JP2014164224A - 現像装置 - Google Patents

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朱々江 多久
Keisuke Takahashi
啓介 高橋
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和利 樹神
Shogo Sato
正吾 佐藤
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Abstract

【課題】繊維層を有する現像ローラを備えた現像装置において、現像ローラとシール部材とのシール性を向上させる。
【解決手段】現像装置は、現像剤を収容するための筐体10と、ローラ本体22と当該ローラ本体22の外周面に形成された繊維層23を有する現像ローラ20と、筐体10と現像ローラ20の間から現像剤が漏れるのを抑制するため、筐体10と現像ローラ20との間に配置されるシール部材40とを備える。現像ローラ20は、ローラ本体22の軸線方向両側に当該ローラ本体22よりも径が大きい大径部24を有する。シール部材40は、筐体10と大径部24との間に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面に繊維層を有する現像ローラを備えた現像装置に関する。
従来より、現像剤を収容する筐体や、表面にブラシ状の繊維層を有する現像ローラなどを備えた現像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭57−109965号公報
ところで、現像装置には、筐体と現像ローラの間から現像剤が漏れるのを抑制するためにシール部材を設ける必要があるが、繊維層を有する現像ローラを備えた従来の現像装置においては、現像ローラとシール部材とのシール性についてほとんど検討がなされていなかった。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、繊維層を有する現像ローラを備えた現像装置において、現像ローラとシール部材とのシール性を向上させることを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の現像装置は、現像剤を収容するための筐体と、ローラ本体と当該ローラ本体の外周面に形成された繊維層を有する現像ローラと、筐体と現像ローラの間から現像剤が漏れるのを抑制するため、筐体と現像ローラとの間に配置されるシール部材と、を備える。
現像ローラは、ローラ本体の軸線方向両側に当該ローラ本体よりも径が大きい大径部を有する。
シール部材は、筐体と大径部との間に配置されている。
このような構成によれば、ローラ本体と大径部との間に高低差が形成されることになるので、ローラ本体に沿って軸線方向外側に移動する現像剤が、現像ローラ(大径部)とシール部材との間に入り込みにくくなる。これにより、現像ローラとシール部材とのシール性を向上させることができる。
前記した現像装置において、大径部の外周面には、繊維層が形成されていないことが望ましい。
これによれば、大径部の外周面とシール部材との密着性が高まるため、現像剤が大径部とシール部材との間により入り込みにくくなり、現像ローラとシール部材とのシール性をより向上させることができる。
前記した現像装置において、シール部材の前記軸線方向の内側端部は、大径部の前記軸線方向の内側端部よりも内側に位置している構成とすることができる。
これによれば、シール部材に大径部を押し当てることで、大径部がシール部材に食い込むことになるので、現像剤が大径部とシール部材との間により入り込みにくくなる。また、シール部材が大径部に食い込むことで、現像ローラとシール部材の接触面積が大きくなるため、大径部とシール部材の間に入り込んだ現像剤が外部に出るまでの距離を長くすることができ、大径部とシール部材の間に入り込んだ現像剤を外部に出にくくすることができる。これにより、現像ローラとシール部材とのシール性をより向上させることができる。
前記した現像装置において、繊維層の厚さは、大径部の最大半径とローラ本体の半径との差よりも大きい構成とすることができる。
これによれば、現像ローラの径方向において繊維層が大径部よりも突出することになるため、大径部とシール部材の間の部分が繊維層に覆われることで、大径部とシール部材の間に入り込もうとする現像剤が繊維層を構成する繊維にブロックされて大径部とシール部材の間により入り込みにくくなる。また、シール部材の内側端部が大径部の内側端部よりも内側に位置する構成では、ローラ本体の両端部付近で繊維層がシール部材により圧縮されて繊維の密度が高くなるため、現像剤が大径部とシール部材の間に一層入り込みにくくなる。これにより、現像ローラとシール部材とのシール性をより向上させることができる。
