以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータまたは通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。本ゲームシステムは、他のユーザと交流ができないようなオンラインゲームにも適用可能であるが、本実施の形態では、他のユーザと交流可能なゲームに適用した例について説明する。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームは、現実世界の実在物(人または動物)とリンクしたゲーム内のキャラクタを用いる。例えば、現実世界のスポーツ選手に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。また、競馬ゲームの場合ならば、現実世界の競馬レースに出走する競走馬に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。また、クイズゲームの場合ならば、テレビ等の放送番組でクイズに回答するタレントや有名人に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1が野球ゲームを管理し、MLBの実在選手(実在物)に対応したキャラクタがゲーム内で使用される例について、以下に説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、ゲーム内でユーザによる実在選手の活躍予想を可能とし、その予想結果をゲームに反映させることによって、ゲームから現実世界へアプローチをかけた斬新なゲーム性を提供する。但し、ユーザは、MLBの全ての実在選手を対象として活躍予想をできるわけではなく、自分の手持ちのキャラクタに対応する実在選手の中から予想対象を選択する必要がある。よって、活躍しそうな実在選手に対応するキャラクタを所有していないユーザは、先ずゲーム内でそれを入手する必要がある。すなわち、ゲーム内でキャラクタを入手し、そのキャラクタを介して実在選手の活躍を予想し、その予想結果に応じてゲームが有利に進行する等の特典が付与されるというこれまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。以下に、このように現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる、本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン19を介して相互に接続されている。なお、バスライン19と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン19を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。また、通信制御部15は、後述する現実世界の野球の試合で発生する事象の情報を提供するサーバとの間の通信も制御する。
入出力制御部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置17およびディスプレイ等の出力装置18と接続され、これらの装置17・18との間の入出力制御を行う。オペレータは、キーボードやマウス等を使用して、野球の試合中に発生する事象の情報を手動でゲームサーバ1に入力することができる。また、入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースでもある。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように、PC、携帯電話、スマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、PCを例示してその構成を説明する。なお、PC以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、PCと同様である。
端末装置3の構成例を、図3に示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザや、そのプラグインとして動作するソフトウェアを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォン等からなり、例えばボイスチャット等を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカ等からなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばフラッシュメモリドライブ、ハードディスクドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、キーボードやマウス等のポインティングデバイスがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能について説明する。図37は、ゲーム管理装置の主要機能ブロック図である。
図37に示すように、ゲームサーバ1は、主に、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c(キャラクタ記憶制御手段)、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59を備えている。
第1関係情報記憶制御手段50は、現実世界の実在選手と、当該実在選手に対応する選手キャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置20(データベースサーバ2等)に記憶する。図5には、第1関係情報記憶制御手段50がデータベースサーバ2に記憶する第1関係情報の一例を示している。図5の例では、実在選手の情報として、名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報が記憶される。また、実在選手に対応する選手キャラクタの情報として、「個別能力」、「コスト」、「調子」、「成績」等の情報が記憶される。また、選手キャラクタの画像情報も併せて記憶される。このようにして実在選手と選手キャラクタとを1対1で対応付けた第1関係情報には、実在選手および選手キャラクタを一意に識別するための選手IDが付されている。そして、ゲームサーバ1は、実在選手および選手キャラクタを選手IDにより管理し、各種処理を実行する。この第1関係情報により、現実世界の実在選手とゲーム内の選手キャラクタとがリンクされる。
選手キャラクタが野手の場合の個別能力としては、図5に例示するように、「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができる。また、選手キャラクタが投手の場合には、「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。また、各選手キャラクタには能力の高さに応じた「コスト」というパラメータ(属性)が設定される。ユーザは、自分のチームをつくるとき、最大総コストの範囲内で、選手キャラクタをロスター設定しなければならない。ここで「ロスター」とは、ゲーム内の対戦に出場できる登録選手(一軍登録選手)キャラクタのことである。なお、「ロスター」に代えて「デッキ」等の他の表現を用いてもよい。
また、各選手キャラクタには、能力をどの程度発揮できるかを決定するための「調子」というパラメータが設定される。この調子によって、選手キャラクタの持つ能力が、例えば20%〜100%の範囲で調整される。また、選手キャラクタが野手の場合には、「打率」、「打点」、「本塁打」等の成績のパラメータも設定される。なお、選手キャラクタが投手の場合には、「防御率」、「勝ち数」、「負け数」等の成績のパラメータが設定される。後述するように、各選手キャラクタに設定されるこれらの各種パラメータは、実在選手の現実世界での実際の活躍・成績に応じて更新される。
次に、所有キャラクタ記憶制御手段51c等について説明する。図6に示すように、所有キャラクタ記憶制御手段51cは、ゲーム情報管理手段51が備える機能の一つとすることができる。ゲーム情報管理手段51は、各ユーザのゲーム情報を、データベースサーバ2に記憶して管理する。ゲーム情報管理手段51で管理されるゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。本実施の形態では、ユーザがゲーム内においてMLBの実在選手に対応する選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いて自分のチームをつくる野球ゲームを例に挙げる。
ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手キャラクタとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。ユーザは、ゲームを進行させながら選手キャラクタを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。ユーザの選手キャラクタは、MLBの実在選手に対応しているので、仮想的にMLBで活躍する選手による自分だけのドリームチームをつくってゲームを楽しむ。また、ユーザは、集めた選手キャラクタ同士を合成することによって、選手キャラクタの能力を向上させる(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむ。さらに、上述のように、ユーザは、自分が所有する選手キャラクタを用いて実在選手の活躍を予想する。
このような野球ゲームにおいて、各ユーザのゲーム情報を管理するゲーム情報管理手段51は、図6に示すように、ユーザ情報記憶制御手段51a、レベル情報記憶制御手段51b、所有キャラクタ記憶制御手段51c、所有ポイント記憶制御手段51d(予想用ポイント記憶制御手段)、所有コイン記憶制御手段51e、所有アイテム記憶制御手段51fおよび対戦結果記憶制御手段51gなどを備えている。図7には、ゲーム情報管理手段51の各記憶制御手段51a〜51gがデータベースサーバ2に記憶する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
図7に示すように、ユーザ情報記憶制御手段51aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名の情報は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。チームの情報は、ユーザがゲームを初めて実行した際に、現実世界のMLBの30チームの中から自分の好きなチームを選択した情報である。ユーザ名およびチームは、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報記憶制御手段51bは、ユーザIDと対応付けて、ゲームレベルとしてのユーザのレベルや下記所属ブロックのランク等の情報(レベルに相当するランク、クラス、グレード、等級、段位等の情報を含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのレベルがアップするようになっている。また、本野球ゲームでは、例えば、複数の異なるランクのブロックが存在する。例えば、最下位ランクの第1ブロックから最上位ランクの第10ブロックまでの10のブロックが存在し、各ユーザのチームが何れかのブロックに所属して、同一ブロックの他のユーザのチームと自動で対戦を行うようになっている(これを「自動対戦」と称する)。また、この自動対戦の成績に応じて、異なるブロックに所属するユーザのチーム同士の入替戦が自動で実行され、ユーザのチームが所属するブロックのランクが変化するようになっている。レベル情報記憶制御手段51bは、このユーザのレベルや所属ブロックのランクを、ユーザIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶する。
所有選手キャラクタ記憶制御手段51cは、ユーザが所有する選手キャラクタの情報を記憶装置20(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。例えば、所有選手キャラクタ記憶制御手段51cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している選手キャラクタの情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。この選手キャラクタの情報の例としては、選手キャラクタの選手IDおよび当該選手キャラクタの能力ランクなどである。ゲーム情報管理手段51は、所有選手キャラクタ記憶制御手段51cが記憶している選手IDに基づいて、当該選手IDに対応する選手キャラクタの各種パラメータや画像データ等を図5に示す第1関係情報から取得できるようになっている。
能力ランクとは、選手キャラクタの基本能力の高さを、例えば5段階(最低ランク1〜最高ランク5)で示すものである。能力ランクが高い程、希少価値が高いことから、当該能力ランクをレア度として表してもよい。例えば、能力ランク1〜5を、ゲーム内では、「ノーマル」、「ノーマル+」、「レア」、「レア+」、「スーパーレア」といったレア度を示す表現を用いて表してもよい。能力ランクによって決まる選手キャラクタの基本能力は、図5に示す打撃、走力、守備等の個別能力とは別のパラメータである。同じ実在選手に対応する選手キャラクタのパラメータは、どのユーザが所有しても、図5に示す個別能力、調子、成績は同一である。しかし、同じ実在選手に対応する選手キャラクタであっても、ユーザがどの能力ランクのものを持っているかによって、当該選手キャラクタの総合力は異なる。例えば、選手ID=“0001”の選手キャラクタを、ユーザAおよびユーザBの両者が持っていたとしても、ユーザAが持っているものが「スーパーレア」でユーザBが「ノーマル」であった場合、ユーザAの持っている選手キャラクタの方が、総合力としては高くなる。選手キャラクタの総合力Atotalは、基本能力をAbasic、個別能力をAindiv、調子をC、成績をRとした場合、
Atotal=f(Abasic,Aindiv,C,R) ・・・(1)
として、Abasic、Aindiv、C、Rの関数として表すことができる。
また、各ユーザがゲーム内で所有することができる選手キャラクタの保有数には上限が設けられており、ゲーム情報管理手段51は、各ユーザの選手キャラクタの保有数が上限を超えないように管理している。選手キャラクタの保有数の上限は、例えば40、50、100等、任意に設定することができる。
所有ポイント記憶制御手段51dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
図7に示すように、ポイントの例としては、上述の経験値の他、行動力ポイント、総コスト、強化ポイント、予想用ポイントなどがある。行動力ポイントは、当該ポイントを消費しながら対戦相手と試合をするという「対戦モード」で使用される。最大行動力ポイントは、レベルアップまたは仲間をつくることによって大きくすることができる。例えば、ゲーム中に消費されて減った行動力ポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにしたり、前記経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより一気に回復するようにしたりできる。
前記の総コストとは、ユーザのチームを結成するために選手キャラクタをロスター設定する場合における選手キャラクタのコストの合計値のことである。この総コストには上限(最大総コスト)が設けられており、ユーザは、最大総コストの範囲内で、選手キャラクタをロスター設定しなければならない。この最大総コストは、例えば、後述する「リアルMLBリンクモード」において獲得した累積の強化ポイントが所定値を超える毎に大きくなる。また、ユーザが仲間をつくることによっても、最大総コストを大きくすることができる。
また、前記の強化ポイントは、「ストアモード」において選手キャラクタを入手するときに使用されるポイントである。この「ストアモード」で入手できる選手キャラクタは所定の抽選確率に基づいて抽選で決定されるので、ユーザが既に所有している同一の選手キャラクタを入手することもある。この場合、ユーザは選手キャラクタを売却して強化ポイントに変換したり、「選手管理モード」でトレードに出したりすることもできる。さらに、複数の同一の選手キャラクタを合成して一つにまとめることで、能力ランク(レア度)を向上させることができる。ただし、レア度を1段階アップさせるには、所定回数の合成を必要とする。強化ポイントは、例えば、「リアルMLBリンクモード」においてユーザが活躍を予想した実在選手の活躍度に応じて、獲得することができる。
また、前記の予想用ポイントは、「リアルMLBリンクモード」において、ユーザが活躍を予想した実在選手に対応する選手キャラクタに設定することができるポイントであり、その詳細は後述する。この予想用ポイントは、例えば、「対戦モード」で相手との対戦に勝利すること等により入手することができる。このように、予想用ポイントはゲーム内の他のモードでプレイすることにより入手できるようにしているので、現実世界の試合の予想を行うことでメリットを享受しようとするユーザは、積極的に他のモードをプレイすることが動機づけられる。従って、現実世界の試合の予想を介して、ゲーム全体の活性化を図ることができる。特に、上記のように「対戦モード」で予想用ポイントを入手できる構成としておけば、ゲーム内での対戦が多数行われることになり、ゲーム内のコミュニケーションの活性化を強化できる。なお、ゲームを初めて行うユーザは「対戦モード」で勝利する見込みが低いため、現実世界の予想を楽しむ機会が与えられるように、所定数の予想用ポイントを予め全ユーザに付与するよう構成してもよい(例えば1日に1個の予想用ポイントのみをデフォルトで付与)。
所有コイン記憶制御手段51eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記ポイントとは別のゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
所有アイテム記憶制御手段51fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図7に示すように、アイテムの例としては、回復アイテム、コーティング剤などがある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動力ポイントを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。コーティング剤は、これを選手キャラクタに対して使用すれば、以後、個別能力・成績のデータ更新や調子変化の影響を受けず、コーティングした時点のままの選手キャラクタを保持することができるアイテムである。コーティング剤は、例えば、ある時点の選手キャラクタを保持して手元に置いておきたい、または、個別能力や打率等のピークを見極めて「対戦モード」で活躍させ続けたいといった場合に重宝する。前記の回復アイテムやコーティング剤は、例えば、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
なお、ユーザがゲーム内で入手して所有できるアイテムは、これらに限定されるものではなく、例えば、対戦に勝利したとき等に獲得できる宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、色々な効果・演出を発生させる魔法アイテムや特殊アイテム、その他の様々なアイテムを所有できるものとしてもよい。
対戦結果記憶制御手段51gは、ユーザIDと対応付けて、ユーザのチームが他のユーザのチームやコンピュータ(ゲームサーバ1のCPU11)と対戦した結果を一意に特定するための対戦IDを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、対戦IDにより特定される対戦は、「対戦モード」でユーザが対戦相手を指定して行う個別対戦、およびゲームサーバ1により自動で行われる自動対戦を含む。
また、データベースサーバ2は、対戦IDと対応付けられて、対戦日時、勝利したチームのユーザID、敗北したチームのユーザID、対戦スコア、勝利投手キャラクタ、敗戦投手キャラクタ、本塁打を打った選手キャラクタ、対戦寸評情報などの対戦結果に関する情報が記憶された対戦データベースを備えている。そして、ゲーム情報管理手段51は、対戦結果記憶制御手段51gが記憶している対戦IDに基づいて、当該対戦IDに対応する対戦結果に関する情報を、対戦データベースから取得できるようになっている。
なお、ゲーム情報管理手段51は、ユーザのその他のゲーム情報として、各種ランキングの情報なども管理している。
次に、事前登録手段55について説明する。本実施の形態のゲームでは、現実世界のMLBの試合で活躍すると予想する実在選手を、所定人数(例えば野手9人と投手7人の計16人)以内で予想することができる。ただし、ユーザがその活躍を予想できる実在選手は、自分が所有する選手キャラクタに対応する実在選手のみである。また、本実施の形態では、ユーザは、最大総コストの範囲内で、活躍予想の選手キャラクタを選択しなければならない。そして、ユーザは、所定の期限(例えば、その日最も早く開始されるMLBの試合開始時刻)までに、予想した実在選手に対応する手持ちの選手キャラクタを、登録キャラクタとして選択するための操作を端末装置3にて行う。この期限のことを、「予想締切期限」と呼称する。この端末装置3での操作に応じて、事前登録手段55は登録キャラクタを設定する機能を有する。以下、ユーザが実在選手の活躍を予想して選択した選手キャラクタであって、事前登録手段55によって設定された登録キャラクタのことを、本実施の形態では「ロスター」と呼称するものとする。
すなわち、事前登録手段55は、端末装置3にて、ユーザが所有する選手キャラクタの中から所定数(例えば16)の選手キャラクタをロスターとして選択するための操作が、予想締切期限までに行われた場合に、当該操作の情報を受信して、ロスターを設定する機能を有する。
ユーザがロスターを設定するための画面の一例を図13〜図15に示す。図13に示す画面は、ユーザの端末装置3に表示されるメイン画面(ユーザのマイページ)である。この画面で「リアルMLBリンク」ボタン83が選択されることにより、図14に示す「リアルMLBリンク」モードの画面に遷移する。図14の画面では、対戦カードボタン113を選択することにより、当日のMLBの対戦カード等の現実世界の情報を確認できるようになっている。また、図14の画面には、画面切り替えタブ111が表示され、その中の「適用ロスター」タブが選択されることによって、図15のロスター設定画面に遷移する。このロスター設定画面での操作により、ユーザが手持ちの選手キャラクタからロスターを設定できる。図15の例では、野手9および投手7の合計16の選手スロット121が設けられており、最大で16の選手キャラクタをロスター設定できるようになっている。例えば、各選手スロット121をクリック(またはダブルクリック)することにより、図示しない選手キャラクタ選択画面が表示され、ユーザは手持ちの選手キャラクタから任意の選手キャラクタを選択できる。
ここで、ユーザが設定したロスターにより、ユーザのゲーム内チーム(チームオーダー)が構成されるわけであるが、ユーザのゲーム内チームは、同一の実在チーム(MLBの同一球団)の選手キャラクタから構成されている必要はない。すなわち、ユーザのゲーム内チームは、どの実在チームの選手キャラクタから構成されていてもよい(複数の実在チームの選手キャラクタからなる混成チームであってもよい)。
