JP2014161856A - 順送加工型プレス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1〜第3移送板がそれぞれZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に沿って変位することにより、ワーク保持部材を次工程に順送し、ワーク加工作業が迅速となる順送加工型プレス装置を提供する。
【解決手段】駆動機構1は、スライダー3Aに形成した第1〜第3カム溝5a、6a、7aを備え、第1〜第3駆動ロッド11、13、15と第1〜第3駆動ピストン17、18、19とを有する第1〜第3駆動シリンダ21、22、23から成り、移送機構は第1〜第3従動ロッドと第1〜第3従動ピストンとを有する第1〜第3従動シリンダから成り、第1〜第3駆動シリンダ21、22、23と第1〜第3従動シリンダとは第1〜第3可撓管59、61、63により連通している。このため、駆動機構1および移送機構は、簡素な構造となり、コスト的に有利で、広い取付場所を必要とせず、取付位置に大きな自由度が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多段階加工におけるワークを次工程に繰り返し連続移送するように構成した順送加工型プレス装置に関する。
この種の順送加工型プレス装置では、フィーダーから供給されたワークを一連の加工位置に順次送り、多段階的なプレス工程を経て、自動車や機械装置のパーツを完成させるようにしている。
この一例として特許文献1に、多工程プレス機におけるワーク移送装置が記載されている。特許文献1のワーク移送装置において、フィードバーはワーク保持具を設けており、三方向のカム部から成るカム機構、揺動レバー群およびリンク機構を連結している。
揺動レバー群は、カム部の方向に応じた三種類の揺動レバーを有し、これらの揺動レバーは、カム機構のカム部に係合して揺動変位を行う。リンク機構は、各揺動レバーの先端部に連結されており、カム部の回転によりフィードバーを三方向に直線駆動する。
特許文献2には、ワークの移送速度を向上させた順送加工用プレス機が記載されている。この順送加工用プレス機において、ワークをプレス加工位置に順送する移送手段は、ワーク保持用のチャックを設けたレール、円筒カムおよび駆動手段を備えている。
円筒カムは、外周面に螺旋溝を形成し、チャックに沿って配置されている。チャックに形成されたカムフォロワは、先端部を円筒カムの螺旋溝に摺動自在に係合させている。
駆動手段により円筒カムを回転駆動すると、チャックがカムフォロワを介して駆動力を受けるため、チャックはレールに沿って軸方向に移動する。
特許文献3には、プレス品搬送装置の駆動装置として、カムの回転変位をカムフォロワを介してピストンロッドに伝え、シンリダ室内の作動油を油圧シリンダに圧送し、ラックを変位させてピニオンを回転させる機構が開示されている。
特許文献4には、プレス機械のワーク搬送装置が開示され、ワーク把持部を有する一対の棒部材が設けられている。一対の棒部材は、往復運動制御手段により、隣接する加工ステーション間の距離だけ往復運動し、前後運動制御手段により、ワーク搬送方向に対して略直交する方向に、加工領域上と非加工領域上とに位置するように前後運動する。
特開2007−30004号公報 特開2006−167776号公報 実開昭61−138432号公報 実開平02−108531号公報
特許文献1のワーク移送装置では、三方向のカム部から成るカム機構、揺動レバー群およびリンク機構を有するので、構造が複雑でコスト的に不利となる上に、広い占有スペースが必要である。
また、カム機構、揺動レバー群およびリンク機構とは、互いに連結されているので、これら三者の位置関係により、プレス機本体に対する取付位置が決まり、カム機構、揺動レバー群およびリンク機構の取付位置に自由度がなく単一箇所に限定されてしまう不利がある。
特許文献2の順送加工用プレス機では、円筒カム、駆動手段およびカムフォロワなどの複雑な機構を備えていながらも、ワーク保持用のチャックを円筒カムの軸方向である単一方向にしか移送できず、ワーク対する移送の自由度が限られてしまう不利がある。
特許文献3の駆動装置では、油圧シリンダがピストンロッドの位置に関係なく、作動通路を介して作動油タンクに連通しているため、空気圧シリンダ内の圧力変動により、ラックとピニオンを介して油圧シリンダ内のピストンが不用意に変位し、フィードバーの位置が不安定となって、正確な位置決めができなくなる虞がある。
特許文献4のワーク搬送装置では、往復運動制御手段や前後運動制御手段における往復ユニット、上下動ユニットおよび前後動ユニットに対して油圧シリンダが直接に付設されている。このため、スライダーを停止した状態でしか作動させることができない上に、油圧シリンダの取付位置への自由度が限られてしまう不利がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ワークを三方向に移送可能としながらも、簡素な構造でコスト的に有利で省ペース化が図られ、かつプレス機本体に対する駆動機構および移送機構の取付位置に余裕の有る自由度が得られる順送加工型プレス装置を提供することにある。
(請求項1について)
順送加工型プレス装置は、ワーク設置台にセットされたワークを移送するための移送機構と、移送機構を駆動してワークを複数のプレス工程に順送する駆動機構と、プレス工程でワークに所定の加工を施すためにワークに対して接離方向に往復移動する柱状のスライダーとを有するプレス機本体を備えている。
駆動機構におけるスライダーの外側面部には、異なるカムプロフィールに沿って形成された複数列のカム部が設けられている。複数列のカム部に、それぞれ摺接する先端部を有する複数の駆動ロッドが設けられており、スライダーの往復移動に伴い、カム部の機能に基づいて軸方向にそれぞれ往復変位する。
複数の駆動シリンダは、複数の駆動ロッドのそれぞれに連結された駆動ピストンと一緒に作動流体をそれぞれ収容している。第1駆動口および第2駆動口は、複数の駆動シリンダのそれぞれに設けられている。
移送機構における複数の従動シリンダは、複数の従動ロッドのそれぞれに連結された従動ピストンを収容し、内部を作動流体が流出入可能に移動するように設けられている。
複数の移送板は、複数の従動ロッドにそれぞれ連結され、複数の従動ロッドの変位により、上下方向としてZ軸方向、水平方向としてY軸方向とX軸方向とに沿って順に変位する。すなわち、複数の移送板は、所定の間隔で上下三段に設けられており、複数の従動ロッドの変位により、下段の移送板が中段の移送板および上段の移送板とともに、Z軸方向に沿って上下に昇降し、上段の移送板および中段の移送板は、互いに独立してX軸方向およびY軸方向に沿って縦横に変位するようになっている。
一連のワーク保持部材は、複数の移送板のいずれかにワークを着脱可能に保持するように設けられている。第1従動口および第2従動口は、複数の従動シリンダのそれぞれに設けられている。
可撓管は、駆動シリンダの第1駆動口と従動シリンダの第2従動口とを連通させている。複数の駆動シリンダにおける第2駆動口および複数の従動シリンダにおける第1従動口は、X軸方向への駆動用の従動シリンダを除いて空気出入孔として外気に連通させている。X軸方向への駆動用の従動シリンダの第1従動口は、側路的可撓管を介してX軸方向への駆動用の駆動シリンダの第1駆動口に連結されている。
スライダーが下降する往路では、X軸方向への駆動用の駆動シリンダの第1駆動口とX軸方向への駆動用の従動シリンダの第2従動口に連通し、スライダーが上昇する復路では、X軸方向への駆動用の従動シリンダの第1従動口がX軸方向への駆動用の駆動シリンダの第1駆動口に連通する。
スライダーの往路と復路では、X軸方向への駆動用の駆動シリンダの駆動ピストンの移動方向とX軸方向への駆動用の従動シリンダの従動ピストンの移動方向とが互いに逆向きとなるように制御する電磁弁を備えた制御部が設けられている。
スライダーの上下変位に伴う複数の駆動ロッドの往復変位により、各駆動ピストンを移動させて、各従動ピストンを移動させる。これに伴い、複数の従動ロッドを介して複数の移送板がそれぞれZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に沿って反復変位することによりワーク保持部材を次工程に繰り返し順送するようにしている。
請求項1の順送加工型プレス装置では、複数の移送板がそれぞれZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に沿って変位する。このため、ワーク保持部材によりワークを次工程に順送することができ、ワーク加工作業の迅速化に寄与する。
