JP2014167073A - エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】200℃以上、250℃以下の高温で、半導体用チップの封止材料として使用可能なエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係るエポキシ樹脂組成物の原料となるエポキシ樹脂は、下記一般式に係る分子構造を有する。
【化1】

(一般式中、Mは、少なくとも一つ以上のベンゼン環を含むメソゲン基である)
【選択図】なし

Description

本発明はエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂組成物に関する。
近年、太陽光発電や電気自動車などの急速な開発に伴い、電力変換効率の向上が求められており、パワー半導体の高性能化が必要不可欠とされている。従来、パワー半導体用のチップとしてはSiが広く用いられてきたが、現在では、Siに比べて破壊電界強度が高いSiCが注目を集めている。SiCをパワー半導体用のチップとして用いることで電力のロスを減少させ、かつシステムの小型化が可能となる。
これらのことから、自動車や航空機などの様々なアプリケーションにおいてSiCの利用が検討されている。SiCは非常に優れた耐熱性を有しているため、高温領域においてもパワー半導体用のチップとして動作が可能であるが、それに付随する封止材料においても250℃以上の高耐熱性が強く求められている(非特許文献1、2)。
従来、半導体用の封止材料としてはエポキシ樹脂組成物が広く用いられているが、汎用のエポキシ樹脂組成物のガラス転移温度は200℃未満であり、SiCの利用に伴う封止材料の高耐熱性の要求を十分に満たすことは出来ていない。
一般的に耐熱性を向上させる手法として、ネットワークポリマーを形成するために必要な架橋点を増加させる方法が用いられている。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を芳香族ジアミンで硬化した系の架橋密度を増加させることで、ガラス転移温度が上昇し、ゴム状領域での弾性率が増加することを報告されている(非特許文献3)。また、4官能型アミンエポキシ樹脂をジアミノジフェニルメタンにより硬化し、架橋密度を高くすることで、優れた耐熱性を示すことが報告されている(非特許文献4)。しかしながら、上記樹脂組成物の力学的性質は、架橋密度の増加により、網目鎖の運動性が低下し、脆性的であることが欠点となっている。
一方、非特許文献5に記載のように、骨格中に剛直なメソゲン基を有するエポキシ樹脂組成物は、汎用のエポキシ樹脂に比べ、優れた熱的、力学的性質を示す。このことから、メソゲン骨格エポキシ樹脂は塗料、接着、電子部品材料などの幅広い分野で応用するため、様々な研究が行われてきた。当該研究に関し、本発明者らによって、メソゲン骨格エポキシ樹脂組成物の優れた耐熱性は、剛直なメソゲン基によるミクロブラウン運動の抑制に起因することが報告されている(非特許文献6)。また、力学的性質については、エポキシ樹脂組成物に応力負荷を加えた際、メソゲン基同士がスリップし、破壊時に配向を伴う変形による力学エネルギー吸収が生じることを明らかにしてきた(非特許文献7)。
H. Matsunami, Microelectronic Engineering 83 (2006) p2-4 L. Coppola1 et. al., Power Electronics Specialists Conference, 2007. PESC 2007. IEEE, p2234-2240 新保正樹ら、日本接着協会誌,vol.10 No.4(1974) p22-29 新保正樹ら、日本接着協会誌,vol.14 No.3(1978)p111-119 YIQUAN ZHENG et. al., Journal of Polymer Science: Part B: Polymer Physics, Vol. 45, 2835-2841 (2007) M. OCHI et. al., Journal of Polymer Science: Part B: Polymer Physics. Vol. 35, p397-405, (2007) M. Harada et. al., Journal of Polymer Science: Part B: Polymer Physics, Vol. 43, 1296-1302 (2005)
上述のように、200℃以上、250℃以下の高温範囲で使用可能なエポキシ樹脂の開発は進んでいるものの、高温になるほど、封止材料としてのエポキシ樹脂に不具合が生じてしまう。具体的には、高温でガラス転移し易く、高温での弾性率の低下、線膨張係数の増加の度合が大きくなる、等の問題がある。このため、エポキシ樹脂組成物が変形し易く、チップから剥がれ易いため、封止材料として改良点の余地がある。
上記問題に鑑み、本発明の目的は、200℃以上、250℃以下の高温で、半導体用チップの封止材料として使用可能なエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、エポキシ樹脂の新たな設計において、ネットワークポリマーを形成するために必要な架橋点を増加させると共に、耐熱構造であるメソゲン基の濃度(数)を増加するべく鋭意検討を行った。そして、ペンタエリトリチル基を分岐中心とし、4分岐構造を備えた4官能性メソゲン骨格エポキシ樹脂を合成するに至り、このエポキシ樹脂から調製したエポキシ樹脂組成物(硬化物)の高温特性が優れることを見出した。
すなわち、本発明に係るエポキシ樹脂は、
下記一般式に係る分子構造を有するエポキシ樹脂であることを特徴としている。
(一般式中、Mは、少なくとも一つ以上のベンゼン環を含むメソゲン基である)
また、上記エポキシ樹脂では、上記一般式における
はそれぞれ独立して、下記一般式群に示される構造の何れかであることが好ましい。
