JP2014170921A - 紫外線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ショートアーク型のフラッシュランプと、前記フラッシュランプにエネルギーを供給する主放電コンデンサーと、前記主放電コンデンサーを充電する充電回路を有する電源部とを有し、前記フラッシュランプおよび前記主放電コンデンサーは、前記電源部と別体のケーシングに内蔵されて光照射部として構成されており、前記充電回路と前記主放電コンデンサーとは、可撓性を有する電線によって接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
ショートアーク型フラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」ともいう。)としては、例えば特許文献1に開示のものが知られている。具体的には、このフラッシュランプは、ガラスバルブ内に陽極と陰極とが対向して配置されており、2本のトリガー電極が陽極と陰極との間に位置するように配置されている。このようなフラッシュランプは、主放電コンデンサーに供給した高電圧のエネルギーを陽極と陰極との間に供給することにより、紫外線を閃光放射するものである。また、主放電に先駆けて、トリガー電極にトリガー電圧を印加することにより、絶縁破壊を誘発するものである。
また、例えば特許文献2には、フラッシュランプ用の電源回路が開示されている。
しかしながら、このような構成においては、フラッシュランプと電源回路における主放電コンデンサーとの離間距離が長くなることにより、フラッシュランプと主放電コンデンサーとの間のインピーダンスが大きくなる。従って、電極間で形成されるアーク柱から放射される光は、紫外線の放射強度が小さいものとなり、紫外線よりも長波長側の可視光の放射強度が大きいものとなる。
前記フラッシュランプにエネルギーを供給する主放電コンデンサーと、
前記主放電コンデンサーを充電する充電回路を有する電源部とを有し、
前記フラッシュランプおよび前記主放電コンデンサーは、前記電源部と別体のケーシングに内蔵されて光照射部として構成されており、
前記充電回路と前記主放電コンデンサーとは、可撓性を有する電線によって接続されていることを特徴とする。
図1は、本発明の紫外線照射装置の構成の一例を示す概略図であり、図2は、図1の紫外線照射装置における光照射部の内部構造の一例の概略を示す説明用断面図であって、光照射部を構成するケーシングの長手方向に沿って切断した断面図であり、図3は、図2の光照射部におけるフラッシュランプの構成の一例の概略を示す説明用断面図であり、図4は、図1の紫外線照射装置の回路の構成の一例を示す説明図である。
この紫外線照射装置60は、例えば半導体基板の洗浄処理等の表面処理等を行う場合に用いられるものである。
紫外線照射装置60は、ショートアーク型のフラッシュランプ41およびこのフラッシュランプ41にエネルギーを供給する主放電コンデンサーCmがケーシング72に内蔵されてなる光照射部71と、主放電コンデンサーCmを充電する充電回路1(図4参照)がケーシング72とは別体の筐体62に内蔵されてなる電源部61とを備え、光照射部71と電源部61とが、可撓性を有する長尺な複数(図1の例では3本)の電線31aによって接続されている。
図1において、符号63は電源スイッチを示し、符号64は操作板を示す。
ケーシング72の底面(図2における下面)には、後述するランプユニット80を配置するための開口72Kが形成されている。また、ケーシング72の周側面には、電線31aを挿通させるための挿通孔(図示せず)が設けられている。
支持台81の開口81Kには、フラッシュランプ41からの光および反射ミラー82によって反射された光を透過する透過窓86が配置されている。
図2において、符号74は、コネクタ75やトリガー回路基板76を取り付けるための取り付け壁を示し、符号77は、電線31aと電気的に接続された配線を示す。
陰極27および陽極28は、例えば酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、アルミナ(Al2 O3 )などの易電子放射性物質が含浸されたタングステン焼結体により構成されている。
第1の電極棒29および第2の電極棒30は、例えばタングステンにより構成されている。