ロスターが設定された選手スロット121には、ロスターとしての選手キャラクタの顏121a、選手名121b、人気指数121c、調子マーク121d等が表示される。なお、人気指数121cは、その選手キャラクタをロスターに設定しているユーザ数であり、人気の高さを示す。調子マーク121dは、その選手キャラクタの現在の調子の高さを顔の表情で表したオブジェクトである。なお、図13〜図15の画面の詳細は後述する。
本実施の形態では、ロスターとして設定できる野手のポジション(指名打者を含む)については、捕手(C)、一塁手(1B)、二塁手(2B)、三塁手(3B)、遊撃手(SS)および指名打者(DH)がそれぞれ1、外野手(OF)が3となっている。よって、ユーザは、指定されたポジションに対応する選手キャラクタしか設定することはできない。また、ロスターとして設定できる投手の選手スロット121にも3種類のスロットがあり、例えば、先発投手(SP)のスロットが2、リリーフ投手(RP)のスロットが2、投手なら先発、リリーフ、抑えの何れでもよいスロットが3となっている。
また、ユーザが16もの選手キャラクタを1つずつ選択するという手間を省くため、自動設定ボタン131が設けられている。この自動設定ボタン131を選択することにより、ゲームサーバ1が所定の基準に基づいて、ユーザの所有する選手キャラクタの中から、最大総コストの範囲内で、ロスターとなる選手キャラクタを自動的に選択し、ロスター設定を行う。ユーザは、この自動ロスター設定機能をうまく活用すれば、手際よく活躍予想のロスター設定を行うことができる。すなわち、先ず、自動ロスター設定機能を使用して、ゲームサーバ1が自動で選択した選手キャラクタによるロスターを端末装置3の画面に表示させる。その後、ユーザは、活躍を予想する実在選手に対応する選手キャラクタがロスターとして設定されているかを確認する。ここで、もしユーザが活躍を予想する通りのロスター設定になっているならば、自動ロスター設定をユーザが承認するかたちで、活躍予想のロスター設定を完了する。一方、自動設定されたロスターの中に、ユーザが変更したいロスターが含まれている場合には、そのようなロスターだけ、手動で別の選手キャラクタに変更し、最終的にユーザが納得するロスター設定に調整する。これにより、短時間でそれ程手間を掛けずに活躍予想のロスター設定を完了することができる。
なお、ゲームサーバ1の自動ロスター設定機能には、さらに、「能力重視」、「調子重視」、「実績重視」、「人気重視」等の自動設定時の優先基準をユーザが選択できる機能を付加してもよい。能力重視の場合、能力(個別能力、基本能力)の高い選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。調子重視の場合、調子が向上している選手キャラクタや後述するブースト状態になっている選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。実績重視の場合、後述する評価値の高い実在選手に対応する選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。人気重視の場合、人気の高い(ロスターに設定しているユーザ数が多い)選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。
事前登録手段55は、ユーザのロスター設定情報(登録キャラクタ情報)を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する。ロスター設定情報が記憶される記憶装置は、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、あるいはネットワーク4上にあるゲーム管理装置とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。本実施の形態では、事前登録手段55がロスター設定情報をデータベースサーバ2に記憶する例について説明する。図16に、事前登録手段55がデータベースサーバ2の所定領域に記憶するユーザのロスター設定情報の一例を示す。同図は、ユーザID=“000001”のユーザAのロスター設定情報を示している。ロスター設定情報には、ロスター番号(1〜16)、ポジション、ロスターの選手IDが含まれる。また、ロスターに予想用ポイントを設定できる構成では、ロスターに設定された予想用ポイントの情報も併せて記憶される。
次に、現実事象受付手段56について説明する。現実事象受付手段56は、予想締切期限以降に、MLBの試合で実在選手によって生じた現実世界の事象である現実事象(ヒットや本塁打等)に関する情報を受け付ける。つまり、現実事象受付手段56は、現実世界で発生した現実事象の情報をゲームサーバ1に取り込む機能を有する。野手である実在選手による現実事象の具体例としては、単打、二塁打、三塁打、本塁打、打点、盗塁などがある。また、投手である実在選手による現実事象の具体例としては、奪三振、無失点/イニング、完投、完封、ノーヒットノーラン、完全試合などがある。
現実事象受付手段56は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置17を介したオペレータの手動操作による現実事象に関する情報の入力を受け付ける。または、現実事象受付手段56は、ゲームサーバ1とは別のコンピュータ等で入力された現実事象に関する情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。または、現実事象受付手段56は、現実世界の野球の試合で発生する事象の情報を提供するサーバからの情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。野球の試合でだれが本塁打を打ったか等の情報を、1球毎、イニングの表裏終了毎、イニング毎または試合終了後に提供するような情報提供サーバは数多く存在するので、そのような情報提供サーバの提供情報を利用して、現実事象の情報をゲームサーバ1に取り込むことができる。
次に、ゲーム情報変更手段59について説明する。このゲーム情報変更手段59は、前記現実事象受付手段56によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、ロスター(登録キャラクタ)に対応する実在選手が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する機能を有する。
ゲーム情報変更手段59が、ロスターに対応する実在選手が所定の活躍をしたと判断する例を次に示す。図38には、実在選手が所定の活躍をしたと判定するための現実事象の情報(これを活躍判断情報と呼称する)の一例を示す。図38に示すように、ロスターに対応する実在選手が野手の場合、単打、二塁打、三塁打、本塁打の何れかのヒットを打つ、打点を挙げる、盗塁に成功する等の現実事象を生じさせた場合に、実在選手が所定の活躍をしたと判断することができる。また、ロスターに対応する実在選手が投手の場合、三振を奪う、勝利投手になる、セーブする等の現実事象を生じさせた場合に、実在選手が所定の活躍をしたと判断することができる。この活躍判断情報は、ゲームサーバ1が記憶装置20に予め記憶している。なお、現実事象には、各事象を一意に識別する事象IDが設けられており、ゲームサーバ1内では各現実事象が事象IDによって管理される。
ゲーム情報変更手段59は、図38の活躍判断情報に基づいて、ロスターに対応する実在選手が所定の現実事象を生じさせる活躍をしたと判断することができる。そして、ゲーム情報変更手段59は、ロスターに対応する実在選手が活躍したと判断した場合には、ゲーム上有利になる等の特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。ここで、ゲーム上有利になるとは、ゲーム情報の変更前と比較して、何らかのかたちでユーザがゲームを有利に進めることができるメリットを発生させることであり、ゲームの種類や内容に応じて様々なメリットが考えられる。以下に、ゲーム情報変更手段59が、ゲーム上有利になるようにユーザのゲーム情報を変更する例を説明する。
ゲーム情報変更手段59は、図9に示すように、能力向上手段591を備えている。この能力向上手段591は、ロスターに対応する実在選手(すなわち、ユーザが活躍を予想した実在選手)が所定の活躍をしたと判断した場合には、当該実在選手に対応する選手キャラクタの能力を所定期間(例えば24時間)だけ向上させるようにユーザのゲーム情報を変更する。このようにして選手キャラクタの能力が一時的に向上した状態を、ここでは「ブースト状態」と呼称する。ブースト状態では、選手キャラクタの能力が、例えば150%向上する。能力向上手段591は、能力向上期間管理手段591aを備え、ブースト状態が継続する所定期間を管理する。能力向上期間管理手段591aは、例えばゲームサーバ1のCPU11の内部クロックに基づいて所定期間を計時する。そして、ブースト状態の開始から所定時間が経過した後、ゲーム情報変更手段59はブースト状態を解除し、選手キャラクタが本来有している能力状態になるようにユーザのゲーム情報を変更する。
なお、ブースト状態が継続する所定期間は、所定長の時間だけでなく、例えば現実事象が発生した当日中(例えば、当日の24時まで等)、あるいは次の予想締切期限までとしてもよい。また、ゲーム上有利にする特典とは、キャラクタの能力向上に限らず、ゲームの種類や内容に応じた様々なゲーム上のメリットを発生させることである。例えば、ゲームを有利に進めることができるポイントやアイテムをユーザに付与してもよい。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテムの抽選確率を上昇させるというメリットなども考えられる。
次に、ロスターに対応する実在選手が、所定の現実事象を生じさせる活躍をしたことの判断を、評価値に基づいて行う構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図39に示すように、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59の他に、第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を備えている。
第2関係情報記憶制御手段57は、前記現実事象と、当該現実事象を生じさせた実在選手を評価するための評価値との関係を示す第2関係情報を、予めデータベースサーバ2(記憶装置)の所定領域に記憶する。図17には、第2関係情報記憶制御手段57がデータベースサーバ2に記憶する第2関係情報の一例を示している。図17の例では、現実事象の情報として、単打、二塁打、三塁打、本塁打、打点、盗塁、奪三振、無失点/イニング等の情報が記憶される。そして、これらの現実事象に対応する評価値としては、単打が1、二塁打が2、三塁打が3、本塁打が4、打点/1点が1、盗塁が1、奪三振が0.5、無失点/イニングが0.5という評価ポイントが設定されている。なお、現実事象には、各事象を一意に識別する事象IDが設けられており、ゲームサーバ1内では各現実事象が事象IDによって管理される。
次に、評価値取得手段58について説明する。評価値取得手段58は、ユーザが活躍予想をした、ロスターに対応する実在選手の前記評価値を、前記第2関係情報に基づいて取得する機能を有する。例えば、ロスターに設定されている実在選手が、現実世界の野球の試合で4安打4打点の活躍をした場合、図17の第2関係情報に基づけば、当該実在選手のその試合での活躍度を示す評価値としては、4(安打)×1ポイント+4(打点)×1ポイント=8ポイントとなる。評価値取得手段58は、MLBの試合が終了した後、ユーザが活躍予想をした、全てのロスターに対応する実在選手の評価値を取得する。
そして、ゲーム情報変更手段59は、評価値取得手段58によって取得された前記評価値に基づいて、ロスターに対応する実在選手が活躍をしたと判断した場合に、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する機能を有する。
例えば、図9に示すゲーム情報変更手段59の能力向上手段591は、ユーザが活躍を予想した実在選手(すなわちロスターに対応する実在選手)の評価値が閾値(例えば3ポイント)を超えている場合には、当該実在選手が所定の活躍をしたと判断し、当該実在選手に対応する選手キャラクタの能力を所定期間(例えば24時間)だけ向上させるようにユーザのゲーム情報を変更する。すなわち、選手キャラクタの能力が一時的に向上したブースト状態にする。
ここで、上記の閾値は、「1ポイント」、「2ポイント」、「3ポイント」等、任意の値に設定することができる。また、例えば閾値を「0ポイント」に設定することもできる。閾値を「0ポイント」とした場合、評価値が「0ポイント」を超えた場合(すなわち評価値がゼロではない場合)には、その実在選手が所定の活躍をしたと判断する。この場合、図17に示す第2関係情報に含まれる何れかの現実事象を発生させた実在選手は、所定の活躍をしたものと判断される。
この構成では、ゲーム情報変更手段59は、ロスターに対応する実在選手が活躍をしたと判断した場合に、当該ロスターの能力を所定期間だけ向上させるようにユーザのゲーム情報を変更する。よって、ユーザはロスターの能力が向上している期間中にゲームを積極的にプレイすれば(対戦を多く行えば)よいゲーム結果(多い勝ち数や高い勝率)が得られ易くなる。このように、活躍予想が的中したユーザに対してゲームを有利に進行できる限定された期間をつくることにより、ユーザからゲームに対する積極的な挑戦意欲を引き出せるとともに、一種の緊張感をユーザに与えることができ、興趣性の高いゲームを実現できる。
ブースト状態における能力向上の程度は、一定の向上率(例えば150%)で固定とすることもできるし、評価値に応じて所定範囲(例えば、110%〜200%の範囲)で可変とすることもできる。能力向上の程度を可変とする場合、ユーザが活躍を予想した実在選手の評価値が高い程、当該実在選手に対応する選手キャラクタ(ロスター)の能力向上の程度をより大きくする。
上式(1)に示すように、選手キャラクタの総合力Atotalは、f(Abasic,Aindiv,C,R)として表すことができるが、この総合力Atotalを補正する補正係数をa1とした場合、
Atotal=f(Abasic,Aindiv,C,R)×a1 ・・・(2)
として表すことができる。ここで、補正係数a1は、1<a1である。能力向上手段591は、補正係数a1の値を、前記評価値が高いほど大きくすることによって、ブースト状態における能力向上の程度を可変する。例えば、評価値をEとしたとき、4≦E<5のときa1=1.1とし、5≦E<6のときa1=1.2とし、6≦E<7のときa1=1.4とし、7≦E<8のときa1=1.6とし、8≦E<9のときa1=1.8とし、9≦Eのときa1=2.0とする。そして、ゲーム情報変更手段59は、ブースト状態の選手キャラクタの選手IDに対応づけて、補正係数a1を記憶するようにデータベースサーバ2を制御することにより、ゲーム上有利になるようにユーザのゲーム情報を変更することができる。
なお、後述するように、ロスターに対して予想用ポイントを設定できる構成においては、ロスターに設定された予想用ポイントの数が多い程、ブースト状態のロスターの能力向上の程度を大きくしてもよい。あるいは、ロスターに対応する実在選手の評価値が高い程およびロスターに設定された予想用ポイントの数が多い程、ブースト状態のロスターの能力向上の程度を大きくしてもよい。
このように、ユーザによる事前の活躍予想の結果(ロスターに対応する実在選手が活躍したか否か)によって、ロスターの能力向上の程度に影響が出る。このため、同じ選手キャラクタを所有するユーザ間でも、活躍予想の有無(選手キャラクをロスターに設定しているか否か)や、ロスターに対する予想用ポイントの追加設定度合いによって、選手キャラクタの能力に差を出すことができる。本構成により、活躍予想の面白さを向上させ、興趣性の高いゲームを実現する。
また、ゲーム情報変更手段59は、図9に示すように、報酬付与手段592を備えている。この報酬付与手段592は、ユーザが活躍を予想した実在選手の評価値に基づいて、ゲーム内で使用することができるもの(キャラクタ、ポイント、アイテム等)を報酬として追加するようにユーザのゲーム情報を変更する。本実施の形態では、評価値が大きいほど、多くの強化ポイントがユーザに付与される例について説明する。例えば、ユーザが活躍を予想した実在選手の評価値が8ポイントであった場合、強化ポイントとして8ポイントがユーザに付与される。本実施の形態では、16のロスターに対応する16人の実在選手の活躍(評価値)が強化ポイント付与の対象となる。ゲーム情報変更手段59は、報酬として強化ポイントをユーザに付与する場合、所有ポイント記憶制御手段51dがデータベースサーバ2に記憶している、ユーザの強化ポイントの所有数を、評価値に応じた分だけ増加させることにより、ゲーム情報を変更する。
ゲーム情報変更手段59は、上記のような能力向上やポイント等の付与とは別のかたちで、ロスターに対応する実在選手の評価値に基づいて、ゲーム上有利になるようにユーザのゲーム情報を変更してもよい。例えば、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、評価値に基づいて、レアアイテムの抽選確率を所定回数だけ上昇させてもよい。この場合、ユーザのゲーム情報として、上昇抽選確率を上昇させる回数が記憶される。そして、ゲームサーバ1のゲーム進行手段52が、アイテムの抽選実行時に、レアアイテムの抽選確率を一時的に高める。また、その他の例としては、次のようなものがある。すなわち、ゲーム中に消費されて減った行動力ポイントなどのポイントは、例えば3分経過する毎に1ポイントずつ回復するようになっているが、このポイント回復時間を短縮する(例えば、2分経過する毎に1ポイントずつ回復するようにする)ことが考えられる。この場合、ユーザのゲーム情報として、ポイント回復時間が短縮される有効期間の情報が記憶される。
また、ゲーム情報変更手段59は、ゲーム進行には直接影響を与えるものではないが入手困難な希少価値の高いアイテム(コレクション用のレアアイテム等)をユーザに付与すべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。
次に、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントをロスターに設定することにより、予想の重みづけを可能とする構成について説明する。なお、予想用ポイントには、ゲーム内で用いる別の名称をつけてもよい。例えば、ロスターの活躍に期待を込めるという意味の「ホープ」という名称で予想用ポイントを呼んでもよい。この構成のゲームサーバ1は、図40に示すように、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c、事前登録手段55、現実事象受付手段56、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58、ゲーム情報変更手段59の他に、所有ポイント記憶制御手段51d(予想用ポイント記憶制御手段)および第1予想用ポイント設定手段60を備えている。
上述のように、ユーザは、対戦モードで対戦に勝利する等により、予想用ポイントを入手することができる。ユーザが入手した予想用ポイントは、所有ポイント記憶制御手段51dが記憶装置20に記憶している。そして、ユーザは、ゲーム内で入手した予想用ポイントを、任意のロスターに設定することができる。
ユーザがロスターに予想用ポイントを設定するための画面の一例を図15に示す。図15のロスター設定画面において、ユーザが所持している予想用ポイント(未設定の総数)は、予想用ポイント表示領域132に表示される。本実施の形態では、予想用ポイントを星の形をしたオブジェクト133として画面表示している。例えば、ユーザがこの予想用ポイント表示領域132をクリックする操作を行うことにより、カーソル134が手の形に変化して、予想用ポイントのオブジェクト133をつまむ演出表示が行われる。この状態で、ユーザがカーソル134を移動させて、予想用ポイントを設定したいロスターの選手スロット121をクリックする。これにより、予想用ポイントのオブジェクト133が選手スロット121の予想用ポイント設定領域135に配置され、ロスターに予想用ポイントを設定した状態となる。
なお、選手スロット121を連続してクリックすることにより、予想用ポイントを連続して設定することができる。例えばあるロスターに3ポイントの予想用ポイントを設定する場合、当該ロスターの選手スロット121を3回クリックする。また、予想用ポイントを複数設定する場合の操作性の向上を図るため、予想用ポイントを5単位や10単位等でまとめて設定できるゲーム仕様になっている。すなわち、予想用ポイントのオブジェクト133には、1単位、5単位、10単位等の価値(ポイント数)の異なるものが複数用意され、これらは色や模様の違いにより識別可能となっている。例えば、予想用ポイント表示領域132をクリックする毎に、1単位→5単位→10単位→1単位・・・の順でオブジェクト133が切り替わる。ユーザがロスターに設定した予想用ポイントの合計は、総設定ポイント表示領域136に表示される。
第1予想用ポイント設定手段60は、端末装置3にて、上記のようなロスターに対する予想用ポイントの設定操作が予想締切期限までに行われた場合に、当該操作の情報を受信して、当該ロスターに対して予想用ポイントを設定する処理を実行する。図16には、第1予想用ポイント設定手段60がデータベースサーバ2の所定領域に記憶する、ロスターに対する予想用ポイントの設定情報の一例を示す。同図に示すように、ロスターの選手IDと対応付けて、当該ロスターに設定されている予想用ポイントの情報が記憶される。
上述のように、ユーザは、自分の手持ちの選手キャラクタに対応する実在選手の中から活躍予想をして、16人のロスターを設定する。よって、ロスターは、ユーザによる活躍予想が反映された選手キャラクタである。さらに、これらのロスターに対応した16人の実在選手の中でも、ユーザが特に期待している実在選手のロスターに対しては、予想用ポイントを追加的に設定することができる。また、その期待の大きさによって、ロスターに設定する予想用ポイントの量を変えることができる。換言すれば、ロスターに設定された予想用ポイントの大きさは、当該ロスターに対応する実在選手にどれだけユーザが期待を込めているかを表している。このように、本構成では、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを使用して、ロスターを介して付加的な活躍予想を可能とすることによりゲーム性をさらに高めている。
そして、ゲーム情報変更手段59は、ロスターに設定された予想用ポイントが大きいほど、ゲーム上有利になる程度をより大きくする等、ユーザに付与する特典をより大きくする。本実施の形態では、ゲーム情報変更手段59の報酬付与手段592が、ロスターに設定された予想用ポイントの数が多い程、当該ロスターに対応する実在選手が活躍したときにユーザに与えられる強化ポイントを多くなるようにする。一例を挙げると、ロスターに対応する実在選手の評価値Eと、ロスターに設定された予想用ポイントの数Pとを積算した値の強化ポイントをユーザに付与する。例えば、あるロスターに関し、評価値E=8ポイントで、予想用ポイントの数Pが5ポイントであった場合、E×P=40ポイントの強化ポイントがユーザに付与される。本実施の形態では、16のロスターについて、対応する実在選手の活躍に応じた強化ポイントがユーザに付与されるので、活躍の予想が的中すれば、多数の強化ポイントを獲得することができる。
