JP2014168003A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路サイズの増大を抑制しながら、直流電圧から生成された電力を負荷回路に安定的に供給するとともに、当該負荷回路に対する過電圧から保護する。
【解決手段】本実施の形態による半導体装置は、直流電圧を降圧して生成された電源電圧の供給を制御するNチャネル型MOSトランジスタと、直流電圧に応じて所定の電圧以下の制御電圧によりNチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧をクリップする制御電圧生成回路を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、過電圧保護回路を含む半導体装置に関する。
近年、車載向け製品には機能安全に対する意識が求められており、ISO26262といった安全規格なども定められている。機能安全には次のような段階がある。
(1)異常を検出し動作を停止すること。
(2)異常を検出した場合に、正常な回路に切替えるなどして動作を維持すること。
自動車・電装各社は(1)の実現を進めると共に、将来的には(2)を目指し、その機能の実現を目指している。
一方車載向けの半導体集積回路(IC:Integrated Circuit)であっても、コスト要求は厳しく、ICを小さく作るために耐圧の低い、小さいトランジスタを有効に使用する必要がある。また車載バッテリを電源として動作するICには以下の条件を満たす必要がある。
(1)通常動作時は12.5V程度の電圧がかかる。
(2)クランクパルス時の低電圧時動作が可能。例えば、アイドリングからの復帰時に急激にバッテリ電圧が例えば3.9Vまで低下する。
(3)ロードダンプなどのサージ電圧がかかる。例えば40V(0.4sなど短い期間だが、高い電圧がかかる)のサージ電圧が印加される。
上記のような条件を満たすため、バッテリからの高電圧印加により動作しつつ、低圧素子で構成された低圧回路を使用するため、IC内に高耐圧のトランジスタを利用した降圧回路(例示:ドロッパ回路)を実装する。ここで、IC内の低圧回路は、降圧回路によってバッテリ電圧から生成された定電圧を電源電圧として利用する。これにより、低圧素子で構成された低圧回路がバッテリから印加された高電圧を利用することが可能となる。
バッテリ電圧から生成された電源電圧の供給を、高圧素子を利用して制御する半導体装置が、例えば特開2012−238693に記載されている(特許文献1参照)。
図1は、特許文献1に記載の半導体装置の構成を示す図である。図1を参照して、特許文献1に記載の半導体装置は、被保護回路(低圧回路800)と、電源電圧VINを供給する電源と低圧回路800との間に設けられた保護回路700を具備する。保護回路は、Pチャネル型MOSトランジスタ701、ツェナーダイオード702、704、抵抗703を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ701のソース及びドレインは、電源と低圧回路800との間に接続され、ゲートはツェナーダイオード702を介して電源に接続されるとともに抵抗703を介して基準電源(たとえばGND)に接続される。ツェナーダイオード702のアノードは、Pチャネル型MOSトランジスタ701のゲートに接続されるとともに抵抗703を介して基準電源に接続される。ツェナーダイオード702のカソードは、電源とPチャネル型MOSトランジスタのソースの間に接続される。ツェナーダイオード704のカソードは、低圧回路800とPチャネル型MOSトランジスタのドレインの間に接続され、アノードは基準電源に接続される。
通常時、すなわち電源電圧VINが所定の電圧以下の場合、ツェナーダイオード702に電流が流れないため、Pチャネル型MOSトランジスタ701のゲート−ソース間電圧は、基準電源電圧(例えば接地電圧)−VINとなる。Pチャネル型MOSトランジスタ701はオン状態となり、通常時、低圧回路800に供給される電源電圧VDは、電源電圧VINとほぼ同電位となる。
一方、電源電圧VINが上昇し、所定の電圧を超えると、ツェナーダイオード702がブレークダウンする。このときPチャネル型MOSトランジスタ701のゲート−ソース間電圧は、ツェナーダイオード702の降伏電圧にクリップされる。これにより、Pチャネル型MOSトランジスタ701から、低圧回路800に供給される電流量は制限される。
電源電圧VINが上昇すると、電源電圧VDも上昇し、ツェナーダイオード704がブレークダウンする。このとき、Pチャネル型MOSトランジスタ701から供給される電流量がツェナーダイオード704に流せる許容電流以下に設定されることで、電源電圧VDは、ツェナーダイオード704の降伏電圧にクリップされる。すなわち、電源電圧VINが必要以上に上昇しても、ツェナーダイオード704より電源電圧VDが所定の電圧にクリップされ、低圧回路800は保護されることとなる。
又、内部回路(機能回路)に供給する電源電圧を切り替える他の半導体装置が、特開2009−246347に記載されている(特許文献2参照)。例えば、特許文献2の図1、図2には、第1の電位供給端子と機能回路の間に並列接続されたスイッチング素子と抵抗素子を備える保護回路が記載される。当該スイッチング素子は、第1の電位供給端子と第2の電位供給端子間に印加された電位差が所定の値であれば、機能回路に電源電圧を供給し、過電圧であれば、抵抗素子により電源電圧を供給する。
特開2012−238693 特開2009−246347
特許文献1に記載の半導体装置では、ツェナーダイオード704の降伏電圧により電源電圧VDをクリップすることで、低圧回路800への過電圧供給を保護している。このとき、低圧回路800に供給される電流量は、Pチャネル型MOSトランジスタ701におけるオン抵抗とツェナーダイオード704とに流れる電流量によって決まる。このため、電源電圧VDの印加対象となる負荷回路に供給する電流量を大きくする場合、Pチャネル型MOSトランジスタ701のオン抵抗を小さくする必要がある。この場合、上記クリップ効果によって過電圧印加に伴う電源電圧VDの上昇を抑制するためには、ツェナーダイオード704に流れる電流量を大きくする必要がある。すなわち、負荷回路への電流供給量を増加する場合、Pチャネル型MOSトランジスタ701のみならず保護回路として機能するツェナーダイオード704のサイズも大きくしなければならず、回路サイズの増大を招いてしまう。
特許文献2に記載の半導体装置では、過電圧であれば、スイッチング素子がオフして抵抗素子により電源電圧が供給されるが、さらに高い電圧が第1の電位供給端子に印加されると、抵抗素子は電圧を十分に低減することができず、機能回路に過電圧が印加されてしまう。また、抵抗素子を介したときの電流量を大きくしようとすれば、抵抗素子を低抵抗にする必要があるが、過電圧保護の効果は、逆に薄れてしまう。
このため、回路サイズの増大を抑制しながら、直流電圧から生成された電力を負荷回路に安定的に供給するとともに、当該負荷回路に対する過電圧からの保護を実現することが求められている。
本実施の形態による半導体装置は、直流電圧を降圧して生成された電源電圧の供給を制御するNチャネル型MOSトランジスタと、直流電圧に応じて所定の電圧以下の制御電圧によりNチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧をクリップする制御電圧生成回路を具備する。
本発明によれば、回路サイズの増大を抑制しながら、直流電圧から生成された電源電圧を負荷回路に安定的に供給するとともに、当該負荷回路に対する過電圧からの保護を実現する。
図1は、従来技術による半導体装置の構成を示す図である。 図2は、第1の形態における半導体装置の構成の一例を示す図である。 図3は、実施の形態における降圧回路の一例を示す図である。 図4Aは、実施の形態における第1制御電圧生成回路の構成の一例を示す図である。 図4Bは、実施の形態における第1制御電圧生成回路の構成の他の一例を示す図である。 図5Aは、実施の形態における第1出力電圧制御回路の構成の一例を示す図である。 図5Bは、実施の形態における第1出力電圧制御回路の構成の他の一例を示す図である。 図6は、第2の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す図である。 図7は、実施の形態における第2制御電圧生成回路の構成の一例を示す図である。 図8Aは、実施の形態における定電圧発生回路の構成の一例を示す図である。 図8Bは、実施の形態における定電圧発生回路の構成の他の一例を示す図である。 図9Aは、実施の形態における第2出力電圧制御回路の構成の一例を示す図である。 図9Bは、実施の形態における第2出力電圧制御回路の構成の他の一例を示す図である。 図10は、第3の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す図である。 図11は、実施の形態における過電圧検出回路と遅延回路の構成の一例を示す図である。 図12は、実施の形態における半導体装置の構成の具体例を示す図である。 図13は、実施の形態における半導体装置の動作の一例(入力端子の天絡時)を示すタイミングチャートである。 図14は、実施の形態における半導体装置の動作の一例(直流電源電圧VBATに対する出力電源電圧VDDINTの特性)を示す特性図である。 図15は、図12に示す半導体装置の変形例を示す図である。 図16は、図12に示す半導体装置の他の変形例を示す図である。 図17は、図12に示す半導体装置の更に他の変形例を示す図である。 図18は、図12に示す半導体装置の更に他の変形例を示す図である。 図19は、図12に示す半導体装置の更に他の変形例を示す図である。 図20は、図12に示す半導体装置の更に他の変形例を示す図である。
(概要)
実施の形態における半導体装置は、直流電圧(高電源電圧)を降圧して生成された入力電圧(低電源電圧)を出力電圧(出力電源電圧)として負荷回路に出力する電源回路として機能するとともに、負荷回路に対する過電圧の印加を防止する保護回路として機能する。実施の形態における半導体装置は、ドレイン及びソースが、入力電圧が印加されるノードと、負荷回路に接続されるノードとの間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタを備える。実施の形態では、直流電圧に応じて生成された定電圧がNチャネル型MOSトランジスタのゲートに印加されることで、負荷回路に印加される出力電圧が、Nチャネル型トランジスタのゲートに印加された電圧から、Nチャネル型MOSトランジスタの閾値電圧を引いた電圧以下に維持される。これにより、直流電圧の上昇に伴って上昇した入力電圧が、負荷回路に対して印加されることを防止できる。このとき、Nチャネル型MOSトランジスタのオン抵抗は小さいため、負荷回路に対して必要な電流は当該Nチャネル型MOSトランジスタを介して供給される。
