JP2014164899A - 端子付き電線及び端子付き電線の製造方法 - Google Patents

端子付き電線及び端子付き電線の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モールド樹脂等を用いることなく低コストで電線接続部と被覆電線との間を防水する端子付き電線を提供する。
【解決手段】端子付き電線は、被覆電線50と、電線接続部30と、ボックス部20と、を備える。被覆電線50は、導体部51及び被覆部52を有する。電線接続部30は、中空状の部分を有し、当該中空状の部分の内側に導体部51が電気的に接続されるとともに、当該中空部分の内側に被覆部52が溶着により接続される。ボックス部20は、電線接続部30と連結されており、他の端子(オス端子)に接続される。
【選択図】図4

Description

本発明は、主要には、被覆電線と端子とで構成される端子付き電線に関する。
ワイヤハーネスは、自動車の車体に配索され、当該自動車が備える各種電気機器への電力供給、電気機器間の制御信号の通信等に利用される。ワイヤハーネスは、束ねられた複数の被覆電線、及びこれらの被覆電線に接続された端子から構成される。
被水領域で端子を利用する場合、導体部が腐食することを防止するために、端子の隙間からの浸水及び被覆電線と圧着端子の境界部分からの浸水を防ぐ必要がある。特に、端子と導体部とで異なる金属を用いる場合、電食を発生させないためにも、浸水を確実に防止する必要がある。特許文献1及び2は、この種の技術を開示する。
特許文献1では、被覆電線の導体部を端子に圧着した時点では、複数箇所において導体部が露出している。特許文献1では、この複数の電線の露出箇所をまとめてモールド樹脂で覆うことで防水を行う技術が開示されている。なお、特許文献2では、導体部の露出部分のみを覆うように樹脂を塗布し、防水を行う技術が開示されている。
特開2001−162647号公報 特開2010−108828号公報
ここで、特許文献1及び2で示された技術は、樹脂自体のコスト、樹脂を塗布する設備のコスト、樹脂を塗布する作業のコスト等が必要となり、高コストとなってしまう。しかし、電線接続部と被覆電線との間には隙間が生じ易く、樹脂等を利用することなく被覆電線を伝う経路からの浸水を防止することは従来の技術では困難であった。
このように、端子付き電線において、電線接続部と被覆電線との間を低コストで防水することは困難であり、改善の余地が残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、モールド樹脂等を用いることなく低コストで電線接続部と被覆電線との間を防水する端子付き電線を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の端子付き電線が提供される。即ち、この端子付き電線は、被覆電線と、電線接続部と、端子接続部と、を備える。前記被覆電線は、導体部及び被覆部を有する。前記電線接続部は、中空状の部分を有し、当該中空状の部分の内側に前記導体部が電気的に接続されるとともに、当該中空部分の内側に前記被覆部が溶着により接続される。前記端子接続部は、前記電線接続部と連結されており、他の端子に接続される。
これにより、被覆電線を電線接続部に密着させることができるので、電線接続部の内部への浸水をより確実に防止することができる。
前記の端子付き電線においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記被覆電線を長手方向に垂直な面で切ったときの断面の輪郭が略円形である。前記電線接続部を前記長手方向に垂直な面で切ったときの断面の輪郭が略円形である。
これにより、両方の部材の断面が同様の形状かつ円形であるので、溶着を均一に行うことができる。従って、密着性を強くして防水性を向上させることができる。
前記の端子付き電線においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記電線接続部は、板材の端部同士を溶接することで前記中空状の部分が形成されている。前記電線接続部は、一端が前記被覆電線の挿入口となっており、他端が封止されている。
これにより、溶接により中空状の部材を形成することで、隙間を無くして防水性を高めることができる。また、上記他端を封止することで、更に防水性を高めることができる。また、被覆電線の挿入口は被覆部を溶着することで、防水性を有している。以上より、電線接続部の内部に水が浸入することを防止できる。
前記の端子付き電線においては、前記導体部は、アルミニウム又は銅であることが好ましい。
