以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成することができる。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の形態としては、ゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、端末装置3でゲームを実行するのではなく、端末装置3でのゲーム操作入力に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果を各ユーザの端末装置3に送信する形態がある。例えば、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームをゲームサーバ1が提供する。あるいは、ゲームサーバ1でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置3に送信する、いわゆるクラウドゲーミングのサービスをゲームサーバ1が提供する。
あるいは、後述するように、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置3側にインストールし、端末装置3においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムとすることもできる。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、ブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータ、通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)または双方向の通信機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
本実施の形態のゲーム管理装置は、グループ対戦(チーム対戦)を自動で実行する機能を有する。ここで、各グループは、ユーザ(第1のユーザ)と、所定数(例えば4人)の仲間(第2のユーザ)とから構成される。ゲーム管理装置は、グループのメンバ(構成員)となる仲間の選出、グループ対戦のマッチング、グループ対戦の実行、対戦結果に応じた報酬の付与まで、全て自動で行う。ここでゲーム管理装置は、グループ内の各ユーザが対象期間(例えば1日)に行った所定のゲームモードの結果(獲得ポイント等)をまとめてグループ評価を求め、マッチングした複数のグループのグループ評価を比較して、対戦の勝敗を決定する。基本的に、各ユーザは、何もしなくてもグループ対戦の結果が出て、その結果に応じた報酬を手にすることができる。しかし、ユーザは、自分のグループのメンバに所定のゲームモードを実行するように働きかける(コミュニケーションをとる)ことにより、グループ対戦の勝利の可能性を間接的に高めることができる。また、対戦開始前の所定の締切時間までは、ユーザが自分のグループのメンバを、任意の仲間と入れ替えることができるようにして、自動的に実行されるグループ対戦にユーザが間接的に関与できる幅を広げ、より興趣性の高いゲームとする。以下に、これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン19を介して相互に接続されている。なお、バスライン19と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン19を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置17およびディスプレイ等の出力装置18と接続され、これらの装置17・18との間の入出力制御を行う。また、入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースでもある。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように、PC、携帯電話、スマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、PCを例示してその構成を説明する。なお、PC以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、PCと同様である。
端末装置3の構成例を、図3に示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザや、そのプラグインとして動作するソフトウェアを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォン等からなり、例えばボイスチャット等を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカ等からなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばフラッシュメモリドライブ、ハードディスクドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、キーボードやマウス等のポインティングデバイスがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲームの説明〕
ゲーム管理装置によって提供されるゲームの例としては、サッカー、野球、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、主に、ゲーム管理装置が野球ゲームを管理する例について、以下に説明する。
本実施の形態では、ユーザがゲーム内においてMLB(またはプロ野球)の実在選手に対応する選手キャラクタを所有することができる野球ゲームを例に挙げる。ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手キャラクタとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。また、選手キャラクタは、ゲーム内での試合等において、3次元コンピュータグラフィックスにより描写してもよい。また、ストリーミング形式等により、選手キャラクタやボールオブジェクト等を動画表示してもよい。ユーザは、ゲームを進行させながら選手キャラクタを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。ユーザの選手キャラクタは、MLBの実在選手に対応しているので、仮想的にMLBで活躍する選手による自分だけのドリームチームをつくってゲームを楽しむことができる。また、ユーザは、集めた選手キャラクタ同士を合成することによって、選手キャラクタの能力を向上させる(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができる。
データベースサーバ2には、現実世界の実在選手と、当該実在選手に対応する選手キャラクタとを関係付けた選手データベース(以下、「選手DB」と称する)が記憶されている。図4には、選手DBの一例を示している。図4の例では、実在選手の情報として、名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報が記憶される。また、実在選手に対応する選手キャラクタの情報として、「個別能力」、「コスト」、「調子」、「成績」等の情報が記憶される。また、選手キャラクタの画像情報も併せて記憶される。このようにして実在選手と選手キャラクタとを1対1で対応付けた第1関係情報には、実在選手および選手キャラクタを一意に識別するための選手IDが付されている。そして、ゲームサーバ1は、実在選手および選手キャラクタを選手IDにより管理し、各種処理を実行する。この第1関係情報により、現実世界の実在選手とゲーム内の選手キャラクタとがリンクされる。
選手キャラクタが野手の場合の個別能力としては、図4に例示するように、「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができる。また、選手キャラクタが投手の場合には、「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。また、各選手キャラクタには能力の高さに応じた「コスト」というパラメータが設定される。ユーザは、自分のチームをつくるとき、最大総コストの範囲内で、選手キャラクタをロスター設定しなければならない。ここで「ロスター」とは、ゲーム内の個別対戦に出場できる登録選手(一軍登録選手)キャラクタのことである。なお、「ロスター」に代えて「デッキ」等の他の表現を用いてもよい。
また、各選手キャラクタには、能力をどの程度発揮できるかを決定するための「調子」というパラメータが設定される。この調子によって、選手キャラクタの持つ能力が、例えば20%〜100%の範囲で調整される。また、選手キャラクタが野手の場合には、「打率」、「打点」、「本塁打」等の成績のパラメータも設定される。なお、選手キャラクタが投手の場合には、「防御率」、「勝ち数」、「負け数」等の成績のパラメータが設定される。後述するように、各選手キャラクタに設定されるこれらの各種パラメータは、実在選手の現実世界での実際の活躍・成績に応じて更新される。
図5に、ユーザの端末装置3に表示されるメイン画面(ユーザのマイページ)の一例を示す。この画面には、ユーザのゲーム情報81(ユーザの写真またはアバター、レベル、所有している各種ポイント、仲間人数など)が表示される。また、メイン画面には、ユーザの仲間の表示領域87も設けられ、仲間の写真またはアバターが所定数表示される。なお、この仲間の表示領域87の左右に設けられている方向キー88を押すことにより、表示されていない仲間の写真等を表示させることができる。さらに、メイン画面には、仲間の情報表示領域89も設けられ、仲間に関する最新情報を確認できるようになっている。
また、メイン画面には、各種モードを選択するためのボタン群82が表示される。この野球ゲームには、複数のゲームモードが存在する。その一つは、前述した自動でグループ対戦が実行される「自動グループ対戦モード」である。本実施の形態では、自動グループ対戦における1つのグループは、ユーザ(リーダ)とその仲間4人(サポータ)とから構成されるものとする。自動グループ対戦モードにおいて、グループの評価は、そのグループに所属する各ユーザが、対象期間中(例えば1日)に他のゲームモードで獲得したポイント(強化ポイント)の総計によって行われる。つまり、自動グループ対戦モードの勝敗に影響を及ぼす所定のゲームモードが存在する。本実施の形態では、所定のゲームモードとして、「リアルMLBリンクモード」および「個別対戦モード」が存在する。