又、実施の形態における半導体装置は、ドレイン及びソースがNチャネル型MOSトランジスタに対して並列接続されたPチャネル型MOSトランジスタと、入力電圧に応じたミラー電流によってPチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧を設定するカレントミラー回路を更に備える。入力電圧が所定の値よりも高い場合、ミラー電流が流れる抵抗による分圧により、Pチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧は上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタはオフとなる。このとき、出力電圧の大きさは、上述の通り、ゲート電圧が制限されたNチャネル型MOSトランジスタによって決まる。入力電圧が所定の値よりも低くなると、ミラー電流は減少するためPチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧は基準電源電圧レベル(例えば接地電圧GND)まで低下し、Pチャネル型MOSトランジスタはオンとなる。これにより、入力電圧はPチャネル型MOSトランジスタを介して出力電圧(電源電圧)として負荷回路に印加される。
更に、実施の形態における半導体装置は、入力電圧が過電圧であることを検出する過電圧検出回路と遅延回路を備える。過電圧検出回路は、検出結果に応じて、Nチャネル型MOSトランジスタとPチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧を制御し、負荷回路への電源電圧の供給を遮断する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。以下では、低電圧側の基準電源から供給される基準電圧を接地電圧GNDとして説明する。尚、基準電圧は接地電圧GNDに限らず、高電圧側の電源から供給される高電源電圧VHよりも低い任意の電圧でよいことは言うまでもない。
1.第1の実施の形態
(構成)
図2から図5Bを参照して、第1の実施の形態における半導体装置100の構成の詳細を説明する。図2は、第1の実施の形態における半導体装置100の構成の一例を示す図である。図2を参照して、半導体装置100は、降圧回路1と第1保護回路111を具備する。第1保護回路111は、第1制御電圧生成回路2と第1出力電圧制御回路3を備える。降圧回路1は、直流電圧である高電源電圧VHが印加されるノード101と、ノード103の間に接続され、高電源電圧VHを降圧して生成した低電源電圧VLをノード103に印加する。第1制御電圧生成回路2はノード101と第1出力電圧制御回路3との間に接続され、高電源電圧VHに応じた制御電圧VG1を第1出力電圧制御回路3に印加する。第1出力電圧制御回路3は、ドレイン及びソースがノード103とノード104との間に接続され、ゲートに制御電圧VG1が印加されるNチャネル型MOSトランジスタ31を備える。Nチャネル型MOSトランジスタ31は、制御電圧VG1に応じてノード103とノード104との間の接続(抵抗)を制御することで、ノード103からノード104に印加される出力電源電圧VOの大きさを制御する。出力電源電圧VOは、図示しない負荷回路の高電圧側の電源電圧として供給される電圧であり、負荷回路の低電圧側の電源電圧(例えば接地電圧GND)とは異なる電圧である。
図3は、実施の形態における降圧回路1の構成の一例を示す図である。図3では、負帰還接続されたオペアンプ11を利用したシリーズレギュレータが、降圧回路1の一例として示される。図3を参照して、降圧回路1は、オペアンプ11、Pチャネル型MOSトランジスタ12、抵抗13、14、15を備える。オペアンプ11は、高電源電圧VHと基準電圧GNDを動作電源とした負帰還回路を形成する。詳細には、オペアンプの非反転入力には参照電圧VREFが供給され、反転入力は、抵抗13を介してノード103及びPチャネル型MOSトランジスタ12のドレインに接続され、出力はPチャネル型MOSトランジスタ12のゲートに接続される。Pチャネル型MOSトランジスタ12はパワーMOSトランジスタに例示され、ソースがノード101に接続され、ドレインがノード103を介して抵抗13の一端に接続される。抵抗13、14、15は、ノード103(Pチャネル型MOSトランジスタ12のドレイン)と基準電圧が供給される基準電源との間に直列接続され、電圧分割抵抗を形成する。ここで、抵抗13はノード16を介して抵抗14に接続され、抵抗14はノード17を介して抵抗15に接続され、抵抗15は基準電源に接続される。
ノード16からオペアンプ11の反転入力には、ノード103の電圧(低電源電圧VL)を抵抗13と、抵抗14及び抵抗15との抵抗比に応じて分割した電圧が印加される。オペアンプ11は、参照電圧Vrefとノード16の電圧との電圧差を増幅してPチャネル型MOSトランジスタ12のゲートに出力する。オペアンプ11の出力電圧により、Pチャネル型MOSトランジスタ12のオン抵抗が制御されることで、抵抗13と抵抗14及び抵抗15との抵抗比、及び参照電圧Vrefの大きさに応じた電圧値だけ低電源電圧VLが抵降圧され、ノード103から低電源電圧VLとして出力される。
第1制御電圧生成回路2は、高電源電圧VHに基づいて、所定の値(第1電圧、以下、制限電圧601と称す)以下の制御電圧VG1を生成し、ノード102を介して第1出力電圧制御回路3に出力する。詳細には、第1制御電圧生成回路2は、高電源電圧VHが制限電圧601以下の場合、高電源電圧VHを制御電圧VG1として出力し、高電源電圧VHが制限電圧601を超えると、制御電圧VG1を制限電圧601に固定する。このため、正常状態として高電源電圧VHを制限電圧601以上の大きさに設定することで、正常状態において制御電圧VG1は制限電圧601に固定される。ゲートに制限電圧601が印加されるときにNチャネル型MOSトランジスタ31がオンとなるように設定することで、低電源電圧VLが高くなっても、Nチャネル型MOSトランジスタ31は常にオンとなり、そのソース電圧、すなわちノード104に印加される出力電源電圧VOは、制限電圧601とNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧によって決まる値以下に制限される。
制限電圧601の大きさを、ノード104に接続された負荷回路(図示なし)の絶対最大低格電圧以下に設定することで、第1保護回路111によって制御されるノード104の電圧(出力電源電圧VO)の大きさは、当該絶対最大低格電圧以下に制限される。
図4A及び図4Bを参照して、第1制御電圧生成回路2の具体例について説明する。図4Aは、ツェナーダイオード22による定電圧発生回路を、第1制御電圧生成回路2として利用した一例を示す。図4Aに示す第1制御電圧生成回路2は、ノード101とノード105との間に直列接続された抵抗21及びツェナーダイオード22を備える。抵抗21の一端は、高電源電圧VHが供給されるノード101に接続され、他端はノード102を介してツェナーダイオードのカソードに接続される。ツェナーダイオードのアノードは、基準電圧GNDのノード105に接続される。高電源電圧VHがツェナーダイオード22の降伏電圧よりも高い場合、抵抗21を介して電流が流れ、カソードが接続されるノード102の電圧(制御電圧VG1)は当該降伏電圧で安定する。すなわち、図4Aに示す第1制御電圧生成回路2は、ツェナーダイオード22の降伏電圧を制限電圧601として制御電圧VG1の大きさを制限する。
図4Bに、オペアンプ23による非反転増幅回路を第1制御電圧生成回路2として利用した一例を示す。図4Bに示す第1制御電圧生成回路2は、オペアンプ23、抵抗24、25を備える。オペアンプ23は、高電源電圧VHと基準電圧GNDを動作電源とした負帰還回路を形成する。詳細には、オペアンプ23の非反転入力には参照電圧Vrefが供給され、反転入力には、ノード102と基準電源(ノード105)との間に直列接続された抵抗24と抵抗25の接続点が接続され、出力はノード102に接続され、制御電圧VG1を出力する。参照電圧Vrefは、BGR(Band Gap Reference)等の、安定した電圧から生成される。制御電圧VG1の大きさ“VG1”は、抵抗24、25の抵抗値をそれぞれ“R24”、“R25”、参照電圧Vrefの大きさを“Vref”とすると、VG1=Vref×(R24+R25)/R24となる。このため、図4Bに示す第1制御電圧生成回路2では、Vref×(R24+R25)/R24が制限電圧601以下になるように、参照電圧Vrefと、抵抗24、25の値を設計することで、制御電圧VG1を、制限電圧601以下の値に制限することができる。
図5A及び図5Bを参照して、第1出力電圧制御回路3の具体例について説明する。図5Aに示す第1出力電圧制御回路3は、ゲートがノード102に接続され、ドレインがノード103に接続され、ソースがノード104に接続された高耐圧のNチャネル型MOSトランジスタ31を備える。Nチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧がバックバイアス効果によって大きくなるのを防ぐため、Nチャネル型MOSトランジスタ31の基板はソースに接続されることが好ましい。尚、閾値電圧の増大を許容できる場合、当該基板は、基準電圧(例えば接地電圧GND)が供給されるノード105に接続されてもよい。
Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧は、制限電圧601以下の制御電圧VG1に制御されている。このため、Nチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を“VTN”、ゲート電圧(制御電圧VG1)を“VG1”とすると、出力電源電圧VOの大きさ“Vo”は“VG1−VTN”より低い値に制限される。ここで、高電源電圧VHが規定の値(以下で述べる規定電圧600)の場合、又は高電源電圧VHが規定の値を超えて上昇した場合は、制御電圧VG1が制限電圧601に固定される。この場合、制限電圧601の値を“Vmax”とすると出力電源電圧VOの大きさ“Vo”は“Vmax−VTN”よりも低い値に制限される。すなわち、高電源電圧VHが規定の値の場合、又は高電源電圧VHが規定の値を超えて上昇した場合、“Vmax−VTN”よりも大きい低電源電圧VLは、ノード104へは伝搬されず、ノード104(図示しない負荷回路)への過電圧の印加が防がれる。又、このとき、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオン状態となるため、Nチャネル型MOSトランジスタ31を介してノード103からノード104にドレイン電流が供給される。従って、本実施の形態における半導体装置100によれば、ノード104への過電圧の印加が防止されながら、ノード104に接続される負荷回路の動作で必要な電流量が確保されることとなる。
