JP2014161870A - レーザ溶接方法、該方法で得られた管構造端子および接続構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】せん断面表面の算術平均粗さRaを以下の(a)、(b)または(c)のいずれかに調整して、レーザ溶接するレーザ溶接方法、その方法で得られる管構造端子及び接続構造体。(a)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、打ち抜き端面における破断面比率が7.5%以上の場合、せん断面表面の算術平均粗さRaが0.3μm以下(b)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、打ち抜き端面における破断面比率が7.5%未満の場合、せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下(c)対向させる面が、せん断面と破断面、破断面とせん断面である場合、せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
【選択図】図9
Description
さらに詳しくは、対向面同士を突き合わせて接合するレーザ溶接方法、該方法で得られた電気導通を担う部品、特に電線を接続する銅合金端子に有用な管構造端子、および該管構造端子と電線を接続した接続構造体に関する。
そのような管の形成法はいくつかあるが、処理速度とコストの観点から、レーザ溶接が採用されており、特に突合せ溶接によってレーザ溶接することが多く採用されている。
しかしながら、突合せ溶接により管を形成する場合、溶接部の肉厚が減じてしまう、あるいは、ボイドが発生してしまう、といった欠陥が生じやすく、この結果、その後の圧着時に割れを生じてしまうという問題があった。
しかも、更なる検討の結果、せん断面の算術平均粗さRaが、上記課題の解決に重要な役割を果たしていることを見出した。
しかも、このせん断面の算術平均粗さRaが、対向させる面の形状などによって異なることがわかった。
本発明はこれらの知見に基づきなされるに至ったものである。
(1)対向面同士を突き合わせてレーザ溶接するレーザ溶接方法であって、
突き合わせる打ち抜き端面において、対向させる面によって、せん断面表面の算術平均粗さRaを以下の(a)、(b)または(c)のいずれかに調整して、レーザ溶接することを特徴とするレーザ溶接方法。
(a)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%以上の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.3μm以下
(b)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%未満の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
(c)対向させる面が、せん断面と破断面、破断面とせん断面である場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
(2)レーザ溶接後の溶接部の板厚を、レーザ溶接前の板厚の90〜110%とすることを特徴とする前記(1)に記載のレーザ溶接方法。
(3)レーザ溶接後の溶接部において、5μmを超える径のボイドが存在せず、かつ、1μm〜5μmの径のボイドが存在しないか、もしくは存在しても、溶接部の体積1mm3当たり25個未満であることを特徴とする前記(2)に記載のレーザ溶接方法。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法で溶接してなることを特徴とする管構造端子。
(5)前記(4)に記載の管構造端子により圧着接続してなることを特徴とする接続構造体。
(6)レーザ溶接後の溶接部に破壊部が存在しないことを特徴とする前記(5)に記載の接続構造体。
なお、本発明において、算術平均粗さRaとは、JIS B0601−2001で規定された算術平均粗さをいう。
本発明のレーザ溶接方法は、対向面同士を突き合わせてレーザ溶接するレーザ溶接方法である。すなわち、C字型断面に成形された一片の対向する端部において、対向させる端面を調整するものである。なお、本発明のレーザ溶接方法において、突き合わせ溶接する端面同士は、後述する端子1を製造する場合は、端子基材32をC字型断面に成形した一片の対向する端部の端面同士であるが、これに限定されない。例えば、独立に存在する二片の端面同士を突き合わせ溶接するのに本発明のレーザ溶接方法を用いることもできる。