「リアルMLBリンクモード」は、ゲーム内でユーザによる実在選手の活躍予想を可能とするゲームモードである。ユーザは、予想の的中度に応じて強化ポイントを獲得することができる。この強化ポイントは、ゲーム内で選手キャラクタを強化する(複数の選手キャラクタを合成する等により強化する)ときに使用される。また、この強化ポイントは、自動グループ対戦における勝敗に影響を与えるポイントでもある。
「リアルMLBリンクモード」では、各ユーザは、現実世界のMLBの試合で活躍すると予想する実在選手を、所定人数(例えば野手9人と投手7人の計16人)以内で予想することができる。ただし、ユーザがその活躍を予想できる実在選手は、自分が所有する選手キャラクタに対応する実在選手のみである。また、本実施の形態では、ユーザは、最大総コストの範囲内で、活躍予想の選手キャラクタを選択しなければならない。ユーザは、予想締切期限(例えば、その日最も早く開始されるMLBの試合開始時刻)までに、予想した実在選手に対応する手持ちの選手キャラクタを、登録キャラクタとして選択するための操作を端末装置3にて行う。この端末装置3での操作に応じて、ゲームサーバ1は、ユーザIDと対応付けて登録キャラクタ(ロスター)を設定する。ここでユーザが設定した登録キャラクタは、「個別対戦モード」の試合に出場できるロスターとしても使用できる。
ユーザがロスターを設定するための画面例を次に示す。図5のメイン画面で「リアルMLBリンク」ボタン83が選択されることにより、直接、または他の画面を経て、図6のロスター設定画面に遷移する。このロスター設定画面での操作により、ユーザが手持ちの選手キャラクタから、活躍予想のためのロスターを設定できる。この例では、野手9および投手7の合計16の選手スロット121が設けられており、最大で16の選手キャラクタをロスター設定できるようになっている。例えば、各選手スロット121をクリック(またはダブルクリック)することにより、図示しない選手キャラクタ選択画面が表示され、ユーザは手持ちの選手キャラクタから任意の選手キャラクタを選択できる。
ロスターが設定された選手スロット121には、ロスターとしての選手キャラクタの顏121a、選手名121b、人気指数121c、調子マーク121d等が表示される。また、ユーザが16もの選手キャラクタを1つずつ選択するという手間を省くため、ゲームサーバ1がロスターを自動で設定する自動設定ボタン131が設けられている。
また、ユーザは、ゲーム内で入手した予想用ポイントを、任意のロスターに設定して、予想の重み付けをすることができる。図6では、予想用ポイントを星の形をしたオブジェクト133として画面表示している。例えば、ユーザが予想用ポイント表示領域132をクリックすれば、カーソル134が手の形に変化して、予想用ポイントのオブジェクト133をつまむ演出表示が行われる。この状態で、ユーザがカーソル134を移動させて、予想用ポイントを設定したいロスターの選手スロット121をクリックすれば、予想用ポイントをロスターに設定できる。
そして、ゲームサーバ1は、ユーザが活躍を予想して設定したロスターに対応した実在選手のその後の活躍に基づいて、ユーザにポイントを付与する。ポイント付与の対象となる活躍は、例えば、単打、二塁打、三塁打、本塁打、打点、盗塁、奪三振、無失点/イニング等である。例えば、単打よりも本塁打の方が付与されるポイントは大きい。また、予想用ポイントが多く設定されたキャラクタに対応した実在選手が活躍するほど、ユーザに付与される強化ポイントも大きくなる。
次に、「個別対戦モード」について説明する。このモードは、ユーザが対戦相手を指定して行う対戦ゲームであり、自動グループ対戦とは異なる。本実施の形態の個別対戦モードは、現実世界の実際の試合(ここではMLBの試合)に連動した擬似シーズンモードである。図5のメイン画面で「個別対戦」ボタン84を選択することにより、図7に示す個別対戦モード画面に遷移する。この画面には、進行度バー91、対戦カード表示ボックス92、経験値表示領域93、行動力表示領域94等が設けられる。この例では、3つの対戦カードが連なり、一つのシリーズを構成する。一つのシリーズが終了すると次のシリーズへと移り、ユーザは自分のチーム(ロスター)を率いて、シリーズを次々と戦い抜いていく。進行度バー91は、シリーズの進行度を表す。対戦カード表示ボックス92には、対戦相手のチームが表示される。なお、既に対戦済みの対戦カード表示ボックス92内には、対戦結果(得点および勝敗等)が表示される。経験値表示領域93には、ユーザが獲得した経験値が表示される。この経験値は、対戦を行う毎に増加し、一定量(図7の例では400)に到達するとレベルがアップする。行動力表示領域94には、ユーザが所有する行動力ポイントが表示される。この行動力ポイントは、対戦する毎に消費され、不足すると対戦ができなくなる。例えば、対戦するには最低10ポイントの行動力ポイントが必要である。また、1回の対戦で、基準ポイント(例えば5ポイント)および対戦での失点に応じたポイント(例えば1失点につき1ポイント)が消費される。なお、ゲーム中に消費された行動力ポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)。また、行動力ポイントは、回復アイテムを使用することによって、あるいは経験値が一定量に達してレベルアップすることによって、最大値まで一気に回復する。
ユーザのチームの対戦相手は、他のユーザのチームまたはコンピュータである。ユーザがゲームを初めて実行した際に、現実世界のMLBの実在チーム(30のチーム)の中から自分の好きなチームを選択するが、ここで選択したチームがユーザのチームである。すなわち、ユーザのゲーム内のチームは、実在チームに対応している。そして、対戦相手のチームは、ユーザのチーム以外のチーム(現実世界のMLBの実在チームに対応したチーム)となる。図7の画面例では、シリーズ2戦目の対戦カード表示ボックス92に表示されている「チームY」が次の対戦相手のチームとなる。この対戦カード表示ボックス92を選択することにより、図示しない対戦相手選択画面に遷移する。対戦相手選択画面には、ゲームサーバ1がユーザのレベルまたはチーム戦力に応じて抽出した、対戦相手候補がリスト表示される。ユーザは、対戦相手候補のリストから、対戦したい相手を選択することによって、選択した相手と対戦を行うことができる。
ゲームサーバ1は、例えばAI(Artificial
Intelligence)プログラムにより、ユーザのチームおよび相手チームの各ロスターの能力、コスト等のパラメータに基づいて、野球の試合のシミュレーションを実行し、個別対戦の勝敗を決定する。ユーザが個別対戦に勝利した場合、所定の強化ポイント(例えば100ポイント)が付与される。この個別対戦は、行動力ポイントが不足するまで何度でも実行できる。よって、各ユーザは個別対戦を重ねれば、多くの強化ポイントを獲得できる。ゲームサーバ1は、ユーザが獲得した強化ポイントの履歴を、ユーザIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶する。
次に、「自動グループ対戦モード」の詳細について説明する。本実施の形態では、毎日、自動的にグループ対戦が実行される例を挙げる。ゲームサーバ1は、毎日、所定時間(例えば午後7時)になれば、ゲームに登録している全ユーザを対象として、各ユーザをリーダー(主)とする複数のグループを自動的に構成する。各グループは、リーダーであるユーザと、その仲間4人とから構成される。この仲間4人は、グループの構成員であり、リーダーをサポートするサポータである。以降、グループのリーダー以外の4人の構成員を、サポータと称する。なお、グループ構成処理の詳細については後述する。
また、ゲームサーバ1は、上記のようにゲーム内の各ユーザのグループを自動構成した後、対戦する2つのグループの組み合わせ(マッチング)を自動的に実行する。このマッチング処理の詳細も後述する。
ユーザは、端末装置3を操作して、自分のグループのサポータおよび対戦相手のグループを、いつでも確認することができる。例えば、図5に示すメイン画面において、ユーザAが「自動グループ対戦」ボタン85を選択すれば、図8のグループ対戦モード画面に遷移する。この画面には、ユーザAをリーダーとするグループの最新情報と、対戦相手のユーザ(図8の例ではユーザZ)のグループの最新情報とが表示される。すなわち、画面には、リーダーであるユーザAの画像201、および当該ユーザAをサポートする4人のサポータの画像202が表示される。また、画面には、対戦相手のリーダーであるユーザZの画像501、および当該ユーザZをサポートする4人のサポータの画像502も表示される。ここで画像201、202、501、502は、各ユーザが任意に登録している写真、イラストまたはアバターである。なお、画面中のサポータに関しては、便宜上、画像502、502のみを表示し、ユーザ名については表示していないが、ユーザ名も併せて表示することが好ましい。
また、画面には、ユーザAおよびユーザZが、それぞれ、前述のリアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードで獲得した強化ポイントの情報200が表示される。図8の例では、ユーザAが、リアルMLBリンクモードにおけるリアルタイム予想で4500ポイント、個別対戦モードで500ポイントを獲得している。また、対戦相手のユーザZが、リアルMLBリンクモードで6300ポイント、個別対戦モードで700ポイントを獲得している。以下の説明では、各ユーザがリアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードで獲得した強化ポイントのことを、便宜上、単に「ポイント」と称する。
また、画面には、ユーザAの各サポータが獲得しているポイント(リアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードの合計ポイント)の情報203が表示される。同様に、画面には、対戦相手のユーザZの各サポータが獲得しているポイントの情報503も表示される。