図5Bに示す第1出力電圧制御回路3は、図5Aに示す回路に加えてNチャネル型MOSトランジスタ32及びインバータ回路33を更に備えた一例である。インバータ回路33は、イネーブル信号ENTの反転信号をNチャネル型MOSトランジスタ32のゲートに出力する。Nチャネル型MOSトランジスタ32は、ドレイン及びソースがノード102とノード105の間に接続され、イネーブル信号ENTの反転信号に基づいて、ノード102とノード105との間の接続を制御する。イネーブル信号ENTは、図示しない過電圧検出回路から出力され、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧以上である場合ローレベルを示し、所定の電圧を下回る場合ハイレベルを示す。
Nチャネル型MOSトランジスタ32は、インバータ回路33から出力されるハイレベルの信号に応じてオンとなり、ノード102とノード105を接続する。これにより、制御電圧VG1は、基準電圧レベル(ここでは接地電圧GND)に引き下げられ、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオフとなる。すなわち、Nチャネル型MOSトランジスタ32は、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧以上となった場合、Nチャネル型MOSトランジスタ31をオフに制御し、低電源電圧VLが印加されるノード103とノード104との接続を切り離す第1電源遮断制御回路として機能する。
又、Nチャネル型MOSトランジスタ32は、インバータ回路33から出力されるローレベルの信号に応じてオフとなり、ノード102とノード105の接続を切り離す。これにより、ノード102の電圧(制御電圧VG1)は第1制御電圧生成回路2によって設定された電圧を維持する。すなわち、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧を下回る場合、図4Bに示す第1出力電圧制御回路3は、図4Aに示す回路と同様に、制御電圧VG1に基づいた出力電源電圧VOをノード104に出力する。
尚、第1電源遮断制御回路としてNチャネル型MOSトランジスタ32を一例としたが、所定の信号レベルのイネーブル信号ENTに応じてノード102とノード105との接続を制御できれば、この回路構成に限らない。
(動作)
次に第1の実施の形態における半導体装置100の動作を説明する。まず、第1出力電圧制御回路3として図5Aに示す回路を利用し半導体装置100の動作について説明する。ノード101には、例えば図示しないバッテリ等の直流電源から高電圧(例えば12.5V)の高電源電圧VHが印加される。又、ノード104には、図示しない負荷回路(例示:ICチップにおける内部回路)が接続される。この負荷回路には、耐圧が低い素子が利用され得るため、第1保護回路111には、当該負荷回路に利用される素子よりも耐圧の高いNチャネル型MOSトランジスタ31が搭載されることが好ましい。又、正常な値の高電源電圧VH(例えば12.5V)が印加されたとき、制御電圧VG1が制限電圧601(例えば7V)に固定されるように第1制御電圧生成回路2が設定されることが好ましい。
正常な値(後述する規定電圧600)の高電源電圧VHが印加されている間、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)は制限電圧601に固定されているため、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン状態となる。この間、制限電圧601からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値よりも高い電圧が、出力電源電圧VOとしてノード104に伝搬することはない。このため、低電源電圧VLが制限電圧601以上である場合、ゲート−ソース間電圧(ここでは制限電圧601)からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値の電圧が、出力電源電圧VOとしてノード104に印加される。尚、ノード103とノード104は低損失のNチャネル型MOSトランジスタ31のオン抵抗を介して接続されているため、ノード104に接続される負荷回路に対して充分な電流がノード104に供給される。
高電源電圧VHが上昇し、過電圧がノード101に印加された場合でも、第1制御電圧生成回路2は、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)を制限電圧601に固定している。このため、上述と同様に、上昇した低電源電圧VLがノード104に伝搬することなく、制限電圧601及びNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧によって決まる電圧が出力電源電圧VOとして出力される。又、このときも、上述と同様に、ノード103からノード104に対し、Nチャネル型MOSトランジスタ31を介してドレイン電流が供給されるため、ノード104に接続される負荷回路に必要な電流が維持される。
ノード101とノード103が短絡し、高電圧の高電源電圧VHが低電源電圧VLとしてノード103に印加された場合も、上述と同様に、制御電圧VG1が制限電圧601に固定されているため、上昇した低電源電圧VLがノード104に伝搬することなく、制限電圧601及びNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧によって決まる電圧が出力電源電圧VOとして出力される。又、このときも、上述と同様に、ノード103からノード104に対し、Nチャネル型MOSトランジスタ31を介してドレイン電流が供給されるため、ノード104に接続される負荷回路に必要な電流が維持される。
ノード101に印加される高電源電圧VHが正常値から低下し、所定の電圧を下回る場合、第1制御電圧生成回路2は、高電源電圧VHを制御電圧VG1としてNチャネル型MOSトランジスタ31のゲートに印加する。この場合、ゲート電圧に応じてNチャネル型MOSトランジスタ31は、オン、ハーフオン、又はオフのいずれかの状態となる。Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン、又はハーフオンのとき、Nチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧と、ゲート−ソース間電圧(ここでは制限電圧601よりも低い高電源電圧VH)によって決まる電圧が、出力電源電圧VOとしてノード104に印加される。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオフのとき、ノード103とノード104との間の接続は切断され、ノード104への出力電源電圧VOの供給は断たれる。
以上のように、本実施の形態における半導体装置100では、高電源電圧VHが正常な値から上昇した場合や、低電源電圧VLが上昇した場合でも、ノード104に伝搬する低電源電圧VLの大きさが制限されるとともに、ノード104に接続された負荷回路に対して必要な電流の供給は維持される。本実施の形態では、ゲート電圧が固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31を利用して、ノード104への出力電源電圧VOの大きさを制限しているため、保護回路の面積増大を抑制しながら、負荷回路の保護と、負荷回路に必要な電力の供給の両面を実現できる。
第1出力電圧制御回路3として図5Bに示す回路を利用した場合、第1出力電圧制御回路3は、所定の電圧以上の電圧が、高電源電圧VH又は低電源電圧VLとして印加されたとき、ノード103とノード104との接続を切り離すことができる。このとき、過電圧の検出から即座にノード104への電源供給が停止されると、過電圧がノイズによるものである場合に不具合が生じるため、過電圧の検出結果は、所定の時間遅延回路においてマスクされてからイネーブル信号ENT、ENBとして第1出力電圧制御回路3に入力される。本実施の形態による第1保護回路111では、過電圧検出からノード103とノード104の間を切断するまでの期間、ゲート電圧が固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31によって高電圧の低電源電圧VLがノード104に印加されないように保護できる。換言すると、ゲート電圧が固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31を搭載することで、ノード104に出力される出力電源電圧VOの大きさを制限しつつ、過電圧検出からノード104を切り離すタイミングを、所定の時間、遅延することが可能となる。これにより、本実施の形態における半導体装置100は、ノイズによる切り離し誤動作を排除しながら、低電源電圧VLの上昇に応じてノード103(電源入力端子)とノード104(負荷回路)を切り離す過電圧検出回路を搭載することが可能となる。
2.第2の実施の形態
(構成)
図6から図9Bを参照して、第2の実施の形態における半導体装置100の構成の詳細を説明する。図6は、第2の実施の形態における半導体装置100の構成の一例を示す図である。図6を参照して、半導体装置100は、降圧回路1、第1保護回路111、及び第2保護回路112を具備する。降圧回路1及び第1保護回路111の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。第2保護回路112は、第2制御電圧生成回路4と第2出力電圧制御回路5を備える。図6では、一例として、ノード101にバッテリ10が接続され、ノード104に低耐圧素子を利用した負荷回路30が接続される。第2制御電圧生成回路4は、ノード103と第2出力電圧制御回路5との間に接続され、低電源電圧VLに応じた制御電圧VG2を第2出力電圧制御回路5に印加する。第2出力電圧制御回路5は、ソース及びドレインがノード103とノード104との間に接続され、ゲートに制御電圧VG2が印加されるPチャネル型MOSトランジスタ51を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ51は、制御電圧VG2に応じてノード103とノード104との間の接続(抵抗)を制御することで、ノード104に印加される出力電源電圧VOの大きさを制御する。