このように、ロスターに対応する実在選手の評価値Eと、ロスターに設定された予想用ポイントの数Pとの積算値により、ユーザに付与する強化ポイントを決定する構成においては、各ロスターにはデフォルトで1ポイントの予想用ポイントが自動的に設定される。このデフォルトで自動設定される予想用ポイントは、ユーザの所有している予想用ポイントを消費しない。なお、各ロスターにデフォルトで自動設定される予想用ポイントは、1ポイントに限らず、任意に設定できる。例えば、図15に示す16のロスター(レギュラーのロスター)以外に、控えのロスターを所定数(例えば4)設定できる構成にした場合、レギュラーに対してはデフォルトで2ポイント、控えに対してはデフォルトで1ポイントの予想用ポイントが自動的に設定されるようにしてもよい。
また、ゲーム情報変更手段59の能力向上手段591は、ロスターに対応する実在選手の評価値が閾値(例えば3ポイント)を超えている場合に、当該ロスターの能力を向上させてブースト状態にするが、その能力向上の程度を、当該ロスターに設定された予想用ポイントの数が多い程大きくする。その一例を説明すると、上式(2)に示すように、ロスターである選手キャラクタの総合力Atotalは、補正係数a1により能力向上率が調整できるが、この補正係数a1を予想用ポイントの数により変更する。例えば、予想用ポイントの数をPとした場合、P<3のときa1=1.2とし、3≦P<6のときa1=1.4とし、6≦P<10のときa1=1.6とし、10≦P<15のときa1=1.8とし、15≦Pのときa1=2.0とする。
あるいは、前記の補正係数a1を、ロスターに対応する実在選手の評価値Eと、ロスターに設定された予想用ポイントの数Pとにより変更してもよい。例えば、E×P<15のときa1=1.2とし、15≦E×P<25のときa1=1.4とし、25≦E×P<35のときa1=1.6とし、35≦E×P<45のときa1=1.8とし、45≦E×Pのときa1=2.0とする。
なお、図41に示すように、第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を含まない構成において、所有ポイント記憶制御手段51d(予想用ポイント記憶制御手段)および第1予想用ポイント設定手段60を具備する構成としてもよい。この構成の場合、ゲーム情報変更手段59は、図38の活躍判断情報等に基づいて、ロスターに対応する実在選手が所定の活躍をしたと判断した場合に、当該ロスターに設定された予想用ポイントが大きいほど特典をより大きくする。
次に、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームにおいて、ユーザの仲間の数に応じて、ロスターに対して設定できる予想用ポイントの上限を可変する構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図42に示すように、仲間情報記憶制御手段54aおよび第1上限管理手段61を備えている。
図4に示すように、仲間情報記憶制御手段54aは、仲間管理手段54が備えている機能である。仲間情報記憶制御手段54aは、仲間関係が成立している2人のユーザを関係付けた仲間情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に記憶する。あるユーザが他のユーザと仲間関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両ユーザ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。その他の形態としては、既にゲームサービスに登録済みのユーザが、未登録のユーザをゲームに招待し、招待を受けたユーザがゲームサービスに登録した場合に、招待した側とされた側との2人のユーザを仲間同士とする形態もある。図10には、仲間情報記憶制御手段54aがデータベースサーバ2に記憶する仲間情報の一例を示している。
図10に示すように、仲間情報記憶制御手段54aは、ある2人のユーザ間で仲間関係が成立したときに、仲間申請をしたユーザのユーザIDと当該仲間申請を承認したユーザのユーザIDとを関係付けた仲間情報をデータベースサーバ2へ記憶する。そして、仲間管理手段54は、各仲間情報にこれらを一意に識別するための仲間情報IDを付加し、仲間情報IDに基づいて仲間管理を行う。
図10の例では、仲間申請したユーザID=“000001”のユーザAと、それを承認したユーザID=“000002”のユーザBとの2人のユーザを関係付けた仲間情報が、仲間情報ID=“1”の仲間情報としてデータベースサーバ2に登録されている。これにより、ユーザAにとってユーザBは仲間関係にある仲間ユーザであり、ユーザBにとってもユーザAは仲間ユーザとなる。
また、各ユーザは複数の仲間を作ることができ、各ユーザを中心とする仲間グループを構成することが可能である。図10の例では、ユーザID=“000001”のユーザAは、ユーザID=“000005”、“000012”および“000035”のユーザとも仲間関係を構築している。そして、仲間管理手段54は、各ユーザを中心とする仲間グループに所属する仲間関係にある仲間ユーザの情報をデータベースサーバ2に記憶して、ユーザ毎の仲間管理を行う。
図11Aには、仲間管理手段54がデータベースサーバ2に記憶している仲間情報等に基づいて管理している、各ユーザの仲間に関する情報の一例を示している。仲間管理手段54の仲間情報記憶制御手段54aは、ユーザIDと対応付けて、仲間数の上限の情報、すでに仲間の関係になっている仲間のユーザID、仲間申請中のユーザのユーザID、および仲間申請を受けているが未承認のユーザのユーザIDなどの仲間に関する情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図11Aの例では、ユーザID=“000001”のユーザ1人分の仲間に関する情報を示しており、仲間数の上限は12人、当該ユーザの仲間ユーザは10人、仲間申請中のユーザは1人、仲間申請を受けているが未承認のユーザは0人である。
本実施の形態の野球ゲームでは、仲間をつくることによって、仲間関係になった両ユーザにボーナスが付与される(例えば、前記行動力ポイントおよび総コストの最大値が所定値だけ増加する)。また、仲間と協力して試合をしたり、仲間同士で選手キャラクタやアイテムのプレゼントや応援を行ったりすることで、ゲームを有利に進めることができるゲーム仕様となっている。さらに、仲間をつくれば、仲間に対して予想用ポイントを設定して強化ポイントを獲得する機会も得られる。このようにゲーム内で仲間をつくることによるメリットをユーザに付与することにより、仲間を作ることを促進している。
但し、各ユーザが他のユーザと仲間関係を構築することができる仲間数には上限を設定することができる。仲間数の上限としては、各ユーザに共通の1つの上限(例えば、50人)を設けることができる。あるいは、各ユーザのゲームの進行度合いに応じて、仲間数の上限が所定範囲(例えば10人〜99人の範囲)で変動するようにしてもよい。本実施の形態では、仲間数の上限が10人〜99人の範囲で変動し、ユーザのレベルが高くなるほど、仲間数の上限が大きくなるようにしている。これにより、ユーザは、より多くの仲間を作ってゲームを有利にするために、ゲームを継続的に進めてレベルアップを図ろうとする動機付けを与えられることになる。仲間情報記憶制御手段54aは、ユーザIDと対応付けて、各ユーザの仲間数の上限を記憶しており、仲間管理手段54が各ユーザの仲間数の上限を管理する。
本実施の形態において、2人のユーザが仲間になるには、両ユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行う。この仲間申請の操作例としては、先ず、仲間を作ろうとするユーザが、端末装置3の画面上に仲間候補の対象者をリストアップする操作を行う。このとき、ユーザは、仲間候補のユーザレベルを指定することができる。このユーザによる操作に応じて、ゲームサーバ1が仲間候補の対象者をリストアップした画面データを送信することにより、複数の仲間候補がリストアップされた画面がユーザの端末装置3に表示される。ここで、ユーザは、画面上にリストアップされた対象者の情報を確認し、仲間にしたいユーザを選択して仲間申請の操作を行う。
例えば、ユーザID=“000001”のユーザAが、ユーザID=“000002”のユーザBに対して仲間申請の操作を行った場合を考える。図11Aに示すように、この操作に応じてゲームサーバ1の仲間情報記憶制御手段54aは、仲間申請を行ったユーザAのゲーム情報として、当該ユーザAのユーザID=“000001”と対応付けて、被申請者であるユーザBのユーザID=“000002”を、「申請中のユーザID」として記憶する。
さらに、図12Aに示すように、仲間情報記憶制御手段54aは、被申請者であるユーザBのゲーム情報として、当該ユーザBのユーザID=“000002”と対応付けて、仲間申請を行ったユーザAのユーザID=“000001”を、「未承認のユーザID」として記憶する。そして、ゲームサーバ1は、その後、ユーザBの端末装置3がゲームサーバ1にログインしたときに、ユーザAから仲間申請があった旨を通知する。
そして、仲間申請を受けたユーザBは、ゲームサーバ1から受信したユーザAのユーザレベルや所属ブロックのランク等の情報を、端末装置3の画面上で確認し、仲間として承認するか拒否するかを選択する操作を行う。ここで、ユーザBが仲間として承認する操作を行った場合、この操作に応じてゲームサーバ1の仲間管理手段54は、ユーザAとユーザBとの仲間関係を成立させ、図10に示すように両ユーザA・BのユーザIDを関係付けた仲間情報をデータベースサーバ2に登録する。そして、仲間情報記憶制御手段54aは、図11Bに示すように、ユーザAのゲーム情報として、当該ユーザAのユーザID=“000001”と対応付けて、ユーザBのユーザID=“000002”を、「仲間ユーザID」として記憶し、「申請中のユーザID」からユーザBのユーザIDを削除する。
さらに、図12Bに示すように、仲間情報記憶制御手段54aは、ユーザBのユーザID=“000002”と対応付けて、ユーザAのユーザID=“000001”を、「仲間ユーザID」として記憶し、「未承認のユーザID」からユーザAのユーザIDを削除する。そして、ゲームサーバ1は、その後、ユーザAの端末装置3がゲームサーバ1にログインしたときに、ユーザBから仲間の承認があった旨を通知する。
次に、第1上限管理手段61について説明する。第1上限管理手段61は、ロスターに対して設定できる予想用ポイントに上限を設け、ユーザの仲間の数が多いほど当該予想用ポイントの上限を高く設定する機能を有する。ここで、ロスターに対して設定できる予想用ポイントの上限とは、1のロスターに対して設定できる予想用ポイントの上限であってもよいし、複数のロスターに対する予想用ポイントの合計の上限であってもよい。本実施の形態では、1のロスターに対して設定できる予想用ポイントに上限を設ける例について説明する。例えば、仲間数が「10人未満」の場合の予想用ポイントの上限を「5ポイント」、「10人〜29人」の場合の上限を「10ポイント」、「30人〜39人」の場合の上限を「15ポイント」、「40人〜49人」の場合の上限を「20ポイント」、「50人以上」の場合の上限を「30ポイント」とすることができる。
ロスターに対して予想用ポイントを多く設定できるほど、活躍予想が的中した場合のメリットも大きくなる。よって、仲間の数が多いほど予想用ポイントの上限を高く設定することにより、各ユーザは、より大きなメリットを得るために、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。そして、各ユーザに仲間が増えることにより、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
また、図4に示すように、ゲームサーバ1は、ゲーム進行手段52および認証手段53を備えている構成とすることができる。
ゲーム進行手段52は、ユーザによる端末装置3に対する操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる機能を有する。図8に示すように、このゲーム進行手段52は、ゲーム実行手段52aと、ゲーム画面生成手段52bと、ゲーム画面送信手段52cとを備えている。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に応じたゲーム画面のリクエストが端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。このリクエストを受信したゲームサーバ1では、ゲーム実行手段52aが、当該リクエストに応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段52aは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手キャラクタ情報(試合に出場するロスター設定された選手キャラクタの情報)をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段52aは、両チームの選手キャラクタの総合力Atotal等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームの選手キャラクタの総合力Atotalの合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、総合力Atotalの合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。
ゲーム画面生成手段52bは、ゲーム実行手段52aによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出された選手キャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
ゲーム画面送信手段52cは、ゲーム画面生成手段52bにより生成されたゲーム画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとしてユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、認証手段53について説明する。認証手段53は、ゲームサービスを受けようとするユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該ユーザのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、ユーザIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。例えば、ユーザが初めてゲームサービスを利用するときに、会員情報としてログインID(任意の英数文字やメールアドレス等)およびパスワードをゲームサーバ1に登録する。そして、次回からのゲームサーバ1へのログイン時には、ユーザが端末装置3を操作してログインIDおよびパスワードをゲームサーバ1へ送信する。このとき、ゲームサーバ1の認証手段53が、ユーザの端末装置3から受信したログインIDおよびパスワードの組み合わせが登録済みであるか否かを判断し、ログイン認証を行う。
また、SNSのシステムに本ゲームシステムを組み込む場合、SNSの会員登録情報(ログインIDおよびパスワード)をそのまま本ゲームシステムのゲームサービスを受けるための利用登録情報としてもよい。例えば、ユーザの端末装置3がSNSサーバにログインしている状態で、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトに最初にアクセスした際、SNSサーバからゲームサーバ1へ自動的にユーザのログインIDおよびパスワードが転送され、これによってユーザが改めてログインIDおよびパスワードを登録することなくゲームサービスの利用登録ができるようにしてもよい。
また、ユーザがゲームサーバ1にアクセスする度にログインIDおよびパスワードを入力する手間を省略できるように、TTP cookieの情報(以下、Cookieと称する)を利用してもよい。すなわち、ユーザが端末装置3を操作して会員登録した際に、ゲームサーバ1がログインIDおよびパスワードに対応した個体識別情報を発行してデータベースサーバ2へ登録するとともに、当該個体識別情報をCookieとして端末装置3へ送信する。このとき、端末装置3のブラウザは、受信したCookieを端末装置3内へ記憶する。次回からのゲームサーバ1へのアクセスの際には、端末装置3のブラウザがページ閲覧要求とともにCookieをゲームサーバ1へ送信するので、認証手段53は、端末装置3からアクセス要求を受けた際には、Cookieの個体識別情報が登録済みであるか否かを判断してログイン認証を行うことができる。
なお、もしも端末装置3が携帯電話やスマートフォンであった場合には、個体識別番号(電話番号とは別の端末を一意に識別するための情報)、または契約者固有ID(端末の契約者を一意に識別するための情報であって、機種変更を行っても契約者が同一である限りは変更されないID)を利用した認証を行ってもよい。すなわち、ユーザが端末装置3を操作して会員登録した際に、当該端末装置3から送信されてくるデータに含まれる個体識別番号または契約者固有IDをゲームサーバ1が取得し、ログインIDおよびパスワードとともに、当該個体識別番号または契約者固有IDもユーザIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶しておくのである。そして、認証手段53は、端末装置3からアクセス要求を受けた際には、個体識別番号または契約者固有IDが登録済みであるか否かを判断してログイン認証を行う。これにより、ゲームサーバ1へのアクセス時には、ユーザはログインIDおよびパスワードの入力を省略してログインすることが可能となる。
ところで、本実施の形態のゲームでは、ロスターだけではなく、ユーザが所有するゲーム内の全ての選手キャラクタが、対応する実在選手の実績(活躍)の影響を受ける。すなわち、図9に示すように、ゲーム情報変更手段59は、現実実績反映手段593を備えており、現実世界の野球の試合での実在選手の実績(活躍)を、ゲーム内の選手キャラクタのパラメータに反映させる。この現実実績反映手段593は、例えば、図5に示す、調子、個別能力(「打撃」、「走力」、「守備」等)、成績(「打率」、「打点」、「本塁打」等)の各パラメータを、選手キャラクタに対応する実在選手の実績に基づいて、所定期間毎に更新する。例えば、現実実績反映手段593は、毎日の試合での実在選手の活躍度を前記評価値に基づいて評価し、1日単位で調子パラメータを更新する。一例を挙げると、フルイニング出場した実在選手の評価値が「0」の場合は、対応する選手キャラクタの調子を20%、「1」の場合は40%、「2」の場合は60%、「3」の場合は80%、「4以上」の場合は100%とする。また、現実実績反映手段593は、実在選手の実際の打率や奪三振数等に応じて、所定期間(例えば1週間)毎に、対応する選手キャラクタの個別能力パラメータを更新する。また、現実実績反映手段593は、実在選手の実際の打率等の実績そのままを、所定期間(例えば1週間)毎に、対応する選手キャラクタの実績パラメータとして更新する。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図18のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図18は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のゲームのトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図13に例示するように、メイン画面(マイページ)には、ユーザのゲーム情報81(ユーザの写真またはアバタ、ユーザのレベル、行動力ポイント、総コスト、選手キャラクタの数、強化ポイント、予想用ポイント、仲間人数など)が表示される。また、メイン画面には、「リアルMLBリンク」ボタン83、「対戦」ボタン84、「コミュニティ入室」ボタン、「ストア」ボタン、「自動対戦」ボタン、「選手管理」ボタンなどの各種モードを選択するためのボタン群82が表示される。また、メイン画面には、現在の日時85および予想締切期限までの時間情報86も表示される。なお、本ゲームでは、予想締切期限までの時間情報86はユーザにとって重要な情報であるため、その他の画面にも表示される。また、メイン画面には、ユーザの仲間の表示領域87も設けられ、仲間の写真またはアバタが所定数表示される。なお、この仲間の表示領域87の左右に設けられている方向キー88を押すことにより、表示されていない仲間の写真等を表示させることができる。さらに、メイン画面には、仲間の情報表示領域89も設けられ、仲間に関する最新情報を確認できるようになっている。なお、仲間の情報表示領域89をクリックすることにより、当該領域89が現在のロスターの表示領域に切り替わる。
ここでユーザが、メイン画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作を行うと、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段52は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。また、自動対戦モードでは、ユーザによる端末装置3の操作なしに、ゲームサーバ1のゲーム進行手段52が、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して、自動で対戦を実行する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行された対戦の結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図19等のフローチャートを参照しながら説明する。図19は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
図19に示すように、ゲームサーバ1の認証手段53は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくるユーザのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段52aは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が他のユーザとの個別対戦を行う操作であった場合、当該対戦が実行された結果、試合結果の情報、予想用ポイント等のユーザのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が自動対戦の結果確認の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としては自動対戦の結果情報をデータベースサーバ2から読み出すデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
その後、ゲーム画面生成手段52bがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、ゲーム画面送信手段52cが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
次に、図20および図21等を参照して、リアルMLBリンクモードにおけるゲームサーバ1の処理の一例について説明する。
