JP2014167095A - 熱可塑性エラストマー組成物および成形品 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物および成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に成形することができ、柔軟性、圧縮永久ひずみ特性に優れた成形品を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物を提供すること。
【解決手段】フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)20〜99重量部とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)1〜80重量部の合計100重量部に対し、ゴム(C)1〜100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーとゴムを配合してなる熱可塑性エラストマー組成物および成形品に関するものである。
従来、弾性を有する高分子材料としては、天然ゴムまたは合成ゴムなどのゴム類に架橋剤や補強剤などを配合して高温高圧下で架橋したものが汎用的に用いられている。しかしながらこの様なゴム類では、高温高圧下で長時間にわたって架橋および成形を行なう工程が必要であり、加工性に劣るといった課題があった。また架橋したゴムは熱可塑性を示さないため、熱可塑性樹脂のようにリサイクル成形が一般的に不可能である。そのため、通常の熱可塑性樹脂と同じように射出成形、熱プレス成形、および押出成形などの汎用の溶融成形技術を利用して成形品を容易に製造することのできる熱可塑性エラストマーが近年種々開発されている。
熱可塑性エラストマーのうち、フッ素系熱可塑性エラストマーは柔軟性に富み、高温での圧縮永久ひずみ特性に優れることが知られている。しかし、フッ素系熱可塑性エラストマーは他の成分とアロイ化する際に相溶性が低く、そのため圧縮永久ひずみ特性が低下する課題があり、また、材料コストが高いため、一般的に使用が制限されてきた。
一方、ハードセグメントがポリエステルからなり、ソフトセグメントがポリエーテルからなるポリエステル系エラストマーや、ハードセグメントがポリアミドからなり、ソフトセグメントがポリエーテルからなるポリアミド系エラストマーは柔軟性に乏しく、この柔軟性を改良するためには、ポリマー中のソフトセグメントの含有量を多くする必要がある。ところが、ソフトセグメントの含有量を多くすると、高温の圧縮永久ひずみ特性が劣る課題がある。また、軟質化する他の方法として有機化合物からなる軟化剤を添加する方法が知られているが、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーは結晶性樹脂であり、軟化剤の吸収量が低く、柔軟性はなお不十分であった。
特許文献1には、耐熱性、耐薬品性と柔軟性を兼ね備える組成物として、水素化NBR100重量部に対し、過酸化物架橋型フッ素ゴムを0.1〜10重量部、過酸化物を0.1〜10重量部を含有する未架橋ゴム組成物が開示されている。この組成物は、架橋することで耐熱性、柔軟性が改善されるが、未架橋のままでは柔軟性、耐熱性が不十分であった。一方、架橋することにより、汎用の溶融成形技術による成形が困難となる課題があった。
そこで、成形性に優れ、成形体の圧縮永久歪が小さい組成物として、特許文献2には、体積平均一次粒子径が1nm〜3000nmの架橋ゴム粒子と熱可塑性硬質樹脂を含む熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。この組成物は、柔軟性と圧縮永久ひずみ特性が改善されたものであるが、まだ十分とはいえなかった。
特開2005−344037号公報 特開2011−148887号公報
本発明は、容易に成形することができ、柔軟性、圧縮永久ひずみ特性に優れた成形品を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
(1)フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)20〜99重量部とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)1〜80重量部の合計100重量部に対し、ゴム(C)1〜100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物、
(2)連続相(海相)および分散相(島相)を有するモルフォロジー(相構造)を有し、前記ゴム(C)が分散相(島相)となることを特徴とする(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(3)前記フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)の融点が120℃以上であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(4)前記フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)がポリアミド系熱可塑性エラストマーおよび/またはポリエステル系熱可塑性エラストマーであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(5)前記フッ素系熱可塑性エラストマー(B)のショアーA硬度が80A以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(6)前記ゴム(C)が、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム、水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴムおよびエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形品、
(8)成形品が、300℃以下で溶融可能である(7)に記載の成形品、
(9)成形品が、射出成形品、フィルムまたはシートである(7)または(8)のいずれか1項に記載の成形品、
(10)成形品が自動車用部品または電気・電子部品からである(7)〜(9)のいずれか1項に記載の成形品。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、汎用の溶融成形技術を利用して容易に成形することができ、柔軟性、圧縮永久ひずみ特性に優れた成形品を得ることができる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物はリサイクル性にも優れ、例えば、自動車外装部品用途、電気・電子部品用途等に展開することが可能となる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)20〜99重量部とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)1〜80重量部の合計100重量部に対し、ゴム(C)1〜100重量部を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物である。