これにより、一般的な被覆電線について本願の効果を発揮させることができる。なお、導体部と電線接続部との素材が異なる場合は電食が発生するため高い防水性が必要になるので、本願の効果をより有効に活用することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の端子付き電線の製造方法が提供される。即ち、この方法は、導体部及び被覆部を有する被覆電線を端子に挿入して接続することで端子付き電線を製造する方法であり、挿入工程と、接続工程と、を含む。前記挿入工程では、前記被覆電線を前記電線接続部の中空状の部分に挿入する。前記接続工程では、前記導体部を前記電線接続部に電気的に接続するとともに、溶着により前記被覆部を前記電線接続部に接続する。
これにより、溶着により被覆電線を電線接続部に密着させることができるので、電線接続部の内部への浸水を防止可能な端子付き電線を製造することができる。
前記の端子付き電線の製造方法においては、前記接続工程では、前記電線接続部の外側から、レーザ又は抵抗加熱により前記被覆部を前記電線接続部に溶着することが好ましい。
これにより、被覆部と電線接続部との溶着を各種の条件に応じて適切に行うことができる。また、電線接続部は金属であるため通常は伝導率が高いため、当該電線接続部の外側から加熱しても適切に溶着することができる。
前記の端子付き電線の製造方法においては、前記接続工程では、圧着、超音波溶接、抵抗溶接、ハンダ付け、及びレーザ溶接のうち何れかを用いて前記導体部を前記電線接続部に接続することが好ましい。
これにより、導体部と電線接続部との電気的な接続を各種の条件に応じて適切に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る端子付き電線の構成を示す外観斜視図及び分解斜視図。 圧着端子に被覆電線を挿入する工程を説明する側面断面図。 圧着を行って圧着端子と被覆電線とを接続する工程を説明する側面断面図。 抵抗加熱装置を用いて被覆部を電線接続部に溶着する工程を説明する側面断面図。 レーザ加工装置を用いて被覆部を電線接続部に溶着する工程を説明する側面断面図。 変形例に係る圧着端子の断面斜視図及び側面断面図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、端子付き電線の構成を示す外観斜視図及び分解斜視図である。
図1に示すように、端子付き電線1は、圧着端子(端子)10と、被覆電線50と、から構成されている。
被覆電線50は、導体部51と被覆部52から構成されている。導体部51は、複数のアルミニウム素線を束ねたものである。なお、導体部51は導体であればアルミニウム以外の素材(例えば銅)から構成されていても良い。被覆部52は、樹脂等の絶縁性を有する素材から構成されており、導体部51の周囲を覆うように配置されている。
圧着端子10は、表面が錫(Sn)でメッキされた黄銅等から構成されたメス端子である。なお、圧着端子10は、導体であれば銅以外の素材(例えばアルミニウム)から構成されていても良い。圧着端子10は、被覆電線50の導体部51と電気的に接続可能であるとともに、図略のオス端子とも電気的に接続可能である。このオス端子には他の電線や電気機器が接続されており、これにより、電気機器に電力又は電気信号を供給することができる。
なお、以下の説明では、図1(b)に示すように、オス端子(他の端子、相手の端子)に接続される側を先端側と称し、被覆電線50の挿入方向の反対側を基端側と称する。
以下、圧着端子10について詳細に説明する。圧着端子10は、金属板(板材)に対して、打抜き、折曲げ、及び溶接等を行うことで成形される。図1に示すように圧着端子10は、ボックス部(端子接続部)20と、電線接続部30と、トランジション部40と、を備えている。
ボックス部20は、金属板を折り曲げて中空の直方体状とした部分である。図2に示すように、ボックス部20には、当該ボックス部20の一面である底面部22を内側に向けて折り曲げることにより、弾性接触片21が形成されている。
弾性接触片21は、ボックス部20の先端側に形成されている。弾性接触片21は、底面部22から離れる方向及び近づく方向に弾性変形可能に構成されている。図略のオス端子をボックス部20に挿入することで、オス端子に押された弾性接触片21が底面部22に近づくように変形する。そして、オス端子が奥まで挿入されると弾性接触片21の変形が戻る。これにより、ボックス部20とオス端子とが電気的及び機械的に接続される。
電線接続部30は、トランジション部40を介してボックス部20の基端側に接続されている。電線接続部30は、円筒状(中空状)であり、電線接続部30の基端側の端部は、被覆電線50を挿入可能なように開放されている(開放部31)。また、電線接続部30の他端(先端側の端部)は防水のために封止されている(封止部32)。
電線接続部30を成形する工程では、初めに、金属板を円形に折り曲げ、端部同士をファイバーレーザ等により溶接して(図1の溶接箇所A)円筒状の部分を成形する。その後、この円筒状の部分の一端(先端側の端部)を潰した後に、当該箇所を塞ぐように溶接することで(溶接箇所B)、封止部32を形成する。ここで、溶接箇所Aは、被覆電線50の挿入方向(円筒状の部分の軸方向)と平行に形成されていると表現することができる。また、溶接箇所Bは、被覆電線の挿入方向に垂直に形成されていると表現することができる。