ユーザがリアルMLBリンクモードで実在選手の活躍を予想する場合、予想締切期限までに、端末装置3でロスター設定の操作を行う。ユーザは、図13のメイン画面で「リアルMLBリンク」ボタン83を選択して、図14のリアルMLBリンクモードの画面を表示させる。ユーザはこの画面で当日のMLBの対戦カードを確認することができる。また、日付変更ボタン114を選択することにより、過去のMLBの対戦結果や翌日以降の対戦カードの予定も確認できる。そして、「適用ロスター」と表示された画面切り替えタブ111を選択すれば、図15のロスター設定画面に遷移し、ロスターおよび予想用ポイントの設定が可能となる。図20のフローチャートは、このロスター設定画面でのユーザの操作に基づいて、ゲームサーバ1がロスターおよび予想用ポイントの設定を行うときの処理の流れを示す。
ユーザが実在選手の活躍予想をして手持ちの選手キャラクタをロスターとして設定する操作を行った場合、当該操作の情報が端末装置3からゲームサーバ1へ送信される。この操作の情報を受信したゲームサーバ1では(S51でYES)、当該操作が予想締切期限までに行われたものであれば(52でYES)、事前登録手段55がロスターを設定する(S53)。一方、予想締切期限が過ぎて既にMLBの試合が開始されている場合(S52でNO)、ユーザによる活躍予想の操作は認められず、処理は終了となる。
本実施の形態では16のロスターを設定可能であり、ユーザによるロスター設定の操作の度にステップS51〜S53が繰り返し実行される。なお、図15の自動設定ボタン131を押す操作が行われた場合には、ステップS53において自動のロスター設定が実行される。
また、端末装置3にて、ロスターに対して予想用ポイントを設定する操作が行われた場合(S54でYES)、当該操作が予想締切期限までに行われたものであり(S55でYES)、且つ、ロスターに対して設定可能な予想用ポイントの上限を超えていなければ(S56でYES)、第1予想用ポイント設定手段60がロスターに対して予想用ポイントを設定する(S57)。一方、予想締切期限が過ぎている場合(S55でNO)、ユーザによる予想用ポイント設定の操作は認められず、処理は終了となる。また、設定可能な予想用ポイントの上限を超えた操作が行われた場合(S56でNO)、その操作は無効とされ(S58)、ステップS51に戻る。これらのステップS54〜S58は、ユーザによる予想用ポイント設定の操作が行われる毎に繰り返し実行される。なお、上述のように、ユーザによる予想用ポイント設定の操作が行われなくとも、各ロスターには、デフォルトで所定の予想用ポイント(例えば1ポイント)が設定される。ロスターおよび予想用ポイントの設定情報は、図16に例示するように、データベースサーバ2等に記憶される。
また、端末装置3にて、その他の操作(例えばメイン画面に戻る操作等)が行われた場合には(S59でYES)、当該操作に応じた処理が実行され(S60)、処理は終了となる。
ところで、図20は、ロスターに予想用ポイントを設定できる構成についてのフローチャートであるが、ゲームに予想用ポイントを用いない構成も適用可能であり、その場合は、ステップS54〜S58が省略される。
次に、予想締切期限以降のゲームサーバ1での処理について、図21を参照しながら以下に説明する。図21のフローチャートは、ロスターに対応する実在選手の評価値が閾値を超えている場合に、当該実在選手が活躍をしたと判断し、ユーザに特典を付与する場合の処理例である。なお、図21のS71〜S73は、ゲームサーバ1が管理している全てのユーザに共通の処理であり、S74〜S78は、ユーザ毎に実行される処理である。
予想締切期限以降にMLBの試合が開始され、実在選手によるヒット等の現実事象が発生すれば、現実事象受付手段56により現実事象に関する情報がゲームサーバ1に取り込まれる(S71でYES)。そして、現実事象受付手段56は、図22に例示するように、実在選手の現実事象を、選手IDと対応付けてデータベースサーバ2等の記憶装置に記憶する(S72)。ステップS71およびS72は、MLBの全対戦カードの試合が終了するまで繰り返される。なお、このように現実事象が発生する毎に、現実事象に関する情報をゲームサーバ1に取り込むのではなく、MLBの試合終了後に、一括して取り込むことも可能である。
MLBの全対戦カードの試合が終了したとき(S73でYES)、評価値取得手段58は、ユーザが活躍予想をしたロスターに対応する実在選手の評価値を、図17に示す第2関係情報に基づいて取得する(S74)。例えば、4安打4打点の活躍をした実在選手の評価値は8ポイントである。その後、実在選手の評価値が閾値(例えば3ポイント)を超えているかが判断される(S75)。ステップS75でYESの場合には、ゲーム情報変更手段59の能力向上手段591が、その実在選手に対応するロスターの能力を所定期間(例えば24時間)だけ向上させるブースト状態にする(S76)。一方、ステップS75でNOの場合には、ロスターをブースト状態にすることなくS77へ移行する。ステップS74〜S76の処理は、ユーザが設定している全てのロスターに対して行われる。
全てのロスターに対する処理が完了すれば(S77でYES)、報酬付与手段592が、各ロスターに対応する実在選手の評価値Eと、当該ロスターに設定された予想用ポイントの数Pとを積算した値の強化ポイントを、報酬としてユーザに付与する処理を実行する(S78)。この場合、報酬付与手段592は、図23に例示するように、端末装置3のゲーム画面に、「MLBの全対戦カードが終了しました!報酬が受け取れます!」といったメッセージを表示する情報表示ウィンドウ141を表示させる。ここで、ユーザが報酬を受け取るボタン142を選択すれば、図24および図25に例示する報酬受け取り画面に遷移する。図24および図25は、ユーザが設定したロスター毎に、付与された報酬を受け取るための画面例である。図24の例では、ロスターに対応する実在選手Aが4打数4安打4打点と大活躍し、これによってロスターである選手キャラクタ143が輝いて表示され、ブースト状態になったことをユーザに報知する。この画面で、例えばユーザが選手キャラクタ143をクリックすれば、報酬付与手段592が、報酬である強化ポイントを、ユーザの所有ポイントとして加算する。このとき、強化ポイントが加算されたことを示す効果音が鳴り、強化ポイントの量も表示されるようにしてもよい。その後、ユーザは、他のロスターについても同様にして報酬を受け取ることができる。ここで、ロスターに対応する実在選手が活躍しなかった場合(すなわち、評価値がゼロの場合)の画面例を図25に示す。図25の例では、ロスターに対応する実在選手Lが1アウトもとれずにノックアウトされたことにより、選手キャラクタ143はブースト状態にもならないし、選手キャラクタ143をクリックしても強化ポイントが加算されることもない。
なお、当日のMLBの全ての対戦カードの試合が終了すれば、翌日(または次の開催予定日)のMLBの試合における実在選手の活躍予想が可能となる。よって、ロスターに設定された予想用ポイントはリセットされる。なお、ロスターについては、設定がリセットされることなく設定情報はそのまま残るので、次の試合での活躍予想については、変更をしたいロスターのみ設定操作をし直すだけでよい。
前記図21には評価値を用いた処理例を示したが、図43に示すように、評価値を用いることなくロスターに対応する実在選手が所定の活躍をしたことを判断し、ユーザに特典を付与してもよい。図43のフローチャートの処理例を、以下に説明する。
予想締切期限以降にMLBの試合が開始され、実在選手によるヒット等の現実事象が発生すれば、現実事象受付手段56により現実事象に関する情報がゲームサーバ1に取り込まれる(S61でYES)。そして、現実事象受付手段56は、実在選手の現実事象を、選手IDと対応付けてデータベースサーバ2等の記憶装置に記憶する(S62)。ステップS61およびS62は、MLBの全対戦カードの試合が終了するまで繰り返される。なお、このように現実事象が発生する毎に、現実事象に関する情報をゲームサーバ1に取り込むのではなく、MLBの試合終了後に、一括して取り込むことも可能である。
MLBの全対戦カードの試合が終了したとき(S63でYES)、ゲームサーバ1は、ロスターに対応する実在選手が、図38に例示する活躍判断情報に含まれる所定の現実事象(単打、二塁打、・・・)を生じさせる活躍をしたかを判断する(S64)。ステップS64でYESの場合には、ゲーム情報変更手段59の能力向上手段591が、その実在選手に対応するロスターの能力を所定期間(例えば24時間)だけ向上させるブースト状態にする(S65)。一方、ステップS64でNOの場合には、ロスターをブースト状態にすることなくS66へ移行する。ステップS64およびS65の処理は、ユーザが設定している全てのロスターに対して行われる。
なお、図43では、ステップS65においてロスターの能力を向上させるという特典をユーザに付与しているが、この特典に代えて、またはこの特典に追加して、ゲーム内ポイントやアイテムをユーザに付与する等の他の特典をユーザに付与してもよい。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図37に示すように、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c(キャラクタ記憶制御手段)、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59を備えている構成である。
このように、本実施の形態では、単に現実世界で発生した事実情報を一方的にゲームに利用するのではなく、ユーザによる実在選手の活躍の予想を可能とする。そして、その予想結果としての実在選手の活躍を、ゲームに反映させることによって、ゲームから現実世界へアプローチをかけて現実世界とゲームの融合を図り、ゲーム性を高めている。この実在選手の活躍予想に際しては、MLBの全ての実在選手の中から活躍を予想できるわけではなく、ユーザの手持ちの選手キャラクタに対応する実在選手の中からしか予想できない。よって、活躍しそうな実在選手に対応する選手キャラクタを所有していないユーザは、先ずゲーム内でそれを入手する必要がある。本実施の形態では、前記強化ポイントを獲得してストアで選手キャラクタを購入したり、対戦モードで対戦に勝利したりすることで、選手キャラクタを入手できる。すなわち、ゲーム内で選手キャラクタを入手し、その選手キャラクタを介して実在選手の活躍を予想し、予想結果に応じてゲームが有利に進行するというこれまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。
また、ユーザはゲームを通して実在選手の活躍を予想することにより、現実世界の野球の試合そのものも、より楽しむことができるようになる。すなわち、自分が予想した実在選手が実際に活躍すればゲームが有利になるというリアクションがあるため、現実世界で繰り広げられる野球の試合を視聴するユーザの応援にも力が入る。これは、まさに現実世界とゲームの融合の結果であり、ゲームを楽しむと同時に、野球の試合そのものもより楽しめる新たなライフスタイルをユーザに提供する。
また、本実施の形態のゲーム管理装置は、図39に示すように、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59の他に、第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を備えている構成である。本構成によれば、ロスターに対応した実在選手の現実世界での活躍内容(例えば、単打か本塁打か等)に応じて異なる評価値を設定することができる。よって、実在物の活躍に対してきめ細かな評価が可能となり、ゲーム性を高めることができる。
また、本実施の形態のゲーム管理装置は、図41または図42に示すように、図37または図39に示す構成において、所有ポイント記憶制御手段51d(予想用ポイント記憶制御手段)および第1予想用ポイント設定手段60をさらに備えている構成である。本構成では、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントの使用配分を変えることで、予想の重みづけが可能となり、ゲーム性をさらに高めることができる。
また、ユーザによる事前予想の結果によって、ゲーム内の選手キャラクタにも影響が出るため、同じ選手キャラクタを所有するユーザ間でも、活躍予想の有無(ロスター設定しているか否か)や、ロスターに対する予想用ポイントの追加設定度合いによって、選手キャラクタの能力に差を出すことができる。そして、本実施の形態では、ロスターとして設定した16の選手キャラクタが、そのままユーザのチーム(グループ)を構成し、対戦モードで他のチームと対戦することができるようになっている。よって、ユーザの活躍予想が多く的中すれば、複数のロスターがブースト状態となり、自己のチーム戦力を大きく向上させた状態で他のチーム(他のユーザのチームまたはコンピュータ)と対戦することも可能である。以下に、対戦モードについて説明する。
本実施の形態の対戦モードは、現実世界の実際の試合(ここではMLBの試合)に連動した擬似シーズンモードである。図13のメイン画面で「対戦」ボタン84を選択することにより、図26に示す対戦モード画面に遷移する。この画面には、進行度バー91、対戦カード表示ボックス92、経験値表示領域93、行動力表示領域94等が設けられる。この例では、3つの対戦カードが連なり、一つのシリーズを構成する。一つのシリーズが終了すると次のシリーズへと移り、ユーザは自分のチーム(ロスター)を率いて、シリーズを次々と戦い抜いていく。進行度バー91は、シリーズの進行度を表す。対戦カード表示ボックス92には、対戦相手のチームが表示される。なお、既に対戦済みの対戦カード表示ボックス92内には、対戦結果(得点および勝敗等)が表示される。経験値表示領域93には、ユーザが獲得した経験値が表示される。この経験値は、対戦を行う毎に増加し、一定量(図26の例では400)に到達するとレベルがアップする。行動力表示領域94には、ユーザが所有する行動力ポイントが表示される。この行動力ポイントは、対戦する毎に消費され、不足すると対戦ができなくなる。例えば、対戦するには最低10ポイントの行動力ポイントが必要である。また、一回の対戦で、基準ポイント(例えば5ポイント)および対戦での失点に応じたポイント(例えば1失点につき1ポイント)が消費される。なお、ゲーム中に消費された行動力ポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)。また、行動力ポイントは、回復アイテムを使用することによって、あるいは経験値が一定量に達してレベルアップすることによって、最大値まで一気に回復する。
なお、現実世界でMLBの試合がない日には、試合がある日と比較して、ゲーム中に消費された行動力ポイントの回復の速度を速くする(例えば、3分毎に1ポイント回復するところを、2分毎に1ポイント回復するようにする)ことが望ましい。これは、次の理由による。すなわち、MLBの試合がある日は、リアルMLBリンクモードで実在選手の活躍予想をしながら、ゲームとMLBの試合を楽しむことができるが、MLBの試合がない日はそれができない。そこで、MLBの試合がない日は、行動力ポイントの回復の速度を、MLBの試合がある日よりも速くして、対戦モードで対戦をより多く楽しめるようにする。これにより、ゲームに対するユーザの関心、興味を継続的に持続することができ、ゲーム離れ等を抑制することができる。
ユーザのチームの対戦相手は、他のユーザのチームまたはコンピュータである。ユーザがゲームを初めて実行した際に、現実世界のMLBの実在チーム(30のチーム)の中から自分の好きなチームを選択するが、ここで選択したチームがユーザのチームである。すなわち、ユーザのゲーム内のチームは、実在チームに対応している。そして、対戦相手のチームは、ユーザのチーム以外のチーム(現実世界のMLBの実在チームに対応したチーム)となる。図26の画面例では、シリーズ2戦目の対戦カード表示ボックス92に表示されている「チームY」が次の対戦相手のチームとなる。この対戦カード表示ボックス92を選択することにより、図27の対戦相手選択画面に遷移する。
図27の画面には、「チームY」の対戦相手候補リストが表示される。ここでは、レベル20のユーザX、およびレベル14のユーザYという、2人の対戦相手候補のチーム(共にチームY)が表示されている例を示している。なお、対戦相手候補のリスト数は、例えば1〜4で変動する。また、対戦相手候補としてコンピュータのフィクションチームが表示されることもある。ユーザは、対戦相手候補リストの中から、対戦したい相手を選択することによって、選択した相手と対戦を行うことができる。
ここで、対戦相手候補リストに含まれる対戦相手候補の強さは、当該対戦相手候補のチームに対応する現実世界のMLBの実在チームの実際の成績によって変動する。すなわち、対戦相手候補のチームに対応する実在チームの実際の成績(リーグ内順位、勝率、勝利数等)が良好なほど、対戦相手候補の強さをより強くする、リアル連動システムを採用する。例えば、対戦相手候補のチームに対応する実在チームの現実のリーグ内順位が1位であった場合、通常よりも強めの相手が対戦相手候補リストに表示される。逆に、対戦相手のチームに対応する実在チームの現実のリーグ内順位が最下位であった場合、通常よりも弱め相手が対戦相手候補リストに表示される。
対戦相手候補の情報表示領域101には、対戦相手候補の写真やアバタ、名前、レベル、総コスト、勝敗記録等が表示されるとともに、この対戦相手候補との対戦に勝利することで得られる特典(予想用ポイントや選手キャラクタ等)が表示される。なお、対戦に引き分けまたは敗戦の場合でも、ここに表示されている予想用ポイントの所定割合(例えば2割)がユーザに付与されるようにしてもよい。ここで、対戦時に得ることができる特典は、対戦相手の強さ(戦力)によって変動し、対戦相手が強いほど大きくなる。よって、ユーザは、手堅く弱めの対戦相手を選ぶ、より大きな特典を狙うために強敵を選ぶ、などの戦略を考えることができ、これによりゲーム性が向上する。
このような対戦モードを実現するゲームサーバ1は、図28に示す対戦管理手段150を備えている。この対戦管理手段150は、前記ゲーム進行手段52の機能を実現する一手段である。対戦管理手段150は、実在チーム成績受付手段151、対戦相手候補抽出手段152、特典設定手段153、対戦相手候補提示手段154および対戦実行手段155を備えている。
実在チーム成績受付手段151は、現実世界の実在チームの実際の成績に関する情報を受け付け、ゲームサーバ1に実在チームの成績情報を取り込む機能を有する。実在チーム成績受付手段151は、上述の現実事象受付手段56と同様に情報の手動入力や情報提供サーバからの情報を受信する等により、実在チームの最新の成績情報を受け付ける。
対戦相手候補抽出手段152は、対戦相手のチームに対応する実在チームの成績が良好なほど、より強い対戦相手候補を所定数抽出する。なお、本実施の形態では、ユーザおよび対戦相手の強さ(戦力)を総コストに基づいて判断する例を示す。この総コストは、チームを構成する全ての選手キャラクタのコストの合計であり、チーム戦力の高さを表す指標情報となる。なお、この強さを表す指標情報として、レベル等の他の情報を用いてもよい。
例えば、対戦相手候補抽出手段152は、実在チームのリーグ内順位の上位2チームを成績A、リーグ内順位の下位2チームを成績C、それ以外の順位のチームを成績Bとし、成績A〜Cに応じた抽出処理を行う。例えば、ユーザの総コストをCtotalとしたとき、成績Bの実在チームに対応するチームから対戦相手候補を抽出する場合、(Ctotal−50)〜(Ctotal+50)の範囲内の強さを有する候補を抽出する。また、成績Aの実在チームに対応するチームから対戦相手候補を抽出する場合、Ctotal〜(Ctotal+100)の範囲内の強さを有する候補を抽出する。また、成績Cの実在チームに対応するチームから対戦相手候補を抽出する場合、(Ctotal−100)〜Ctotalの範囲内の強さを有する候補を抽出する。
特典設定手段153は、対戦相手候補抽出手段152によって抽出された対戦相手候補の強さ(戦力)が強いほど、対戦に勝利した場合に付与する特典が大きくなるように設定する。図27の例では、レベル23で総コスト385のユーザXとの対戦に勝利した場合の特典は、「12予想用ポイントおよび選手キャラクタ」と豪華であるのに対し、レベル14で総コスト325のユーザYとの対戦に勝利した場合の特典は「8予想用ポイント」だけである。
また、対戦相手候補提示手段154は、対戦相手候補抽出手段152によって抽出された対戦相手候補の情報(対戦相手リスト)を、ユーザの端末装置3へ送信することにより、ユーザに対戦相手候補を提示する。また、対戦相手候補提示手段154は、特典設定手段153によって設定された、対戦相手候補の強さに応じた特典の情報を、前記対戦相手候補の情報と併せて、ユーザの端末装置3へ送信する。
対戦実行手段155は、端末装置3にて、対戦相手候補提示手段154によって提示された対戦相手候補の中から対戦相手を選択する操作が行われた場合に、当該操作の情報を受信して、選択された対戦相手との対戦処理を実行する。
上記のように、各ユーザのチームが現実世界の実在チームに対応しており、対戦が予定されている相手チームの中から対戦相手候補を抽出する場合に、実在チームの実際の成績に連動させて、抽出する対戦相手候補の強さを変更する。これにより、実在チームが好成績ならばそれに対応するチームとのゲーム内対戦においても強い相手と対戦することになり、現実世界とリンクした斬新なチーム対戦が実現でき、興趣性の高いゲームを提供できる。
また、上述のとおり、本実施の形態では、ユーザの活躍予想が多く的中すれば、複数のロスターが所定期間ブースト状態となり、自己のチーム戦力を大きく向上させた状態で対戦することも可能である。よって、自己のチーム戦力が向上している間であれば、たとえ、好成績の実在チームに対応するチームと対戦する場合(すなわち、強めの対戦相手候補がリストアップされている場合)であっても、十分に勝機がある。ましてや、強めの対戦相手候補がリストアップされている場合には、それに勝利した場合に得られる特典も大きくなることから、自己のチーム戦力が向上している間に積極的に強めの対戦相手に挑むことは、大きな特典を獲得する絶好の機会でもある。このように、本実施の形態では、ユーザがゲーム内の状況を見極めながら、様々な戦略をたてて対戦を行うことができる高いゲーム性を有する。
ところで、上記では、ユーザが活躍を予想した実在選手の実際の活躍に応じてプラス評価(ポジティブ評価)がなされる構成について説明したが、活躍を予想した実在選手が守備エラー等をしたことに対してはマイナス評価(ネガティブ評価)がなされ、ゲーム上不利になることもある構成としてもよい。この構成を実現するために、図29に例示するように、第2関係情報の評価値には、実在選手をプラス評価するためのプラスの評価値と、実在選手をマイナス評価するためのマイナスの評価値とが含まれている。図29の例では、単打、二塁打、三塁打、本塁打、打点、盗塁、奪三振、無失点/イニングという現実事象についてプラスの評価値(+0.5〜+4ポイント)が設定され、三振、併殺打、守備エラー、被本塁打という現実事象についてマイナスの評価値(−1ポイント)が設定されている。
そして、ゲーム情報変更手段59は、評価値取得手段58によってプラスの評価値が取得された場合、ゲーム上有利になるようにユーザのゲーム情報を変更する一方、評価値取得手段58によって前記マイナスの評価値が取得された場合、ゲーム上不利になるようにユーザのゲーム情報を変更する。ここで、ゲーム上不利になるようにユーザのゲーム情報を変更するとは、ゲームの種類や内容に応じた様々なゲーム上のデメリットを発生させることである。一例を挙げると、強化ポイントをマイナスの評価値分だけ削減するというデメリットが考えられる。また、マイナスの評価となった実在選手に対応するロスターの選手キャラクタの能力(前記総合力)を、所定期間(例えば24時間)低下させるというデメリットが考えられる。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームであれば、レアアイテムが抽選される確率を所定回数(例えば1回)だけ低下させる(すなわち、希少価値の低いノーマルアイテムが抽選される確率を向上させる)というデメリットも考えられる。
