JP7100225B2 - 反射防止フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、反射防止フィルムに関する。
液晶表示装置等のディスプレイは、その製造技術進展に伴い、低コストで大型化されるようになっている。そのため、各種情報の表示が求められる車載用ディスプレイにおいても、大型のディスプレイが多用されるようになっている。
一方、従来より、ディスプレイにおいては、色ムラの低減が求められている。色ムラは、視認角度によって、色味が異なって見える現象である。ディスプレイが大型化するにつれて、斜め方向から視認する際に、視認者から近い側のディスプレイ部分と遠い側のディスプレイ部分とで、視認角度の差が大きくなり、色ムラの問題は顕著となる。
色ムラを低減する手段の1つとしては、ディスプレイが備える光源からの光を制御する手段(例えば、位相差フィルムの配置等)が知られている。一方、色ムラは、ディスプレイに反射した光にも起因しており、反射光を制御して、色ムラの低減を図ることが求められる。
特開2004-138662号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ディスプレイに適用して、該ディスプレイの色ムラを視認し難くすることが可能な反射防止フィルムを提供することにある。
本発明の反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを、入射角5°で入射させた際の視感度反射率が0.5%以下であり、該光Aの入射角を5°~50°の範囲で変化させた際の正反射光において、CIE-Lab表色系におけるa値の最大値と最小値との差に対する、CIE-Lab表色系におけるb値の最大値と最小値との差の比(b値の差/a値の差)が、2以上となる。
1つの実施形態においては、上記反射防止フィルムは、上記光Aを入射角5°で入射させた際の正反射光が、CIE-Lab表色系において、下記式(1)、(2)および(3)を満足する。
-0.5≦a≦25 ・・・(1)
≦-1.04×a+1.5 ・・・(2)
≧-1.04×a-11.9 ・・・(3)
1つの実施形態においては、上記反射防止フィルムは、上記光Aを入射角5°~50°で入射させた際の正反射光のCIE-Lab表色系におけるCが、40以下である。
1つの実施形態においては、上記反射防止フィルムは、基材と、第1の高屈折率層と、第1の低屈折率層と、第2の高屈折率層と、第2の低屈折率層とをこの順に備え、該第1の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、23nm~52nmであり、該第1の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、18nm~51nmであり、該第2の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、185nm~350nmであり、該第2の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、100nm~140nmである。
1つの実施形態においては、上記反射防止フィルムは、上記第2の低屈折率層の第2の高屈折率層とは反対側に配置された防汚層をさらに備える。
1つの実施形態においては、上記防汚層の厚みが、5nm~13nmである。
本発明の別の局面によれば、光学積層体が提供される。この光学積層体は、上記反射防止フィルムと、粘着剤層と、偏光フィルムとをこの順に備える。
本発明によれば、該光Aの入射角を5°~50°の範囲で変化させた際の正反射光において、a値の最大値と最小値との差に対する、b値の最大値と最小値との差の比(b値の差/a値の差)を特定の範囲とすることにより、ディスプレイの色ムラを視認し難くすることが可能な反射防止フィルムを提供することができる。
本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの5°入射光の反射色相を示す図である。 本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの5°入射光の反射色相を示す図である。 本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの5°入射光の反射色相を示す図である。 本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
A.反射防止フィルムの全体構成
本発明の反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを、入射角5°で入射させた際の視感度反射率が0.5%以下である。該視感度反射率は低いほど好ましく、より好ましくは0.4%以下であり、さらに好ましくは0.2%以下である。視感度反射率の下限は、例えば、0.01%である。このような範囲であれ、各種用途(例えば、車載ディスプレイ)に好適な反射防止特性を有する反射防止フィルムを提供することができる。
本発明の反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aの入射角を5°~50°の範囲で変化させた際の正反射光において、aの最大値と最小値との差に対する、bの最大値と最小値との差の比(bの差/aの差)が、好ましくは2以上であり、より好ましくは2.4以上であり、さらに好ましくは2.5~8であり、特に好ましくは2.5~6である。なお、本明細書において、aおよびbは、それぞれ、CIE-Lab表色系におけるa、bを意味する。
