JP2008009183A - 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法 - Google Patents

定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008009183A
JP2008009183A JP2006180294A JP2006180294A JP2008009183A JP 2008009183 A JP2008009183 A JP 2008009183A JP 2006180294 A JP2006180294 A JP 2006180294A JP 2006180294 A JP2006180294 A JP 2006180294A JP 2008009183 A JP2008009183 A JP 2008009183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heating
fixing device
abnormality
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006180294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4829700B2 (ja
Inventor
Hajime Makishima
元 牧島
Hideaki Yamada
英明 山田
Noriyuki Tajima
典幸 田島
Seiji Takemura
清二 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006180294A priority Critical patent/JP4829700B2/ja
Publication of JP2008009183A publication Critical patent/JP2008009183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4829700B2 publication Critical patent/JP4829700B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】加熱回転体の過昇温をより確実に防止することができる定着装置および画像形成装置ならびに異常判定方法を提供すること。
【解決手段】定着装置200において、複数のサーミスタ241は、それぞれ加熱ベルト213の温度を検出する。電源部260は、加熱ベルト213を電磁誘導作用によって発熱させるコイル231に、電力を供給する。制御部250は、ウォームアップ時に、複数のサーミスタ241による検出温度のいずれかが定着可能温度に到達すると、検出温度の差が所定のしきい値を上回っているか否かを判別する。上回っている場合には、いずれかのサーミスタ241に異常が発生しているとして、電源部260に対してコイル231への電力供給を停止させる。また、電源部260はコイル231への供給電力を検出して制御部250にフィードバックし、制御部250は、供給電力に応じて検出温度差と比較するしきい値を変更する。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録媒体にトナー像などの未定着画像を溶融定着させる定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法に関し、特に加熱ローラや加熱ベルトなどの加熱回転体を使用する定着装置における異常判定方法に関する。
電子写真方式または静電記録方式によるプリンタやファクシミリ、複写機などの画像形成装置では、記録媒体に静電的に担持されたトナー像を記録媒体に溶融定着させる定着装置が使用されている。
この定着装置では、通常、サーミスタなどの温度検出手段を設け、検出温度に応じて加熱回転体に供給する熱を調整することによって、定着温度を制御している。ところが、サーミスタの異常により、加熱回転体の温度を正しく検出できなくなると、加熱回転体を過昇温させてしまう恐れがある。
そこで、加熱回転体の温度を検出するサーミスタを複数用意し、検出温度の差に基づいてサーミスタの温度検出に異常が発生したことを検出する技術が、たとえば特許文献1に記載されている。
この特許文献1記載の定着装置は、加熱回転体の記録紙に接触する部分と接触しない部分に、それぞれ1つずつサーミスタを配置している。特許文献1記載の定着装置は、まず、トナー像の記録媒体への溶融定着が可能な温度(定着可能温度)まで加熱回転体の温度を上昇させるウォームアップ動作が終了すると、その時点における2つのサーミスタの検出温度差を記憶する。そして、定着処理を行う際に、2つのサーミスタの検出温度差ΔTと記憶しておいた検出温度差との比較を、間欠的に繰り返す。比較の結果、検出温度差の差分が規定のしきい値よりも大きい場合には、サーミスタが加熱回転体の温度を正しく検出できなくなったと判別し、加熱を中止する。
特開2003−066760号公報
しかしながら、特許文献1記載の定着装置では、加熱回転体が急速に加熱される場合、加熱回転体の過昇温を有効に防止できない恐れがある。
近年、消費電力低減とウォームアップ時間短縮を目的として、加熱回転体に熱容量の小さい加熱ベルトを採用した定着装置や、電磁誘導作用によって生じるジュール熱で加熱回転体を加熱する電磁誘導加熱方式による定着装置が、実用化されている。このような定着装置では、金属製の加熱ローラとハロゲンランプにより構成される従来の定着装置よりも、加熱回転体の温度が急速に上昇する。
このような状況の下、特許文献1記載の定着装置では、ウォームアップ動作時に加熱回転体の温度が急速に上昇した場合、比較処理を開始する前に、定着装置の温度が各部に損傷を与えるレベルまで上昇してしまう恐れがある。また、サーミスタの検出温度を基にウォームアップ動作の終了を決定しているような場合、そのサーミスタに異常が発生すると、いつまでも比較処理が行われず、加熱回転体が過昇温してしまう恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、加熱回転体の過昇温をより確実に防止することができる定着装置および画像形成装置ならびに異常判定方法を提供することを目的とする。
本発明の定着装置は、未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別手段と、前記温度判別手段によって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されたとき、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、を有する構成を採る。
本発明の画像形成装置は、画像記録媒体上に未定着画像を形成する画像形成手段と、上記構成の定着装置と、を有する構成を採る。
本発明の異常判定方法は、未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、を有する定着装置における異常判定方法であって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別ステップと、前記温度判別ステップで前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されると、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、を有する構成を採る。