駆動機構は、カム部および駆動ロッドと駆動ピストンとを有する駆動シリンダから成り、移送機構は 従動ロッドと従動ピストンとを有する従動シリンダから成る。このため、駆動機構および移送機構は、いずれも簡素な構造となり、コスト的に有利で、広い取付場所を必要とせず、省スペース化に寄与する。
とりわけ、複数列のカム部は、プレス機本体におけるスライダーの外側面部に異なるカムプロフィールに沿って形成されているので、新たなカム部やカム駆動源を別個に設ける必要がなく、駆動機構の構造が簡素になり、コスト的にも有利となる。
また、複数の移送板は、互いに所定間隔で上下三段に重なり、複数の従動ロッドにより、下段の移送板が中段の移送板および上段の移送板とともにZ軸方向に沿って昇降する。上段の移送板および中段の移送板は、互いに独立して別個にY軸方向およびX軸方向に沿って水平面で縦横に変位する。
このため、各移送板が三次元的に変位する自由度が大きくなり、ワークをワーク保持部材により広範囲かつ効率的に順送することができる。
さらに、駆動機構の駆動シリンダと移送機構の従動シリンダとは、可撓管を介して連通しているので、可撓管を自由に折曲することにより、任意な経路で駆動機構と移送機構とを連通させることができる。この結果、プレス機本体に対する駆動機構および移送機構の取付位置が単一箇所に制限されず、その取付位置に余裕のある自由度を得ることができる。
(請求項2について)
互いに異なるカムプロフィールに基づく複数列のカム部を有する複数個の付設板が用意されており、これら付設板は、スライダーの外側面部に選択により所望のものに交換可能に取り付けられるようになっている。
請求項2では、複数個の付設板が備えられているため、各移送板に要求される移動量に応じた複数列のカム部を有する付設板と交換することができる利点がある。
(請求項3について)
複数列のカム部は溝カムであり、複数の駆動ロッドの先端部には、カム部に摺接するローラが取り付けられている。
請求項3では、複数の駆動ロッドの先端部にローラを設けたので、カム部に対する駆動ロッドの変位が無理なく円滑に行われる。
(請求項4について)
可撓管の途中部に、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁を設けている。電磁弁の通断電により複数列のカム部に対して駆動ロッドが各カムプロフィールの有効部分にのみに対応して変位し、各カムプロフィールの無効部分に対しては不感帯域として変位しないように制御する制御部を設けている。
請求項4では、駆動ロッドはカムプロフィールの有効部分に対応して変位するので、駆動ロッドの変位が誤差の無い正確なものとなり、高い精度で移送機構の順送を行うことができる。すなわち、各移送板を駆動ロッドを介して個別にZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に誤差なく確実に変位させることができ、順送時にワークの順送位置を高い精度で設定することができる。
(請求項5について)
複数の駆動ロッドは、途中部で複数のローラ側と複数の駆動ピストン側とに二分割されている。前者をレバー部とし、後者をロッド部とし、レバー部を枢支ピンにより揺動可能に設け、複数のカム部によるレバー部の揺動変位を梃子の原理に基づいてロッド部に増幅して伝達する。
請求項5では、ロッド部が移動可能なストローク幅が大きくなり、ロッド部の軸方向に沿うストークが増加し、ひいては、複数の移送板をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に大きく変位させることができる。
(請求項6について)
複数の駆動ロッドの先端部には、カム部に摺接するローラが取り付けられており、スライダーは、左側から右側にかけて左段部、中段部および右段部として階段状に形成されている。左段部の外側面部、中段部の外側面部および右段部の外側面部には、ローラを係合して規制するカム溝が複数列のカム部として形成されている。
請求項6では、ローラは、それぞれが対応するカム溝の係合により規制されるので、ローラをカム溝に摺接させる構造が簡素になる。
(請求項7について)
ローラは外周縁部に円周歯を有し、カム溝は円周歯に噛合する歯列部を有している。
請求項7では、円周歯と歯列部が噛み合っているので、スライダーの上下移動にともなって、ローラが歯列部を滑ることなく確実に追随する利点が得られる。
(a)はスライダーを有し、第1〜第3駆動シリンダを備えた駆動機構の横断面図、(b)は(a)のN−N線に沿った縦断面図、(c)は(a)のA1−A1線、B1−B1線およびC1−C1線にそれぞれ沿う縦断面図である(実施例1)。 (a)は一部断面にして示す移送機構の側面図、(b)は一部断面にして示す移送機構の正面図、(c)は第2従動シリンダの拡大縦断面図である(実施例1)。 移送機構の概略的平面図である(実施例1)。 (a)、(b)は、往路において第1ローラが第1カム溝に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 (a)、(b)は、復路において第1ローラが第1カム溝に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 (a)、(b)、(c)、(d)は第2ローラが第2カム溝に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 (a)、(b)、(c)、(d)は第3ローラが第3カム溝に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 第1〜第3移送板が三元経路に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 ワーク保持部材が三元経路に沿って移動する態様を示す模式図である(実施例1)。 (a)は、X軸を右行・左行の変位とし、Y軸を前進・後退の変位とし、Z軸を上昇・下降の変位として第1〜第3移動板の移動を三次元座標で表した模式図、(b)はスライダーの一往復変位を360度の単一円として第1〜第3移動板の移動を示した模式図である(実施例1)。 (a)、(b)、(c)は、制御部における電磁弁の切換タイミングを示す制御ダイヤグラムである(実施例1)。 順送加工型プレス装置の模式的な側面図である(実施例1)。 順送加工型プレス装置の模式的な正面図である(実施例1)。 (a)はスライダーを有し、第1〜第3駆動シリンダを備えた駆動機構の横断面図、(b)は付設板と螺子とを示す斜視図である(実施例2)。 (a)はスライダーを有し、第1〜第3駆動シリンダを備えた駆動機構の横断面図、(b)、(c)、(d)は(a)のA2−A2線、B2−B2線およびC2−C2線にそれぞれ沿う縦断面図である(実施例3)。 順送加工型プレス装置の模式的な側面図である(実施例4)。 (a)は一部破断して示す駆動機構の正面図、(b)は(a)のF−Fに沿う縦断面図、(c)は(a)のG−Gに沿う縦断面図である(実施例5)。 一部断面で示す駆動機構の正面図である(実施例6)。 駆動機構の部分縦断面図である(実施例7)。
本発明の順送加工型プレス装置では、プレス機本体のスライダーにカム部を設けることにより、簡素な構造に改良するとともに、プレス機本体に対する駆動機構および移送機構の取付位置に余裕のある自由度が得られる構成を技術的特徴とする。
〔実施例1の構成〕
本発明の実施例1を図1ないし図12に基づいて説明する。以後の説明では、特に断らない限り、各部材の位置および方向の特定は、各実施例を通して図面の左右および上下方向に従う。また、部材名称の前に付す文言で、連続する序数の「第1、第2および第3」については、便宜上の観点から短縮して「第1〜第3」とも記す。
図1(a)に示す駆動機構1は、後述する図11に示すように、順送加工型プレス装置2のプレス機本体3に取り付けられるもので、後述するワークWpを複数のプレス工程に順送して所定の加工を施すために、ワークWpに対して接離方向に往復移動する柱状のスライダー3Aを備えている。
スライダーの外側面部3sには、異なるカムプロフィールに沿って形成された第1カム溝5a、第2カム溝6aおよび第3カム溝7aをスライダー3Aの往復移動方向に沿って左右に三列のカム部として設けている。
第1カム溝5aにおける内底部の第1カムプロフィール5bについては、図1(c)に示すように、第1上平坦部5c、第1上傾斜部5d、第1高原部5e、第1下傾斜部5fおよび第1下平坦部5gが連続形成された起伏状を呈している。