図7は、実施の形態における第2制御電圧生成回路4の構成の一例を示す図である。図7を参照して、第2制御電圧生成回路4は、カレントミラー回路41、定電圧発生回路42、及び抵抗44、45を備える。カレントミラー回路41は、Pチャネル型MOSトランジスタ411,412を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ411は、低電源電圧VLが供給されるノード103にソースが接続され、ゲート及びドレインがノード108を介して定電圧発生回路42及びPチャネル型MOSトランジスタ412のゲートに接続される。Pチャネル型MOSトランジスタ412は、ソースがノード103に接続され、ドレインが抵抗44を介して基準電圧のノード105に接続され、ゲートがPチャネル型MOSトランジスタ411のゲートに接続されるとともに、ノード108を介して定電圧発生回路42に接続される。ここで、Pチャネル型MOSトランジスタ411がカレントミラー回路41の入力側、Pチャネル型MOSトランジスタ412が出力側になる。定電圧発生回路42は、高電圧側のノード108と低電圧側のノード105の間に接続される。ここではノード105に基準電圧(例えば接地電圧GND)が印加される。抵抗44の一端はノード107を介してPチャネル型MOSトランジスタ412のドレインに接続され、他端はノード105に接続され、ミラー電流に対する電流制御抵抗として機能する。抵抗45はノード103とノード107の間に接続される。抵抗45の抵抗値は抵抗44に比べて充分大きな値に設定されることが好ましい。
図8A及び図8Bを参照して、定電圧発生回路42の具体例について説明する。図8Aに、ダイオードを利用した定電圧発生回路の一例を示す。図8Aに示す定電圧発生回路42は、順方向に直列接続されたダイオード421、422、423と、抵抗424を備える。ダイオード421のアノードはノード108に接続され、ダイオード423のカソードは抵抗424を介してノード105に接続される。ダイオード421、422、423を電流が流れることで、電圧降下によりノード108に定電圧“VHL”が発生する。この際、抵抗424は電流制限抵抗として機能する。ダイオード421、422、423がシリコンのPM接合ダイオードの場合は、1段あたりの順方向電圧降下が約0.7Vになるため、全体の順方向電圧降下によりノード108の電圧は、0.7V×3段=2.1Vになる。この例では順方向直列接続を3段で例示しているが、これに限らず、後述する設計方法に応じて段数を設計することが好ましい。
図8Bに、ツェナーダイオードを利用した定電圧発生回路の一例を示す。図8Bに示す定電圧発生回路42は、カソードが抵抗425を介してノード108に接続され、カソードがノード105に接続されたツェナーダイオード426を備える。ツェナーダイオード426のカソードからアノード方向に降伏電流が流れることでノード108が定電圧(降伏電圧)となる。ここで、抵抗425は電流制限抵抗として機能する。ツェナーダイオード426の降伏電圧を後述する設計方法に応じて適当な値に設定することが好ましい。
図9A及び図9Bを参照して、第2出力電圧制御回路5の具体例について説明する。図9Aに示す第2出力電圧制御回路5は、ゲートがノード106に接続され、ドレインがノード104に接続され、ソースがノード103に接続された高耐圧のPチャネル型MOSトランジスタ51を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ51の閾値電圧がバックバイアス効果によって大きくなるのを防ぐため、Pチャネル型MOSトランジスタ51の基板はソースに接続されることが好ましい。尚、閾値電圧の増大を許容できる場合、当該基板は、基準電圧(例えば接地電圧GND)が供給されるノード105に接続されてもよい。Pチャネル型MOSトランジスタ51は、ノード106を介してゲートに印加される制御電圧VG2に応じて、そのオン・オフが制御される。
図9Bに示す第2出力電圧制御回路5は、図9Aに示す回路に加えてNチャネル型MOSトランジスタ52及びインバータ回路53を更に備えた一例である。インバータ回路53は、イネーブル信号ENBの反転信号をNチャネル型MOSトランジスタ52のゲートに出力する。Nチャネル型MOSトランジスタ52は、ドレイン及びソースがノード106とノード105の間に接続され、イネーブル信号ENBの反転信号に基づいて、ノード106とノード105との間の接続を制御する。イネーブル信号ENBは、図示しない過電圧検出回路からの出力信号に基づいて生成され、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧以上である場合ハイレベルを示し、所定の電圧を下回る場合ローレベルを示す。
Nチャネル型MOSトランジスタ52は、インバータ回路53から出力されるハイレベルの信号に応じてオンし、ノード106とノード105を接続する。これにより、制御電圧VG2は、基準電圧レベル(ここでは接地電圧GND)に引き下げられ、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオンとなる。すなわち、Nチャネル型MOSトランジスタ52は、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧を下回る場合、Pチャネル型MOSトランジスタ51をオンに制御し、図9Bに示す第1出力電圧制御回路3は、図9Aに示す回路と同様に、制御電圧VG2に基づいてノード103とノード104の接続を制御する。
又、Nチャネル型MOSトランジスタ52は、インバータ回路53から出力されるローレベルの信号に応じてオフし、ノード106とノード105の接続を切り離す。これにより、ノード106の電圧(制御電圧VG2)は第2制御電圧生成回路4によって設定された電圧となる。すなわち、高電源電圧VH又は低電源電圧VLが所定の電圧以上である場合、ノード104に印加される出力電源電圧VOを所定の電圧にクリップしたり、低電源電圧VLが印加されるノード103とノード104との接続を切り離す第2電源遮断制御回路として機能する。
尚、第2電源遮断制御回路としてNチャネル型MOSトランジスタ52を一例としたが、所定の信号レベルのイネーブル信号ENBに応じてノード106とノード105との接続を制御できれば、この回路構成に限らない。
(動作)
次に第2の実施の形態における半導体装置100の動作を説明する。まず、第1出力電圧制御回路3として図5Aに示す回路を利用し、第2出力電圧制御回路5として図9Aに示す回路を利用した半導体装置100の動作について説明する。ノード101には、バッテリ10から高電圧(例えば12.5V)の高電源電圧VHが印加される。ただし、このときの定電圧発生回路42におけるダイオードの段数は、図8Aに示す段数に限らない。又、ノード104には、負荷回路30(例示:ICチップにおける内部回路)が接続される。この負荷回路30には、耐圧が低い素子が利用され得るため、第1保護回路111及び第2保護回路112には、負荷回路30に利用される素子よりも耐圧の高いNチャネル型MOSトランジスタ31、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412、51が搭載されることが好ましい。又、正常な値の高電源電圧VH(例えば12.5V)が印加されたとき、制御電圧VG1が制限電圧601(例えば7V)に固定されるように第1制御電圧生成回路2が設定されることが好ましい。
正常な値の高電源電圧VHが印加されている間、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)は制限電圧601に固定されているため、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン状態となる。この間、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412はオフとなるため、カレントミラー回路41に電流は流れず、ノード106の制御電圧VG2、すなわちPチャネル型MOSトランジスタ51のゲート電圧は、基準電圧(接地電圧GND)となる。このため、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオン状態となる。従って、正常動作時、Nチャネル型MOSトランジスタ31とPチャネル型MOSトランジスタ51を介して、低電源電圧VL(例えば5V)が出力電源電圧VOとしてノード104に印加されることとなる。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51のオン抵抗は小さく、低損失であるため、負荷回路30に対して充分な電流が流れる。
高電源電圧VHが上昇し、過電圧がノード101に印加された場合でも、第1制御電圧生成回路2は、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)を制限電圧601に固定しているため、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン状態となる。一方、高電源電圧VHの上昇に応じて低電源電圧VLが所定の電圧以上に上昇すると、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412はオンとなり、カレントミラー回路41に電流が流れ始める。抵抗44におけるミラー電流による電圧降下により、ノード106の制御電圧VG2が上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧が減少するため、Pチャネル型MOSトランジスタ51のドレイン電圧は所定の電圧に制限される。この間、Pチャネル型MOSトランジスタ51はゲート−ソース間電圧に応じて抵抗値が制御される可変抵抗として動作する。ノード106の制御電圧VG2が更に上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回るとPチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。この間、ゲート電圧が制限電圧601で固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31を介してノード103とノード104が接続される。このため、ノード104の出力電源電圧VOは、制限電圧601からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値よりも小さな値に制限される。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31のオン抵抗は小さく、低損失であるため、負荷回路30に対して充分な電流が流れる。
