JP2012119187A - 端子付電線及び圧着端子の取付方法 - Google Patents

端子付電線及び圧着端子の取付方法 Download PDF

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貴章 伊藤
Yoshiaki Yamano
能章 山野
Naoya Nishimura
直也 西村
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健一 三谷
Tomishige Abe
富重 阿部
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Abstract

【課題】端子付電線において、圧着端子の被覆圧着部が、電線に加わる応力に起因して電線の絶縁被覆に対してずれる又は外れることを防止すること。
【解決手段】端子付電線1は、電線9とその電線9の端部に取り付けられた圧着端子10を備える。圧着端子10は、電線9の端部における絶縁被覆92に圧着された被覆圧着部20、及び電線9の端部における絶縁被覆92から伸び出た芯線91に圧着された芯線圧着部40を有する。被覆圧着部20は、電線9の絶縁被覆92に対してかしめられ絶縁被覆92が溶着したかしめ部221,231を有する。絶縁被覆92の溶着部93は、絶縁被覆92におけるかしめ部221,231と接触する部分を一時的に融解させる溶着工程により形成される。溶着工程は、かしめ部221,231を被覆端部92にかしめるかしめ工程と並行して、又はかしめ工程の後に行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電線と電線の端部に取り付けられた圧着端子とを含む端子付電線、及び電線の端部に圧着端子を取り付ける方法に関する。
一般に、ワイヤハーネスにおける電線の端部には、金属製の圧着端子が取り付けられる。また、圧着端子としては、特許文献1に示されるように絶縁被覆を押さえる部分を有する圧着端子と、絶縁被覆を押さえる部分がない圧着端子とが存在する。
絶縁被覆を押さえる部分を有する圧着端子は、電線の端部における被覆に圧着される被覆圧着部と、電線の端部における被覆から伸び出た芯線に圧着される芯線圧着部と、相手側の端子と嵌り合うことによって相手側の端子に接続される端子接続部とを有している。そして、被覆圧着部及び芯線圧着部の各々の一部が折り曲げられて絶縁被覆に対してかしめられることにより、被覆圧着部が電線の絶縁被覆を把持し、芯線圧着部が電線の芯線を把持する。その結果、圧着端子は、電線の端部に固定される。
圧着端子において、被覆圧着部は、圧着端子を電線に強固に保持する役割を担い、芯線圧着部は、主として圧着端子と電線の芯線とを電気的に接続する役割を担う。なお、被覆圧着部、芯線圧着部及び端子接続部は、それぞれインシュレーションバレル、ワイヤバレル及びコンタクトと称される。
特開2009−151941号公報
しかしながら、従来の圧着端子における被覆圧着部と電線の絶縁被覆との間の摩擦抵抗は比較的小さく、また、電線の絶縁被覆は柔軟性を有する。そのため、従来の端子付電線は、被覆圧着部が電線の絶縁被覆を保持する性能が十分に高いとはいえない。即ち、従来の端子付電線は、圧着端子の部分が固定された状態で引っ張り応力又は曲げ応力が繰り返し加わった場合に、被覆圧着部が、電線の絶縁被覆における最初の取付位置からずれる、又は電線の絶縁被覆から外れるという問題点を有している。
本発明の目的は、端子付電線において、圧着端子の被覆圧着部が、電線に加わる応力に起因して電線の絶縁被覆に対してずれる又は外れることを防止することである。
本発明に係る端子付電線は、電線とその電線の端部に取り付けられた圧着端子を備える。その圧着端子は、電線の端部における絶縁被覆に圧着された被覆圧着部及び電線の端部における絶縁被覆から伸び出た芯線に圧着された芯線圧着部を有する。さらに、本発明に係る端子付電線において、圧着端子の被覆圧着部は、電線の絶縁被覆に対してかしめられ絶縁被覆が溶着したかしめ部を有する。
また、本発明は、電線の端部に圧着端子を取り付ける方法の発明として捉えられることもできる。即ち、本発明に係る圧着端子の取付方法は、電線の端部における絶縁被覆に圧着される被覆圧着部及び電線の端部における絶縁被覆から伸び出た芯線に圧着される芯線圧着部を有する圧着端子を、電線の端部に取り付ける方法である。さらに、本発明に係る圧着端子の取付方法は、かしめ工程と溶着工程とを有する。かしめ工程は、被覆圧着部の一部を形成するかしめ部を絶縁被覆にかしめる工程である。また、溶着工程は、かしめ工程と並行して、又はかしめ工程の後に、絶縁被覆におけるかしめ部と接触する部分を一時的に融解させることにより絶縁被覆をかしめ部に溶着させる工程である。