さらに画面には、ユーザAのグループの各ユーザ(ユーザAと4人のサポータ)の獲得ポイントの総計と、ユーザZのグループの各ユーザ(ユーザZと4人のサポータ)の獲得ポイントの総計とが、例えばゲージ204によって表示される。図8の画面例では、ユーザAのグループの獲得ポイントの総計が25000ポイント、対戦相手のユーザZのグループの獲得ポイントの総計が23000ポイントとなっており、現時点では、若干、ユーザAのグループの方がリードしている状態を表している。但し、グループ対戦開始までは、各グループの獲得ポイントが変動するので、これでグループ対戦の勝敗が確定するわけではない。ゲームサーバ1は、ユーザAの端末装置3から自動グループ対戦モードの画面の表示要求を受信する毎に、対戦する両グループの各ユーザの最新の獲得ポイントの情報をデータベースサーバ2から読み出して画面を作成し、端末装置3へ送信する。これにより、各ユーザ(グループのリーダー)は、対戦開始前に、いつでも最新の途中経過(ポイント獲得状況)を把握することができる。
また、画面には、グループ対戦の開始時間(7:00pm)および対戦開始までの残り時間の情報205も表示される。ユーザは、対戦開始までに自らが個別対戦モード等を実行してポイントを稼ぐことにより、自分のグループの評価(獲得ポイントの総計)を高めることができる。ただし、自分ひとりだけでは、グループの評価を高めるにも限界がある。そこで、ユーザは、サポータである4人の仲間に、個別対戦モードを実行するように働きかけることにより、各サポータが獲得するポイントの向上を図り、自分のグループの評価を高めることができる。例えば、ユーザAは、ゲーム内のコミュニケーション機能(メッセージ送信機能、チャット機能等)を利用して、サポータとコミュニケーションを取り、サポータに個別対戦モードを実行するように働きかけることができる。
特に、本ゲームでは、限定された期間(1日)の中で、グループ内の各ユーザが獲得したポイントの総計によりグループ評価が求められる。よって、仮に、グループ内のユーザのレベルや能力が高いとしても、グループ評価の対象期間中にゲームにアクセスしなければ、グループ評価への貢献はゼロとなる。逆に、グループ評価の対象となる所定期間に、個別対戦モード等を多くプレイすれば、たとえレベルや能力が低いユーザであっても、大幅なポイント獲得がなされることもある。このように、グループ評価の対象期間における、グループ内のユーザのゲーム状況によって、グループ評価に大幅な変動が生じる。よって、グループのリーダーにとっては、自分のサポータが対象期間中にゲームにアクセスするかどうかも重要なポイントとなる。そこで、各ユーザは、自分のグループのサポータに対して、ゲームにアクセスするように働きかける(コミュニケーションをとる)動機付けを強く与えられる。
また、グループ対戦開始前の所定の締切時間(例えば、対戦開始時間の1時間前)までは、ユーザAが自分のグループのメンバ(サポータ)を、別の仲間と入れ替えることができるようにすることが好ましい。そうすれば、自動的に実行されるグループ対戦にユーザが間接的に関与できる幅が広がるからである。そこで、図8のグループ対戦モード画面には、サポータ入替ボタン206が設けられている。ユーザAがサポータ入替ボタン206を押せば、図9に例示するグループ対戦メンバリスト画面に遷移する。
図9の画面には、ゲームサーバ1が自動選出した4人のサポータ211a〜211dが表示されているデフォルトのリスト領域210と、ユーザAがグループのメンバを任意に設定できる、「カスタマイズ01」という名称のリスト領域220とが設けられる。この画面を最初に開いたとき(またはサポータの入れ替えをしていない場合)には、デフォルトのリスト領域210に表示されているサポータ211a〜211dが現在選択中になっている。このデフォルトのサポータ211a〜211dの一部を入れ替える場合、複写ボタン212を押せば、図10に示すように、デフォルトのサポータ211a〜211dが、カスタマイズ01のリスト領域220に複写される。そして、現在選択中の表示207が、カスタマイズ01のリスト領域220に移る。ここで、ユーザAが入れ替えたいサポータの画像をクリックすれば、新しいサポータを選択するための、図11に例示する仲間リスト画面に遷移する。ここでは、デフォルトのサポータ211dが入れ替えの対象として選択されたものとする。
図11の仲間リスト画面には、ユーザAの仲間の情報が一覧表示される。ここで表示される仲間の情報は、仲間の画像、名前、レベル、総コスト、選手キャラクタの数などである。また、仲間がリアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードで獲得した、対象期間中のポイントの情報も併せて表示される。ここで、ユーザAは、仲間が現時点で獲得しているポイント等を参考にして、自分のグループのメンバにしたい仲間を選択する(例えば、仲間の画像または名前をクリックする)。これにより、図12に例示する画面に遷移し、カスタマイズ01のリスト領域220には、デフォルトのサポータ211dと入れ替わったサポータ221d(図11の仲間リストで選択された仲間)が表示される。これにより、メンバの入れ替えが完了する。デフォルトの他のサポータを入れ替えたい場合には、同様の操作を繰り返せばよい。
なお、リスト領域220内のリスト名変更ボタン223を押せば、「カスタマイズ01」というリスト名を、任意の名称に変更することもできる。また、リスト領域220内の複写ボタン224を押せば、図示しないカスタマイズ02のリスト領域に、カスタマイズ01のサポータが複写される。よって、上記と同様の操作により、カスタマイズ02のリスト領域内で、メンバの入れ替えを行うことができる。このように、ユーザAは、既に存在するメンバリストを複写しながら、複数のメンバリストを生成することができる。そして、複数のメンバリストを生成した場合、どのメンバリストを適用するかを、ユーザAが任意に切り替えることができる。例えば、デフォルトのメンバリストに戻したい場合、デフォルトのリスト領域210に表示されている「これを選択」ボタン213をクリックすればよい。
また、リスト領域220内の削除ボタン225を押せば、ユーザが作成したメンバリストを削除することもできる。また、戻るボタン226をクリックすれば、グループ対戦メンバリスト画面が閉じられ、図8のグループ対戦モード画面に戻る。
グループのリーダーは、基本的に、入れ替えの締切時間までは、何度でもメンバの入れ替えが可能である。よって、デフォルトのサポータと入れ替えた仲間を、さらに別の仲間に入れ替えることも可能である。各ユーザにとっては、仲間が多いほど、メンバの入れ替えの対象となる人数も増えるので、有利となり、この点でユーザに仲間を増やす動機付けを与えることにもなる。
なお、メンバの入れ替えの締切時間については、グループのリーダーのレベルの高さに応じて、変更してもよい。例えば、グループのリーダーのレベルが高いほど、メンバの入れ替えの締切時間を遅くする。逆に、グループのリーダーのレベルが高いほど、メンバの入れ替えの締切時間を早くしてもよい。締切時間変更の詳細については後述する。また、メンバの入れ替えが可能な人数または回数を、グループのリーダーのレベルの高さに応じて変更してもよい。この点についても、後述する。
その後、ゲームサーバ1は、グループ対戦の開始時間である午後7時になれば、自動的に対戦を実行する。この対戦の勝敗は、対戦する2つのグループの獲得ポイントの総計(グループ評価)を比較して決定され、獲得ポイントの総計の大きい方のグループが勝利となる。
また、ゲームサーバ1は、グループ対戦の結果に応じた報酬をユーザに付与する。例えば、勝利したグループのリーダーには、ゲーム内通貨3000コインが付与される。また、負けたグループのリーダーには、勝利した場合よりも少ない報酬(例えば、ゲーム内通貨500コイン)が付与される。なお、勝利したグループのリーダーには無条件に報酬が付与されるが、負けたグループのリーダーに付与される報酬については、対戦結果が出てから所定期間内(例えば24時間以内)にゲームにログインしなければ、その報酬は無効となるようにしてもよい。
また、ゲームサーバ1は、グループのリーダーをサポートした4人のサポータに対しても報酬を付与することが好ましい。例えば、各サポータには、グループ対戦の勝敗に関わらず、所定の報酬(例えば、10コイン)が付与される。また、対戦に勝利したグループ内のサポータに付与する報酬を、敗北したグループのサポータに付与する報酬よりも大きくしてもよい。例えば、グループ対戦の勝敗に関わらずサポータに付与される報酬の他に、対戦に勝利したグループの各サポータには、ボーナスとして追加の報酬(例えば500コイン)が付与される。
また、グループ内のサポータによっては、多くのポイントを獲得する者もいれば、殆どポイントを獲得しない者もいる。すなわち、グループ評価への貢献度は、サポータにより異なる。そこで、後述するように、グループ内のサポータの、グループ評価への貢献度に応じて、サポータに付与する報酬を異ならせてもよい。
そして、ゲームサーバ1は、各ユーザの端末装置3に対して、グループ対戦の結果および報酬を報知する。図13には、グループ対戦の終了後に、各ユーザの端末装置3の画面に表示される報知画面(グループ対戦レポート画面)の例を示す。例えば、この画面は、グループ対戦の終了後、ユーザが最初にゲームサーバ1にアクセスしたときに表示される。図13の画面には、ユーザAのリーダーとしての報酬を表示する領域231と、サポータとしての報酬を表示する領域232とが設けられる。図13は、ユーザAがリーダーのグループが対戦に勝利した場合の例であり、領域231には、勝利報酬として3000コインおよび2個の回復アイテムが表示されている。
また、ユーザAは誰かのグループに、サポータとして所属していることもある。図13の領域232は、ユーザAが5つのグループにサポータとして所属(5人の仲間をサポート)していた例を示している。この場合、仲間のグループの勝敗に関係なく、サポート報酬として、1グループにつき10コインがユーザAに付与される。よって、ユーザAには、サポート報酬として5×10=50コインが付与される。また、図13の例では、ユーザAがサポートした5人の仲間のうち、3人の仲間のグループが勝利している。この場合、サポートに対する勝利ボーナスとして、1グループにつき500コインがユーザAに付与される。よって、ユーザAには勝利ボーナスとして、3×500=1500コインが付与される。すなわち、ユーザAが5人の仲間をサポートした報酬として、合計50+1500=1550コインが付与される。