第2カム溝6aにおける内底部の第2カムプロフィール6bについては、第2上平坦部6c、第2上傾斜部6d、第2高原部6e、第2下傾斜部6fおよび第2下平坦部6gが連続形成された起伏状を呈している。
第3カム溝7aにおける内底部の第3カムプロフィール7bについては、第3上平坦部7c、第3上傾斜部7d、第3下傾斜部7eおよび第3下平坦部7fが連続形成された起伏状を呈している。
第1カム溝5aの第1カムプロフィール5bに沿う内底面には、第1駆動ロッド11の先端部に取り付けられた第1ローラ12が摺接状態に配置されている。
第2カム溝6aの第2カムプロフィール6bに沿う内底面には、第2駆動ロッド13の先端部に取り付けられた第2ローラ14が摺接状態に配置されている。
第3カム溝7aの第3カムプロフィール7bに沿う内底面には、第3駆動ロッド15の先端部に取り付けられた第3ローラ16が摺接状態に配置されている。
これらの第1〜第3駆動ロッド11、13、15は、スライダー3Aに対して所定の角度(例えば、90°(もしくは30°〜120°の角度範囲))を成すように配置され、スライダー3Aの往復移動に伴い、第1〜第3カム溝5a、6a、7aの機能に基づいて各自の軸方向に沿ってそれぞれ往復変位するようになっている。
第1駆動ロッド11は、図1(a)に示すように、第1駆動ピストン17とともに、水溶液や潤滑油などの作動流体20を収容した第1駆動シリンダ21内で軸方向に移動可能に設けられている。
第2駆動ロッド13は、第2駆動ピストン18とともに、作動流体20を収容した第2駆動シリンダ22内で軸方向に移動可能に設けられている。
第3駆動ロッド15は、第3駆動ピストン19とともに、作動流体20を収容した第3駆動シリンダ23内で軸方向に移動可能に設けられている。
第1駆動ロッド11は、第1案内筒11Aを挿通し、軸方向の移動に伴う揺動変位が規制されて軸方向の直線変位のみが許容されている。
第2駆動ロッド13は、第2案内筒13Aを挿通し、軸方向の移動に伴う揺動変位が規制されて軸方向の直線変位のみが許容されている。第3駆動ロッド15は第3案内筒15A内を挿通し、軸方向の移動に伴う揺動変位が規制されて軸方向の直線変位のみが許容されている。
第1〜第3カム溝5a、6a、7aに対する第1〜第3ローラ12、14、16の摺接状態を維持するため、第1〜第3駆動ロッド11、13、15に当て部11a、13a、15aをそれぞれ固定し、当て部11a、13a、15aと第1〜第3案内筒11A、13A、15Aとの各間に圧縮コイルスプリング71aを設けている。各圧縮コイルスプリング71aの付勢力により、図1(a)に矢印Dで示すように、第1〜第3駆動ロッド11、13、15が第1〜第3ローラ12、14、16を第1〜第3カム溝5a、6a、7aにそれぞれ当接させる方向に押圧している(図1(b)も参照)。
第1駆動シリンダ21には、第1駆動口21aおよび第2駆動口21bが第1駆動ピストン17の一端側17tと他端側17dに対応する位置にそれぞれ設けられている。
第2駆動シリンダ22には、第1駆動口22aおよび第2駆動口22bが第2駆動ピストン18の一端側18tと他端側18dに対応する位置にそれぞれ設けられている。
第3駆動シリンダ23には、第1駆動口23aおよび第2駆動口23bが第3駆動ピストン19の一端側19tと他端側19dに対応する位置にそれぞれ設けられている。
この場合、第2駆動口21b、22b、23bは外気に連通する空気出入孔として機能する。
図2に示す移送機構24は、順送加工型プレス装置2のプレス機本体3に取り付けられるもので、図2(a)、(b)に示すように、第1従動シリンダ26、第2従動シリンダ27および第3従動シリンダ28を備えている。
第1従動シリンダ26は、上下に指向するZ軸方向に沿って基盤25に立設されている。第1従動シリンダ26は、第1従動ロッド29の第1従動ピストン30を軸方向に移動可能に収容している。第1従動シリンダ26の内部には、作動流体20が流出入可能に移動するように設定されている。後述する第2従動シリンダ27および第3従動シリンダ28にも、第1従動シリンダ26と同様に、作動流体20が流出入可能に移動するように設定されている。
第1従動ロッド29の先端部は、当て板29Aを介して平坦な第1移送板32の下面に取り付けられている。第1従動シリンダ26は、第1従動ピストン30の一端側29tと他端側29dに対応する位置に第1従動口26bおよび第2従動口26aをそれぞれ形成している。第1従動口26bは、後述する第1従動口28bとともに外気に連通する空気出入孔として機能する。
第1従動シリンダ26の左右には、縦型のガイド筒33、34が併設されている。ガイド筒33、34内には、それぞれ案内棒33a、34aがZ軸方向に沿って摺動可能に挿入されている。案内棒33a、34aの先端部は、それぞれ当て板33A、34Aを介して第1移送板32の下面に取り付けられている。
第2従動シリンダ27は、第1従動シリンダ26と概ね90°で交差し、水平に指向するX軸方向に沿って第1移送板32上に取り付けられている。第2従動シリンダ27は、第2従動ロッド35に連結された第2従動ピストン36を中間部位に収容している(図2(c)参照)。
第2従動シリンダ27は、第2従動ピストン36の一端側35tと他端側35dに対応する位置に第1従動口27bおよび第2従動口27aを形成している。なお、X軸方向は、Z軸方向および後述するY軸方向とともに直交座標系を成すものである。
第1移送板32は、図3にも示すように、四隅付近にガイド板32A、32B、32C、32Dをそれぞれ立設している。ガイド板32A(32C)とガイド板32B(32D)との間には、それぞれX軸方向に沿う直線レール材37(38)が掛け渡されている。直線レール材37(38)上には、スライダー39(41)、40(42)を介して第2移送板43がX軸方向に沿って摺動可能に取り付けられている。
第2従動シリンダ27の第2従動ロッド35は、取付辺44を介して第2移送板43の下面に取り付けられている。第2従動ロッド35のX軸方向の変位により第2移送板43が同方向にスライドするようになっている。
第2移送板43は、四隅付近にガイド板43A、43B、43C、43Dをそれぞれガイド板32A、32B、32C、32Dの内方に位置するように立設している。
ガイド板43Aとガイド板43Cとの間、およびガイド板43Bとガイド板43Dとの間には、それぞれY軸方向に沿う直線レール材45、46がそれぞれ掛け渡されている。直線レール材45、(46)上には、スライダー47(49)、48(50)を介して第3移送板51がY軸方向に沿って摺動可能に取り付けられている。
第2移送板43上には、第3従動シリンダ28が第2従動シリンダ27と直交するY軸方向に沿って取り付けられている。第3従動シリンダ28は、第3従動ロッド52の第3従動ピストン53を収容している。
第3従動シリンダ28の第3従動ロッド52は、取付辺54を介して第3移送板51の下面に取り付けられており、第3従動ロッド52のY軸方向の変位により第3移送板51が同方向にスライドするようになっている。第3従動シリンダ28は、第3従動ピストン53の一端側52tおよび他端側52dに対応する位置に第1従動口28bおよび第2従動口28aをそれぞれ形成している。
なお、図3は、移送機構24の機能を示す概略図であり、第1〜第3従動シリンダ26〜28、第1〜第3従動ロッド29、35、52および第1〜第3従動ピストン30、36、53は省略され、各部材の寸法関係は図2に示すものと異なっている。
これら三枚の第1〜第3移送板32、43、51は、互いに所定間隔で上下三段に重なり、三個の第1〜第3従動ロッド29、35、52により、後述するように下段の第1移送板32が中段の第2移送板43および上段の第3移送板51とともにZ軸方向に沿って昇降する。中段の第2移送板43および上段の第3移送板51は、互いに独立して別個にX軸方向およびY軸方向に沿ってそれぞれ同一水平面内で変位する。
この状態で、第1従動シリンダ26の第2従動口26aは、第3駆動シリンダ23の第1駆動口23aに対応している。
第2従動シリンダ27の第2従動口27aは、第1駆動シリンダ21の第1駆動口21aに対応し、後述する第1可撓管59により連結されている。
第2従動シリンダ27の第1従動口27bは、後述する側路的可撓管59aを介して第1駆動シリンダ21の第1駆動口21aに連結されている。
第3従動シリンダ28の第2従動口28aは、第2駆動シリンダ22の第1駆動口22aに対応している。
また、第1駆動シリンダ21における第1駆動ピストン17が一端側17tと他端側17dとの間を移動するストロークは、第2従動シリンダ27における第2従動ピストン36が一端側35tと他端側35dとの間を移動するストロークに対応している。