本発明では、ポンチとダイのクリアランスを狭く設定し、破断面比率を小さくするのが好ましい。クリアランスは、打抜く基板の大きさや基板の厚みにも依存するが、例えば、打抜く基板の大きさが15mm×10mm、基板の厚みが後述する範囲にある場合、特に0.25mmの場合、クリアランスは、0.005〜0.025mmが好ましく、0.01〜0.02mmがより好ましい。
なお、ポンチの形状は特に限定されないが、硬質表面処理された超硬工具を用いることがより好ましい。
すなわち、以下のように調整する。
(a)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%以上の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.3μm以下
(b)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%未満の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
(c)対向させる面がせん断面と破断面、破断面とせん断面である場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
本発明では、せん断面表面の算術平均粗さRaを、機械研磨、水溶液エッチング、シェービング等により、目的の範囲の算術平均粗さRaとするのが好ましい。
(b)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、打ち抜き端面における破断面比率が7.5%未満の場合、せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるが、0.1μm以下が好ましく、0.03μm以下がより好ましい。
(c)対向させる面が、せん断面と破断面、破断面とせん断面である場合、せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下であるが、0.3μm以下が好ましく、0.1μm以下がより好ましい。
本発明においては、レーザ溶接する基材は、金属材料であれば、特に限定されるものではないが、管構造端子および接続構造体を作製するためには、導電性と強度およびばね性を確保するために、銅もしくは銅合金が好ましく、銅合金が特に好ましい。
銅としては、タフピッチ銅や無酸素銅等が挙げられる。
銅合金の例としては、例えば、黄銅(例えば、CDA(Copper Development Association)のC2600、C2680)、りん青銅(例えば、CDAのC5210)、コルソン系銅合金(Cu−Ni−Si−(Sn,Zn,Mg,Cr)系銅合金)等が挙げられ、この内、コルソン系銅合金が好ましい。
前記FAS−680の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.55質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.1質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
また、前記FAS−820の合金組成の一例は、スズ(Sn)を0.15質量%、亜鉛(Zn)を0.5質量%、ニッケル(Ni)を2.3質量%、シリコン(Si)を0.65質量%、マグネシウム(Mg)を0.1質量%、およびクロム(Cr)を0.15質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
ここで、以上に記載した必須元素以外に不可避不純物を含んでいても良いことは当然である。
このような金属もしくは合金としては、スズ、コバルトスズ等のスズ合金が挙げられる。
このような金属もしくは合金の層の形成方法としては、電気めっき、無電解めっき、溶融めっきなどのめっき処理が挙げられる。めっき法以外にも、可能であれば、例えば、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学的気相成長法等の種々の皮膜形成技術を採用することができる。本発明では、めっき処理、特にめっき処理後にリフロー処理して設けることが、コストの面で好ましい。
めっき層は基材の厚み100に対して0.2〜1.5が好ましい。
レーザ溶接に用いるレーザ光は、この目的に使用できるのであればどのような波長領域のレーザ光でも構わないが、近赤外領域〜赤外領域が好ましく、近赤外領域がさらに好ましく、近赤外線レーザ光を発振するファイバレーザ加工機を使用するのが特に好ましい。