本発明でいう「熱可塑性エラストマー」とは、常温ではゴム弾性体としての挙動をとるが、温度上昇によって塑性変形をする有機樹脂のことである(株式会社産業調査会から1993年5月1日付けで発行の実用プラスチック事典の第180頁〜第207頁参照)。熱可塑性エラストマーを配合することにより、汎用の溶融成形技術を利用して容易に成形することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)(以下、「熱可塑性エラストマー(A)」と記載する場合がある)とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)(以下、「熱可塑性エラストマー(B)」と記載する場合がある)を配合してなることを特徴とする。熱可塑性エラストマー(A)は、ゴム(C)の分散性を向上させる効果があるのに対し、フッ素系熱可塑性エラストマー(B)は柔軟性、高温における圧縮永久ひずみ特性に優れる。熱可塑性エラストマー(A)とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)を組み合わせることで、ゴム(C)の分散性が良く、柔軟性、高温における圧縮永久ひずみ特性に優れた成形品を得ることができる。
熱可塑性エラストマー(A)は、フッ素系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性エラストマーである。熱可塑性エラストマー(A)のショアーD硬度は、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の柔軟性をより向上させる観点から、65D以下が好ましく、60D以下がより好ましく、55D以下がさらに好ましい。一方、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の圧縮永久ひずみをより低減する観点からは、55D以上が好ましく、60D以上がより好ましい。ここで、熱可塑性エラストマー(A)のショアーD硬度は、熱可塑性エラストマー(A)からなる厚み3mmの角板を作製し、JIS K6253−1997に規定する「デュロメータ硬さ試験(タイプD)」により測定することができる。
また、熱可塑性エラストマー(A)の融点は、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の高温における圧縮永久ひずみをより低減する観点から、120℃以上が好ましく、125℃以上がより好ましく、130℃以上がさらに好ましい。ここで、熱可塑性エラストマー(A)の融点は、示差走査熱量計を用いて、試料10mg、窒素雰囲気下中、30℃から昇温速度20℃/分で昇温することにより測定することができる。
融点が120℃以上である熱可塑性エラストマー(A)としては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが例示される。これらを2種以上配合してもよい。これらの中でも、硬度や機械的特性のバランスからポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが好ましい。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、炭素数2〜12の脂肪族および/または脂環族ジオールと、芳香族ジカルボン酸またはそのアルキルエステルと、ポリアルキレンエーテルグリコールとを原料とし、エステル化反応またはエステル交換反応により得られるオリゴマーを重縮合させて得られるものが好ましい。
本発明で用いる炭素数2〜12の脂肪族および/または脂環族ジオールとしては、ポリエステルの原料、特にポリエステルエラストマーの原料として公知のものを用いることができる。脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。脂環族ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。好ましくは、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、特に好ましくは、1,4−ブタンジオールである。これらの1種または2種以上を使用することができる。
芳香族ジカルボン酸としては、ポリエステルの原料、特にポリエステルエラストマーの原料として公知のものが使用できる。例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができる。好ましくは、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、特に好ましくは、テレフタル酸である。これらの2種以上を併用してもよい。また、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルとしては、例えば、ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルフタレート、2,6−ジメチルナフタレート等のジメチルエステルが挙げられる。好ましくは、ジメチルテレフタレート、2,6−ジメチルナフタレートであり、特に好ましくは、ジメチルテレフタレートである。これらは2種以上を併用することができる。
ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、重量平均分子量が400〜6,000のものが好ましく使用される。重量平均分子量が400以上であれば、得られるポリエステルポリエーテルブロック共重合体のブロック性が向上する。500以上がより好ましく、600以上がさらに好ましい。一方、重量平均分子量が6,000以下であれば、系内における相分離を抑制し、ポリマーの物性をより向上させることができる。ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−プロピレンエーテル)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体等が挙げられる。特に好ましくはポリテトラメチレンエーテルグリコールである。
ポリエステル系熱可塑性エラストマー中のポリアルキレンエーテルグリコールの含有量は、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましい。一方、重縮合による生産性の観点から、ポリエステル系熱可塑性エラストマー中のポリアルキレンエーテルグリコールの含有量は、95重量%以下が好ましく、85重量%以下がより好ましく、80重量%以下がさらに好ましい。
また、ポリエステル系熱可塑性エラストマーの原料として、ポリアルキレンエーテルグリコールとともに、脂肪族または脂環式ジカルボン酸と脂肪族ジオールと縮合したポリエステルオリゴマー、脂肪族ラクトンまたは脂肪族モノオールカルボン酸から合成されたポリエステルオリゴマーを用いてもよい。また、上記以外に3官能のジオール、その他のジオールや他のジカルボン酸およびそのエステルを共重合成分として使用してもよく、さらに、アジピン酸等の脂肪族または脂環族のジカルボン酸、または、そのアルキルエステル等も共重合成分として使用してもよい。