第2駆動シリンダ22における第2駆動ピストン18が一端側18tと他端側18dとの間を移動するストロークは、第3従動シリンダ28における第3従動ピストン53が一端側52tと他端側52dとの間を移動するストロークに対応している。
また、第3駆動シリンダ23における第3駆動ピストン19が一端側19tと他端側19dとの間を移動するストロークは、第1従動シリンダ26における第1従動ピストン30が一端側29tと他端側29dとの間を移動するストロークに対応している。
第3移送板51上には、屋根板55が設けられ、その軒部55aには、ワークWpを着脱自在に把持する複数(例えば、四個)のワーク保持部材56が設けられている。ワーク保持部材56は、管状部57に取り付けられた吸引盤58からなり、例えばコンプレッサ(図示せず)から管状部57に供給された負圧により、吸引盤58がワークWpを吸引保持し、負圧の解除によりワークWpを開放すようになっている。
駆動機構1において、第1駆動シリンダ21の第1駆動口21aは、後述する図4(a)、(b)に示すように、第1制御部および第2制御部を介して第2従動シリンダ27の第2従動口27aに第1可撓管59を介して連通されている。
第2従動シリンダ27の第1従動口27bは、側路的可撓管59aから第2制御部および第1制御部を介して第1駆動シリンダ21側の第1可撓管59に切り換わって第1駆動口21aに連結されている。
第2駆動シリンダ22の第1駆動口22aは、第3従動シリンダ28の第2従動口28aに第2可撓管61を介して連通されている。
第3駆動シリンダ23の第1駆動口23aは、第1従動シリンダ26の第2従動口26aに第3可撓管63を介して連通されている。
図4〜図6を参照しながら、第1〜第3カム溝5a、6a、7aにおける第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bの間に成り立つ整合関係について説明する。
第1カム溝5aにおいては、図4に模式的に示すように、第1下平坦部5gの一箇所を点(1)とし、第1下傾斜部5fの下端を点(2)、(16)で示し、その上端を点(3)、(15)で示す。第1高原部5eを越えた第1上傾斜部5dの上端を点(7)、(11)とし、その下端を点(8)、(10)とし、第1上平坦部5cの一箇所を点(9)とする。
第2カム溝6aにおいては、図5に模式的に示すように、第2下平坦部6gの二箇所を点(1)および点{(2)、(16)}とし、第2下傾斜部6fの下端を点(3)、(15)で示し、その上端を点(4)、(14)で示す。第2高原部6eを越えた第2上傾斜部6dの上端を点(6)、(12)で示し、その下端を点(7)、(11)とし、第2上平坦部6cの二箇所を点{(8)、(10)}および点(9)で示す。
第3カム溝7aにおいては、図6に模式的に示すように、第3下平坦部7fの二箇所を点(1)および点{(2)、(16)}とし、第3下傾斜部7eの下位上端を点(4)、(14)とし、山部を点(5)、(13)とし、上位上端を点(6)、(12)で示し、第3上平坦部7cの二箇所を点{(8)、(10)}および点(9)とする。
第1カム溝5aにおいて、図4(a)に示すように、スライダー3Aが上死点Upから下死点Dnに下降する往路では、第1下平坦部5gの点(1)を移動する第1ローラ12が第1下傾斜部5fの点(2)から(3)に移動し、第1高原部5eを越えて、第1上傾斜部5dの点(7)から点(7)を経て点(8)に移動して第1上平坦部5cの点(9)に到る。
第1ローラ12が点(2)から点(3)に到る過程で、第1駆動ロッド11が第1駆動ピストン17とともに、第1駆動シリンダ21内に後退するように移動するため、図7に<右行1>で示すように、第2移送板43がX軸方向に沿って所定距離だけ右側へ移動する。
第1ローラ12が点(7)から点(8)に到る過程で、第1駆動ロッド11が第1駆動ピストン17とともに、第1駆動シリンダ21内に進出するように移動するため、図7に<左行1>で示すように、第2移送板43がX軸方向に沿って所定距離だけ左側へ移動する。
スライダー3Aが下死点Dnから上死点Upに上昇する復路では、図4(b)に示すように、第1上平坦部5cの点(9)を移動する第1ローラ12が第1上傾斜部5dの点(10)から(11)に移動し、第1高原部5eを越えて、第1下傾斜部5fの点(15)から点(16)に移動して第1下平坦部5gの点(1)に到る。
第1ローラ12が点(10)から点(11)に到る過程で、第1駆動ロッド11が第1駆動ピストン17とともに、第1駆動シリンダ21内へ後退するように移動するため、図7に<左行2>で示すように、第2移送板43がX軸方向に沿って所定距離だけ左側へ移動する。
第1ローラ12が点(15)から点(16)に到る過程で、第1駆動ロッド11が第1駆動ピストン17とともに、第1駆動シリンダ21内から進出するように移動するため、図7に<右行2>で示すように、第2移送板43がX軸方向に沿って所定距離だけ右側へ移動する。
第1ローラ12の変位を伝達するため、図4(a)、(b)に示すように、第1駆動シンリダ21と第2従動シンリダ27とを接続する第1可撓管59の途中部には、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁S3、S4および第2近接センサ(図示せず)を有する第1制御部EC2を設けている。第1駆動ピストン17は第1駆動シンリダ21の一端側17tに位置し、第2従動ピストン36は第2従動シンリダ27の中間部に位置している。
第2制御部EC2の上流部には、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁S1、S2および第1近接センサ(図示せず)を有する第1制御部EC1が設けられている。
第1従動口27bは、分岐路としての側路可撓管59aに連結されており、往路および復路に応じて電磁弁S3、S1(図4(a)参照)、あるいは電磁弁S4、S1(図5(a)参照)を介して第1駆動シンリダ21側の第1可撓管59に連通するようになっている。
図4(a)、(b)に示すように、スライダー3Aが上死点Upから下死点Dnに下降する往路において、第1ローラ12がカムプロフィール5bの有効部分として第1下傾斜部5fおよび第1上傾斜部5dに沿って移動する際(図4(a)参照)、第1近接センサにより、電磁弁S1は開弁で電磁弁S2が閉弁にされ、第2近接センサにより電磁弁S3が開弁で電磁弁S4は閉弁にされており、第1駆動シンリダ21の第1駆動口21aと第2従動シンリダ27の第1従動口27aとが第1可撓管59を介して連通する状態に置かれている
図5(a)、(b)に示すように、スライダー3Aが下死点Dnから上死点Upに上昇する復路において、第1ローラ12がカムプロフィール5bの有効部分として第1上傾斜部5dおよび第1下傾斜部5fに沿って移動する際(図5(a)参照)、第1近接センサにより、電磁弁S1が開弁で電磁弁S2が閉弁となり、第2近接センサにより電磁弁S3が閉弁で電磁弁S4が開弁となる。
これにより、第1駆動シンリダ21側の第1可撓管59が電磁弁S1、S4および側路可撓管59aを介して第2従動シンリダ27の第1従動口27bと連通する。
すなわち、スライダー3Aの往路では、第1駆動シンリダ21と第2従動シンリダ27とが第1可撓管59を介して連通し、スライダー3Aの復路では、第1駆動シンリダ21と第2従動シンリダ27とが側路可撓管59aおよび第1駆動シンリダ21側の第1可撓管59を介して連通する。
これにより、スライダー3Aの往路と復路では、第1駆動シンリダ21の第1駆動ピストン17が移動する方向と第2従動シンリダ27の第2従動ピストン36が移動する方向とが互いに逆向きとなる。
第1ローラ12が起伏の無い面状の第1下平坦部5g、第1高原部5eおよび第1上平坦部5cに沿って無効平坦面を移動する際、往路では、第1近接センサにより電磁弁S2が開弁され、第1可撓管59は途中から側路可撓管59aを通過して液溜めパンP1に連通する。このため、第1駆動シンリダ21内の作動流体20は第1可撓管59の途中から側路可撓管59aを介して液溜めパンP1に送られる(図4(b)参照)。
第1ローラ12が上述の無効平坦面を移動する際、復路では、第1近接センサにより電磁弁S2が開弁され、第1可撓管59の途中から側路可撓管59aを介して液溜めパンP1に連通される(図5(b)参照)。
なお、液溜めパンP1は、後述する液溜めパンP2、P3とともに、その機能上の理由から第1〜第3駆動シリンダ21〜23および第1〜第3従動シリンダ26〜28の上方位置に配されている。