(上記一般式群中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、エチル基、t−ブチル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、nは、0〜4の整数である)
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂をモノマー単位として含むものである。
また、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、無機充填剤を含んでいてもよい。
また、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、繊維を含んでいてもよい。
本発明のエポキシ樹脂は、高温特定に優れたエポキシ樹脂組成物のモノマーとして使用できる。すなわち、当該エポキシ樹脂組成物は、4つのエポキシ基を含む4官能型であると共に、分岐した4つの炭素鎖にそれぞれメソゲン基を含むテトラメソゲン構造を有している。当該エポキシ樹脂は、4官能型構造によって架橋点が多く、形成されたエポキシ樹脂組成物において複雑に架橋した樹脂構造が形成される。さらに、メソゲン基により、エポキシ樹脂組成物に優れた熱的、力学的性質が付与される。このため、当該エポキシ樹脂組成物は、高温であっても変形が生じ難く、特にパワー半導体用SiCチップの封止材料として非常に有用である。
実施例1で得た化合物を示す写真図であり、(a)は1段階目中間体を、(b)は2段階目中間体を、(c)は、エポキシ樹脂を示す。 実施例1で得た2段階目中間体およびエポキシ樹脂のFT-IRスペクトルを示すグラフである。 実施例1で得たエポキシ樹脂の1H-NMRスペクトルを示すグラフである。 実施例1で得たエポキシ樹脂のGPCの測定結果を示すグラフである。 実施例1で得たエポキシ樹脂のDSCの測定結果を示すグラフである。 実施例2で得たエポキシ樹脂組成物のFT-IRスペクトルを示すグラフである。 実施例2で得たエポキシ樹脂組成物に係る図であり、(a)は光学写真を、(b)は偏光顕微鏡写真を示す図である。 各エポキシ樹脂組成物の貯蔵弾性率の測定結果を示すグラフである。 各エポキシ樹脂組成物の線膨張係数の測定結果を示すグラフである。
本発明に係る実施の形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、モノマーとしてのエポキシ樹脂を原料として形成される。まず、エポキシ樹脂について説明する。
[エポキシ樹脂の構造]
本発明に係るエポキシ樹脂は、4分岐構造を有するペンタエリトリチル基を中核とする構造を有しており、さらに、メソゲン骨格を含み、末端にエポキシ基構造を有している。具体的には、下記一般式に係る分子構造を有する。
(一般式中、Mは、少なくとも一つ以上のベンゼン環を含むメソゲン基である)
上記Mで示されるメソゲン基とは、少なくとも一つ以上のベンゼン環を含んでおり、エポキシ樹脂に耐熱性を付与するものである。上記メソゲン基は、複数のベンゼン環を含有し、剛直な構造であることが好ましい。
上記Mをより具体的に示すと、−M−X−M−と示すことができる。ここで、中心構造Xとしては、直接結合、−CH=N−、−CH=CH−、−CH=C(Me)−、−CH=C(CN)−、−C≡C−、−CH=N(→O)−、−CH=CH−CO−、−N=N−、−N=N(→O)−、−COO−、−CONH−または−CO−が挙げられる。Mは、ペンタエリトリチル基側の酸素原子に結合しており、Mは、エポキシ基側の酸素原子に結合しており、MおよびMの少なくとも一方は、一つ以上のベンゼン環を含んでいる。MおよびMとしては、それぞれ独立して、フェニル基(ベンゼン環)、ビフェニル基、ターフェニル基、ベンジル基、ピリミジン基、シクロヘキシル基およびシクロヘキセン基;並びに、ピペリジン基、テトラヒドロピラン基およびピリジン基などのヘテロ六員環基が挙げられるこれらの置換基は、水素、メチル基、エチル基、t−ブチル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子によって置換されていてもよい。
上記メソゲン基Mが、−CH=N−、−COO−、複数のベンゼン環、またはシクロヘキセン基を含む場合、得られるエポキシ樹脂組成物に高耐熱性を付与できるため非常に好ましい。
より具体的に好ましいメソゲン基を挙げると、上記一般式における
はそれぞれ独立して、下記一般式群に示される構造の何れかである、ということができる。
(上記一般式群中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、nは、0〜4の整数である)
一般式群に示された構造は、ベンゼン環構造を複数含み、好適に分子運動が抑制された剛直な構造を有するため、エポキシ樹脂にて得られるエポキシ樹脂組成物は高い耐熱性を有するものとなる。
メソゲン基のペンタエリトリチル基と反対側には、エポキシ基が導入されている。本発明に係るエポキシ樹脂は、ペンタエリトリチル基を分岐点として4分岐構造を有し、4つのエポキシ基を介して硬化させた際に、架橋密度の高いエポキシ樹脂組成物が形成される。当該エポキシ樹脂組成物は、4分岐構造による高架橋密度と、メソゲン基に起因する高耐熱性により、封止材料として優れた高温特性を有するため、本発明に係るエポキシ樹脂は、有用なモノマー(プレポリマー)であるといえる。
[エポキシ樹脂の調製方法]
本発明に係るエポキシ樹脂の製造方法は、所望のエポキシ樹脂が得られれば特に限定されるものではないが、一例として、(1)メソゲン基を含有するペンタエリトリチル化合物の合成工程、および、(2)ペンタエリトリチル化合物にエポキシ基を導入する工程を含む製造方法が挙げられる。
(1)の工程では、(i)ペンタエリトリチル骨格を有する化合物に対し、(ii)含メソゲン基化合物を反応させて、メソゲン基を含有するペンタエリトリチル化合物を合成する。(i)ペンタエリトリチル骨格を有する化合物としては、例えば、ペンタエリトリチルテトラブロミド、ペンタエリトリチルテトラクロリド、ペンタエリトリチルテトラヨージドなどが挙げられる。