この実施の形態に係るフラッシュランプ41におけるトリガー電極32a,32bは、先端に向かうに従って陽極28に接近するよう発光管17の管軸Cに対して傾斜して配置されている。一方のトリガー電極32aの先端と陰極27の先端との離間距離および他方のトリガー電極32bの先端と陽極28の先端との離間距離は、例えば、陰極27と陽極28との電極間距離dが3.0mmである場合には、0.5〜1.5mmである。
各々のトリガー電極32a,32bは、例えばニッケル、タングステンあるいはそれらを含む合金により構成されており、内部リード棒33a,33bは、例えばタングステンにより構成されている。
不活性ガスの封入圧は、例えば、0.1MPa〜2MPaとされる。不活性ガスの封入圧が過小である場合には、高出力の光を出射することが困難となる。一方、不活性ガスの封入圧が過大である場合には、フラッシュランプ41が点灯しにくくなるため好ましくない。
発光管17の放電空間においては、波長200nm以下、具体的には150〜200nmの紫外線が放射される。
主放電コンデンサーCmは、配線77を介して電線31aに電気的に接続されている。
トリガー回路5は、電線31aを介して充電回路1に電気的に接続されていると共に、フラッシュランプ41のトリガー電極32a,32bに電気的に接続されている。
主放電コンデンサーCmは、一端が接地され、他端が電線31aを介して高電圧DC回路4に電気的に接続されていると共に、両端ともフラッシュランプ41の電極27,28に電気的に接続されている。
電線31aとしては、可撓性を有するものであれば特に限定されず、例えば銅線等が挙げられる。
電線31aは、光照射部71に十分な可動性を付与する観点から、長さがそれぞれ例えば1〜5m、電線31aの外径が例えば10〜30mmとされる。
電源部61における筐体62は、縦300mm、横450mm、高さ250mmである。
電線31aは、長さ1.5m、外径20mmである。
この紫外線照射装置60の光照射部71は、例えば半導体基板の洗浄処理等の表面処理が行われる処理室を形成する筐体90上に載置されている。具体的には、光照射部71のケーシング72が、筐体90の上部に配置された、筐体90の長手方向に平行に伸びる2本のガイドレール92上に支持されており、図示しない駆動機構によって、ガイドレール92に沿って往復移動可能とされている。そして、光照射部71をガイドレールに沿って往復移動させることにより、光照射部71を光照射位置〔I〕と、光照射位置から外れた位置〔II〕との間で移動させることができる。
この例においては、光照射位置〔I〕は、光照射部71における透過窓86の直下に、半導体基板などの被処理体Wを載置する載置台91が位置する場所である。光照射位置〔I〕と、光照射位置から外れた位置〔II〕との離間距離は、例えば30cmとされる。
また、光照射部71の主放電コンデンサーCmと電源部61の充電回路1とが可撓性を有する電線31aによって接続されていることにより、光照射部71に十分な可動性が得られる。
特に、光照射部71が、光照射位置と、光照射位置から外れた位置との間で移動可能に設けられていることにより、例えば半導体検査や半導体基板の洗浄処理等の表面処理等を行う場合においても、極めて有用なものとなる。
さらに、トリガー回路5を光照射部71のケーシング72に内蔵させることにより、トリガー回路5とフラッシュランプ41との離間距離が短くなるので、電圧降下が抑制されて、より確実なトリガー放電が可能となる。
図6は、本発明の紫外線照射装置の構成の他の例を示す概略図であり、図7は、図6の紫外線照射装置における光照射部の内部構造の一例の概略を示す説明用断面図であって、光照射部を構成するケーシングの長手方向に沿って切断した断面図であり、図8は、図6の紫外線照射装置の回路の構成の一例を示す説明図である。
この紫外線照射装置10は、手で把持することができるハンドピース型のものであり、例えば狭い空間等に進入させて紫外線照射する場合に用いられるものである。
この紫外線照射装置10は、ショートアーク型のフラッシュランプ41Aおよびこのフラッシュランプ41Aにエネルギーを供給する主放電コンデンサーCmがケーシング22に内蔵されてなる光照射部21と、主放電コンデンサーCmを充電する充電回路1(図8参照)がケーシング22とは別体の筐体12に内蔵されてなる電源部11とを備え、光照射部21と電源部11とが、可撓性を有する長尺な複数の電線31aよりなるケーブル31によって接続されている。