第1下平坦部5g、第1高原部5eおよび第1上平坦部5cは、これらに沿って第1ローラ12が移動しても、第1駆動ロッド11の変位を第2従動ロッド35に伝えないので、第1下平坦部5g、第1高原部5eおよび第1上平坦部5cは、カムプロフィール5bの無効部分に相当し、第2従動ロッド35に対する不感帯域として働く。
第2カム溝6aにおいて、スライダー3Aが上死点Upから下死点Dnに下降する往路では、図6(a)〜(c)に示すように、第2下平坦部6gの点(1)、(2)を移動する第2ローラ14が第2下傾斜部6fの点(3)から点(4)に移動し、第2高原部6eを越えて、第2上傾斜部6dの点(6)から点(7)に移動して第2上平坦部6cの点(8)、(9)に到る。
第2ローラ14が点(3)から点(4)に到る過程で、第2駆動ロッド13が第2駆動ピストン18とともに、第2駆動シリンダ22内に後退するように移動するため、図8に<前進1>で示すように、第3移送板51がY軸方向に沿って所定距離だけ前方に移動する。
第2ローラ14が点(6)から点(7)に到る過程で、第2駆動ロッド13が第2駆動ピストン18とともに、第2駆動シリンダ22内から進出するように移動するため、図8に<後退1>で示すように、第3移送板51がY軸方向に沿って所定距離だけ後方へ移動する。
スライダー3Aが下死点Dnから上死点Upに上昇する復路では、図6(d)に示すように、第2上平坦部6cの点(9)、(10)を移動する第2ローラ14が第2上傾斜部6dの点(11)から(12)に移動し、第2高原部6eを越えて、第2下傾斜部6fの点(14)から点(15)に移動して第2下平坦部6gの点(16)、(1)に到る。
第2ローラ14が点(11)から点(12)に到る過程で、第2駆動ロッド13が第2駆動ピストン18とともに、第2駆動シリンダ22内に後退するように移動するため、図8に<前進2>で示すように、第3移送板51がY軸方向に沿って所定距離だけ前方に移動する。
第2ローラ14が点(14)から点(15)に到る過程で、第2駆動ロッド13が第2駆動ピストン18とともに、第2駆動シリンダ22内から進出するように移動するため、図8に<後退2>で示すように、第3移送板51がY軸方向に沿って所定距離だけ後方へ移動する。
第2ローラ14の変位を伝達するため、第2駆動シンリダ22と第3従動シンリダ28とを接続する第2可撓管61の途中部には、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁S5、S6および第3近接センサ(図示せず)を備えた第3制御部EC3が設けられている。
第2ローラ14がカムプロフィール6bの有効部分として第2下平坦部6gの点(2)、(16)を通過して第2下傾斜部6fおよび第2上傾斜部6dに沿って移動し、第2上平坦部6cの点(8)、(10)を通過する際、第3近接センサにより電磁弁S5が開弁されて、第2駆動シンリダ22と第3従動シンリダ28とが第2可撓管61を介して連通する状態にされる。
第2ローラ14が起伏の無い平らな第2下平坦部6gの点(1)を通過し、第2高原部6eに沿って移動し、第2上平坦部6cの点(9)を通過する際、第3近接センサにより電磁弁S6が開弁されて、第2可撓管61が液溜めパンP2に連通され、第2駆動シンリダ22内の作動流体20は第2可撓管61の途中から液溜めパンP2に送られる。
このため、第2下平坦部6gの点(1)、第2高原部6eおよび第2上平坦部6cの点(9)は、これらに沿って第2ローラ14が移動しても、第2駆動ロッド13の変位を第3従動ロッド52に伝えないので、第2下平坦部6gの点(1)、第2高原部6eおよび第2上平坦部6cの点(9)は、カムプロフィール6bの無効部分に相当し、第3従動ロッド52に対する不感帯域として働く。
第3カム溝7aにおいて、スライダー3Aが上死点Upから下死点Dnに下降する往路では、図7(a)〜(c)に示すように、第3下平坦部7fの点(1)、(2)を移動する第3ローラ16が第3下傾斜部7eの点(4)から山部の点(5)に移動し、点(5)から第2上傾斜部6dの点(6)を通過して第3上平坦部6cの点(8)、(9)に到る。
第3ローラ16が点(4)から点(5)に到る過程で、第3駆動ロッド15が第3駆動ピストン19とともに、第3駆動シリンダ23内へ後退するように移動するため、図8に<下降1>で示すように、第2移送板43がZ軸方向に沿って所定距離だけ下方に移動する。
第3ローラ16が点(5)から点(6)に到る過程で、第3駆動ロッド15が第3駆動ピストン19とともに、第3駆動シリンダ23内から前進するように移動するため、図8に<上昇1>で示すように、第2移送板43がZ軸方向に沿って所定距離だけ上方に移動する。
スライダー3Aが下死点Dnから上死点Upに上昇する復路では、図7(d)に示すように、第3上平坦部7cの点(9)、(10)を移動する第3ローラ16が第3上傾斜部5dの点(12)から点(13)に移動し、山部の点(13)から第3下傾斜部7eの点(14)に移動して第3下平坦部7fの点(16)、(1)に到る。
第3ローラ16が点(12)から点(13)に到る過程で、第3駆動ロッド15が第3駆動ピストン19とともに、第3駆動シリンダ23内へ後退するように移動するため、図8に<下降2>で示すように、第2移送板43がZ軸方向に沿って所定距離だけ下方に移動する。
第3ローラ16が点(13)から点(14)に到る過程で、第3駆動ロッド15が第3駆動ピストン19とともに、第3駆動シリンダ23内から前進するように移動するため、図8に<上昇2>で示すように、第2移送板43がZ軸方向に沿って所定距離だけ上方に移動する。
この場合、第3駆動シンリダ23と第1従動シンリダ29とを接続する第3可撓管63の途中部には、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁S7、S8および第4近接センサ(図示せず)を備えた第4制御部EC4が設けられている。
第3ローラ16がカムプロフィール7bの有効部分として第3下平坦部7fの点(2)、(16)を通過して第3下傾斜部7eおよび第3上傾斜部7dに沿って移動し、第3上平坦部7cの点(8)、(10)を通過する際、第4近接センサにより電磁弁S7が開弁されて第3駆動シンリダ23と第1従動シンリダ29とが第3可撓管63を介して連通する状態にされている(図7(b)、(d)参照)。
第3ローラ16が起伏の無い平らな第3下平坦部7fの点(1)を通過したり、第3上平坦部7cの点(9)を通過する際、第5近接センサにより電磁弁S8が開弁されて、第3可撓管63が液溜めパンP3に連通され、第3駆動シンリダ23内の作動流体20は第3可撓管63の途中から液溜めパンP3に送られる(図7(a)、(c)参照)。
このため、第3下平坦部7fの点(1)、第3上平坦部7cの点(9)は、これらに沿って第3ローラ16が移動しても、第3駆動ロッド15の変位を第1従動ロッド29に伝えないので、第3下平坦部7fの点(1)、第3上平坦部7cの点(9)は、カムプロフィール6bの無効部分に相当し、第1従動ロッド29に対する不感帯域として働く。
第1〜第3カム溝5a、6a、7aについての第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bの相互間に上記の関係を設定したので、スライダー3Aが軸方向に一往復すると、ワーク保持部材56は、図9に示すように、原点位置Rtから<右行1>→<前進1>→<下降1>→<設置位置>→<上昇1>→<後退1>→<左行1>に到り、原点位置Rtを通過して、<左行2>→<前進2>→<下降2>→<搬送位置>→<上昇2>→<後退2>→<左行2>を経て循環する三元経路Ksに沿って元の原点位置Rtに戻る。
上述の三元経路Ksのうち、<下降1>に到る<設置位置>で、ワークWpを吸盤部58に取着し、<下降2>に到る<搬送位置>で、ワークWpを吸盤部58から外し、後述するようにワーク設置台としての下型71に載置する。
プレス機本体3の駆動に伴い、スライダー3Aは往復変位を繰り返すので、ワーク保持部材56が三元経路Ksに沿う移動を反復的に行う。
この結果、プレス機本体3において、ワークWpがワーク保持部材56により<設置位置>から<搬送位置>へ繰り返して運ばれる動作の順送が行われる。
図10(a)は、第1〜第3移動板32、43、51の移動を三次元座標で表したもので、X軸を右行・左行の変位とし、Y軸を前進・後退の変位とし、Z軸を上昇・下降の変位とすることを示す。