上記化合物と(ii)含メソゲン基化合物との反応は、1段階で行ってもよく、複数段階にて行ってもよい。1段階で行う場合の含メソゲン基化合物としては、ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3−メチルターフェニルなどが挙げられ、所望のメソゲン基がこれらの化合物に含有されている。また、複数段階で行う場合の含メソゲン基化合物としては、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、4−アミノヒドロキシフェノール、4−アミノ−3−メチルフェノールなどが挙げられる。
(1)の工程として代表的な反応Step1、2を、(2)の工程として代表的なStep3を以下に示すが、これらのStep以外の手法にてエポキシ樹脂を合成してもよい。
Step1は、ペンタエリトリチルテトラブロミドと、4当量のp-ヒドロキシベンズアルデヒドとをジメチルホルムアミド(DMF)溶媒中、KCOの存在下、130℃で14時間反応させ、4分岐型のアルデヒド化合物を合成するものである。4分岐型のアルデヒド化合物の精製は吸引濾過にて行えばよい。Step2は、4分岐型のアルデヒド化合物と、4当量の4−アミノヒドロキシフェノールとをエタノール中、ZnClの存在下、78℃で3時間反応させ、アゾメチン基の炭素および窒素上にそれぞれフェニル基が結合した4分岐型の含メソゲン基フェノール化合物を調製するものである。Step3は、4分岐型の含メソゲン基フェノール化合物と、4当量のエピクロロヒドリンとをジメチルスルホキシド中で撹拌し、反応溶液に触媒量のt−n−ブチルアンモニウムを添加し、さらに水酸化ナトリウムを添加して、含メソゲン基フェノール化合物の水酸基にエポキシ基を導入する。これにより、本発明に係るエポキシ樹脂が得られる。Step1〜3における、溶媒、反応温度、反応時間などの反応条件は、適宜、変更可能である。
[エポキシ樹脂組成物の製造方法]
本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂をモノマー単位として含むものであり、具体的には、エポキシ樹脂を硬化剤にて硬化させて得られる。活性水素を有する硬化剤であれば、本発明の硬化剤として使用可能である。硬化剤としては、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤、カチオン系硬化剤、アニオン系硬化剤等が挙げられる。
アミン系硬化剤の具体例としては、芳香族アミン類、脂環式アミン類、脂肪族アミン類等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、4,4’‐ジアミノジフェニルメタン、2,4‐ジアミノジフェニルメタン、4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタン、テトラクロロ‐p‐キシレンジアミン、m‐キシレンジアミン、p‐キシレンジアミン、m‐フェニレンジアミン、o‐フェニレンジアミン、p‐フェニレンジアミン、2,4‐ジアミノアニゾール、2,4‐トルエンジアミン、2,4‐ジアミノジフェニルスルホン、4,4’‐ジアミノジフェニルスルホン、m‐アミノフェノール、m‐アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、(2‐ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α‐(m‐アミノフェニル)エチルアミン、α‐(p‐アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α’‐ビス(4‐アミノフェニル)‐p‐ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N‐アミノエチルピペラジン、ビス(4‐アミノ‐3‐メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9‐ビス(3‐アミノプロピル)2,4,8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3‐ジアミノプロパン、1,4‐ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5‐ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等が挙げられる。ポリエーテルポリアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が挙げられる。
フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o‐クレゾールノボラック、m‐クレゾールノボラック、p‐クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ‐p‐ヒドロキシスチレン、レゾルシン、カテコール、t‐ブチルカテコール、t‐ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t‐ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4‐ベンゼントリオール、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2‐ジヒドロキシナフタレン、1,3‐ジヒドロキシナフタレン、1,4‐ジヒドロキシナフタレン、1,5‐ジヒドロキシナフタレン、1,6‐ジヒドロキシナフタレン、1,7‐ジヒドロキシナフタレン、1,8‐ジヒドロキシナフタレン、2,3‐ジヒドロキシナフタレン、2,4‐ジヒドロキシナフタレン、2,5‐ジヒドロキシナフタレン、2,6‐ジヒドロキシナフタレン、2,7‐ジヒドロキシナフタレン、2,8‐ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤の具体例としては、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5‐(2,5‐ジオキソテトラヒドロ‐3‐フラニル)‐3‐メチル‐3‐シクロヘキサン‐1,2‐ジカルボン酸無水物、3,4‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物、1‐メチル‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。