ノード101とノード103が短絡し、高電圧の高電源電圧VHが低電源電圧VLとしてノード103に印加された場合も、第1制御電圧生成回路2は、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)を制限電圧601に固定しているため、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン状態となる。一方、低電源電圧VLが、所定の電圧以上の高電源電圧VHとなるため、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412はオンとなり、カレントミラー回路41に電流が流れる。抵抗44におけるミラー電流による電圧降下により、ノード106の制御電圧VG2が上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ると、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。この間、ゲート電圧が制限電圧601で固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31を介してノード103とノード104が接続される。このため、ノード104の出力電源電圧VOは、制限電圧601からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値よりも小さな値に制限される。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31のオン抵抗は小さく、低損失であるため、負荷回路30に対して充分な電流が流れる。
ノード101に印加される高電源電圧VHが正常値から低下し、所定の電圧を下回る場合、第1制御電圧生成回路2は、高電源電圧VHを制御電圧VG1としてNチャネル型MOSトランジスタ31のゲートに印加する。この場合、ゲート電圧に応じてNチャネル型MOSトランジスタ31は、オン、ハーフオン、又はオフのいずれかの状態となる。Nチャネル型MOSトランジスタ31がオン、又はハーフオンのとき、Nチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧と、ゲート−ソース間電圧(ここでは高電源電圧VH)によって決まる電圧が、出力電源電圧VOとしてノード104に印加される。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオフのとき、ノード103とノード104との間においてNチャネル型MOSトランジスタ31を介した電圧伝搬経路はなくなる。一方、高電源電圧VHの低下に伴い低電源電圧VLも低下するため、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412はオフとなり、カレントミラー回路41の電流が遮断される。これにより、ノード106の制御電圧VG2は基準電圧(接地電圧GND)となり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオンとなる。従って、ノード103とノード104との間は、Pチャネル型MOSトランジスタ51を介して接続され、低電源電圧VLが出力電源電圧VOとしてノード104に印加されることとなる。あるいは、高電源電圧VHによらず、低電源電圧VLが低下した場合も同様に、ノード103とノード104との間は、Pチャネル型MOSトランジスタ51を介して接続され、低電源電圧VLが出力電源電圧VOとしてノード104に印加されることとなる。いずれの場合も、Pチャネル型MOSトランジスタ51のオン抵抗は小さく、低損失であるため、負荷回路30に対して充分な電流が流れる。
以上のように、本実施の形態における半導体装置100では、高電源電圧VHが正常な値から上昇した場合や、低電源電圧VLが上昇した場合でも、ノード104に伝搬する低電源電圧VLの大きさが制限されるとともに、ノード104に接続された負荷回路に対して必要な電流の供給は維持される。又、低電源電圧VLが正常な値から低下した場合でも、低下した低電源電圧VLがノード104に印加されるとともに、ノード104に接続された負荷回路に対して必要な電流の供給が維持される。
第1出力電圧制御回路3として図5Bに示す回路を利用した場合、第1の実施の形態と同様に、第1出力電圧制御回路3は、所定の電圧以上の高電源電圧VH又は低電源電圧VLの印加に応じて、ノード103とノード104との接続を切り離す。又、第2出力電圧制御回路5として図9Bに示す回路を利用した場合、第2出力電圧制御回路5は、所定の電圧以上の高電源電圧VH又は低電源電圧VLの印加に応じて、ノード106に制御電圧VG2が印加される。低電源電圧VLと制御電圧VG2間の電圧がPチャネル型MOSトランジスタ51の閾値電圧を下回れば、ノード103とノード104との接続を切り離す。このとき、過電圧の検出から即座にノード104への電源供給が停止されると、過電圧がノイズによるものである場合に不具合が生じるため、過電圧の検出結果は、所定の時間遅延回路においてマスクされてからイネーブル信号ENT、ENBとして第1出力電圧制御回路3及び第2出力電圧制御回路5に入力される。本実施の形態による第1保護回路111では、第1の実施の形態と同様に、ゲート電圧が固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31を搭載することで、過電圧検出からノード104の切り離しまでの時間を、ノード104に出力される出力電源電圧VOの大きさを制限しつつ、所定の時間、遅延することが可能となる。これにより、本実施の形態における半導体装置100は、ノイズによる切り離し誤動作を排除しながら、電源故障に応じてノード103とノード104(負荷回路)を切り離す過電圧検出回路を搭載することが可能となる。
以上のように、本実施の形態における半導体装置100では、高電源電圧VHが正常な値から上昇した場合や、低電源電圧VLが上昇した場合でも、高電圧となった低電源電圧VLがノード104に伝搬せず、ノード104に接続された負荷回路に対して必要な電流の供給は維持される。又、低電源電圧VLが低下しても、Pチャネル型MOSトランジスタ51によって、ノード104(負荷回路30)への電圧及び電流供給を継続することができる。又、本実施の形態では、Nチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51を利用して、ノード104への出力電源電圧VOの大きさを制限しているため、保護回路の面積増大を抑制しながら、負荷回路の保護と、負荷回路に必要な電力の供給の両面を実現できる。
次に、第2保護回路112における各素子の定数の設計例を説明する。以下では、ノード103とノード105間において、Pチャネル型MOSトランジスタ411及び定電圧発生回路42を介して電流が維持されるときの最小電流値を“IIn”、Pチャネル型MOSトランジスタ411と定電圧発生回路42のそれぞれの推奨最大電流のうち、小さい方の電流値を“IIx”、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412の閾値電圧をVTPとする。Pチャネル型MOSトランジスタ411がオンの時のソース−ドレイン間の電圧は、ほぼ“VTP”となる。又、定電圧発生回路42に電流が流れているときのノード108の電圧(定電圧発生回路42の両端の電位差)を“VHL”、負荷回路30の推奨動作電圧の基準値を負荷規格値“VnL”とする。
ノード103に印加される低電源電圧VLの最大値として想定される高電源電圧VHの大きさを“VH”とする時、抵抗424又は抵抗425の抵抗値R42は(VH−VTP−VHL)/IIx以上に設定される。これにより、低電源電圧VLに対して想定される最大電圧が印加された場合(例えば、ノード101とノード102が短絡した場合)でも、Pチャネル型MOSトランジスタ411と定電圧発生回路42を破壊せずに動作させることができる。このときのノード108の電圧“VHL”は、“VnL−VTP−IIn×R42”を超えない最も近い値にする。これにより、低電源電圧VLが負荷規格値“VnL”を超えると、カレントミラー回路41の入力側がオンして、低電源電圧VLが高くなるほど、カレントミラー回路41の入力側の電流が大きくなり得る。
ノード103に印加される低電源電圧VLの最大電圧として想定される高電源電圧VHの大きさを“VH”、Pチャネル型MOSトランジスタ412の推奨最大電流値を“IOx”、抵抗45の抵抗値をR45とする時、抵抗44の抵抗値R44は“(VH−VTP)/(IOx+VTP/R45)以上に設定される。これにより、Pチャネル型MOSトランジスタ412の電流値が推奨最大電流値“IOx”を超えることがなくなる。
3.第3の実施の形態
(構成)
図10から図12を参照して、第3の実施の形態における半導体装置の構成の詳細を説明する。第3の実施の形態における半導体装置は、ICチップ上に設けられた半導体装置100、200、高電圧電源端子201、及び出力端子202を具備する。半導体装置200は、降圧回路1、過電圧検出回路6、遅延回路7を備え、電源電圧生成回路として機能する。半導体装置100は、第1保護回路111、第2保護回路112、入力端子203、基準電圧電源端子204、及び出力電源端子205を備え、過電圧保護回路として機能する。降圧回路1、第1保護回路111、第2保護回路112の構成は、第2の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
