JP2014164114A - 加熱ベルトの破れ又は偏り検知方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱ローラー81と、溶融ローラー82と、加熱ローラー81と溶融ローラー82との間に掛けられた加熱ベルト83と、加熱ベルト83の外周面に押し付けられて加熱ベルト83の外周面の温度を検知するサーミスタ86a,86b,86cとを定着装置8に備えている。溶融ローラー82の外周面のサーミスタ86a,86b,86cに対向する位置を通る箇所に、サーミスタ86a,86b,86cとの間に隙間が生じる大きさの凹み87a,87b,87cが設けられている。サーミスタ86a,86b,86cで検知される温度が凹み87a,87b,87cに対応した周期で周期的に低下すると加熱ベルト83に破れ又は偏りが生じたと判別する判別部を備える。
【選択図】図3
Description
このように、溶融ローラー側のサーミスタにより温度を検知して温度制御することで、トナーが溶融するものの用紙が加熱しすぎない程度の所定温度まで正確に加熱することが可能となる。
この際、逆に溶融ローラー側には熱が移動しなくなり、温度が低下する。このような状態になった場合、溶融ローラーの温度を検出するサーミスタでも検出することが可能なものの、検出まで時間がかかっていた。
本発明の画像形成装置は、加熱ローラーと、溶融ローラーと、前記加熱ローラーと前記溶融ローラーとの間に掛けられた加熱ベルトと、前記加熱ベルトの外周面に押し付けられて前記加熱ベルトの外周面の温度を検知するサーミスタとを定着装置に備え、前記溶融ローラーの外周面の前記サーミスタに対向する位置を通る箇所に、前記サーミスタとの間に隙間が生じる大きさの凹みが設けられ、前記サーミスタで検知される温度が前記凹みに対応した周期で周期的に低下すると前記加熱ベルトに破れ又は偏りが生じたと判別する判別部を備えることを特徴とする。
〔画像形成装置1の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の構成について詳しく説明する。
図1によると、本実施の形態の画像形成装置1は、原稿読取部2と、原稿給送部3と、本体部4と、スタックトレイ5と、操作パネル部6(入力手段)とを備えている。
原稿読取部2は、本体部4の上方に配設され、原稿給送部3は、原稿読取部2の上方に配設されている。スタックトレイ5は、本体部4に設けられた記録紙の排出口41側に配設され、また、操作パネル部6は、本体部4のフロント側に配設されている。
また、原稿給送部3により搬送された原稿を読み取る場合には、スキャナー21は、原稿読取スリット23と対向する位置に移動され、原稿読取スリット23を介し、原稿給送部3による原稿の搬送動作と同期して原稿を読み取って画像データを取得し、取得した画像データを本体部4に出力する。
給紙ローラー422、搬送ローラー対44、及び排出ローラー対45は、搬送部として機能する。記録紙は、この搬送部により搬送される。給紙ローラー422によって用紙搬送路43に繰り出された記録紙は、搬送ローラー対44によって画像形成部7に搬送される。
そして、画像形成部7によって記録が施された記録紙は、排出ローラー対45によってスタックトレイ5に排出される。
また、操作パネル部6は、ユーザーによるパスワード等の認証入力を受け付ける。
転写部74は、現像部73によって感光体ドラム71上に形成されたトナー像を記録紙に転写させる。定着装置8は、転写部74によってトナー像が転写された記録紙を加熱してトナー像を記録紙に定着させる。
判別部9は、各部の制御を行い、又、定着装置8の加熱ベルト83(図2)の異常等を判別する。具体的には、判別部9は、サーミスタ86a,86b,86c(図3)で検知される温度が凹み87a,87b,87cに対応した周期で周期的に低下すると加熱ベルト83に破れ又は偏りが生じたと判別する。
定着装置8は、加熱ローラー81と、溶融ローラー82と、加熱ベルト83と、加圧ローラー84と、加熱源85とを備えている。加熱ベルト83は、用紙にトナーを定着させるためのものであり、加熱ローラー81と溶融ローラー82との間に掛けられている。加圧ローラー84は、加熱ベルト83に用紙を押し付けるためのものであり、加熱ベルト83と外周面を接触させて配置されている。加熱源85は、加熱ベルト83を加熱するための熱源であり、加熱ローラー81との間に間隔をあけて加熱ローラー81の周囲に配置されている。
溶融ローラー82は、例えば、ステンレス鋼からなる外径45mmの芯金ローラーと、芯金ローラーの外周面を被覆する厚さ5mm以上10mm以下のシリコンゴムからなるスポンジ層を含む円筒状に形成される。
