JP2014167621A - 反射防止フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域において優れた反射特性(低反射性)を有し、かつ、正面方向のみならず斜め方向からの入射光の反射色相についても色付きのない反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】反射防止フィルム100は、基材10と、基材側から順に、中屈折率層20と、高屈折率層40と、低屈折率層50とを有する。反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、基材、中屈折率層、高屈折率層および低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている。
【選択図】図1A

Description

本発明は、反射防止フィルムおよびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、ドライプロセスとウェットプロセスとを含む反射防止フィルムの製造方法およびそのような製造方法で得られる反射防止フィルムに関する。
従来より、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネルなどのディスプレイ画面への外光の映り込みを防止するため、ディスプレイ画面の表面に配置される反射防止フィルムが広く用いられている。反射防止フィルムとしては、例えば、中屈折率材料からなる層と高屈折率材料からなる層と低屈折率材料からなる層とを有する多層フィルムが知られている。このような多層フィルムを用いることにより高い反射防止性能(広帯域において低い反射率)を得ることができることが知られている。反射防止フィルムの反射防止性能は一般的には視感反射率Y(%)で評価され、当該視感反射率が低いほど反射防止性能が優れている。しかし、視感反射率を低くしようとすると、反射色相が色付きやすいという問題がある。特に、正面方向の入射光の反射色相の色付きは抑制できても、斜め方向の入射光の反射色相が色付く場合が多い。
特開平11−204065号公報 特許5249054号
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、広帯域において優れた反射特性(低反射性)を有し、かつ、正面方向のみならず斜め方向からの入射光の反射色相についても色付きのない反射防止フィルムを提供することにある。
本発明の反射防止フィルムは、基材と、該基材側から順に、中屈折率層と、高屈折率層と、低屈折率層とを有し、該反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、該高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが該振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、該基材、該中屈折率層、該高屈折率層および該低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている。
1つの実施形態においては、上記線分ABと上記実数軸とが交差し、かつ、該線分ABと該実数軸とのなす角度θが65°≦θ≦90°となるようにして、上記基材、上記中屈折率層、上記高屈折率層および上記低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている。
1つの実施形態においては、上記反射防止フィルムの反射特性の光学設計を上記振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、550nm〜700nmの波長範囲にわたる光学設計のいずれにおいても、上記線分ABと上記実数軸とが交差するようにして、上記基材、上記中屈折率層、上記高屈折率層および上記低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている。
1つの実施形態においては、上記中屈折率層は単一層である。1つの実施形態においては、上記高屈折率層の厚みは50nm以下である。
1つの実施形態においては、上記中屈折率層は、上記基材側から順に配置された別の高屈折率層と別の低屈折率層との積層構造を有する。
本発明の別の局面によれば、反射防止フィルム付偏光板が提供される。この反射防止フィルム付偏光板は、上記の反射防止フィルムを含む。
本発明のさらに別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記の反射防止フィルムまたは上記の反射防止フィルム付偏光板を含む。
本発明によれば、反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、各層の屈折率および/または厚みを設計することにより、広帯域において優れた反射特性(低反射性)を有し、かつ、正面方向のみならず斜め方向からの入射光の反射色相についても色付きのない反射防止フィルムを実現することができる。さらに、このような光学設計は包括的であるので、製品ごとに試行錯誤して各層の厚みおよび/または屈折率を検討する必要がなく、反射特性および反射色相の最適化をきわめて一般的かつ容易に行うことができる。
本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。 本発明の別の実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。 広帯域の反射防止フィルム(中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層)の1つの光学設計の概念を説明するための振幅反射率図である。 広帯域の反射防止フィルム(中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層)の別の光学設計の概念を説明するための振幅反射率図である。 振幅反射率図における線分ABと実数軸と交差角度θを変化させた光学設計と当該設計により実際に得られた斜め方向からの入射光に対する反射色相との関係を比較して説明する図である。 振幅反射率図における線分ABと実数軸と交差角度θを変化させた光学設計と当該設計により実際に得られた斜め方向からの入射光に対する反射色相との関係を比較して説明する図である。 振幅反射率図における線分ABと実数軸と交差角度θを変化させた光学設計と当該設計により実際に得られた斜め方向からの入射光に対する反射色相との関係を比較して説明する図である。 振幅反射率図を用いた2つの光学設計について、設計波長を変化させた場合の線分ABと実数軸との関係の変化を比較して説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくするために、図面における各層等の長さ、厚み等は実際の縮尺とは異なっている。