本発明は、視認角度に依存する青み(CIE-Lab表色系におけるb)の変化を許容することを特徴とする。言い換えれば、本発明は、視認角度に依存する反射光の色味の変化が、青色系(青~黄)の変化に支配されるよう、赤色系(マゼンダ~緑色)の変化を抑制することを特徴とする。本発明においては、青みの変化を許容することで、赤みの変化を顕著に抑制することができる。このように、赤みの変化を抑制することにより、上記反射防止フィルムに反射した光を視認する視認者は、反射光の色ムラ(視認角度によって異なる色味の相違)を知覚し難くなる。青みよりも赤みの方が人の目に知覚されやすく、人の目に知覚され難い青みの変化を許容しつつ、知覚されやすい赤みの変化を抑制したことにより、上記効果が得られるものと考えられる。上記効果を有する反射防止フィルムを、液晶表示装置等のディスプレイに適用した場合、広い視認角度範囲で高い表示品質が得られる。上記反射防止フィルムは、車載用ディスプレイに特に好適である。
1つの実施形態において、本発明の反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを、入射角5°で入射させた際の正反射光(5°入射光の反射色相)が、CIE-Lab表色系において、下記式(1)、(2)および(3)を満足する。
-0.5≦a≦25 ・・・(1)
≦-1.04×a+1.5 ・・・(2)
≧-1.04×a-11.9 ・・・(3)
上記式(1)~(3)を満足する反射色相を色度図上に表せば、該反射色相は、図1に示す実線で囲まれた範囲内となる。本発明においては、5°入射光の反射色相を、上記特定範囲に収めることにより、視認角度(すなわち、光Aの入射角)に依存して変化する赤み(CIE-Lab表色系におけるa)の変化量を低減することができる。
本発明の反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを、入射角5°で入射させた際の正反射光(5°入射光の反射色相)が、上記(2)および(3)の式を満たし、かつ、下記式(1’)を満たすことが好ましく(図2)、下記式(1’’)を満たすことがより好ましい(図3)。aが、式(1’)または(1’’)を満足すれば、本発明の効果はより顕著となる。
-0.5≦a≦20 ・・・(1’)
-0.5≦a≦15 ・・・(1’’)
1つの実施形態においては、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを入射角5°~50°で入射させた際の正反射光のCIE-Lab表色系におけるCは、好ましくは40以下であり、より好ましくは0.3~38であり、さらに好ましくは0.5~30である。CIE-Lab表色系におけるCは、(a*2+b*21/2で表される値である。該Cを40以下とすることにより、反射による色味の変化を低減することができ、よりニュートラルに近い反射色相を得ることができる。
本発明の反射防止フィルムは、上記特性を満足する限り、任意の適切な構成であり得る。 図1は、本発明の1つの実施形態による反射防止フィルムの概略断面図である。反射防止フィルム100は、基材10と、第1の高屈折率層21と、第1の低屈折率層31と、第2の高屈折率層22と、第2の低屈折率層32とをこの順に備える。反射防止フィルム100は、第2の低屈折率層32を視認側にして、使用され得る。また、反射防止フィルム100の上記反射色相は、第2の低屈折率層32に光Aを入射させて測定され得る。図示していないが、反射防止フィルムは、任意の適切な他の層をさらに備えていてもよい。例えば、基材と第1の高屈折率層との間には、アンチグレア層が配置され得る。また、任意の各層間(例えば、基材と第1の高屈折率層との間)には、密着性を高めるために密着層が設けられ得る。密着層は例えばシリコンから形成され得る。密着層の厚みは、好ましくは1nm~10nmであり、より好ましくは2nm~5nmである。密着層の屈折率は、例えば、1~2.5である。また、反射防止フィルムの視認側最外層、すなわち、第2の低屈折率層の第2の高屈折率層とは反対側の面に、防汚層が設けられ得る。防汚層としては、防汚効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。防汚層としては、好ましくは、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む層が挙げられる。防汚層の厚みは、好ましくは5nm~13nmであり、より好ましくは5nm~10nmである。防汚層の屈折率は、例えば、1~2である。
以下、反射防止フィルムを構成する各層について詳細に説明する。
A-1.基材
基材は、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な樹脂フィルムで構成され得る。具体的には、基材は、透明性を有する樹脂フィルムであり得る。フィルムを構成する樹脂の具体例としては、セルロース系樹脂(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン-6、ナイロン-66)、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ-1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン-1,2-ジフェノキシエタン-4,4’-ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリロニトリル樹脂等が挙げられる。基材は、単一層であってもよく、複数の樹脂フィルムの積層体であってもよく、樹脂フィルム(単一層または積層体)と下記のハードコート層との積層体であってもよい。基材は、任意の適切な添加剤を含有し得る。添加剤の具体例としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤が挙げられる。なお、基材を構成する材料は当業界において周知であるので、詳細な説明は省略する。