本発明に係る端子付電線においては、電線の絶縁被覆が、圧着端子の被覆圧着部の一部に対して溶着している。そのため、本発明における圧着端子の被覆圧着部は、従来の端子付電線における被覆圧着部と比べ、電線に加わる応力に対し、電線の絶縁被覆をより強固に保持する。従って、本発明が採用された場合、圧着端子の部分が固定された状態で電線に対して引っ張り応力又は曲げ応力が繰り返し加わった場合においても、圧着端子の被覆圧着部は、電線の絶縁被覆における最初の圧着位置からずれにくく、また、電線の絶縁被覆から外れにくい。
また、本発明に係る端子付電線は、従来の圧着端子の取付方法に対し、ヒータ又は超音波出力装置などを用いた加熱により絶縁被覆の一部を一時的に融解させる溶着工程を加えるだけで、容易に実現される。
本発明の実施形態に係る端子付電線1の主要部の斜視図である。 端子付電線1の主要部の側面図である。 端子付電線1の主要部の平面図である。 端子付電線1における被覆圧着部の部分の横断面図である。 端子付電線1の電線に取り付けられる前の圧着端子10の斜視図である。 圧着端子10及び電線がセットされた端子圧着装置の断面図である。 圧着端子の取付工程におけるかしめ・溶着工程を実行中の端子圧着装置の断面図である。 圧着端子の取付工程における溶着工程の一例を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<実施形態>
まず、図1から図5を参照しつつ、本発明の実施形態に係る端子付電線1の構成について説明する。端子付電線1は、電線9とその端部に取り付けられた圧着端子10とを備える。なお、図2における符号93が付された破線を除く他の破線は隠れ線である。
<電線>
図1から図4に示されるように、圧着端子10が取り付けられる対象となる電線9は、長尺な導体である芯線と、その芯線の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆とを有する。圧着端子10が取り付けられる電線9の端部は、予め一定の長さの分の芯線の周囲から絶縁被覆が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線が絶縁被覆から伸び出た状態に加工されている。
以下、電線9の端部において、絶縁被覆の端から伸び出た芯線を裸芯線91と称する。また、電線9の絶縁被覆における端部の一定の範囲(数ミリメートルから十数ミリメートル程度の長さの範囲)の部分を被覆端部92と称する。
端子付電線1において、電線9の芯線は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。また、電線9の絶縁被覆は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂又はポリエステルなどの合成樹脂からなる絶縁体である。
<圧着端子>
図1から図5に示されるように、圧着端子10は、直線方向に沿って一列に並んで形成された、被覆圧着部20、第一連結部30、芯線圧着部40、第二連結部50及び端子接続部60を有している。
以下、圧着端子10における被覆圧着部20から芯線圧着部40及び端子接続部60へ向かう直線方向を延伸方向と称する。延伸方向は、圧着端子10が取り付けられる電線9の長手方向でもある。各図に示される座標軸のX軸方向が延伸方向である。
圧着端子10は、銅もしくは黄銅などの銅合金の部材、又はそれらの部材に錫(Sn)メッキもしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された導体の部材である。
<圧着端子:被覆圧着部>
被覆圧着部20は、曲がって形成された板状の部分である。図5に示されるように、被覆圧着部20は、電線9に圧着される前の状態において、電線9の被覆端部92が挿入される溝を形成している。即ち、被覆圧着部20は、被覆圧着部20が形成する溝の内側に挿入された被覆端部92の周囲に沿って曲げられることにより、被覆端部92に対して圧着される。
被覆圧着部20は、第一底板部21と、2つの起立部22,23とを有する。第一底板部21は、圧着端子10が取り付けられる対象の電線9における被覆端部92を一の方向から支える部分である。また、2つの起立部22,23は、第一底板部21から被覆端部92の両側へ起立して形成された部分である。以下、一方の起立部22を第一右起立部22、他方の起立部23を第一左起立部23と称する。
第一右起立部22における先端側の一部の範囲を占める部分は、第一底板部21に対向する向きへ折り曲げられて被覆端部92にかしめられるかしめ部221である。同様に、第一左起立部23における先端側の一部の範囲を占める部分も、第一底板部21に対向する向きへ折り曲げられて被覆端部92にかしめられるかしめ部231である。以下、第一右起立部22におけるかしめ部221を第一右かしめ部221、第一左起立部23におけるかしめ部231を第一左かしめ部231と称する。