本発明によれば、特定の温度検出手段に頼ることなく、加熱回転体の温度が所定の温度に達したときに迅速に異常の有無の判定を実行できるため、温度検出手段の異常を迅速に検知することが可能となる。これにより、加熱回転体の過昇温をより確実に防止することができる。
本発明の第1の態様に係る定着装置は、未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別手段と、前記温度判別手段によって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されたとき、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、を有する構成を採る。
この構成によれば、複数の温度検出手段のいずれかに異常が発生していても、正常な温度検出手段の検出結果が所定の温度に達した時点で異常の有無の判定を行うことができる。したがって、いずれかの温度検出手段に異常が発生している場合に、加熱回転体の温度上昇が急激であっても、加熱回転体が各部に損傷を与える高温状態となる前に、その異常を検出し、安全のために加熱回転体の加熱を停止するなどの措置を講じることができる。すなわち、加熱回転体の過昇温を、未然に防ぐことができる。
本発明の第2の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記異常判定手段は、当該定着装置のウォームアップ動作中に当該判定処理を行う構成を採る。ここで、ウォームアップ動作とは、たとえば、装置の電源投入時や休止状態からの復帰動作時に、トナー像を画像記録媒体上に溶融定着できる温度まで加熱回転体の温度を上昇させる動作をいう。
この構成によれば、ウォームアップ動作中、つまり定着処理が行われる前という早い段階で、温度検出手段の異常を判定することができる。
本発明の第3の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記所定の温度は、前記ウォームアップ動作における前記加熱回転体の目標温度以下である構成を採る。
この構成によれば、ウォームアップ動作が完了する以前に、つまり定着処理が行われる前という早い段階で、温度検出手段の異常を判定することができる。
本発明の第4の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記温度判別手段によって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されたとき、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差を算出する温度差算出手段と、前記温度差算出手段によって算出された温度差を所定のしきい値と比較する温度差比較手段と、をさらに有し、前記異常判定手段は、前記温度差比較手段によって算出された温度差が所定のしきい値以上であるとき、異常があると判定する構成を採る。
この構成によれば、複数の温度検出手段の一部に異常が発生しているか否かを、確実に判別することができる。
本発明の第5の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記加熱回転体は、前記画像記録媒体に接触する無端状の加熱ベルトを有する構成を採る。
この構成によれば、加熱回転体の断続的な温度上昇の変化を、より正確に測定する事ができる。また、熱容量の小さい加熱ベルトを用いることにより、加熱速度を急速に行うことができる。
本発明の第6の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記加熱手段は、電磁誘導作用によって前記加熱回転体を発熱させる構成を採る。
この構成によれば、加熱回転体に供給する熱を、電力制御によって容易に制御することができる。
本発明の第7の態様に係る定着装置は、上記構成を有するとともに、前記加熱手段に投入された電力を検出する投入電力検出手段、をさらに有し、前記異常判定手段は、前記投入電力検出手段によって検出された投入電力に応じて、前記しきい値を変更する構成を採る。
この構成によれば、加熱手段に投入される電力を特定することができる。また、加熱手段に投入される電力に応じて、つまり加熱回転体の温度上昇の度合いに応じて、異常判定の基準となるしきい値を変更することができ、異常判定の精度を高めることができる。
本発明の画像形成装置は、画像記録媒体上に未定着画像を形成する画像形成手段と、上記構成を有する定着装置と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、上記した各定着装置で得られる効果を、画像記録媒体上に未定着画像を形成する画像形成装置で奏することができる。
本発明の異常判定方法は、未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、を有する定着装置における異常判定方法であって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別ステップと、前記温度判別ステップで前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されると、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、を有するようにした。
この方法によれば、複数の温度検出手段のいずれかに異常が発生していても、正常な温度検出手段の検出結果が所定の温度に達した時点で異常の有無の判定を行うことができる。したがって、いずれかの温度検出手段に異常が発生している場合に、加熱回転体の温度上昇が急激であっても、加熱回転体が各部に損傷を与える高温状態となる前に、その異常を検出し、安全のために加熱回転体の加熱を停止するなどの措置を講じることができる。すなわち、加熱回転体の過昇温を、未然に防ぐことができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る定着装置を用いる画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。
図1において、画像形成装置100は、原稿読取部110、給紙部120、画像形成部130、定着部200(定着装置)、および排紙部140を有する。画像形成部130は、帯電ローラ131、電子写真感光体(以下「感光体ドラム」という)132、レーザ走査ユニット133、現像ユニット134、現像ローラ135、および転写ローラ136を有する。
原稿読取部110は、図示しないイメージセンサを使用して原稿を読み取り、画像情報の時系列電気デジタル画素信号を出力する。
給紙部120は、記録紙(画像形成媒体)を、画像形成部130の動作と同期した所定のタイミングで、一枚ずつ画像形成部130へ給送する。
画像形成部130は、原稿読取部110から出力される画像情報や、図示しないコンピュータなど外部のホスト装置から送られてきた画像情報を基に、給紙部120から給送される記録紙上にトナー像を形成する。