近赤外線レーザ光は、発振波長が700nm〜2.5μmであり、好ましくは1000nm〜2000nmであり、波長1084nm±5nmのレーザ光の発振波長のレーザ光を用いることが特に好ましい。このようなレーザ光としては、イットリビウム(Yt)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1084nm)、エルビウム(Er)ドープガラスファイバレーザ光(発振波長1550nm)等がある。波長が1000nm程度の小さい領域のほうが反射率が低いことから、イットリビウムドープガラスファイバレーザ光がより好ましい。
なお、このような装置としては、例えば、古河電気工業株式会社製のASF1J218シリーズやASF1J221シリーズ(いずれも商品名)が挙げられ、好ましい。
本発明の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の実施形態をとり得る。
各図では、本発明の特に好ましい管構造端子および接続構造体やその作製を示したものであるが、本発明におけるレーザ溶接方法は、必ずしも管構造端子および接続構造体に限定されるものではなく、平面状の基材を含めた各種形状のレーザ溶接に適用されるものである。
この端子1を用いれば、管体かしめ部30が管体であることにより、アルミニウム電線と端子1の基材の接点に外部からの水分の付着がなされにくくなっている。
管体かしめ部30は、図2に示すように、端子基材32の内壁面33に、電線60、好ましくは絶縁被覆を剥いだ導体群63(樹脂被覆された導体62の複数の導体群)との接触圧を保つための、電線係止溝34aもしくは34bを有していてもよい。電線の芯線であるアルミニウムおよびアルミニウム合金は、銅合金と比較すると銅の酸化膜より高い絶縁性を持つ酸化膜を表面に持つため、接続に不安がある。そこで、このような溝を設けることで、溝の山によって接圧を大きくすることが行われる。このような電線係止溝を設けることで、溝の山によって接圧を大きくすることが行われる。図2において、電線係止溝34aは矩形断面の溝であり、電線係止溝34bは半円形断面の溝である。このような電線係止溝は、管体かしめ部30を形成する前に、基材そのものに加工を施しておくと設けやすく、端子1を効率よく生産することができる。後述するファイバレーザや機械による切削加工等で設けることができる。
そして、少なくとも一本以上の電線係止溝が管体かしめ部30の内面に設けられることで、端子1とアルミニウム電線とが確実に圧着されるので、長期信頼性により優れるものとすることができる。
通常、圧着接合すると、管体状の弱かしめ部30aは塑性変形を起こして、元の径よりも縮径されることで、電線60との圧着接合をなす。図3に示した例では、第二の強かしめ部30cが、縮径率が一番高くなっている部分である。このように、端子1は、アルミニウム電線の圧着接合を、弱かしめ部30a、第一の強かしめ部30bおよび第二の強かしめ部30cの3段階の縮径で行っている。なお、本発明の端子において、アルミニウム電線の圧着接合は、2段階の縮径で行ってもよく、また4段以上の縮径で行ってもよい。
この接続構造体10は、管体かしめ部30内に電線60あるいはその導体を挿入し、管体かしめ部30を上述のように3段の縮径によりかしめることで、電線60が管体かしめ部30内に圧着接続されている。この接続構造体10は、端子1と電線60が管体かしめ部30によって圧着接続されている。通常、圧着接続すると、管体かしめ部30は塑性変形を起こして、元の径よりも縮径されることで、電線60との圧着接続をなす。圧着の様態は上述した通りである。
上記スプリングバックとは、加工部分が元の形状に戻ろうとする現象である。すなわち、電線(図示せず)と圧着接合させた管体かしめ部30の変形部分が弾性力等でもとの形状に戻ろうとするため、管体かしめ部30の内面と電線との間に隙間ができてしまう。このようなスプリングバックが端子1の管体かしめ部で起こると、電線60と端子1との接点不良を招くことは勿論、間隙に水分の侵入を許しやすくなり腐食の原因となるおそれがある。
本発明の接続構造体を製造する場合、管体かしめ部30の溶接部50を積極的に塑性変形させる圧着接合が好ましい。端子1の管体かしめ部30と電線60とを圧着する場合は、専用の治具やプレス加工機等で行う。このとき、管体かしめ部30の全体を縮径させても良いが、管体かしめ部30を凹型のように部分的に強加工して圧着する場合もある。このときは、溶接部50の塑性変形量が大きくなるように位置を調整すると良い。すなわち、溶接部50の直上(外側)にプレス加工時の凸部先端があたるように調整すると、溶接部50の変形量が大きくなる。このようにすると、比較的軟らかい溶接部50が塑性変形の多くを担うことができるために、スプリングバックの低減に寄与することができる。