1つの実施形態においては、上記基材は、トリアセチルセルロースフィルムから構成される。トリアセチルセルロースフィルムは、偏光子の保護フィルムとして機能し得、トリアセチルセルロースフィルムを基材とする反射防止フィルムと、偏光子とを組み合わせれば、反射防止機能付の偏光フィルムを得ることができる。
1つの実施形態においては、基材は、ハードコート層として機能し得る。基材は、樹脂フィルム(単一層または積層体)と以下に説明するハードコート層との積層体であってもよく、当該ハードコート層単独で基材を構成してもよい。ハードコート層は、任意の適切な電離線硬化型樹脂の硬化層である。電離線としては、例えば、紫外線、可視光、赤外線、電子線が挙げられる。好ましくは紫外線であり、したがって、電離線硬化型樹脂は好ましくは紫外線硬化型樹脂である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル系樹脂の代表例としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーが紫外線により硬化した硬化物(重合物)が挙げられる。多官能性モノマーは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。多官能性モノマーには、任意の適切な光重合開始剤が添加され得る。なお、ハードコート層を構成する材料は当業界において周知であるので、詳細な説明は省略する。
ハードコート層には、任意の適切な無機または有機微粒子を分散させることができる。微粒子の粒径は、例えば0.01μm~3μmである。あるいは、ハードコート層の表面に凹凸形状を形成することができる。このような構成を採用することにより、一般的にアンチグレアと呼ばれる光拡散性機能を付与することができる。ハードコート層に分散させる微粒子としては、屈折率、安定性、耐熱性等の観点から、酸化ケイ素(SiO)が好適に用いられ得る。さらに、ハードコート層は、任意の適切な添加剤を含有し得る。添加剤の具体例としては、レベリング剤、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、チクソトロピー化剤が挙げられる。
基材の厚みは、目的、基材の構成等に応じて適切に設定され得る。基材が樹脂フィルムの単一層または積層体として構成される場合には、厚みは、例えば10μm~200μmである。基材がハードコート層を含む場合またはハードコート層単独で構成される場合には、ハードコート層の厚みは、例えば1μm~50μmである。
基材の屈折率(基材が積層構造を有する場合は、第1の低屈折率側の層(フィルム)の屈折率)は、好ましくは1.3~1.8であり、より好ましくは1.4~1.7である。なお、本明細書において「屈折率」は、特に言及しない限り、温度25℃、波長λ=550nmにおけるJIS K 7105に基づいて測定した屈折率をいう。
A-2.高屈折率層
第1の高屈折率層および第2の高屈折率層の屈折率は、好ましくは1.6~3.2である。第1の高屈折率層の屈折率と、第2の高屈折率層の屈折率とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
1つの実施形態においては、高屈折率層は、バインダー樹脂と当該バインダー樹脂中に分散した無機微粒子とを含む。バインダー樹脂は、代表的には電離線硬化型樹脂であり、より具体的には紫外線硬化型樹脂である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリレート樹脂(エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、エーテル(メタ)アクリレート)などのラジカル重合型モノマーもしくはオリゴマーなどが挙げられる。アクリレート樹脂を構成するモノマー成分(前駆体)の分子量は、好ましくは200~700である。(メタ)アクリレート樹脂を構成するモノマー成分(前駆体)の具体例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA:分子量298)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA:分子量212)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA:分子量632)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA:分子量578)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA:分子量296)が挙げられる。必要に応じて、開始剤を添加してもよい。開始剤としては、例えば、UVラジカル発生剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製イルガキュア907、同127、同192など)、過酸化ベンゾイルが挙げられる。上記バインダー樹脂は、上記電離線硬化型樹脂以外に別の樹脂成分を含んでいてもよい。別の樹脂成分は、電離線硬化型樹脂であってもよく、熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。別の樹脂成分の代表例としては、脂肪族系(例えば、ポリオレフィン)樹脂、ウレタン系樹脂が挙げられる。