A.反射防止フィルムの全体構成
図1Aは、本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。反射防止フィルム100は、基材10と、基材10側から順に、中屈折率層20と、必要に応じて密着層30と、高屈折率層40と、低屈折率層50とを有する。本実施形態においては、中屈折率層20は単一層である。図1Bは、本発明の別の実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。本実施形態においては、中屈折率層20は、図1Aに示される単一層と光学的に等価な積層構造に置き換えられている。具体的には、反射防止フィルム101は、基材10と、基材10側から順に、別の高屈折率層21と、別の低屈折率層22と、高屈折率層40と、低屈折率層50とを有する。本明細書においては、便宜上、別の高屈折率層21と別の低屈折率層22との積層構造を中屈折率層と称する場合がある。この実施形態においては、必要に応じて、基材10と別の高屈折率層21との間に密着層30が配置されてもよい。なお、図1Aおよび図1Bのいずれの実施形態においても、反射防止フィルム全体の光学特性を損なわず、かつ、隣接する層間の密着性を高める限り、密着層30の配置位置は限定されない。本発明の反射防止フィルムを構成する各層の詳細については後述する。
本発明においては、反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、基材10、中屈折率層20、高屈折率層40および低屈折率層50の屈折率および/または厚みが設計されている。以下、詳細に説明する。広帯域の反射防止フィルムの光学設計は、図2Aまたは図2Bに示すような振幅反射率図(Reflectance Amplitude Diagram)と呼ばれる複素平面を用いて行うことができる。例えば、図2Aまたは図2Bに示すような屈折率の関係を有する積層体の積層軌跡およびその反射率は以下のようにして求められる:(1)まず、横軸(Re実数軸)のマイナス方向に各層の屈折率(n)固有の値である反射率{−(n−1)/(n+1),0}に相当する点をスポットする。具体的には、基材層の点N{−(n−1)/(n+1),0}、最初の層(本発明においては中屈折率層)の点N{−(n−1)/(n+1),0}、2番目の層(本発明においては高屈折率層)点N{−(n−1)/(n+1),0}、ならびに、3番目の層(本発明においては低屈折率層)点N{−(n−1)/(n+1),0}の4点をプロットする;(2)基材層の屈折率の点Nをスタートとして、かつ、最初の層の屈折率の点Nを支点として時計回りに円を描く。このとき、円弧の大きさ(円弧の角度)は膜厚に対応し、光学膜厚λ/4が半円に相当する;(3)次に、最初の層の終点をスタートとして、2番目の層の屈折率の点Nを支点として時計回りに円を描く;(4)同様にして、2番目の層の終点をスタートとして、3番目の層の屈折率の点Nを支点として時計回りに円を描く;(5)最終点と座標(0,0)との距離が反射率に相当する。当該距離が短いほど、優れた反射特性(低反射性)を有する反射防止フィルムとなる。このような設計手順における「支点」は厳密には円の中心ではないが、便宜上、各屈折率から簡便に算出できる点(例えば、N、N、N、N)をプロットすることで設計して何ら問題ない。ここで、積層軌跡とは、積層体の基材から空気界面にかけて各位置における振幅反射率を計算したものを複素平面上にプロットしたものであり、その位置でのそれぞれの反射率を意味する。したがって、例えば図2Aまたは図2Bの左上に示される積層体を矢印のように移動したときの各位置での反射率の変化が積層軌跡となる。積層軌跡は、光の波長が短いほど大きく進み、光の波長が長いほど小さく進むので、波長が異なるとそれぞれ積層軌跡が変化し、最終的な反射率も異なることになる。したがって、この最終的な反射率を設計波長の580nm付近のできるだけ多くの波長領域で(0,0)に近い状態にすることが広帯域の低反射設計のポイントである。なお、実際に測定され得る反射率は(0,0)からの距離の自乗になるが、設計においては概念上その距離を反射率と捉えて何ら支障はない。本発明においては、上記のとおり、高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、基材、中屈折率層、高屈折率層および低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている。すなわち、図2Aまたは図2Bにおいて、最初の層(中屈折率層)の終点(すなわち、2番目の層(高屈折率層)の始点)Aと高屈折率層の終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するような光学設計がなされている。最終点と座標(0,0)との距離を小さく維持した上で、線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するような光学設計を行うことにより、優れた反射特性を実現するに加えて、正面方向および斜め方向のいずれの入射光の反射色相についても色付きのない反射防止フィルムを得ることができる。より詳細には、設計波長の580nmにおいて高屈折率層の積層軌跡が実数軸に対する対称性が高い場合には、580nm近傍の波長でも全体として同様の軌跡をとりやすく、反射率を低く維持することができる。その結果、広帯域の波長で反射率が低くなり、斜め方向の入射光の反射色相についてもニュートラルな色相を維持しやすくなる。さらに、このような光学設計は包括的であるので、製品ごとに試行錯誤して各層の厚みおよび/または屈折率を検討する必要がない。すなわち、基材/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の構成を有する広帯域の反射防止フィルムの実質的にすべての組み合わせにおいて、この光学設計を用いることにより、優れた反射特性と反射色相を有する反射防止フィルムが実現され得る。その結果、反射特性および反射色相の最適化をきわめて一般的かつ容易に行うことができる。また、図2Bのように、中屈折率層の積層軌跡の終点Aが実数軸の上側に位置するように設計することにより、高屈折率層の厚みを非常に薄くすることができる。なお、本発明の反射防止フィルムの説明においては、図2Aまたは図2Bの一般的な説明の表記とは異なり、中屈折率層、高屈折率層および低屈折率層の屈折率は、それぞれ、n、nおよびnで表されている。また、基材の屈折率n、中屈折率層の屈折率nおよび高屈折率層の屈折率nは、n>n>nの関係を有する。
