JP2021053671A - 接合体の製造方法及び接合体 - Google Patents

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邦照 三原
Kuniteru Mihara
邦照 三原
昭頼 橘
Akira Tachibana
昭頼 橘
中村 健一
Kenichi Nakamura
健一 中村
秀雄 福田
Hideo Fukuda
秀雄 福田
宏文 大島
Hirofumi Oshima
宏文 大島
武藤 大介
Daisuke Muto
大介 武藤
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知道 安岡
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【課題】本発明は、銅系材料から構成される2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって溶接部を介して高い接合強度で接合することができる接合体の製造方法および接合体を提供する。【解決手段】第1導体1の端部4と第2導体2の端部5とを接触させた状態で、第1導体1の端部4および第2導体2の端部5を含む領域にレーザ光Lを照射し、第1導体1の端部4および第2導体2の端部5を含む領域を溶融させて溶接部3を形成し、これにより、第1導体1と第2導体2とを溶接部3を介して接合する接合工程を含み、第1導体1および第2導体2が銅系材料から構成され、接合工程を行う前の、第1導体1の端部4および第2導体2の端部5のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、せん断面からなる第1特定領域6を有し、第1特定領域6は、同一導体の前記端面に占める面積割合が50%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって溶接部を介して高い接合強度で接合することができる接合体の製造方法及び接合体に関する。
従来から、様々な分野でレーザが用いられ、なかでも、レーザ溶接は、各種材料の接合強度をより向上させることが可能な技術として利用が拡大している。
レーザ溶接とは、一般に、複数の金属からなる接合対象物の境界部分に、COレーザやYAGレーザ等の大出力レーザのレーザ光を集光した状態で照射し、複数の接合対象物の境界部分を局部的に溶融および凝固させることによって、複数の接合対象物同士を接合する方法である。複数の接合対象物をレーザ溶接すると、複数の接合対象物が溶接部を介して接合されてなる接合体を得ることができる。
例えば特許文献1には、波長が1μm帯であるレーザ光を用い、板厚が互いに同じであるステンレス鋼よりなる第1及び第2の板金の端部を、前記板厚の1/3未満のギャップを有して突き合わせて、所定の条件下で、前記レーザ光を前記ギャップに沿って移動させながら照射して前記第1及び第2の板金を溶接するレーザ溶接方法が開示されている。特許文献1のレーザ溶接方法では、1μm帯の波長を有するレーザ光を用いてステンレス鋼よりなる板金を良好な加工品質で突合せ溶接することができる。
しかしながら、例えば、銅系材料をレーザ接合する場合、以下のような問題点がある。
一般に、銅系材料は、レーザ溶接で用いられるレーザ光の反射率が高く、光吸収率が低い。そのため、銅系材料は加熱溶融しにくい特性を有している。
また、銅系材料は、熱伝導性が高い。そのため、レーザ光の照射部分で発生した熱が瞬時に照射部分以外に拡散してしまうことから、加熱溶融しにくい。
レーザ光のエネルギー密度や出力を高めれば、銅系材料を加熱溶融させること自体は可能である。
しかしながら、レーザ光のエネルギー密度や出力を高くしすぎると、レーザ光の照射領域では、接合対象物を構成する材料の激しい蒸発によって、接合対象物の照射領域にキーホールと呼ばれる深い穴が形成されるとともに、接合対象物の材料が飛び散るスパッタ現象が発生し易くなる。その結果、接合対象物の接合部(溶接部)に含まれる空隙率が上昇し、それにより接合体の接合強度が低下する傾向がある。
特開2019−25531号公報
本発明は、銅系材料から構成される2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって溶接部を介して高い接合強度で接合することができる接合体の製造方法および接合体を提供することを課題とする。
本発明者らは、接合する2つの導体が、レーザ溶接で用いられるレーザ光の反射率が高くてレーザ光で加熱溶融しにくい銅系材料であったとしても、2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって接合する際、上記2つの導体のうちの少なくとも一方の導体の端部の端面が、50%以上の面積割合をもつせん断面からなる(第1)特定領域を有するか、あるいは適正な表面粗さをもつ(第2)特定領域を有することによって、レーザ光のエネルギー密度や出力を高くしなくても、2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって、溶接部が形成されて、高い接合強度を有する接合体を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