図1から図4に示されるように、端子付電線1において、第一左かしめ部231及び第一右かしめ部221は、被覆端部92の両側各々から曲げられ、被覆端部92を一方から支える第一底板部21に対向する状態で相互に重ならずに被覆端部92に対してかしめられている。即ち、圧着端子10の被覆圧着部20は、被覆端部92の両側から曲げられたかしめ部が重なる状態でかしめられる、いわゆるオーバーラップタイプの圧着部ではない。
以下、2つの起立部22,23各々におけるかしめ部221,231以外の部分のことを側壁部220,230と称する。第一右起立部22における側壁部220は、第一底板部21及び第一右かしめ部221に連なり、それらを繋ぐ部分である。第一左起立部23における側壁部230は、第一底板部21及び第一左かしめ部231に連なり、それらを繋ぐ部分である。以下、第一右起立部22における側壁部220を第一右側壁部220、第一左起立部23における側壁部230を第一左側壁部230と称する。
図4に示されるように、被覆端部92に圧着された被覆圧着部20は、絶縁被覆92を一方から支える第一底板部21、及びその第一底板部21から第一底板部21に対向する状態で絶縁被覆92に対してかしめられたかしめ部221,231まで絶縁被覆92の表面に沿って伸びて形成された起立部22,23を有する。
被覆圧着部20が被覆端部92に圧着された状態において、第一右側壁部220と第一左側壁部230とは、被覆端部92を挟んで対向して形成されている。同様に、第一底板部21と第一右かしめ部221及び第一左かしめ部231とは、被覆端部92を挟んで対向して形成されている。そして、第一底板部21の内側面と、第一右側壁部220及び第一右かしめ部221の内側面と、第一左側壁部230及び第一左かしめ部231の内側面とが、被覆端部92に接触する。
第一底板部21、第一右側壁部220及び第一左側壁部230は、被覆端部92に圧着される前の状態において、概ね平板状である場合の他、湾曲した周面を形成する被覆端部92の外形に沿うように、湾曲した板状である場合もある。以下、延伸方向(X軸方向)に直交し、2つの側壁部220,230が対向する方向を幅方向と称する。さらに、延伸方向及び幅方向に直交する方向を高さ方向と称する。2つの側壁部220,230は、第一底板部21から高さ方向へ起立して形成されている。各図に示される座標軸のY軸方向及びZ軸方向が、それぞれ幅方向及び高さ方向である。従って、第一底板部21は、電線9における被覆端部92を高さ方向における一方の側から、即ち、Z軸の負方向から支える。
また、図1から図4に示されるように、被覆端部92にかしめられた第一右かしめ部221及び第一左かしめ部231は、それらの先端部分が被覆端部92に対して埋没している。第一右かしめ部221及び第一左かしめ部231における先端の埋没部は、被覆端部92が溶着した部分である。以下、この部分のことを溶着部93と称する。
<圧着端子:芯線圧着部>
芯線圧着部40は、曲がって形成された板状の部分であり、電線9に圧着される前の状態において、電線9の裸芯線91が挿入される溝を形成している。即ち、芯線圧着部40は、芯線圧着部40が形成する溝の内側に挿入された裸芯線91に対して圧着される。
芯線圧着部40は、第二底板部41と、2つの起立部42,43とを有する。第二底板部41は、圧着端子10が取り付けられる対象の電線9における裸芯線91を高さ方向の一方の側から、即ち、Z軸の負方向から支える部分である。また、2つの起立部42,43は、第二底板部41から裸芯線91の両側へ起立して形成された部分である。以下、一方の起立部42を第二右起立部42、他方の起立部43を第二左起立部43と称する。
第二右起立部42における先端側の一部の範囲を占める部分は、第二底板部41に対向する向きへ折り曲げられて裸芯線91にかしめられるかしめ部421である。同様に、第二左起立部43における先端側の一部の範囲を占める部分も、第二底板部41に対向する向きへ折り曲げられて裸芯線91にかしめられるかしめ部430である。以下、第二右起立部42におけるかしめ部421を第二右かしめ部421、第二左起立部43におけるかしめ部431を第二左かしめ部431と称する。
また、第二右起立部42における第二右かしめ部421以外の部分のことを第二右側壁部420と称する。同様に、第二左起立部43における第二左かしめ部431以外の部分のことを第二左側壁部430と称する。第二右側壁部420は、第二底板部41及び第二右かしめ部421に連なり、それらを繋ぐ部分である。第二左側壁部430は、第二底板部41及び第二左かしめ部431に連なり、それらを繋ぐ部分である。