バインダー樹脂の屈折率は、好ましくは1.40~1.60である。
バインダー樹脂の配合量は、形成される高屈折率層100重量部に対して、好ましくは10重量部~80重量部であり、より好ましくは20重量部~70重量部である。
無機微粒子は、例えば、金属酸化物で構成され得る。金属酸化物の具体例としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア)(屈折率:2.19)、酸化アルミニウム(屈折率:1.56~2.62)、酸化チタン(屈折率:2.49~2.74)、酸化ケイ素(屈折率:1.25~1.46)が挙げられる。これらの金属酸化物は、光の吸収が少ない上に、電離線硬化型樹脂や熱可塑性樹脂などの有機化合物では発現が難しい屈折率を有しているので、屈折率の調整が容易である。特に好ましい無機化合物は、酸化ジルコニウムおよび酸化チタンである。
無機微粒子の屈折率は、好ましくは1.60以上であり、さらに好ましくは1.70~2.80であり、特に好ましくは2.00~2.80である。このような範囲であれば、所望の屈折率を有する高屈折率層を形成することができる。
無機微粒子の平均粒径は、好ましくは1nm~100nmであり、より好ましくは10nm~80nmであり、さらに好ましくは20nm~70nmである。
1つの実施形態においては、無機微粒子は、表面改質がなされている。表面改質を行うことにより、無機微粒子をバインダー樹脂中に良好に分散させることができる。表面改質手段としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な手段が採用され得る。代表的には、表面改質は、無機微粒子の表面に表面改質剤を塗布して表面改質剤層を形成することにより行われる。好ましい表面改質剤の具体例としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤、脂肪酸系界面活性剤等の界面活性剤が挙げられる。このような表面改質剤を用いることにより、バインダー樹脂と無機微粒子との濡れ性を向上させ、バインダー樹脂と無機微粒子との界面を安定化させ、無機微粒子をバインダー樹脂中に良好に分散させることができる。別の実施形態においては、無機微粒子は、表面改質を行うことなく用いられ得る。
無機微粒子の配合量は、形成される高屈折率層100重量部に対して、好ましくは10重量部~90重量部であり、より好ましくは20重量部~80重量部である。無機微粒子の配合量が多すぎると、得られる反射防止フィルムの機械特性が不十分となる場合がある。配合量が少なすぎると、所望の視感反射率が得られない場合がある。
バインダー樹脂と無機微粒子とを含む高屈折率層の屈折率は、好ましくは1.6~1.2.6であり、より好ましくは1.7~2.2である。
別の実施形態においては、高屈折率層は、金属酸化物または金属窒化物から構成される。金属酸化物の具体例としては、酸化チタン(TiO)、インジウム/スズ酸化物(ITO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化イットリウム(Y)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハウニウム(HfO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化タンタル(Ta)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)が挙げられる。金属窒化物の具体例としては、窒化ケイ素(Si)が挙げられる。好ましくは、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン(TiO)である。金属酸化物または金属窒化物から構成される高屈折率層の屈折率は、好ましくは2.00~2.60であり、より好ましくは2.10~2.45である。
第1の高屈折率層の構成と、第2の高屈折率層の構成とは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
<第1の高屈折率層>
上記第1の高屈折率層の厚みは、好ましくは4nm~30nmであり、より好ましくは7nm~28nmであり、さらに好ましくは10nm~23nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
上記第1の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚は、好ましくは15nm~65nmであり、より好ましくは23nm~52nmである。このような範囲であれば、反射色相に優れる反射防止フィルムを得ることができる。
<第2の高屈折率層>
上記第2の高屈折率層の厚みは、好ましくは50nm~200nmであり、より好ましくは65nm~160nmであり、さらに好ましくは85nm~140nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
上記第2の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚は、好ましくは150nm~385nmであり、より好ましくは185nm~350nmである。本発明においては、第2の高屈折率層の光学膜厚を調整して、5°入射光の反射色相を制御することができ、上記式(1)~(3)の反射色相を実現することができる。
A-3.低屈折率層