前記した現像装置は、繊維層に接触した状態で配置された感光体を備え、大径部の最大半径とローラ本体の半径との差は、ローラ本体と感光体との距離よりも小さい構成とすることができる。
大径部の最大半径とローラ本体の半径との差がローラ本体と感光体との距離よりも大きい場合、感光体と大径部が接触しないようにするためには、感光体の両端よりも軸線方向外側の位置に大径部を設ける必要がある。上記構成によれば、軸線方向における感光体の幅内に大径部を設けることができるため、現像ローラを軸線方向に小型化することができ、現像装置の小型化が可能となる。
また、前記した現像装置は、現像ローラから現像剤が供給されることで現像剤像が形成されるように構成された感光体を備え、大径部の外周面は、感光体の表面に接触している構成とすることもできる。
これによれば、ローラ本体と感光体の間隔(繊維層に対する感光体の食い込み量)を一定に保つことができる。これにより、感光体に対して良好に現像剤を供給できるため、画質を向上させることが可能となる。
また、前記した現像装置は、現像ローラから現像剤が供給されることで現像剤像が形成されるように構成された感光体と、大径部の前記軸線方向外側に配置され、大径部よりも感光体側に突出して感光体の表面に接触する接触部材と、を備える構成とすることもできる。
これによれば、現像ローラと感光体を過度に接触させずに、ローラ本体と感光体の間隔(繊維層に対する感光体の食い込み量)を一定に保つことができる。また、ローラ本体と感光体の間隔を一定に保てることで、感光体に対して良好に現像剤を供給できるため、画質を向上させることが可能となる。
前記した現像装置において、大径部は、ローラ本体とは別体として形成されている構成とすることができる。
これによれば、ローラ本体の両側に大径部を有する現像ローラを容易に製造することができる。
本発明によれば、繊維層を有する現像ローラを備えた現像装置において、現像ローラとシール部材とのシール性を向上させることができる。
現像装置の一例としてのプロセスカートリッジが使用される画像形成装置の概略構成を示す図である。 プロセスカートリッジを構成する現像ユニットの分解斜視図である。 現像ユニットのシール部材付近の構成を示す断面図である。 現像ローラの端部付近の構成を示す図3のX−X断面図である。 現像ローラの分解斜視図(a)と、現像ローラの斜視図(b)である。 現像ローラと感光体ドラムの端部付近の拡大図である。 現像ローラに対するシール部材の配置を説明する図である。 変形例に係る現像ローラの端部付近の構成を示す断面図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下においては、まず、本実施形態に係る現像装置の一例としてのプロセスカートリッジ5が使用される画像形成装置の概略構成について説明し、その後、プロセスカートリッジ5の詳細な構成について説明する。また、以下の説明において、方向は、画像形成装置を使用するユーザを基準にした方向で説明する。具体的には、ユーザから見て手前側である図1の右側を「前」とし、ユーザから見て奥側である図1の左側を「後」とし、図1の紙面手前側を「左」、紙面奥側を「右」とする。また、図1の上下方向を「上下」とする。
<画像形成装置の概略構成>
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Sを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙Sにトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙Sに転写されたトナー像を熱定着する定着装置8とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙Sを収容する給紙トレイ3Aと、用紙Sを給紙トレイ3Aからプロセスカートリッジ5に供給する給紙機構3Bとを主に備えている。給紙トレイ3Aに収容された用紙Sは、給紙機構3Bによって1枚ずつ分離されてプロセスカートリッジ5に供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ光源やポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光装置4では、レーザ光源から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー2Aを開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、現像剤の一例としてのトナーを収容する収容部11と、現像ローラ20と、規制ブレード30と、感光体の一例としての感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、収容部11内のトナーは、回転駆動する現像ローラ20の表面に担持され、その後、規制ブレード30によって現像ローラ20上に担持される量が規制される。