このように、活躍を予想した実在選手が守備エラー等をすれば、ゲーム上不利になることもある構成を採用することにより、現実世界とゲームの世界との連動感が向上する。本構成により、ユーザは、自分が活躍予想をした実在選手の活躍の有無によって、ゲームが有利にも不利にもなることから、現実世界の野球の試合を、より緊張感を持って視聴し、活躍を予想した実在選手を応援するようになると考えられる。本構成により、現実世界とゲームとの融合性をより高めた興趣性の高いゲームを実現することができる。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の他の構成例を、図30、図44、図45の機能ブロック図等を参照しながら説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態では、ユーザの仲間が活躍予想をして設定したロスターを、ユーザの端末装置3で確認することを可能とする。そして、仲間のロスターを見たユーザが、仲間の活躍予想が良いと思ったような場合には、その仲間の予想に乗りかかる形で、仲間に予想用ポイントを設定することを可能とする。そして、ユーザが予想用ポイントを設定した仲間のロスターに対応する実在選手が現実世界で実際に活躍すれば、設定した予想用ポイントに応じて、ユーザにゲーム上のメリットが発生する構成とする。この構成を実現するゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を、以下に説明する。
図44に示すように、本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図39に示した各手段の他に、確認情報表示制御手段71(確認情報送信手段)および第2予想用ポイント設定手段72を備えている。
また、ゲームサーバ1がゲーム進行手段52等を備えている構成であってもよい。例えば、図30に示すように、本実施の形態のゲームサーバ1は、図4に示した各手段51〜61の他に、確認情報表示制御手段71および第2予想用ポイント設定手段72等を備えている構成とすることができる。
確認情報表示制御手段71は、ユーザの仲間のロスターを確認するための操作が行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、仲間のロスターに関する情報をゲーム画面に表示させる機能を有する。すなわち、確認情報表示制御手段71は、ユーザの端末装置3にて、事前登録手段55に登録されている、当該ユーザの仲間によって設定されたロスターを確認するための操作が行われた場合に、当該操作の情報を受信して、前記仲間のロスターに関する情報を、前記端末装置3に送信する。例えば、図13のメイン画面の仲間の表示領域87をクリックすることにより、図31の仲間画面に遷移する。この仲間画面には、ユーザの仲間リストが表示される。そして、リストアップされた各仲間の情報表示領域161には、仲間の写真またはアバタ、名前、レベル、総コスト、選手キャラクタの数などが表示される。また、仲間の情報表示領域161には、その仲間に設定されている予想用ポイントを表示する設定ポイント表示領域162が設けられている。そして、設定ポイント表示領域162に設けられている「ロスター確認」ボタン163を押すと、図32に例示する仲間のロスターを確認する画面に遷移する。すなわち、確認情報表示制御手段71は、ユーザの端末装置3での「ロスター確認」ボタン163の操作に応じて、データベースサーバ2から仲間のロスターの情報を読み出して図32に例示する画面データ(仲間のロスターに関する情報)を生成し、これを端末装置3に送信する。
次に、第2予想用ポイント設定手段72について説明する。第2予想用ポイント設定手段72は、ロスターを確認するための操作が行われた仲間に対して予想用ポイントを設定する操作が予想締切期限までに行われた場合に、当該操作の情報を端末装置3から受信して、当該仲間に対して予想用ポイントを設定する機能を有する。例えば、図32の画面で仲間のロスター、換言すれば、仲間が活躍を予想して設定したオーダーを確認したユーザは、その予想が良いと思えば、「その予想いいね」ボタン171を押すことにより、その仲間に予想用ポイントを設定することができる。また、「その予想いいね」ボタン171を連続して押すことにより、押された回数分の予想用ポイントを設定できる。仲間に設定された予想用ポイントは、設定ポイント表示領域172に表示される。また、「リセット」ボタン173を押せば、仲間に設定していた予想用ポイントの数をゼロにすることができる。第2予想用ポイント設定手段72は、ユーザの端末装置3での「その予想いいね」ボタン171の操作に応じて、仲間に対して予想用ポイントを設定する処理を実行する。図33には、第2予想用ポイント設定手段72がデータベースサーバ2の所定領域に記憶する、仲間に対する予想用ポイントの設定情報の一例を示す。同図に示すように、仲間のユーザIDと対応付けて、当該仲間に設定されている予想用ポイントの情報が記憶される。
なお、図32の画面には、メッセージ入力領域174および送信ボタン175というオブジェクトも表示される。そして、ユーザは、端末装置3を操作してメッセージ入力領域174に任意のメッセージを入力し、送信ボタン175を選択することによって、仲間にメッセージを送ることができる。端末装置3から送信されたメッセージを受信したゲームサーバ1は、送信先の仲間の端末装置3にメッセージが届いていることを伝える。図32では「今日もナイスな予想オーダーだね!」というメッセージをユーザが入力した例を示している。予想用ポイントを設定される側にとって、仲間から自分の予想オーダーを褒めるメッセージを受け取れば、その仲間と親密な関係を築くきっかけにもなる。このように、仲間のロスターを確認して予想用ポイントを設定できる画面で、仲間へのメッセージ送信を可能とすることにより、仲間同士で、予想オーダーを話題としたコミュニケーションの活性化が期待できる。
また、図32の画面の「戻る」ボタン176を押せば、図31の仲間画面に遷移する。この仲間画面では、各仲間に設定されている予想用ポイントが、設定ポイント表示領域162に表示される。仲間に対する予想用ポイントの設定・変更は、予想締切期限まで可能である。
そして、ゲーム情報変更手段59は、現実世界のMLBの試合の終了後、予想用ポイントが設定された仲間のロスターに対応する実在選手の評価値が所定の基準を満たす場合に、当該予想用ポイントに応じて特典を付与すべく(例えばゲーム上有利になるように)ユーザのゲーム情報を変更する。ここで、「評価値が所定の基準を満たす」の例としては、評価値が予め定められた閾値を超えることである。本実施の形態のように仲間が複数のロスターを設定している場合は、全ロスターに対応する全実在選手の評価値の合計が、予め定められた閾値(例えば30)を超えている場合に、所定の基準を満たすとすることができる。
「評価値が所定の基準を満たす」のその他の例を次に示す。なお、「仲間のロスターに対応する実在選手の評価値」のことを、ここでは「仲間が獲得した評価値」と記載する。仲間が獲得した評価値がゲーム全体の平均値を超えている場合に、所定の基準を満たすとすることができる。つまり、ゲームサーバ1は、ロスター設定を行った全ユーザを対象として、各ユーザが獲得した評価値を求め、その全体平均を算出する。この評価値の全体平均と仲間の評価値とを比較して、後者の方が大きい場合に、所定の基準を満たすとする。
上記の例のように、ユーザが予想用ポイントを設定した仲間に関し、当該仲間が獲得した評価値が所定の基準を満たせば、ゲーム情報変更手段59は、予想用ポイントに応じてユーザにメリットを付与する。例えば、仲間が獲得した評価値と、ユーザが仲間に設定した予想用ポイントとを積算して算出されるポイント数の強化ポイントを、ユーザに付与する。また、ユーザの所有する選手キャラクタの能力を所定期間向上させたり、アイテムを付与したり、レアアイテムの抽選確率を上昇させる等の、上述した様々なメリットをユーザに付与してもよい。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図44に示すように、図39に示した各手段の他に、確認情報表示制御手段71および第2予想用ポイント設定手段72を備えている構成である。本実施の形態の構成により、仲間の予想に乗りかかる形で、仲間に予想用ポイントを設定することが可能となる。すなわち、相手の予想に乗りかかるという今までにない斬新なゲーム内交流を実現する。また、本構成により、ユーザが所有していない選手キャラクタに対応する実在選手に対しても、仲間のロスター(予想オーダー)を介して、間接的に活躍予想をすることが可能となる。すなわち、ユーザが一人で所有する選手キャラクタには限界があるが、仲間を多く作れば作るほど、仲間の予想に乗りかかる形で、活躍予想ができる範囲を拡大することが可能となる。この構成により、各ユーザは、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。そして、各ユーザに仲間が増えることにより、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
なお、仲間に対して予想用ポイントを設定できる構成は、評価値を用いない構成、すなわち、図44の構成から第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を省略した構成としても、上記と同様の効果を奏する。この場合、ゲーム情報変更手段59は、予想用ポイントが設定された仲間のロスター(登録キャラクタ)に対応する実在選手(実在物)が所定の活躍をしたと判断した場合に、当該予想用ポイントに応じて特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更するものとする。なお、実在選手が所定の活躍をしたことの判断は、図38の活躍判断情報などに基づいて行うことができる。
ところで、仲間に対して設定できる予想用ポイントには、上限を設けることができる。以下には、仲間に対して設定できる予想用ポイントの上限を、仲間同士の2人の親密度に応じて可変する構成について説明する。
図45に示すように、本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図44に示した各手段の他に、親密度付与手段73および第2上限管理手段74を備えている。また、図30に示すように、ゲームサーバ1がゲーム進行手段52等を備えている構成において、親密度付与手段73および第2上限管理手段74を備えている構成とすることができる。
親密度付与手段73は、仲間関係が成立している2人のユーザの何れか一方から相手の仲間に対して予想用ポイントの設定が行われた場合に、当該2人のユーザに対して親密さを示す親密度を付与する機能を有する。本実施の形態の親密度付与手段73は、2人のユーザの何れか一方から相手の仲間に対して予想用ポイントの設定が行われる毎に、所定値(例えば1)の親密度を付与するようになっている。親密度付与手段73は、例えば図34に示すように、仲間情報を一意に識別する仲間情報IDと対応づけて、2人のユーザに付与された親密度をデータベースサーバ2(記憶装置)に記憶する、親密度記憶制御機能を備える。
例えば、図31に示すように、ユーザAが、3人の仲間「ユーザB、ユーザC、ユーザD」に対して、予想用ポイントを設定した場合について説明する。予想締切期限が過ぎてユーザによる予想の設定操作が締め切られた場合、親密度付与手段73は、ユーザAとユーザBとの仲間ペア、ユーザAとユーザCとの仲間ペア、ユーザAとユーザDとの仲間ペアのそれぞれに対して、親密度を「1」ずつ付与する。また、ユーザBもユーザAに対して予想用ポイントを設定していた場合には、ユーザAとユーザBとの仲間ペアには、さらに親密度が「1」追加される。ユーザCやユーザDがユーザAに対して予想用ポイントを設定していた場合も同様である。
第2上限管理手段74は、仲間に対して設定できる予想用ポイントに上限を設け、2人のユーザの前記親密度の値が高いほど、相手の仲間に対して設定できる予想用ポイントの上限を高く設定する機能を備える。例えば、親密度が「10未満」の場合の予想用ポイントの上限を「5ポイント」、「10〜29」の場合の上限を「10ポイント」、「30〜39」の場合の上限を「15ポイント」、「40〜49」の場合の上限を「20ポイント」、「50以上」の場合の上限を「30ポイント」とすることができる。第2上限管理手段74は、例えば図34に示すように、仲間情報IDと対応づけて、2人のユーザに付与された親密度に応じた前記上限の情報を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶して2人のユーザ間の上限管理を行う。
図34の例では、ユーザID=“000001”のユーザAとユーザID=“000002”のユーザBとのペアの親密度は「18」であり、ユーザA・B間ではお互い相手の仲間に対して設定できる予想用ポイントの上限は「10ポイント」である。また、ユーザAとユーザID=“000005”のユーザCとのペアの親密度は「28」であり、ユーザA・C間ではお互い相手の仲間に対して設定できる予想用ポイントの上限は「15ポイント」である。このように、同じユーザAでも、ユーザBには10ポイントまで、ユーザCには15ポイントまでというように、相手との親密度によって設定できる予想用ポイントの上限が異なっている。図32に示すように、仲間のロスターを確認して予想用ポイントを設定する画面には、当該仲間に設定可能な予想用ポイントの上限表示領域177が設けられている。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図45に示すように、図44に示した各手段の他に、親密度付与手段73および第2上限管理手段74を備えている構成である。本構成により、仲間同士で相手の予想に乗りかかり合うことによって2人の親密度が向上し、相手の仲間に設定できる予想用ポイントの上限も高くなる。上限が高くなれば、より多くの予想用ポイントを仲間に設定できるので、予想が的中したときにユーザが獲得できるメリットをより大きくできる。よって、各ユーザは、より大きなメリットを得るために、積極的に仲間に対して予想用ポイントを設定しようとする動機付けを与えられることになる。これにより、仲間の予想に乗りかかるというゲーム内の交流が増加するので、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
なお、評価値を用いない構成、すなわち、図45の構成から第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を省略した構成としても、上記と同様の効果を奏する。
また、上述の実施の形態では、図15に示すように、予想用ポイントをゲーム内で視覚化された星の形をしたオブジェクトと対応付けて、オブジェクトを介して予想用ポイントを設定する例を説明したが、予想用ポイントの設定操作はこれに限定されない。例えばユーザが設定したい予想用ポイントの数値を、画面内の図示しない入力欄に入力するようにしてもよい。また色や模様によって1単位、5単位、10単位等の価値(ポイント数)の異なるオブジェクトを用意して、予想用ポイントを5単位、10単位でまとめて設定できるようにしているが、予想用ポイント自体に、例えば、金ポイント、銀ポイント等の付加価値の違いを持たせることも可能である。例えば、ユーザが「対戦モード」で相手との対戦に勝利した場合は予想用ポイントとして「金ポイント」を獲得でき、対戦に敗北した場合は「金ポイント」よりも価値の低い「銀ポイント」を獲得できるようにする。例えば「金ポイント」の1ポイントは、「銀ポイント」の5ポイント分の価値を有するものとする。よって、ゲーム情報変更手段59は、ロスターまたは仲間に対して設定された予想用ポイントが「銀ポイント」の場合よりも、「金ポイント」の場合の方が、ゲーム上有利になる程度を大きくする。
また、上述の実施の形態では、ロスターに対して設定できる予想用ポイント(第1予想用ポイント)と、仲間に対して設定できる予想用ポイント(第2予想用ポイント)とは同じものであり、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを、ロスターにも仲間にも設定できる構成について説明した。すなわち、ロスターに対して設定できる予想用ポイントを第1予想用ポイントとし、仲間に対して設定できる予想用ポイントを第2予想用ポイントとした場合、上述の実施の形態では、「第1予想用ポイント=第2予想用ポイント」である。この場合、ゲーム内で共通の予想用ポイントをユーザが入手し、手持ちの予想用ポイントの範囲内で、その予想用ポイントをロスターに使用するか仲間に使用するかを考えてゲームをプレイするというゲーム性を有する。
一方、ロスターに対して設定できる第1予想用ポイントと、仲間に対して設定できる第2予想用ポイントとを、別々のポイントとして管理することもできる。この場合、予想用ポイント記憶制御手段は、第1予想用ポイントおよび第2予想用ポイントを記憶装置に記憶する場合、両者を別の記憶領域に記憶するように制御する。第1予想用ポイントまたは第2予想用ポイントのゲーム内での入手例としては、ユーザが「対戦モード」で相手との対戦に勝利した場合は、第1予想用ポイントおよび第2予想用ポイントが両方とも獲得でき、対戦に敗北した場合は、第1予想用ポイントまたは第2予想用ポイントの何れか一方が抽選により獲得できるようにする。
また、仲間に対しては予想用ポイントを設定できるが、ロスターに対しては予想用ポイントを設定できない構成とすることも可能である。すなわち、活躍予想のバリエーションとしては、次に示す(a)〜(d)の4つの構成の何れもが採用可能である。(a)ロスターを設定することによる活躍予想のみ可能とし、予想用ポイントを用いた付加的な活躍予想はできない構成とする。(b)ロスターを設定することによる活躍予想、およびロスターに対して予想用ポイントを設定することによる付加的な活躍予想が可能な構成とする。(c)ロスターを設定することによる活躍予想、および仲間に対して予想用ポイントを設定することによる付加的な活躍予想が可能な構成とする。(d)ロスターを設定することによる活躍予想、およびロスターにも仲間にも予想用ポイントを設定できるようにして付加的な活躍予想も可能な構成とする。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の他の構成例を、図46の機能ブロック図等を参照しながら説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態では、各ユーザが活躍予想をして設定したロスターに対応する実在選手の活躍度(前記の評価値)に基づいて、各ユーザのゲーム内のランキングをとる構成について説明する。このランキングは、各ユーザの活躍予想がどの程度的中したのかを、全ユーザを対象にして比較した結果である。
この構成のゲームサーバ1は、図46に示すように、主に、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c、事前登録手段55、現実事象受付手段56、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58、ランキング管理手段191およびランキング表示手段83を備えている。
ランキング管理手段191は、ユーザのロスター(登録キャラクタ)に対応する実在選手(実在物)の評価値に基づいて、各ユーザのゲーム内のランキングを管理する機能を有する。以下、このランキング管理について説明する。
前述のように、評価値取得手段58は、ユーザが設定したロスターに対応する実在選手の活躍度を示す評価値を、例えば図17に示す第2関係情報に基づいて取得する。例えば、単打2本、本塁打1本、打点4の活躍をした実在選手の場合、2(安打)×1ポイント+1(本塁打)×4ポイント+4(打点)×1ポイント=10ポイントの評価値が算出される。評価値取得手段58は、MLBの試合が終了した後、ユーザが設定した全てのロスター(本実施の形態では16名のロスター)に対応する実在選手の評価値を取得する。そして、ゲームサーバ1は、ユーザが設定した全てのロスターに対応する実在選手の評価値の合計(または平均でもよい)を算出する。この評価値の合計は、ユーザの活躍予想がどの程度的中したのかを示す予想的中度である。この評価値の合計の算出は、全ユーザのロスターに対して実行される。
そして、ランキング管理手段191は、全ユーザを対象にして、前記評価値の合計(予想的中度)を比較したランキングを集計する。
次に、第2関係情報記憶制御手段57が記憶装置20に記憶する第2関係情報の他の例を、図47〜図49に示す。そして、これらの第2関係情報に基づいて取得した評価値を使用したランキング管理の例を、以下に説明する。
図47〜図49の第2関係情報では、野手(図47)、先発投手(図48)、リリーフ投手(図49)に分けて、現実事象と評価値との対応関係を定めている。現実事象は、実在選手の現実世界での活躍内容を表すものである。また、評価値は、実在選手の活躍の程度を示すものである。この評価値には、ゲーム内で使用する別の名称を付すこともできる。本実施の形態では、評価値のことを「基本ポイント」と称するものとする。
実在選手の活躍の程度を示す評価値は、活躍レベル1〜5によって、5段階(基本ポイントが15、30、60、120、240)に分けられている。そして実在選手には、その活躍レベルに応じて、15、30、60、120、240の中の何れかの基本ポイントが付与される。なお、図49に示すように、リリーフ投手のみ活躍レベル5が存在しないが、リリーフ投手にも活躍レベル5を設けてもよい。なお、例えば本塁打を3本以上打った等の特別な活躍をした実在選手には、ボーナスポイントを追加してもよい。
図47に示すように、野手である実在選手が、現実世界の試合で「1安打」、「盗塁」、「四球」の少なくとも1つの現実事象を生じさせた場合(活躍レベル1)、当該実在選手の評価値は、「15基本ポイント」となる。また、実在選手が、現実世界の試合で「2安打」、「2塁打」、「1打点」の少なくとも1つの現実事象を生じさせた場合(活躍レベル2)、当該実在選手の評価値は、「30基本ポイント」となる。また、実在選手が、現実世界の試合で「3安打以上」、「2打点」、「三塁打」、「本塁打」の少なくとも1つの現実事象を生じさせた場合(活躍レベル3)、当該実在選手の評価値は、「60基本ポイント」となる。また、実在選手が、現実世界の試合で「本塁打2本以上」、「3打点以上」、「決勝打点」の少なくとも1つの現実事象を生じさせた場合(活躍レベル4)、当該実在選手の評価値は、「120基本ポイント」となる。また、実在選手が、現実世界の試合で「4打点以上」、「サイクルヒット」の少なくとも1つの現実事象を生じさせた場合(活躍レベル5)、当該実在選手の評価値は、「240基本ポイント」となる。
ここで、ある実在選手が2安打4打点の活躍をした場合を例に挙げて説明する。図47の第2関係情報に基づけば、2安打は活躍レベル2であり、4打点は活躍レベル5である。この場合、活躍レベルが最も高い「活躍レベル5」を適用し、実在選手の評価値を「240基本ポイント」とする。このように、実在選手が生じさせた現実事象(活躍内容)によっては複数の活躍レベルに該当する場合があるが、その場合には、最も高い活躍レベルを適用して評価値を決定する。この評価値の決定処理は、評価値取得手段58により実行される。