バッテリ10は、高電圧電源端子201を介してノード101に接続され、直流電源電圧VBATを高電源電圧VHとして降圧回路1及び第1保護回路111に印加する。降圧回路1側のノード103は出力端子202及び入力端子203を介して第1保護回路111及び第2保護回路112側のノード103に接続される。降圧回路1は、出力端子202を介して出力電圧VOUTを出力し、入力端子203に入力電圧VINとして入力される。入力電圧VINは入力端子203を介して低電源電圧VLとして第1保護回路111及び第2保護回路112側のノード103に入力される。ノード105は、基準電圧(例えば接地電圧GND)の基準電圧電源端子204に接続される。ノード104は出力電源端子205に接続され、第1保護回路111及び第2保護回路112によって制御された出力電源電圧VOは、出力電源端子205を介して出力電源電圧VDDINTとして負荷回路30に印加される。負荷回路30は、低圧素子によって構成され、出力電源電圧VDDINTを高電圧側の電源として動作する。
過電圧検出回路6は、高電源電圧VHから生成された電圧VTに基づいて、出力電圧VOUT又は入力電圧VINが所定の電圧よりも高い値を示すか否かを判定し判定結果を出力する。この判定結果は遅延回路7を介してイネーブル信号VCMPOとして第1保護回路111及び第2保護回路112に入力される。
図11は、過電圧検出回路6及び遅延回路7の回路構成の一例を示す図である。図11を参照して、過電圧検出回路6は、電圧VTが反転入力に印加され、参照電圧VREFが非反転入力に印加されたコンパレータ61を備える。遅延回路7は、コンパレータ61の出力信号を所定の期間マスク(例えば、ハイレベルに遷移)し、当該期間の経過後コンパレータ61の出力をイネーブル信号VCMPOとして出力する。イネーブル信号VCMPOは、電圧VTが参照電圧VREFよりも大きいときにローレベルを示し、小さいときにハイレベルを示す。イネーブル信号VCMPOは、第1の実施の形態で記述されたイネーブル信号ENTとして第1保護回路111に入力され、その反転信号が第2の実施の形態で記述されたイネーブル信号ENBとして第2保護回路112に入力される。
次に、図12を参照して、第3の実施の形態における半導体装置の具体例を説明する。図12に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1、過電圧検出回路6及び遅延回路7、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図3、図11、図4A、図5B、図7、図9B、及び図8Aに示す回路が使用されている。又、ノード104には複数の負荷回路30−1、30−2、・・・が接続されている。ここでコンパレータ61の反転入力は抵抗14と抵抗15の接続点であるノード17に接続され、その出力(イネーブル信号VCMPO)は遅延回路7を介してイネーブル信号ENTとしてインバータ回路33に入力される。又、インバータ回路33の出力は、Nチャネル型MOSトランジスタ32のゲートに供給されるとともに、イネーブル信号ENBとしてインバータ回路53に入力される。尚、入力端子203には、ノイズフィルタ用の容量40が接続される。
図13及び図14を参照して、図12に示す半導体装置の動作の一例を説明する。以下では、正常時における直流電源電圧VBATが12.5V、出力電圧VOUTが3.3V、制御電圧VG1が5Vに設定されているものとする。このとき、出力端子202と入力端子203がIC外部で接続されているため、入力電圧VINには3.3Vが入力される。
図13は、図12に示す半導体装置の動作の一例(入力端子の天絡時)を示すタイミングチャートである。図13を参照して、何らかの異常により高電圧電源端子201と出力端子202又は入力端子203が短絡したときの、各ノードの電圧の推移を説明する。
時刻T1において、高電圧電源端子201と出力端子202又は入力端子203が短絡すると、出力電圧VOUT及び入力電圧VINは上昇し、直流電源電圧VBATと同電圧の12.5Vとなる。出力電圧VOUT(ノード103の電圧)の上昇に伴い、コンパレータ61は異常を検出し、その出力信号をローレベルに遷移する。しかし、遅延回路7によって遅延時間Dの間イネーブル信号VCMPOの信号レベルはハイレベルに維持され、時刻T1から遅延時間Dが経過した時刻T2においてコンパレータ61の出力と同じ信号レベルに遷移する(ここではローレベルに遷移する)。
時刻T1から時刻T2までの間(遅延時間D)、イネーブル信号VCMPOはハイレベルに維持されているため、この間、イネーブル信号ENTはハイレベル、イネーブル信号ENBはローレベルとなり、Nチャネル型MOSトランジスタ32はオフ、Nチャネル型MOSトランジスタ52はオンとなる。Nチャネル型MOSトランジスタ52がオンとなることにより、ノード106が抵抗44を介して基準電源に接続される。これにより、制御電圧VG2は、抵抗44に流れるミラー電流に応じた値となる。ここでは、高電圧(直流電源電圧VBAT=12.5V)の入力電圧VINに応じたミラー電流により、制御電圧VG2は上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回るため、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。又、Nチャネル型MOSトランジスタ32がオフのため、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲートに印加された制御電圧VG1に応じて動作する。制御電圧VG1は、所定の電圧値(ここでは制限電圧601(例えば7V))に固定されているため、Nチャネル型MOSトランジスタ31は、ノード103の入力電圧VINによらず、ノード104の出力電源電圧VDDINTを、制限電圧601以下の値に制御する。従って、イネーブル信号VCMPOの信号レベルがハイレベルに維持されている遅延時間Dにおいても、ゲート電圧が固定されたNチャネル型MOSトランジスタ31によって、高電圧となった入力電圧VINが出力電源電圧VDDINTとして負荷回路30−1、30−2・・・に印加されることを防ぐことができる。
時刻T2以降は、遅延回路7によるマスク処理が解除され、正常時に対して信号レベルが反転されたイネーブル信号VCMPOが出力される。これにより、イネーブル信号ENTはローレベル、イネーブル信号ENBはハイレベルとなり、Nチャネル型MOSトランジスタ32はオン、Nチャネル型MOSトランジスタ52はオフとなる。オン状態となったNチャネル型MOSトランジスタ32により、制御電圧VG1が基準電圧(接地電圧GND)に引き下げられ、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオフとなる。又、オフ状態となったNチャネル型MOSトランジスタ52により、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート(ノード106)が抵抗45を介してノード103に接続される。これにより、ノード106における制御電圧VG2がノード103の電圧(高電圧の入力電圧VIN)に引き上げられ、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。従って、時刻T2以降、オフ状態となった高耐圧のNチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51によって、高電圧となった入力電圧VINが出力電源電圧VDDINTとして負荷回路30−1、30−2・・・に印加されることを防ぐことができる。
端子間ショートやPチャネル型MOSトランジスタ12の破壊により入力電圧VINとして直流電源電圧VBAT(12.5V)が印加された場合の動作の具体例を説明する。入力電圧VIN(出力電圧VOUT)の高電圧を検出した時刻T1から時刻T2までの間(遅延時間D、イネーブル信号VCMPOはハイレベルを維持する。これにより、Nチャネル型MOSトランジスタ32はオフ状態、Nチャネル型MOSトランジスタ52はオン状態を維持する。この間、入力電圧VINとして高い直流電源電圧VBAT(12.5V)が印加されているため、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412によるカレントミラー回路に電流が流れる。これによりPチャネル型MOSトランジスタ51のゲート電圧(制御電圧VG2)が上がり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。
一方、Nチャネル型MOSトランジスタ31は、ゲート電圧が制御電圧VG1により制限電圧601(例えば7.0V)と設定されているため、出力電源電圧VDDINTは7.0V以上にならない(Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート−ソース間電圧Vgsが0.1Vなどの低い電圧では遮断されるため)。この結果、入力電圧VINが12.5Vとなっても、出力電源電圧VDDINTは7.0Vを維持する。
その後、イネーブル信号VCMPOが遅延時間Dを超えてローレベルとなると、Nチャネル型MOSトランジスタ32はオン、Nチャネル型MOSトランジスタ52はオフとなる。これにより、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオフとなり、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲートは抵抗45を介してソースと同電位となるため、オフ状態を維持する。この結果、Nチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51がともにオフとなり、負荷回路30−1、30−2、・・・に対する電圧供給が切断される。
図14は、実施の形態における半導体装置の動作の一例(直流電源電圧VBATに対する出力電源電圧VDDINTの特性)を示す特性図である。図14を参照して、直流電源電圧VBATに応じたNチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51の動作を説明する。正常状態において、直流電源電圧VBATが規定の電圧(以下、規定電圧600と称す。例えば12.5V)である場合、VINが所定の値(例えば5V)となる。この際、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412にミラー電流が流れず、制御電圧VG2は基準電圧(接地電圧GND)となり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオンとなる。又、制御電圧VG1は、制限電圧601(例えば7V)に固定されるため、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオンとなり、出力電源電圧VDDINTは、ゲートに印加された制限電圧601からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値(電圧602)となる。