加熱ベルト83は、例えば、厚さ寸法約30μm以上約50μm以下のニッケル電鋳基材と、ニッケル電鋳基材上に積層されるシリコンゴム層と、シリコンゴム層上に形成される離型層(例えば、PFA層)を含んでいる。加熱ベルト83は、例えば、用紙を加熱する。このように、加熱ベルト83は、加熱に適したように熱伝導率が高い素材で形成されている。
加圧ローラー84は、例えば、ステンレス鋼からなる芯金ローラー、芯金ローラー外周面を被覆する厚さ2mm以上5mm以下のシリコンゴムからなるスポンジ層及び離型層(例えば、PFA層)を含む外径50mmの円柱状に形成される。加圧ローラー84の金属製の芯材は、例えば、FeやAlを用いて形成されてもよい。この芯材上にSiゴム層が形成されてもよい。さらにSiゴム層の表層にフッ素樹脂層が形成されてもよい。
加熱源85は、電磁誘導による誘導加熱装置であり、加熱ローラー81及び加熱ベルト83を誘導加熱する励磁コイル等を備えている。
R側端部サーミスタ86a、F側端部サーミスタ86b、及びC部サーミスタ86cによる検出結果は、加熱源85の発熱温度の制御と、判別部9(図1)による加熱ベルト83の破れ又は偏りの検知に用いられる。
なお、R端部83a、F端部83bは、加熱ベルト83の幅方向の両端から中央までのうち、サーミスタ86a,86b,86cの検出温度に基づき加熱ベルト83の破れ又は偏りの発生を検知できる位置であればよい。また、C部サーミスタ86cは、かならずしも中央になくてもよい。
図3に示す加熱ベルト83が破れや偏りのない正常な状態では、加熱ベルト83で凹み87a,87b,87cが覆い隠された状態になっている。つまり、サーミスタ86a,86b,86cは、加熱ベルト83に押し付けられて常時接触しており、凹み87a,87b,87cの形成された溶融ローラー82とは直接接触しない。この状態のサーミスタ86b、加熱ベルト83、及び凹み87bの関係を、図5(a)の側面図に示す。
これにより、図5(b)に示すように、溶融ローラー82の加熱ベルト83で覆われていない箇所において、溶融ローラー82とサーミスタ86a,86b,86cとの間に間隙が形成されると、サーミスタ86a,86b,86cの検出温度が低下するようになっている。
また、図4では凹み87は、溶融ローラー82の幅方向に沿って一列になるよう配置しているが、これに限られない。
また、定着性に影響がないようにした上で、サーミスタ86a,86b,86cに対応する複数の孔を開けても良い。また、溶融ローラー82の外周上のサーミスタ86a,86b,86cに対応する位置に、それぞれ複数の凹みを設けてもよい。
また、凹み87は、溶融ローラー82を貫通する孔であってもよい。また、凹み87の形状は、四角や丸や楕円等の任意であり、溝状であっても、よい。また、溶融ローラー82の表面に、穴あきの蓄熱層を形成して、これを凹み87として構成してもよい。
次に、図2〜図6を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1による加熱ベルト83の破れや偏りの検出処理の説明を行う。
本実施形態の定着装置8による定着処理では、加熱ローラー81と溶融ローラー82との間に掛けられた加熱ベルト83が加熱源85で加熱されて、加熱ベルト83と加圧ローラー84との間に用紙が供給される際には、図6の期間1,2に示すように、サーミスタ86a,86b,及び86c(図6ではサーミスタ86b)で検知される温度が温度Th_1になっている。R側端部サーミスタ86a,F側端部サーミスタ86b,及びC部サーミスタ86cは、加熱ベルト83の外周面に常時押し付けられているので、定着処理が行われている間、R側端部サーミスタ86a,F側端部サーミスタ86b,及びC部サーミスタ86cで検知される温度は通常Th_1に保たれる。
図4〜図6に示す例では、加熱ベルト83のR端部83bに破れ83dが生じているのでサーミスタ86bで検知される温度が時刻T1,T2,T3にTh_1からTh_2に低下しており、画像形成装置1では、この温度変化の期間1,2が溶融ローラー82の回転周期と一致すると、加熱ベルト83に破れや偏りが生じたと判断する。一方、判別部9は、温度Th_1からの温度低下が溶融ローラー82の回転周期と一致しない場合には、ノイズと判断し、定着処理を継続する。
画像形成装置1は、サーミスタ86a,86b,又は86cに対応する回転周期毎の温度の低下を検出することで、加熱ベルト83に破れや偏りが生じた位置を検出することが可能になる。