上記第1の低屈折率層および第2の低屈折率層の屈折率は、好ましくは1.35~1.55であり、より好ましくは1.40~1.50である。このような屈折率であれば、高屈折率層と所望の屈折率差を確保することができ、光の反射を効率よく防止することができる。第1の低屈折率層の屈折率と、第2の低屈折率層の屈折率とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記第1の低屈折率層および第2の低屈折率層を構成する材料としては、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な材料を用いることができる。このような材料としては、代表的には金属酸化物および金属フッ化物が挙げられる。金属酸化物の具体例としては、酸化ケイ素(SiO)が挙げられる。金属フッ化物の具体例としては、フッ化マグネシウム、酸フッ化ケイ素が挙げられる。屈折率の観点からはフッ化マグネシウム、酸フッ化ケイ素が好ましく、製造容易性、機械的強度、耐湿性等の観点からは酸化ケイ素が好ましく、各種特性を総合的に考慮すると酸化ケイ素が好ましい。第1の低屈折率層と第2の低屈折率層とは、それぞれ同じ材料から構成されていてもよく、異なる材料から構成されていてもよい。
また、第1の低屈折率層および第2の低屈折率層を構成する材料として、硬化性の含フッ素系樹脂を用いてもよい。該硬化性の含フッ素系樹脂としては、例えば、含フッ素モノマー由来の構成単位と架橋性モノマー由来の構成単位とを有する含フッ素系樹脂が挙げられる。含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えば、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えば、ビスコート6FM(大阪有機化学製)やM-2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等が挙げられる。架橋性モノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子内にあらかじめ架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート等)が挙げられる。含フッ素系樹脂は、その他のモノマー(例えば、オレフィン系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー)由来の構成単位を有していてもよい。
<第1の低屈折率層>
上記第1の低屈折率層の厚みは、好ましくは6nm~40nmであり、より好ましくは10nm~37nmであり、さらに好ましくは14nm~35nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
上記第1の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚は、好ましくは14nm~55nmであり、より好ましくは18nm~51nmであり、さらに好ましくは20nm~48nmである。このような範囲であれば、反射色相に優れる反射防止フィルムを得ることができる。
<第2の低屈折率層>
上記第2の低屈折率層の厚みは、好ましくは65nm~100nmであり、より好ましくは70nm~90nmであり、さらに好ましくは75nm~87nmである。このような厚みであれば、所望の光学膜厚を実現することができる。
上記第2の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚は、好ましくは100nm~140nmであり、より好ましくは110nm~130nmである。本発明においては、第2の低屈折率層の光学膜厚を調整して、5°入射光の反射色相を制御することができ、上記式(1)~(3)の反射色相を実現することができる。
B.反射防止フィルムの製造方法
本発明の反射防止層は、任意の適切な製造方法により製造され得る。樹脂から構成される低屈折率層および高屈折率層は、いわゆるウェットプロセス(樹脂組成物の塗布、および硬化)により形成され得る。また、金属酸化物、金属フッ化物、金属窒化物等から構成される低屈折率層および高屈折率層は、いわゆるドライプロセスにより形成され得る。ドライプロセスの具体例としては、PVD(Physical Vapor Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。PVD法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト法、スパッタリング法、イオンプレーティング法が挙げられる。CVD法としては、プラズマCVD法が挙げられる。1つの実施形態においては、スパッタリング法が好適に用いられ得る。スパッタリング法を用いれば、反射色味のバラツキを低減することができる。
C.光学積層体
図5は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。光学積層体200は、上記反射防止フィルム100と、粘着剤層210と、偏光フィルム220とをこの順に備える。1つの実施形態においては、光学積層体は、反射防止フィルムの基材と、偏光フィルムとが粘着剤層を介して対向するようにして、構成される。
C-1.粘着剤層
上記粘着剤層は、任意の適切な粘着剤により形成される。1つの実施形態においては、該粘着剤は、粘着性の樹脂を含み、該樹脂としては、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくは、アクリル系樹脂を含むアクリル系粘着剤である。
上記粘着剤は、必要に応じて、任意の適切な添加剤をさらに含み得る。該添加剤としては、例えば、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等が挙げられる。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、過酸化物系架橋剤、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。
上記粘着剤層の厚みは、好ましくは5μm~100μmであり、より好ましくは10μm~50μmである。
C-2.偏光フィルム
上記偏光フィルムは、偏光子を備える。上記偏光フィルムは、必要に応じて、偏光子の片側または両側に保護フィルムをさらに備える。
上記偏光子の厚みは特に制限されず、目的に応じて適切な厚みが採用され得る。当該厚みは、代表的には、1μm~80μm程度である。1つの実施形態においては、薄型の偏光子が用いられ、当該偏光子の厚みは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下であり、特に好ましくは6μm以下である。このように薄い偏光子を用いることにより、薄型の光学積層体を得ることができる。
上記偏光子は、好ましくは、波長380nm~780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光子の単体透過率は、好ましくは40.0%以上、より好ましくは41.0%以上、さらに好ましくは42.0%以上、特に好ましくは43.0%以上である。偏光子の偏光度は、好ましくは99.8%以上であり、より好ましくは99.9%以上であり、さらに好ましくは99.95%以上である。
好ましくは、上記偏光子は、ヨウ素系偏光子である。より詳細には、上記偏光子は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)フィルムから構成され得る。
上記PVA系樹脂フィルムを形成するPVA系樹脂としては、任意の適切な樹脂が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン-ビニルアルコール共重合体は、エチレン-酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%~100モル%であり、好ましくは95.0モル%~99.95モル%であり、さらに好ましくは99.0モル%~99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726-1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子が得られ得る。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000~10000であり、好ましくは1200~5000であり、さらに好ましくは1500~4500である。なお、平均重合度は、JIS K 6726-1994に準じて求めることができる。
上記偏光子の製造方法としては、例えば、PVA系樹脂フィルム単体を延伸、染色する方法(I)、樹脂基材とポリビニルアルコール系樹脂層とを有する積層体(i)を延伸、染色する方法(II)等が挙げられる。方法(I)は、当業界で周知慣用の方法であるため、詳細な説明は省略する。上記製造方法(II)は、好ましくは、樹脂基材と該樹脂基材の片側に形成されたポリビニルアルコール系樹脂層とを有する積層体(i)を延伸、染色して、該樹脂基材上に偏光子を作製する工程を含む。積層体(i)は、樹脂基材上にポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を塗布・乾燥して形成され得る。また、積層体(i)は、ポリビニルアルコール系樹脂膜を樹脂基材上に転写して形成されてもよい。上記製造方法(II)の詳細は、例えば、特開2012-73580号公報に記載されており、この公報は、本明細書に参考として援用される。
上記保護フィルムとしては、任意の適切な樹脂フィルムが採用され得る。保護フィルムの形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
1つの実施形態においては、上記(メタ)アクリル系樹脂として、グルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が用いられる。
上記保護フィルムと上記偏光子とは、任意の適切な接着剤層を介して積層される。偏光子作製時に用いた樹脂基材は、保護フィルムと偏光子とを積層する前、あるいは、積層した後に、剥離され得る。
上記保護フィルムの厚みは、好ましくは5μm~55μmであり、より好ましくは10μm~50μmであり、さらに好ましくは15μm~45μmである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、実施例における「%」は重量基準である。
<評価>
(1)視感度反射率Y
実施例および比較例で得られた反射防止フィルムを50mm角サイズに切り出し、評価サンプルとした。
粘着剤を介して黒アクリル板に貼り付けた評価サンプルの分光反射率(波長:380~780nm、入射角:5°)を、分光光度計(日立ハイテクノロジー社製、商品名「U-4100」)を用いて、測定した。
上記で測定した波長380~780nmの分光反射率と、CIE標準イルミナントD65の相対分光分布を用いて、JIS Z8701で規定されているXYZ表色系における、反射による物体色の視感度反射率Y(三刺激値Y)を計算した。