上記のように、本ゲームの自動グループ対戦モードでは、グループの構成、グループ対戦のマッチング、グループ対戦の実行、対戦結果に応じた報酬の付与まで、ゲームサーバ1が全て自動で行う。よって、基本的に、各ユーザは、何もしなくてもグループ対戦の結果が出て、その結果に応じた報酬を手にすることができる。ただし、ユーザは前述のように、自分のグループのサポータとコミュニケーションをとってポイントの獲得を促進したり、サポータを入れ替えたりしながら、グループ対戦に対して間接的に関与でき、勝利の可能性を広げることができる。
〔ゲーム管理装置の機能的構成および動作〕
次に、上記のゲームを実現するゲーム管理装置の機能的構成の一例について説明する。図14は、端末装置3と通信するゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の基本的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施の形態に係るゲーム管理装置は、ユーザ情報記憶制御手段60、受信手段61、実行手段62、画面生成手段63、送信手段64、アクセス管理手段65および交流制御手段66等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ユーザ情報記憶制御手段60は、各ユーザのゲームに関する情報をデータベースサーバ2に記憶して管理する。ユーザ情報記憶制御手段60がデータベースサーバ2に記憶している、ユーザのゲームに関する情報であるユーザ情報データベースの一例(この例ではユーザID=000001の1人分の情報)を、図15に示す。
ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、ユーザの基本情報、希望チーム、レベル情報、保有キャラクタ、保有ポイント、獲得ポイント、保有コイン、保有アイテム、仲間情報、アクセスログ等を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
ユーザの基本情報としては、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム等がある。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名の情報は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。チームの情報は、ユーザがゲームを初めて実行した際に、現実世界のMLBの30チームの中から自分の好きなチームを選択した情報である。ユーザ名およびチームは、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報は、前述したユーザのゲームのレベルである。このレベルは、ユーザのゲームの進行度または習熟度の指標となるものであり、ランク、クラス、グレード、等級、段位等と称してもよい。
保有キャラクタの情報とは、ゲーム内でユーザが保有している選手キャラクタの情報(選手ID、能力ランク等)である。能力ランクとは、選手キャラクタの基本能力の高さを、例えば5段階(最低ランク1〜最高ランク5)で示すものである。能力ランクが高い程、希少価値が高いことから、当該能力ランクをレア度として表してもよい。例えば、能力ランク1〜5を、ゲーム内では、「ノーマル」、「ノーマル+」、「レア」、「レア+」、「スーパーレア」といったレア度を示す表現を用いて表してもよい。また、図4に例示するように、データベースサーバ2には、選手IDと対応付けられて、選手キャラクタの名前等が記憶された選手DBが存在する。よって、ゲームサーバ1は、ユーザ情報記憶制御手段60によって記憶されている選手IDに基づいて、当該選手IDに対応する選手キャラクタに関する各種情報を、選手DBから取得できるようになっている。
保有ポイントの情報は、ゲーム内でユーザが保有している各種ポイント(前述の経験値、強化ポイント、予想用ポイント、行動力ポイント、総コストなど)の情報である。ゲームサーバ1は、ゲームの実行に応じてこれらのポイントが増減する毎に、ユーザIDに対応づけて記憶されている保有ポイントの情報を更新する。
獲得ポイントの情報は、対象期間内(本実施の形態では1日)に、ユーザが、「リアルMLBリンクモード」および「個別対戦モード」でユーザが獲得したポイント(強化ポイント)の情報である。ゲームサーバ1は、ユーザが「リアルMLBリンクモード」または「個別対戦モード」でポイントを獲得する毎に、ユーザIDに対応づけて記憶されている獲得ポイントの情報を更新する。
また、保有コインの情報は、ゲーム内でユーザが保有しているコイン(ゲーム内仮想通貨)の情報である。このコインは、ゲーム内の仮想ストアにおいて選手キャラクタや回復アイテム等を購入するときに使用される。
また、保有アイテムの情報は、ゲーム内でユーザが保有している各種アイテム(前述の回復アイテムや選手キャラクタを強化するための強化アイテム等)の情報である。各アイテムにはそれらを一意に識別するアイテムIDが付されており、アイテムIDによって管理される。
また、仲間情報とは、ユーザに関係付けられた仲間(第2のユーザ)の情報であり、ユーザIDと対応付けられて仲間のユーザIDがデータベースサーバ2に記憶される。また、アクセスログとは、ユーザの端末装置3がゲームサーバ1へアクセス(ログイン)した日時等の時間情報である。また、交流履歴とは、ユーザが他のユーザ(仲間等)にゲーム内で交流を行った履歴の情報である。この交流履歴には、交流の種類、相手、時間の情報が含まれる。交流の種類としては、挨拶、メッセージ送信、プレゼント、対戦協力、チャットなどがある。交流の相手の情報としては、相手のユーザIDが記憶される。
次に、図14に示す受信手段61、実行手段62、画面生成手段63、送信手段64について説明する。受信手段61および送信手段64は、ゲームサーバ1のCPU11および通信制御部15により実現される機能である。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する入力の操作を行った場合、当該入力に関する情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記入力に関する情報を受信手段61が受信したとき、実行手段62が、当該情報に応じてユーザのゲームに関する情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、個別対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという入力操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、実行手段62は、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手キャラクタ(試合に出場するキャラクタ)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、実行手段62は、AI(Artificial Intelligence)プログラム等により、両チームの選手キャラクタの能力等のパラメータに基づいて、野球の試合のシミュレーションを実行し、試合の勝敗を決定する。
次に、画面生成手段63について説明する。画面生成手段63は、実行手段62による実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出されたキャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。あるいは、画面生成手段63は、ストリーミング形式の映像を生成してもよい。
また、送信手段64は、画面生成手段63により生成された画面データ(HTMLデータ、ストリーミング形式の映像データ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、または実行手段62による実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザおよびそのプラグイン等によって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、アクセス管理手段65について説明する。アクセス管理手段65は、ゲームサービスを受けようとするユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該ユーザのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、ユーザIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。
次に、交流制御手段66について説明する。交流制御手段66は、ゲーム内で行われるユーザ同士の交流やコミュニケーションを実現するものである。交流制御手段66は、ユーザの端末装置3から、他のユーザ(特に、仲間)に対して所定の交流を行う情報を受信し、受信した情報に基づいて、当該ユーザから当該他のユーザに対しての交流処理を実行する実行手段62を制御する。交流処理には、例えば、挨拶、メッセージの伝達、プレゼント、個別対戦における対戦協力、チャットなどがある。
次に、図16の機能ブロック図を参照して、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能的構成について説明する。ゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、主に、仲間管理手段51(関係管理手段)、グループ構成手段52、グループ評価手段53、対戦管理手段54および報酬付与手段55を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
仲間管理手段51は、ユーザ(第1のユーザ)に関係付けられた仲間(第2のユーザ)を管理する機能を有する。あるユーザが他のユーザと仲間関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両ユーザ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。その他の形態としては、既にゲームサービスに登録済みのユーザが、未登録のユーザをゲームに招待し、招待を受けたユーザがゲームサービスに登録した場合に、招待した側とされた側との2人のユーザを仲間同士とする形態もある。仲間管理手段51は、図15に例示するように、仲間関係にあるユーザ同士のユーザIDを関係付けてデータベースサーバ2に記憶し、仲間管理を行う。