具体的には、画像形成部130において、感光体ドラム132は、図示しない駆動装置によって回転駆動され、帯電ローラ131は、感光体ドラム132に接しながら回転して感光体ドラム132の表面をマイナスの所定の電位に一様に帯電させる。レーザ走査ユニット133は、原稿読取部110やホスト装置から入力される画像情報の時系列電気デジタル信号に対応して変調されたレーザビームを出力し、感光体ドラム132の表面を走査露光する。感光体ドラム132の表面(像形成面)には、レーザビームによって露光された部分の電位絶対値が低下することにより、画像情報に対応する静電潜像が形成される。
また、画像形成部130において、現像ユニット134は、トナーを格納しており、現像ローラ135は、現像ユニット134に格納されたトナーを感光体ドラム132の表面に供給する。ただし、現像ローラ135には、感光体ドラム132の表面のうち露光された部分の電位と露光されていない部分の電位との間の電位となるように、所定の現像バイアス電圧が印加されている。これにより、トナーは感光体ドラム132の露光部分にのみ付着し、レーザビームによって形成された静電潜像が現像され、未定着トナー像が感光体ドラム132上に形成される。
画像形成部130において、給紙部120から給送された記録紙は、感光体ドラム132と転写ローラ136の間のニップ部に送られる。転写ローラ136は、所定の転写バイアス電圧が印加されており、感光体ドラム132の表面の未定着トナー像を、ニップ部にて記録紙に転写させる。そして、ニップ部を通過した記録紙は、定着部200へ給送される。
定着部200は、熱によって記録紙上の未定着トナー像を記録紙に溶融定着させ、定着処理が終了した記録紙を排紙部140へ給送する。定着部200の構成については、後に別図を参照して詳しく説明する。
排紙部140は、定着部200から給送された記録紙を排出し、排出した記録紙を外部から容易に取り出せる状態で積載する。
図2は、図1に示す画像形成装置で使用される定着部200の基本的な構成を示す断面図である。
図2において、定着部200は、加熱ローラ211、定着ローラ212、加熱ベルト213(加熱回転体)、加圧ローラ221、コイル(加熱手段)231、コイルホルダ232、ハウジング233、サーミスタ(温度検出手段)241、板ばね242、およびセンサステー243を有する。
加熱ベルト213は無端状であり、加熱ローラ211および定着ローラ212に巻き掛けられている。加圧ローラ221は、定着ローラ212の周表面のうち加熱ベルト213が巻き掛けられる部分で、加熱ベルト213を挟んで定着ローラ212に圧接する。これにより、定着ローラ212と加圧ローラ221との間には、記録紙301を挟み込んで記録紙301上の未定着トナー像302を記録紙301に定着させるための定着ニップ部290が形成されている。
また、加圧ローラ221は、図示しない駆動装置によって矢印311の方向に回転する。定着ローラ212および加熱ベルト213は、加圧ローラ221の回転によって、矢印312の方向に従動回転する。これにより、定着ニップ部290に進入した記録紙301は、加圧ローラ221から押圧されながら、加熱ベルト213の周表面の移動速度と同じ速度で、矢印313の方向に移動する。
コイル231は、加熱ローラ211の周表面の加熱ベルト213が巻き掛けられる部分に対して、対向配置されている。コイルホルダ232は、加熱ローラ211を中心にした円形の断面領域にわたって加熱ローラ211の周囲を覆うように、コイル231を加熱ローラ211側で保持する。ハウジング233は、コイル231の加熱ローラ211に面しない側、つまり、コイル231のコイルホルダ232と相反する側を覆っている。
加熱ローラ211、定着ローラ212、加熱ベルト213、および加圧ローラ221の回転軸方向(紙面垂直方向)におけるそれぞれの幅は、定着ニップ部290の記録紙301の通過領域(以下「通紙領域」という)に対応する幅よりも広くなっている。また、コイル231は、通紙領域に対応する幅にわたって配置されている。
サーミスタ241は、加熱ベルト213の内側のスペースに、加熱ベルト213の内側の面、つまり、記録紙301のトナー像形成面に接触しない側の面に当接して配置されている。より具体的には、サーミスタ241は、加熱ベルト213がコイル231と対向する部分を通過してから定着ローラ212に接触するまでの間の位置に配置されている。センサステー243は、板ばね242の弾性力を用いて、サーミスタ241を常に適切な接触圧で加熱ベルト213に接触した状態に保持する。
サーミスタ241は複数備えられており、加熱ベルト213の回転軸方向に並べて配置されている。
図3は、定着部200の軸方向を示す模式図である。定着部200には、図3に示すように、3つのサーミスタ241a、241b、241cが定着部200の軸方向に並べて配置されている。サーミスタ241a、241bは、定着処理の際の加熱ベルト213の温度制御を行うためのものである。サーミスタ241cは、加熱ベルト213が異常に高温となった場合に、これを検出して画像形成装置100を緊急停止させるためのものである。
図2に戻って説明を続ける。加熱ローラ211および加熱ベルト213は、回転方向の全周および少なくとも通紙領域に対応する幅にわたって、導電性磁性部材からなる発熱層を有する。コイル231は、供給電力に応じた交番磁界を発生し、加熱ローラ211の発熱層および加熱ベルト213の発熱層に渦電流を発生させる。すなわち、コイル231は、電磁誘導作用によって、加熱ローラ211および加熱ベルト213を発熱させる。なお、加熱ベルトの昇温をより急速に行うためには、加熱ベルトの熱容量をより小さくすることが望ましい。
一方、コイルホルダ232は、導電率の低い耐熱性樹脂で形成されている。これにより、コイルホルダ232がコイル231の電磁誘導作用によって発熱するのを防止することができる。また、ハウジング233は、アルミニウム合金などの、コイル231が発生する交番磁界を遮断可能な磁気遮蔽材料で形成されている。これにより、コイル231の加熱ローラ211および加熱ベルト213と相対しない側への磁束の通過を遮断することができ、交番磁界が他の装置部に影響を及ぼすのを防ぐことができる。
コイル231の電磁誘導作用による発熱は、加熱ローラ211および加熱ベルト213のコイル231に対向する部分で発生する。一方で、加熱ローラ211および加熱ベルト213は回転するため、加熱ローラ211および加熱ベルト213は、回転方向の全周にわたって一様に加熱される。その結果、定着ニップ部290に進入した記録紙301に対して、安定した熱を供給することができる。
このように構成された定着装置200では、未定着トナー像302が転写された面を加熱ベルト213に接触させるように、記録紙301を矢印313の方向で定着ニップ部290へ進入させることにより、記録紙301上の未定着トナー像302を記録紙301に溶融定着させることができる。また、図3で説明したように、この定着部200では、加熱ベルト213の2箇所以上の部分の温度を測定可能となっている。
加熱ベルト213の温度には、画像形成装置100の動作状態に応じた適正値が存在する。また、加熱ベルト213の温度は、コイル231に供給する電力に応じて変化する。そこで、定着部200は、複数のサーミスタ241による加熱ベルト213の温度検出結果を用いて、コイル231に供給する電力を調節したり、加熱ベルト213の温度が異常に高くなった場合にコイル231への電力供給を停止するなどの制御を行う。