(1)第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、第1導体の端部と第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程を含み、前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、前記接合工程を行う前の、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、せん断面からなる特定領域を有し、前記特定領域は、同一導体の前記端面に占める面積割合が、50%以上であることを特徴とする、接合体の製造方法。
(2)前記少なくとも一方の導体の端部の端面が、破断面をさらに有し、前記特定領域は、前記破断面に対する面積比率(前記特定領域/前記破断面)が2以上である、(1)に記載の接合体の製造方法。
(3)前記少なくとも一方の導体の端部の端面が、バリおよびダレをさらに有し、前記バリは、同一導体の前記端面に占める面積割合が5%以下であり、前記ダレは、同一導体の前記端面に占める面積割合が10%以下である、(1)または(2)に記載の接合体の製造方法。
(4)前記第1導体の端部と前記第2導体の端部との接合は、端面同士を突き合わせて接触させた状態で行う、(1)、(2)または(3)に記載の接合体の製造方法。
(5)第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、第1導体の端部と第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程を含み、前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、前記接合工程を行う前の、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である特定領域を有することを特徴とする、接合体の製造方法。
(6)前記特定領域は、算術平均粗さRaが1.0μm以上5.0μm以下である、(5)に記載の接合体の製造方法。
(7)前記特定領域は、同一導体の前記端面に占める面積割合が、30%以上である、(5)または(6)に記載の接合体の製造方法。
(8)第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、前記第1導体および前記第2導体のうち、少なくとも一方の導体を、同一導体の前記端部の端面に占める面積割合が50%以上となる、せん断面からなる第1特定領域、および、算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である第2特定領域の少なくとも一方の特定領域を有する端面を形成するように切断する端面形成工程と、前記第1導体の端部と前記第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程とを含み、前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成されることを特徴とする、接合体の製造方法。
(9)前記端面形成工程後でかつ前記接合工程前に、前記端面形成工程で形成した、前記少なくとも一方の導体の端部に、同一導体の前記端面に形成される前記特定領域の表面性状を制御する端面処理を施す端面制御工程をさらに有する、(8)に記載の接合体の製造方法。
(10)第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体であって、前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、前記第1導体の横断面積および前記第2導体の横断面積うち、小さい方の横断面積をS1、前記横断面積S1と平行に測定したときの前記溶接部の最大断面積をS2とするとき、S2/S1の比は、1.0以上2.0以下である、接合体。
(11)前記溶接部は、最大外形寸法をL1とし、前記最大外形寸法L1を測定した方向に垂直な方向の特定外形寸法をL2とするとき、L1/L2の比が1.0以上4.0以下の範囲である、(10)に記載の接合体。
本発明によれば、接合する2つの導体が、レーザ溶接で用いられるレーザ光の反射率が高くてレーザ光で加熱溶融しにくい銅系材料であったとしても、2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって接合する際、上記2つの導体のうちの少なくとも一方の導体の端部の端面が、50%以上の面積割合をもつせん断面からなる(第1)特定領域を有するか、あるいは適正な表面粗さをもつ(第2)特定領域を有することによって、レーザ光のエネルギー密度や出力を高くしなくても、2つの導体の端部同士を、レーザ溶接によって溶接部を介して高い接合強度で接合することができる接合体の製造方法および接合体を提供することができる。
本発明に従う接合体X1を模式的に示す断面図である。 図1に示す接合体X1を製造するにあたり、接合工程でレーザ光が照射される際の、第1導体の端部と第2導体の端部の一形態の配置Y1を模式的に示す断面図である。 図1に示す接合体X1を製造するにあたり、接合工程を行う際の第1導体または第2導体の端部の一形態の端面Z1を模式的に示す斜視図である。 本発明に従う他の接合体X2を模式的に示す断面図である。 図4に示す他の接合体X2を製造するにあたり、接合工程でレーザ光が照射される際の、第1導体の端部と第2導体の端部の一形態の配置Y2を模式的に示す断面図である。 本発明に従う接合体の製造方法で用いられる、レーザ光の照射形態の一例を模式的に示す斜視図である。 接合工程を行う際の第1導体または第2導体の端部の他の一形態の端面Z2を模式的に示す斜視図である。 接合工程を行う際の第1導体または第2導体の端部の一形態の端面Z3を模式的に示す斜視図である。 第1導体の横断面積が第2導体の横断面積よりも小さい接合体を模式的に示す正面図である。 第1導体の横断面積が第2導体の横断面積よりも小さい他の接合体を模式的に示す正面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
[第1実施形態(接合体の製造方法)]
図1は、本発明に従う接合体の製造方法で製造される一形態の接合体X1を模式的に示す断面図、図2は、本発明に従う接合体の製造方法で用いられる、第1導体および第2導体の一形態の配置Y1並びにこれらに照射されるレーザ光の状態を模式的に示す断面図、そして、図3は、本発明に従う接合体の製造方法で用いられる、第1導体または第2導体の端部の一形態の端面Z1を模式的に示す斜視図である。なお、図2では、便宜上、第1特定領域6などから構成される端面Z1を省略している。
本発明の第1実施形態は、図1に示すような第1導体1と第2導体2とが溶接部3を介して接合されてなる接合体X1の製造方法であって、図2に示すように、第1導体の端部4aと第2導体の端部5aとを接触させた状態で、第1導体の端部4aおよび第2導体の端部5aを含む領域にレーザ光Lを照射し、第1導体の端部4aおよび第2導体の端部5aを含む領域を溶融させて、図1に示すように溶接部3を形成し、これにより、第1導体1と第2導体2とを溶接部3を介して接合する接合工程を含み、第1導体1および第2導体2が銅系材料から構成され、図3に示すように、上記接合工程を行う前の、第1導体の端部4aおよび第2導体の端部5aのうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、せん断面からなる(第1)特定領域6を有し、この特定領域6は、同一導体の端面に占める面積割合が、50%以上であることを特徴とするものである。
(導体)
第1導体1および第2導体2は、銅系材料で構成されている。銅系材料の種類について、特に限定されないが、例えば、電線等で用いられている通常の銅製の導体を使用することができ、好ましくは、酸化物を含まない99.95%(3N)以上の高純度銅が挙げられる。具体的には、無酸素銅(OFC:Oxygen−Free Copper):C1020(純度99.96%以上)または電子管用無酸素銅(TPC:Tough−Pitch Copper):C1011(純度99.99%以上)が挙げられる。より好ましくは、酸素含有量が30ppm以下の無酸素銅であり、さらに好ましくは20ppm以下の無酸素銅である。第1導体1および第2導体2の形態については、特に限定されないが、例えば、断面(横断面)が矩形(平角形状)のリボン線からなる導体を用いることができる。第1導体および第2導体2の大きさについては、特に限定されないが、矩形の断面形状において、厚さ(短辺長さ)は0.4〜3.0mmが好ましく、0.5〜2.5mmがより好ましく、幅(長辺長さ)は1.0〜5.0mmが好ましく、1.4〜4.0mmがより好ましい。厚さと幅との長さの割合(厚さ:幅)は、1:1〜1:8が好ましく、1:1〜1:4がより好ましい。なお、厚さと幅との長さの割合(厚さ:幅)が1:1のとき、長辺とは1対の対向する辺を意味し、短辺とは他の1対の対向する辺を意味する。矩形状の導体の断面角部を面取り加工する場合には、断面角部の曲率半径rは、0.6mm以下が好ましく、0.1〜0.4mmがより好ましく、0.2〜0.4mmがより好ましい。このように、断面角部を面取り加工することにより、角部からの部分放電を抑制することができる。第1導体1の端部4aの端面および第2導体2の端部5aの端面の少なくとも一方は、後述するようなせん断面からなる(第1)特定領域6が形成される。
(導体の端面(せん断面からなる(第1)特定領域))
本発明では、接合工程を行う前の、第1導体1および第2導体2の少なくとも一方の端部4aまたは5aの端面に、せん断面からなる(第1)特定領域6を形成し、かつ、特定領域6が、同一導体の端面に占める面積割合を50%以上とする構成を採用することによって、銅系材料からなる第1導体1および第2導体2の各端部4a、5aにレーザ光Lを照射した際、銅系材料の特定領域6でレーザ光Lの多重反射を生じさせて、レーザ光Lの反射を抑えることができるとともに、レーザ光Lの光吸収率を高めて第1導体1および第2導体2のレーザ光Lの照射部におけるレーザ光での加熱溶融を促進させてレーザ溶接性を向上させ、その結果、第1導体1および第2導体2の接合強度を向上させることができる。ここで、同一導体の端面に占める第1特定領域6の面積割合Ar1は、端面の面積を、第1特定領域6を形成する同一導体の横断面の面積A1とし、第1特定領域6の面積を面積A2として、下記の式から算出することができる。なお、第1導体1が第1特定領域6を有する場合、面積A1は第1導体1の端部4aの面積であり、第2導体2が第1特定領域6を有する場合、面積A1は第2導体2の端部5aの面積である。
Ar1=(A2/A1)×100(%)
同一導体の端面に占める第1特定領域6の面積割合Ar1は、50%以上であればよく、好ましくは70%以上である。
本発明では、せん断面の形成方法について特に限定するものではなく、当該分野で周知の打ち抜き加工(パンチング加工)、上記導体のニッパー等の切断工具によるせん断加工、旋盤加工、あるいはYAGレーザやCOレーザ等によるレーザ切断加工等の各種の切断手段を用いて必要に応じた各種の形態に形成することができる。
(導体の端面(破断面))
本発明では、図3に示すように、第1特定領域6を有する導体の端面が、破断面9をさらに有し、せん断面からなる特定領域6は、破断面9に対する面積比率(第1特定領域6の面積/破断面9の面積)が2以上であることが好ましく、より好ましくは3以上、特に好ましくは4以上である。このように構成すれば、上記せん断面を、上記切断手段を用いて形成した際の上記せん断面と破断面9との面積比の適切な数値が規定されるので、第1導体1および第2導体2のレーザ溶接性がより高められて接合強度がより向上する。
(導体の端面(バリ、ダレ))
本発明では、第1特定領域6を有する導体の端面が切断面である場合、図3に示すように、当該導体の端部の端面が、バリ10およびダレ11をさらに有することがある。このような場合、バリ10は、同一導体の端面に占める面積割合が5%以下であることが好ましく、また、ダレ11は、同一導体の端面に占める面積割合が10%以下であることが好ましい。
このように構成すれば、第1特定領域(せん断面)6を上記したような切断手段を用いて形成する際のバリ10およびダレ11の同一導体の端面に占める面積割合を適正な数値範囲に限定したので、得られる接合体X1の接合強度を向上させることができる。
(第1導体の端部と第2導体の端部との接合における各端面の配置)
本発明では、図2に示すように、第1導体の端部4aと第2導体の端部5aとの接合は、端部4aおよび端部5aの各端面同士を突き合わせて接触させた配置Y1の状態で行うことができる。
このように構成すれば、端部4aの端面および端部5aの端面の少なくとも一方の端面はせん断面からなる特定領域6を有しているので、端部4aの端面および端部5aの端面同士を突き合わせて接触させた状態の端部4aの端面および端部5aの端面の間に間隙が形成され、該間隙からせん断面からなる特定領域6を有する上記端面にレーザ光Lを照射すると、端面に形成された特定領域6におけるレーザ光Lの反射が抑えられるとともに、レーザ光Lの光吸収率が高められ、特定領域6を起点としてレーザ光Lの照射による加熱溶融が促進される。
なお、本発明では、第1導体1の端部4aと第2導体2の端部5aとの接合における各端面の配置を、図2に示す配置Y1以外に、例えば、図5に示すように、第1導体1の端部4cの端面および第2導体2の端部5cの端面を面一に合わせてそれぞれの側面を接触させた配置Y2とすることができる。このような配置Y2に対してレーザ光を第1導体1の端部4cおよび第2導体2の端部5cを含む領域に照射すると、面一の端部4cの端面および端部5cの端面上に、図4に示すような溶接部30が形成され、この溶接部30を介して第1導体1および第2導体2が接合された接合体X2が得られる。なお、図5では、便宜上、第1特定領域6などから構成される端面Z1を省略している。
本発明では、形成すべき接合体の形態に応じて、第1導体の端部4a、4cの端面および第2導体の端部5a、5cの各端面の配置を種々設定することが可能である。
(レーザ光)
本発明で用いるレーザ光Lは、図2や図4に示すように、第1導体1の端部と第2導体の端部とを接触させた状態で、これら端部を含む領域に照射され、これら端部を溶融させて溶接部3、30を形成するものである。溶接部を形成する接合工程で使用するレーザ光Lの種類(波長、パルス発振、連続発振)、パワー密度、あるいはビーム径等の形態については、溶接部を形成できれば特に限定せず、必要に応じて当該分野で周知の各種レーザ光を使用することができる。本発明では、発振波長が1084nm(シングルモード発振レーザ光)のファイバレーザ溶接装置「ASF1J23」(商品名、古河電気工業社製)を用いることが好ましい。例えば、レーザ光の出力を300〜500W、レーザ光の掃引速度を50〜250mm/s、焦点位置のレーザ光スポット径を20μmに調整して、ジャストフォーカスの状態でレーザ光Lを照射する。このファイバレーザ溶接装置を用いることにより、後記するような所定の形態を有する溶接部3、30を精度よく形成することが可能となる。
なお、本発明では、第1導体1の端部および第2導体2の端部を含む領域にレーザ光Lを照射する形態について限定することなく、例えば、図2や図4に示すように、端部4a、4cおよび端部5a、5cを含む領域に対してレーザ光Lを一方向に走査させながら直接照射するだけではなく、さらに、図6に示すように、第2導体2の一方の端面(端部5aの端面)から他方の端面まで貫通して延びる貫通孔Hを形成して、他方の端面側から貫通孔Hを介して端部4aおよび端部5aを含む領域にレーザ光Lを照射することも可能である。図6に示すように、第1導体1および第2導体2の少なくとも一方の導体が貫通孔Hを有する場合にも、上記接合体の製造方法によって、接合強度に優れる接合体を得ることができる。この場合、第1特定領域6にレーザ光Lを効率よく照射させる観点から、一方の導体(例えば第1導体)に第1特定領域6を有し、他方の導体(例えば第2導体)に貫通孔Hを有することが好ましい。なお、図6では、便宜上、第1特定領域6などから構成される端面Z1を省略している。
(溶接部)
図1に示す接合体X1の溶接部3は、図2に示すように、銅系材料からなる第1導体1の端部4aと第2導体2の端部5aとを含む領域へのレーザ光Lの照射によって、上記領域の銅系材料に急速加熱および急速冷却を生じさせて形成されたものである。すなわち、第1導体の端部4aと第2導体の端部5aとを含む領域にレーザ光Lを照射すると、該領域の第1特定領域6が急速に加熱されて銅系材料の溶融物(以下、単に「銅の溶融物」という場合がある。)が形成されると同時に、銅の溶融物が膨張し、続いて、銅の溶融物から周囲の銅系材料への急速な熱拡散を生じて急速冷却され、膨張した形状を保持したまま固化する結果、上記領域から外側に膨らんだ形態を有している。
本発明では、このような上記領域へのレーザ光Lの照射による急速加熱および急速冷却によって形成された上記領域から外側に膨らんだ形態を有する溶接部3の形成によって、接合体X1における第1導体1と第2導体2との接合強度を向上させることができる。
このように外側に膨らんだ形状を有する溶接部3は、球状を含む略球状に形成することが好ましい。このように構成すれば、第1導体1と第2導体2との接合強度をより向上させた接合体X1を得ることができる。また、溶接部3の形状が真球体に近いほど、より高い接合強度を有する接合体X1が得られる。
なお、溶接部3の形態として、図1に示す接合体X1に形成する溶接部3、および図2に示す第1、第2導体の各端面の配置Y1を例として説明したが、本発明では、それ以外に、例えば、図4に示すような接合体X2に形成する溶接部30についても、図1に示す溶接部3と同様のレーザ光Lの照射による急速加熱および急速冷却の機構を用いて、上述した溶接部3と同等の接合強度を有するものを作製することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に従う第2実施形態の接合体の製造方法について説明する。なお、以下で説明する第2乃至第3実施形態では、第1実施形態と重複する構成については、その説明を省略することとし、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。また、接合体の構成要素は、第1実施形態と同一の構成要素については同じ符号を付すこととする。
図7は本発明に従う接合体の製造方法で用いられる第1導体1または第2導体2の端部の他の一形態の端面Z2を模式的に示す斜視図である。
図7に示す端面Z2は、所定範囲内の算術平均粗さRaを有する第2特定領域7および算術平均粗さRaの範囲について特に規定されない領域8を有している。
第1実施形態が、接合工程を行う前の、第1導体1の端部および第2導体2の端部のうち少なくとも一方の導体の端部の端面を、図3に示すような第1特定領域6を有するのに対し、第2実施形態では、接合工程を行う前の、第1導体1の端部および第2導体2の端部のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面を、図7に示すような算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である第2特定領域7を有するように構成したものである。すなわち、第2実施形態は、第1実施形態の第1特定領域6を端面に有する第1導体1および第2導体の少なくとも一方に代えて、図7に示す算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である第2特定領域7を、第1導体1および第2導体の少なくとも一方の導体の端部の端面に形成したものである。領域8の算術平均粗さRaは、1.0μm未満または10.0μm超である。
(導体の端面(算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下の第2特定領域)}
本発明は、第1導体の端部および第2導体の端部のいずれか一方の端面に、図7に示すような算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下の第2特定領域7を形成することによって、銅系材料からなる第1導体1および第2導体2の各端部にレーザ光Lを照射した際の第2特定領域7でのレーザ光Lの多重反射の度合いを高めてレーザ光Lの反射の程度を低減化しレーザ光Lの光吸収率を高めることができるので、第1導体1および第2導体2のレーザ光Lの照射部におけるレーザ光での加熱溶融を促進させてレーザ溶接性を向上させることができる。その結果、接合体X1(図1)および接合体X2(図4)のそれぞれの溶接部3、30における接合強度を向上させることが可能となる。なお、本発明では、上記したような導体の端面の算術平均粗さRaを、レーザ顕微鏡を用いて測定することができる。
本発明では、上記したような第2特定領域7を形成する方法について、上記所定のRaを形成できれば特に限定するものではなく、当該分野で周知の金属材料の研磨処理や、乾式または湿式のエッチング処理、シェービング処理、あるいは、トリミング処理等を単独または併用で用いることができる。
本発明では、上記の研磨処理、エッチング処理、シェービング処理、トリミング処理によって第2特定領域7を形成することが好ましい。上記処理によって、所望の第2特定領域7を容易に形成することができる。
本発明では、第2特定領域7の算術平均粗さRaが1.0μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
このように構成すれば、特定領域7におけるレーザ光Lの多重反射の度合いを高めてレーザ光Lの反射をより抑えるとともにレーザ光Lの光吸収率を高めて第1導体1および第2導体2のレーザ光Lの照射部における加熱溶融をより促進させてレーザ溶接性をより向上させ、その結果、第1導体1および第2導体2の接合強度をより向上させることができる。
本発明では、第2特定領域7の同一導体の端面に占める面積割合が、30%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、最適には100%である。このように構成すれば、溶接部3(図1)、溶接部30(図4)の形状や大きさをより適正化させることができるので、接合体X1(図1)または接合体X2(図4)のそれぞれの溶接部3、30における接合強度をより向上させることができる。なお、第2特定領域7の同一導体の端面に占める面積割合Ar2は、第2特定領域7を形成した、第1導体1および第2導体2の少なくとも一方の導体の端部の端面の面積を、導体の横断面の面積A3とし、第2特定領域7の面積を面積A4として、下記の式から算出することができる。
Ar2=(A4/A3)×100(%)
[第3実施形態]
次に、本発明に従う第3実施形態の接合体の製造方法について説明する。
図8は本発明に従う接合体の製造方法で用いられる第1導体1または第2導体2の端部のその他の一形態の端面Z3を模式的に示す斜視図である。
図8に示す端面Z3は、せん断面からなる第1特定領域6および1.0μm以上10.0μm以下の算術平均粗さRaを有する領域からなる第2特定領域7の双方を含んで構成されている場合を示している。
第3実施形態は、第1導体1および第2導体2のうち、少なくとも一方の導体の端面に、同一導体の上記端面に占める面積割合が50%以上となる、せん断面からなる第1特定領域6、および、算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である第2特定領域7の少なくとも一方の特定領域を有する端面を形成するように導体を切断する端面形成工程を含んで構成されたものである。すなわち、第3実施形態は、接合工程の前に、第1導体1および第2導体2のうち、少なくとも一方の導体を、せん断面からなる第1特定領域6および1.0μm以上10.0μm以下の領域からなる第2特定領域7の少なくとも一方を端面に形成するように切断する端面形成工程を有する構成を適用したものである。
このように構成すれば、レーザ光Lを多重反射させる、第1特定領域6および第2特定領域7の少なくとも一方を端面形成工程によって形成するので、比較的容易かつ効率的にレーザ光Lの反射の低減化およびレーザ光Lの光吸収率の向上を図ることができて、生産性と接合強度を向上させた接合体を得ることが可能になる。第1特定領域6および第2特定領域7の双方が同一導体の端面に設けられると、接合体の接合強度がさらに向上する。