グループ構成手段52は、リーダーとなるユーザ(第1のユーザ)の仲間を含む所定数のサポータ(構成員)を自動選出し、当該ユーザと所定数のサポータとからなるグループを自動的に構成する機能を有する。本実施の形態では、ユーザの仲間の中から4人のサポータが自動選出され、リーダー1人とサポータ4人の合計5人のグループが構成される。なお、グループの人数はこれに限定されるものでなく、任意に定めることができる。
サポータの自動選出については、いくつかの方法が考えられる。その一つは、ユーザの仲間の中からランダムにサポータを選出する方法である。その他に、所定の期間中(例えば過去1週間)に仲間が獲得したポイントの実績に基づいて、サポータを選出する方法もある。すなわち、獲得ポイントの大きい上位4人の仲間を、おすすめのサポータとして選出するのである。
その他に、ユーザの仲間の中から、親密度の高い上位4人を、おすすめのサポータとして選出する方法もある。ここで、親密度とは、仲間関係が成立している2人のユーザの親密さを示すものであり、2人の友好度合い、友情の深さ、絆の深さ等として表現することもできる。例えば、2人の親密度は、ゲーム内の交流の回数や頻度に基づいて設定でき、ユーザが仲間と交流するほど、その仲間との親密度は高くなる。ゲーム内の交流の例としては、挨拶、メッセージ送信、プレゼント、対戦協力、チャットなどが挙げられるが、これに限らず、ゲームの種類や内容に応じて様々な交流を適用できる。ここで、挨拶とは、ボタンを押す等の簡単な操作だけでゲーム内で仮想的に行うことができる簡易的な交流の総称であり、エール(応援)を送る、ガッツ(やる気)を送る、ウインクする、微笑む、手を振る等、別の表現を用いた簡易的な交流も含まれる。ゲームサーバ1は、仲間関係にある2人の親密度を、データベースサーバ2に記憶して管理している。
本実施の形態では、毎日、自動的にグループ対戦が実行されるので、グループ構成手段52は、毎日、所定時間(午後7時)になれば、ゲームに登録している全ユーザを対象として、各ユーザをリーダーとする複数のグループを自動的に構成する。
ただし、仲間が3人以下のユーザについては、4人のサポータを選出できないので、4人以上仲間をつくっているユーザのみがグループのリーダーになれる。なお、仲間が1人〜3人のユーザであっても、仲間をリーダーとするグループのサポータになることはできる。
あるいは、仲間が3人以下のユーザについては、仲間だけでは4人のサポータが集まらないので、その不足分を仲間以外の他のユーザ1人〜4人で補い、仲間が3人以下のユーザであってもグループのリーダーになれるようにしてもよい。ただし、サポータの入れ替えを許可する構成においては、現在自分のサポータではない仲間の中から新たにサポータにしたい仲間を選択する必要があるので、現在自分のサポータではない仲間が一人も余っていないリーダーについては、実質的にサポータの入れ替えはできなくなる。
グループ構成手段52によって構成された、グループ対戦のグループ情報の一例を、図17に示す。このグループ情報は、データベースサーバ2に記憶される。全てのグループには、各グループを一意に識別するためのグループIDが付与される。また、各グループには、リーダーおよびサポータの情報欄が設けられ、リーダーのユーザIDおよびサポータのユーザIDが記憶される。
グループ評価手段53は、グループ内の各ユーザの所定のゲームモードでのゲーム結果をまとめてグループ評価を求める機能を有する。本実施の形態では、グループ内の各ユーザがリアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードで獲得したポイントの総計を算出してグループ評価を求める。
グループ評価の対象となる所定のゲームモードは、リアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードに限らず、ゲームの種類、内容に応じて様々なゲームモードを適用できる。所定のゲームモードでのゲーム結果としてポイントが付与される場合、グループ評価は、グループ内の全員の獲得ポイントの合計、平均等として算出できる。また、所定のゲームモードでのゲーム結果が勝敗の場合、グループ評価は、グループ内の全員の勝利数の合計、平均、勝率等として算出できる。
対戦管理手段54は、対戦する複数のグループを決定して、所定時間になれば自動的に対戦を実行し、各グループの前記グループ評価に基づいて対戦結果を決定する機能を有する。本実施の形態では、対戦管理手段54は、グループ構成手段52が各グループを構成した直後に、対戦相手を決定するマッチング処理を実行する。
グループ対戦における対戦相手の決定は、ランダムに行うことができる。この点で、個別対戦の対戦相手の決定とは異なる。すなわち、個別対戦の場合、対戦する2人のレベルやチーム戦力(キャラクタの能力に基づく戦力)が大きく離れていると、対戦前からほぼ勝敗が決定してしまう(殆どの場合、レベルの高いユーザが勝利となる)。これに対して、グループ対戦では、2人のリーダーのレベル差が大きく開いていた場合であっても、レベルの高いユーザのグループが、必ずしもレベルの低いユーザのグループに勝利するとは限らない。なぜならば、レベルの高いユーザであっても、グループ評価の対象期間内にゲームにアクセスしなければ、ポイントは獲得できないため、グループ評価への貢献はゼロとなるからである。さらに、グループ評価は、グループに所属する5人の獲得ポイントの総計により求められるので、リーダーだけがポイントを多く獲得しても、4人のサポータの獲得ポイントが少なければ、グループ対戦に勝てるとは限らないからである。よって、グループ対戦における対戦相手の決定は、グループのリーダーのレベル等に依らず、ランダムに行われる。但し、グループのリーダーのレベルが略同じになるように、対戦相手を決定してもよい。
対戦管理手段54によって決定された、グループ対戦のマッチング情報の一例を、図18に示す。このマッチング情報は、データベースサーバ2に記憶される。全ての対戦カードには、各対戦を一意に識別するための対戦IDが付与される。また、対戦IDと対応づけて、グループ1およびグループ2の情報欄が設けられる。グループ1およびグループ2の情報欄には、それぞれ対戦相手となる2つのグループのグループIDが記憶される。例えば、対戦ID=1の対戦カードは、グループID=1のグループと、グループID=25のグループとの対戦である。
なお、グループ対戦は、2つのグループ間の対戦に限らず、3つ以上のグループでの対戦であってもよい。
そして、対戦管理手段54は、所定時間(本実施の形態では毎日午後7時)になれば自動的に対戦を実行し、各グループの前記グループ評価に基づいて、各対戦カードの対戦結果(勝敗、順位等)を決定する。本実施の形態では、グループに所属する5人の獲得ポイントの総計が大きい方のグループを勝利とする。
報酬付与手段55は、対戦結果に応じた報酬を、グループのリーダーに付与する機能を有する。本実施の形態では、報酬付与手段55は、対戦に勝利したグループのリーダーに、3000コインおよび回復アイテム2個を付与する。また、報酬付与手段55は、対戦に負けたグループのリーダーに、500コインを付与する。報酬はこれに限らず、ゲーム内ポイントの付与、キャラクタの能力向上、レアアイテムの抽選確率の向上等であってもよい。また、負けたグループのリーダーには、前記のように勝利した場合よりも小さい報酬が付与されるものとしてもよいし、報酬が付与されないものとしてもよい。
また、報酬付与手段55は、グループ対戦の実行後に、グループ内のサポータにも報酬を付与することが好ましい。この場合、サポータに付与される報酬は、リーダーに付与される報酬よりも少なくすることが好ましい。サポータに対する報酬は、リーダーに対する報酬と同様に、ゲーム内通貨、ポイント、アイテム、キャラクタの能力向上、レアアイテムの抽選確率の向上等とすることができる。サポータに対する報酬は、グループ対戦の勝敗に関わらず、一定の報酬としてもよいし、グループ対戦の結果に応じて報酬を異ならせてもよい。
サポータの入れ替えが可能な構成では、グループ対戦に参加した4人のサポータ(締切時間経過後の確定されたグループのサポータ)が報酬の対象となる。よって、例えばデフォルトでサポータとして選出されたが、締切時間前に他の仲間と入れ替えられて最終的にはサポータではなくなったユーザに対しては、報酬は付与されない。
なお、各ユーザは、自分がリーダーのグループについては1つしか持てないが、自分が誰かのサポータとなって複数のグループに所属することができる。例えば、ユーザAは、仲間B、C、D…がリーダーのグループに、サポータとして所属できる。この場合、グループ構成手段52によって自動選出されることによって、ユーザAが仲間のグループのサポータとなることもあれば、仲間がメンバの入れ替えを行ったことによって、ユーザAが仲間のグループのサポータとなることもある。図13には、ユーザAが5人の仲間のグループのサポータとなった例を示している。
ユーザは多くの仲間のグループのサポータになるほど、サポータとしての報酬が大きくなる。多くの仲間をつくれば、仲間のグループのサポータになる確率も高くなるため、ユーザに積極的に仲間をつくる動機付けを与えることができる。また、サポータの入れ替えが可能な構成では、仲間からサポータとして選んでもらえるように、所定のゲームモード(本実施の形態では個別対戦モード等)を積極的にプレイするように動機付けられる。
また、対戦に勝利したグループ内のサポータに付与する報酬を、敗北したグループ内のサポータに付与する報酬よりも大きくすることが好ましい。本実施の形態では、報酬付与手段55は、グループ対戦の勝敗に関わらずサポータに一定のサポート報酬10コインを付与すると共に、グループ対戦に勝利したグループ内のサポータには、勝利ボーナスとして追加の報酬500コインを付与する。よって、対戦に勝利したグループ内のサポータには550コイン、敗北したグループ内のサポータには50コインが付与されることになる。なお、これは一例であり、勝敗に基づくサポータへの報酬はこれに限定されない。
仲間のグループのサポータとなったユーザは、自分が個別対戦モード等でポイントを獲得して仲間のグループの評価を高めれば、仲間のグループの勝利に貢献できる。そして、ユーザがサポータの一人となったグループが勝利すれば、当該グループが敗北した場合よりも大きなサポータとしての報酬が付与されるので、ユーザは自分のグループの勝利だけではなく、仲間のグループの勝利のためにも、より積極的にゲームをプレイするように動機付けられる。
なお、グループ内のサポータによっては、多くのポイントを獲得する者もいれば、殆どポイントを獲得しない者もいる。すなわち、グループ評価への貢献度は、サポータにより大きく異なる場合がある。そこで、グループ内のサポータの、グループ評価への貢献度に応じて、サポータに付与する報酬を異ならせることが好ましい。