図4は、本発明のレーザ溶接方法によって、端子基材32の打ち抜き端面30Sを突き合わせた突き合わせ部36をファイバレーザ溶接装置FLでレーザ光Lを照射して、レーザ溶接している状態を模式的に示したものである。管構造端子1は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(銅合金等)の基材で作製されている。また、溶接部50の形状は特に制限はない。溶接部50のように管体かしめ部30の長手方向に帯形状に形成するのが好ましい。
本発明の接続構造体で使用する電線は、特に限定されるものではないが、アルミニウム電線が好ましい。アルミニウム電線60は、一般にアルミニウム芯線64とこれを覆う絶縁被覆61とからなっている。本発明では、樹脂被覆されたアルミニウム芯線の導体62を複数束ねた導体群63を絶縁被覆61されたアルミニウム電線が好ましい。
アルミニウム芯線の合金組成には、特に制限はなく、各種の任意のものを用いることができる。
以下のようにして、端子1を作製し、これにアルミニウム電線を圧着して評価した。
厚み0.25mmのリフロースズめっき銅合金板材5を打抜きプレスして、図5に示されるように、その長手方向に連なるよう(連鎖型)に端子を展開した形状に加工し、複数の端子基材32を作製した。管体かしめ部30の軸方向の長さは8mmである。なお、前記銅合金板材5の材質として、古河電気工業株式会社製のFAS−680(商品名)を使用した。
突き合わせ溶接部(管体かしめ部30の長辺部:8mmの部分)を打抜く時、ポンチとダイのクリアランスを適宜調整して、せん断面比率が20%、10%、5%の各端面30Sを作製した。
突き合わせ部36がせん断面と破断面とを合せる形式については、銅合金板材5を表裏返して打抜くことによって行った。
レーザ顕微鏡を使用して算術平均粗さRaを測定した。端面30Sのせん断面において、せん断面幅内中央部を板長手方向に沿って、290μm長に渡ってレーザをスキャンし、算術平均粗さRa(平均粗さ)を測定した。その結果、算術平均粗さRaは0.3μmであった。この端面30Sを適宜、各種粗度のエメリー研磨紙を用いて、手で研磨し、算術平均粗さRaを0.01μm、0.03μm、0.10μm、0.50μm、1.00μmおよび3.00μm(表4および表5)に調整した。
図6に示すように、展開状態の管体かしめ部を円形(筒状)に成形し、管体かしめ部30を作製した。そして、前記図4を参照して説明したように、その突き合わせ部分に沿ってその両側に近赤外線レーザ光を照射するレーザ溶接で8mmの長さを貫通溶接することで接合し、管体かしめ部30を作製した。また、この溶接により、管体かしめ部に焼きなまし部も得た。
(1)レーザ溶接装置:古河電気工業株式会社製 シングルモードファイバレーザ ASF1J221(商品名)
レーザ光の光源:Ybドープガラスファイバレーザ発振器
レーザ光発振波長:1084±5nm
レーザ光最大出力:500W(連続発振)
(2)レーザ光照射条件
レーザ光出力:400W(連続発振で使用)
レーザ光掃引速度:150mm/sec
レーザ光掃引距離:8mm
全条件ジャストフォーカスでレーザ光照射(照射位置のスポット径サイズ:20μm)
さらに、図7に示すように、管体かしめ部30のトランジション部40の片端を平らに潰して成形し、レーザ溶接によって封じて、管構造端子を作製した。
図8に示すように、電線を管構造端子へ挿入し、上/下方向からクリンパ/アンビルによりかしめて圧着し、接続構造体を作製した。
(板厚の測定)
管体かしめ部30の輪切り断面を研磨して観察し、板厚(肉厚)を測定した。
レーザ溶接前の板厚を基準にして、レーザ溶接後の溶接部(突き合わせ溶接部)50の板厚の最小の厚みの増減率を、以下の式で求めた。
◎:−3%を超え、+10%以下
○:−10%以上−3%未満
×:−10%未満
透過X線により、観察して計測した。
突き合わせ溶接部50全域において、以下の基準で評価した。
◎:5μmを超える径のボイドが存在せず、
かつ、1μm以上5μm以下の径のボイドも存在しない
○:5μmを超える径のボイドが存在せず、
かつ、1μm以上5μm以下の径のボイドが10個未満存在
△:5μmを超える径のボイドが1〜10個存在、または、1μm以上5μm以下の径のボイドが10個以上存在
×:5μmを超える径のボイドが10個以上存在