硬化剤の種類に応じて適切な配合割合は変化するため、具体的に規定することは困難であるが、概して、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して硬化剤の化学当量が0.1当量以上、3当量以下、さらに好ましくは0.5当量以上、2当量以下となるよう設定することができる。
配合量がエポキシ基に対して0.1当量未満であると、エポキシ樹脂を速やかに硬化することができないおそれがあり、配合量が3当量を超えると、硬化反応が速くなり過ぎる結果、エポキシ樹脂組成物において物性に偏りが生じるなどのおそれがある。上記化学当量は、例えば、硬化剤としてアミン系硬化剤を使用した際は、エポキシ基1モルに対するアミンの活性水素のモル数を表す。
カチオン系硬化剤としては、三フッ化ほう素、三フッ化ほう素−アミン錯体、芳香族スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩等が挙げられる。
アニオン系硬化剤としては、イミダゾール系硬化剤、N,N−ジメチルベンジルアミン、DBU(1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデンセン−7)に代表される第三級アミンまたはそれらの塩が挙げられる。
カチオン系硬化剤、アニオン系硬化剤のイオン系硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対して0.0001重量部からは10重量部、より好ましくは0.01から1重量部配合されることが望ましい。
上述した硬化剤は単独で配合してもよく、複数の硬化剤を組み合わせて配合してもよい。また、硬化剤のタイプはエポキシ樹脂と混合した状態で保存することができ、加熱等によってエポキシ樹脂を硬化させる一液性(潜在性)硬化剤でもよく、エポキシ樹脂と混合することによってエポキシ樹脂を硬化させる二液性硬化剤でもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、高温特性の低下防止のため、モノマーであるエポキシ樹脂と硬化剤とのみで構成されていることが好ましいが、他の樹脂成分を含んでいてもよい。例えば、本発明のエポキシ樹脂を硬化させる際、本発明のエポキシ樹脂と異なる分子構造のエポキシ樹脂を添加して、本発明のエポキシ樹脂組成物に含有させてもよい。または、本発明のエポキシ樹脂を硬化させる際、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド等を添加して、本発明のエポキシ樹脂組成物に含有させてもよい。これにより、他の成分の特性を本発明のエポキシ樹脂に付与できる。
ただし、本発明のエポキシ樹脂以外の成分を添加する場合、エポキシ樹脂組成物の高温特性が低下するおそれがあるため、エポキシ樹脂組成物における、本発明のエポキシ樹脂以外の成分の配合割合を低く留めることが望ましい。添加成分の種類に応じて適切な配合割合は変化するため、具体的に規定することは困難であるが、概して、エポキシ樹脂組成物のうち、100重量部のエポキシ樹脂モノマー成分由来の構造に対し、本発明のエポキシ樹脂以外の成分由来の構造は、1重量%以上、30重量部以下、より好ましくは、1重量部以上、20重量部以下である。当該配合割合は、IR等による分析にて決定できる。
樹脂成分以外に、熱伝導性、または、さらなる耐熱性付与のため、エポキシ樹脂無機充填剤を添加してもよい。無機充填剤としては、カーボンナノチューブ、窒化ホウ素ナノチューブ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素が挙げられ、これらは単独で含有されてもよく、複数種類が含有されていてもよい。これらの無機充填剤は高熱伝導性に優れるため、高熱伝導性が向上されたエポキシ樹脂組成物を提供できる。
無機充填剤の配合量は特に限定されないが、配合量が多い場合、本発明のエポキシ樹脂組成物の線膨張係数などの高温特性が低下するおそれがある。無機充填剤の種類に応じて適切な配合割合は変化するため、具体的に規定することは困難であるが、概して、100重量部のエポキシ樹脂組成物において、無機充填剤の重量は、1重量部以上、100重量部以下、さらには20重量部以上、90重量部以下である。
また、エポキシ樹脂組成物に繊維を添加することで、繊維と複合化したエポキシ樹脂組成物が得られる。繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバ−、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等が挙げられる。これらの繊維は、エポキシ樹脂組成物において補強材としての役割を担い、優れた強度のエポキシ樹脂組成物を提供できる。
繊維の配合量は特に限定されないが、配合量が多い場合、本発明のエポキシ樹脂組成物の線膨張係数などの高温特性が低下するおそれがある。繊維の種類に応じて適切な配合割合は変化するため、具体的に規定することは困難であるが、概して、100重量部のエポキシ樹脂組成物において、繊維の重量は、1重量部以上、100重量部以下、さらには10重量部以上、85重量部以下である。繊維および無機充填剤の両方がエポキシ樹脂組成物に含有されていてもよい。
上述した樹脂の成分、無機充填剤および繊維以外に、エポキシ樹脂組成物には必要に応じて顔料、染料、蛍光増白剤、分散剤、安定剤、紫外線吸収剤、エネルギー消光剤、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤、溶剤等を少量添加することも可能である。
本発明のエポキシ樹脂を硬化させる手法としては特に限定されないが、例えば、当該エポキシ樹脂および硬化剤を粉末状とした後、両者を配合し、加熱することで溶解状態にてエポキシ樹脂を硬化できる。加熱温度は硬化剤の種類によって異なるが、例えば、100℃以上、230℃以下である。
[エポキシ樹脂組成物の物性]
得られたエポキシ樹脂組成物の物性は、高温特性に優れるため、半導体用チップの封止材料、特に200℃以上、250℃以下の高温であっても、パワー半導体用チップの封止材料として機能する。高温特性としては、ガラス転移点(Tg)、弾性率、および線膨張係数が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物のガラス転移点は高いことが好ましく、250℃を超えることが好ましい。ガラス転移点が250℃未満であると、高温でエポキシ樹脂組成物が変形し易く、パワー半導体用チップの封止材料として使用し難い。また、200℃以上、250℃以下にてガラス転移点に起因するtanθの明瞭なピークが観測されないことが好ましい。
また、200℃以上、250℃以下にてエポキシ樹脂組成物の弾性率は高いことが好ましい。弾性率が高いほど、エポキシ樹脂組成物の硬度が保たれ、チップから剥がれ難い。具体的には、200℃以上、250℃以下での貯蔵弾性率が、5×10Pa以上であることが望ましい。貯蔵弾性率の上限値は特に限定されないが、例えば、200℃以上、250℃以下で1010Pa以下である。
同様にチップの剥がれ難さの観点から、エポキシ樹脂組成物の線膨張係数は低いことが好ましい。高温であっても膨張し難いことで、エポキシ樹脂組成物がチップから剥がれ難い。具体的には、200℃以上、250℃以下での線膨張係数が、150×10−6−1以下であることが望ましい。線膨張係数の下限値は特に限定されないが、例えば、200℃以上、250℃以下で50×10−6−1以上である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明に係る技術的範囲に含まれる。
次に、本発明のエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂組成物について、実施例を挙げさらに詳細に説明するが、本発明は係る実施例のみに制限されるものではない。なお、得られた生成物の物性は以下の手法で測定した。
[FT-IRスペクトル測定]
合成した生成物の同定にはFT-IR測定を用いた。測定試料が粉末の場合は、瑪瑙の乳鉢で臭素化カリウム(MERCK株式会社製)と試料を十分に混合し、円盤状に加圧成型して作製した。
測定装置: フーリエ変換赤外分光光度計
(Spectrum 100及びSpectrum One, PerkinElmer 社製)
測定範囲: 4000〜450cm-1
積算回数: 4回
分解能: 4cm-1
1H-NMR測定]
合成した生成物の化学構造の同定には1H-NMR測定を用いた。
測定装置: 超伝導フーリエ変換型核磁気共鳴測定装置(JNM-EX400 日本電子データム株式会社製)
サンプル量: 1.0mg
測定溶媒: 重クロロホルム(CDCl3)、重ジメチルスルホキシド(DMSO)約5ml
内部標準: テトラメチルシラン(TMS)
磁場強度: 400MHz
積算回数: 64回
[GPC測定]
合成した生成物の分子量分布の測定にはGPC測定を用いた。
測定装置: ゲル浸透クロマトグラフ(LC-20AD, 島津製作所株式会社製)
溶媒: テトラヒドロフラン(THF)
試料濃度: 0.05wt/vol%
測定温度: 40℃
流速: 1.00ml/min
カラム: LF-804
検出器: 示差屈折率計 (RID-10A, 島津製作所株式会社製)
[DSC測定(融点測定)]
合成した生成物の融点の測定にはDSC測定を用いた。アルミパンに粉末試料を入れ、加圧封入することで測定試料とした。
測定装置: 示差走査熱量測定計 (DSC7020C, セイコー電子工業株式会社製)
試料重量: 3.0mg
測定範囲: 25℃〜300℃
昇温速度: 5℃/min
[塩酸ピリジン法によるエポキシ当量の測定]
合成したエポキシ樹脂のエポキシ当量の測定は塩酸ピリジン滴定法を用いた。塩酸2.53gをピリジン250mlで希釈し、0.1N塩酸ピリジン溶液を調製した。ブランクとして0.1N塩酸ピリジン水溶液25ml、イソプロピルアルコール25ml、蒸留水12.5ml及びフェノールフタレイン少量を加えたものを、25mlのビュレットを用いて0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂0.1g (8.77×10-5mol)、0.1N塩酸ピリジン水溶液25ml、イソプロピルアルコール25ml、水12.5mlを加えて、還流下で80℃30分加熱撹拌した。撹拌後、混合溶液にフェノールフタレイン少量を加え、エポキシ基を開環させた後に残存するHClを0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。測定に用いた試薬を以下に示す。
・塩酸 (Mw = 36.5, 和光純薬工業株式会社製, 試薬特級, HCl 35.0〜37.0%)
・ピリジン (Mw = 79.1, b.p. 115℃, 和光純薬工業株式会社製, 試薬特級, 純度99.5%)
・イソプロピルアルコール(Mw = 60.1, 和光純薬工業株式会社製, 和光一級, 純度98.0%)
エポキシ当量の計算には次式を用いた。
エポキシ当量 (g / eq.) = 1000W / (B−Si) N
W: 試料 (g)
B: ブランクの滴定に要したNaOH水溶液の量 (ml)
Si: 試料の滴定に要したNaOH水溶液の量 (ml)
N: NaOH水溶液の規定度 (mol / L)
[偏光顕微鏡 (POM) 観察]
合成した生成物の相転移及び相構造の確認には偏光顕微鏡を用いた。
測定装置: 偏光顕微鏡 (BH-2,オリンパス株式会社製)
ホットステージ (TPC-2000 ULVAC社製)
観察条件: 倍率200倍 (接眼レンズ10倍, 対物レンズ20倍)
観察温度範囲: 25℃〜220℃
昇温速度: 5℃/min
[貯蔵弾性率測定]
硬化物の熱的性質の検討のため貯蔵弾性率測定を行った。硬化物を40×4.0×0.35mm3に研磨したものを測定試料とした。
測定装置: 非共振強制振動型粘弾性測定解析装置 (Rheogel-E4000: UBM株式会社製)
測定モード: 温度依存性
測定治具: 引っ張り
周波数: 10Hz
波形: 正弦波
変位振幅: 5μm
温度範囲: -150℃〜260℃
昇温速度: 2℃/min
[線膨張係数測定]
硬化物の熱的性質の検討のため線膨張係数測定を行った。硬化物(エポキシ樹脂組成物)を30×4.0×0.50mm3に研磨したものを測定試料とした。
測定装置 : 熱機械的分析装置 (TMA100, セイコー電子工業株式会社製)
測定治具 : 引っ張り
測定温度範囲: -100℃~250℃
昇温速度 : 5℃/min
荷重 : 50mN
平均膨張係数計算区間: 5℃
線膨張係数の算出には次式を用いた。
線膨張係数 (℃-1) = ΔL / L0ΔT
ΔL : 試料の伸び (μm)
L0 : 試料の長さ (mm)
ΔT : 温度量変化 (℃)
(上記Δは、デルタを示す)
[実施例1:エポキシ樹脂の合成]
(1)1段階目中間体 (アルデヒド末端化合物) の合成
<試薬>
・ペンタエリトリチルテトラブロミド (Mw = 387.74, m.p. 158〜160℃, solid, 純度98.0% 東京化成株式会社製)
・p-ヒドロキシベンズアルデヒド (Mw = 122.12, m.p. 116〜119℃, solid, 純度98%, 和光純薬工業株式会社製)
・K2CO3(Mw=138.21, solid, 純度99.5% 和光純薬工業株式会社製)
・蒸留水 (Mw = 18.02, liquid, 和光純薬工業株式会社製)
・DMF (Mw = 73.09, b.p. 153℃, liquid, 純度99.8% 和光純薬工業株式会社製)
<調製法>
500mlのセパラブルフラスコにペンタエリトリチルテトラブロミド8.00g(2.06×10-2mol)及び、ペンタエリトリチルテトラブロミドのブロモ基に対して当量のp-ヒドロキシベンズアルデヒド10.08g (8.24×10-2mol)、溶媒としてDMF (300ml) を加え、室温で完全に溶解させた。その後、ペンタエリトリチルテトラブロミドに対して6倍モルの炭酸カリウム17.08g(1.24×10-1mol)を加え、130℃のオイルバスで14時間、加熱撹拌を行った。撹拌終了後、炭酸カリウムを除去するため熱濾過を行った。得られた混合溶液に対し、貧溶媒である蒸留水を過剰量 (400ml) 加えて撹拌した後、冷蔵庫 (8℃) で1日冷却した。析出した白色固体を吸引濾過により取り出し、80℃で2時間減圧乾燥することで収量10.62g (1.92×10-2mol) 収率93%で1段階目中間体を得た。得られた1段階目中間体を図1(a)に示す。
(2)2段階目中間体 (フェノール末端化合物) の合成
<試薬>
・4-アミノフェノール (Mw = 109.13, m.p. 187℃, solid, 純度98%, 東京化成株式会社製)
・ZnCl2 (Mw = 136.32, m.p. 283℃, solid, 純度98%, 和光純薬工業株式会社製)
・EtOH (ソルミックス, b.p. 78℃, liquid, 日本アルコール販売株式会社製)
<調製法>
500mlのセパラブルフラスコに1段階目中間体3.00g(5.42×10-3mol)、および上記中間体のアルデヒド基に対して当量の4-アミノフェノール2.37g(2.17×10-3mol)、溶媒としてエタノール (ソルミックス) 600mlを加え、溶解させた。その後、塩化亜鉛を3.00×10-3g (2.20×10-5mol) 加え、78℃のオイルバスで3時間還流撹拌を行った。撹拌終了後、得られた混合溶液を60℃で10分間エバポレーションすることで、溶媒であるエタノールを除去し、黄色固体を得た。得られた黄色固体を70℃で2時間減圧乾燥することで収量4.52g (4.93×10-3mol) 収率91%で2段階目中間体を得た。得られた2段階目中間体を図1(b)に示す。
(3)エポキシ樹脂の合成
<試薬>
・エピクロロヒドリン (Mw = 92.52, b.p. 118℃, liquid, 純度99%, 和光純薬工業株式会社製)
・テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド (Mw = 278, m.p. 83〜86℃, solid, 東京化成株式会社製)
・NaOH (Mw = 40.00, m.p. 318℃, solid, 純度97%, 和光純薬工業株式会社製)
・蒸留水 (Mw = 18.02, liquid, 和光純薬工業株式会社製)
・アセトン (Mw = 58.08, b.p. 57℃, liquid, 和光純薬工業株式会社製)
・DMSO (Mw = 78.14, b.p. 189℃, liquid, 和光純薬工業株式会社製)
<調製法>
500mlのセパラブルフラスコに2段階目中間体4.20g(4.58×10-3mol)及び、上記中間体のフェノール性水酸基1つに対して16倍当量のエピクロロヒドリン27.11g (2.93×10-1mol) 、溶媒としてDMSO (45ml) を加え、完全に溶解させた。その後、塩化 t-n-ブチルアンモニウムを4.0×10-3g (1.44×10-5mol)加え、80℃のオイルバスで1時間加熱撹拌を行った。更に撹拌を続けたまま、フェノール性水酸基1つに対して1.2倍当量の水酸化ナトリウム0.88g (2.20×10-2mol) を用いて調製した50wt%水酸化ナトリウム水溶液を30分かけて滴下し、80℃のオイルバスで3時間加熱撹拌を行った。この閉環操作を2回繰り返し、得られた混合液体を室温まで冷却した。その後、吸引濾過により生成したNaClを除去し、得られた濾液を冷蔵庫 (8℃) で1日冷却した。析出した白色固体を吸引濾過により取り出し、アセトン (100ml) を用いて洗浄した。白色固体を70℃で3時間減圧乾燥することで2.86g (2.51×10-3mol) 収率55%、総収率47%でエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂を図1(c)に示す。
(4)エポキシ樹脂の同定
エポキシ樹脂を合成する過程で2段階目中間体のヒドロキシル基がエポキシ化されていることを確認するため、2段階目中間体およびエポキシ樹脂のFT-IRスペクトルを図2に示す。両スペクトルを比較すると、反応前後において3600cm-1〜3200cm-1付近のヒドロキシル基のO-H間の伸縮振動に起因するピークが減少し、1030cm-1付近の芳香族脂肪族混合エーテルのC-O-C間の逆対称伸縮振動に起因するピークが増加したことが分かる。
また、新たに910cm-1付近にエポキシ基のC-O間の伸縮振動に起因するピークが観察された。さらに反応前後で、2950cm-1付近のメチレン鎖のC-H間の伸縮振動に起因するピーク、1620cm-1付近にC=N間の伸縮振動に起因するピーク、1500cm-1付近のベンゼン環の面内骨格振動に起因するピークに変化はほとんど観察されなかった。このことから、ヒドロキシル基が反応してエーテル結合が生成され、エポキシ化されたものと考えられる。エポキシ樹脂のIR (KBr, cm-1) : 3600〜3200 (O-H),2950 (C-H), 1620 (C=N), 1500 (C=C, aromatic), 1030 (C-O-C), 910 (C-O, epoxy)
次に、エポキシ樹脂の詳細な化学構造を確認するため1H-NMR測定を行った。図3は、エポキシ樹脂の1H-NMRの測定結果を示すグラフである。同図に示すように、8.5ppm付近にシッフ塩基、7.8ppm、7.2ppm、7.1ppm、7.0ppm付近にベンゼン環、4.5ppm付近にアルキル鎖、4.3ppm、3.8ppm、2.8ppm、2.7ppm付近にエポキシ基のプロトンに起因すると考えられるピークが観察された。また3.3ppm付近のエポキシ基のプロトンbに起因するピークと水のピークが重っている様子が観察された。このことからベンゼン環のプロトンgのプロトン比を基準とした結果、目的物から想定されるプロトン比及び化学シフト値にほぼ等しい値を示した。以上の結果から4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂が合成できたものと考えられる。
1H-NMR (DMSO) : 8.5 (s, 1H, CH), 7.8 (d, 2H, aromatic), 7.2〜7.0 (m, 6H, aromatic), 4.5 (s, 2H, CH2), 4.3〜3.8 (m, 2H, CH2), 2.8〜2.7 (m, 2H, CH2)
さらに、エポキシ樹脂の純度を確認するためGPC測定を行った。図4に示すように、溶出量19.8ml付近にシャープなピーク、18.1ml〜19.2ml付近にブロードなピークがそれぞれ観察された。先の1H-NMRの測定結果(図3)から、溶出量19.8ml付近のピークは4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂の単量体に起因するものと考えられる。また、溶出量18.1ml〜19.2ml付近のピークは単量体よりも高分子量側に観察されたため、多量体が生成しているものと考えられる。溶出量19.8ml付近の単量体に起因すると考えられるピークの面積の割合は92%と算出され、高い純度で4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂が得られたと考えられる。
次に得られた4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂のエポキシ当量を測定するため、塩酸ピリジン法による滴定を行った。
表1に示すように、実測値のエポキシ当量は314g/eq.であった。先のGPCの測定結果(図4)から、分子量分布を考慮した理論値は307g/eq. となり、ほぼ等しい値を示した。このことからGPC測定の結果と併せて、高い純度で4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂を合成できたものと考えられる。
次に得られた4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂の融点を確認するためDSC測定を行った。図5は、エポキシ樹脂のDSCの測定結果を示すグラフである。同図に示すように、昇温過程において143℃及び172℃付近に吸熱ピーク、237℃付近に発熱ピークが観察された。143℃付近の小さな吸熱ピークはエポキシ樹脂の結晶構造がわずかに崩れたことに起因する可能性が考えられる。また、172℃に観察された吸熱のピークは融点に起因する可能性が考えられる。一方、237℃付近に観察された大きな発熱ピークはエポキシ樹脂モノマーの自己重合反応による発熱に起因する可能性が考えられる。
[実施例2:エポキシ樹脂組成物の合成]
(1)エポキシ樹脂の硬化
<試薬>
・4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂 (Mw = 1253, m.p. 172℃, solid)
・4,4’-ジアミノジフェニルメタン (DDM, Mw = 198.27, m.p. 91℃, solid, 純度98.0% 東京化成株式会社製)
実施例1で得た4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂3.00×10-1g (2.39×10-4mol) および、上記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して化学当量のDDM4.73×10-2g (2.39×10-4mol) を予め瑪瑙乳鉢で充分に混合した。それを3.3×0.6×1.5cm3のアルミカップに入れ、170℃に設定したホットプレート上、減圧下で3分間加熱し、完全に溶解させた。その後、170℃の恒温槽で30分間加熱硬化した。