直流電源電圧VBATが規定電圧600より上昇し、所定の電圧620を超える場合、入力電圧VINが所定の値を超える。この際、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412にミラー電流が流れ、制御電圧VG2は上昇し、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ると、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。一方、制御電圧VG1は、直流電源電圧VBATが上昇しても制限電圧601(例えば7V)に固定されるため、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオンとなり、出力電源電圧VDDINTは、ゲートに印加された制限電圧601からNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値(電圧602)となる。すなわち、直流電源電圧VBATが所定の電圧620を超える場合、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオンとなり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなり、出力電源電圧VDDINTは、直流電源電圧VBATの大きさによらず、電圧602で固定される。
直流電源電圧VBATが規定電圧600よりも下降し、所定の電圧(制限電圧601)を下回ると、直流電源電圧VBATが制御電圧VG1としてNチャネル型MOSトランジスタ31のゲートに供給される。このとき、出力電源電圧VDDINTは、直流電源電圧VBATからNチャネル型MOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた値となる。又、直流電源電圧VBATが更に低下し、所定の電圧630を下回ると、Nチャネル型MOSトランジスタ31はオフとなる。一方、直流電源電圧VBATが電圧630より低下しても所定の電圧610を上回る場合(入力電圧VINが所定の値を上回り、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート−ソース間電圧がその閾値電圧以上である場合)、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオンとなる。尚、このとき、イネーブル信号VCMPOはハイレベルであるため、Nチャネル型MOSトランジスタ52はオンしており、制御電圧VG2は基準電圧(接地電圧GND)に引き下げられている。
以上のことから、Pチャネル型MOSトランジスタ51は、直流電源電圧VBATが電圧610から電圧620の間(PMOS動作領域501)はオンとなり、電圧620を超えるとオフとなる。又、Nチャネル型MOSトランジスタ31は、直流電源電圧VBATが電圧630を超えるとオンとなり(NMOS動作領域502)、電圧630を下回るときオフとなる。
上述した動作をまとめると以下のように動作する。すなわち、直流電源電圧VBATが電圧610から電圧630の間、Pチャネル型MOSトランジスタ51がオン、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオフとなる。このとき、出力電源電圧VDDINTは、Pチャネル型MOSトランジスタ51を介して印加される入力電圧VINに応じた値となる。又、直流電源電圧VBATが電圧630から電圧620までの間、Nチャネル型MOSトランジスタ31及びPチャネル型MOSトランジスタ51はともにオンとなる。このとき、出力電源電圧VDDINTは、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧によって制御された値となる。又、直流電源電圧VBATが制限電圧601を超えると、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート電圧(制御電圧VG1)は制限電圧601に固定されるため、出力電源電圧VDDINTは、所定の電圧602に固定される。更に、直流電源電圧VBATが電圧620を超えると、Pチャネル型MOSトランジスタ51がオフ、Nチャネル型MOSトランジスタ31がオンとなる。このとき、出力電源電圧VDDINTは、Nチャネル型MOSトランジスタ31の固定されたゲート電圧によって制御された電圧602となる。尚、規定電圧600は制限電圧601以上の値に設定されることが好ましい。
以上のように、本実施の形態における半導体装置では、直流電源電圧VBATが上昇又は下降しても、Nチャネル型MOSトランジスタ31やPチャネル型MOSトランジスタ51によって、過電圧から負荷回路30を保護するとともに負荷回路30に対して必要な電力の確保が可能となる。
次に、入力電圧VINが上昇した場合や下降した場合における、本実施の形態における半導体装置の動作の具体例を説明する。
先ず、直流電源電圧VBATの上昇により、又は、端子間ショートやPチャネル型MOSトランジスタ12の破壊により、入力電圧VINが上昇した場合の動作の具体例を説明する。入力電圧VINには高い電圧が印加されているため、Nチャネル型MOSトランジスタ52がON状態のときPチャネル型MOSトランジスタ411、412によるカレントミラー回路に電流が流れる。これによりPチャネル型MOSトランジスタ51のゲート電圧(制御電圧VG2)が上がり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオフとなる。
一方、Nチャネル型MOSトランジスタ31は、ゲート電圧が制御電圧VG1により制限電圧601(例えば7.0V)と設定されているため、出力電源電圧VDDINTは7.0V以上にならない(Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート−ソース間電圧Vgsが0.1Vなどの低い電圧では遮断されるため)。この結果、入力電圧VINが12.5Vとなっても、VDDINTは7.0Vを維持する。
次に、直流電源電圧VBATが低下したとき動作の具体例を説明する。まず、直流電源電圧VBATが4.0Vまで下がった場合、制御電圧VG1も4.0Vにクリップされる。この時、出力電圧VOUT及び入力電圧VINは3.3Vであり、出力電源電圧VDDINTは3.3V程度となるため、Nチャネル型MOSトランジスタ31のゲート−ソース間電圧Vgsは0.7V程度まで下がる。このため、Nチャネル型MOSトランジスタ31のオン抵抗は急激に増加し、ノード104に接続された負荷回路の負荷が大きくなると出力電源電圧VDDINTが下がってしまう。
しかしながら、この時、Pチャネル型MOSトランジスタ411、412によるカレントミラー回路には、ほとんど電流が流れていない。このため、Nチャネル型MOSトランジスタ52がON状態のとき、抵抗44により電流が引かれることから、Pチャネル型MOSトランジスタ51のゲート電圧(制御電圧VG2)はほぼ基準電圧(接地電圧GND)レベルとなり、Pチャネル型MOSトランジスタ51はオン状態を維持する。すなわち、直流電源電圧VBATが低下しても、Pチャネル型MOSトランジスタ51のオン抵抗は十分に低く保つことができるため、出力電源電圧VDDINTはほぼ3.3Vを維持することができる。
本実施の形態における半導体装置では、直流電源電圧VBATや入力電圧VINが低下した場合、オン状態のPチャネル型MOSトランジスタ51によって入力電圧VINが出力電源電圧VDDINTとして印加されるため、負荷回路30に対する出力電源電圧VDDINTの急激な低下(瞬断)を回避することが可能となる。
以上のように、本実施の形態における半導体装置は、コンパレータ61が高電圧の入力電圧VINを検出してから、ノード103とノード104との間を切り離すまでの期間、低圧の負荷回路30を保護することができる。又、直流電源電圧VBATや入力電圧VINが所定の値よりも上昇した場合、出力電源電圧VDDINTを所定の値に制限しながら、負荷回路30に必要な電力を供給することができる。更に、直流電源電圧VBATや入力電圧VINが所定の値よりも低下した場合でも、ノード103とノード104との間の抵抗を急激に上昇させずに、負荷回路30の動作を維持することができる。
次に、図15から図20を参照して、図12に示す半導体装置の変形例を示す。
図15に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1、過電圧検出回路6及び遅延回路7、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図3、図11、図4A、図5B、図7、図9B、及び図8Bに示す回路が使用されている。すなわち、図15に示す半導体回路は、図12に示す半導体回路における定電圧発生回路42を、図8Bに示すツェナーダイオード426を利用した回路に変更した回路である。
図15に示す半導体回路の動作は、図12に示す半導体装置と同様であるが、抵抗425及びツェナーダイオード426の特性を調整することで、図14におけるPMOS動作領域501を調整できる、入力電圧VINとPチャネル型MOSトランジスタ51をオフする制御電圧VG2との関係を調節することができる。
図16に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1、過電圧検出回路6及び遅延回路7、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図3、図11、図4B、図5B、図7、図9B、及び図8Aに示す回路が使用されている。すなわち、図16に示す半導体回路は、図12に示す半導体回路における第1制御電圧生成回路2を、図4Bに示すオペアンプ23を利用した回路に変更した回路である。
図16に示す半導体回路の動作は、図12に示す半導体装置と同様であるが、オペアンプ23により制御電圧VG1を調整することで、入力電圧VINとして過電圧が印加された場合の出力電源電圧VDDINTの最大電圧を調整することができる。
図17に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、過電圧検出回路6及び遅延回路7が削除され、降圧回路1、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図3、図4A、図5A、図7、図9A、及び図8Aに示す回路が使用されている。すなわち、図17に示す半導体回路は、図12に示す半導体回路から過電圧検出に応じた電源切断回路と第1制御電圧生成回路2を除いた回路である。