脂肪族または脂環式ジカルボン酸と脂肪族ジオールと縮合したポリエステルオリゴマーの例としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸またはコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸のうちの一種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール等のジオールのうちの一種以上とを縮合した構造のポリエステルオリゴマーが挙げられる。脂肪族ラクトンまたは脂肪族モノオールカルボン酸から合成されたポリエステルオリゴマーの例としては、ε−カプロラクトン、ω−オキシカプロン酸等から合成されたポリカプロラクトン系ポリエステルオリゴマーが挙げられる。
本発明におけるエステル化、エステル交換、重縮合反応は、常法に従って行うことができる。これらの反応における触媒としては、スズ、チタン、亜鉛、マンガンなどのアルコラート、塩化物、酸化物など公知の触媒のうち1種、または、2種以上を使用することができ、有機チタン系触媒、特に、テトラブチルチタネートが望ましい。また、助剤として、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、または、それらの金属塩などを加えてもよい。特に、次亜リン酸アルカリ金属塩を添加することは、末端カルボキシル基の含有率が減少し耐加水分解性が良くなることから好ましい。
次亜リン酸アルカリ金属塩としては、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウムなどが挙げられ、特に次亜リン酸ナトリウムが望ましい。この次亜リン酸アルカリ金属塩の添加量は、生成するポリエステル系熱可塑性エラストマーに対し、1〜1,000ppmが好ましい。1ppm以上添加することにより、触媒効果が十分に得られる。3ppm以上がより好ましく、5ppm以上がさらに好ましい。一方、1,000ppm以下であれば、重縮合反応を迅速に進めることができる。200ppm以下がより好ましく、80ppm以下がさらに好ましい。
次亜リン酸アルカリ金属塩などの触媒は、溶液状、スラリー状、固体状のどの状態で溶融ポリマーに添加してもよい。触媒の添加時期は、少なくとも重縮合反応終了前、すなわちエステル化反応前またはエステル交換反応前から重縮合反応終了の前までの間で、どの時期に添加してもよい。特に、減圧重縮合開始直前に、スラリー状で添加することが重合性の低下が少なく好ましい。
また、エステル化、エステル交換、重縮合の各反応工程において、ほかの添加剤が存在していてもよい。例えばヒンダードフェノール系酸化安定剤、ヒンダードアミン系酸化安定剤、リン系酸化安定剤、硫黄系酸化安定剤、トリアゾール系耐光安定剤などのほか、公知の他の添加剤が使用される。特に、本発明では、ヒンダードフェノール系酸化安定剤をポリエステル系熱可塑性エラストマーに対し、0.01〜1重量%添加することが好ましい。エステル化反応およびエステル交換反応は、通常120〜250℃、好ましくは150〜230℃の温度条件で行われ、溶融重縮合反応は、通常1333Pa以下の減圧条件下、200〜280℃の温度条件で2〜6時間行われる。
通常、溶融重合して得られたポリエステル系熱可塑性エラストマーは、融点以上の温度で保持され、順次反応缶から吐出され、ペレット化が行われる。なお、ここで得られたペレットは、必要に応じて、さらに固相重合してもよい。このようなポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、市販のポリマーである「“ペルプレン”(登録商標)P」および「“ペルプレン”S」(東洋紡績(株)製商品名)、「“ハイトレル”(登録商標)」(東レ・デュポン(株)製商品名)、「“ローモッド”(登録商標)」(日本ジーイープラスチック(株)製商品名)、「“ニチゴーポリエスター”(登録商標)」(日本合成化学工業(株)製商品名)、「“ヌーベラン”(登録商標)」(帝人化成(株)製商品名)等がある。
ポリアミド系熱可塑性エラストマーとしては、ポリアミド(ナイロン6,66,11,12等)をハードセグメントとし、ポリエーテルおよび/またはポリエステルをソフトセグメントとするものが好ましい。例えば、ポリエーテルをソフトセグメントとするポリエーテルブロックアミドは下記一般式(I)で示されるものである。
Figure 2014167095
上記一般式(I)中のPAはハードセグメントであるポリアミドのブロックを表し、PGはソフトセグメントであるポリエーテルのブロックを表し、nは1以上の整数を表す。
上記一般式(I)で示されるポリエーテルブロックアミドは、米国特許第3,044,978号明細書等に開示されている様に、それ自体は公知の物質である。
上記一般式(I)で示されるポリエーテルブロックアミドは、例えば、ジアミンとジカルボン酸の塩、ラクタム類、またはアミノジカルボン酸などのPA構成成分と、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール(PG構成成分)と、ジカルボン酸とを重縮合させることによって調製される。市販品としては「“ペバックス”(登録商標)」(アルケマ(株)製商品名)、「“ダイアミド”(登録商標)」(ダイセル・エボニック(株)製商品名)、「“UBESTA”(登録商標)XPA」(宇部興産(株)製商品名)、「“ノバミッド”(登録商標)」(DSM(株)製商品名)、「“グリラックス”(登録商標)」(東洋紡(株)製商品名)、「“グリロン”(登録商標)」(エムスケミー・ジャパン(株)製商品名)等がある。
本発明でいうフッ素系熱可塑性エラストマー(B)は、フッ素原子を含有する熱可塑性エラストマーであれば特に限定されるものではないが、少なくとも1種のソフトセグメントと、少なくとも1種のハードセグメントとからなり、かつソフトセグメントとハードセグメントのうち、少なくとも一方がフッ素原子を含有することが好ましい。熱可塑性エラストマー(B)は、架橋部位を有してもよい。
ソフトセグメントは、熱可塑性エラストマー(B)に柔軟性を付与する部分である。ソフトセグメントのガラス転移点は25℃以下が好ましく、より好ましくは0℃以下である。その構成単位としては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、下記一般式(II)で表されるパーフルオロビニルエーテルなどのパーハロオレフィン、フッ化ビニリデン(VdF)、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体や、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの非フッ素単量体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
CF=CFO(CFCFXO)−(CFCFCFO)−R (II)