そして、現像ローラ20上のトナーが、感光体ドラム61に供給されることで、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、給紙部3から供給された用紙Sが、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を通過することで、感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置8は、プロセスカートリッジ5の後方に配置され、加熱ローラ8Aと、加熱ローラ8Aと対向配置されて加熱ローラ8Aを押圧する加圧ローラ8Bとを主に備えている。定着装置8では、トナー像が転写された用紙Sが、加熱ローラ8Aと加圧ローラ8Bの間を通過することで、トナー像が用紙S上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Sは、排紙ローラ2Cによって排紙トレイ2B上に排出される。
<プロセスカートリッジの詳細構成>
プロセスカートリッジ5は、感光体ユニット6と、感光体ユニット6に対して着脱可能に装着される現像ユニット7とから構成されている。なお、以下の説明において、軸線方向とは、現像ローラ20の軸21が延びる方向であり、本実施形態では左右方向に相当する。
感光体ユニット6は、感光体フレーム60と、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。感光体フレーム60は、感光体ドラム61や転写ローラ63を回転可能に支持するフレームであり、現像ユニット7が着脱可能に装着されるように構成されている。また、感光体ドラム61は、円筒状のドラム本体の外周面に感光層が形成された部材であり、現像ユニット7が感光体ユニット6に装着されているときに現像ローラ20の後述する繊維層23に接触した状態で配置され、前記したように現像ローラ20からトナーが供給されることでトナー像が形成されるように構成されている。
図2および図3に示すように、現像ユニット7は、前記した現像ローラ20や規制ブレード30などの他、トナーを収容するための収容部11を形成する筐体10と、当該筐体10と現像ローラ20の両端部との間に配置される一対のシール部材40と、接触部材の一例としてのコロ50とをさらに備えている。
筐体10は、現像ローラ20を回転可能に支持する支持部12と、収容部11内から現像ローラ20にトナーを供給するための軸線方向に長い開口13と、シール部材40が貼着される左右一対の貼着面14と、規制ブレード30を固定するための複数のネジ穴15とを主に有している。支持部12は、略後方が開放された側面視円弧状の凹部として筐体10の左右の壁のそれぞれに形成されている。現像ローラ20は、軸21を支持部12の後側に形成された開口に挿通した後、軸線方向外側から軸受29を軸21と支持部12に係合させることで軸受29を介して筐体10に回転可能に組み付けられる。貼着面14は、現像ローラ20の周面に沿うような断面視略円弧状の面であり、開口13の軸線方向両側であって現像ローラ20の後述する大径部24と対向する位置に形成されている。
図3に示すように、規制ブレード30は、矢印の方向に回転駆動する現像ローラ20の繊維層23に接触して繊維層23に付着した過剰なトナーを掻き落とすことで繊維層23に担持されるトナーの量を規制するように構成された板状の部材である。この規制ブレード30は、断面視略L字形状をなしており、現像ローラ20に沿って軸線方向に長尺状に延びる本体部31と、先端が繊維層23に食い込むように接触する折曲部32とを有している。規制ブレード30は、本体部31の一端側である上端側が一対の補強板35,36により前後から挟まれた状態で、一対の補強板35,36とともにネジ39により筐体10に組み付けられることで筐体10に固定される。折曲部32は、本体部31の自由端である下端から後側の現像ローラ20側に向けて延びるように形成されている。
図4に示すように、現像ローラ20は、トナーを担持するように構成されたローラであり、軸21と、ローラ本体22と、ローラ本体22の外周面に形成された繊維層23と、ローラ本体22の軸線方向両側に形成された大径部24とを主に有している。なお、現像ローラ20の端部付近の構成は略左右対称であるため、図4などでは現像ローラ20の一方の端部付近の構成のみを示す。また、図2や図5などでは、繊維層23をハッチングを付して示し、繊維層23を構成する1本1本の繊維の図示を省略している。
繊維層23は、トナーを担持可能な無数の繊維がブラシ状に植設された層である。このような繊維層23は、例えば、ローラ本体22の外周面に接着剤を塗布し、繊維を静電植毛などによって植設した後、接着剤を乾燥させることによって形成することができる。なお、必要に応じて、繊維の長さを揃えたり、不要な繊維を除去したりしてもよい。また、ローラ本体22の後述する小径部22B(図5(a)参照)などに繊維層23を形成しない場合には、接着剤を塗布する前に小径部22Bなどをマスクで覆い、接着剤が付着しないようにする。