また、図48に示す先発投手に関する第2関係情報、および図49に示すリリーフ投手に関する第2関係情報を用いた場合も、図47に示す野手に関する第2関係情報と同様にして、実在選手の活躍レベルに応じた評価値が決定される。
そして、ゲームサーバ1は、ユーザが設定した全てのロスターに対応する実在選手の評価値の合計(予想的中度)を算出する。図50には、ユーザID=“000001”のロスターを例に挙げて、評価値の合計の算出例を示している。図50の例では、ロスター番号1〜16の各ロスターに対応する実在選手の評価値の合計は、「975基本ポイント」となっている。
そして、ランキング管理手段191は、全ユーザを対象にして、評価値の合計を比較したランキングを集計する。例えば、ランキング管理手段191は、図51Aに示すように、各ユーザのユーザIDと対応付けた評価値の合計を記憶装置20(データベースサーバ2等)に記憶し、それを降順または昇順に並べてゲーム内のランキングを管理する。
なお、ランキング管理手段191は、ゲーム内の全ユーザを対象としたランキングだけではなく、仲間内のランキング(ユーザとその仲間を対象とした仲間グループのランキング)も管理する。
このように、図17に例示する第2関係情報、または図47〜図49に例示する第2関係情報の何れを用いて実在選手の評価値を取得し、ランキングを管理してもよい。
次に、ユーザがロスターに設定した予想用ポイントを加味したゲーム内ランキングを管理する構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図52に示すように、図46に示した各手段の他に、所有ポイント記憶制御手段51d(予想用ポイント記憶制御手段)、第1予想用ポイント設定手段60および総合ポイント算出手段192を備えている。
ここで、所有ポイント記憶制御手段51dおよび第1予想用ポイント設定手段60は既に説明済みである。総合ポイント算出手段192は、ロスターに対応する実在選手の評価値(基本ポイント)に、当該ロスターに設定されている予想用ポイントを加味して、当該登録キャラクタについての総合ポイントを算出する機能を有する。
総合ポイント算出手段192は、例えば、ロスターに対応する実在選手の評価値と、当該ロスターに設定されている予想用ポイントとを積算して、総合ポイントを算出する。図50には、ユーザID=“000001”のロスターを例に挙げて、総合ポイントの算出例を示している。例えば、ロスター番号=1のロスターに対応する選手ID=0057の評価値は「60基本ポイント」であり、当該ロスターに設定されている予想用ポイントは「15ポイント」である。よって、ロスター番号=1のロスターの総合ポイントは、60×15=900ポイントとなる。同様に、ロスター番号2〜16の各ロスターに対する総合ポイントも、評価値と予想用ポイントとの積により算出される。
そして、ゲームサーバ1は、ユーザが設定した全てのロスターの総合ポイントの合計(予想用ポイントを加味した予想的中度)を算出する。図50の例では、ロスター番号1〜16の各ロスターの総合ポイントの合計は、「2235ポイント」となっている。
そして、ランキング管理手段191は、全ユーザを対象にして、総合ポイントの合計を比較したランキングを集計する。例えば、ランキング管理手段191は、図51Bに示すように、各ユーザのユーザIDと対応付けた総合ポイントの合計を記憶装置20(データベースサーバ2等)に記憶し、それを降順または昇順に並べてゲーム内のランキングを管理する。
また、図53に示すように、ゲームサーバ1が、ランキング管理手段191が管理しているユーザのゲーム内のランキングに基づいて、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更手段194を備えている構成としてもよい。ここで、ランキング管理手段191が管理しているユーザのゲーム内のランキングとは、評価値(基本ポイント)に基づくランキングであってもよいし、総合ポイントに基づくランキングであってもよい。あるいは、後述するコストパフォーマンスに基づくランキングであってもよい。ゲーム情報変更手段194は、例えば、ランキング管理手段191が管理しているゲーム内の全ユーザを対象としたランキングが上位n位まで又は上位m%までに含まれるユーザに対して、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。
ここで、特典の例としては、アイテム、選手キャラクタ、ポイント等をユーザに付与したり、ユーザの所有する選手キャラクタの能力を所定期間だけ高めたり、レアアイテムの抽選確率を上昇させたりする前述の様々な特典を適用できる。
また、ゲームサーバ1は、図46、図52および図53に示すように、ランキング管理手段191が管理しているランキングに関する情報を、ゲーム画面に表示させるランキング表示制御手段193を備えている。ランキング表示制御手段193は、ユーザの端末装置3にてランキングを確認するための操作が行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、ランキングに関する情報をゲーム画面に表示させる表示制御を行う。すなわち、ランキング表示制御手段193は、ランキングに関する情報(ランキングを表示するゲーム画面データ)をユーザの端末装置3に送信する。
ここで、ランキング表示制御手段193の表示制御によるランキングの表示例を示す。図14に示すゲーム画面において、画面切り替えタブ111の中の「ランキング」タブが選択されることによって、ランキング表示制御手段193は、図54に例示するランキング画面データを端末装置3に送信する。
ランキング画面には、ランキング表示領域180が設けられており、ここにランキング管理手段191が管理している各種ランキングが表示される。本実施の形態では、ランキング表示領域180には、「基本ポイントランキング」、「総合ポイントランキング」、「コストパフォーマンスランキング」の3種類のランキングの何れか表示される。ランキング表示領域180内のランキング種別表示領域182には、現在表示されているランキング(前記3種類のランキングの何れか)が表示されている。図54の画面には、「総合ポイントランキング」が表示されている例を示している。3種類のランキングの表示切り替えは、ランキング種別表示領域182の左右に表示されている矢印183を選択する操作によって可能である。
ここで、「基本ポイントランキング」とは、前述の評価値(基本ポイント)に基づくランキングである。「基本ポイント」には、予想用ポイントによる倍率が含まれないため、「基本ポイントランキング」は、ロスターに対応する実在選手の純粋な活躍度(予想的中度)によるランキングである。
また、「総合ポイントランキング」とは、評価値(基本ポイント)と予想用ポイントとの積により算出される前述の総合ポイントに基づくランキングである。つまり、「総合ポイントランキング」は、予想用ポイントによる予想の重み付けを含む予想的中度によるランキングである。また、ロスターに対応する実在選手の評価値Eと、ロスターに設定された予想用ポイントの数Pとを積算した値の強化ポイントをユーザに付与する構成の場合、総合ポイントとは、ユーザが獲得した強化ポイントと一致する。よって、「総合ポイントランキング」は、ユーザが獲得した強化ポイントを競うランキングでもある。
また、「コストパフォーマンスランキング」とは、ロスターに対応する実在選手の評価値(基本ポイント)をコストで割って算出された「コストパフォーマンス(以下、CPと呼称する)」に基づくランキングである。前述のように、選手キャラクタ(それに対応する実在選手)には、能力の高さに応じた「コスト」というパラメータが設定される(図5参照)。このコストが高い選手キャラクタに対応する実在選手ほど、現実世界で活躍する見込みが高いと言える。「CP」は、「基本ポイント」を「コスト」で割ることで、コスト当たりの基本ポイントを算出したものであり、効率よく基本ポイントを獲得したことの指標となる。
図50には、ユーザID=“000001”のロスターを例に挙げて、CPの算出例を示している。例えば、ロスター番号=1のロスターに対応する選手ID=0057の評価値は「60基本ポイント」であり、当該ロスターとして選手キャラクタのコストは「20」である。よって、ロスター番号=1のロスターのCPは、60/20=3.0となる。同様に、ロスター番号2〜16の各ロスターに対するCPも、評価値をコストで割って算出される。
そして、ゲームサーバ1は、ユーザが設定した全てのロスターのCPの合計を算出する。図50の例では、ロスター番号1〜16の各ロスターのCPの合計は、「86.0」となっている。そして、ランキング管理手段191は、全ユーザを対象にして、CPの合計を比較したランキングを集計し、「CPランキング」を管理する。
また、本実施の形態では、ランキングの集計期間を「デイリー」、「ウイークリー」、「マンスリー」、「シーズン」の4種類の中から任意に選択できるようになっている。図54に示すように、ランキング表示領域180内の集計期間表示領域184には、現在選択されている集計期間(前記4種類の集計期間の何れか)が表示される。例えば、集計期間表示領域184を選択することによりプルダウンメニューが開き、前記4種類の集計期間の何れか1つを選択できるようになっている。
また、図54のランキング画面には、ランキング対象者選択タブ181が表示される。このランキング対象者選択タブ181には、「全ユーザ」、「選手」、「仲間」の3つのタブが含まれており、何れかのタブを選択することにより、ランキング対象者を切り替えることができるようになっている。図54の画面は、全ユーザのタブが選択されている例を示している。
「全ユーザ」を対象とした全ユーザランキングとは、ゲームをプレイしている全てのユーザを対象としたランキングである。「基本ポイントランキング」、「総合ポイントランキング」、「CPランキング」の何れのランキングも、「全ユーザ」を対象として表示される。また、ユーザ自身および仲間の名前等のランキング情報は、強調して表示される。例えば、図54に示すように、ユーザの名前等が太字で強調表示される。その他、文字色や書体を変えたり、目印やアンダーラインを付加したりする等により強調表示してもよい。
また、「選手」を対象とした選手ランキングとは、全てのMLBの実在選手の中で、基本ポイントを獲得した実在選手を対象としたランキングである。このランキングは、選手を対象としているため、「基本ポイントランキング」および「CPランキング」のみであり、「総合ポイントランキング」は存在しない。図55に、選手ランキングの表示画面の一例を示している。ユーザが設定しているロスターに対応する選手のランキング情報は、強調表示される。これにより、例えば上位ランキングに入っている選手をユーザがロスターとして設定していたか否かが画面上で認識できる。このランキングでは、実際に活躍した実在選手を確認できるため、今後の試合の予想材料にすることができる。
また、「仲間」を対象とした仲間ランキングとは、ユーザの仲間グループのみを対象としたランキングである。「基本ポイントランキング」、「総合ポイントランキング」、「CPランキング」の何れのランキングも、仲間ランキングとして表示される。図56に、仲間ランキングの表示画面の一例を示している。また、ユーザ自身のランキング情報は、強調して表示される。このランキングでは、仲間同士のランキングを一目で確認することができる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、図46に示すように、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置20に記憶する第1関係情報記憶制御手段50と、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置20に記憶するキャラクタ記憶制御手段(所有キャラクタ記憶制御手段51c)と、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタ(ロスター)として選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録手段55と、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段56と、前記現実事象と、当該現実事象を生じさせた前記実在物を評価するための評価値との関係を示す第2関係情報を予め記憶装置20に記憶する第2関係情報記憶制御手段57と、前記登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値を、前記第2関係情報に基づいて取得する評価値取得手段58と、前記評価値に基づいて、各ユーザのゲーム内のランキングを管理するランキング管理手段191と、前記ランキング管理手段191が管理しているランキングに関する情報を、ゲーム画面に表示させるランキング表示制御手段193と、を備える構成である。なお、前述の「基本ポイントランキング」、「総合ポイントランキング」、「CPランキング」は、全て評価値を用いたものであり、評価値に基づくゲーム内のランキングの一例である。
この構成により、ユーザが活躍予想をして設定した登録キャラクタ(ロスター)の活躍度(すなわち予想的中度)に基づくゲーム内のランキングが集計され、ゲーム画面に表示される。これにより、ゲーム内で各ユーザが予想的中度を競うゲーム環境が実現され、ゲームの興趣性を高めることができる。また、言うまでもなく、本構成は、前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
上記の構成において、ゲーム管理装置は、図52に示すように、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを記憶装置に記憶する予想用ポイント記憶制御手段(所有ポイント記憶制御手段51d)と、前記登録キャラクタに対して前記予想用ポイントを設定する操作が前記期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、当該登録キャラクタに対して当該予想用ポイントを設定する第1予想用ポイント設定手段60と、前記登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値に、当該登録キャラクタに設定されている前記予想用ポイントを加味して、当該登録キャラクタについての総合ポイントを算出する総合ポイント算出手段192と、をさらに備え、前記ランキング管理手段191は、前記総合ポイントに基づいて、各ユーザのゲーム内のランキングを管理することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが活躍予想をして設定した登録キャラクタ(ロスター)の活躍度に予想用ポイントを加味したゲーム内のランキングが集計され、ゲーム画面に表示される。これにより、予想用ポイントを加味した予想的中度を競うゲーム環境が実現され、ゲームの興趣性をさらに高めることができる。また、言うまでもなく、本構成は、前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
また、図46または図52に記載の構成において、ゲーム管理装置は、前記ランキング管理手段191が管理しているユーザのゲーム内のランキングに基づいて、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更手段194をさらに備えることが望ましい。例えば、ゲーム情報変更手段194は、ランキング管理手段191が管理しているゲーム内のランキングが上位n位(nは自然数)まで又は上位m%(0<m<100)までに含まれるユーザに対して、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。
この構成によれば、ランキング上位者等に特典が付与されるので、特典が獲得できるランキングを目指して積極的にプレイする動機付けをユーザに与えることができる。これにより、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の他の構成例を、図57の機能ブロック図等を参照しながら説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
前述の実施の形態では、ユーザが対戦プレイ等を行って入手した予想用ポイントを、登録キャラクタ(ロスター)に手動で設定できる構成について説明した。これに対して、本実施の形態では、ユーザが登録キャラクタを適用したゲームプレイを期限までに行うことによって、そのゲーム結果に応じて、登録キャラクタに予想用ポイントが自動設定される構成について説明する。この場合の予想用ポイントは、その数および設定対象のいずれについてもユーザは関与せず、自動的に設定される。
ここで、登録キャラクタに自動設定される予想用ポイントを、「自動設定ポイント」と呼称する。また、予想用ポイントが自動設定される構成においても、後述するように、予想用ポイントをユーザが任意の登録キャラクタに追加設定することを可能としてもよい。この任意に設定することが可能な予想用ポイントを「任意設定ポイント」と呼称する。
この構成のゲームサーバ1は、図57に示すように、主に、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c(キャラクタ記憶制御手段)、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59および自動設定手段211を備えている。自動設定手段211以外の各手段については既に説明済みであり、以下、主に、自動設定手段211について説明する。
自動設定手段211は、登録キャラクタ(本実施の形態ではロスター)を適用したゲームプレイが期限(前述の予想締切期限)までに行われた場合に、当該ゲームプレイの実行結果に基づいて、所定のゲーム結果を発生させた登録キャラクタに対して自動設定ポイントを自動的に設定する機能を有する。ここで、登録キャラクタを適用したゲームプレイの例として、本実施の形態では、ロスターを適用した対戦モードでのゲームプレイ、すなわち、ユーザが設定したロスターからなる野球チームが、対戦相手と野球の試合を行う対戦プレイを例に挙げる。なお、対戦相手としては、他のユーザの野球チームであってもよいし、ゲームサーバ1のCPU11であってもよい。
つまり、本実施の形態では、ユーザは、手持ちの選手キャラクタに対応する実在選手の中から現実世界で活躍しそうな実在選手を予想し、予想した実在選手に対応する選手キャラクタを、ロスターとして、予想締切期限までに事前に設定する。さらに、ユーザが、ロスターからなる自分のチームを対戦相手と対戦させるゲームプレイを、予想締切期限までに行うことによって、そのゲームプレイの実行結果に応じて、所定のゲーム結果を発生させたロスターに自動設定ポイントが自動設定されるのである。ここで、ゲームプレイの実行結果は、ロスターを用いた野球の試合のシミュレーション結果とすることができる。ゲームサーバ1は、例えばAI(Artificial Intelligence)プログラムにより、ユーザのチームおおび相手チームの各ロスターの能力、コスト等のパラメータに基づいて、野球の試合のシミュレーションを実行する。
ここで、ロスターに自動設定ポイントを自動設定するための条件となる「所定のゲーム結果」の例を図58に示す。同図に示すように、ロスターが野手の場合、単打、二塁打、三塁打、本塁打の何れかのヒットを打つ、打点を挙げる、盗塁に成功する等のゲーム結果(シミュレーション結果)を対戦ゲームで生じさせた場合に、そのロスターに所定の自動設定ポイント(例えば、一律1ポイント)が自動で設定される。例えば、あるロスターが対戦プレイで単打2本、二塁打1本を打った場合、当該ロスターには合計3ポイントの自動設定ポイントが自動設定される。また、ロスターが投手の場合、三振を奪う、勝利投手になる、セーブする等のゲーム結果を対戦ゲームで生じさせた場合に、そのロスターに所定の自動設定ポイント(例えば、一律1ポイント)が自動で設定される。
図58に示すゲーム結果の情報は、ゲームサーバ1が記憶装置20に予め記憶している。自動設定手段211は、対戦プレイの実行により、図58に例示するゲーム結果が生じた場合に、当該ゲーム結果を生じさせたロスターに自動的に1ポイントの自動設定ポイントを設定する。なお、自動設定ポイントを自動設定するタイミングは、対戦プレイ中に所定のゲーム結果が生じる毎に設定することとしてもよいし、対戦プレイの終了後にまとめて設定することとしてもよい。自動設定手段211がロスターに設定した自動設定ポイントの情報は、データベースサーバ2等に記憶される(図16参照)。
そして、前述のように、ゲーム情報変更手段59は、現実事象受付手段56によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、ロスターに対応する実在選手が所定の現実事象を生じさせる活躍をしたと判断した場合に、当該ロスターに設定された自動設定ポイントが大きいほどより大きな特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。
ところで、図57には、前述の第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を具備しない構成例を示したが、図59に示すように、ゲームサーバ1がこれらの手段57・58を備える構成とすることもできる。この構成によれば、ロスターに対応した実在選手の現実世界での活躍内容(例えば、単打か本塁打か等)に応じて異なる評価値を設定することができる(図17参照)。よって、実在選手の活躍に対してきめ細かな評価が可能となり、ゲーム性を高めることができる。
次に、ロスターについてのゲーム結果と自動設定ポイントとの対応関係を、予め記憶装置に記憶しておき、ゲーム結果によって(つまり、対戦プレイにおけるロスターの仮想的な活躍の程度によって)、自動設定される自動設定ポイントを異ならせることが可能な構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図57または図59に示す構成において、図60に示すように、さらに自動設定ポイント情報記憶制御手段212を備えている。なお、図60では、第2関係情報記憶制御手段57および評価値取得手段58を具備する構成例を示しているが、これらの手段57・58を省略することもできる。
自動設定ポイント情報記憶制御手段212は、前記所定のゲーム結果と、当該ゲーム結果を発生させたロスターに対して自動的に設定される自動設定ポイントと、の対応関係を示す自動設定ポイント情報を、予め記憶装置20に記憶する機能を有する。そして、自動設定手段211は、前記自動設定ポイント情報に基づいて、前記所定のゲーム結果を発生させたロスターに対して自動設定ポイントを自動的に設定する。自動設定ポイント情報の一例を、図61に示す。同図の例では、ロスターのポジションが野手、先発投手、リリーフ投手の3つに分けて、自動設定ポイント情報を定めている。
ロスターが野手の場合、ゲーム結果の情報として、単打、二塁打、三塁打、本塁打、打点(1打点毎)、盗塁、四球の情報が記憶される。そして、これらのゲーム結果に対応する自動設定ポイントとしては、単打が1、二塁打が2、三塁打が3、本塁打が4、打点が2、盗塁が1、四球が1というポイントが設定されている。また、ロスターが先発投手の場合、アウト取得が1、奪三振が1、勝利が5、勝利且つ防御率<3.00が7、勝利且つ防御率<2.00が10という自動設定ポイントが対応づけられている。また、ロスターがリリーフ投手の場合、アウト取得が2、奪三振が2、セーブが5、投球回数≧1且つWHIP≦1.00が7、セーブ且つWHIP=0.00が9という自動設定ポイントが対応づけられている。ここで、WHIP(Walks plus Hits per Inning Pitched)とは、投球回あたりに与えた四球・被安打数の合計である。なお、ゲーム結果には、各ゲーム結果を一意に識別する結果IDが設けられており、ゲームサーバ1内では各ゲーム結果が結果IDによって管理される。