例えば、対象期間中にグループ内のn人(nは正の整数)のサポータが獲得したポイントをP(n)、グループ内の全サポータの獲得ポイントの合計をΣP(n)、各サポータに付与するサポート報酬をR(n)とした場合、下式(1)により各サポータのサポート報酬R(n)を算出する。
R(n)=100×P(n)/ΣP(n) ・・・(1)
一例を挙げると、ユーザAのグループ内の4人のサポータB、C、D、Eが所定のゲームモードで獲得したポイントを、それぞれ10000ポイント、5000ポイント、4000ポイント、1000ポイントとする。この場合、サポータB、C、D、Eには、それぞれ50コイン、25コイン、20コイン、5コインが付与される。
あるいは、グループのリーダーの獲得ポイントをPleaderとした場合、下式(2)により各サポータのサポート報酬R(n)を算出してもよい。
R(n)=100×P(n)/(ΣP(n)+Pleader) ・・・(2)
このように、グループ評価への貢献度に応じた報酬をグループ内のサポータへ付与する構成により、サポータとなったユーザに対して、所定のゲームモード(個別対戦モード等)をより積極的にプレイするように動機付けることができる。
ところで、前記グループ評価手段53は、グループ内の各ユーザの、所定期間を対象とした所定のゲームモード(個別対戦モード等)でのゲーム結果をまとめて前記グループ評価を求める。本実施の形態のように、グループ対戦が、周期的に(本実施の形態のように毎日)実行される場合、グループ対戦実行後から次のグループ対戦の実行前までの期間を対象として、グループ内の各ユーザの獲得ポイントをまとめてグループ評価を求めることができる。本実施の形態の場合、対戦実行直前の1日(前日の午後7時から対戦当日の午後7時まで)を、グループ評価の対象期間とする。
また、グループ対戦が、毎日2回(例えば午前0時と午後0時)実行される場合、対戦実行直前の12時間を、グループ評価の対象期間とすることができる。また、グループ対戦が毎週1回実行される場合、対戦実行直前の1週間を、グループ評価の対象期間とすることができる。このように、グループ対戦が、毎日、毎週等、周期的に実行される場合、その周期に合わせて所定期間を設定することが好ましい。
ただし、グループ評価の対象期間を、必ずしもグループ対戦の実行周期に合わせる必要はない。例えば、毎日、グループ対戦が実行される場合であっても、グループ評価の対象期間を1日とせず、対戦実行前の1週間、3日、12時間、6時間、3時間等の任意の期間を、グループ評価の対象期間としてもよい。
また、グループ対戦が期間限定のゲーム内イベントとしてスポット的に実行される場合は、そのイベント期間に合わせて所定期間を設定してもよい。
このように、限定された期間(例えば1日)の中で、グループ内の各ユーザが獲得したポイントでグループ評価が求められる場合、仮に、グループ内のユーザのレベルや能力が高いとしても、当該期間にゲームにアクセスしなければ、グループ評価への貢献はゼロとなる。逆に、グループ評価の対象期間に、個別対戦等を多くのプレイをすれば、たとえレベルや能力が低いユーザであっても、大幅なポイント獲得がなされることとなり、グループ評価を押し上げることになる。このように、グループ評価の対象期間における各ユーザのゲーム状況によって、グループ評価に大幅な変動が生じる。よって、グループのリーダーにとっては、自分のグループのサポータが対象期間中にゲームにアクセスするかどうかも重要なポイントとなる。そこで、グループのリーダーは、自分のサポータに対して、ゲームにアクセスするように働きかける(コミュニケーションをとる)動機付けを強く与えられる。これにより、ユーザ間コミュニケーションが増大し、ゲームの活性化につながる。
また、図19に示すように、ゲームサーバ1は、入替許可手段56をさらに備えていることが好ましい。この入替許可手段56は、グループ対戦開始前の所定の締切時間までは、グループのリーダーが任意に選択した自分の仲間を、現在のサポータと入れ替えることを許可する機能を有する。ここで、締切時間(換言すれば、グループのメンバが確定する時間)は、対戦開始直前(例えば1分前)、対戦開始の1時間前、5時間前等、任意の時間とすることができる。また、全てのグループのリーダーに共通の締切時間を設けてもよいし、後述するように、リーダーのレベルに応じて締切時間を可変としてもよい。
グループのリーダーによるサポータの入れ替え操作は、例えば、前述した図9、図10、図12のグループ対戦メンバリスト画面および図11の仲間リスト画面において行うことができる。リーダーが端末装置3でサポータを入れ替える操作を行った場合、端末装置3からはメンバの入替要求がゲームサーバ1へ送信される。入替許可手段56は、この入替要求を締切時間までに受信した場合、サポータの入れ替えを許可し、リーダーによって新たに指定された仲間を、入れ替え対象の現在のサポータと入れ替える。すなわち、図17のグループ情報において、リーダーのユーザIDと対応付けて記憶されているサポータのユーザIDを書き換える。
このように、グループのリーダーが自分のサポータを任意の仲間と入れ替えることができるようにすれば、自動的に実行されるグループ対戦に対して間接的に関与できる幅が広がり、勝利の可能性をさらに広げることができる。すなわち、グループのリーダーは、自動選出されたデフォルトのサポータよりも、対戦に有利になりそうな仲間(ポイントを多く獲得しているまたは獲得しそうな仲間)を選択して、デフォルトのサポータと入れ替えることができる。また、締切時間前であれば、デフォルトと入れ替えた仲間をさらに別の仲間に入れ替えることも可能である。リーダーにとっては、仲間が多いほど、サポータの入れ替えの対象となる人数も増えるので、有利となり、この点でユーザに仲間を増やす動機付けを与えることにもなる。
前述のように、レベルや能力が高い仲間をサポータにすることが必ずしも対戦に有利とは限らない。本実施の形態の場合、リアルMLBリンクモードおよび個別対戦モードでより多くのポイントを獲得している仲間、および対戦開始までの残された期間に、多くのポイントを獲得しそうな仲間をサポータにすることが重要である。そこで、リーダーは、自分の仲間のゲーム状況を常に気にしながら、また、必要に応じて現在のサポータ以外の仲間ともミュニケーションをとりながら、サポータの入れ替えを検討する。例えば、図11に示す仲間リストには、各仲間の現在の獲得ポイントが表示されるので、これを参考にサポータの入れ替えを検討することができる。また、リーダーとしての各ユーザは、仲間とメッセージのやり取りをしたり、チャットをしたりして、対戦開始までに多く(長く)ゲームをプレイしそうな仲間を見つけた場合、その仲間をサポータにすることもできる。特に、締切時間が過ぎてから対戦開始までに長い時間が設けられている場合には、締切時間が過ぎてからのサポータのゲーム状況も重要になる。
サポータの入れ替えを可能とした構成により、自動的に実行されるグループ対戦にユーザが間接的に関与できる幅が広がり、より興趣性の高いゲームを実現できる。
ここで、ゲームサーバ1による自動グループ対戦処理の一例を、図20および図21のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
ゲームサーバ1は、毎日、午後7時になれば、リーダーとなるユーザのグループのメンバ(サポータ)4人を自動選出する(S1)。このサポータの選出は、前述のように、ユーザの仲間の中からランダムに選出してもよいし、仲間の過去のポイント獲得実績や親密度に基づいて選出してもよい。その後、ゲームサーバ1は、図17に示すように、リーダーのユーザIDと、選出した4人のサポータのユーザIDとを対応付けて記憶し、グループを構成(登録)する(S2)。前記ステップS1およびS2は、ゲームに登録している全てのユーザのグループ構成が完了するまで繰り返される。
全てのユーザのグループ構成が完了すれば(S3でYES)、ゲームサーバ1は、対戦相手を決定するマッチング処理を実行する(S4)。このマッチング処理は、グループのリーダーのレベルやグループ内のサポータのレベルに依らず、ランダムに決定することができる。勿論、対戦する2つのグループのリーダーのレベル(あるいはグループ内の5人のユーザの平均レベル)が所定範囲内となるようにマッチングし、レベルの近いグループ同士が対戦相手となるようにしてもよい。ゲームサーバ1は、図18に示すように、決定したグループ対戦のマッチング情報をデータベースサーバ2に記憶する。
その後、ゲームサーバ1は、リーダーであるユーザからのメンバの入替要求を受信した場合(S5でYES)、それが締切時間前(例えば、対戦開始の1時間以上前)であるか否かを判断する(S6)。ここで、締切時間前であれば(S6でYES)、メンバの入替を許可し、ユーザが指定した入れ替え対象の現在のサポータと、新たなサポータに指定された仲間とを入れ替える(S7)。すなわち、ゲームサーバ1は、図7のグループ情報を、メンバ入替後の情報に更新する。
一方、ゲームサーバ1は、メンバの入替要求を締切時間の経過後に受信した場合(S6でNO)、メンバの入替を許可せず(S8)、例えば、その旨をユーザの端末装置3へ通知する。
その後、グループ対戦の開始時間(午後7時)になれば(S9でYES)、図21のステップS10に移行し、ゲームサーバ1がグループ対戦を自動的に実行する。よって、各ユーザがゲームにログインしている必要はない。このステップS10では、グループ内の各ユーザの対象期間中における獲得ポイントを取得する。例えば、図17のグループID=1のグループについて、ユーザID=000001、000002、000005、000021、000038の5人の獲得ポイントを、図15に例示するユーザ情報データベースから読み出して取得する。
そして、ゲームサーバ1は、グループ内の各ユーザの獲得ポイントを合計してグループ評価を算出する(S11)。なお、前述のように、グループ評価は、グループ内の各ユーザの獲得ポイントの平均等であってもよい。前記ステップS10およびS11は、ゲーム内の全てのグループに対して実行される。
全てのグループに対する評価の算出が完了すれば(S12でYES)、ゲームサーバ1は、対戦相手の2つのグループについて、グループ評価を比較し、対戦結果を決定する(S13)。すなわち、グループ評価である獲得ポイントの総計が大きい方のグループを、勝利とする。このステップS13は、全ての対戦カードについて実行される。