なお、電線接続部30の成形方法は上記に限られず、例えば初めに金属板を折り曲げて円筒状の部分を作成しつつ(この段階では溶接を行わない)、更に一端(先端側の端部)を潰し、その後にまとめて溶接を行っても良い。この場合、工数を減らすことができるのでコストを低減させることができる。また、溶接方法も任意であり、金属板の端面同士を接触させた状態で溶接を行っても良いし、金属板の端部を重ね合わせた状態で溶接を行っても良い。更には、溶接箇所は上面側(図1の上側)でなくても良く、底面側(図1の下側)であっても良い。
以上の処理を行うことにより、電線接続部30が完成する。上記のように溶接箇所Aに溶接を行うことで、電線接続部30の表面からの浸水を防止できる。また、上記のように溶接箇所Bに溶接を行って封止部32を形成することで、電線接続部30とボックス部20との間からの浸水を防止することができる。なお、開放部31からの浸水(被覆電線50を伝う経路からの浸水)を防止する方法については後述する。
次に、図2及び図3を参照して、端子付き電線1を製造する方法について説明する。図2は、圧着端子10に被覆電線50を挿入する工程を説明する側面断面図である。図3は、圧着を行って圧着端子10と被覆電線50とを接続する工程を説明する側面断面図である。
初めに、上述したように金属板を加工することで、圧着端子10を成形する。次に、作業者は、被覆電線50を電線接続部30に挿入する(図2(a)を参照)。なお、図2(b)には、被覆電線50の挿入後の様子が示されている。
次に、作業者は、第1圧着型71と第2圧着型72とから構成される圧着工具を操作して、電線接続部30を挟み込むようにしてカシメて圧着する(図3(a)を参照)。第1圧着型71には、段差が形成されているので、導体部51だけでなく被覆部52も強力に圧着することができる。なお、図3(b)には、被覆電線50を圧着した後の様子が示されている。
これにより、導体部51と電線接続部30を圧着することで、被覆電線50と電線接続部30(圧着端子10)とを電気的に接続することができる。また、被覆部52と電線接続部30を圧着することで、被覆電線50を伝う経路からの浸水(開放部31からの浸水)を防止できる。
ここで、被覆部52を圧縮して防水を行うためには、被覆部52と電線接続部30との間に隙間ができないようにする必要がある。従って、第1圧着型71及び第2圧着型72で圧着を行う位置や、電線接続部30及び被覆部52の形状に精度が要求される。
これらの点を考慮し、本実施形態では、被覆部52を圧縮するだけでなく、圧着後の被覆部52を電線接続部30へ溶着することで、更なる防水性能を発揮させる。以下、溶着を行う工程について説明する。
初めに、図4を参照して、抵抗加熱装置73を用いて溶着を行う方法について説明する。図4は、抵抗加熱装置73を用いて被覆部52を電線接続部30に接続する工程を説明する側面断面図である。なお、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。
抵抗加熱装置73は、電流を流すことにより発生するジュール熱を利用して加熱を行う装置である。抵抗加熱装置73の形状は任意であるが、被覆部52を周方向に均一に加熱できることが好ましい。図4に示す例では、抵抗加熱装置73は可撓性を有するようにシート状に構成されており、電線接続部30に巻き付けることで当該電線接続部30を均一に加熱することができる。
なお、この構成に代えて、例えば一度には電線接続部30の周面の一部しか加熱できない抵抗加熱装置73を用い、当該抵抗加熱装置73又は電線接続部30を回転させることで、電線接続部30を均一に加熱する構成であっても良い。
このように電線接続部30を加熱することで、初めに電線接続部30の表面の温度が上昇する。そして、時間が経過すると伝熱により電線接続部30の内側の温度が上昇する。これにより、被覆部52が加熱される。そして、電線接続部30の内側の温度が被覆部52の融点以上となると、被覆部52が溶融する。
このように、本実施形態では電線接続部30は金属で構成されているので熱伝導性に優れている。従って、電線接続部30の外側から加熱した場合であっても被覆部52を溶融させることができる。
次に、被覆部52が溶融した状態で電線接続部30を被覆部52に押し付けるように圧力を加える。これにより、溶着が起こり、被覆部52の樹脂が分子レベルで電線接続部30に接続される。
なお、図4(b)に示すように電線接続部30及び被覆部52はともに断面が同じ形状かつ円形であるので、被覆部52を均一に加熱しつつ、被覆部52に均一に圧力を掛けることができる。
また、電線接続部30に圧力を加える方法は任意であり、例えば上述の圧着工具又はそれに類似する装置を用いることができる。また、電線接続部30に圧力を加えるタイミングは任意であり、加熱と同時であっても良いし、加熱して被覆部52が溶融した後であっても良い。更には、図3の圧着を行う前に被覆部52を溶融させておき、導体部51の圧着と被覆部52の溶着とを一度に行うことも可能である。