以下、このような定着部200の制御について説明する。
図4は、定着部200の制御に関係する要部の概略構成を示す概略構成図である。
図4において、定着部200は、制御部250(異常判定手段)、電源部260、および操作表示部270をさらに有する。
制御部250は、制御基板で構成され、CPU(Central Processing Unit)251、CPU251が実行する制御プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)252、およびCPU251の作業用メモリとしてのRAM(Random Access Memory)253を備えている。
電源部260は、電源基板で構成され、図示しないAC(Alternating Current)電源に接続してAC電力を入力するAC入力部261と、コイル231の電源として機能するIH電源262とを備えている。制御部250のCPU251は、サーミスタ241、電源部260、および操作表示部270に接続されている。電源部260のIH電源262は、制御部250およびコイル231に接続されている。
制御部250は、CPU251でROM252に格納された所定の制御プログラムを実行することにより、後に説明する温度制御処理を実現する。制御部250は、この温度制御処理において、コイル231に印加する電力を調節して加熱ベルト213の温度を制御するための制御信号を、IH電源262へ出力する。また、ROM252には、定着部200の異常の有無を判定するためのしきい値を定めたしきい値テーブルが格納されている。
IH電源262は、制御部250から入力される制御信号にしたがって、適切な電力をコイル231に印加し、コイル231を駆動する。また、IH電源262は、コイル231に投入された電力を検知する投入電力検知部(図示せず)を備えている。IH電源262は、この投入電力検知部が検知した投入電力を、CPU251にフィードバックする。
以上のように構成された定着部200では、サーミスタ241が検出する加熱ベルト213の複数箇所の温度とコイル231に投入された電力に応じて、コイル231の交番電界の強度を制御し、加熱ベルト213の発熱を制御することができる。すなわち、定着部200では、加熱ベルト213の温度をフィードバック制御することが可能となっている。
制御部250は、画像形成装置100の電源投入時や休止状態からの復帰時に、ウォームアップ動作として、温度制御処理を実行する。ここで、ウォームアップ動作とは、加熱ベルト213の温度を、未定着トナー像302を記録紙301に溶融定着させることが可能な温度(以下「定着可能温度」という)などの目標温度まで上昇させる動作を指す。制御部250は、温度制御処理を実行する際に、加熱ベルト213が定着可能温度に到達したか否かの判別を、サーミスタ241の検出温度に基づいて行う。
しかしながら、上記したように、サーミスタ241が加熱ベルト213の温度を正しく検出できない場合がある。たとえば、板ばね242が緩んだり、サーミスタあるいは加熱ベルト213の内側面にゴミが付着して、サーミスタ241と加熱ベルト213との接触状態が悪くなってしまった場合などである。
この場合、実際には加熱ベルト213の温度が定着可能温度を超えているにもかかわらず、これを検出できずに、加熱ベルト213の温度をさらに上昇させてしまうといった事態が発生する恐れがある。そこで、図3に示すようにサーミスタ241を複数用意し、制御部250で、それぞれの温度情報を比較して温度差が大きい場合にはいずれかのサーミスタ241に異常が発生したとしてコイル231への電力供給を停止させる。しかしながら、前記したように、温度情報の比較を行うタイミングによっては、異常検出が遅れる可能性がある。
ここで、ウォームアップ開始からの経過時間と検出温度との関係について説明する。
図5は、ある定着装置において、サーミスタ241a、241bのいずれかに異常が発生した場合の、ウォームアップ開始からの経過時間とサーミスタ241a、241bの検出温度T、Tとの関係の一例を示すグラフ図である。横軸はウォームアップ開始からの経過時間を示し、縦軸は検出温度を示す。
サーミスタ241a、241bのいずれかに異常が発生した場合、その検出温度Tは、実際の加熱ベルト213の温度変化に追従できない。たとえば、サーミスタ241bの加熱ベルト213との接触部分にゴミが付着しているような場合には、検出温度Tは徐々に上昇するものの、図5に示すように、サーミスタ241aの検出温度Tに比べてその上昇は緩やかとなる。すると、検出温度Tと検出温度Tとの温度差ΔTは、時間経過とともに加熱ベルト213の温度が上昇するにつれて大きくなっていく。
したがって、検出温度Tが、たとえば定着可能温度Tに到達した時点で、温度差ΔTが、両方が正常な場合に生じる温度差の範囲内にあるか否かによって、サーミスタ241a、241bのいずれかに異常が発生したか否かを判別することができる。
しかしながら、たとえば、サーミスタ241bではなく、サーミスタ241aに異常が発生していた場合には、この異常判定自体が実施されず、加熱ベルト213が過昇温となる恐れがある。
そこで、制御部250は、前記した温度制御処理において、サーミスタ241a、241bから入力される温度情報のいずれかが定着可能温度に達したときに、温度情報の比較を行う。
図6は、制御部250の温度制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1100では、ウォームアップ動作が開始されるのを監視する。ウォームアップ動作は、たとえば、電源部260に対して、コイル231への電力供給開始によって開始される。コイル231に電力が投入されると、磁束が発生し、加熱ローラ211の発熱層および加熱ベルト213の発熱層が発熱する。一方で、ウォームアップ動作の間、加圧ローラ221は回転し、加熱ベルト213を所定の一定速度で回転させる。これにより、加熱ベルト213の温度は、回転方向の全周にわたってほぼ一様に上昇する。
ステップS1200では、加熱ベルト213の複数箇所での温度検出を行う。すなわち、サーミスタ241aから入力される検出温度Tと、サーミスタ241bから入力される検出温度Tを取得する。
次に、ステップS1300では、検出温度T、Tのいずれかが、定着可能温度Tに達したかを監視する。いずれかが定着可能温度Tに達した場合には(S1300:YES)、ステップS1400へ進む。
ステップS1400では、サーミスタ241aの検出温度Tとサーミスタ241bの検出温度Tとの温度差ΔTを算出する。
なお、サーミスタ241aの検出温度Tは定着可能温度Tとほぼ等しいため、定着可能温度Tとサーミスタ241bの検出温度Tに基づいて温度差ΔTを算出するようにしてもよい。
次に、ステップS1500では、コイル231への投入電力の値を電源部260から取得する。
そして、ステップS1600では、取得した投入電力値と前記したしきい値テーブルを基に、温度差のしきい値ΔTthrを決定する。
図7は、しきい値テーブルの内容の一例を示す説明図である。しきい値テーブル350では、投入電力値に対応付けて、サーミスタ241の温度差のしきい値ΔTthrが設定されている。コイル231の投入電力は、ソータなどのオプション装置が稼動しているか否かといった画像形成装置100の使用状況に応じて変化する。ここでは、温度差のしきい値ΔTthrとして、投入電力値700W(ワット)以上900W未満(700〜900W)に対し20℃(度)、投入電力値900W以上1100W未満(900〜1100W)に対し25℃、投入電力値1100W以上1300W未満(1100〜1300W)に対し30℃が、それぞれ設定されている。すなわち、投入電力値が大きいほど、温度差のしきい値ΔTthrは大きく設定されている。この理由については、後に説明する。