基材/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の構成を有する反射防止フィルム(図1Aの実施形態)について上記のとおり説明したが、基材/別の高屈折率層/別の低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の構成を有する反射防止フィルム(図1Bの実施形態)についても、同様の光学設計がなされ得る。具体的には、別の低屈折率層の積層軌跡の終点を線分ABの始点Aとすればよい。
1つの実施形態においては、線分ABと実数軸とが交差し、かつ、当該線分ABと当該実数軸とのなす角度θが好ましくは65°≦θ≦90°となるようにして、基材10、中屈折率層20、高屈折率層40および低屈折率層50の屈折率および/または厚みが設計されている。角度θは、より好ましくは70°〜90°であり、さらに好ましくは75°〜90°である。角度θをこのような範囲とすることにより、より優れた反射色相を有する反射防止フィルムを得ることができる。この光学設計も上記と同様に、反射特性および反射色相の包括的かつ一般的な最適化を実現し得る。実際の光学設計を参照して具体的に説明する。図3〜図5はそれぞれ、角度θを変化させた光学設計と当該設計により実際に得られた斜め方向からの入射光に対する反射色相との関係を示している。さらに、図3および図4はそれぞれ、線分ABが実数軸と交差しない光学設計と当該設計により実際に得られた斜め方向からの入射光に対する反射色相との関係を併せて示している。図3においては、角度θを88.6°で設計した反射防止フィルム(光学設計I)は、入射角度が5°、20°、40°のいずれの場合においても、ニュートラルで優れた反射色相が得られている。角度θを68.4°で設計した反射防止フィルム(光学設計II)は、入射角度が5°、20°の場合はニュートラルで優れた反射色相が得られるが、入射角度が40°の場合は所望でない色付きが発生する。線分ABが実数軸と交差しない設計の反射防止フィルム(光学設計III)は、いずれの入射角度の場合も顕著な色付きが認められる。図4および図5も、同様の傾向を明確に示している。なお、角度θは、線分ABと実数軸とのなす角度のうちの鋭角を意味する。また、図2Bを参照して説明したとおり、光学設計IおよびIVのように中屈折率層の積層軌跡の終点が実数軸の上側に位置するように設計すると、高屈折率層の厚みを非常に薄くすることができる。
1つの実施形態においては、反射防止フィルムの反射特性の光学設計を上記振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、550nm〜700nmの波長範囲にわたる光学設計のいずれにおいても、線分ABと実数軸とが交差するようにして、基材10、中屈折率層20、高屈折率層40および低屈折率層50の屈折率および/または厚みが設計されている。複素平面は可視光領域の各波長においてその積層軌跡は異なるものになるが、一般的には視感の感度が最も高いとされる580nmの波長にて光学設計が行われる。上記のように580nmにおいて線分ABと実数軸との交差角度を指標に設計することと同様に、各波長における積層軌跡のいずれにおいても線分ABと実数軸とが交差するように光学設計を行うことによっても、各波長において優れた反射特性を有する反射防止フィルムを得ることができる。したがって、550nm〜700nmの波長範囲にわたって線分ABと実数軸とが交差するような光学設計を行うことにより広帯域の波長領域において優れた反射特性を有する反射防止フィルムを得ることができる。この光学設計も上記と同様に包括的かつ一般的であるので、製品ごとに試行錯誤して各層の厚みおよび/または屈折率を検討する必要がなく、技術的に非常に有意義である。
なお、中屈折率層20が単一層である実施形態(図1Aの実施形態)においては、振幅反射率図の複素平面を用いて光学設計を行うことにより、高屈折率層の厚みを従来に比べて格段に薄くすることができる。例えば、高屈折率層の厚みを50nm以下とすることができる。高屈折率層は代表的にはNb等の金属酸化物のスパッタリングにより形成されるところ、そのようなスパッタリング速度は非常に遅いことが知られている。したがって、高屈折率層の厚みを薄くすることにより、反射防止フィルム全体の生産効率を大幅に向上させることができる。
反射防止フィルムの垂直入射の反射色相は、CIE−Lab表色系において、好ましくは0≦a≦15、−20≦b≦0であり、より好ましくは0≦a≦10、−15≦b≦0である。本発明によれば、上記の光学設計を用いて各層の屈折率および/または厚みを最適化することにより、ニュートラルに近い優れた反射色相を有する反射防止フィルムを得ることができる。なお、本明細書において「垂直入射」とは、測定上、5°正反射を意味する。垂直入射と5°正反射は、実質的に同一のものとして取り扱うことができる。
反射防止フィルムの視感反射率Yは低ければ低いほど好ましく、好ましくは1.0%以下であり、より好ましくは0.7%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。上記のとおり、本発明によれば、多層反射防止フィルムにおいて低い視感反射率(優れた反射防止特性)と色付きの少ないニュートラルに近い反射色相(優れた反射色相)とを両立することができる。
以下、反射防止フィルムを構成する各層について詳細に説明する。