上記一般式(II)中、Xはフッ素原子または−CF、Rは炭素原子数1〜5のパーフルオロアルキル基、pは0〜5の整数、qは0〜5の整数を示す。
架橋部位を与える単量体としては、例えば、下記一般式(III)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、下記一般式(IV)で表される単量体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
CX =CX−RCHR (III)
上記一般式(III)中、Xは水素原子、フッ素原子または−CH、Rはフルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基またはパーフルオロポリオキシアルキレン基、Rは水素原子または−CH、Xはヨウ素原子または臭素原子である。
CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF−X (IV)
上記一般式(IV)中、jは0〜5の整数、kは1〜3の整数、Xはシアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基または臭素原子である。
これらの中でも、ソフトセグメントは、TFE/VdF/HFP共重合体が好ましく、その共重合比率は、TFE/VdF/HFP=0〜35/40〜90/5〜50(モル%)が好ましい。
また、熱可塑性エラストマー(B)のソフトセグメントの数平均分子量は、得られる熱可塑性エラストマー(B)全体へ柔軟性の付与、弾性の付与、機械的物性の付与の点から、3,000〜750,000が好ましく、5,000〜300,000がより好ましい。
つぎに、ハードセグメントの構成単位としては、TFE、CTFE、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、PAVEとする)、HFP、下記一般式(V)で表される化合物、パーフルオロ−2−ブテンなどのパーハロオレフィン、VdF、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、下記一般式(VI)で表される化合物、CH2=C(CF32などの部分フッ素化オレフィン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、ビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステル、アクリル酸などの非フッ素単量体などを挙げることができる。これらを2種以上用いてもよい。
CF=CF(CFr (V)
上記一般式(V)中、rは1〜10の整数、Xはフッ素原子または塩素原子である。
CH=CX−(CF−X (VI)
上記一般式(VI)中、Xは、水素原子またはフッ素原子、sは1〜10の整数である。
これらの中でも、ハードセグメントは、TFE/エチレンの共重合体が好ましく、その共重合比率は、TFE/エチレン=20〜80/80〜20(モル%)が好ましい。
熱可塑性エラストマー(B)は、1分子中にソフトセグメントとハードセグメントがブロックやグラフトの形態で結合した含フッ素多元セグメント化ポリマーであることが好ましく、1個のソフトセグメントと、2個のハードセグメントからなり、かつそのうちの少なくとも一方が含フッ素ポリマーセグメントであるトリブロックポリマーであることが好ましい。
得られるハードセグメントの数平均分子量は、組成物全体への耐熱性の付与、機械的物性の付与の点から、1,000〜1,200,000が好ましく、より好ましくは3,000〜600,000である。
かかる熱可塑性エラストマー(B)の製造方法としては、ソフトセグメントとハードセグメントとをブロックやグラフトなどの形態でつなぎ、含フッ素多元セグメント化ポリマーとする、公知の種々の方法が採用できる。なかでも特公昭58−4728号公報などに示されたブロック型の含フッ素多元セグメント化ポリマーの製造方法や、特開昭62−34324号公報に示されたグラフト型の含フッ素多元セグメント化ポリマーの製造方法などが好ましく採用できる。とりわけ、セグメント化率(ブロック化率)が高く、均質で規則的なセグメント化ポリマーが得られることから、特公昭58−4728号公報、高分子論文集(Vol.49、No.10、1992)記載のいわゆるヨウ素移動重合法が好ましい。
ヨウ素移動重合法を用いた熱可塑性エラストマー(B)のソフトセグメントの好ましい製造方法としては、例えば、実質的に無酸素下で、水媒体中で、ヨウ素化合物または臭素化合物の存在下に、前記パーハロオレフィンと、架橋部位を与える単量体を加圧下で撹拌しながらラジカル開始剤の存在下、乳化重合を行なう方法が挙げられる。ヨウ素化合物または臭素化合物の代表例としては、下記一般式(VII)で表される化合物が挙げられる。かかる化合物のヨウ素または臭素が架橋点として機能する。
Br (VII)
上記一般式(VII)中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、Rは炭素原子数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい。
上記一般式(VII)で表される化合物としては、例えば、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CFBr、BrCFCFBr、CFCFBrCFBr、CFClBr、BrCFCFClBr、CFBrClCFClBr、BrCFCFCFBr、BrCFCFBrOCF、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などが挙げられる。これらの化合物を2種以上使用することもできる。
これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性などの点から、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、ジヨードメタンなどが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、従来からフッ素系熱可塑性エラストマーの重合に使用されているものを用いることができ、有機および無機の過酸化物ならびにアゾ化合物などが挙げられる。典型的な開始剤としては、過硫酸塩類、過酸化カーボネート類、過酸化エステル類などが挙げられ、過硫酸アンモニウム(APS)がより好ましい。APSは単独で使用してもよく、またサルファイト類、亜硫酸塩類などの還元剤と組み合わせて使用することもできる。
乳化重合に使用される乳化剤としては、広範囲なものが使用可能であるが、重合中におこる乳化剤分子への連鎖移動反応を抑制する観点から、フルオロカーボン鎖、またはフルオロポリエーテル鎖を有するカルボン酸の塩類が望ましい。乳化剤の使用量は、添加される水の約0.05〜2重量%が好ましく、0.2〜1.5重量%がより好ましい。
重合圧力は、広い範囲で変化させることができる。一般には、0.5〜5MPaの範囲である。重合圧力は、高い程重合速度が大きくなるため、生産性の向上の観点から、0.8MPa以上が好ましい。