図6に戻って説明を続ける。ステップS1700では、ステップS1400で算出した温度差ΔTがステップS1600で決定した温度差のしきい値ΔTthrを上回っているか否かを判別する。温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthr以下である場合には(S1700:NO)、ステップS1800へ進む。温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを上回っている場合には(S1700:YES)、ステップS1900へ進む。
ステップS1800では、定着部200を定着処理が可能な待機状態(通常動作モード)へ移行させてウォームアップ動作を完了し、一連の処理を終了する。
一方、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを超えた場合には、サーミスタ241a、241bのいずれかに異常の恐れがある。ところが、なんらかの一時的な異常により、いずれかのサーミスタ241に誤検知が発生した可能性もある。そこで、ステップS1900では、異常検出の精度を高めるために、ウォームアップの開始後、1回目の昇温ではサーミスタ異常検出をリトライし、2回目の昇温でも温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを超えた場合には、リトライは行わないことを決定する。リトライする場合には(S1900:YES)、ステップS2000へ進む。リトライしない場合には(S1900:NO)、ステップS2100へ進む。
ステップS2000では、リトライを行うために、定着部200の温度を一旦低下させてから再び昇温を行う(クールダウン)。具体的には、まず、コイル231への電力供給の一時停止を指示し、サーミスタ241aの検出温度Tとサーミスタ241bの検出温度Tの両方が、定着可能温度Tよりも十分に低い温度まで下がった後、再度コイル231への電力供給を再開させる。そして、ステップS1200へ戻り、検出温度T、Tの監視を再び開始する。
ステップS2100では、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを2回超えたことから、サーミスタ241a、241bのいずれかに異常が発生したと判定し、電源部260に対し、コイル231への電力供給の停止を指示する。このとき、操作表示部270と制御部250を除いて画像形成装置100の各部への給電を停止させるなどして、装置の動作を制限するようにしてもよい。また、操作表示部270を使用して、定着部200に異常が発生した旨の警告を行う。具体的には、操作表示部270に、所定のエラーメッセージを表示させる、あるいは警告ランプを点灯させるなどの表示処理を行わせ、装置を操作するオペレータに対して異常温度上昇により装置を停止させた旨の通知を行う。そして、一連の処理を終了する。
なお、ステップS1300では、定着可能温度T以外の所定の温度に検出温度T、Tのいずれかが達したか否かを判別し、いずれかが達した場合にステップS1400へ進むようにしてもよい。ただし、ウォームアップ動作中にサーミスタ241の異常判定を行い、より確実に定着部200の過昇温を防ぐために、この所定の温度は定着可能温度T以下であることが望ましい。また、リトライを行わない前提で、ステップS1700で温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを超えた場合に、無条件にステップS2100へと進むようにしてもよい。また、ステップS2100では、所定の通信媒体を介して接続された監視端末などに対して、異常停止を示す信号を送信するようにしてもよい。また、ステップS2100で、定着部200が過昇温となる可能性がある旨の警告のみを行い、その後、ステップS1800へ進むようにしてもよい。さらに、温度差ΔTが所定のしきい値よりも大きいか否かではなく、しきい値以上か否かを判別し、しきい値以上である場合に、サーミスタ241に異常が発生していると判定するようにしてもよい。
このような温度制御処理により、サーミスタ241a、241bのいずれかが異常であっても、ウォームアップ動作の開始後、加熱ベルト213が定着可能温度Tに到達した時点で、これを検出することができる。そして、コイル231への電力供給を停止したり、異常発生の警告を出すなど、加熱ベルト213の過昇温を防ぐために必要な対策を講じることが可能となる。
以下、コイル231への投入電力値が大きいほど温度差のしきい値ΔTthrを大きく設定した理由について、ウォームアップ開始からの経過時間とサーミスタ241a、241bの検出温度T、Tとの関係を示すグラフ図を参照して、説明を行う。
図8は、サーミスタが正常な場合の、コイル231に1200Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図である。横軸はウォームアップ動作開始からの経過時間を示し、縦軸は検出温度を示す。
サーミスタ241a、241bが共に正常な場合、図8に示すように、検出温度T、Tは、ほとんど温度差がない状態で上昇する。ウォームアップ動作開始時から規定の時間tが経過したときに検出温度Tが定着可能温度Tに達したとき、検出温度T、Tの温度差ΔTは、せいぜい5℃以内となる。一方、投入電力値1200Wに対応する温度差のしきい値ΔTthrは、図7に示すように30℃である。したがって、制御部250は、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrよりも小さいことから、サーミスタ241a、241bが正常であると判断し、検出温度Tが定着可能温度Tに達した時点でウォームアップ動作を終了する。検出温度T、Tにはほとんど温度差がないため、前記した規定の時間tが経過したタイミングの前後で、ウォームアップ動作は終了することになる。その結果、定着部200は、定着処理が可能な待機状態となる。
図9は、サーミスタが異常な場合の、コイル231に1200Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図であり、図8に対応するものである。ここでは、サーミスタ241aに加熱ベルト213に対する接触不良などの異常が発生し、検出温度Tが実際の加熱ベルト213の温度よりも低くなっている場合を示す。
サーミスタ241aが異常な場合、サーミスタ241aの検出温度Tはサーミスタ241bの検出温度Tよりも低くなる。ここでは、検出温度Tが定着可能温度Tに到達した時点の温度差ΔTが、図8に示すように35℃であったとする。一方、投入電力値1200Wに対応する温度差のしきい値ΔTthrは、図7に示すように30℃である。したがって、制御部250は、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを上回ることから、定着部200が異常であると判定し、コイル231への電力供給を停止させるなど、加熱ベルト213の過昇温を防ぐための必要な処理を行う。この結果、サーミスタ241aの検知温度Tは定着可能温度Tに到達していないものの、加熱ベルト213の過昇温を防ぐことができる。