大径部24は、ローラ本体22よりも径が大きい部分である。この大径部24の外周面には、ローラ本体22の外周面とは異なり、繊維層23は形成されていない。図5(a),(b)に示すように、本実施形態において、大径部24は、ローラ本体22とは別体として形成されている。より詳細に、大径部24は、ローラ本体22の小径部22Bに嵌合可能な円筒状の部品として形成され、ローラ本体22は、繊維層23が形成される本体部22Aと、本体部22Aの軸線方向両側に形成された本体部22Aよりも径が小さい小径部22Bとを有して構成されている。そして、円筒状の大径部24をローラ本体22両端部の小径部22Bにそれぞれ嵌合させることで、両端部に大径部24を有する現像ローラ20が構成されている。
図6に示すように、本実施形態において、繊維層23の厚さA1は、大径部24の半径とローラ本体22の半径との差A2、言い換えれば、大径部24とローラ本体22との間に形成される段差の高さA2よりも大きくなっている。一例として、繊維層23の厚さ(繊維層23を構成する繊維の長さ)は、1mmなどとすることができる。
また、現像ユニット7が感光体ユニット6に装着されて感光体ドラム61が繊維層23に接触した状態において、大径部24の半径とローラ本体22の半径との差A2(段差の高さA2)は、ローラ本体22と感光体ドラム61との距離A3よりも小さくなっている。すなわち、本実施形態において、大径部24は、その外周面が感光体ドラム61の表面と接触しないように配設されている。
図2に示すように、コロ50は、左右の大径部24の軸線方向外側、より詳しくはシール部材40の軸線方向外側に1つずつ配置されており、現像ローラ20の軸21に回転可能に支持されている。各コロ50は、図4(一方のみ図示)に示すように、大径部24よりも後側の感光体ドラム61側に突出しており、現像ユニット7が感光体ユニット6に装着された状態において感光体ドラム61の表面に接触し、回転駆動する感光体ドラム61に対し従動回転するように設けられている。
シール部材40は、筐体10(収容部11)内のトナーが筐体10と現像ローラ20の間から漏れるのを抑制するための部材であり、筐体10の貼着面14と現像ローラ20の大径部24との間に配置されている。このシール部材40は、回転駆動する現像ローラ20の大径部24が直接摺接する摺接部材41と、摺接部材41と筐体10の貼着面14との間に配置される弾性部材42とを有して構成されている。摺接部材41は、現像ローラ20の回転をスムーズにするため、現像ローラ20との摺動抵抗を小さくすることを目的として設けられており、例えば、フェルトや不織布などのシート状の繊維や、樹脂フィルムや樹脂テープなどのシート状の樹脂などから形成されている。一方、弾性部材42は、押し潰されたときの復元力により摺接部材41を大径部24に密着させることを目的として設けられており、例えば、ウレタンスポンジなどの弾性変形可能な材料から形成されている。
図7に示すように、本実施形態において、シール部材40の軸線方向の内側端部40Eは、大径部24の軸線方向の内側端部24Aよりも内側に位置している。言い換えれば、シール部材40は、その内側端部40Eが大径部24の外周面から繊維層23側に飛び出すように配置されている。これにより、ローラ本体22の端部付近で繊維層23を構成する繊維がシール部材40により圧縮されて繊維同士の隙間が小さくなり、繊維の密度が高くなっている。
次に、以上のように構成されたプロセスカートリッジ5の作用効果について説明する。
図7などに示したように、プロセスカートリッジ5では、シール部材40が筐体10と大径部24との間に配置されているので、ローラ本体22と大径部24との間に形成される段差により、ローラ本体22に沿って軸線方向外側に向けて移動するトナーが、現像ローラ20とシール部材40との間に入り込みにくくなっている。これにより、プロセスカートリッジ5では、現像ローラ20とシール部材40とのシール性を向上させることができる。
また、特に本実施形態では、シール部材40の内側端部40Eが大径部24の内側端部24Aよりも内側に位置しているので、図4に示すように、シール部材40に大径部24を押し当てることで、大径部24がシール部材40に食い込むことになる。これにより、トナーが大径部24とシール部材40との間により入り込みにくくなる。また、シール部材40が大径部24に食い込むことで、現像ローラ20とシール部材40の接触面積が大きくなるため、仮に大径部24とシール部材40の間にトナーが入り込んだとしても、トナーが外部に出るまでの距離を長くすることができるため、入り込んだトナーを外部に出にくくすることができる。