図10(b)は、スライダー3Aの一往復変位を360度の単一円として第1〜第3移動板32、43、51の移動を示したものである。これにより、第1〜第3カム溝5a、6a、7aにおける第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bの点(1)〜(16)に対する第1〜第3移動板32、43、51の移動態様が分かる。
図11(a)、(b)、(c)は、制御部における電磁弁S1〜S6の切換タイミングを示す。この切換タイミングにより、第1〜第3カム溝5a、6a、7aにおける第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bのどの点(1)〜(16)で、第1〜第3駆動ロッド11、13、15のいずれの変位が、不感帯域として第1〜第3従動ロッド29、35、52のいずれに伝わらないように設定されるかが分かる。
図12および図13は、順送加工型プレス装置2のプレス機本体3を示し、作業面上部には、上型65を有し、ワーク保持部材56に対応する複数のスライダー3AがワークWpに対向する状態で上下方向に沿って駆動可能に取り付けられている(図12参照)。
すなわち、回転駆動軸8は、図13に示すように、支持部9と駆動源Mとの間に設けられ、駆動歯車67を各スライダー3Aの上方で固定状態に取り付けている。駆動歯車67には、従動歯車68が支軸69の回りに回転伝達可能に噛合している。
プレス機本体3に設けられたスライダー3Aは、クランク軸(図示せず)を有する部材で、上部の横軸70を従動歯車68に偏心軸として連結している。このため、電動機などの駆動源Mにより回転駆動軸8が駆動されると、その回転力が駆動歯車67を介して従動歯車68に伝わり、従動歯車68が回転することにより、横軸70を旋回軸としてスライダー3Aが上下方向に往復移動する。プレス機本体3の前面下部には、上型65の下方に位置し、ワークWpを載せた下型71が設けられている。
プレス機本体3には、スライダー3Aの上下変位に同期して作動する素材供給用のフィーダ(図示せず)が設けられており、ワークWpは、スライダー3Aのプレス加工動作が終了する度にフィーダにより下方へ間欠的に送られて、左端の下型71に一個ずつセットされるようになっている。すなわち、左端の下型71に置かれたワークWpが右側に隣接する下型71に移送される毎に、フィーダから新たに供給されたワークWpが下型71にセットされる。
さて、前述した駆動機構1および移送機構24は、図12に示すように、プレス機本体3に組み付けられ、駆動機構1はプレス機本体3の上部に設けられ、移送機構24はプレス機本体3の下部に設置されている。
駆動機構1の第1駆動シリンダ21と第2従動シリンダ27とは、第1可撓管59により連通され、第2駆動シリンダ22と第3従動シリンダ28とは、第2可撓管61により連通され、第3駆動シリンダ23と第1従動シリンダ26とは、第3可撓管63により連通されている。
駆動源Mによりスライダー3Aが下方に移動すると、上型65が下型71のワークWpに当たり、ワークWpに対して予め規定された一次加工を行う。一次加工が終わり、スライダー3Aが上下に往復移動するに伴い、スライダー3Aに形成された第1〜第3カム溝5a、6a、7aが第1〜第3駆動ロッド11、13、15をそれぞれ軸方向に移動させ、第1〜第3可撓管59、61、63を介して第1〜第3従動ロッド29、35、52を駆動する。
このため、プレス機本体3の駆動に伴い、図8に示したように、ワーク保持部材56が三元経路Ksの原点位置Rtから<下降1>に到る<設置位置>で、吸引盤58によりワークWpを吸引保持する。
ワークWpを保持したワーク保持部材56は、<上昇1>→<後退1>→<左行1>に到り、原点位置Rtを通過して、<左行2>→<前進2>→<下降2>→<搬送位置>に到り、ワークWpの吸引保持を解除し、<上昇2>→<後退2>→<左行2>を経て元の原点位置Rtに戻る。
これにより、ワークWpが右方に隣接する複数の下型71に順送されてセットが行われる順送工程が構成される。この順送工程を連続的に繰り返すことにより、ワークWpに二次加工、三次加工および四次加工が逐次施されてワークWpが完成部品に加工される。
〔実施例1の効果〕
上記構成の順送加工型プレス装置2では、三枚の第1〜第3移送板32、43、51をそれぞれZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に沿って反復変位させる。このため、ワーク保持部材56によりワークWpを次工程に順送することができ、ワーク加工作業の迅速化に寄与する。
駆動機構1は、複数列の第1〜第3カム溝5a、6a、7aを備え、第1〜第3駆動ロッド11、13、15と第1〜第3駆動ピストン17、18、19とを有する第1〜第3駆動シリンダ21、22、23から成り、移送機構24は第1〜第3従動ロッド29、35、52と第1〜第3従動ピストン30、36、53とを有する第1〜第3従動シリンダ26、27、28から成る。このため、駆動機構1および移送機構24は、いずれも簡素な構造となり、コスト的に有利で、広い取付場所を必要とせず、省スペース化に寄与する。
とりわけ、複数列の第1〜第3カム溝5a、6a、7aは、プレス機本体3におけるスライダー3Aの外側面部に異なる第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bに沿って形成されているので、新たなカム部やカム駆動源を別個に設ける必要がなく、駆動機構1の構造が簡素になり、コスト的にも有利となる。
第1駆動シリンダ21と第2従動シリンダ27とは、第1可撓管59により連通状態に設けられ、第2駆動シリンダ22と第3従動シリンダ28とは、第2可撓管61により連通状態に設けられ、第3駆動シリンダ23と第1従動シリンダ26とは、第3可撓管63により連通状態に設けられている。
このため、第1〜第3可撓管59、61、63を自由に折曲することにより、任意な経路で駆動機構1と移送機構24とを連通させることができる。この結果、プレス機本体3に対する駆動機構1および移送機構24の取付位置が単一箇所に制限されず、その取付位置に大きな自由度を得ることができる。
この際、第1〜第3駆動ロッド11、13、15は、第1〜第3カムプロフィール5b、6b、7bの有効部分に対応して変位するので、第1〜第3駆動ロッド11、13、15の各変位が誤差の無い正確なものとなり、高い精度で移送機構24の順送を実現させることができる。
すなわち、第1〜第3移送板32、43、51を第1〜第3駆動ロッド11、13、15を介して個別にZ軸方向、Y軸方向およびX軸方向に誤差なく確実に変位させることができ、順送時にワークWpの順送位置を高い精度で設定することができる。
三枚の第1〜第3移送板32、43、51のうち、第1移送板32が中段の第2移送板43および上段の第3移送板51とともにZ軸方向に沿って昇降する。中段の第2移送板43および上段の第3移送板51は、互いに独立して別個にX軸方向およびY軸方向に沿って水平面で縦横に変位する。
このため、三枚の第1〜第3移送板32、43、51が三次元的に変位する自由度が大きくなり、ワークWpをワーク保持部材56により広範囲かつ効率的に順送することができる。
〔実施例2の構成〕
図14は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、第1〜第3カム溝5a、6a、7aをスライダー3Aに直接形成する代りに、第1〜第3カム溝5a、6a、7aを予め形成した複数個の付設板4Hを別途に設けたことである。
すなわち、第1〜第3カム溝5a、6a、7aにおける一連のカムプロフィールと異なるカムプロフィールにより形成された第1〜第3カム溝5a、6a、7aを有する複数個の付設板4Hが備えられている。
これら付設板4Hは、図14(b)に示すように、周辺部に設けられた螺子孔4hに螺子4mを挿通させてスライダー3Aの外側面部3sに締め付けることにより、スライダー3Aに対して選択により所望のものと交換可能に取り付けられている(図14(a)参照)。
実施例2では、複数個の付設板4Hが備えられているため、第1〜第3移送板32、43、51に要求される移動量に応じた第1〜第3カム溝5a、6a、7aを有する付設板4Hと交換することができる利点がある。
〔実施例3の構成〕
図15は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、第1〜第3ローラ12、14、16をそれぞれに対応する第1〜第3カム溝5a、6a、7a内に係合させたことである。
スライダー3Aは、図15(a)に示すように、左側から右側にかけて左段部3B、中段部3Cおよび右段部3Dとして階段状に形成されており、左段部3Bの外側面部には、両側面部5j、5kが第1カムプロフィール5bに沿う曲線部を有する第1カム溝5aが刻設されている(図15(b)参照)。