通常、コイル231への投入電力が大きいほど、加熱ベルト213の昇温の速度が高いため、サーミスタ241の検出温度Tの加熱ベルト213の温度に即時に追従できず、サーミスタ241の検出温度のばらつきが大きくなる。このことから、図7に示すしきい値テーブル350では、投入電力値が大きいほど温度差のしきい値ΔTthrは大きく設定されている。したがって、同じ温度差ΔTでも、投入電力が異なる場合には異常判定の結果が異なったものとなる。
図10は、サーミスタが異常な場合の、コイル231に800Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図であり、図9に対応するものである。
ここでは、図10に示すように、検出温度Tが定着可能温度Tに到達したときの検出温度T、Tの温度差ΔTが、25℃であったとする。一方、投入電力値800Wに対応する温度差のしきい値ΔTthrは、図7に示すように20℃である。したがって、制御部250は、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrを上回ることから、定着部200が異常であると判定する。
ただし、温度差ΔTが同じ25℃であっても、図9のように1200Wの電力がコイル231に投入されているケースでは、対応する温度差のしきい値ΔTthrが35℃であり、温度差ΔTが温度差のしきい値ΔTthrよりも小さいことから、異常とは判定されない。このように、しきい値テーブル350を参照することにより、コイル231への投入電力に応じた異常判定を行うことができ、判定の精度を高めることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、定着部200において、加熱ベルト213の温度を検出するサーミスタを複数用意し、検出温度の温度差が所定のしきい値よりも大きいか否かを判別し、大きい場合にはサーミスタに異常が発生していると判定するようにした。これにより、サーミスタの異常を検出することができ、加熱ベルトが過昇温となっているにもかかわらずこれを検出できないといった事態を未然に防ぐことが可能となる。また、この判別は、いずれかのサーミスタが所定の温度に到達した時点で行うため、過昇温検出用に設けられたサーミスタで過昇温が検出される前に、定着可能温度への到達の判定用に設けられたサーミスタの異常を検出できる。さらに、複数のサーミスタの全てに同時に異常が発生することは稀であることから、確実にサーミスタの異常を検出することができるだけでなく、異常が発生したサーミスタの修理や交換などを促すことができ、他のサーミスタに異常が発生した場合に備えることができる。したがって、より確実に過昇温を防止することができる。
また、定着部200は、ウォームアップ動作中に判定を行うので、サーミスタの異常を早期に判定することができる。また、加熱ベルト213を無端状としたので、断続的な温度上昇の変化を高い精度で測定することが可能である。
また、電磁誘導作用を用いて加熱ベルト213の昇温を行うため、加熱ベルト213を発熱させる際の温度コントロールを、電力制御によって容易に行うことができる。また、このような定着部200は、従来の金属製加熱ローラとハロゲンランプによる構成の定着部よりも加熱速度が急速であるが、上記したように速やかに異常が判別されるため、加熱ベルト213が過昇温してしまうのを確実に防ぐことができる。さらに、加熱ベルト213を発熱させるために投入された電力を検出するとともに、許容される温度差のしきい値を投入電力値に対応付けて設定するようにしたので、投入電力に応じたより適切な異常判定を実現することができる。
なお、本実施の形態では、加熱ベルトの軸方向に並べて配置された2個のサーミスタを使用するようにしたが、サーミスタを2個以上配置して2箇所以上で温度検出を行う構成であれば個数や配置はこれに制限されるものではない。たとえば、図3のサーミスタ241cのような緊急用のサーミスタや、他の用途で設けられたサーミスタによる検出結果を、サーミスタの異常検出用として兼用するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、加熱回転体として加熱ベルトを使用する場合について説明したが、これに限るものではない。たとえば、加熱ローラで直接に未定着トナー像の溶融定着を行う定着装置では、加熱ローラが加熱回転体にあたる。この場合、加熱ローラの複数個所で温度検出を行うようにすればよい。
本発明に係る定着装置およびこれを用いた画像形成装置は、加熱回転体の過昇温をより確実に防止することができる定着装置および画像形成装置として有用である。
本発明の一実施の形態に係る定着装置を用いた画像形成装置の全体構成を示す概略断面図 本実施の形態における定着部の基本的な構成を示す断面図 本実施の形態における定着部の軸方向を示す模式図 本実施の形態における定着部の制御に関係する要部の概略構成を示す概略構成図 加熱回転体の記録紙に接触する部分に配置されたサーミスタの温度検出に異常が発生した場合の、ウォームアップ開始からの経過時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図 本実施の形態における制御部の温度制御処理の流れを示すフローチャート 本実施の形態におけるしきい値テーブルの内容の一例を示す説明図 サーミスタが正常な場合の、コイルに1200Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図 サーミスタが異常な場合の、コイルに1200Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図 サーミスタが異常な場合の、コイルに800Wの電力を投入したときの時間と検出温度との関係の一例を示すグラフ図
符号の説明
100 画像形成装置
110 原稿読取部
120 給紙部
130 画像形成部
200 定着部
140 排紙部
131 帯電ローラ
132 感光体ドラム
133 レーザ走査ユニット
134 現像ユニット
135 現像ローラ
136 転写ローラ
211 加熱ローラ
212 定着ローラ
213 加熱ベルト
221 加圧ローラ
231 コイル
232 コイルホルダ
233 ハウジング
241 サーミスタ
242 板ばね
243 センサステー
250 制御部
260 電源部
270 操作表示部
251 CPU
252 ROM
253 RAM
261 AC入力部
262 IH電源

Claims (9)

  1. 未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、
    前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、
    前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、
    前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別手段と、