これらにより、シール性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、図6に示したように、繊維層23の厚さA1が大径部24とローラ本体22との間に形成される段差の高さA2よりも大きいので、繊維層23が大径部24よりも突出することになるため、大径部24とシール部材40の間の部分が繊維層23に覆われることとなる。その結果、大径部24とシール部材40の間に入り込もうとするトナーが繊維層23を構成する繊維にブロックされるため、トナーが大径部24とシール部材40の間により入り込みにくくなっている。また、図7に示したように、シール部材40の内側端部40Eが大径部24の内側端部24Aよりも内側に位置していることで、ローラ本体22の両端部付近で繊維の密度が高くなっているため、トナーは一層入り込みにくくなっている。これにより、シール性を一層向上させることができる。
さらに、本実施形態のプロセスカートリッジ5は、図6などに示すように、感光体ドラム61に接触するコロ50を備えているので、現像ローラ20と感光体ドラム61を過度に接触させずに、ローラ本体22と感光体ドラム61の間隔(繊維層23に対する感光体ドラム61の食い込み量)を一定に保つことができる。このようにローラ本体22と感光体ドラム61の間隔を一定に保てることで、感光体ドラム61に対して良好にトナーを供給できるため、レーザプリンタ1においてその画質を向上させることができる。
ちなみに、例えば、大径部とローラ本体との間に形成される段差の高さがローラ本体と感光体ドラムとの距離よりも大きい場合、感光体ドラムと大径部が接触しないようにするためには、感光体ドラムの両端よりも軸線方向外側の位置に大径部を設ける必要があり、現像ローラが軸線方向に大型化する可能性がある。しかし、本実施形態では、段差の高さA2が距離A3よりも小さいので、感光体ドラム61の幅内に大径部24を設けることができ、現像ローラ20を軸線方向に小型化することができる。これにより、プロセスカートリッジ5の小型化が可能となっている。
また、本実施形態では、筐体10に現像ローラ20を組み付ける際には、図2に示したように、現像ローラ20を筐体10の支持部12に向けて軸線方向に略直交する方向に沿って組み付けることが可能となっている。これにより、繊維層23を構成する繊維が軸線方向に倒れることを抑制できるので、特に繊維層23の端部において軸線方向外側に倒れた繊維が大径部24とシール部材40との間に深く入り込むようなことを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、シール部材40の内側端部40Eが大径部24の内側端部24Aよりも内側に位置していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図7を参考にして説明すると、シール部材40の内側端部40Eと大径部24の内側端部24Aは、略面一であってもよい。また、摺接部材41の内側端部の位置と弾性部材42の内側端部の位置とが互いに異なっていてもよい。また、前記実施形態では、シール部材40が摺接部材41と弾性部材42を有する2層構造であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、シール部材は、単層構造であってもよいし、3層以上の多層構造であってもよい。
前記実施形態では、接触部材としてコロ50を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図4を参考にして説明すると、接触部材は、コロ50の代わりに、筐体10の左右の壁(左の壁のみ図示)から大径部24よりも感光体ドラム61側に突出する突出部として形成されていてもよい。この場合、突出部としての接触部材は、筐体10と一体であってもよいし、別体であってもよい。また、接触部材を備えずに、図8に示すように、大径部24の外周面が、感光体ドラム61の表面に接触していてもよい。これによっても、ローラ本体22と感光体ドラム61の間隔を一定に保つことができるので、現像ローラ20から感光体ドラム61に対して良好にトナーを供給できるため、画質を向上させることが可能となる。
前記実施形態では、大径部24がローラ本体22とは別体として形成されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、大径部は、ローラ本体と一体に形成されていてもよい。なお、大径部とローラ本体が一体である構成では、ローラ本体を大径部よりも小径とするために、現像ローラの材料の中央部分(ローラ本体となる部分)を精度良く削る必要があり、ローラ本体の両側に大径部を有する現像ローラの製造が難しくなる。一方、前記実施形態のように、大径部24とローラ本体22を別体として形成すると、組み立ては必要となるが、材料を削る場合と比べて、ローラ本体22の両側に大径部24を有する現像ローラ20を容易に製造することができる。