図17に示す半導体回路の動作は、図12に示す半導体装置の動作から、過電圧検出に応じた電源切断動作を除いたときの動作と同様である。本一例における半導体回路は、過電圧検出に応じた電源切断動作は行わないが、出力電源電圧VDDINTが制御電圧VG1により制限されているため、負荷回路30は破壊されずに動作を続けることができる。例えば負荷回路30がシステムの制御を行っている場合に、ノード103とノード104との間を切断してしまうと制御を継続できなくなる。本実施の形態による半導体装置によれば、Nチャネル型MOSトランジスタ31により、出力電源電圧VDDINTを所定の電圧に維持できるため、システム全体を安全に終了するまで制御を継続することができる。
図18に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1、過電圧検出回路6及び遅延回路7、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図3、図11、図4A、図5B、図7、図9B、及び図8Aに示す回路が使用されている。ここでコンパレータ61の反転入力はPチャネル型MOSトランジスタ51のゲートであるノード106に接続され、その出力(イネーブル信号VCMPO)は遅延回路7を介してイネーブル信号ENTとしてインバータ回路33に入力される。又、インバータ回路33の出力は、Nチャネル型MOSトランジスタ32のゲートに供給されるとともに、イネーブル信号ENBとしてインバータ回路53に入力される。すなわち、図18に示す半導体回路は、図12に示す半導体回路におけるコンパレータ61の入力を制御電圧VG2が印加されるノード106に変更した回路である。
図18に示す半導体回路の動作は、図12に示す半導体装置と同様であるが、コンパレータ61が監視対象とする電圧が異なる。本一例では、出力電圧VOUT及び入力電圧VINとして異常な高電圧が印加された場合に、コンパレータ61が異常を検知し、ノード103とノード104との間の接続を切断(オフ)する点は図12に示す半導体装置と変わらない。しかし、仮に出力端子202と入力端子203の接続が外れ、入力端子203のみに高い電圧が入った場合でも、過電圧を検出し、当該ノード間を切断することができる。
図19に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1、過電圧検出回路6及び遅延回路7が削除され、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図4A、図5A、図7、図9A、及び図8Aに示す回路が使用されている。すなわち、図19に示す半導体回路は、図12に示す半導体回路から、降圧回路1と、過電圧検出に応じた電源切断回路と、第1制御電圧生成回路2を除いた回路である。
図19に示す半導体回路の動作は、図12に示す半導体装置の動作から、過電圧検出に応じた電源切断動作を除いたときの動作と同様である。本一例における半導体回路は、IC内に降圧回路1が搭載されないが、外部から入力電圧VINが供給された場合も負荷回路30を保護しながら、動作を継続させることができる。又、本一例では、図17に示す一例と同様に、過電圧検出に応じた電源切断動作は行わないが、出力電源電圧VDDINTが制御電圧VG1により制限されているため、負荷回路30は破壊されずに動作を続けることができる。
図20に示す半導体装置では、図10に示す半導体装置において、降圧回路1が削除され、過電圧検出回路6及び遅延回路7、第1制御電圧生成回路2、第1出力電圧制御回路3、第2制御電圧生成回路4、第2出力電圧制御回路5、及び定電圧発生回路42として、順に図11、図4A、図5A、図7、図9A、及び図8Aに示す回路が使用されている。ここでコンパレータ61の反転入力はPチャネル型MOSトランジスタ51のゲートであるノード106に接続され、その出力(イネーブル信号VCMPO)は遅延回路7を介してイネーブル信号ENTとしてインバータ回路33に入力される。又、インバータ回路33の出力は、Nチャネル型MOSトランジスタ32のゲートに供給されるとともに、イネーブル信号ENBとしてインバータ回路53に入力される。すなわち、図20に示す半導体回路は、図18に示す半導体回路から降圧回路1を除いた回路である。
図20に示す半導体回路の動作は、図18に示す半導体装置の動作と同様である。本一例における半導体回路は、IC内に降圧回路1が搭載されず、外部から入力電圧VINが供給された場合でも、入力電圧VINの監視結果に基づいてノード103とノード104の間の切断を制御できるとともに、負荷回路30を保護しながら、動作を継続させることができる。
実施の形態における半導体装置は、高耐圧のNチャネル型MOSトランジスタやPチャネル型MOSトランジスタを利用して過電圧を保護するとともに、負荷回路に必要な電流を供給することができる。又、過電圧の検出に応じた電源断を遅延させても、負荷回路に電力を供給することができるため、電源の瞬断やノイズの誤検出による電源断を防ぐことができる。更に、MOSトランジスタにより過電圧保護及び動作の継続を実現できることから、保護回路による面積増大を抑制することが可能となる。
実施の形態における半導体装置は、自動車のバッテリに例示される直流電源から供給された直流電源電圧VBATを利用する電源回路に好適に利用される。例えば、振動や金属片等による天絡、サージ、バッテリ電源の不安定動作が発生しても本実施の形態における半導体装置を用いれば、負荷回路を保護することが可能となる。直流電圧源は、自動車のバッテリに限らず、他の形態(例えば、航空機、船舶等の移動体で使用されるバッテリや、家庭用電源として利用されるバッテリ)でも構わない。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。第1の実施の形態から第3の実施の形態、及び実施の形態の変形例は、技術的に可能な範囲で組み合せることができる。
1 :降圧回路
2 :第1制御電圧生成回路
3 :第1出力電圧制御回路
4 :第2制御電圧生成回路
5 :第2出力電圧制御回路
6 :過電圧検出回路
7 :遅延回路
30 :負荷回路
10 :バッテリ
100、200 :半導体装置
ENT、ENB、CMPO :イネーブル信号
VH :高電源電圧
VL :低電源電圧
VO :出力電源電圧
VG1、VG2 :制御電圧
VBAT :直流電源電圧
VDDINT:出力電源電圧
VIN :入力電圧
VOUT :出力電圧

Claims (10)

  1. 直流電圧を降圧して生成された入力電圧が供給される第1ノードと、
    ドレイン及びソースが、負荷回路と前記第1ノードとの間に接続され、ゲートに供給される制御電圧に応じて前記負荷回路に対する出力電圧の大きさを制御するNチャネル型MOSトランジスタと、
    前記直流電圧に応じて所定の第1電圧以下の前記制御電圧を生成する制御電圧生成回路と
    を具備する
    半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1ノードと前記負荷回路との間に、ドレイン及びソースが前記Nチャネル型MOSトランジスタに対して並列に接続された第1Pチャネル型MOSトランジスタと、
    ソースが前記第1ノードに共通接続され、ゲートが相互に接続された第2Pチャネル型MOSトランジスタと第3Pチャネル型MOSトランジスタを備えるカレントミラー回路と
    を更に具備し、
    前記第2Pチャネル型MOSトランジスタのドレインとゲートは、前記カレントミラー回路に定電圧を供給する定電圧発生回路に接続され、
    前記第3Pチャネル型MOSトランジスタのドレインは、第1抵抗を介して基準電源に接続されるとともに、前記第1Pチャネル型MOSトランジスタのゲートに接続される
    半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記定電圧発生回路は、アノードが前記第2Pチャネル型MOSトランジスタのドレイン及びゲートに接続され、カソードが第2抵抗を介して前記基準電源に接続されたダイオードを備える
    半導体装置。
  4. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記定電圧発生回路は、カソードが前記第2Pチャネル型MOSトランジスタのドレイン及びゲートに接続され、アノードが第2抵抗を介して前記基準電源に接続されたツェナーダイオードを備える
    半導体装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記直流電圧に基づいて生成された検出電圧が所定の第2電圧よりも低い場合、所定の期間待機した後、前記第1Pチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧を基準電源電圧に遷移させる第1電源遮断制御回路を更に具備する
    半導体装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記直流電圧に基づいて生成された検出電圧が所定の第2電圧よりも低い場合、所定の期間待機した後、前記制御電圧を基準電源電圧に遷移させる第2電源遮断制御回路を更に具備する
    半導体装置。
  7. 請求項5又は6に記載の半導体装置において、
    前記検出電圧は、前記直流電圧が供給される分圧抵抗によって生成される
    半導体装置。
  8. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記検出電圧は、前記第1Pチャネル型MOSトランジスタのゲート電圧である
    半導体装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記制御電圧生成回路は、カソードが、第1抵抗を介して前記直流電圧が供給される第2ノードに接続されるとともに、前記Nチャネル型MOSトランジスタのゲートに接続され、アノードが基準電源に接続されたツェナーダイオードを備える
    半導体装置。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記制御電圧生成回路は、前記直流電圧で動作し、参照電圧と前記制御電圧との比較結果を前記制御電圧として出力する増幅回路を備える
    半導体装置。
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