裸芯線91に圧着された芯線圧着部40は、裸芯線91の周囲に沿う形状に形成されている。その状態において、第二右側壁部420と第二左側壁部430とは、裸芯線93を挟んで対向して形成されている。同様に、第二底板部41と第二右かしめ部421及び第二左かしめ部431とは、裸芯線91を挟んで対向して形成されている。そして、第二底板部41の内側面と、第二右側壁部420及び第二右かしめ部421の内側面と、第二左側壁部430及び第二左かしめ部431の内側面とが、裸芯線91に接触する。
第二底板部41、第二右側壁部420及び第二左側壁部430は、裸芯線91に圧着される前の状態において、概ね平板状である場合の他、裸芯線91の外形に沿うように湾曲した板状である場合もある。
<圧着端子:第一連結部、第二連結部>
第一連結部30は、被覆圧着部20と芯線圧着部40とを繋ぐ部分である。また、第二連結部50は、芯線圧着部40と端子接続部60とを繋ぐ部分である。
<圧着端子:端子接続部>
端子接続部60は、圧着端子10の接続相手となる不図示の相手側端子と嵌り合うことによって相手側端子と直接接触し、相手側端子に接続される部分(コンタクト)である。図1及び図6に示される端子接続部60は、相手側端子が嵌め入れられる孔である端子挿入孔61が形成された筒状の部分である。なお、端子接続部60が、相手側端子の端子挿入孔に嵌め入れられる棒状の導体である場合もある。
<圧着端子の取付方法>
次に、図6から図8を参照しつつ、端子付電線1の製造方法、即ち、電線9に圧着端子10を取り付ける方法について説明する。圧着端子10は、図6及び図7に示される端子圧着装置70を用いて電線9の端部に圧着される。
図6は、圧着端子10及び電線9がセットされた端子圧着装置70の断面図である。図7は、圧着端子10を電線9に取り付ける工程におけるかしめ・溶着工程を実行中の端子圧着装置70の断面図である。また、図8は、圧着端子10を電線9に取り付ける工程における溶着工程の一例を示す図である。なお、図6及び図7に示される端子圧着装置70の断面は、圧着端子10の被覆圧着部20を被覆端部92に圧着する部分の断面である。
<端子圧着装置>
端子圧着装置70は、電線9及び圧着端子10を支持するアンビル71と、圧着端子10における被覆圧着部20及び芯線圧着部40各々のかしめ部221,231,421,431を内側へ折り曲げてかしめるクリンパ72とを備える。アンビル71及びクリンパ72は、不図示の支持機構により、それらの一方又は両方が移動可能に支持されている。アンビル71及びクリンパ72は、支持機構により、相互に対向する状態で接近すること及び離隔することが可能に支持されている。
アンビル71には、圧着端子10における被覆圧着部20の第一底板部21及び第二底板部41をその外側面から支える支持面711が形成されている。図6に示されるように、支持面711が被覆圧着部20の第一底板部21を支える方向は、被覆圧着部20の第一底板部21が被覆端部92を支える方向と同じ方向である。
一方、クリンパ72には、圧着端子10における被覆圧着部20のかしめ部221,231に接触し、かしめ部221,231を滑らせつつ内側へ曲げる成形面721が形成されている。さらに、クリンパ72には、圧着端子10における芯線圧着部40のかしめ部421,431に接触し、かしめ部421,431を滑らせつつ内側へ曲げる成形面も形成されている。但し、図6及び図7には、芯線圧着部40の成形面は示されていない。
被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231は、左右対称の形状で被覆端部92に対してかしめられる。そのため、クリンパ72において、被覆圧着部20における2つの起立部22,23を成形する成形面721は、幅方向において左右対称に形成されている。同様に、クリンパ72における芯線圧着部40の2つのかしめ部421,431をかしめる不図示の成形面も、幅方向において左右対称に形成されている。
<圧着端子の取付工程>
圧着端子10は、例えば、以下に示される準備工程及びかしめ・溶着工程を経て電線9に取り付けられる。
<圧着端子の取付工程:準備工程>
図6に示されるように、準備工程では、圧着端子10が、アンビル71の支持面711上に載置され、さらに、電線9の端部が、アンビル71に支持された圧着端子10における被覆圧着部20から芯線圧着部40に至る部分の上に載置される。この準備工程により、電線9の被覆端部92は、被覆圧着部20が形成する溝に挿入された状態で第一底板部21によって支持され、電線9の裸芯線91は、芯線圧着部40が形成する溝に挿入された状態で第二底板部41によって支持される。
<圧着端子の取付工程:かしめ・溶着工程>