前記実施形態では、大径部24の外周面に繊維層23が形成されていなかったが、本発明はこれに限定されず、例えば、大径部の外周面に繊維層が形成されていてもよい。なお、本発明は、前記実施形態のように、大径部24の外周面に繊維層23が形成されていないことが望ましい。これによれば、大径部24の外周面とシール部材40との密着性が高まるため、トナーが大径部24とシール部材40との間により入り込みにくくなり、現像ローラ20とシール部材40とのシール性をより向上させることができる。
前記実施形態では、大径部24の外周面が軸線方向に略平行な面であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、大径部の外周面は、その径が軸線方向内側であるローラ本体側の端部から軸線方向外側に向けて徐々に大きくなるように形成されていてもよい。具体的には、大径部の外周面は、テーパ面として形成されていてもよいし、段差を有する面として形成されていてもよい。また、大径部の外周面の径が軸線方向に変化する構成においては、繊維層の厚さを大径部の最大半径とローラ本体の半径との差よりも大きい構成とすることができるし、また、大径部の最大半径とローラ本体の半径との差をローラ本体と感光体との距離よりも小さい構成とすることもできる。
前記実施形態では、現像装置としてのプロセスカートリッジ5が感光体ドラム61(感光体)を備えて構成されていたが、本発明はこれに限定されず、現像装置は、感光体を備えない構成であってもよい。具体的には、例えば、現像装置は、前記実施形態の現像ユニット7と同様の構成であってもよい。また、前記実施形態では、感光体が現像ローラの繊維層に接触した状態でトナーが供給される接触現像方式の現像装置を例示したが、本発明はこれに限定されず、感光体が現像ローラの繊維層に接触しない状態でトナーが供給される非接触現像方式の現像装置であってもよい。
前記実施形態では、本発明の現像装置が使用される画像形成装置として、モノクロ画像のみを形成可能なレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、カラー画像を形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
5 プロセスカートリッジ
10 筐体
20 現像ローラ
21 軸
22 ローラ本体
23 繊維層
24 大径部
24A 内側端部
40 シール部材
40E 内側端部
50 コロ
61 感光体ドラム

Claims (8)

  1. 現像剤を収容するための筐体と、
    ローラ本体と当該ローラ本体の外周面に形成された繊維層を有する現像ローラと、
    前記筐体と前記現像ローラの間から現像剤が漏れるのを抑制するため、前記筐体と前記現像ローラとの間に配置されるシール部材と、を備え、
    前記現像ローラは、前記ローラ本体の軸線方向両側に当該ローラ本体よりも径が大きい大径部を有し、
    前記シール部材は、前記筐体と前記大径部との間に配置されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記大径部の外周面には、繊維層が形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記シール部材の前記軸線方向の内側端部は、前記大径部の前記軸線方向の内側端部よりも内側に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記繊維層の厚さは、前記大径部の最大半径と前記ローラ本体の半径との差よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記繊維層に接触した状態で配置された感光体を備え、
    前記大径部の最大半径と前記ローラ本体の半径との差は、前記ローラ本体と前記感光体との距離よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記現像ローラから現像剤が供給されることで現像剤像が形成されるように構成された感光体を備え、
    前記大径部の外周面は、前記感光体の表面に接触していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記現像ローラから現像剤が供給されることで現像剤像が形成されるように構成された感光体と、
    前記大径部の前記軸線方向外側に配置され、前記大径部よりも前記感光体側に突出して前記感光体の表面に接触する接触部材と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記大径部は、前記ローラ本体とは別体として形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
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