A−1.基材
基材10は、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な樹脂フィルムで構成され得る。具体的には、基材10は、透明性を有する樹脂フィルムであり得る。フィルムを構成する樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン−6、ナイロン−66)、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリロニトリル樹脂、セルロース系樹脂(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン)が挙げられる。基材は、単一層であってもよく、複数の樹脂フィルムの積層体であってもよく、樹脂フィルム(単一層または積層体)と下記のハードコート層との積層体であってもよい。基材(実質的には、基材を形成するための組成物)は、任意の適切な添加剤を含有し得る。添加剤の具体例としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤が挙げられる。なお、基材を構成する材料は当業界において周知であるので、詳細な説明は省略する。
基材10は、1つの実施形態においては、ハードコート層として機能し得る。すなわち、基材10は、上記のとおり、樹脂フィルム(単一層または積層体)と以下に説明するハードコート層との積層体であってもよく、当該ハードコート層単独で基材を構成してもよい。基材が樹脂フィルムとハードコート層との積層体で構成される場合、ハードコート層は中屈折率層20に隣接して配置され得る。ハードコート層は、任意の適切な電離線硬化型樹脂の硬化層である。電離線としては、例えば、紫外線、可視光、赤外線、電子線が挙げられる。好ましくは紫外線であり、したがって、電離線硬化型樹脂は好ましくは紫外線硬化型樹脂である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル系樹脂の代表例としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーが紫外線により硬化した硬化物(重合物)が挙げられる。多官能性モノマーは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。多官能性モノマーには、任意の適切な光重合開始剤が添加され得る。なお、ハードコート層を構成する材料は当業界において周知であるので、詳細な説明は省略する。
ハードコート層には、任意の適切な無機または有機微粒子を分散させることができる。微粒子の粒径は、例えば0.01μm〜3μmである。あるいは、ハードコート層の表面に凹凸形状を形成することができる。このような構成を採用することにより、一般的にアンチグレアと呼ばれる光拡散性機能を付与することができる。ハードコート層に分散させる微粒子としては、屈折率、安定性、耐熱性等の観点から、酸化ケイ素(SiO)が好適に用いられ得る。さらに、ハードコート層(実質的には、ハードコート層を形成するための組成物)は、任意の適切な添加剤を含有し得る。添加剤の具体例としては、レベリング剤、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、チクソトロピー化剤が挙げられる。
ハードコート層は、鉛筆硬度試験で好ましくはH以上、より好ましくは3H以上の硬度を有する。鉛筆硬度試験は、JIS K 5400に準じて測定され得る。
基材10の厚みは、目的、基材の構成等に応じて適切に設定され得る。基材が樹脂フィルムの単一層または積層体として構成される場合には、厚みは、例えば10μm〜200μmである。基材がハードコート層を含む場合またはハードコート層単独で構成される場合には、ハードコート層の厚みは、例えば1μm〜50μmである。
基材10の屈折率(基材が積層構造を有する場合には中屈折率層に隣接する層の屈折率)は、好ましくは1.45〜1.65であり、より好ましくは1.50〜1.60である。このような屈折率であれば、上記で説明した光学設計を満足するための中屈折率層の設計の幅を広げることができる。なお、本明細書において「屈折率」は、特に言及しない限り、温度25℃、波長λ=580nmにおけるJIS K 7105に基づいて測定した屈折率をいう。
A−2.中屈折率層
A−2−1.単一層としての中屈折率層
1つの実施形態においては、中屈折率層20は例えば図1Aに示すような単一層である。このような実施形態においては、中屈折率層20は、代表的には、バインダー樹脂と当該バインダー樹脂中に分散した無機微粒子とを含む。バインダー樹脂は、代表的には電離線硬化型樹脂であり、より具体的には紫外線硬化型樹脂である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリレート樹脂(エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、エーテル(メタ)アクリレート)などのラジカル重合型モノマーもしくはオリゴマーなどが挙げられる。アクリレート樹脂を構成するモノマー成分(前駆体)の分子量は、好ましくは200〜700である。(メタ)アクリレート樹脂を構成するモノマー成分(前駆体)の具体例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA:分子量298)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA:分子量212)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA:分子量632)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA:分子量578)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA:分子量296)が挙げられる。必要に応じて、開始剤を添加してもよい。開始剤としては、例えば、UVラジカル発生剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製イルガキュア907、同127、同192など)、過酸化ベンゾイルが挙げられる。上記バインダー樹脂は、上記電離線硬化型樹脂以外に別の樹脂成分を含んでいてもよい。別の樹脂成分は、電離線硬化型樹脂であってもよく、熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。別の樹脂成分の代表例としては、脂肪族系(例えば、ポリオレフィン)樹脂、ウレタン系樹脂が挙げられる。別の樹脂成分を用いる場合、その種類や配合量は、得られる中屈折率層の屈折率が上記の光学設計が良好に行えるよう調整される。