以上のように溶着を行うことで、電線接続部30と被覆部52との間に隙間が生じない。従って、被覆電線50を伝う経路からの浸水を確実に防止できる。
また、本実施形態では、導体部51をアルミニウムで構成し、圧着端子10を銅で構成している。このように電線接続部30と導体部51とで異なる金属を用いる場合、電食を発生させないためにも、高い防水性能が要求される。この点、本実施形態では、上述のように溶接箇所A及びBにより圧着端子10の表面からの浸水を防止するとともに、被覆部52を圧縮することで被覆電線50を伝う経路からの浸水を防止している。このように防水を行う本実施形態の構成は、電線接続部30とボックス部20との隙間をモールド樹脂等により塞ぐ構成と比較して、大幅にコストを低減することができる。
次に、図5を参照して、レーザ加工装置74を用いて溶着を行う方法について説明する。図5は、レーザ加工装置74を用いて被覆部52を電線接続部30に接続する工程を説明する側面断面図である。
上記では、ジュール熱を利用して電線接続部30を加熱する構成であるが、本例ではレーザ加工装置74により電線接続部30を加熱する構成である。
レーザ加工装置74は、レーザを発射可能に構成されており、このレーザが照射されることで照射部分を加熱することができる。なお、レーザ加工装置74は高価なので、電線接続部30の周囲に一度にレーザを照射せずに、電線接続部30又はレーザ加工装置74を回転させつつレーザを照射することが好ましい。
これにより、電線接続部30の周囲を均一に加熱して、内部の被覆部52を均一に溶融させることができる。その後、上記と同様に電線接続部30に圧力を加えることで電線接続部30に被覆部52を溶着させることができる。
次に、図6を参照して上記実施形態の変形例について説明する。図6は、変形例に係る圧着端子の断面斜視図及び側面断面図である。
上記では、電線接続部30の内壁面33には、溝や突起は形成されていない。この点、変形例の電線接続部30の内壁面33には、導体部51が圧着される位置に矩形状の複数の溝からなる導通用押圧部33aが形成されている。更に、電線接続部30の内壁面33には、被覆部52が圧着される位置に、円弧状の突起からなる防水用圧縮部33bが形成されている。
導通用押圧部33aは、電線接続部30と導体部51との導通を確保するために形成されている。即ち、導体部51をアルミニウムで構成した場合、アルミニウムは銅よりも酸化被膜の影響が大きいため、導通性が悪くなることが考えられる。この点、導通用押圧部33aの矩形状の溝の縁部等で導体部51を強く押圧することで、この酸化被膜を破って導通を確保することができる。なお、導通用押圧部33aは、矩形状の溝に限られず、その他の形状の溝又は突起であっても良い。
防水用圧縮部33bは、開放部31からの浸水をより確実に防止するために形成されている。上述のように、防水性能を向上させるためには、被覆部52を局所的に圧縮することが好ましいため、防水用圧縮部33bの円弧状の突起で被覆部52を強く圧縮することで、防水性能を向上させることができる。なお、防水用圧縮部33bは、円弧状の突起に限られず、その他の形状の突起又は溝であっても良い。
このように、変形例では、溶着による防水性の向上に加え、局所的な被覆部52の圧縮により防水性を向上させているので、電線接続部30の内部への浸水をより確実に防止できる。
以上に説明したように、上記の端子付き電線1は、被覆電線50と、電線接続部30と、ボックス部20と、を備える。被覆電線50は、導体部51及び被覆部52を有する。電線接続部30は、中空状の部分を有し、当該中空状の部分の内側に導体部51が電気的に接続されるとともに、当該中空部分の内側に被覆部52が溶着により接続される。ボックス部20は、電線接続部30と連結されており、他の端子(オス端子)に接続される。
これにより、被覆電線50を電線接続部30に密着させることができるので、電線接続部30の内部への浸水をより確実に防止することができる。
また、上記の端子付き電線1においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、電線接続部30は、板材の端部同士を溶接することで中空状の部分が形成されている。電線接続部30は、一端が被覆電線50の挿入口となっており、他端が封止されている。
これにより、溶接により中空状の部材を形成することで、隙間を無くして防水性を高めることができる。また、上記他端を封止することで、更に防水性を高めることができる。また、被覆電線50の挿入口は被覆部52を溶着することで、防水性を有している。以上より、電線接続部30の内部に水が浸入することを防止できる。
また、上記の端子付き電線1を製造する際において、被覆部52を電線接続部30に溶着させる工程では、電線接続部30の外側から、レーザ又は抵抗加熱により被覆部52を電線接続部30に溶着する。