    前記温度判別手段によって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されたとき、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、
    を有する定着装置。
  2. 前記異常判定手段は、
    当該定着装置のウォームアップ動作中に当該判定処理を行う、
    請求項1記載の定着装置。
  3. 前記所定の温度は、前記ウォームアップ動作における前記加熱回転体の目標温度以下である、
    請求項1記載の定着装置。
  4. 前記温度判別手段によって、前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されたとき、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差を算出する温度差算出手段と、
    前記温度差算出手段によって算出された温度差を所定のしきい値と比較する温度差比較手段と、をさらに有し、
    前記異常判定手段は、
    前記温度差比較手段によって算出された温度差が所定のしきい値以上であるとき、異常があると判定する、
    請求項1記載の定着装置。
  5. 前記加熱回転体は、
    前記画像記録媒体に接触する無端状の加熱ベルトを有する、
    請求項1記載の定着装置。
  6. 前記加熱手段は、
    電磁誘導作用によって前記加熱回転体を発熱させる、
    請求項1記載の定着装置。
  7. 前記加熱手段に投入された電力を検出する投入電力検出手段、をさらに有し、
    前記異常判定手段は、
    前記投入電力検出手段によって検出された投入電力に応じて、前記しきい値を変更する、
    請求項3記載の定着装置。
  8. 画像記録媒体上に未定着画像を形成する画像形成手段と、
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の定着装置と、
    を具備する画像形成装置。
  9. 未定着画像が形成された画像記録媒体に接触した状態で回転する加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱する加熱手段と、前記加熱回転体の温度を検出する複数の温度検出手段と、を有する定着装置における異常判定方法であって、
    前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したか否かを判別する温度判別ステップと、
    前記温度判別ステップで前記複数の温度検出手段による複数の検出結果の1つが所定の温度に達したと判別されると、当該所定の温度に達した検出結果と他の検出結果との温度差に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、
    を有する異常判定方法。
JP2006180294A 2006-06-29 2006-06-29 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法 Expired - Fee Related JP4829700B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006180294A JP4829700B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006180294A JP4829700B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008009183A true JP2008009183A (ja) 2008-01-17
JP4829700B2 JP4829700B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=39067462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006180294A Expired - Fee Related JP4829700B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4829700B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009181081A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム
JP2011048331A (ja) * 2009-07-29 2011-03-10 Kyocera Mita Corp 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
CN102193442A (zh) * 2010-03-16 2011-09-21 株式会社理光 定影装置及图像形成装置
JP2011237481A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2012198271A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013167679A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP2014164114A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kyocera Document Solutions Inc 加熱ベルトの破れ又は偏り検知方法及び画像形成装置
WO2015190223A1 (en) 2014-06-10 2015-12-17 Ricoh Company, Ltd. Temperature detection device and image forming apparatus
EP2770378A3 (en) * 2013-02-25 2017-08-23 Kyocera Document Solutions Inc. Abnormality detection method and abnormality detection device for image forming apparatus, and image forming apparatus
JP2019534174A (ja) * 2016-09-12 2019-11-28 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. 印刷システムスループット低下モード
JP7443939B2 (ja) 2020-06-01 2024-03-06 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09106212A (ja) * 1995-10-11 1997-04-22 Ricoh Co Ltd 熱定着装置の異常検知方法
JP2003345170A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Toshiba Tec Corp 定着装置
JP2005049390A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Canon Inc 定着装置