バインダー樹脂の屈折率は、好ましくは1.40〜1.60である。
バインダー樹脂の配合量は、形成される中屈折率層100重量部に対して、好ましくは10重量部〜80重量部であり、より好ましくは20重量部〜70重量部である。
無機微粒子は、例えば、金属酸化物で構成され得る。金属酸化物の具体例としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア)(屈折率:2.19)、酸化アルミニウム(屈折率:1.56〜2.62)、酸化チタン(屈折率:2.49〜2.74)、酸化ケイ素(屈折率:1.25〜1.46)が挙げられる。これらの金属酸化物は、光の吸収が少ない上に、電離線硬化型樹脂や熱可塑性樹脂などの有機化合物では発現が難しい屈折率を有しているので、屈折率の調整が容易であり、結果として、上記光学設計を良好に行い得るような屈折率を有する中屈折率層をコーティングで形成することを可能としている。特に好ましい無機化合物は、酸化ジルコニウムおよび酸化チタンである。屈折率およびバインダー樹脂との分散性が適切であるので、所望の屈折率および分散構造を有する中屈折率層を形成することができるからである。
無機微粒子の屈折率は、好ましくは1.60以上であり、さらに好ましくは1.70〜2.80であり、特に好ましくは2.00〜2.80である。このような範囲であれば、所望の屈折率を有する中屈折率層を形成することができる。
無機微粒子の平均粒径は、好ましくは1nm〜100nmであり、より好ましくは10nm〜80nmであり、さらに好ましくは20nm〜70nmである。このように、光の波長より小さい平均粒径の無機微粒子を用いることにより、無機微粒子とバインダー樹脂との間に幾何光学的な反射、屈折、散乱が生じず、光学的に均一な中屈折率層を得ることができる。
無機微粒子は、バインダー樹脂との分散性が良好であることが好ましい。本明細書において「分散性が良好」とは、バインダー樹脂と無機微粒子と(必要に応じて少量のUV開始剤と)揮発溶剤とを混合して得られた塗布液を塗布し、溶剤を乾燥除去して得られた塗膜が透明であることをいう。
1つの実施形態においては、無機微粒子は、表面改質がなされている。表面改質を行うことにより、無機微粒子をバインダー樹脂中に良好に分散させることができる。表面改質手段としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な手段が採用され得る。代表的には、表面改質は、無機微粒子の表面に表面改質剤を塗布して表面改質剤層を形成することにより行われる。好ましい表面改質剤の具体例としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤、脂肪酸系界面活性剤等の界面活性剤が挙げられる。このような表面改質剤を用いることにより、バインダー樹脂と無機微粒子との濡れ性を向上させ、バインダー樹脂と無機微粒子との界面を安定化させ、無機微粒子をバインダー樹脂中に良好に分散させることができる。別の実施形態においては、無機微粒子は、表面改質を行うことなく用いられ得る。
無機微粒子の配合量は、形成される中屈折率層100重量部に対して、好ましくは10重量部〜90重量部であり、より好ましくは20重量部〜80重量部である。無機微粒子の配合量が多すぎると、得られる反射防止フィルムの機械特性が不十分となる場合がある。また、光学設計上、高屈折率層の厚みを大きくする必要が生じ、生産性が不十分となる場合が多い。配合量が少なすぎると、所望の視感反射率が得られない場合がある。
中屈折率層20の厚みは、好ましくは40nm〜140nmであり、より好ましくは50nm〜120nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
中屈折率層20の屈折率は、好ましくは1.67〜1.78であり、より好ましくは1.70〜1.78である。従来の反射防止フィルムにおいて広帯域で低反射性を実現しようとすると、低屈折率層の屈折率が1.47で高屈折率層の屈折率が2.33の場合、中屈折率層の屈折率を1.9前後に設定する必要があったところ、本発明によれば、このような屈折率であっても所望の光学特性を実現することができる。その結果、中屈折率層を機械特性(硬度)の観点であまり屈折率を高くすることのできない樹脂ベースの組成物の塗布および硬化により形成することが可能となり、生産性の向上およびコストの低減に大きく寄与することができる。
A−2−2.積層構造を有する中屈折率層
別の実施形態においては、中屈折率層は例えば図1Bに示すように、基材10側から順に別の高屈折率層21と別の低屈折率層22とが配置された積層構造を有する。上記のように、振幅反射率図において別の高屈折率層を経た別の低屈折率層の終点が中屈折率層の積層軌跡の終点と同じ位置となるように、別の高屈折率層および別の低屈折率層の厚みおよび/または屈折率を設定することができる。別の高屈折率層の具体的な構成材料等については、後述のA−4項における高屈折率層40の説明が参照され得る。別の低屈折率層の具体的な構成材料等については、後述のA−5項における低屈折率層50の説明が参照され得る。例えば、別の高屈折率層および別の低屈折率層の光学膜厚をそれぞれλ/8近傍で設計することにより、中屈折率層と光学的に等価な積層構造が実現され得る。なお、光学膜厚とは屈折率と厚みとの積であり、対象波長(ここでは580nm)に対する比で表される。
A−3.密着層
密着層30は、隣接する層間(図1Aの実施形態では中屈折率層20と高屈折率層40)の密着性を高めるために設けられ得る任意の層である。密着層は、例えばケイ素(シリコン)で構成され得る。密着層の厚みは、例えば2nm〜5nmである。なお、上記のとおり、隣接する層間の密着性を高める限り、密着層の形成位置は図示例には限定されない。
A−4.高屈折率層
高屈折率層40は、低屈折率層50と組み合わせて用いることにより、それぞれの屈折率の違いにより反射防止フィルムが光の反射を効率よく防止することができる。高屈折率層40は、好ましくは低屈折率層50に隣接して配置され得る。さらに、高屈折率層40は、好ましくは低屈折率層50の基材側に配置され得る。このような構成であれば、非常に効率よく光の反射を防止することができる。
高屈折率層40の厚みは、1つの実施形態(例えば、図3の光学設計Iおよび図4の光学設計IV)においては、好ましくは10nm〜50nmであり、別の実施形態(例えば、図5の光学設計VII)においては、好ましくは70nm〜120nmである。
高屈折率層40の屈折率は、好ましくは2.00〜2.60であり、より好ましくは2.10〜2.45である。このような屈折率であれば、低屈折率層と所望の屈折率差を確保することができ、光の反射を効率よく防止することができる。
高屈折率層40の波長580nmにおける光学膜厚は、1つの実施形態(例えば、図3の光学設計Iおよび図4の光学設計IV)においては、好ましくはλ/32〜λ/4程度であり、別の実施形態(例えば、図5の光学設計VII)においては、好ましくはλ/4〜λ/2程度である。
高屈折率層40を構成する材料としては、上記の所望の特性が得られる限りにおいて任意の適切な材料を用いることができる。このような材料としては、代表的には金属酸化物および金属窒化物が挙げられる。金属酸化物の具体例としては、酸化チタン(TiO)、インジウム/スズ酸化物(ITO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化イットリウム(Y)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハウニウム(HfO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化タンタル(Ta)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)が挙げられる。金属窒化物の具体例としては、窒化ケイ素(Si)が挙げられる。好ましくは、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン(TiO)である。屈折率が適切であり、かつ、スパッタリング速度が遅いので本発明による薄膜化の効果が顕著となるからである。
A−5.低屈折率層
低屈折率層50は、上記のとおり、高屈折率層40と組み合わせて用いることにより、それぞれの屈折率の違いにより反射防止フィルムが光の反射を効率よく防止することができる。低屈折率層50は、好ましくは高屈折率層40に隣接して配置され得る。さらに、低屈折率層50は、好ましくは高屈折率層40の基材側と反対側に配置され得る。このような構成であれば、非常に効率よく光の反射を防止することができる。
低屈折率層50の厚みは、好ましくは70nm〜120nmであり、より好ましくは80nm〜115nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
低屈折率層50の屈折率は、好ましくは1.35〜1.55であり、より好ましくは1.40〜1.50である。このような屈折率であれば、高屈折率層と所望の屈折率差を確保することができ、光の反射を効率よく防止することができる。
低屈折率層50の波長580nmにおける光学膜厚は、一般的な低反射層に相当することからλ/4程度である。
低屈折率層50を構成する材料としては、上記の所望の特性が得られる限りにおいて任意の適切な材料を用いることができる。このような材料としては、代表的には金属酸化物および金属フッ化物が挙げられる。金属酸化物の具体例としては、酸化ケイ素(SiO)が挙げられる。金属フッ化物の具体例としては、フッ化マグネシウム、酸フッ化ケイ素が挙げられる。屈折率の観点からはフッ化マグネシウム、酸フッ化ケイ素が好ましく、製造容易性、機械的強度、耐湿性等の観点からは酸化ケイ素が好ましく、各種特性を総合的に考慮すると酸化ケイ素が好ましい。
B.反射防止フィルムの製造方法
以下、本発明の反射防止フィルムの製造方法の一例を説明する。
B−1.基材の準備
まず、基材10を準備する。基材10は、上記A−1項に記載のような樹脂を含む組成物から形成される樹脂フィルムを用いてもよく、市販の樹脂フィルムを用いてもよい。樹脂フィルムの形成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体例としては、押出、溶液流涎法が挙げられる。樹脂フィルムの積層体を基材として用いる場合には、例えば共押出により基材を形成することができる。
基材がハードコート層を含む場合には、例えば、上記樹脂フィルム上にハードコート層を形成する。基材上にハードコート層を形成する方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体例としては、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコートなどの塗布法、または、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法が挙げられる。ハードコート層単独で基材を構成する場合には、形成された樹脂フィルム/ハードコート層の積層体から樹脂フィルムを剥離すればよい。
B−2.中屈折率層の形成
次に、B−1項のように準備した基材10上に中屈折率層20を形成する。1つの実施形態においては、上記A−2−1項に記載のようなバインダー樹脂と無機微粒子とを含む中屈折率層形成用組成物(塗布液)を基材上に塗布する。塗布液の塗布性を向上させるために、溶剤を使用することができる。溶剤としては、バインダー樹脂および無機微粒子を良好に分散し得る任意の適切な溶剤を使用することができる。塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。塗布方法の具体例としては、上記B−1項に記載のようなものが挙げられる。次に、塗布した中屈折率層形成用組成物を硬化させる。上記A−2−1項に記載のようなバインダー樹脂を用いる場合には、硬化は電離線を照射することにより行われる。電離線として紫外線を用いる場合には、その積算光量は、好ましくは200mJ〜400mJである。必要に応じて、電離線照射の前および/または後に加熱処理を行ってもよい。加熱温度および加熱時間は、目的等に応じて適切に設定され得る。このように、本発明の製造方法の1つの実施形態においては、中屈折率層20がウェットプロセス(塗布および硬化)により形成される。別の実施形態においては、別の高屈折率層と別の低屈折率層との積層構造を中屈折率層として、後述のB−4およびB−5項のようにして形成してもよい。
B−3.密着層の形成
次に、B−2項のようにして形成した中屈折率層20上に、必要に応じて密着層30を形成する。密着層30は、代表的にはドライプロセスにより形成される。ドライプロセスの具体例としては、PVD(Physical Vapor Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。PVD法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト法、スパッタリング法、イオンプレーティング法が挙げられる。CVD法としては、プラズマCVD法が挙げられる。インライン処理を行う場合には、スパッタリング法が好適に用いられ得る。密着層30は、例えば、ケイ素(シリコン)のスパッタリングにより形成される。なお、上記のとおり、密着層は任意であり省略されてもよい。また、密着層を形成する場合、隣接する層間の密着性を高める限り、その形成位置は図示例には限定されない。
B−4.高屈折率層の形成
次に、中屈折率層20上または密着層が形成されている場合には密着層30上に、高屈折率層40を形成する。高屈折率層40は、代表的にはドライプロセスにより形成される。1つの実施形態においては、高屈折率層40は、金属酸化物(例えば、Nb)または金属窒化物のスパッタリングにより形成される。別の実施形態においては、高屈折率層40は、酸素を導入して金属を酸化させながらスパッタリングすることにより形成される。本発明においては、高屈折率層の厚みが非常に小さいので膜厚制御が重要であるが、適切なスパッタリングにより対応可能である。
B−5.低屈折率層の形成
最後に、B−4項のようにして形成した高屈折率層40上に、低屈折率層50を形成する。低屈折率層50は、1つの実施形態においてはドライプロセスにより形成され、例えば金属酸化物(例えば、SiO)のスパッタリングにより形成される。低屈折率層50は、別の実施形態においてはウェットプロセスにより形成され、例えばポリシロキサンを主成分とする低屈折率材料の塗布により形成される。また、所望の膜厚に対して途中までスパッタリングを行い、それ以降を塗布にすることにより低屈折率層を形成してもよい。
必要に応じて、低屈折率層の上に光学特性を損なわない程度の薄い膜(1nm〜10nm程度)として防汚層を設けてもよい。防汚層は、形成材料に応じてドライプロセスで形成してもよくウェットプロセスで形成してもよい。
以上のようにして、反射防止フィルムが作製され得る。
C.反射防止フィルムの用途
本発明の反射防止フィルムは、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネルなどの画像表示装置における外光の映り込み防止に好適に利用することができる。本発明の反射防止フィルムは、単独の光学部材として使用してもよく、他の光学部材と一体化して提供してもよい。例えば、偏光板に貼り合わせて反射防止フィルム付偏光板として提供してもよい。このような反射防止フィルム付偏光板は、例えば液晶表示装置の視認側偏光板として好適に用いられ得る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、実施例における「%」は重量基準である。
<光学特性の評価>
裏面反射率をカットするために、得られた反射防止フィルムを黒色アクリル板(三菱レイヨン社製、厚み2.0mm)に粘着剤を介して貼り合わせ、測定サンプルを作成した。このような測定サンプルについて、分光光度計U4100(日立ハイテクノロジー社製)を用い、5°正反射の可視光領域の反射率、20°方向からの入射光に対する反射率および40°方向からの入射光に対する反射率を測定した。得られた反射率のスペクトルからC光源2度視野における視感反射率(Y(%))ならびにL*a*b*表色系の色相a*およびb*を算出して求めた。
<実施例1>
基材/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の構成を有する反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行った。その際、図2に示すように高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、基材、中屈折率層、高屈折率層および低屈折率層の屈折率および厚みを設定した。具体的には、以下の手順で反射防止フィルムを作製した。
基材としてハードコート(屈折率:1.53)付のトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを用いた。一方、ジルコニア粒子(平均粒径40nm、屈折率2.19)を全固形分の約70%含有する樹脂組成物(JSR社製、商品名「オプスターKZシリーズ」)をMIBKにて3%に希釈した塗布液(中屈折率層形成用組成物)を調製した。当該塗布液を、バーコーターを用いて上記基材上に塗布し、60℃にて1分間乾燥後、積算光量300mJの紫外線を照射し、中屈折率層(屈折率:1.76、厚み:104nm)を形成した。次に、Nbをスパッタリングすることにより、中屈折率層上に高屈折率層(屈折率:2.33、厚み:19nm)を形成した。さらに、SiOをスパッタリングすることにより、高屈折率層上に低屈折率層(屈折率:1.47、厚み:108nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。結果を表1に示す。なお、表1には、線分ABと振幅反射率図の実数軸との交差角度も示す。
<実施例2〜5および比較例1〜2>
表1に示す構成で反射防止フィルムを作製した。得られた反射防止フィルムを上記光学特性の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例6>