図61の自動設定ポイント情報に基づけば、例えば、野手のロスターが対戦プレイで単打2本、二塁打1本を打った場合、当該ロスターには合計4ポイントの自動設定ポイントが自動設定される。また、先発投手のロスターが対戦プレイで1アウトを取得する毎に1ポイント、さらに1奪三振毎に1ポイントの自動設定ポイントが、当該ロスターに自動設定される。また、一般的に先発投手より投球回数が少ないリリーフ投手のロスターの場合、対戦プレイで1アウトを取得する毎に2ポイント、さらに1奪三振毎に2ポイントの自動設定ポイントが、当該ロスターに自動設定される。
本構成によれば、ロスターを適用したゲームプレイのゲーム結果(ロスターの仮想的な活躍内容)に応じて、ロスターに異なる自動設定ポイントを自動設定することができ、ゲーム性を高めることができる。
ユーザが、予想締切期限前に、対戦プレイを複数回行うことにより、ロスターに自動設定される自動設定ポイントは累積的に増加する。
ところで、各ロスターに自動設定される自動設定ポイントには、上限を定めることができる。この上限とは、1のロスターに対して設定できる自動設定ポイントの上限であってもよいし、複数のロスターに対する自動設定ポイントの合計の上限であってもよい。本実施の形態では、1のロスターに対して設定できる自動設定ポイントに上限を設ける例について説明する。例えば1つのロスター当たりの上限を30ポイントなど、任意に設定できる。
また、前記の上限は、ユーザの仲間数によって変化し、ユーザが仲間を増やすことで向上させることができるようにすることが望ましい。例えば、仲間数が「10人未満」の場合の自動設定ポイントの上限を「30ポイント」、「10人〜29人」の場合の上限を「35ポイント」、「30人〜39人」の場合の上限を「40ポイント」、「40人〜49人」の場合の上限を「45ポイント」、「50人以上」の場合の上限を「50ポイント」とすることができる。ロスターに対して自動設定ポイントを多く設定できるほど、活躍予想が的中した場合のメリットも大きくなる。よって、各ユーザは、より大きなメリットを得るために、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。そして、各ユーザに仲間が増えることにより、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
また、図61の自動設定ポイント情報に基づいて、自動設定ポイントを自動設定するタイミングは、結果IDが1〜10、14および15の場合は対戦プレイの試合中にゲーム結果が出たときに直ぐに自動設定ポイントが設定される。一方、結果IDが11〜13および16〜18の場合には、対戦プレイの試合が終了しなければゲーム結果が確定しないため、試合終了後にボーナスとして自動設定ポイントが設定される。なお、結果IDが1〜18の全てについて、対戦プレイの終了後にまとめて自動設定ポイントを設定することとしてもよい。特に、ユーザが対戦プレイの試合内容をスキップし、試合結果のみ確認する場合には、対戦プレイの終了後にまとめて自動設定ポイントが設定されることになる。
このように、本実施の形態では、予想用ポイント(自動設定ポイント)が自動設定されるが、ユーザが任意のロスターに対して予想用ポイント(任意設定ポイント)を追加で設定可能な構成としてもよい。以下、この構成ついて説明する。
ユーザは、任意のロスターに対して設定可能な任意設定ポイントを、ゲーム内で入手することができる。この任意設定ポイントは、ユーザがゲーム内で獲得できればよいので、対戦プレイをはじめとして、様々なゲームモードをプレイすることで獲得できるようにしてもよい。ここでは、対戦プレイにより任意設定ポイントを獲得できる例を示す。例えば、対戦プレイでユーザのチームが得点を入れた場合に、その得点に応じた任意設定ポイントをユーザが獲得できるようにする。例えば、1得点につき1ポイントの任意設定ポイントをユーザが獲得できるものとする。すなわち、前述のように、対戦プレイでユーザのロスターが所定のゲーム結果を生じさせる活躍をすれば、そのロスターに対して自動的に自動設定ポイントが設定され、さらにユーザのチームに得点が入ればユーザに対して任意設定ポイントが付与される。
また、例えば、対戦に勝利した場合に、ユーザに対して任意設定ポイントが所定ポイント(例えば5ポイント)付与されるようにしてもよい。
なお、自動的に設定される予想用ポイントである自動設定ポイントと、ユーザが任意に設定できる予想用ポイントである任意設定ポイントとを、ゲーム内で別の名称を付して区別する場合、任意の名称をつけることができる。一例を挙げると、前者の予想用ポイントを「ホープ」、後者の予想用ポイントを「エキストラホープ」と呼称する。
図62に示すように、本実施の形態のゲームサーバ1は、図57、図59または図60に示した各手段の他に、所有ポイント記憶制御手段51d(任意設定ポイント記憶制御手段)および任意設定手段213を備えている。なお、図62では、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58および自動設定ポイント情報記憶制御手段212を具備する構成例を示しているが、これらの手段57・58・212を省略することもできる。
所有ポイント記憶制御手段51dは、ユーザがゲーム内で入手した、任意のロスターに対して設定可能な予想用ポイントである任意設定ポイントを記憶装置20に記憶する機能を有する。この所有ポイント記憶制御手段51dについては既に説明済みである。
任意設定手段213は、ロスターに対して任意設定ポイントを設定する操作が期限(前述の予想締切期限)までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、当該ロスターに対してユーザが所有している任意設定ポイントを設定する機能を有する。この任意設定手段213は、前述の第1予想用ポイント設定手段60と基本的に同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
このように、ロスターを適用したゲームプレイのゲーム結果に応じて、ロスターに自動設定ポイントが自動設定されるだけではなく、ユーザがゲーム内で入手した任意設定ポイントを使用して、任意のロスターに対する予想の重みづけを可能とすることによりゲーム性をさらに高めることができる。
そして、ゲーム情報変更手段59は、ロスターに対応する実在選手が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、当該ロスターに設定された予想用ポイントである自動設定ポイントおよび任意設定ポイントに基づき、ユーザのゲーム情報を変更する。
次に、本実施の形態のゲームサーバ1における自動設定ポイントの自動設定処理の一例について、図63のフローチャートおよびゲーム画面等を参照して、以下に説明する。
図13のメイン画面で「対戦」ボタン84を選択することにより、図26に示す対戦モード画面に遷移する。この対戦モード画面で対戦カード表示ボックス92を選択することにより、図64の対戦相手選択画面に遷移する。そして、この対戦相手選択画面中の対戦相手候補リストから対戦したい相手を選択することによって、選択した相手と対戦を行うことができる。ここで、前述した対戦プレイでは、対戦に勝利することで得られる特典(予想用ポイントの量等)が対戦前に予め定められている例を示した。これに対して、本実施の形態の対戦プレイでは、実際に対戦が実行されてシミュレーション結果がでるまでユーザが獲得できる自動設定ポイントの量はわからない。よって、前述した図27に示す対戦相手選択画面では、対戦相手候補の情報表示領域101に、対戦に勝利することで得られる特典(予想用ポイント数等)が表示されていたが、図64の対戦相手選択画面では、そのような表示はない。
図63に示すように、対戦相手選択画面で対戦相手を選択する操作が行われた場合、ゲームサーバ1は対戦プレイの実行を開始し(S81でYES)、予想締切期限前か否かを判断する(S82)。ここで、予想締切期限前であれば(S82でYES)、自動設定ポイントの自動設定が実行されるルーチン(ステップS83以降の処理)に移行する。
一方、予想締切期限を経過している場合(S82でのNO)、自動設定ポイントの自動設定が実行されるルーチンには以降しない。この場合、対戦プレイにより自動設定ポイントの自動設定は行われないが、ユーザが任意設定ポイントや選手キャラクタ等を獲得することはできる。例えば、ユーザのチームの得点に応じた任意設定ポイント(ユーザが任意に設定できる予想用ポイント)がユーザに付与される。
以下、ステップS83以降の処理について説明する。対戦が実行された結果として、図61に示す自動設定ポイント情報に含まれる所定のゲーム結果を、ユーザのロスターが発生させた場合(S83でYES)、ゲームサーバ1は、当該ロスターに対して、当該ゲーム結果に応じた自動設定ポイントを自動設定する(S84)。
ここで、自動設定ポイントが自動設定されるときの対戦プレイ中のゲーム画面例を図65に示す。例えば、このゲーム画面の左側には、ユーザのチームのロスター251が並べられ、画面の右側には相手チームのロスター252が並べられる。また、打席に立っている選手キャラクタ253、および投球している選手キャラクタ254は、それぞれハイライトで表示される。また、画面内には、スコアボード255が表示されて得点経過が確認できる。
また、対戦プレイ中のゲーム画面内には、ゲーム結果表示領域256が設けられ、対戦プレイのシミュレーションのゲーム結果が簡潔な文章で表示される。図65の例では、「あなたのチームの選手Cがライトスタンドにソロホームランを打ちました。」というゲーム結果が表示されている。この場合、図61に示す自動設定ポイント情報に基づけば、本塁打で4ポイント、1打点で2ポイントの合計6ポイントの自動設定ポイントが、選手Cのロスターに自動的に設定されることになる。このとき、ゲームサーバ1は、自動設定ポイントを星の形をしたオブジェクト257として画面内に出現させ、当該オブジェクト257が選手Cのロスターに集まるような演出表示を繰り広げる。この演出表示は一例であり、選手Cのロスターに自動設定ポイントが設定されたことが分かるような、他の演出を行ってもよい。
図63のフローチャートに戻って説明を続けると、ユーザのチームに得点が発生した場合(S85でYES)、ゲームサーバ1は、任意のロスターに対して設定可能な任意設定ポイントを、ユーザに付与する(S86)。この場合、所有ポイント記憶制御手段51dが記憶装置20に記憶しているユーザの手持ちの任意設定ポイント(予想用ポイント)が更新される。
この場合、図65に示すように、ゲームサーバ1は、任意設定ポイントを表すオブジェクト258を画面内に出現せ、当該オブジェクト258がスコアボード255に移動する演出表示を繰り広げる。この演出表示は一例であり、ユーザのチームに得点が発生したことによりユーザに任意設定ポイントが付与されたことが分かるような、他の演出を行ってもよい。
その後、対戦が終了していなければ(S87でNO)、ステップS82に戻り、S82〜S87の処理が繰り返される。そして、対戦が終了した場合(S87でYES)、ユーザのロスターが、試合終了により確定する所定のゲーム結果(図61の結果ID=11〜13、16〜18のゲーム結果)を生じさる活躍をしたか否かが判定される(S88)。ここで、ユーザのロスターが勝利投手になる等の活躍をした場合(S88でYES)、ゲームサーバ1は、当該ロスターに対して、当該ゲーム結果に応じた自動設定ポイントを自動設定する(S89)。
ところで、対戦プレイには、「ダイジェスト」、「プレイ・バイ・プレイ」、「スキップ」という3つのプレイモードが存在し、ユーザが任意のプレイモードを選択できるようになっている。「ダイジェスト」は、試合のシミュレーション結果として、得点が入るまたは得点圏に走者が出塁するといった見どころの場面が発生したときに、その見どころの場面のみをゲーム画面に表示させ、それ以外の場面をスキップするプレイモードである。また、「プレイ・バイ・プレイ」は、全ての打者のシミュレーション結果を画面に表示させるプレイモードである。また、「スキップ」は、試合のシミュレーション結果の画面表示をすべてスキップし、直ぐに試合結果を画面に表示させるプレイモードである。
る。
図65のゲーム画面は、「ダイジェスト」のプレイモードでの一場面であり、「Play by Play」ボタン259を押すことにより、「プレイ・バイ・プレイ」」のプレイモードに切り替えることができる。また、「SKIP」ボタン260を押すことにより、直ぐに試合結果を画面に表示させることができる。「SKIP」ボタン260が押された場合、試合終了後に、自動設定ポイントをロスターに自動設定する演出表示およびユーザに自動設定ポイントを付与する演出表示がまとめて実行される。
なお、図63のフローチャートは、ユーザのチームに得点が発生した場合に、任意のロスターに対して設定可能な任意設定ポイントを、ユーザに付与する処理を含んでいるが、この処理(S85およびS86)を省略することもできる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図57に示すように、第1関係情報記憶制御手段50、所有キャラクタ記憶制御手段51c(キャラクタ記憶制御手段)、事前登録手段55、現実事象受付手段56、ゲーム情報変更手段59および自動設定手段211を備えている構成である。
この構成によれば、前述のように、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる。さらに、ユーザがロスターを適用したゲームプレイを期限までに行うことによって、そのゲーム結果に応じて、ロスターに自動設定ポイントが自動設定される。これにより、「ユーザがゲーム内で自動設定ポイントを獲得してから、その自動設定ポイントを登録キャラクタに設定する操作を行う場合」と比べて、自動設定ポイントの設定が簡略化され、ユーザの手間を省くことができる。そして、自動設定ポイントが設定されたロスターに対応する実在選手が現実世界で活躍すれば、自動設定ポイントが設定されていない場合と比べて大きな特典を獲得できる。よって、各ユーザは、ロスターを適用したゲームプレイを積極的に行おうとする動機付けを与えられることになる。
ところで、前述の実施の形態のように予想用ポイントが自動設定されない構成の場合、以下のことが想定される。例えば、対戦プレイで予想用ポイントを入手する場合、ユーザは、より多くの予想用ポイントを入手するため、「リアルMLBリンク」モードで使用するロスター(実在選手の活躍予想をして設定したロスター)とは別に、とにかく能力の高い選手キャラクタだけを揃えたオーダーのロスター(いわば対戦用のロスター)を設定し、対戦を行うと想定される。このロスターは、予想用ポイントを少しでも多く獲得するためのものであるため、例えば怪我をしてMLBの試合に出場できない実在選手に対応する選手キャラクタをロスターとしていた場合には、その選手キャラクタを外した別のオーダーのロスター(いわばリアルMLBリンク用のロスター)を設定することになる。
つまり、対戦用のロスターと、リアルMLBリンク用のロスターと、をうまく使い分けて、予想締切期限前に、対戦用のロスターで効果的に予想用ポイントを入手し、入手した予想用ポイントを、リアルMLBリンク用に設定し直したロスターに設定するというゲーム性を有する。これにより、対戦モードとリアルMLBリンクモードとでロスターの設定をそれぞれ検討するという面白いゲーム性を有する。
その反面、ユーザにとっては、対戦モードとリアルMLBリンクモードとでロスターの設定をそれぞれ検討するのが面倒であると感じることもあるかもしれない。これに対して、対戦プレイの結果に応じてロスターに予想用ポイント(自動設定ポイント)が自動設定される構成の場合、リアルMLBリンクモードで使用するロスターを前提にして対戦プレイを行うことになるので、より簡潔なゲーム性を実現することができる。
次に、ユーザが自分よりも上位の対戦相手と対戦した場合に、自動設定される自動設定ポイントが多くなるようにする構成について説明する。図66に示すように、この構成のゲームサーバ1は、図57、図59、図60または図62に示した各手段の他に、調整手段214を備えている。なお、図66では、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58、自動設定ポイント情報記憶制御手段212および自動設定ポイント任意設定手段213を具備する構成例を示しているが、これらの手段57・58・212・213を省略することもできる。
調整手段214は、対戦モードでユーザが上位の対戦相手と対戦した場合に、下位または同位の対戦相手と対戦した場合よりも、前記自動設定手段211によってロスターに設定される自動設定ポイントの量が多くなるように調整する機能を有する。例えば、調整手段214は、ユーザが上位の対戦相手と対戦した場合には、下位または同位の対戦相手と対戦した場合よりも、自動設定ポイントの量が2倍に増加するように調整する。なお、自動設定ポイントの増加の程度は2倍に限らず、例えば1.2倍、1.5倍など任意に定めることができる。
ここで、「上位の対戦相手」とは、ゲームレベルがユーザよりも大きい相手、グループの戦力値がユーザよりも大きい相手など、対戦における強さに直接的または間接的に関係するパラメータがユーザよりも大きい相手を意味する。 本実施の形態では、前述した「能力ランク(レア度)」、「個別能力」、「コスト」、「調子」、「成績」の全部またはその一部を用いて、ユーザおよび対戦相手のチームの強さのパラメータを算出することができる。
例えば、前述の総コストは、チームを構成する全ての選手キャラクタのコストの合計であり、チーム戦力の高さを表す指標情報となる。よって、図64に例示する対戦相手選択画面において、対戦相手候補の情報表示領域101に表示されるゲームレベルまたは総コストが、ユーザよりも大きい対戦相手を、上位の対戦相手とすることができる。
なお、ユーザのゲームレベルと対戦相手のゲームレベルとの差が所定範囲(例えば5以内)であれば大差はなく、同位の対戦相手としてもよい。同様に、ユーザのチームの総コストと対戦相手のチームの総コストとの差が所定範囲(例えば20以内)であれば大差はなく、同位の対戦相手としてもよい。
例えば、下位の対戦相手と対戦した場合には、対戦のシミュレーション結果として、自動設定ポイントが自動設定される所定のゲーム結果(図58または図61参照)が発生し易い。これに対して、上位の対戦相手と対戦した場合には、対戦のシミュレーション結果として、自動設定ポイントが自動設定される所定のゲーム結果が発生し難いが、所定のゲーム結果が発生した場合には、ロスターに自動設定される自動設定ポイントの量が多くなる。これにより、ユーザは、手堅く下位の対戦相手を選ぶことも、より多くの自動設定ポイントが自動設定されることを期待して上位の対戦相手を選ぶこともでき、これによりゲーム性が向上する。
また、調整手段214は、対戦相手の強さが強いほど、自動設定手段211によってロスターに設定される自動設定ポイントの量が多くなるように調整する構成としてもよい。
例えば、調整手段214は、対戦相手との強さのレベル差が1つ異なるごとに連続的に自動設定ポイントの量を変化させる。その一例を次に示す。ユーザのゲームレベルをL1、対戦相手のゲームレベルをL2、調整前の自動設定ポイントをP0、調整後の自動設定ポイントをP1、係数(チャージレート)をaとした場合、
P1=P0×a ・・・(3)
として表すことができる。
そして、ユーザのゲームレベルをL1、対戦相手のゲームレベルをL2としたとき、L1<L2の場合(すなわち、ユーザが上位の対戦相手と対戦した場合)、例えば、上式(3)中の係数aは、
a=1+(L2−L1)×0.02 ・・・(4)
により算出することができる。
また、L1>L2の場合(すなわち、ユーザが下位または同位の対戦相手と対戦した場合)、例えば、上式(3)中の係数aは、
a=1−(L1−L2)×0.01 ・・・(5)
により算出することができる。
なお、上式(3)〜(5)を適用して算出された調整後の自動設定ポイントP1が自然数でない場合には、四捨五入、切り上げ、切り下げの何れかにより自然数にしてもよいし、少数を含むポイントとして扱ってもよい。なお、上式(3)〜(5)を適用した調整処理はほんの一例であり、その他の演算式等を用いた調整処理を行ってもよい。
また、調整手段214は、対戦相手の強さが強いほど、段階的に、自動設定される自動設定ポイントが多くなるように調整してもよい。その一例を次に示す。ユーザのゲームレベルよりも1〜10高いレベル、11〜20高いレベル、21〜30高いレベル、31〜40高いレベル、41以上高いレベルの対戦相手の場合には、上式(3)中の係数aを、それぞれ1.2、1.4、1.6、1.8、2.0とする。
また、ユーザのゲームレベル以下の相手の場合、上式(3)中の係数aを、1.0で固定としてもよいし、次のように段階的に係数aを変化させてもよい。例えば、ユーザのゲームレベルよりも0〜10低いレベル、11〜20低いレベル、21〜30低いレベル、31〜40低いレベル、41以上低いレベルの対戦相手の場合には、上式(3)中の係数aを、それぞれ1.0、0.9、0.8、0.7、0.6とする。
また、登録キャラクタ(ロスター)に自動設定ポイントが自動設定される構成は、前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。例えば、ランキング管理手段191がゲーム内のランキングを管理する構成は、自動設定ポイントが自動設定される構成においても適用可能である。
〔他の実施の形態〕
上述の実施の形態では、ユーザが実在選手の活躍予想をしてロスター(登録キャラクタ)を設定できる構成について説明したが、そのようなポジティブな予想(活躍予想)だけではなく、ネガティブな予想も可能である。すなわち、ユーザが手持ちキャラクタに対応する実在選手の中から活躍しなさそうな実在選手を予想し、予想した実在選手に対応するロスターを事前に設定することも可能である。この場合、ゲーム情報変更手段59は、ロスターに対応する実在選手が三振したり守備エラーをする等の所定の現実事象を生じさせたと判断した場合(すなわちネガティブな予想が的中した場合)に、特典を与えるべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。逆に、活躍しないと予想して設定したロスターに対応する実在選手が、予想に反して本塁打を打つ等の所定の現実事象を生じさせた場合(すなわちネガティブな予想が外れた場合)には、ゲーム情報変更手段59は、デメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。あるいは、ゲーム情報変更手段59は、上記のようなネガティブな予想が的中してしまった場合にデメリットを与え、ネガティブな予想が外れた場合に特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。
また、予想用ポイント(自動設定ポイント、任意設定ポイント)についても、ユーザが活躍をすると予想する実在選手に対応するロスターに設定する場合と、活躍をしないと予想する実在選手に対応するロスターに設定する場合とがある(すなわち、ポジティブな予想とネガティブな予想の両方に適用可能)。そして、ネガティブな予想による予想用ポイントについては、その予想が的中した場合に特典を大きく(またはデメリットを小さく)してもよいし、デメリットを大きく(または特典を小さく)してもよい。