その後、ゲームサーバ1は、対戦結果に応じて、各グループのリーダーに報酬を付与する(S14)。また、ゲームサーバ1は、各グループ内のサポータに対しても、報酬を付与することが好ましい。そして、ゲームサーバ1は、グループ対戦の結果および報酬を、各ユーザに報知する(S15)。この報知は、グループ対戦の結果が出た後、ユーザの端末装置3が最初にゲームサーバ1にアクセスしたときに行われる。例えば、図13に例示するグループ対戦レポート(報知画面)がゲームサーバ1において生成され、ユーザの端末装置3に送信される。また、グループ対戦の結果が出た後であれば、グループ対戦モードのメニュー画面(図示せず)から、各ユーザはいつでも図13のグループ対戦レポートを見ることができるようにしてもよい。
上記の自動グループ対戦において、各ユーザは、グループが構成されてから対戦が開始されるまでの間に、自分のグループの勝利の可能性を高めるために、間接的に関与できる。すなわち、各ユーザは自分のグループの評価を高めるため、サポータとコミュニケーションとって、ゲームをプレイするように働きかける。これが、ユーザ間コミュニケーションの増大につながり、ゲームの活性化に寄与する。また、ユーザ(リーダー)もグループの一員であるため、ユーザ自身がゲームをプレイしてポイントを獲得することも勝利に寄与することになる。さらに、サポータを入れ替えできるようにすることにより、ユーザが間接的に関与できる幅をさらに広げることができる。このように、本実施の形態のゲーム管理装置は、基本的に自動でグループ対戦を実行するが、ユーザの意思によって対戦に間接的に関与することができる興趣性の高いゲームを実現する。
次に、グループのメンバを入れ替えできる構成において、メンバ入れ替えの締切時間(グループのメンバ確定の時間)を可変する構成について説明する。この構成の入替許可手段56は、グループのリーダー(第1のユーザ)のゲームの進行度または習熟度の指標となるレベルの高さに応じて、前記締切時間を変更する機能を有する。
例えば、入替許可手段56は、グループのリーダーのレベルが高いほど、前記締切時間を遅くする。その一例を図22に示す。グループのリーダーであるユーザのレベルが1〜5の場合に、締切時間は、最も早い午後3時30分に設定される。そして、リーダーのレベルが、6〜10、11〜20、21〜40、41〜70、71〜100、101以上と段階的に高くなるほど、締切時間を30分ずつ遅くする。リーダーのレベルが101以上の場合に、締切時間は、最も遅い午後6時30分(対戦開始の30分前)に設定される。図22の締切時間の情報は、記憶装置(補助記憶装置14等)に記憶され、当該締切時間の情報に基づいて、ユーザのレベルに応じた締切時間の管理が行われる。
なお、図22は一例であり、これに限定されるものではない。また、図22では段階的に締切時間を変えているが、リーダーのレベルが1つ高くなる毎に連続的に締切時間が遅くなるようにしてもよい。
グループ対戦の開始時刻(午後7時)は固定であるため、メンバ入れ替えの締切時間が遅くなればなるほど、ポイントを多く獲得している仲間との入れ替えを検討する時間が長くなり、有利である。本構成では、レベルの高いユーザほど、締切時間に関して有利なゲーム仕様とし、ユーザに対してレベルアップの動機付けを与える。
あるいは、入替許可手段56は、グループのリーダーのレベルが高いほど、前記締切時間を早くする。その一例を図23に示す。グループのリーダーであるユーザのレベルが1〜5の場合に、締切時間は、最も遅い午後6時30分に設定される。そして、リーダーのレベルが、6〜10、11〜20、21〜40、41〜70、71〜100、101以上と段階的に高くなるほど、締切時間を30分ずつ早くする。リーダーのレベルが101以上の場合に、締切時間は、最も早い午後3時30分に設定される。図23の締切時間の情報は、記憶装置(補助記憶装置14等)に記憶され、当該締切時間の情報に基づいて、ユーザのレベルに応じた締切時間の管理が行われる。
なお、図23は一例であり、これに限定されるものではない。また、図23では段階的に締切時間を変えているが、リーダーのレベルが1つ高くなる毎に連続的に締切時間が早くなるようにしてもよい。
対戦開始の時刻は固定であるため、メンバ入れ替えの締切時間が早くなればなるほど、ポイントを多く獲得している仲間との入れ替えを検討する時間が短くなり、不利である。本構成では、レベルの高いユーザほど、締切時間に関して不利なゲーム仕様とし、ユーザのレベル・能力格差が広がり過ぎないようにする。例えば、初心者がグループのリーダーである場合に、通常、仲間の人数も少ない(例えば、取捨選択できない程度の仲間数しかない)ので、グループとしてどうしても不利になりがちである。仲間の人数が少なければ、その中に、ポイントを多く獲得している仲間が含まれる可能性も低くなるためである。一方、レベルの高いユーザは仲間の人数も多い傾向があるので、その中には、ポイントを多く獲得している仲間が含まれる可能性が高く、この仲間をグループに入れることで、より有利な対戦を行うことができる。このように、グループの観点からも、レベルの高いユーザの方が有利になる。そこで、レベルの高いユーザの締切時間を早めて、バランスを取っている。これにより、グループ対戦におけるユーザ間のレベル格差の影響を最小限に止めることができる。
また、メンバの入れ替えが可能な人数または回数を、グループのリーダーのレベルの高さに応じて変更してもよい。以下に示すように、メンバ入れ替えについて、レベルの高いユーザほど有利なゲーム仕様とすることも、逆に、レベルの高いユーザほど不利なゲーム仕様とすることもできる。
レベルの高いユーザほど有利なゲーム仕様とする例を挙げると、リーダーのレベルが1〜20の場合、4人のサポータのうちの1人だけを入れ替えることができるようにする。また、レベル21〜50の場合は2人、51〜100の場合は3人、レベル101以上の場合は4人全員を入れ替えることができるようにする。
あるいは、入れ替え可能な人数ではなく、入れ替え可能な回数を制限してもよい。例えば、リーダーのレベルが1〜20、21〜50、51〜100、101以上の場合、それぞれ入れ替え可能な回数を1回、2回、3回、4回とする。
また、レベルの高いユーザほど不利なゲーム仕様とする例を挙げると、リーダーのレベルが1〜20の場合、4人のサポータの4人全員を入れ替えることができるようにする。また、レベル21〜50の場合は3人、51〜100の場合は2人、レベル101以上の場合は1人だけを入れ替えることができるようにする。この場合も、入れ替え可能な回数を制限してもよい。例えば、リーダーのレベルが1〜20、21〜50、51〜100、101以上の場合、それぞれ入れ替え可能な回数を4回、3回、2回、1回とする。
このように、メンバの入れ替えが可能な人数または回数を、グループのリーダーのレベルの高さに応じて変更することにより、メンバ入れ替えの締切時間を変更する場合と同様の効果を奏する。
また、図24に示すように、ゲームサーバ1が提示手段57をさらに備える構成が好ましい。この提示手段57は、グループ対戦の開始まで、グループのリーダーに対して、自分のグループ内の各ユーザの所定のゲームモードでのゲーム結果の情報を提示する機能を有する。本実施の形態では、図5に示すメイン画面において、ユーザが「自動グループ対戦」ボタン85を選択すれば、図8に例示するグループ対戦モード画面を提示手段57が作成し、ユーザの端末装置3へ送信する。
このグループ対戦モード画面には、自分のグループのサポータの獲得ポイントの情報203が表示される。これにより、グループのリーダーは、例えば獲得ポイントの少ないサポータに働きかける(コミュニケーションをとる)対応をし易くなる。また、締切時間までサポータの入れ替えが可能な構成では、リーダーは、獲得ポイントの少ないサポータを、すでに大きな獲得ポイントを保有している仲間、あるいは、よりポイントを獲得しそうな仲間と入れ替える対応をし易くなる。本構成により、ゲームの興趣性をより高めることができる。
また、提示手段57は、グループ対戦の開始まで、ユーザ自身のグループおよび対戦相手のグループのグループ評価(獲得ポイント)の最新情報を、ユーザに提示することが好ましい。本実施の形態では、図8に例示するグループ対戦モード画面において、ユーザ自身のグループおよび対戦相手のグループの獲得ポイントの総計が、ゲージ204によって表示される。グループ対戦の開始時間になるまでは、各グループの獲得ポイントは変動する。グループ対戦自体は所定時間になれば自動的に行われるが、その勝敗に直結するグループ評価(獲得ポイント)の最新情報を確認できるようにすることにより、ユーザはグループ対戦の途中経過を楽しむことができる。また、対戦する2つのグループのリーダーは、お互いに途中経過を確認しながら、自分のグループが勝利するように、自らがポイントを獲得したり、サポータにポイント獲得を促したりして、対戦開始まで、間接的に関与することができる。
また、図25に示すように、ゲームサーバ1が報知手段58をさらに備える構成が好ましい。この報知手段58は、グループ構成手段52によってグループが自動的に構成された時点で、グループのリーダー(第1のユーザ)に対して、自分のグループのメンバ(本実施の形態では4人のサポータ)を報知する機能を有する。例えば、報知手段58は、前述の図8に例示する画面を生成し、各ユーザの端末装置3へ送信する。あるいは、報知手段58は、図26に示す報知画面を生成し、各ユーザの端末装置3へ送信する。図26の画面には、ユーザのグループのメンバとして選ばれた4人のサポータの情報(画像等)を表示する領域241が設けられている。
なお、端末装置3がゲームサーバ1に常時接続でない場合は、ユーザがゲームサーバ1にログインしていない状態では、報知のための画面データを送信できないので、この場合は、ユーザの端末装置3がゲームサーバ1にログインしたときに、報知用の画面データを送信することになる。
このように、グループ構成手段52によってユーザ自身のグループが自動的に構成された時点で、当該ユーザにグループのメンバをいち早く報知することにより、早期に各ユーザに対してグループ対戦への関心を持たせることができる。なお、その後も、各ユーザは、図8のグループ対戦モード画面を表示させることによって、自分のグループのメンバや獲得ポイントの情報をいつでも確認できる。