中屈折率層が別の高屈折率層/別の低屈折率層の積層構造を有する形態の反射防止フィルム、すなわち、基材/別の高屈折率層/別の低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の構成を有する反射防止フィルムについて実施例1と同様にして光学設計を行った。その際、図2に準じて高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、基材、別の高屈折率層、別の低屈折率層、高屈折率層および低屈折率層の屈折率および厚みを設定した。具体的には、以下の手順で反射防止フィルムを作製した。
基材としてハードコート(屈折率:1.53)付のトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを用いた。次に、Nbをスパッタリングすることにより、基材上に別の高屈折率層(屈折率:2.33、厚み:14nm)を形成した。続いて、SiOをスパッタリングすることにより、別の高屈折率層上に別の低屈折率層(屈折率:1.47、厚み:49nm)を形成した。さらに、Nbをスパッタリングすることにより、別の低屈折率層上に高屈折率層(屈折率:2.33、厚み:26nm)を形成した。最後に、SiOをスパッタリングすることにより、高屈折率層上に低屈折率層(屈折率:1.47、厚み:115nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。結果を表2に示す。なお、表2には、線分ABと振幅反射率図の実数軸との交差角度も示す。
<実施例7〜10および比較例3>
表2に示す構成で反射防止フィルムを作製した。得られた反射防止フィルムを上記光学特性の評価に供した。結果を表2に示す。
なお、各実施例および比較例においては、線分ABと振幅反射率図の実数軸との交差ならびに交差角度は、中屈折率層(実施例6〜10および比較例3においては別の高屈折率層と別の低屈折率層)、高屈折率層および低屈折率層の厚みを変化させることにより制御したが、各層の屈折率を変化させてもよく、各層の屈折率と厚みを組み合わせて変化させてもよいことは、図2から明らかである。
<実施例11>
580nmにおいて実施例1と同様の光学設計を行った。さらに、設計波長を550nm、650nmおよび700nmに変更して光学設計を行った。それぞれの設計波長における振幅反射率図を、後述の実施例12の結果と併せて図6に示す。
<実施例12>
580nmにおいて実施例2と同様の光学設計を行った。さらに、設計波長を550nm、650nmおよび700nmに変更して光学設計を行った。それぞれの設計波長における振幅反射率図を、実施例11の結果と併せて図6に示す。
<評価>
表1および表2から明らかなように、反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、各層の屈折率および/または厚み(ここでは厚み)を設計することにより、優れた反射特性を実現するに加えて、正面方向および斜め方向のいずれの入射光の反射色相についても色付きのない反射防止フィルムを得ることができた。さらに、線分ABと実数軸の交差角度θが75°以上となる実施例においては、斜め方向からの入射光の反射色相が顕著に改善され得ることがわかる。加えて、実施例11と12とを比較すると明らかなように、580nmでの交差角度θを最適化することにより、広帯域の波長領域において線分ABと実数軸との交差が担保され、優れた反射特性を有する反射防止フィルムを得ることができる。
本発明の反射防止フィルムは、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネルなどの画像表示装置における外光の映り込み防止に好適に利用することができる。
10 基材
20 中屈折率層
21 別の高屈折率層
22 別の低屈折率層
30 密着層
40 高屈折率層
50 低屈折率層
100 反射防止フィルム

Claims (8)

  1. 基材と、該基材側から順に、中屈折率層と、高屈折率層と、低屈折率層と、を有する反射防止フィルムであって、
    該反射防止フィルムの反射特性の光学設計を、波長580nmにおける振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、該高屈折率層の積層軌跡の始点Aと終点Bとを結ぶ線分ABが該振幅反射率図の実数軸と交差するようにして、該基材、該中屈折率層、該高屈折率層および該低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている、反射防止フィルム。
  2. 前記線分ABと前記実数軸とが交差し、かつ、該線分ABと該実数軸とのなす角度θが65°≦θ≦90°となるようにして、前記基材、前記中屈折率層、前記高屈折率層および前記低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている、請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 前記反射防止フィルムの反射特性の光学設計を前記振幅反射率図の複素平面を用いて行う際に、550nm〜700nmの波長範囲にわたる光学設計のいずれにおいても、前記線分ABと前記実数軸とが交差するようにして、前記基材、前記中屈折率層、前記高屈折率層および前記低屈折率層の屈折率および/または厚みが設計されている、請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記中屈折率層が単一層である、請求項1から3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記高屈折率層の厚みが50nm以下である、請求項4に記載の反射防止フィルム。
  6. 前記中屈折率層が、前記基材側から順に配置された別の高屈折率層と別の低屈折率層との積層構造を有する、請求項1から3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の反射防止フィルムを含む、反射防止フィルム付偏光板。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは請求項7に記載の反射防止フィルム付偏光板を含む、画像表示装置。


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