本実施形態によれば、加熱ベルト83に破れ又は偏りが生じてサーミスタ86a,86b,又は86cが溶融ローラー82に接触すると、サーミスタ86a,86b,又は86cの接触位置を凹み87a,87b,又は87cが通過する際に、サーミスタ86a,86b,又は86cでの検出温度がTh_1から急激に低下する。このため、溶融ローラー82の外周面にサーミスタを単に取り付ける場合に比べて加熱ベルト83の破れ又は偏りによる温度変化を短時間で検知することができる。従って、加熱源85による加熱を制御するために用いられていたサーミスタ86a,86b,及び86cとの接触位置に凹み87を設けという簡単な構造で、加熱ローラー81側にサーミスタを別途設ける必要がなく、加熱ベルト83の破れ又は偏りの短時間での検知を行うことができる。
本実施形態の加熱ベルト83の破れ又は偏りの検知方法は、サーミスタ86a,86b,86cを加熱ベルト83の幅方向に沿って複数設けていることを特徴とする。
本実施形態の画像形成装置1は、加熱ローラー81と、溶融ローラー82と、加熱ローラー81と溶融ローラー82との間に掛けられた加熱ベルト83と、加熱ベルト83の外周面に押し付けられて加熱ベルト83の外周面の温度を検知するサーミスタ86a,86b,86cとを定着装置8に備え、溶融ローラー82の外周面のサーミスタ86a,86b,86cに対向する位置を通る箇所に、サーミスタ86a,86b,86cとの間に隙間が生じる大きさの凹み87a,87b,87cが設けられ、サーミスタ86a,86b,86cで検知される温度が凹み87a,87b,87cに対応した周期で周期的に低下すると加熱ベルト83に破れ又は偏りが生じたと判別する判別部9を備えることを特徴とする。
本発明の画像形成装置1は、サーミスタ86a,86b,86cは、加熱ベルト83の幅方向に沿って複数設けられていることを特徴とする。
2 原稿読取部
3 原稿給送部
4 本体部
5 スタックトレイ
6 操作パネル部
7 画像形成部
8 定着装置
9 判別部
21 スキャナー
22 プラテンガラス
23 原稿読取スリット
31 原稿載置部
32 原稿排出部
33 原稿搬送機構
41 排出口
42 給紙部
43 用紙搬送路
44 搬送ローラー対
45 排出ローラー対
71 感光体ドラム
72 露光部
73 現像部
74 転写部
81 加熱ローラー
82 溶融ローラー
83 加熱ベルト
83a R端部
83b F端部
83c 中央部
84 加圧ローラー
85 加熱源
86 サーミスタ
86a R側端部サーミスタ(サーミスタ)
86b F側端部サーミスタ(サーミスタ)
86c C部サーミスタ(サーミスタ)
86d,86e,86f バネ
87 凹み
87a,87b,87c 凹み
421 給紙カセット
422 給紙ローラー
Claims (4)
- 加熱ローラーと溶融ローラーとの間に掛けられた加熱ベルトと、前記加熱ベルトの外周面に押し付けられて前記加熱ベルトの外周面の温度を検知するサーミスタとを備えた画像形成装置の加熱ベルトの破れ又は偏りの検知方法であって、
前記画像形成装置には、前記溶融ローラーの外周面の前記サーミスタに対向する位置を通る箇所に、前記サーミスタとの間に隙間が生じる大きさの凹みが設けられており、
前記サーミスタで検知される温度が前記凹みに対応した周期で周期的に低下したことを検知すると前記加熱ベルトに破れ又は偏りが生じたと判別する
ことを特徴とする加熱ベルトの破れ又は偏りの検知方法。 - 前記画像形成装置には、前記サーミスタが前記加熱ベルトの幅方向に沿って複数備えられている
ことを特徴とする請求項1に加熱ベルトの破れ又は偏りの検知方法。 - 加熱ローラーと、溶融ローラーと、前記加熱ローラーと前記溶融ローラーとの間に掛けられた加熱ベルトと、前記加熱ベルトの外周面に押し付けられて前記加熱ベルトの外周面の温度を検知するサーミスタとを定着装置に備え、
前記溶融ローラーの外周面の前記サーミスタに対向する位置を通る箇所に、前記サーミスタとの間に隙間が生じる大きさの凹みが設けられ、
前記サーミスタで検知される温度が前記凹みに対応した周期で周期的に低下すると前記加熱ベルトに破れ又は偏りが生じたと判別する判別部を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記サーミスタは、前記加熱ベルトの幅方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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