また、報知手段58は、グループ構成手段52によってグループが自動的に構成された時点で、サポータ(構成員)に対して、自分がサポータ(構成員)として選出されたことを報知する機能を有する。例えば、報知手段58は、図26に例示する画面を生成し、各ユーザの端末装置3へ送信する。この報知画面には、自分がサポータとして所属しているグループのリーダーの情報(画像等)を表示する領域242が設けられている。図26では、領域242に3人の仲間(リーダー)の画像が表示され、ユーザが3人の仲間が各々リーダーをしている3つのグループのメンバに選ばれた例を示している。この例では、領域242に、ユーザが所属しているグループのリーダーのみを表示しているが、例えば各リーダーの画像をクリック等すれば、そのリーダーのグループのメンバ(自分以外のサポータを含む)も確認できるようにしてもよい。
なお、図26では、ユーザ自身がリーダーである自分のグループのメンバの情報と、ユーザ自身が他のグループのサポータである場合の情報とを1つの画面に併記しているが、それぞれの情報を別画面として構成してもよい。
本実施の形態のゲームでは、各ユーザは自らの意思で仲間のグループのサポータとなることができず、自分が受動的に選ばれなければ、サポータにはなれない。サポータとして選ばれたユーザは、自分が仲間のサポータとして選出されたということで満足感、喜びを感じることができる。特に、グループ構成手段52によるサポータの選出基準が、ゲーム実績の上位4名、親密度の上位4名等の場合には、ユーザがサポータとして選出された根拠に、自分が評価されたことの意味も含まれるので、特に満足感、喜びが高くなるとともに、グループ対戦に貢献しようとする動機づけが与えられる。
このように、グループ構成手段52によってユーザ自身のグループが自動的に構成された時点で、各ユーザに、サポータとして選出されたことをいち早く報知することにより、早期に、各ユーザに選出された満足感、喜びを与え、グループ対戦への関心、参加意欲を持たせることができる。また、ユーザがサポータとして選出された事実を早期に報知することによって、ユーザがサポータとして所属しているグループのリーダーから、突然メッセージ等が来るという唐突感もなくなる。
但し、リーダーによってグループのメンバの入れ替えが可能な構成では、サポータとして選ばれたユーザが最終メンバとして残らない可能性もあるので、報知手段58は、その旨をサポータとなったユーザに報知することが好ましい。また、サポータとして最終メンバに残ればサポート報酬が得られ、さらにサポータをしているグループが勝利すれば勝利ボーナスも得られるので、報知手段58は、その旨もサポータとなったユーザに報知することが好ましい。図26の報知画面では、「リーダーはメンバを入れ替えることができますので、あなたの獲得ポイントが少なければ、最終メンバに残れないかもしれません。但し、あなたが最終メンバに残れば、報酬が獲得できます。さらに、あなたがサポータをしているグループが勝利すれば、ボーナスポイントも獲得できます。」というテキスト情報を表示して報知する例を示している。これにより、サポータとなったユーザに緊張感を与えると共に、最終メンバに残るために積極的にゲームに参加しようとする動機付けを与えることができる。
ところで、ユーザがサポータとして選ばれた旨を、グループのメンバが確定した時点(すなわち、メンバ入れ替えの締切時間の経過時点)で、各サポータに報知する構成も可能である。ただし、この場合、報知するタイミングがグループ対戦の開始直前となることも想定される。そうなると、サポータに選ばれた旨の通知を受けたとしても、ポイントを獲得するための時間があまり持てないことになる。よって、前述のように、グループ構成手段52によってグループが構成された初期の時点で、各ユーザにサポータとして選ばれた旨を報知することが好ましい。
前述のように、リーダーによってグループのメンバの入れ替えが可能な構成では、サポータとして選ばれていたグループのメンバから外れることもあるので、報知手段58は、ユーザがメンバから外れた場合、その旨をユーザに報知するようにする。なお、ユーザによってはメンバーから外されたことを不快に感じることもあるため、その情報を報知しなくてもよい。図26のように事前にその可能性を提示しておくに留めるだけでもよい。逆に、当初はメンバではなかったが、途中からメンバとして選ばれることもある。そこで、報知手段58は、ユーザが途中からメンバ(サポータ)として選ばれた場合、その旨をユーザに報知するようにする。特に、ユーザが途中からサポータに選ばれたということは、自分の仲間がメンバの入れ替えを行って積極的に自分を選んだことになるので、自動選出されるよりも、さらに大きな満足感、喜びを感じることができ、自分を選んでくれた仲間のグループに貢献しようとする動機づけが与えられる。
また、ユーザは、現在、自分がどのグループのメンバ(サポータ)になっているかを確認できるようにすることが好ましい。例えば、図5のメイン画面の自動グループ対戦ボタン85を押せば、図示しないメニュー画面が表示され、メニューから「現在所属しているグループ」を選択すれば、図26の画面(最新の情報に更新された画面)が表示されるようにする。
また、提示手段57は、グループ対戦の開始まで、サポータであるユーザに対して、自分が所属しているグループの現状の対戦状況の情報を提示することが好ましい。例えば、図26の画面(最新の情報に更新された画面)において、領域242内に表示されている、ユーザが所属しているグループのリーダーの画像をクリック等すれば、そのリーダーのグループの現状の対戦状況を表示する画面に遷移するようにする。この対戦状況を表示する画面とは、図8に示す画面と同様の画面である。すなわち、その画面には、ユーザがサポータとして所属しているグループおよびその対戦相手のグループの、各ユーザの獲得ポイント(所定のゲームモードでのゲーム結果)が表示されている。
この構成によって、サポータとしてのユーザは、リーダーからチャット等で協力要請があった場合に、あと自分がどれくらいポイントを獲得すれば、勝利できそうか等の予測ができ、ゲーム実行への動機付けをより強化できる。
〔ゲームシステムの他の構成例〕
前述の各実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであり、サーバ(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)によってゲーム管理装置を構成する例である。この構成は、前述のように、ブラウザゲーム、ソーシャルゲーム、クラウドゲーミング等のサービスをユーザに提供するのに適した構成であるが、ゲーム管理装置の構成はこれに限定されない。
例えば、ゲームサーバ1が、各ユーザのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのユーザ間の交流等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
そして、サーバと端末装置とは互いに通信して各種データの送受が可能であり、共にCPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信制御部等を備えた情報処理装置(コンピュータ)であって、同様のハード構成を有する。よって、サーバと端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、サーバ又は端末装置の何れか一方が備えていればよい。すなわち、ゲーム管理装置は、互いに通信して各種データの送受を行うサーバおよび端末装置に設けられる構成とすることができ、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
例えば、図16ではゲームサーバ1が、仲間管理手段51、グループ構成手段52、グループ評価手段53、対戦管理手段54および報酬付与手段55を備えていたが、図27に例示するように、各手段の機能をサーバおよび端末装置の何れかに持たせることが可能である。ここで、図27に示すサーバのハード構成は、図2に示したゲームサーバ1と同様であり、端末装置のハード構成は、図3に示した端末装置3と同様である。図27には、サーバ101に仲間管理手段51、グループ構成手段52、グループ評価手段53および対戦管理手段54を設けると共に、端末装置301に報酬付与手段55を設ける構成例を示している。なお、図27はゲームシステムの構成の一例であり、他の構成も可能である。
また、前述の入替許可手段56、提示手段57、報知手段58等についても、サーバ側だけではなく、端末装置(ゲーム端末)側に設けることもできる。
〔その他の実施の形態〕
前記の実施の形態では、グループ内の4人のサポータが、全員、ユーザの仲間である例を説明したが、グループのメンバの一部に、仲間以外の者を含めてもよい。これを実現するゲーム管理装置のグループ構成手段52は、ユーザのグループの所定数のサポータを自動選出する場合、当該ユーザと関係づけられていない(仲間ではない)他のユーザをサポータの一部に含める。
例えば、グループ構成手段52は、ユーザAのグループに所属する4人のサポータを自動選出する場合、そのうちの3人についてはユーザAの仲間から選出するが、残りの1人については、仲間以外のユーザ(第1のユーザと関係づけられていない他のユーザ)から選出する。なお、グループのメンバにおける仲間以外のユーザの占める割合は、任意に定めることができる。
このように、ユーザのグループのサポータの一部に仲間以外の者を含めることにより、仲間づくりの切っ掛けを与えることができる。すなわち、グループ対戦を通して、ユーザは、サポータとなった仲間以外の者とコミュニケーションをとる機会を与えられ、これが仲間づくりの切っ掛けとなるのである。これにより、グループ対戦を通して、各ユーザの仲間づくりを促進し、ゲームの活性化につなげることが可能となる。
また、前記の実施の形態では、ユーザと関連付けがなされている他のユーザを仲間とする例を示したが、ユーザと関連付けがなされている他のユーザであれば、仲間という関係でなくても本発明を適用できる。
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(ユーザ情報記憶制御手段60など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置とは別構成のファイルサーバ(オンラインストレージ)等であってもよい。
また、前述の各実施の形態で説明した各構成は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてサーバ、端末装置(ゲーム端末)のCPUにより実行される。また、プログラムをサーバ等に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。