JP2005091890A (ja) * 2003-09-18 2005-04-07 Ricoh Co Ltd 定着制御装置、画像形成装置及び定着制御方法
JP2005172911A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09106212A (ja) * 1995-10-11 1997-04-22 Ricoh Co Ltd 熱定着装置の異常検知方法
JP2003345170A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Toshiba Tec Corp 定着装置
JP2005049390A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Canon Inc 定着装置
JP2005091890A (ja) * 2003-09-18 2005-04-07 Ricoh Co Ltd 定着制御装置、画像形成装置及び定着制御方法
JP2005172911A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009181081A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム
JP2011048331A (ja) * 2009-07-29 2011-03-10 Kyocera Mita Corp 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
CN102193442B (zh) * 2010-03-16 2015-05-13 株式会社理光 定影装置及图像形成装置
CN102193442A (zh) * 2010-03-16 2011-09-21 株式会社理光 定影装置及图像形成装置
JP2011237481A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2012198271A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013167679A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP2014164114A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kyocera Document Solutions Inc 加熱ベルトの破れ又は偏り検知方法及び画像形成装置
EP2770378A3 (en) * 2013-02-25 2017-08-23 Kyocera Document Solutions Inc. Abnormality detection method and abnormality detection device for image forming apparatus, and image forming apparatus
WO2015190223A1 (en) 2014-06-10 2015-12-17 Ricoh Company, Ltd. Temperature detection device and image forming apparatus
JP2015232649A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 株式会社リコー 温度検出装置、画像形成装置
US9864311B2 (en) 2014-06-10 2018-01-09 Ricoh Company, Ltd. Temperature detection device and image forming apparatus
JP2019534174A (ja) * 2016-09-12 2019-11-28 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. 印刷システムスループット低下モード
JP7443939B2 (ja) 2020-06-01 2024-03-06 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4829700B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4829700B2 (ja) 定着装置およびこれを用いた画像形成装置ならびに異常判定方法
JP5424012B2 (ja) 定着装置の制御方法、定着装置及び画像形成装置
US7242880B2 (en) Fixing apparatus and heating apparatus control method
US7251428B2 (en) Image forming apparatus with heating rotatable member and reset control means for interrupting a currently executing image formation job
JP2006259744A (ja) 定着装置、加熱装置制御方法および非接触温度検出装置
EP2477077B1 (en) Apparatus and method of protecting fuser unit and image forming apparatus including the same
JP2005321573A (ja) 加熱定着装置とその制御方法及び画像形成装置
JP2005267865A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP5528194B2 (ja) 画像形成装置
US7853162B2 (en) Fixing device having a variable rotation speed rotatable heating section and image forming device
JP6594047B2 (ja) 定着装置
JP2008170657A (ja) 定着制御装置及び画像形成装置
JP4971620B2 (ja) 画像形成装置
JP2000155495A (ja) 画像形成装置
JP2008170656A (ja) 定着制御装置及び画像形成装置
JP4262010B2 (ja) 定着装置
JP2009265173A (ja) 画像形成装置
JP2005338362A (ja) 画像形成装置
JP2005037858A (ja) 電磁誘導加熱型定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP4817862B2 (ja) 加熱定着装置
JPH06149102A (ja) 印刷装置及び定着装置並びに画像形成装置
JP2007127866A (ja) 画像形成装置
JP2016004082A (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP2011095289A (ja) 定着温度制御装置、画像形成装置および定着温度制御方法
JP2018137055A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110916

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees