JPH09216114A - シャー切断方法 - Google Patents

シャー切断方法

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Publication number
JPH09216114A
JPH09216114A JP2372496A JP2372496A JPH09216114A JP H09216114 A JPH09216114 A JP H09216114A JP 2372496 A JP2372496 A JP 2372496A JP 2372496 A JP2372496 A JP 2372496A JP H09216114 A JPH09216114 A JP H09216114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
steel material
steel
cut
shear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2372496A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Shiraishi
一憲 白石
Masayoshi Akiyama
雅義 秋山
Takehito Yotsumoto
健仁 四元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2372496A priority Critical patent/JPH09216114A/ja
Publication of JPH09216114A publication Critical patent/JPH09216114A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非快削鋼を切断する場合と同様の切断速度で、
且つ鉛快削鋼材に対して切断面の荒れを少なくし、ある
いは荒れを防止することができるシャー切断方法を提供
する。 【解決手段】0.04〜0.4重量%のPbを含む鋼材
をシャー切断するに際して、切断時の鋼材切断面温度を
800〜1200℃となして切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋼材の切断方法に関
し、より詳しくは鉛快削鋼材を切断面に生ずる荒れを抑
えてシャー切断する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造、圧延、鍛造又は引き抜きなどの各
種の方法で所要の形状に加工された鋼材はその鋼種や断
面寸法などに応じて熱間、温間あるいは冷間で、鋸切
断、砥石切断、シャー切断やガス切断などの各種の方法
で所望の長さに切断される。
【0003】ガス切断を行うと切断面に脱炭が生じた
り、特に冷間でのガス切断の場合には切断面が切断後に
急冷されるので鋼種によっては焼きが入った状態となる
ため、切断後に直接機械加工する製品などの場合には問
題であり、又、焼割れに対する配慮も必要になる。
【0004】鋸切断や砥石切断は、良好な切断面形状が
特に厳しく要求される場合の切断方法として適してはい
るが、半製品や製品の鋼材を多数同時に切断することが
できないので作業の効率が悪い。
【0005】一方、シャー切断は作業能率が高く大量生
産向きであるので、大断面から小断面の各種鋼材の切断
に対して冷間から熱間の広い温度域で用いられている。
しかし複雑な形状の鋼材や、切断面に割れや荒れを生じ
易い鋼種の切断方法としては必ずしも適当ではない。特
に変形抵抗を下げるため被切断鋼材、なかでも鉛や硫黄
を含む快削鋼材の温度を上げて温間や熱間、特に熱間で
シャー切断する場合には、切断面の広い領域に亘って荒
れが生じてしまう(図1参照)。このため、切断面は見
た目が悪かったり、切断面に製造番号や製造条件を示す
刻印を打っても、刻印の識別ができないことがある。従
って、切断面の荒れを少なくし、あるいは荒れを防止す
るために、切断速度を低下させることが行われている。
しかし、切断速度の低下は生産性の面で問題を有する。
【0006】快削鋼を熱間シャー切断する場合の切断面
表面性状に関しては、第44回塑性加工連合講演会講演
論文集(1993年)の233ページに「快削角棒鋼の
熱間せん断切口面の向上」が報告されている。そこでは
硫黄快削角棒鋼を用いて、材料拘束、上下の切断刃のク
リアランス、材料加熱温度の条件を種々変化させた剪断
実験を行って、平滑な切口面を得るための最適加工条件
が調査、検討されている。その結果、「(イ)ダイヤゴ
ナル剪断を行えば、従来の平行刃による場合よりも切口
面の変形が小さく、破断面発生の程度も少ない切口面が
得られ、(ロ)特に1000℃程度の加熱温度で、且
つ、上下の切断刃のクリアランスが0.2mm以下の加
工条件で一定逆押え力付加式剪断を行えば、全面剪断面
からなる切口面が得られる」ことが述べられている。
【0007】しかしながら前記の技術はダイヤゴナル剪
断を対象としたもので、上記(イ)に記載のとおり一般
に広く用いられている平行刃によるシャー切断の場合に
は適用できないものである。設備を改造するには費用が
嵩むという問題があるし、設備面での問題が解消できて
も、加熱温度を極めて狭い温度に規制しなければならな
いという問題も有している。更に、本発明者らの詳細な
実験の結果では、上記の技術は硫黄快削鋼以外の快削
鋼、例えば、特に良好な被削性が要求される鉛快削鋼に
対しては必ずしも適用できるものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状に鑑
みなされたもので、切断時に切断方向を特定するダイヤ
ゴナルシャー切断の場合だけではなく、広く一般に用い
られている平行刃によるシャー切断の場合にも適用が可
能で、非快削鋼を切断する場合と同様の切断速度で、且
つ鋼材、特に鉛快削鋼材に対して切断面の荒れを少なく
し、あるいは荒れを防止することができるシャー切断方
法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため種々検討を重ねた結果、下記の知見を得
た。
【0010】高速シャー切断を行うと、大きな加工発
熱が生じる。そのため、被切断鋼材の温度を上げて行う
シャー切断、特に熱間シャー切断の場合には、図2に示
すように切断面付近で白熱する現象が観察される。この
「白熱」の生ずる範囲は断面が100mm×100mm
の鋼材を350mm/sの一般的な切断速度で切断する
場合、切断面を基準として長手方向に±10mm程度で
ある。
【0011】シャー切断時に白熱現象が生じた鉛快削
鋼においては切断面の広い領域に亘って荒れが生じてい
る。
【0012】鋼を熱間シャー切断した時、上記の白
熱領域では1200℃を超える温度、多くは1250℃
程度以上にまで温度上昇している。
【0013】鉛快削鋼の場合、鋼材の被切断部(被変
形部)温度が1200℃を超えると熱間変形能が急激に
低下する。
【0014】鉛快削鋼の熱間変形能と熱間シャー切断
面の性状との間には相関があり、熱間変形能が低下した
場合の鋼材の熱間シャー切断面には必ず大きな割合で荒
れが生じている。一方、熱間変形能の高い場合の鋼材の
熱間シャー切断面の大部分の領域は良好である。
【0015】上記の〜から鉛快削鋼のシャー切断
面の性状はシャー切断時の切断面温度を規制することで
制御可能である。
【0016】被切断鋼材である鉛快削鋼の変形抵抗を
抑えてシャー切断荷重を小さくし、シャー切断設備を巨
大化させないためには、被切断部(被変形部)温度が8
00℃以上になるようにすれば良い。
【0017】ここで、上記のシャー切断における「良好
な切断面」とは、図1に示すように「剪断面 1」のこと
をいい、良好ではない「荒れを生じている切断面」とは
「破断面(引き千切られた面) 2」のことを指す。「良
好な切断面」が面積割合で切断面全体の80%以上を占
めておれば、(a)見た目が悪かったり、(b)切断面
に製造番号や製造条件を示す刻印を打っても刻印の識別
ができない、という問題は解決できる。
【0018】上記知見に基づく本発明は、下記のシャー
切断方法を要旨とする。
【0019】「重量%で、0.04〜0.4%のPbを
含む鋼材の切断方法であって、切断時の鋼材切断面温度
を800〜1200℃となして切断するシャー切断方
法。」
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の各要件について詳
しく説明する。なお、成分含有量の「%」は「重量%」
を意味する。
【0021】(A)鋼材の化学組成 本発明が対象とする鋼材は、快削鋼のうちでも特に良好
な被削性を要求される鉛快削鋼である。従って、鋼材の
化学成分として鉛(Pb)量のみを下記の範囲に限定す
る。
【0022】Pb:Pbは鋼の被削性を大きく高めるの
に有効な元素である。しかし、その含有量が0.04%
未満では添加効果に乏しい。一方、0.4%を超えて含
有させてもその効果は飽和してコストが嵩むことに加え
て、本発明の方法でシャー切断しても切断面の広い領域
に亘って荒れが生じ、良好な切断面を得難くなる。従っ
て、本発明ではその対象とする鋼材のPb含有量を0.
04〜0.4%とした。
【0023】本発明が対象とする鋼材のPb以外の他の
化学成分の組成に関しては特別な制約はない。最終製品
において要求される特性の付与が可能であり、且つ、P
b添加による被削性向上の効果が維持されるような成分
範囲でありさえすれば良い。
【0024】具体的には、Pb以外の元素として、例え
ばC:0.01〜0.60%、Si:0.01〜2.0
%、Mn:0.01〜2.0%、Cu:0〜2.0%、
Ni:0〜2.0%、Cr:0〜2.0%、Mo:0〜
1.0%、V:0〜0.5%、Nb:0〜0.3%、T
i:0〜0.2%、Al:0.001〜0.10%、
B:0〜0.008%、N:0〜0.03%、S:0〜
0.4%を含有し、残部はFeと不可避不純物からな
り、不純物としてのPは0.08%以下のものであれば
良い。
【0025】(B)切断面温度 シャー切断時の切断面温度が1200℃を超えると、
「白熱」を生じた状態になって熱間変形能が極めて低く
なり、切断面には広い範囲で荒れが発生する。一方、切
断面温度が800℃未満では、鋼材の変形抵抗が極めて
大きくなって切断荷重が高くなるので、巨大なシャー切
断設備が必要となってしまう。従って、シャー切断時の
切断面温度を800〜1200℃とした。なお、鋼材の
変形抵抗を小さくするために、シャー切断時の切断面温
度は900〜1200℃とすることが好ましい。
【0026】シャー切断時の切断面温度を800〜12
00℃となせば、「良好な切断面」が切断面全体の80
%以上を占めるようになって、(a)見た目が悪かった
り、(b)切断面に製造番号や製造条件を示す刻印を打
っても刻印の識別ができない、という問題は解決でき
る。
【0027】本発明者らの詳細な検討結果によれば、鉛
快削鋼のシャー切断前の切断部の中心部温度をT0 ℃、
シャー切断距離をLmm、切断速度をVmm/s、切断
面温度をT℃とすれば、これらの間には次の関係式が成
り立つ。
【0028】 T=0.952T0 +2.05×10-4・V2 ・L0.27 従って、切断速度を非快削鋼を切断する場合の通常の
値、すなわちほぼ375mm/sから低下させることな
くシャー切断時の切断面温度を800〜1200℃とな
すためには、例えばL=180mmの場合には、鉛快削
鋼のシャー切断前の中心部温度を720〜1140℃と
すれば良い。
【0029】なお鋼材の中心部温度については、各種形
状の鋼材について種々の冷却条件で冷却した際の表層部
温度との関係を予め実験で求めておき、この結果を基に
表層部温度から中心部温度を導出すれば良い。
【0030】
【実施例】表1に示す化学組成の鋼A及びBを通常の方
法によって溶製した後、断面が160mm×160mm
の鋼片に分塊圧延した。なお、鋼Aは鉛快削鋼、鋼Bは
非快削鋼(通常の低炭素鋼)である。
【0031】次いで、これらの鋼を通常の方法で再加熱
炉に装入して1200℃に均一加熱してから表2に示す
条件で冷却し、その後、図2に示すように広く一般に用
いられている平行刃によってシャー切断した。すなわ
ち、図2の左側から送られてきた被切断材である鋼材 5
を、その上面を鋼材保持具 6で保持し、且つ下面を切断
刃支持具 4及び切断刃 3によって支持した状態で、上側
の切断刃 3を下に移動させることによってシャー切断し
た。この切断の際、条件によっては図に示す様に白熱領
域 7が観察された。上記のシャー切断はストロークが4
00mmの機械式シャー切断機を用いて回転数が25r
pm、つまり375mm/sの切断速度で、上下の切断
刃のクリアランスが1mmの条件で行った。
【0032】なお、鋼材の中心部に熱電対を埋め込んで
内部温度(中心部温度)を測定し、放射温度計を用いて
表層部温度並びに切断面温度を測定した。
【0033】シャー切断後は切断面を目視観察して、図
1に示した良好な切断面である剪断面 1の面積割合を求
めた。この結果を表2に併せて示す。
【0034】表2によれば、鉛快削鋼であっても本発明
で規定した条件でシャー切断を行えば、通常の低炭素鋼
をシャー切断した場合の参考例と同様に、通常レベルの
切断速度でも、面積割合で80%以上の良好な切断面
(剪断面 1)が得られることが明らかである。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明のシャー切断方法によれば、鉛快
削鋼の場合であっても切断面の荒れを少なくでき、ある
いは荒れが防止できるので、見た目も良いし切断面に打
つ刻印も明瞭に識別可能となるなど切断面の荒れによる
弊害をなくすることができる。
【0038】しかも、比較的容易に且つ非快削鋼を切断
する場合と同様の切断速度で切断が可能であるので、産
業上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャー切断した場合の「良好な切断面」と「荒
れを生じている切断面」の説明図である。
【図2】実施例におけるシャー切断方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 :剪断面 2 :破断面 3 :切断刃 4 :切断刃支持具 5 :鋼材 6 :鋼材保持具 7 :白熱領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、0.04〜0.4%のPbを含
    む鋼材の切断方法であって、切断時の鋼材切断面温度を
    800〜1200℃となして切断するシャー切断方法。
JP2372496A 1996-02-09 1996-02-09 シャー切断方法 Pending JPH09216114A (ja)

Priority Applications (1)

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JP2372496A JPH09216114A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 シャー切断方法

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JP2372496A JPH09216114A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 シャー切断方法

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JP (1) JPH09216114A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021053671A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 古河電気工業株式会社 接合体の製造方法及び接合体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021053671A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 古河電気工業株式会社 接合体の製造方法及び接合体

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