なお、管体かしめ部30の突き合わせ溶接部50は、板厚0.25mm×溶接部幅0.2mm×長さ8mmであり、溶接部の体積は0.4mm3である。上記はこの0.4mm3の中に存在するボイドの数である。
(塩水噴霧試験による腐食試験後の外観評価)
圧着後、JIS Z2371に規定の塩水噴霧試験を100時間実施し、該試験後、溶接部をマイクロスコープで外観検査した。
◎:圧着および塩水噴霧によっても、突き合わせ溶接部が健全なもの
○:圧着および塩水噴霧により、突き合わせ溶接部の破壊はないが、内部までは貫通しない、微細なクラックが観察されたもの
△:圧着および塩水噴霧により、突き合わせ溶接部の破壊はないが、管体かしめ部30内部まで貫通したクラックが観察されたもの
×:圧着および塩水噴霧により、突き合わせ溶接部が破壊したもの
上記塩水噴霧試験後、さらに電気抵抗を測定して評価した。
○:2mΩ未満
△:2mΩ以上5mΩ未満
×:試験後、電気抵抗を計測し、管体かしめ部30抵抗が試験前と比べて、5mΩ以上上昇
表1は、打ち抜き端面30Sの破断面積比率が20%で、端面30Sを、円形に成形した管体かしめ部30の円の中心から外側方向にせん断面とせん断面、内側方向に破断面と破断面で対向させたもの(図9のA参照)である。
表2は、打ち抜き端面30Sの破断面積比率が10%で、端面30Sを、円形に成形した管体かしめ部30の円の中心から外側方向に破断面と破断面、内側方向にせん断面とせん断面で対向させたもの(図9のC参照)である。
表3は、打ち抜き端面30Sの破断面積比率が5%で、端面30Sを、円形に成形した管体かしめ部30の円の中心から外側方向にせん断面とせん断面、内側方向に破断面と破断面で対向させたもの(図9のA参照)である。
表4は、打ち抜き端面30Sの破断面積比率が20%で、端面30Sを、円形に成形した管体かしめ部30の円の中心から外側方向にせん断面と破断面、内側方向に破断面とせん断面で対向させたもの(図9のB参照)である。
表5は、打ち抜き端面30Sの破断面積比率が5%で、端面30Sを、円形に成形した管体かしめ部30の円の中心から外側方向にせん断面と破断面、内側方向に破断面とせん断面で対向させたもの(図9のB参照)である。
5 銅合金板材
10 接続構造体(終端接続構造体)
20 ボックス部
30 管体かしめ部
30a 弱かしめ部
30b 第一の強かしめ部
30c 第二の強かしめ部
30S 打ち抜き端面(端面)
31 電線挿入口
32 連鎖端子(端子基材)
33 管体かしめ部の内壁面
34a,34b 電線係止溝
36 突き合わせ部
40 トランジション部
50 溶接部(突き合わせ溶接部)
60 電線
61 絶縁被覆
62 導体
63 導体群
64 芯線(裸線導体)
FL ファイバレーザ溶接装置
L レーザ光
Claims (6)
- 対向面同士を突き合わせてレーザ溶接するレーザ溶接方法であって、
突き合わせる打ち抜き端面において、対向させる面によって、せん断面表面の算術平均粗さRaを以下の(a)、(b)または(c)のいずれかに調整して、レーザ溶接することを特徴とするレーザ溶接方法。
(a)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%以上の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.3μm以下
(b)対向させる面が、せん断面とせん断面、破断面と破断面であり、かつ、
打ち抜き端面における破断面比率が7.5%未満の場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下
(c)対向させる面が、せん断面と破断面、破断面とせん断面である場合、
せん断面表面の算術平均粗さRaが0.5μm以下 - レーザ溶接後の溶接部の板厚を、レーザ溶接前の板厚の90〜110%とすることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接方法。
- レーザ溶接後の溶接部において、5μmを超える径のボイドが存在せず、かつ、1μm〜5μmの径のボイドが存在しないか、もしくは存在しても溶接部の体積1mm3当たり25個未満であることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法で溶接してなることを特徴とする管構造端子。
- 請求項4に記載の管構造端子により圧着接続してなることを特徴とする接続構造体。
- レーザ溶接後の溶接部に破壊部が存在しないことを特徴とする請求項5に記載の接続構造体。
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