2方向に変位し、第2振動部22は、α1方向に変位している。
なお、検出部50の振動体20(第1振動部21、第2振動部22)に連結されている部分は、振動体20(第1振動部21、第2振動部22)の振動に伴い、X軸に沿って変位する。
図11及び図12に示すように、第1振動部21、第2振動部22がX軸に沿って振動を行っている状態で、ジャイロセンサー101(100、102〜105)にZ軸回りの角速度ωが加わると、コリオリの力が働き、検出部50は、Y軸に沿って変位する。すなわち、第1振動部21に連結された第1検出部50a、及び第2駆動部110bに連結された第2検出部50bは、Y軸に沿って、互いに反対方向に変位する。図11に示す例では、第1検出部50aは、β1方向に変位し、第2検出部50bは、β1方向と反対方向のβ2方向に変位している。図12に示す例では、第1検出部50aは、β2方向に変位し、第2検出部50bは、β1方向に変位している。
検出部50a、50bがY軸に沿って変位することにより、検出用可動電極部53と検出用固定電極部54との間の距離Lは、変化する。そのため、検出用可動電極部53と検出用固定電極部54との間の静電容量は、変化する。ジャイロセンサー101(100、102〜105)では、検出用可動電極部53及び検出用固定電極部54に電圧を印加することにより、検出用可動電極部53と検出用固定電極部54との間の静電容量の変化量を検出し、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
ジャイロセンサー101(100、102〜105)によれば、連結バネ部26に弾性体28が設けられているため、振動モードにおいて、同相モードの影響を低減することができる。これにより、ジャイロセンサーが所望の振動周波数を達成することができ、ジャイロセンサーの信頼性を向上させることができる。詳細は後述される。
2.実施例
次に、実施例に係るシミュレーション結果ついて説明する。シミュレーションは、有限要素法により振動周波数を算出した。本実施例に係るシミュレーションのベースモデルは、第1変形例に係るジャイロセンサー101の形態とした。以下の実施例では、該ベースモデルに対し、ジャイロセンサー104、105に係る弾性体を適用した場合の振動体の振動周波数をシミュレーションした。構成部材の物性条件としては、ヤング率130.18GPa、断面積50μm2とした。
次に、実施例に係るシミュレーション結果ついて説明する。シミュレーションは、有限要素法により振動周波数を算出した。本実施例に係るシミュレーションのベースモデルは、第1変形例に係るジャイロセンサー101の形態とした。以下の実施例では、該ベースモデルに対し、ジャイロセンサー104、105に係る弾性体を適用した場合の振動体の振動周波数をシミュレーションした。構成部材の物性条件としては、ヤング率130.18GPa、断面積50μm2とした。
また、実際のジャイロセンサーのバネ部等の各部材は、形状(寸法)において、製造過程から不可避に発生するばらつき(誤差)を有している。したがって、本実施例においては、第1振動部21に接続されているバネ部30と、第2振動部22に接続されているバネ部30と、の間に0.17μmの寸法誤差を設けた。
[第1実施例]
第1実施例に係るシミュレーション条件としては、弾性体28を備えた図4に示す形態のジャイロセンサー101であって、各バネ部30が3ターン(3回の折り返し)、連結
バネ部26が6ターン(6回の折り返し)であるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.7kHzであった。
第1実施例に係るシミュレーション条件としては、弾性体28を備えた図4に示す形態のジャイロセンサー101であって、各バネ部30が3ターン(3回の折り返し)、連結
バネ部26が6ターン(6回の折り返し)であるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.7kHzであった。
第1実施例においては、弾性体28の長さを100μmで統一し、幅を12μm、6μm、3μm、1μm、0.12μm、0.01μmと変化させて、それぞれの条件でシミュレーションを行った。
表1に、第1実施例のそれぞれの幅におけるシミュレーション結果を示す。
また、図13は、第1実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。図13(a)は幅を12μmである場合、図13(b)は幅を6μmである場合、図13(c)は幅を3μmである場合、図13(d)は幅を1μmである場合、図13(e)は幅を0.01μmである場合のシミュレーション結果をそれぞれ示した。なお、横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は変位量(dBm)を対数変換した対数スケールである。
図13(a)に示されるように、弾性体28を設けることにより、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfを0.15kHzとすることができた。つまりは、弾性体28を設けることにより、Δf分だけ逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
また、表1及び図13(a)ないし図13(e)から、12μmから0.01μmへ弾性体28の幅が小さくなるほど、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfを広げることができた。つまりは、弾性体の幅を12μmから0.01μmの範囲でより小さくすれば、逆相モードの周波数から同相モードの周波数をより離すことができ、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響をより抑制することが確認された。
ここで、図14は、横軸を弾性体の幅[μm]とし、縦軸に同相モードと逆相モードの周波数の差Δf[Hz]を対数変換してプロットした図である。図14に示されるように、弾性体の幅を12μmから0.12μmまでの範囲とすることで、逆相モードの周波数と同相モードの周波数との差を効果的に制御することできた。
[第2実施例]
第2実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー105の弾性体328を適用した形態であって、各バネ部30が3ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体328が5ターンであるとしてシミュレ
ーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.7kHzであった。
第2実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー105の弾性体328を適用した形態であって、各バネ部30が3ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体328が5ターンであるとしてシミュレ
ーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.7kHzであった。
第2実施例においては、弾性体328の幅を4μmとし、長さを100μmとした条件でシミュレーションを行った。
図15は、第2実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は変位量(dBm)である。図15の上図の縦軸のスケールは、絶対値であり、下図の縦軸は、変位量を対数変換した対数スケールである。以下、図16〜図18においても同様である。
図15に示されるように、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfは0.8kHzであった。したがって、第1実施例の弾性体28よりも長さLを長く設定することができる弾性体328を設けることにより、逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
[第3実施例]
第3実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー105の弾性体328を適用した形態であって、各バネ部30が6ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体328が5ターンであるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
第3実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー105の弾性体328を適用した形態であって、各バネ部30が6ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体328が5ターンであるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
第3実施例においては、弾性体328の幅を4μmとし、長さを100μmとした条件でシミュレーションを行った。
図16は、第3実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。図16に示されるように、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfは0.85kHzであった。したがって、第2実施例よりも長さLを長く設定することができる弾性体328を設けることにより、逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
[第4実施例]
第4実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー104の弾性体228を適用した形態であって、各バネ部30が6ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体228が1.5ターンであるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
第4実施例に係るシミュレーション条件としては、図4に示す形態のジャイロセンサー101にジャイロセンサー104の弾性体228を適用した形態であって、各バネ部30が6ターン、連結バネ部26が6ターン、弾性体228が1.5ターンであるとしてシミュレーションを行った。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
第4実施例においては、弾性体228の幅を4μmとし、長さを100μmとした条件でシミュレーションを行った。
図17は、第5実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。図17に示されるように、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfは0.75kHzであった。したがって、第1実施例よりも長さLを長く設定することができる弾性体228を設けることにより、逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
[第5実施例]
第5実施例に係るシミュレーション条件としては、第4実施例のシミュレーション条件
において、弾性体228のY軸方向における長さを2倍とした。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
第5実施例に係るシミュレーション条件としては、第4実施例のシミュレーション条件
において、弾性体228のY軸方向における長さを2倍とした。該形態での振動周波数fは、4.0kHzであった。
図18は、第5実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。図18に示されるように、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfは1.0kHzであった。したがって、弾性体228の長さLを長く設定することにより、逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
次に、以下の条件において、第2実施形態に係るジャイロセンサー201に係る形態を用いて、シミュレーションを行った。
[比較例]
比較例に係るシミュレーションモデルは、図4に示す形態のジャイロセンサー101であって、各バネ部30が2ターン(2回の折り返し)、連結バネ部26が4ターン(4回の折り返し)の形態であった。また、弾性体は、ジャイロセンサー105に係る弾性体328の形態であって、5ターン(5回の折り返し)の形態であった。
比較例に係るシミュレーションモデルは、図4に示す形態のジャイロセンサー101であって、各バネ部30が2ターン(2回の折り返し)、連結バネ部26が4ターン(4回の折り返し)の形態であった。また、弾性体は、ジャイロセンサー105に係る弾性体328の形態であって、5ターン(5回の折り返し)の形態であった。
図19は、比較例に係るシミュレーション結果を示す図である。横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は変位量(dBm)を対数スケールで表示したものである。
図19に示されるように、第3比較例に係る形態のジャイロセンサーにおいては、同相モード側において、逆相モードに近接するねじれモードが発生することが確認された。
[第6実施例]
第6実施例に係るシミュレーション条件としては、比較例のシミュレーション条件において、第2実施形態に係るジャイロセンサー200、201において適用された第2弾性体60をさらに適用した。第2弾生体60の具体的な形態としては、図1に示される板状の第1弾性体と同様の形態を有した弾性体を適用した。
第6実施例に係るシミュレーション条件としては、比較例のシミュレーション条件において、第2実施形態に係るジャイロセンサー200、201において適用された第2弾性体60をさらに適用した。第2弾生体60の具体的な形態としては、図1に示される板状の第1弾性体と同様の形態を有した弾性体を適用した。
図20(A)は、第6実施例に係るシミュレーション結果を示す図であり、図20(B)は、図20(A)における破線部Bを拡大した図である。図20(A)及び図20(B)に示されるように、第2実施形態に係る弾性体60を設けることで、ねじれモードを示す周波数のピークを、逆相モードの周波数から離すことができた。また、弾性体60を設けることで、ねじれモードの振幅を顕著に小さくすることができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対するねじれモードの影響をより抑制することが確認された。
3.ジャイロセンサーの製造方法
次に、本実施形態に係るジャイロセンサーの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図21及び図22は、本実施形態に係るジャイロセンサー100の製造工程を模式的に示す断面図であって、図2に対応している。
次に、本実施形態に係るジャイロセンサーの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図21及び図22は、本実施形態に係るジャイロセンサー100の製造工程を模式的に示す断面図であって、図2に対応している。
図21に示すように、基板10の第1面11に、凹部14を形成する。このとき、凹部14の周囲に溝部(図示せず)を形成することができる。凹部14、溝部は、例えば、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術により形成される。これにより、第1面11に凹部14が設けられている基板10を用意することができる。
次に、図示はされないが、凹部14内を含む基板10上に駆動部40や検出部50を構成するための配線を形成することができる。配線は、例えば、スパッタ法やCVD(Ch
emical Vapor Deposition)法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によってパターニングされることによって形成される。
emical Vapor Deposition)法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によってパターニングされることによって形成される。
図22に示すように、基板10上に振動体20、バネ部30等を形成する。より具体的には、シリコン基板(図示せず)を基板10の第1面11に載置(接合)し、該シリコン基板を薄膜化させた後にパターニングすることにより形成される。パターニングは、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって行われる。シリコン基板と基板10の接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
本工程において、第1面11上に駆動用固定電極部42、検出用固定電極54等を形成し、駆動部40、検出部50を形成することができる。
図2に示すように、基板10及び蓋体80を接合して、基板10及び蓋体80によって囲まれるキャビティー82に振動体20を収容する。基板10と蓋体80との接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
以上の工程により、ジャイロセンサー100を製造することができる。
4.電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係るジャイロセンサーを含む。以下では、本発明に係るジャイロセンサーとして、ジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を含む電子機器について、説明する。
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係るジャイロセンサーを含む。以下では、本発明に係るジャイロセンサーとして、ジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を含む電子機器について、説明する。
図23は、本実施形態に係る電子機器として、モバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューター1100を模式的に示す斜視図である。
図23に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を有する表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー101が内蔵されている。
図24は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図24に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)が内蔵されている。
図25は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルスチルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図25には、外部機器との接続についても簡易的に示している。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)が内蔵されている。
以上のような電子機器1100、1200、1300は、2つの振動体が逆相で振動する駆動系において、相互間の振動エネルギー交換を阻害することなくスティッキングを防止することができるジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を有することができる。
なお、上記ジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を備えた電子機器は、図23に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図24に示す携帯電話機、図25に示すデジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
5.移動体
図26は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図26に示す移動体1500は、本発明に係るジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図26の構成要素(各部)の一部を省略又は変更してもよいし、他の構成要素を付加した構
成としてもよい。
図26は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図26に示す移動体1500は、本発明に係るジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図26の構成要素(各部)の一部を省略又は変更してもよいし、他の構成要素を付加した構
成としてもよい。
このような移動体1500には、ナビゲーションシステム等においてジャイロセンサーが搭載されるが、移動体の移動に必要な制御を行うため高い信頼性が要求される。
移動体用のジャイロセンサーとして、本発明に係るジャイロセンサー100(または、101、102、103、104、105のいずれか)を適用することにより、高い信頼性を確保することができる。
このような移動体1500としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…基体、11…第1面、12…第2面、14…凹部、15…第1固定部、16…第2固定部、20…振動体、21…第1振動部、22…第2振動部、26…連結バネ部、27…延出位置、28、128、228、328…弾性体、29…先端部、30…バネ部、40…駆動部、41…駆動用可動電極部、42…駆動用固定電極部、50…検出部、51…検出用支持部、52…検出用バネ部、53…検出用可動電極部、54…検出用固定電極部、60…第2弾性体、61…第3固定部、80…蓋体、82…キャビティー、100、101、102、103、104、105…ジャイロセンサー、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチルカメラ、1302…ケース、1304…ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター、1500…移動体。
第1固定部15や第2固定部16の第1面11(基体10)と、後述されるバネ部30、駆動用固定電極部42、検出用固定電極部54等と、の固定(接合)方法は、特に限定されないが、例えば、基体10の材質がガラスであり、振動体20等の材質がシリコンである場合は、陽極接合を適用することができる。
弾性体28(以下、「第1弾性体28」とも言う。)は、連結バネ部26から、Y軸に沿う方向(振動体20が振動する方向と直交する方向)に延出し、第2固定部16に固定(接合)されている。具体的には、図1及び図3に示すように、弾性体28の一端は、延出位置27において、連結バネ26に接続されている。また、弾性体28の他端(先端部29)は、第2固定部16(基体10の第1面11)に接合(固定)されている。弾性体28の構成は、X軸に沿う方向(振動体20が振動する方向)に所定のバネ定数でもって弾性変形することができる限り限定されない。
図17は、第4実施例に係るシミュレーション結果を示す図である。図17に示されるように、同相モードと逆相モードの周波数の差Δfは0.75kHzであった。したがって、第1実施例よりも長さLを長く設定することができる弾性体228を設けることにより、逆相モードの周波数から同相モードの周波数を離すことができた。したがって、本発明によれば、駆動系の振動モードに対する同相モードの影響を抑制することが確認された。
図19に示されるように、比較例に係る形態のジャイロセンサーにおいては、同相モード側において、逆相モードに近接するねじれモードが発生することが確認された。
図21に示すように、基体10の第1面11に、凹部14を形成する。このとき、凹部14の周囲に溝部(図示せず)を形成することができる。凹部14、溝部は、例えば、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術により形成される。これにより、第1面11に凹部14が設けられている基体10を用意することができる。
次に、図示はされないが、凹部14内を含む基体10上に駆動部40や検出部50を構成するための配線を形成することができる。配線は、例えば、スパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によってパターニングされることによって形成される。
図22に示すように、基体10上に振動体20、バネ部30等を形成する。より具体的には、シリコン基板(図示せず)を基体10の第1面11に載置(接合)し、該シリコン基板を薄膜化させた後にパターニングすることにより形成される。パターニングは、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術によって行われる。シリコン基板と基体10の接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
図2に示すように、基体10及び蓋体80を接合して、基体10及び蓋体80によって囲まれるキャビティー82に振動体20を収容する。基体10と蓋体80との接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
Claims (12)
- 振動体と、
第1固定部から前記振動体まで第1軸に沿う方向に延出しているバネ部と、
前記振動体を励振する駆動部と、
前記振動体に設けられている検出部と、
を含み、
前記振動体は、平面視において、
前記第1軸に沿う方向において並設され、互いに逆相で駆動振動する第1及び第2振動部と、
前記第1軸に沿う方向において、前記第1及び第2振動部を連結している連結バネ部と、
前記連結バネ部から、前記第1軸と交差する第2軸に沿う方向に延出し、第2固定部に固定されている第1弾性体と、
を有する、ジャイロセンサー。 - 請求項1において、
前記振動体は、一対の前記連結バネ部及び一対の前記第1弾性体を備えている、ジャイロセンサー。 - 請求項1又は2において、
前記第1弾性体は、前記第1軸に沿う方向に変形する板状部材である、ジャイロセンサー。 - 請求項1から3のいずれか1項において、
前記第1弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から折り返し、前記連結バネ部側へさらに延出している第2延出部と、を備えている、ジャイロセンサー。 - 請求項1から3のいずれか1項において、
前記第1弾性体は、前記連結バネ部から前記第2軸に沿う方向に延出している第1延出部と、前記第1延出部から前記第1軸に沿う方向に往復しながら前記第2軸に沿う方向に延出している第3延出部と、を備えている、ジャイロセンサー。 - 請求項1から5のいずれか1項において、
前記連結バネ部の、前記第1弾性体が延出している延出位置から前記第1振動部までのバネ定数を第1バネ定数とし、前記延出位置から前記第2振動部までのバネ定数を第2バネ定数とした場合、
前記第1弾性体は、前記第1バネ定数と前記第2バネ定数とが等しくなるように配置されている、ジャイロセンサー。 - 請求項1から6のいずれか1項において、
前記第1弾性体の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数は、前記連結バネ部の、前記第1軸に沿う方向におけるバネ定数よりも小さい、ジャイロセンサー。 - 請求項1から7のいずれか1項において、
前記連結バネ部は、前記第1弾性体が延出している第1側面と、前記第1側面とは反対側の第2側面と、を備え、
前記第2側面から延出し、第3固定部に固定されている第2弾性体を更に備えている、ジャイロセンサー。 - 請求項8において、
前記連結バネ部の、前記第1弾性体が延出している延出位置において、前記第2弾性体が延出している、ジャイロセンサー。 - 請求項1から9のいずれか1項において、
前記第1弾性体及び第2弾性体の少なくとも一方の幅は、0.01μm以上、12μm以下である、ジャイロセンサー。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載のジャイロセンサーを含む、電子機器。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載のジャイロセンサーを含む、移動体。
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