前記ヨウ素移動重合法により得られるソフトセグメントの末端部分はパーハロ型となっており、ハードセグメントのブロック共重合の開始点となるヨウ素原子を有している。
ついで、ハードセグメントを構成する前記単量体を、同様にフッ素系ヨウ素移動重合法を用いて重合することにより、ハードセグメントを得ることができる。
また、熱可塑性エラストマー(B)には、ハードセグメントが結合していないソフトセグメントのみのポリマーを含んでもよいが、ソフトセグメントのみのポリマーは、熱可塑性エラストマー(B)中20重量%以下が好ましく、より好ましくは10重量%以下である。
熱可塑性エラストマー(B)のショアーA硬度は、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の柔軟性をより向上させる観点から、80A以下が好ましく、75A以下がより好ましく、70A以下がさらに好ましい。ここで、熱可塑性エラストマー(B)のショアーA硬度は、熱可塑性エラストマー(B)からなる厚み3mmの角板を作製し、JIS K6253−1997に規定する「デュロメータ硬さ試験(タイプA)」により測定することができる。このような硬度を有する熱可塑性エラストマー(B)として、例えば、「ダイエルサーモプラスチック」(ダイキン工業(株)製商品名)等がある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー(A)および熱可塑性エラストマー(B)の合計100重量部に対して、熱可塑性エラストマー(A)を20〜99重量部、熱可塑性エラストマー(B)を1〜80重量部配合してなる。熱可塑性エラストマー(A)の配合量が20重量部未満であると、熱可塑性エラストマー(B)と後述するゴム(C)との相溶性低下により、熱可塑性エラストマー組成物の分散性が低下し、得られる成形品の高温における圧縮永久ひずみが増大する。熱可塑性エラストマー(A)の配合量は25重量部以上が好ましく、30重量部以上がより好ましい。一方、熱可塑性エラストマー(B)の配合量が1重量部未満であると、柔軟性が低下し、得られる成形品の高温における圧縮永久ひずみが増大する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、さらにゴム(C)を配合してなる。ゴム(C)を配合することで柔軟性に優れた成形品を得ることができる。
ゴム(C)としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエンランダム共重合ゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴムおよびアクリル酸エステル・ブタジエン共重合ゴム等の非ハロゲンジエン系ゴム、水素化ポリイソプレンゴム、水素化スチレン・ブタジエンランダム共重合ゴム、水素化スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、水素化ポリブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム、水素化アクリル酸エステル・ブタジエン共重合ゴム等の水素化非ハロゲンジエン系ゴム、(メタ)アクリル酸エステルゴム、(メタ)アクリル酸エステル・エチレン共重合ゴム、(メタ)アクリル酸エステル・エチレン・(メタ)アクリル酸共重合ゴム、(メタ)アクリル酸エステル・エチレン・グリシジル(メタ)アクリル酸アステル共重合ゴム等のアクリルゴム、エピクロルヒドリンのホモポリマーおよびエチレンオキサイドとの共重合体からなるエピクロルヒドリンゴム、エチレン・プロピレン共重合ゴムおよびエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム等のオレフィン系ゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムおよび塩素化ブチルゴム等のハロゲン化ゴム、ジメチルポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサンおよびメチルフェニルビニルシロキサン等のシリコーン系ゴムが例示される。これらを2種以上用いてもよい。得られる成形品の柔軟性やゴム弾性をより向上させる観点から、これらの中でも、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(水添NBR)、エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、(メタ)アクリル酸エステル・エチレン・(メタ)アクリル酸共重合ゴム、(メタ)アクリル酸エステル・エチレン・グリシジル(メタ)アクリル酸アステル共重合ゴムが好ましく、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(水添NBR)およびエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)がより好ましい。
ゴム(C)の形状は特に限定されず、コア層(最内層)とそれを覆う1以上の層(シェル層)から構成され、また、隣接し合った層が異種の重合体から構成される構造を有するコアシェル型ゴム粒子であってもよい。前記コアシェル型ゴム粒子を構成する層の数は、特に限定されるものではなく、2層以上であればよく、3層以上または4層以上であってもよい。なお、コアシェル型ゴム粒子を構成する層が3層以上の場合、最内層を除く全ての層をシェル層とする。前記コアシェル型ゴム粒子としては、内部に少なくとも1層以上のゴム層を有し、コア層(最内層)にゴム層を有することが好ましい。
コアシェル型ゴム粒子において、ゴム層の種類は、特に限定されるものではなく、ゴム弾性を有するものであればよい。例えば、アクリルゴム、シリコーンゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、共役ジエンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴムなどが挙げられる。ここで、例えば、アクリルゴムとは、アクリル成分を重合して得られるゴムを指し、シリコーンゴムとは、シリコーン成分を重合して得られるゴムを指す。これらを2種以上含有してもよい。アクリル成分としては、例えば、アクリル酸エチルやアクリル酸ブチルなどが挙げられる。シリコーン成分としては、例えば、ジメチルシロキサンやフェニルメチルシロキサンなどが挙げられる。スチレン成分としては、例えば、スチレンやα−メチルスチレンなどが挙げられる。ニトリル成分としては、例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどが挙げられる。共役ジエン成分としては、例えば、ブタジエンやイソプレンなどが挙げられる。また、これらのゴムの成分を2種以上共重合して得られるゴムを含有してもよく、例えば、前述のアクリル成分およびシリコーン成分を共重合して得られるゴム、前述のアクリル成分およびスチレン成分を共重合して得られるゴム、前述のアクリル成分および共役ジエン成分を共重合して得られるゴム、前述のアクリル成分およびシリコーン成分およびスチレン成分を共重合して得られるゴムなどが挙げられる。また、これらの成分の他に、ジビニルベンゼン、アリルアクリレート、ブチレングリコールジアクリレートなどの架橋性成分を共重合して架橋させたゴムも好ましい。