中段部3Cの外側面部には、両側面部6j、6kが第2カムプロフィール6bに沿う曲線部を有する第2カム溝6aが刻設されている(図15(c)参照)。右段部3Dの外側面部には、両側面部7j、7kが第3カムプロフィール7bに沿う曲線部を有する第3カム溝7aが刻設されている(図15(d)参照)。
実施例3では、第1〜第3ローラ12、14、16は、第1〜第3カム溝5a、6a、7a内に係合により規制されるので、第1〜第3ローラ12、14、16をを第1〜第3カム溝5a、6a、7aに摺接させる構造が簡素になるとともに、実施例1で互いに別部材として使用した当て部11a、13a、15aおよび圧縮コイルスプリング71aが不要になる。
〔実施例4の構成〕
図16は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例1と異なるところは、順送加工型プレス装置2のスライダー3Aを単一のスライド66Aとして設けたことである。
この場合、回転駆動軸8はプレス機本体3を左右に横切っており、回転駆動軸8の左端部が支持部9に連結され、右端部がフライホイールFwに連結されている。
回転駆動軸8は左右の軸受100、101により回転可能に支持され、中央部にクランク部103を設けている。
連結棒104は、一端部をクランク部103に上枢支部105を介して回転可能に連結し、他端部を下枢支部106を介してスライダー3Aに連結している。連結棒104は途中部位にスライド調節部107を有し、雄ねじ部107aに対する雌ねじ部107bの螺進退操作により連結棒104の長さを大小に調節できるようになっている。
スライド66Aの下面には、上型65が取り付けられ、ワークWpを載せた下型71がボルスタプレート108に設置されている。
第1〜第3従動シリンダ26〜28を有する移送機構24は、実施例1と同様にY軸方向に移動により上型65と下型71との間の空間Psに出入可能に設けられている。
このように構成された順送加工型プレス装置2を用いても、実施例1と同様の効果が得られる。
〔実施例5の構成〕
図17は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例3と異なるところは、第1〜第3案内筒11A、13A、15Aを省き、第1〜第3駆動ロッド11、13、15を途中部位で、第1〜第3ローラ12、14、16側と第1〜第3駆動ピストン17、18、19側とに二分割し、前者をレバー部72とし、後者をロッド部73としたことである。
この場合、第1駆動ロッド11は、第2駆動ロッド13および第3駆動ロッド15と構造が同一であるので、後述する実施例6と同様に、第1駆動ロッド11を代表させて説明する。第1〜第3ローラ12、14、16および第1〜第3駆動ピストン17、18、19についても同様である
第1駆動ロッド11は、スライダー3Aと並列に配置されており、レバー部72の右端部は、図17(a)、(b)に示すように、軸方向に延びる長孔72aを形成し、ロッド部73の上端部に重ねている。ロッド部73の上端部に固定したピン74を長孔72aに挿入してヒンジ機構75を構成している。
第1駆動シリンダ21は長尺に形成され、プレス機本体3のプレート3aに固定され、内部にロッド部73の第1駆動ピストン17を収容している。そして、レバー部72の第1ローラとピン74との間には、図17(a)、(c)に示すように、レバー部72を揺動変位させる支持機構76が設けられている。
この支持機構76は、プレス機本体3の静止部材3bに固定されたスタッド77と、このスタッド77の上端をレバー部72に揺動可能に支持する枢支ピン78を有する。
第1ローラ12と枢支ピン78との間のカム距離L1は、枢支ピン78とヒンジ機構75のピン74との間のロッド距離L2よりも短く設定されている(L2>L1)。
実施例5において、スライダー3Aが上下方向に往復移動すると、レバー部72がピン74を長孔72a内で移動させながら、枢支ピン78を中心にして左右方向J2に揺動する。この際、カム距離L1はロッド距離L2よりも短いので、カム部5aの変位が梃子の原理により増幅されてヒンジ機構75側の揺動変位が大きくなる。
これにより、ロッド部73が移動可能なストローク幅Rpが大きくなり、ロッド部73の軸方向J3に沿うストークが増加し、ひいては、第1〜第3移送板32、43、51をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に大きく変位させることができる。
なお、この場合、レバー部72を設けているので、スライダー3Aの上下往復移動に伴い、第1駆動ロッド11が実施例1とは反対に、第1駆動ピストン17の一端側17tから他端側17dに移動する。このため、第1駆動シリンダ21の第1駆動口21aを空気抜き孔とし、第1可撓管59を第2駆動口21bに連結し直すものである。
第2駆動シリンダ22および第3駆動シリンダ23についても、第2可撓管61および第3可撓管63を第1駆動シリンダ21と同様に連結し直すものである。
〔実施例6の構成〕
図18は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例5と異なるところは、ヒンジ機構75における長孔72aを省き、レバー部72の上端部72bとロッド部73の左端部73aとをピン74aにより回動可能に連結したことである。
プレス機本体3のプレート3aには、第1ブラケット79が固定され、第1駆動シリンダ21の右端部に第2ブラケット80が固定されている。第2ブラケット80は、支持ピン81により第1ブラケット79に対して揺動可能に連結されている。
実施例6において、スライダー3Aが上下方向に往復移動すると、レバー部72が枢支ピン78を中心にして左右方向J2に揺動する。これにより、ロッド部73が第2ブラケット80とともに上下方向J4に揺動しながら軸方向J3に沿って移動する。
この場合も、第1〜第3カム溝5a、6a、7aの変位が梃子の原理により増幅されてヒンジ機構75側の揺動変位が増加し、ロッド部73の軸方向J3に沿うストロークが大きくなるため、実施例5と同様な効果が得られる。
〔実施例7の構成〕
図19は本発明の実施例7を示す。実施例7が実施例1と異なるところは、第1〜第3ローラ12、14、16の外周縁部に円周歯200、201、202を形成し、第1〜第3カム溝5a、6a、7aに円周歯200、201、202に噛合する歯列部203、204、205を設けたことである。
実施例7では、円周歯200、201、202が歯列部203、204、205に噛み合っているので、スライダー3Aの上下移動に伴って、第1〜第3ローラ12、14、16が歯列部203、204、205を滑ることなく確実に追随する利点が得られる。
〔変形例〕
(a)上記実施例1〜7では、ワーク保持部材56を四個に設定したが、ワーク保持部材56の個数は四個に限らず、プレス加工の工程に応じて二個、三個、五個あるいは六個などの所望の個数に変更してもよい。
(b)第1〜第3カム溝5a、6a、7aについては、全部を単一のスライダー3Aに一緒に設ける代りに、一つずつ個別に複数のスライダー3Aに設けてもよい。
(c)第1カム溝5aにおける第1下平坦部5g、第1高原部5eおよび第1上平坦部5cの各長さ寸法、ならびに第1下傾斜部5fおよび第1上傾斜部5dの各傾斜角については、使用条件や適用対象などに応じて所望に変更してもよい。
(d)第2カム溝6aにおける第2下平坦部6g、第2高原部6eおよび第2上平坦部6cの各長さ寸法、ならびに第3カム溝7aにおける第2下傾斜部6fおよび第2上傾斜部6dの各傾斜角についても同様である。
(e)実施例5、6において、第1〜第3カム溝5a、6a、7aに基づく変位を増幅するためのヒンジ機構75や支持機構76を用いたが、これらヒンジ機構75や支持機構76については、実施例5、6に限らず実施例1〜4に適用してもよい。
(f)スライダー3Aの第1〜第3カム溝5a、6a、7aについては、溝カムや曲面カムに限らず、溝カムと曲面カムとを複合させた種々のカムプロフィールにより形成してもよく、要は第1〜第3駆動ロッド11、13、15の変位により、第1〜第3移送板32、43、51をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向にそれぞれ移動できるカムプロフィールであればよい。
(g)作動流体20としては、水溶液や潤滑油などの液体に限らず、空気、窒素あるいはヘリウムなどの気体であってもよい。