第1〜第3実施形態において、接合工程を行う前の、第1導体の端部および第2導体の端部の双方の端面に、上記特定領域6、7を有すると、レーザ溶接性がさらに向上し、接合強度の良好な接合体を得ることができる。
第1〜第3実施形態では、第1導体1および第2導体2の端面形成工程後でかつ接合工程前に、上記端面形成工程で形成した、少なくとも一方の導体の端部に、同一導体の端面に形成される上記特定領域の表面性状を制御する端面処理を施す端面制御工程をさらに有することが好ましい。
このように構成すれば、上記特定領域の表面性状が最適化されて、レーザ光Lの吸収率がさらに向上するため、レーザ溶接の生産性および接合体の溶接強度をより一層向上させることが可能となる。
接合工程前に、端面形成工程で形成した、少なくとも一方の導体の端部に、同一導体の端面に形成される上記特定領域6、7の表面性状を制御する端面制御工程で用いる端面処理として、当該分野で周知の金属材料の研磨処理や、乾式または湿式のエッチング処理、シェービング処理、あるいは、トリミング処理等を単独または併用で用いることができる。
端面制御工程では、上記の研磨処理、エッチング処理、シェービング処理、トリミング処理によって表面性状を制御することが好ましい。上記処理によって、所望の表面性状を容易に制御することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明に従う第4実施形態の接合体について説明する。接合体は、上記第1〜第3実施形態の接合体の製造方法によって製造することができる。
図9は、第1導体1の横断面積が第2導体2の横断面積よりも小さい接合体X1を模式的に示す正面図である。
図9に示す接合体X1は、第1導体1と第2導体2とが溶接部3を介して接合されてなり、第1導体1および第2導体2が銅系材料から構成され、第1導体1の横断面積および第2導体2の横断面積のうち、小さい方の横断面積をS1、横断面積S1と平行に測定したときの溶接部3の最大断面積をS2とするとき、S2/S1の比は、1.0以上2.0以下であり、好ましくは1.0以上1.5以下である。S2/S1の比が1.0未満であると、電流が流れにくくなり、高抵抗になるからであり、換言すれば、溶接部3の最大断面積S2が第1導体1の横断面積S1より小さくなると、電流が流れにくくなり、第1導体1および第2導体2のうち、小さい方の第1導体1の横断面積S1よりも溶接部3の最大断面積S2が小さくなると、そこが発熱ポイントとなって電流が流れにくくなる。一方、S2/S1の比が2.0超えでは、溶接部3に含まれる気泡が多くなるので、脆くなり、接合強度が低下するからである。よって、S2/S1の比を上記の適正範囲に限定することによって、銅系材料から構成される第1導体1および第2導体2の接合強度に優れた接合体を達成することができる。
また、溶接部3は、最大外形寸法をL1とし、最大外形寸法L1を測定した方向に垂直な方向の特定外形寸法をL2とするとき、L1/L2の比が、1.0以上4.0以下の範囲であることが好ましく、1.0以上2.0以下の範囲であることがより好ましく、1.0以上1.5以下の範囲であることがさらに好ましく、1.0であることが最も好ましい。L1/L2の比が1.0であるとき、溶接部3の形状は真球である。なお、図9では、最大外形寸法L1が第1導体1の厚さ方向に沿って測定したときの寸法、特定外形寸法L2が第1導体1の長手方向に沿って測定したときの寸法である一例を示す。第1導体1の厚さ方向とは、第1導体1の横断面に平行な方向であり、第1導体1の長手方向とは、第1導体1の横断面に垂直な方向である。なお、図9では、第1導体1の厚さ方向が紙面の上下方向である一例を示しているが、第1導体1の厚さ方向は例えば紙面の手前奥方向の場合もある。
このように構成すれば、具体的には、L1/L2の比が上記範囲内において1.0に近づくほど、接合体X1の溶接部3の形状を真球状に近づけることができ、接合体X1の溶接強度をより向上させることができる。
ここでは、第1導体1の横断面積が第2導体2の横断面積よりも小さい接合体X1について説明したが、第1導体1の横断面積が第2導体2の横断面積よりも大きい接合体X1や、第1導体1の横断面積と第2導体2の横断面積とが同じ接合体X1についても、上記と同様の機構である。また、図10に示す接合体X2についても、接合体X1と同様の機構である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想および特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含み、本発明の範囲内で種々の改変を行うことができる。
1 第1導体
2 第2導体
3、30 溶接部
4a、4b、4c、4d 第1導体の端部
5a、5b、5c、5d 第2導体の端部
6 第1特定領域
7 第2特定領域
8 算術平均粗さRaの範囲について特に規定されない領域
9 破断面
10 バリ
11 ダレ
H 貫通孔
L レーザ光の照射方向