これらの中でも、アクリル酸エチルやアクリル酸ブチルなどのアクリル成分を重合して得られるゴム(アクリルゴム)、ジメチルシロキサンやフェニルメチルシロキサンなどのシリコーン成分を重合して得られるゴム(シリコーンゴム)、アクリル酸エチルやアクリル酸ブチルなどのアクリル成分およびジメチルシロキサンやフェニルメチルシロキサンなどのシリコーン成分を共重合して得られるゴム(アクリル/シリコーンゴム)、ブタジエンやイソプレンなどの共役ジエン成分を共重合して得られるゴム(共役ジエンゴム)が好ましい。これらのゴムを選択することにより、得られる熱可塑性エラストマーの耐油性を向上させることができる。
コアシェル型ゴム粒子において、シェル層を形成する成分としては、例えば、グリシジル基含有ビニル系単位、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、不飽和ジカルボン酸無水物系単位、脂肪族ビニル系単位、芳香族ビニル系単位、シアン化ビニル系単位、マレイミド系単位、不飽和ジカルボン酸系単位および/またはその他のビニル系単位を有する重合体などが挙げられる。中でも、グリシジル基含有ビニル系単位、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位および/または不飽和ジカルボン酸無水物系単位を有する重合体が好ましい。
グリシジル基含有ビニル系単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルグリシジルエーテル、スチレン−4−グリシジルエーテルまたは4−グリシジルスチレンなどに由来する単位が挙げられる。これらの単位を2種以上有してもよい。
不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位としては、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する単位が好ましく使用される。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシルなどに由来する単位が挙げられる。これら2種以上有してもよい。また、アルキル基の水素の少なくとも一部が置換されていてもよく、置換基としては、例えば、アミノ基やヒドロキシル基、ハロゲン基などが挙げられる。
不飽和ジカルボン酸無水物系単位としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸または無水アコニット酸などに由来する単位が挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性を向上する効果が大きいという観点から、無水マレイン酸に由来する単位が好ましく使用される。これらの単位を2種以上有してもよい。
前記コアシェル型ゴム粒子の粒子径は、特に限定されるものではないが、コアシェル型ゴム粒子の分散性の観点から、一次粒子径が0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。一方、高温における圧縮永久ひずみ特性をより向上させる観点から、一次粒子径が1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましく、0.6μm以下であることがさらに好ましい。
前記コアシェル型ゴム粒子において、コア層とシェル層の重量比は、特に限定されるものではないが、柔軟性をより向上させる観点から、コアシェル型ゴム粒子全体に対して、コア層が50重量%以上であることが好ましく、55重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。一方、コアシェル型ゴム粒子の分散性の観点から、コアシェル型ゴム粒子全体に対して、コア層が95重量%以下あることが好ましい。
コアシェル型ゴム粒子は、市販品を用いてもよいし、公知の方法により作製することもできる。
コアシェル型ゴム粒子の市販品としては、例えば、ロームアンドハース社製“パラロイド”(登録商標)、三菱レイヨン(株)製“メタブレン”(登録商標)、(株)カネカ製“カネエース”(登録商標)、アイカ工業(株)製“スタフィロイド”(登録商標)または(株)クラレ製“パラフェイス”(登録商標)などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
また、ゴム(C)の配合量は、熱可塑性エラストマー(A)と熱可塑性エラストマー(B)の合計100重量部に対して、1〜100重量部である。ゴム(C)の配合量が1重量部未満では、得られる成形品の柔軟性が低下する。10重量部以上が好ましく、20重量部以上がさらに好ましい。一方、ゴム(C)の配合量が100重量部を超えると、耐熱性が低下し、高温での圧縮永久ひずみが大きくなる傾向にある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、目的を損なわない範囲で必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、染料、顔料、可塑剤、粘着付与樹脂、架橋剤、架橋助剤、改質剤、難燃剤、離型剤、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維、金属フレーク等の添加剤や補強剤を配合することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、より優れた柔軟性、圧縮永久ひずみ特性を発現させるために、連続相(海相)および分散相(島相)を有するモルフォロジー(相構造)を有することが好ましく、前記ゴム(C)が分散相(島相)となるモルフォロジーを有することがより好ましい。かかるモルフォロジーを有する熱可塑性エラストマー組成物は、例えば、前記(A)〜(C)成分を前記量配合することにより得ることができる。
熱可塑性エラストマー組成物のモルフォロジーは、例えば、熱可塑性エラストマー組成物からなるペレット、プレス成形品、フィルム、シートあるいは射出成形品などから切削した試料を、光学顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて観察することにより特定することができる。本発明においては、熱可塑性エラストマー組成物のペレットからウルトラミクロトームを用いて超薄切片を切り出したサンプルについて、オスミウム酸、ルテニウム酸、リンタングステン酸で染色し、透過型電子顕微鏡を用いて12万倍に拡大して、切断面を観察することにより、確認することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、熱可塑性エラストマー(A)、熱可塑性エラストマー(B)、ゴム(C)および必要に応じてその他添加剤などを一括混練する方法、いずれかを溶融した後に残る成分を混練する方法などが挙げられる。混練装置としては、バンバリーミキサー、ロール、押出機等の公知の混練装置を採用することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、任意の成形方法により、任意の形状の成形品を成形することが可能である。成形方法としては、例えば、押出成形、射出成形、中空成形、カレンダ成形、圧縮成形、真空成形、発泡成形等の溶融成形方法が挙げられ、特に射出成形が好ましい。成形品の形状としては、例えば、ペレット状、板状、繊維状、ストランド状、フィルムまたはシート状、パイプ状、中空状、箱状、リング状等が挙げられる。フィルム状またはシート状が好ましい。