これにより、被覆部52と電線接続部30との溶着を各種の条件に応じて適切に行うことができる。また、電線接続部30は金属であるため通常は熱伝導率が高いため、当該電線接続部30の外側から加熱しても適切に溶着することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
圧着端子10の溶接方法及び溶接箇所は、上記で挙げた例以外であっても良い。また、圧着端子10は、一枚の金属板から形成される構成に限られない。例えば、ボックス部20と電線接続部30とを個別に成形し、適宜の接続方法(例えば溶接)により接続することもできる。
電線接続部30と導体部51を接続する方法は圧着に限られない。例えば、超音波溶接、抵抗溶接、ハンダ付け、及びレーザ溶接等を用いることができる。また、電線接続部30の内径と被覆部52の外径とを略同じにし、導体部51の圧着を行う際に被覆部52を圧着せずに、後から電線接続部30と被覆部52とを溶着する構成であっても良い。
上記の電線接続部30は、封止部32により片側が封止されているが、両方が開放されている形状であっても良い。
上記では、抵抗加熱装置73及びレーザ加工装置74により電線接続部30を加熱する例を説明したが、他の装置を用いて電線接続部30を加熱することもできる。具体的には、電線接続部30を加熱板で挟み込む方法、熱風を用いて加熱する方法、超音波による摩擦熱により加熱する方法等を挙げることができる。
圧着端子10は、単線同士(又は単線と電気機器)を接続する端子として利用することができる。また、圧着端子10は、複数を並べて配置して、ジョイントコネクタの一部とすることができる。
上記では、メス端子の圧着端子10を例に挙げて説明したが、本願の圧着端子10をオス端子に適用することもできる。
端子付き電線1は、例えば自動車に設置されるワイヤハーネスへの適用が想定されているが、防水性が要求される様々な箇所のコネクタの一部として用いることができる。
1 端子付き電線
10 圧着端子(端子)
20 ボックス部(端子接続部)
21 弾性接触片
30 電線接続部
31 開放部
32 封止部
33 内壁面
33a 導通用押圧部
33b 防水用圧縮部
50 被覆電線
51 導体部
52 被覆部
71 第1圧着型
72 第2圧着型
73 抵抗加熱装置
74 レーザ加工装置

Claims (7)

  1. 導体部及び被覆部を有する被覆電線と、
    中空状の部分を有し、当該中空状の部分の内側に前記導体部が電気的に接続されるとともに、当該中空部分の内側に前記被覆部が溶着により接続される電線接続部と、
    前記電線接続部と連結されており、他の端子に接続される端子接続部と、
    を備えることを特徴とする端子付き電線。
  2. 請求項1に記載の端子付き電線であって、
    前記被覆電線を長手方向に垂直な面で切ったときの断面の輪郭が略円形であるとともに、
    前記電線接続部を前記長手方向に垂直な面で切ったときの断面の輪郭が略円形であることを特徴とする端子付き電線。
  3. 請求項1又は2に記載の端子付き電線であって、
    前記電線接続部は、板材の端部同士を溶接することで前記中空状の部分が形成されており、
    前記電線接続部は、一端が前記被覆電線の挿入口となっており、他端が封止されていることを特徴とする端子付き電線。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の端子付き電線であって、
    前記導体部は、アルミニウム又は銅であることを特徴とする端子付き電線。
  5. 導体部及び被覆部を有する被覆電線を端子に挿入して接続することで端子付き電線を製造する方法において、
    前記端子は、
    中空状の部分を有する電線接続部と、
    前記電線接続部と連結されており、他の端子に接続される端子接続部と、
    を備え、
    前記被覆電線を前記電線接続部の前記中空状の部分に挿入する挿入工程と、
    前記導体部を前記電線接続部に電気的に接続するとともに、溶着により前記被覆部を前記電線接続部に接続する接続工程と、
    が含まれることを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  6. 請求項5に記載の端子付き電線の製造方法であって、
    前記接続工程では、前記電線接続部の外側から、レーザ又は抵抗加熱により前記被覆部を前記電線接続部に溶着することを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の端子付き電線の製造方法であって、
    前記接続工程では、圧着、超音波溶接、抵抗溶接、ハンダ付け、及びレーザ溶接のうち何れかを用いて前記導体部を前記電線接続部に接続することを特徴とする端子付き電線の製造方法。
JP2013033855A 2013-02-22 2013-02-22 端子付き電線及び端子付き電線の製造方法 Active JP6082621B2 (ja)

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