X1、X2 接合体
Y1、Y2 第1導体の端部の端面および第2導体の端部の端面の配置
Z1、Z2、Z3 第1導体または第2導体の端部の端面

Claims (11)

  1. 第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、
    第1導体の端部と第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程を含み、
    前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、
    前記接合工程を行う前の、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、せん断面からなる特定領域を有し、
    前記特定領域は、同一導体の前記端面に占める面積割合が、50%以上であることを特徴とする、接合体の製造方法。
  2. 前記少なくとも一方の導体の端部の端面が、破断面をさらに有し、
    前記特定領域は、前記破断面に対する面積比率(前記特定領域/前記破断面)が2以上である、請求項1に記載の接合体の製造方法。
  3. 前記少なくとも一方の導体の端部の端面が、バリおよびダレをさらに有し、
    前記バリは、同一導体の前記端面に占める面積割合が5%以下であり、
    前記ダレは、同一導体の前記端面に占める面積割合が10%以下である、請求項1または2に記載の接合体の製造方法。
  4. 前記第1導体の端部と前記第2導体の端部との接合は、端面同士を突き合わせて接触させた状態で行う、請求項1、2または3に記載の接合体の製造方法。
  5. 第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、
    第1導体の端部と第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程を含み、
    前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、
    前記接合工程を行う前の、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部のうち、少なくとも一方の導体の端部の端面は、算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である特定領域を有することを特徴とする、接合体の製造方法。
  6. 前記特定領域は、算術平均粗さRaが1.0μm以上5.0μm以下である、請求項5に記載の接合体の製造方法。
  7. 前記特定領域は、同一導体の前記端面に占める面積割合が、30%以上である、請求項5または6に記載の接合体の製造方法。
  8. 第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体の製造方法であって、
    前記第1導体および前記第2導体のうち、少なくとも一方の導体を、同一導体の前記端部の端面に占める面積割合が50%以上となる、せん断面からなる第1特定領域、および、算術平均粗さRaが1.0μm以上10.0μm以下である第2特定領域の少なくとも一方の特定領域を有する端面を形成するように切断する端面形成工程と、
    前記第1導体の端部と前記第2導体の端部とを接触させた状態で、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域にレーザ光を照射し、前記第1導体の端部および前記第2導体の端部を含む領域を溶融させて溶接部を形成し、これにより、前記第1導体と前記第2導体とを前記溶接部を介して接合する接合工程と
    を含み、
    前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成されることを特徴とする、接合体の製造方法。
  9. 前記端面形成工程後でかつ前記接合工程前に、前記端面形成工程で形成した、前記少なくとも一方の導体の端部に、同一導体の前記端面に形成される前記特定領域の表面性状を制御する端面処理を施す端面制御工程をさらに有する、請求項8に記載の接合体の製造方法。
  10. 第1導体と第2導体とが溶接部を介して接合されてなる接合体であって、
    前記第1導体および前記第2導体が銅系材料から構成され、
    前記第1導体の横断面積および前記第2導体の横断面積のうち、小さい方の横断面積をS1、前記横断面積S1と平行に測定したときの前記溶接部の最大断面積をS2とするとき、
    S2/S1の比は、1.0以上2.0以下である、接合体。
  11. 前記溶接部は、最大外形寸法をL1とし、前記最大外形寸法L1を測定した方向に垂直な方向の特定外形寸法をL2とするとき、L1/L2の比が1.0以上4.0以下の範囲である、請求項10に記載の接合体。
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