本発明の成形品は、リサイクルできることが好ましいことから、300℃以下で溶融可能であることが好ましい。300℃以下で溶融可能な熱可塑性エラストマー(A)、熱可塑性エラストマー(B)を使用することで、300℃以下で溶融可能な熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
本発明の成形品のショアーA硬度は、80A以下が好ましく、70A以下がより好ましい。また、圧縮永久ひずみ(120℃×70時間熱処理後)は80%以下が好ましい。
本発明の成形品は、自動車用部品、電気・電子部品、精密機器、一般消費財用途の各種成形品等として有用である。これらの中でも、フィルムおよびシート用途として好適であり、包装用フィルムおよびシート、自動車部材用フィルムおよびシート、工業用フィルムおよびシート、農業・土木用フィルムおよびシート、医療用フィルムおよびシート、電気・電子機器部材用フィルムおよびシート、生活雑貨用フィルムおよびシート等に好適に使用される。特に、柔軟かつ高温での圧縮永久ひずみ特性に優れることから、自動車用部品、電気・電子部品に好適に使用される。
以下、実施例を挙げて本発明の効果をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。
(1)相構造
各実施例および比較例により得られたペレットからウルトラミクロトームを用いて超薄切片を切り出したサンプルについて、分散相のコントラストを明確にするため、オスミウム酸、ルテニウム酸、リンタングステン酸で染色し、日立製作所製H−7100型透過型電子顕微鏡を用いて12万倍に拡大して、切断面の相構造を観察した。ゴム(C)が分散相(島相)を形成している場合は○、ゴム(C)が分散相(島相)を形成していない場合は×と評価した。
(2)硬度
各実施例および比較例に用いる熱可塑性エラストマー(A)からなる厚み3mmの角板を作製し、JIS K6253−1997に規定する「デュロメータ硬さ試験(タイプD)」により、ショアーD硬度を測定した。
各実施例および比較例に用いる熱可塑性エラストマー(B)からなる厚み3mmの角板を作製し、JIS K6253−1997に規定する「デュロメータ硬さ試験(タイプA)」により、ショアーA硬度を測定した。
各実施例および比較例により得られたペレットから、住友重機械工業(株)製射出成形機(SG−75H−MIV)を用いて、80mm×80mm×厚さ3mmの角板(フィルムゲート)を成形した。このとき、射出成形機の温度は、ホッパ下から先端に向かって、230℃−235℃−240℃−240℃に設定し、金型温度は30℃、保圧10秒、冷却時間20秒の成形サイクル条件とした。得られた角板を用いて、JIS K6253−1997で規定する「デュロメータ硬さ試験(タイプA)」により、ショアーA硬度を測定した。
(3)圧縮永久ひずみ
各実施例および比較例により得られたペレットから、住友重機械工業(株)製射出成形機(SG−75H−MIV)を用いて、JIS K6262に準拠した圧縮永久ひずみ試験片を成形した。このとき、射出成形機の温度は、ホッパ下から先端に向かって、230℃−235℃−240℃−240℃に設定し、金型温度は30℃、保圧10秒、冷却時間20秒の成形サイクル条件とした。得られた試験片について、JIS K6262に準拠し、スペーサーにより25%圧縮した状態で、120℃×70時間熱処理を行い、試験片の厚さを測定した。熱処理後、23℃恒温室で30分間静置した後、試験片の厚さを測定し、下記式(VIII)を用いて圧縮永久ひずみを算出した。
Figure 2014167095
上記式(VIII)中、CSは圧縮永久ひずみ(%)、t0は試験片の元の厚さ(mm)、t1はスペーサーの厚さ(mm)、t2は圧縮装置から取外し30分間静置後の試験片の厚さ(mm)である。
(4)融点
各実施例および比較例に用いた熱可塑性エラストマー(A)のペレットから切り出した試料10mgを窒素雰囲気下中で30℃から昇温速度20℃/分で昇温することにより測定した。
各実施例および比較例に用いた原料は次のとおりである。
ポリアミドTPE:ポリアミド系熱可塑性エラストマー「UBESTA XPA9040X」(宇部興産(株)製)、融点135℃、ショアーD硬度40D
ポリエステルTPE1:ポリエステル系熱可塑性エラストマー「Hytrel 4047N」(東レ・デュポン(株)製)、融点182℃、ショアーD硬度40D
ポリエステルTPE2:ポリエステル系熱可塑性エラストマー「Hytrel 7247」(東レ・デュポン(株)製)、融点216℃、ショアーD硬度72D
フッ素TPE:フッ素系熱可塑性エラストマー「ダイエルサーモプラスチック T−530」(ダイキン工業(株)製)、ショアーA硬度61A
HNBR:水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム「ZETPOL 0020」(日本ゼオン(株)製)
NBR:アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム「NIPOL HF01」(日本ゼオン(株)製)
EPDM:エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム「三井EPT 3092PM」(三井化学(株))
コアシェルゴム:温度計、撹拌機、還流冷却器、窒素流入口、単量体と乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水140重量部、パルミチン酸カリウム0.05重量部を仕込み、窒素気流中で撹拌しながら40℃に昇温した。次に、この反応器に、ブチルアクリレート(以下、BAとも言う)8.07重量部、アリルメタクリレート(以下、AMAとも言う)0.43重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.02重量部の混合物を仕込み、その10分後にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006重量部と硫酸第一鉄・7水和塩0.001重量部を蒸留水5重量部に溶解した混合液、およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2重量部を仕込んだ。60分間撹拌後、そこにパルミチン酸カリウム0.08重量部を仕込んだ。10分間撹拌後、そこにBA77.42重量部、AMA4.08重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.2重量部の混合物を360分間かけて滴下した。