かしめ・溶着工程は、かしめ工程と溶着工程とが並行して行われる工程である。かしめ工程は、被覆圧着部20の一部を形成する2つのかしめ部221,231を曲げて被覆端部92にかしめる工程である。さらに、かしめ工程には、芯線圧着部40の一部を形成する2つのかしめ部421,431を曲げて裸芯線91にかしめる工程も含まれる。また、溶着工程は、被覆端部92における、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231と接触する部分を一時的に融解させることにより被覆端部92を2つのかしめ部221,231に溶着させる工程である。
図7に示されるように、かしめ工程においては、アンビル71及びクリンパ72の一方又は両方が、それらが接近する方向へ移動する。これにより、圧着端子10は、アンビル71とクリンパ72との間で押しつぶされつつ被覆端部92及び裸芯線91に圧着される。その際、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231は、クリンパ72の成形面721に沿って第一底板部21に対向する向きへ曲がり、被覆端部92へかしめられる。また、芯線圧着部40のかしめ部421,431は、クリンパ72における不図示の成形面に沿って第二底板部41に対向する向きへ曲がり、裸芯線91にかしめられる。
また、図6及び図7に示される例では、アンビル72は、被覆端部92を加熱する加熱装置80を備えている。加熱装置80は、例えば、ハロゲンヒータなどの電熱装置であり、アンビル72における、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231と接触する部分又はその近傍に配置されている。
加熱装置80は、アンビル71及びクリンパ72が圧着端子10の被覆圧着部20を挟み込んだ状態において、予め定められた時間だけON状態、即ち、加熱状態に設定される。そのため、アンビル71及びクリンパ72が被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231を被覆端部92にかしめるかしめ工程と並行して、加熱装置80が、被覆端部92における、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231と接触する部分を加熱して一時的に溶解させる溶着工程が実行される。ここで、加熱装置80は、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231を加熱することにより、2つのかしめ部221,231と接触する被覆端部92を間接的に加熱する。
図7に示されるように、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231の先端部分は、かしめ工程を経ることによって被覆端部92に食い込む。そして、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231が被覆端部92に食い込んだ状態において、加熱装置80によって加熱された被覆端部92の表層部分は、その温度が融点に達して融解する。そうすると、2つのかしめ部221,231の先端部分は、融解した被覆端部92の表層部分に埋没する。
その後、アンビル71及びクリンパ72が、離隔することによって圧着端子10を挟む状態を解放すると、2つのかしめ部221,231の先端部分の周囲の被覆端部92は、冷却されて再び固体化する。これにより、被覆端部92は、その表層部分に埋没した2つのかしめ部221,231の先端部分に溶着し、溶着部93が形成される。
なお、溶着工程における加熱装置80のパワー及び加熱時間は、加熱装置80が内蔵されたクリンパ72の熱容量及び熱伝導率、被覆端部92の融点、圧着端子10の熱容量及び熱伝導率などの諸条件に応じて実験的に定められる。また、溶着工程における融解した被覆端部92の冷却の工程として、自然冷却の他、ファンによる強制空冷などが採用されることも考えられる。
<圧着端子の取付工程:溶着工程>
一方、圧着端子10を電線9に取り付ける工程において、かしめ工程が行われた後に、溶着工程が独立して行われることも考えられる。この場合、加熱装置80は、端子圧着装置70とは別個に設けられる。図8は、溶着工程の一例を示す図である。
図8に示されるように、溶着工程において、かしめ工程を経て被覆圧着部20が圧着された被覆端部92を、加熱装置80によって一時的に加熱し、被覆端部92における2つのかしめ部221,231と接触する部分を一時的に融解させることが考えられる。