ケーシング22の長手方向の一端(図7における左端)には、円形の開口22Kが形成されている。開口22K位置には、後述するフラッシュランプ41Aの光照射窓43が配置されている。また、ケーシング22の一端(開口22Kの周縁部)には、ケーシング22の径方向に突出した内方フランジ部22bが形成されている。
また、ケーシング22の周側面の中央位置には、ケーブル31を挿通させるための挿通孔26が設けられている。
ケーシング22内の主放電コンデンサーCmは、ケーシング22の底部22aに例えば接着剤等によって接着されて固定されている。また、ケーシング22内のフラッシュランプ41Aは、ケーシング22の内方フランジ部22bと基板25aとによって支持固定されている。基板25a,25bはそれぞれ図示しない固定部材によって支持固定されている。
フラッシュランプ41Aは、発光管42の管軸方向の一端(図7における左端)側の開口が、紫外線透過性を有する、例えばサファイアよりなる光照射窓43によって気密に封止されると共に、他端(図7における右端)側の開口が、例えばコバールガラスよりなるステム部材44によって気密に封止され、これにより、放電空間が形成された封止構造とされている。具体的に説明すると、光照射窓43は、発光管42の内径に適合する径を有する円板形状を有し、発光管42の内方フランジ部42aに固定された状態で発光管42の内面に気密に保持されている。また、ステム部材44は、発光管42の内径に適合する径を有する円柱形状を有し、発光管42の内面に気密に融着されている。
不活性ガスの封入圧は、例えば、0.3MPa〜0.8MPaとされている。不活性ガスの封入圧が過少の場合には、高出力の光を出射することが困難となる。一方、不活性ガスの封入圧が過大の場合には、フラッシュランプ41Aが点灯しにくくなるため好ましくない。
発光管42の放電空間においては、波長200nm以下、具体的には150〜200nmの紫外線が放射される。
主放電コンデンサーCmは、電線31aに電気的に接続されている。
また、電源部11の筐体12には、充電回路1の他、フラッシュランプ41Aを点灯させるためのトリガー回路5が内蔵されている。
トリガー回路5は、充電回路1に電気的に接続されていると共に、電線31aを介して電源部11とは別体のケーシング22に内蔵されたフラッシュランプ41Aのトリガー電極47a,47bに電気的に接続されている。
主放電コンデンサーCmは、一端が接地され、他端が電線31aを介して高電圧DC回路4に電気的に接続されていると共に、両端ともフラッシュランプ41Aの電極45,46に電気的に接続されている。
ケーブル31は、複数の電線31aが束ねられて可撓性を有する絶縁物で被覆された構成とされている。なお、本実施形態においては、複数の電線31aは一つに束ねられて構成されているが、各電線31aが独立して絶縁物で被覆された構成とされていてもよい。
電線31aおよびケーブル31は、光照射部21に十分な可動性を付与する観点から、長さがそれぞれ例えば0.5〜2m、電線31aの外径が例えば2〜6mm、ケーブル31の外径が10〜20mmとされる。
電源部11における筐体12の長さが20cm、幅が10cm、高さが10cmであり、重量が2〜3kgである。
電線31aの長さが1m、外径が3mm、ケーブル31の長さが1m、外径が15mmである。
また、光照射部21の主放電コンデンサーCmと電源部11の充電回路1とが可撓性を有する電線31aによって接続されていることにより、光照射部21に十分な可動性が得られる。
特に、光照射部21がハンドピース型の光照射ヘッドとして構成されていることにより、手で把持することができるので、高い操作性が得られ、例えば狭い空間等に進入させて紫外線照射する場合においても、極めて有用なものとなる。
<実験例1>
図6〜図8に示す構成に従い、下記の仕様の紫外線照射装置(A)を作製した。
[光照射部(21)]
・ケーシング(22);材質:アルミニウム合金,寸法:全長=100mm,外径=40mm,肉厚=2mm,開口22Kの直径=28mm
・主放電コンデンサー(Cm);フィルムコンデンサー
・フラッシュランプ(41A);
発光管(42);材質:コバール金属,寸法:全長=40mm,外径=30mm,肉厚=0.5mm
ステム部材(44);材質:コバールガラス,寸法:外径=29mm,肉厚=5mm
光照射窓(43);材質:サファイア,寸法:外径=25mm,肉厚=2mm
リードピン(49,50);材質:コバール金属,寸法:外径=2mm、長さ=15mm