(2)反射色相
上記(1)により得られたXYZ表色系に基づき、下記式による変換にて、CIE-Lab表色系におけるaおよびbを求めた。
Figure 0007100225000001
(3)色味変化の角度依存性
上記評価サンプルに、蛍光灯からの光を真正面から照射して反射させ、入射角度を変えた際に、目視にて色味変化を確認し、下記の評価基準により、色味変化の角度依存性を評価した。
◎・・・入射角度を変えた際に、色味変化がほとんどみられない
〇・・・入射角度を変えた際に、青色または黄色に変化する
×・・・入射角度を変えた際に、緑色または赤色に変化する
(4)5°反射における青色味
5°正反射における、bに対するaの比(a/b)から、以下の評価基準により、5°反射における青色味を評価した。
〇・・・-1<a/b≦0.5
△・・・-1.1<a/b≦-1
×・・・a/b≦-1.1
[実施例1]
ハードコート層が形成されたトリアセチルセルロースフィルムを、ロールトゥートール方式のスパッタ成膜装置に導入し、フィルムを走行させながら、ハードコート層形成面にボンバード処理(Arガスによるプラズマ処理)を行った後、密着性向上層として、3.5nmのSiO層(x<2)を成膜し、その上に、10.1nmのNb層(第1の高屈折率層)、27.5nmのSiO層(第1の低屈折率層)、105.0nmのNb層(第2の高屈折率層)および83.5nmのSiO層(第2の低屈折率層)を順に成膜して、反射防止フィルムaを作製した。
これら酸化物薄膜の形成において、アルゴンの導入量および排気量を調整することにより圧力を一定に保ち、プラズマ発光モニタリング(PEM)制御により導入する酸素量を調整した。
上記反射防止フィルムaの反射防止層(SiO層)の表面に、防汚層としてフッ素系の樹脂からなる層を厚み9nmとなるように形成して、反射防止フィルムAを得た。
[実施例2~8、比較例1~4]
各層の厚みを表1に示す厚みとしたこと以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。得られた反射防止フィルムを上記評価(1)~(4)に供した。結果を表1に示す。
Figure 0007100225000002
表1から明らかなように、CIE-Lab表色系におけるaおよびbが上記(1)~(3)を満たすようにして、反射防止フィルムを構成することにより、当該反射防止フィルムにおいては、視認角度に依存する赤色系(マゼンダ~緑色)の変化が抑制される。このような反射防止フィルムを用いれば、上述の如く、ディスプレイの色ムラを視認し難くすることができる。
本発明の反射防止フィルムは、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネルなどの画像表示装置における外光の映り込み防止に好適に利用することができる。
10 基材
21 第1の低屈折率層
22 第2の低屈折率層
31 第1の高屈折率層
32 第2の高屈折率層
100 反射防止フィルム

Claims (6)

  1. 基材と、第1の高屈折率層と、第1の低屈折率層と、第2の高屈折率層と、第2の低屈折率層とをこの順に備える反射防止フィルムであって、
    該第1の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、23nm~52nmであり、
    該第1の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、18nm~51nmであり、
    該第2の高屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、185nm~350nmであり、
    該第2の低屈折率層の波長550nmにおける光学膜厚が、100nm~140nmであり、
    該反射防止フィルムは、標準光源D65による波長380nm~780nmの光Aを、入射角5°で入射させた際の視感度反射率が0.5%以下であり、
    該反射防止フィルムは、該光Aの入射角を5°~50°の範囲で変化させた際の正反射光において、CIE-Lab表色系におけるa値の最大値と最小値との差に対する、CIE-Lab表色系におけるb値の最大値と最小値との差の比(b値の差/a値の差)が、2以上となる、
    反射防止フィルム。
  2. 前記光Aを入射角5°で入射させた際の正反射光が、CIE-Lab表色系において、下記式(1)、(2)および(3)を満足する、請求項1に記載の反射防止フィルム。
    -0.5≦a≦25 ・・・(1)
    ≦-1.04×a+1.5 ・・・(2)
    ≧-1.04×a-11.9 ・・・(3)
  3. 前記光Aを入射角5°~50°で入射させた際の正反射光のCIE-Lab表色系におけるCが、40以下である、請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記第2の低屈折率層の第2の高屈折率層とは反対側に配置された防汚層をさらに備える、
    請求項1から3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記防汚層の厚みが、5nm~13nmである、請求項に記載の反射防止フィルム。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の反射防止フィルムと、粘着剤層と、偏光フィルムとをこの順に備える、反射防止フィルム。
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