(2)エポキシ樹脂組成物の反応率および相構造の検討
実施例1で得たエポキシ樹脂組成物(4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂/DDM系硬化物)におけるエポキシ基の反応率を確認するため、図6に硬化前後のFT-IR測定の結果を示す。図6に示すように、硬化前後で1620cm-1付近のC=N結合に起因するピーク、1600cm-1及び1510cm-1付近のベンゼン環に起因するピークにほとんど変化がないのに対し、3440〜3360cm-1及び780cm-1の芳香族第一級アミンに起因するピーク、910cm-1付近のエポキシ基に起因するピークには大きな減少が観察された。さらに硬化後では、3600〜3200cm-1付近のヒドロキシル基に起因するピークの増大が観察された。これらのことから、アミノ基とエポキシ基とが反応し、硬化反応が進行することでヒドロキシル基が生成したものと考えられる。また、1510cm-1付近のベンゼン環に起因するピークを内部標準とし、エポキシ基の反応率を算出したところ91%となり、硬化反応はほぼ完了しているものと考えられる。
次に、エポキシ樹脂組成物の相構造の検討を行った。図7に、エポキシ樹脂組成物の(a)光学写真及び(b)偏光顕微鏡写真を示す。その結果、目視で透明な硬化物が得られ、偏光顕微鏡観察においてクロスニコル下で暗視野のみが観察された。このことから、等方相硬化物が得られたものと考えられる。
(3)エポキシ樹脂組成物の物性
エポキシ樹脂組成物の高温特性について検討するため、貯蔵弾性率測定を行った。結果を図8に示す。比較のため、本発明の4官能型テトラメソゲンエポキシ樹脂組成物(図8にはエポキシ樹脂を示している)の他、PETG/CBMA(硬化剤:1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン)、およびDGETP−Me/DDM(硬化剤:4,4’-ジアミノジフェニルメタン)のエポキシ樹脂組成物の測定結果を併記する。PETGは、4官能型であるが、メソゲン基を含有しないエポキシ樹脂であり、DGETP−Meは、メソゲン基を含むが、2官能型のエポキシ基である。すなわち、本発明のエポキシ樹脂ように、(1)4官能型であり、(2)メソゲン基を含むとの2つの要件を満たしていない。
まず、本発明のメソゲン樹脂組成物について、250℃までの広い温度範囲で、ガラス転移温度に起因するtanδの明瞭なピーク及び貯蔵弾性率の急激な低下は観察されなかった。これはメソゲン基の濃度を増加させたことにより、分子鎖の運動性を抑制したことに起因すると考えられる。すなわち、本発明のメソゲン樹脂組成物は、250℃以下でガラス転移が生じず、250℃において貯蔵弾性率が10Paをわずかに下回るものの、温度上昇と共になだらかに貯蔵弾性率が低下することが分かる。
なお、tanδにおいて、-50℃付近、62℃付近に小さなピークが観察された。これは分子鎖の局所的な分子運動に起因するものであり、上記ピークに対応するガラス転移は生じていないと考えられる。以上の結果から、本発明のエポキシ樹脂組成物は優れた高温特定を有していることが確認された。
これに対し、PETG/CBMAのエポキシ樹脂組成物について、170℃付近から貯蔵弾性率の急激な低下が観測され、162℃において、tanδの明瞭なピークが観測された。この結果から、4官能型であるだけでは、良好な高温特性は発揮されないことが分かる。また、DGETP−Me/DDMのエポキシ樹脂組成物について、貯蔵弾性率の急激な低下は観測されなかったものの、温度の上昇に応じた貯蔵弾性率の低下率は大きいことが明白であり、250℃での貯蔵弾性率は、本発明のエポキシ樹脂組成物の値を大きく下回っていることが分かる。
さらに、本発明のエポキシ樹脂、DGETP−Me/DDM、およびビスフェノール−A DGE(n=1)/DDM(DGE:ジグリシジルエーテル)について線膨張係数測定を行った結果を図9に示す。図9に示すように、本発明のエポキシ樹脂組成物は、200℃以上の高温であっても、急激に線膨張係数が高まることなく、125×10−6−1程度であり、本発明のエポキシ樹脂組成物を、パワー半導体用チップの封止材料として使用された際、高温であってもチップから剥がれ難く、非常に優れた高温特性を有していることが確認された。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、半導体用チップの封止材料、特にパワー半導体用SiCチップの封止材料として非常に有用であり、本発明のエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂組成物は当該分野で利用可能である。

Claims (5)

  1. 下記一般式に係る分子構造を有するエポキシ樹脂。
    (一般式中、Mは、少なくとも一つ以上のベンゼン環を含むメソゲン基である)
  2. 上記一般式における
    はそれぞれ独立して、下記一般式群に示される構造の何れかであることを特徴とするエポキシ樹脂。
    (上記一般式群中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、エチル基、t−ブチル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、nは、0〜4の整数である)
  3. 請求項1または2に記載のエポキシ樹脂をモノマー単位として含むエポキシ樹脂組成物。
  4. 無機充填剤を含むことを特徴とする請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 繊維を含むことを特徴とする請求項3または4に記載のエポキシ樹脂組成物。
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