トリガー電極用リードピン(51,52);材質:コバール金属,寸法:外径=1mm、長さ=15mm
スパーカ電極用リードピン(53);材質:コバール金属,寸法:外径=1mm、長さ=10mm
一方の電極(陽極);材質:タングステン、他方の電極(陰極);材質:BaO系酸化物含浸タングステン,寸法:外径=4mm、長さ=4mm,電極間距離=3mm
トリガー電極(47);材質:タングステン,寸法:外径=0.5mm
スパーカ電極(48);外径が1mmで内径が0.5mmの98%アルミナよりなる絶縁碍管(48a)と外径が0.3mmのタングステン線(48b)とよりなるもの
不活性ガス;ガス種:キセノンガス,封入圧=490335Pa
[電源部(11)]
・筐体(12);材質:アルミニウム,寸法:全長=20cm,幅=10cm,高さ=10cm
・筐体(12)に充電回路(1)およびトリガー回路(5)が内蔵されている
・入力エネルギー:40J(主放電コンデンサー容量:80μF,充電電圧:1000V)
[ケーブル(31)]
・ケーブル(31);寸法:長さ=1m,外径=15mm
・電線(31a);材質:銅線,寸法:長さ=1m,外径=3mm
実験例1の紫外線照射装置において、主放電コンデンサー(Cm)を電源部(11)の筐体(12)に内蔵したことの他は同様にして紫外線照射装置(B)を作製し、実験例1と同様の紫外線測定を行った。
2 出力回路
3 制御回路
4 高電圧DC回路
5 トリガー回路
10 紫外線照射装置
11 電源部
12 筐体
13 発光部
14A,14B 封止部
15 第1の石英ガラス管
16 二重管部分
17 発光管
18 第2の石英ガラス管
19 段継ぎガラス
21 光照射部
22 ケーシング
22K 開口
22a 底部
22b 内方フランジ部
24 コネクタ
25a,25b 基板
26 挿通孔
27 陰極
28 陽極
29 第1の電極棒
30 第2の電極棒
31 ケーブル
31a 電線
32a,32b トリガー電極
33a,33b 内部リード棒
35a,35b 金属箔
38a,38b 外部リード
40 スパーカ電極
40a 頭部
40b 軸部
41,41A フラッシュランプ
42 発光管
42a 内方フランジ部
43 光照射窓
44 ステム部材
45,46 電極
47a,47b トリガー電極
48 スパーカ電極
48a 絶縁碍管
48b タングステン線
49,50,51,52,53 リードピン
54 反射ミラー
55 金属箔
60 紫外線照射装置
61 電源部
62 筐体
63 電源スイッチ
64 操作板
71 光照射部
72 ケーシング
72K 開口
73 載置台
74 取り付け壁
75 コネクタ
76 トリガー回路基板
77 配線
80 ランプユニット
81 支持台
81K 開口
82 反射ミラー
82K 開口
83 反射部
84 筒状頸部
85 前面ガラス
86 透過窓
90 筐体
91 載置台
92 ガイドレール
Cm 主放電コンデンサー
W 被処理体
Claims (4)
- ショートアーク型のフラッシュランプと、
前記フラッシュランプにエネルギーを供給する主放電コンデンサーと、
前記主放電コンデンサーを充電する充電回路を有する電源部とを有し、
前記フラッシュランプおよび前記主放電コンデンサーは、前記電源部と別体のケーシングに内蔵されて光照射部として構成されており、
前記充電回路と前記主放電コンデンサーとは、可撓性を有する電線によって接続されていることを特徴とする紫外線照射装置。 - 前記光照射部が、光照射位置と、光照射位置から外れた位置との間で移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。
- 前記光照射部がハンドピース型の光照射ヘッドとして構成されていることを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。
- 前記光照射部のケーシングに前記フラッシュランプを点灯させるためのトリガー回路が内蔵されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の紫外線照射装置。
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KR20140101312A (ko) | 2014-08-19 |
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