また、前記の混合物の添加とともに、1.0重量部のパルミチン酸カリウムを5重量%濃度の水溶液にしたものを360分間かけて連続的に追加した。添加終了後、クメンハイドロパーオキサイド0.1重量部を添加し、さらに60分間撹拌を続けて重合を完結させ、架橋ゴム粒子のラテックスを得た。そこに、シェル成分として、メチルメタクリレート(以下、MMAとも言う)9.5重量部、ブチルアクリレート(以下、BAとも言う)0.5重量部、およびクメンハイドロパーオキサイド0.01重量部の混合物を45℃で60分間かけて連続的に添加した。添加終了後、クメンハイドロパーオキサイド0.1重量部を添加し、さらに60分間撹拌を続けて重合を完結した(単量体成分の重合転化率は99.1%であった)。以上により架橋ゴム粒子90重量%からなるコア層とシェル重合体10重量%からなるシェル層からなるコアシェルゴム100重量%であり、また架橋ゴム粒子単量体中の多官能性単量体が5重量%であるコアシェルゴムのラテックスを得た。このコアシェルゴムのラテックスを温度30℃に冷却し、加圧ノズルの一種である旋回流式円錐ノズルでノズル径0.6mmを用い、噴霧圧力3.7kg/cmにて、塔底部液面からの高さ5m、直径60cmの円筒状の装置中に、体積平均液滴径が約200μmの液滴となるように噴霧した。それと同時に、35重量%濃度の塩化カルシウム水溶液を、塩化カルシウム固形分がコアシェルゴムの固形分100重量部に対し5〜15重量部となるように二流体ノズルにて空気と混合しながら、液滴径0.1〜10μmで噴霧した。塔内を落下したラテックス液滴は、塔底部にて30℃の1.0重量%濃度の塩化カルシウム水溶液を入れた受槽に投入され、これを回収した。得られた凝固ラテックス粒子水溶液に、5重量%濃度のパルミチン酸カリウム水溶液をパルミチン酸カリウム固形分がコアシェルゴムの固形分100重量部に対し1.5重量部となるよう添加し、熱処理した後、脱水、乾燥することにより得たコアシェルゴムの粉末。
PA:ポリアミド6樹脂(融点225℃、末端アミノ基濃度4.5×10−5mol/g、98%硫酸1g/dlでの相対粘度3.40であるポリアミド6樹脂)。
[実施例1〜11、比較例1〜6]
表1〜2記載の原料を、シリンダー温度を240℃に設定し、ニーディングゾーンを2つ設けたスクリューアレンジとし、スクリュー回転数150rpmとした2軸スクリュー押出機(JSW社製TEX30XSSST)(L/D=45.5(ここでのLは原料供給口から吐出口までの長さである。))に供給して溶融混練し、ダイから吐出後のガットを10℃に温調した水を満たした冷却バス中を15秒間かけて通過させることで急冷し構造を固定した後、ストランドカッターでペレタイズしペレットを得た。得られたペレットを用いて前記方法により評価した結果を表1〜2に示した。
Figure 2014167095
Figure 2014167095
以上の結果から、熱可塑性エラストマー(A)20〜99重量部と熱可塑性エラストマー(B)1〜80重量部の合計100重量部に対し、ゴム(C)を1〜100重量部配合することで、ゴム(C)が分散相(島相)となる熱可塑性エラストマー組成物が得られ、これらの熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形品は、ショアーA硬度が80A以下かつ圧縮永久ひずみ(120℃×70時間熱処理後)が80%以下となり、柔軟性と圧縮永久ひずみ特性に優れることがわかる。かかる熱可塑性エラストマー組成物は架橋を用いないことから、容易に成形可能である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品は、柔軟性、圧縮永久ひずみ特性に優れ、さらに容易に製造可能でリサイクル性に優れる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、これらの特性を活かして各種成形品に広く用いることができ、特に、自動車外装部品用途や電気・電子部品用途として有用に用いることができる。

Claims (10)

  1. フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)20〜99重量部とフッ素系熱可塑性エラストマー(B)1〜80重量部の合計100重量部に対し、ゴム(C)1〜100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 連続相(海相)および分散相(島相)を有するモルフォロジー(相構造)を有し、前記ゴム(C)が分散相(島相)となることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)の融点が120℃以上であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記フッ素系熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性エラストマー(A)がポリアミド系熱可塑性エラストマーおよび/またはポリエステル系熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 前記フッ素系熱可塑性エラストマー(B)のショアーA硬度が80A以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 前記ゴム(C)が、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム、水素化アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴムおよびエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形品。
  8. 成形品が、300℃以下で溶融可能である請求項7に記載の成形品。
  9. 成形品が、射出成形品、フィルムまたはシートである請求項7または8のいずれか1項に記載の成形品。
  10. 成形品が自動車用部品または電気・電子部品である請求項7〜9のいずれか1項に記載の成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170080868A (ko) * 2015-12-30 2017-07-11 주식회사 삼양사 내유성이 우수한 열가소성 폴리에스테르계 엘라스토머 수지 조성물 및 그를 위한 고무 마스터배치

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KR20170080868A (ko) * 2015-12-30 2017-07-11 주식회사 삼양사 내유성이 우수한 열가소성 폴리에스테르계 엘라스토머 수지 조성물 및 그를 위한 고무 마스터배치
KR101897681B1 (ko) 2015-12-30 2018-09-13 주식회사 삼양사 내유성이 우수한 열가소성 폴리에스테르계 엘라스토머 수지 조성물

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