図8に示されるような溶着工程においても、被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231が被覆端部92に食い込んだ状態において、加熱装置80によって一時的に加熱された被覆端部92は、その表層部分が一時的に融解する。これにより、2つのかしめ部221,231の先端部分が、融解した被覆端部92の表層部分に埋没した後、融解した被覆端部92は、冷却されて再び固体化する。そして、固体化した被覆端部92は、2つのかしめ部221,231の先端部分に溶着し、溶着部93が形成される。端子付電線1は、以上に示したかしめ工程及び溶着工程によって容易に製造することができる。
<その他>
以上に示された実施形態の圧着端子10において、被覆圧着部20は、対向する2つの起立部22,23のかしめ部221,231が重ならない状態で被覆端部92に対してかしめられるタイプである。しかしながら、被覆圧着部20は、対向する2つの起立部22,23のかしめ部221,231が重なる状態でかしめられるオーバーラップタイプであってもよい。この場合、2つのかしめ部221,231の一方は、曲げられて被覆端部92に対してかしめられ、他方は、被覆端部92にかしめられた一方のかしめ部の外側面にかしめられる。
被覆圧着部20の2つのかしめ部221,231が、オーバーラップタイプである場合、被覆端部92は、溶着工程により、被覆端部92に対して直接かしめられた一方のかしめ部(221又は231)のエッジ部分に溶着する。
また、各実施形態の圧着端子10において、かしめ部221,231は、被覆端部92の両側から折り曲げられてかしめられる部分である。しかしながら、圧着端子10,10Aの延伸方向における各位置において、かしめ部が、被覆端部92の片側にのみ形成された構成も考えられる。
また、各実施形態の圧着端子10の被覆圧着部20において、被覆端部92に直接かしめられるかしめ部221,231は、延伸方向において1列分のみ形成されている。しかしながら、被覆圧着部20が、被覆端部92にかしめられる部分として、延伸方向において2列以上に並ぶかしめ部を有することも考えられる。
1 端子付電線
9 電線
10 圧着端子
20 被覆圧着部
21 第一底板部
22,23 被覆圧着部の起立部
30 第一連結部
40 芯線圧着部
41 第二底板部
42,43 芯線圧着部の起立部
50 第二連結部
60 端子接続部
61 端子挿入孔
70 端子圧着装置
71 アンビル
72 クリンパ
80 加熱装置
91 裸芯線(芯線)
92 被覆端部(絶縁被覆)
93 溶着部
220,230 被覆圧着部の側壁部
221,231 被覆圧着部のかしめ部
420,430 芯線圧着部の側壁部
421,431 芯線圧着部のかしめ部
711 アンビルの支持面
721 クリンパの成形面

Claims (3)

  1. 電線と、
    前記電線の端部に取り付けられ、前記電線の端部における絶縁被覆に圧着された被覆圧着部及び前記電線の端部における前記絶縁被覆から伸び出た芯線に圧着された芯線圧着部を有する圧着端子と、を備えた端子付電線であって、
    前記圧着端子の前記被覆圧着部は、前記電線の前記絶縁被覆に対してかしめられ前記絶縁被覆が溶着したかしめ部を有することを特徴とする端子付電線。
  2. 前記圧着端子の前記被覆圧着部は、前記電線の前記絶縁被覆の両側各々から曲げられ、前記絶縁被覆を一方から支える底板部に対向する状態で相互に重ならずに前記絶縁被覆に対してかしめられた2つの前記かしめ部を有し、
    前記絶縁被覆は、2つの前記かしめ部各々における前記絶縁被覆に食い込んだ先端部に溶着している、請求項1に記載の端子付電線。
  3. 電線の端部における絶縁被覆に圧着される被覆圧着部及び前記電線の端部における前記絶縁被覆から伸び出た芯線に圧着される芯線圧着部を有する圧着端子を、前記電線の端部に取り付ける圧着端子の取付方法であって、
    前記被覆圧着部の一部を形成するかしめ部を前記絶縁被覆にかしめるかしめ工程と、
    前記かしめ工程と並行して、又は前記かしめ工程の後に、前記絶縁被覆における前記かしめ部と接触する部分を一時的に融解させることにより前記絶縁被覆を前記かしめ部に溶着させる溶着工程と、を有することを特徴とする圧着端子の取付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014164899A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 端子付き電線及び端子付き電線の製造方法
JP2017092041A (ja) * 2017-01-18 2017-05-25 古河電気工業株式会社 端子付き電線及び端子付き電線の製造方法

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