(h)第1〜第3移送板32、43、51および第1〜第3従動シリンダ26、27、28におけるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、互いに90°で交差する直交座標系として構成したが、互いに90°以外の傾斜角で交差する斜交座標系として構成してもよい。
(i)第1〜第3従動シリンダ26、27、28については、径寸法の小さい縦長に形成し、第1〜第3従動ロッド29、35、52に長距離となるストロークを確保するようにしてもよい。第1〜第3駆動シリンダ21〜23についても、第1〜第3従動シリンダ26、27、28と同様の変更を行ってもよい。
本発明の順送加工型プレス装置では、駆動機構は、スライダーに設けた複数列のカム部および駆動ロッドと駆動ピストンとを有する駆動シリンダから成り、移送機構は従動ロッドと従動ピストンとを有する従動シリンダから成り、簡素な構造となり、コスト的に有利で、広い取付場所を必要とせず、省スペース化に寄与する。駆動機構の駆動シリンダと移送機構の従動シリンダとは、それぞれに対応する可撓管を介して連通しているので、可撓管を所望に曲げ、任意な経路で駆動機構と移送機構とを連通させ得る。これにより、順送加工型プレス装置の優れた合理性に関係業者の需要が喚起されて、関連部品などの流通を介して機械業界に適用することができる。
1 駆動機構
2 順送加工型プレス装置
3 プレス機本体
3A スライダー
3s スライダーの外側面部
3B スライダーの左段部
3C スライダーの中段部
3D スライダーの右段部
4H 付設板
5a、6a、7a 第1〜第3カム溝(カム部)
5b、6b、7b 第1〜第3カムプロフィール
12、14、16 第1〜第3ローラ
11、13、15 第1〜第3駆動ロッド
17〜19 第1〜第3駆動ピストン
20 作動流体
21〜23 第1〜第3駆動シリンダ
21a〜23a 第1駆動口
21b〜23b 第2駆動口(空気出入孔)
24 移送機構
26〜28 第1〜第3従動シリンダ
26b〜28b 第1従動口(空気出入孔)
26a〜28a 第2従動口
29、35、52 第1〜第3従動ロッド
30、36、53 第1〜第3従動ピストン
32、43、51 第1〜第3移送板(下段、中段、上段の移送板)
56 ワーク保持部材
57 管状部
58 吸引盤
59、61、63 第1〜第3可撓管
59a 側路可撓管
65 上型
71 下型(ワーク設置台)
72 レバー部
73 ロッド部
78 枢支ピン
200、201、202 円周歯
203、204、205 歯列部
Wp ワーク
EC1〜EC4 第1〜第4制御部
S1〜S8 制御部の電磁弁

Claims (7)

  1. ワーク設置台にセットされたワークを移送するための移送機構と、
    前記移送機構を駆動して前記ワークを複数のプレス工程に順送する駆動機構と、
    前記プレス工程で前記ワークに所定の加工を施すために前記ワークに対して接離方向に往復移動する柱状のスライダーとを有するプレス機本体を備えた順送加工型プレス装置において、
    前記駆動機構は、前記スライダーの外側面部に、異なるカムプロフィールに沿って形成された複数列のカム部と、
    前記複数列のカム部に、それぞれ摺接する先端部を有しており、前記スライダーの往復移動に伴い、前記カム部の機能に基づいて軸方向にそれぞれ往復変位する複数の駆動ロッドと、
    前記複数の駆動ロッドのそれぞれに連結された駆動ピストンとともに、作動流体を内部にそれぞれ収容した複数の駆動シリンダと、
    前記複数の駆動シリンダのそれぞれに設けられた第1駆動口および第2駆動口とから成り、
    前記移送機構は、
    複数の従動ロッドのそれぞれに連結された従動ピストンを収容し、前記作動流体が内部を流出入可能に移動するように設けられた複数の従動シリンダと、
    前記複数の従動ロッドにそれぞれ連結され、前記複数の従動ロッドの変位により、上下方向としてZ軸方向、水平方向としてY軸方向とX軸方向とに沿って順に変位するように所定の間隔で上下三段に設けられた移送板であって、前記複数の従動ロッドの変位により、下段の移送板が中段の移送板および上段の移送板とともに、前記Z軸方向に沿って上下に昇降し、前記上段の移送板および前記中段の移送板は、互いに独立して前記Y軸方向および前記X軸方向に沿って水平面で縦横に変位するようになっていることと、
    前記複数の移送板のいずれかに前記ワークを着脱可能に保持するように設けられた一連のワーク保持部材と、
    前記複数の従動シリンダのそれぞれに設けられた第1従動口および第2従動口とから成り、
    前記複数の駆動シリンダにおける前記第1駆動口と前記複数の従動シリンダにおける前記第2従動口とを連通させる可撓管を設ける一方、前記複数の駆動シリンダにおける前記第2駆動口および前記複数の従動シリンダにおける前記第1従動口は、前記X軸方向への駆動用の前記従動シリンダを除いて空気出入孔として外気に連通させ、
    前記X軸方向への駆動用の前記従動シリンダの前記第1従動口は、側路的可撓管を介して前記X軸方向への駆動用の前記駆動シリンダの前記第1駆動口に連結され、
    前記スライダーが下降する往路では、前記X軸方向への駆動用の前記駆動シリンダの前記第1駆動口と前記X軸方向への駆動用の前記従動シリンダの前記第2従動口に連通しており、
    前記スライダーが上昇する復路では、前記X軸方向への駆動用の前記従動シリンダの前記第1従動口が前記X軸方向への駆動用の前記駆動シリンダの前記第1駆動口に連通しており、
    前記スライダーの前記往路と前記復路では、前記X軸方向への駆動用の前記駆動シリンダの前記駆動ピストンの移動方向と前記X軸方向への駆動用の前記従動シリンダの前記従動ピストンの移動方向とが互いに逆向きとなるように制御する電磁弁を備えた制御部が設けられており、
    前記スライダーの上下変位に伴う前記複数の駆動ロッドの往復変位により、各駆動ピストンを移動させて、前記複数の駆動シリンダ内の前記作動流体を前記第1駆動口、前記可撓管および前記第2従動口を介して前記複数の従動シリンダ内に流入させて、各従動ピストンを移動させ、前記複数の従動ロッドを介して前記複数の移送板がそれぞれ前記Z軸方向、前記Y軸方向および前記X軸方向に沿って順に反復変位することにより、前記ワーク保持部材を次工程に繰り返し順送するようにしたことを特徴とする順送加工型プレス装置。
  2. 互いに異なるカムプロフィールにより形成された複数列のカム部を有する複数個の付設板が用意されており、前記付設板は、前記スライダーの外側面部に選択により所望のものに交換可能に取り付けられるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の順送加工型プレス装置。
  3. 前記複数列のカム部は溝カムであり、前記複数の駆動ロッドの先端部には、前記カム部に摺接するローラが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の順送加工型プレス装置。
  4. 前記可撓管の途中部に、オン・オフの通断電により開閉可能な電磁弁を設け、前記電磁弁の通断電により前記複数列のカム部に対して前記駆動ロッドが各カムプロフィールの有効部分にのみに対応して変位し、各カムプロフィールの無効部分に対しては不感帯域として変位しないように制御する制御部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の順送加工型プレス装置。
  5. 前記複数の駆動ロッドは、途中部で前記複数のローラ側と前記複数の駆動ピストン側とに二分割されており、前者をレバー部とし、後者をロッド部とし、前記レバー部を枢支ピンにより揺動可能に設け、前記複数のカム部による前記レバー部の揺動変位を梃子の原理に基づいて前記ロッド部に増幅して伝達することを特徴とする請求項1に記載の順送加工型プレス装置。
  6. 前記複数の駆動ロッドの先端部には、前記カム部に摺接するローラが取り付けられており、スライダーは、左側から右側にかけて左段部、中段部および右段部として階段状に形成され、前記左段部の外側面部、前記中段部の外側面部および前記右段部の外側面部には、前記ローラを係合して規制するカム溝が前記複数列のカム部として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の順送加工型プレス装置。
  7. 前記ローラは外周縁部に円周歯を有し、前記カム溝は前記円周歯に噛合する歯列部を有することを特徴とする請求項3に記載の順送加工型プレス装置。
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