よって、ゲーム情報変更手段59が予想用ポイントに基づき、ユーザのゲーム情報を変更する形態としては、次のような様々な形態が考えられる。(a)ロスターに設定された予想用ポイントが大きいほど特典をより大きくする、またはデメリットをより小さくする。(b)ロスター設定された予想用ポイントが大きいほど、特典をより小さくする、またはデメリットをより大きくする。(c)ロスターに設定された予想用ポイントが小さいほど、特典をより大きくする、またはデメリットをより小さくする。
また、ネガティブな予想用ポイントの設定は、ユーザが任意のロスターに手動で設定する場合だけではなく、自動設定手段211が自動的にロスターに設定する構成にも適用できる。その一例を以下に説明する。
ロスターを適用した対戦モードのゲームが期限までに実行された場合に、そのゲーム結果として、ロスターの選手キャラクタがネガティブな結果(例えば野球の試合のシミュレーション結果として守備エラー、凡打、チャンスを生かせなかった、投手で失点が多い等)を生じさせた場合に、自動設定手段211は、あまり活躍が期待できないという意味で、そのロスターにネガティブな予想用ポイントとしての自動設定ポイントを自動的に設定してもよい。そして、期限後に現実世界で、ネガティブな予想用ポイントが設定されたロスターに対応する実在選手が活躍しなかった場合、例えば、三振したり守備エラーをしたりした場合、(ユーザのロスター設定が甘かった、あるいは自動設定のオーダーによるロスターを採用したとしても、ユーザが適切な調整を行えなかったとして)予想用ポイントが大きいほどユーザに大きなデメリットを与えることも可能である。
また、上述の実施の形態では、ユーザが所有する選手キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段を、ゲームサーバ1が備えている構成について説明したが、これに限定されない。すなわち、各ユーザが所有する選手キャラクタの情報は、各ユーザの端末装置3にて記憶制御することも可能であり、前記キャラクタ記憶制御手段を端末装置3側が具備するゲームシステムの構成にしてもよい。
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(第1関係情報記憶制御手段50、第2関係情報記憶制御手段57、所有キャラクタ記憶制御手段51c、所有ポイント記憶制御手段51d、自動設定ポイント情報記憶制御手段212など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
また、上述の実施の形態では、現実事象受付手段56が、キーボードやマウス等の入力装置17を介して現実事象を受け付けたり、他のサーバからの情報を受信することによって現実事象を受け付けたりする構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、現実世界を撮像等した映像データを画像処理により解析し、現実事象を自動認識することが可能な場合には、画像処理により現実事象を自動受け付けする構成も含まれる。クイズゲームを例に挙げると、現実世界のテレビ番組でタレント(実在物)がクイズに正解する(または不正解)という現実事象について、番組の映像内に正解か不正解かの情報が文字等により必ず表示される場合、番組の映像データ(テレビジョン信号等)を画像処理により解析すれば、現実事象を自動認識できる。
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザの仲間等に関するゲーム情報を管理し、ゲーム内で交流等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
すなわち、ゲーム管理装置と端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、ゲーム管理装置又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。
また、サーバ装置が現実事象の情報を端末装置へ送信するだけであり、現実事象の情報を受信した端末装置が、図4に示した第1関係情報記憶制御手段50、ゲーム情報管理手段51、ゲーム進行手段52、事前登録手段55、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58、ゲーム情報変更手段59、第1予想用ポイント設定手段60、第1上限管理手段61等と同様の機能を有する構成とすることができる。このゲームシステムを、図35および図36を参照して以下に説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
図35に示すように、本ゲームシステムは、サーバ装置200と、端末装置300(ゲーム装置)とを含む。サーバ装置200は、機能的には、前記現実事象受付手段56と、現実事象に関する情報を端末装置300に送信する送信手段201とを含んでいる。なお、サーバ装置200のハード構成は、図2に示したゲームサーバ1のハード構成と同様である。
また、端末装置300は、図36に示すように、機能的には、受信手段301、前記第1関係情報記憶制御手段50、ゲーム情報管理手段351(キャラクタ記憶制御手段)、ゲーム進行手段352、前記事前登録手段355、前記第2関係情報記憶制御手段57、前記評価値取得手段58、前記ゲーム情報変更手段59、第1予想用ポイント設定手段360等を含んでいる。なお、端末装置300のハード構成は、図3に示した端末装置3のハード構成と同様である。
受信手段301は、サーバ装置200の送信手段201から送信された現実事象に関する情報を受信する機能を有する。ゲーム情報管理手段351は、端末装置300を操作するユーザの各種ゲーム情報を管理する。ゲーム進行手段352は、端末装置300での操作に応じてゲームを進行させる機能を有する。事前登録手段355は、ユーザが所有する選手キャラクタの中から所定数のキャラクタをロスター(登録キャラクタ)として選択するための操作が予想締切期限までに行われた場合に、ロスターを設定する機能を有する。第1予想用ポイント設定手段360は、ロスターに対して予想用ポイントを設定する操作が予想締切期限までに行われた場合に当該ロスターに対して当該予想用ポイントを設定する機能を有する。これらの手段351、352、355、360は、図4に示したゲーム情報管理手段51、ゲーム進行手段52、事前登録手段55、第1予想用ポイント設定手段60と基本的には同様の機能を有する。すなわち、端末装置300の各手段351、352、355、360は、端末装置300での操作に応じた処理を実行するのに対し、ゲームサーバ1の各手段51、52、55、60は、ゲームサーバ1と端末装置3との間で通信を行いながら処理を実行するという違いはあるものの、それ以外の機能・構成は同様である。また、端末装置300は、ゲームサーバ1が有している事前登録手段355、第2関係情報記憶制御手段57、評価値取得手段58、ゲーム情報変更手段59等も備える。このサーバ装置200と端末装置300とを含むゲームシステムは、図1に示すゲームサーバ1と端末装置3とを含むゲームシステムと同様の効果を奏する。なお、ここでは、図4の構成を例に挙げて説明したが、その他のゲームサーバ1の構成についても同様のことが言える。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置または端末装置のCPUにより実行される。また、プログラムをゲーム管理装置または端末装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
〔付記〕
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶する第1関係情報記憶制御手段と、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段と、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録手段と、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段と、前記現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典またはデメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更手段と、を備える。
この構成のゲーム管理装置は、例えば各ユーザの端末装置と通信を行うことができるサーバなどの情報処理装置により構成することができ、各種ゲーム、例えばオンラインゲームやソーシャルゲーム等の管理を行うものとすることができる。
本ゲーム管理装置は、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶することにより、実在物とゲーム内のキャラクタとをリンクさせている。ここで、「現実世界の実在物」とは、「現実世界の人または動物」を意味する。実在物の具体例を挙げると、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケット等の各種スポーツの実在選手、テレビ・ラジオ・インターネット・ケーブル・衛星などを使用した放送番組でクイズに回答するタレントや有名人、競馬のレースに出走する競走馬等が該当する。そして、ユーザが所有するキャラクタの情報は、キャラクタ記憶制御手段により記憶装置に記憶されている。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。
また、本ゲーム管理装置は、事前登録手段を備えており、ユーザが手持ちキャラクタに対応する実在物の中から活躍しそうな実在物を予想し、予想した実在物に対応するキャラクタを事前に設定することが可能である。すなわち、事前登録手段は、ユーザによって、当該ユーザが所有するキャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する。例えば、現実世界の野球の試合を例に挙げて説明すると、ユーザは、MLB(Major League Baseball)の試合で活躍すると予想する実在選手を所定人数(例えば野手9人と投手7人の計16人)以内で予想する。ただし、ユーザがその活躍を予想できる実在選手は、自分の手持ちキャラクタに対応する実在選手のみである。そして、ユーザは、所定の期限(例えば、MLBの試合の開始時刻)までに、活躍予想をした実在選手に対応する手持ちのキャラクタを、登録キャラクタとして選択するための操作を行う。
そして、本ゲーム管理装置は、期限までにユーザによって選択された登録キャラクタに対応した実在物のその後の活躍(実在物によって生じた現実世界の事象)に基づいて、ユーザに特典を付与する。すなわち、現実事象受付手段が、前記期限以降に、実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象(例えば、実在選手がヒットを打つ等)に関する情報を受け付ける。つまり、現実事象受付手段は、現実事象に関する情報をゲーム管理装置に取り込む機能を有する。なお、現実事象に関する情報については、例えば現実事象を観察している人によってゲーム管理装置に直接的に入力またはネットワーク等を介して提供されるものであってもよいし、現実事象に関する情報を販売等している会社やその系列グループのサーバから提供を受けた情報であってもよい。野球を例にあげると、選手がヒットを打った等の情報を、1球毎、イニング毎または試合終了後に提供するような情報提供サーバは数多く存在するので、そのようなサーバの提供情報を利用して、現実事象に関する情報をゲーム管理装置に取り込むこともできる。また、現実事象に関する情報は、現実事象の画像や音声等を自動的に分析することによって取得される情報であってもよい。
そして、本ゲーム管理装置のゲーム情報変更手段は、現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。すなわち、ゲーム情報変更手段は、登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせる活躍をしたと判断した場合に、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。例えば、ゲーム上有利になるようにユーザのゲーム情報を変更する。
一例を挙げると、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応した実在選手が現実世界でヒット(単打、二塁打、三塁打、本塁打の何れか)を打つという所定の現実事象を生じさせた場合(すなわち、特典対象となる活躍をした場合)には、当該実在選手に対応する登録キャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ向上するように、ユーザのゲーム情報が変更される。ここで、所定期間は、所定長の時間だけでなく、例えば現実事象が発生した当日中(例えば、当日の24時まで等)、あるいは次の現実事象(試合)が発生するまでの間等とするようにしてもよい。また、ゲーム上有利になるとは、キャラクタの能力向上に限らず、ゲームの種類や内容に応じた様々なゲーム上のメリットを発生させることである。例えば、ゲームを有利に進めることができるポイントやアイテムをユーザに付与してもよい。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるというメリットなども考えられる。
特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する他の例としては、ゲーム進行には直接影響を与えるものではないが入手困難な希少価値の高いアイテム(コレクション用のレアアイテム等)をユーザに付与すべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。
また、競馬のレースに出走する競走馬を実在物とする例を挙げると、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応した実在する競走馬(実在物)が現実世界で3着以内に入るという所定の現実事象を生じさせる活躍をした場合には、当該競走馬に対応する登録キャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ向上するように、ユーザのゲーム情報が変更される。
また、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応する実在物が、活躍をせずにミス等をしてしまうこともある。この場合には、ゲーム情報変更手段は、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典ではなくデメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。一例を挙げると、ユーザが活躍すると予想して設定した登録キャラクタに対応した実在選手が現実世界で三振をしたり守備エラーをするという所定の現実事象を生じさせた場合(すなわち、デメリット対象となるような行動等をした場合)には、当該実在選手に対応する登録キャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ低下するように、ユーザのゲーム情報が変更される。あるいは、ユーザの所有しているゲーム内ポイントやアイテムが低減される。
また、上記のようなポジティブな予想(活躍予想)だけではなく、ネガティブな予想も可能である。すなわち、ユーザが手持ちキャラクタに対応する実在物の中から活躍しなさそうな実在物を予想し、予想した実在物に対応するキャラクタを事前に設定することも可能である。この場合、ゲーム情報変更手段は、前記登録キャラクタに対応する実在物が三振したり守備エラーをする等の所定の現実事象を生じさせたと判断した場合(すなわちネガティブな予想が的中した場合)に、特典を与えるべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。逆に、活躍しないと予想して設定した登録キャラクタに対応する実在物が、予想に反して本塁打を打つ等の所定の現実事象を生じさせた場合(すなわちネガティブな予想が外れた場合)には、ゲーム情報変更手段は、デメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。あるいは、ユーザが活躍しないと予想をして設定した登録キャラクタに対応する実在物が、活躍をせずにミス等をしてしまった場合は、ユーザの予想が的中したとしてもデメリットを与え、そのようなネガティブな予想が外れた場合、すなわち設定した登録キャラクタに対応する実在物が活躍した場合に特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更してもよい。
以上のように、本構成では、単に現実世界で発生した事実の情報を一方的にゲームに利用するのではなく、ユーザによる実在物の活躍等の予想を可能とし、その予想結果をゲームに反映させる。これにより、ゲームから現実世界へアプローチをかけて現実世界とゲームの融合を図り、ゲーム性を高めている。すなわち、従来では、実在選手の打率等がゲームに反映されるという、現実世界からゲームへの一方向の流れがあったに過ぎなかった。これに対して、本構成は、活躍しそうな又は活躍しなさそうな実在選手等を予想するというかたちで、ゲームをプレイするユーザから先ず現実世界に向けてのアプローチを可能とする。そして、ユーザが予想した実在選手等の現実世界での活躍等に応じて、ゲームが有利に進行する等の特典(またはデメリット)を付与するというように、現実世界とゲームとの間で双方向の流れをつくっている。
そして、本構成では、例えば野球を例に説明すると、MLBの全ての実在選手の中から活躍を予想できるわけではなく、自分の手持ちのキャラクタに対応する実在選手の中から予想対象を選択する必要がある。よって、活躍しそうな実在選手に対応するキャラクタを所有していないユーザは、先ずゲーム内でそれを入手する必要がある。すなわち、ゲーム内でキャラクタを入手し、そのキャラクタを介して実在選手の活躍を予想し、予想結果に応じてゲームが有利に進行する等の特典を付与するというこれまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。また、ユーザはゲームを通して実在選手の活躍を予想することにより、野球の試合そのものも、より楽しむことができるようになる。すなわち、自分が活躍予想をした実在選手が実際に活躍すればゲームが有利になる等のリアクションがあるため、現実世界で繰り広げられる野球の試合を視聴するユーザの応援にも力が入る。これは、まさに現実世界とゲームの世界の融合の結果であり、ゲームを楽しむと同時に、野球の試合そのものもより楽しめる新たなライフスタイルをユーザに提供する。以上のように、本構成は、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる。
(2)上記の構成において、ゲーム管理装置は、前記現実事象と、当該現実事象を生じさせた前記実在物を評価するための評価値との関係を示す第2関係情報を予め記憶装置に記憶する第2関係情報記憶制御手段と、前記登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値を、前記第2関係情報に基づいて取得する評価値取得手段と、をさらに備え、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって取得された前記評価値に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、ユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、登録キャラクタに対応する実在物が、所定の現実事象を生じさせたことの判断を、評価値に基づいて行う。すなわち、本ゲーム管理装置は、期限までにユーザによって選択された登録キャラクタに対応した実在物のその後の活躍等についての評価を、第2関係情報に基づいて行う。ここで、第2関係情報は、現実事象と、当該現実事象を生じさせた実在物を評価するための評価値と、の関係を示す情報であり、第2関係情報記憶制御手段が予め記憶装置に記憶している。例えば野球では、「単打」という現実事象に対して「1ポイント」の評価値、「本塁打」という現実事象に対して「4ポイント」の評価値が、第2関係情報として記憶されている。また、例えば競馬では、1着という現実事象に対して「3ポイント」、2着という現実事象に対して「2ポイント」、3着という現実事象に対して「1ポイント」の評価値が、第2関係情報として記憶されている。そして、評価値取得手段が、登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値を、前記第2関係情報に基づいて取得する。例えば、ある実在選手がMLBの試合で4本の単打を打った場合、当該実在選手のその試合での活躍度を示す評価値としては4ポイントとなる。
そして、本ゲーム管理装置のゲーム情報変更手段は、評価値取得手段によって取得された前記評価値に基づいて、特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する。一例を挙げると、ユーザが活躍を予想した実在選手の評価値が3ポイントを超えている場合には、当該実在選手に対応するキャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ向上するように、ユーザのゲーム情報が変更される。
また、例えば野球の試合で「三振をする」、「守備エラーをする」等の現実事象に対して「−1ポイント」の評価値を、第2関係情報として記憶することもできる。
本構成によれば、登録キャラクタに対応した実在物の現実世界での活躍内容(例えば、単打か本塁打か等)に応じて異なる評価値を設定することができる。よって、実在物の活躍に対してきめ細かな評価が可能となり、ゲーム性を高めることができる。
(3)上記の(2)の構成において、ゲーム管理装置は、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを記憶装置に記憶する予想用ポイント記憶制御手段と、前記登録キャラクタに対して前記予想用ポイントを設定する操作が前記期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、当該登録キャラクタに対して当該予想用ポイントを設定する第1予想用ポイント設定手段と、をさらに備え、前記ゲーム情報変更手段は、設定された前記予想用ポイントに基づき、ユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、ユーザがゲーム内で予想用ポイントを入手すれば、予想用ポイント記憶制御手段によって、予想用ポイントが記憶装置に記憶される。そして、本ゲーム管理装置は、第1予想用ポイント設定手段を備えており、予想用ポイントを所有するユーザは、活躍等を予想して設定した登録キャラクタに対して、さらに予想用ポイントを設定して、付加的な活躍等の予想が可能となる。例えば、ユーザが所定数(例えば16)の登録キャラクタを設定したとして、これらの登録キャラクタに対応した16人の実在選手の中でも、ユーザが特に期待している実在選手の登録キャラクタに対しては、期待の大きさに応じた予想用ポイントを追加的に設定することができる。そして、ゲーム情報変更手段は、上述したメリット(特典)をユーザに付与する場合に、例えば、設定された予想用ポイントが大きいほど前記特典をより大きくする。
なお、予想用ポイントは、ユーザが活躍をすると予想する実在物に対応する登録キャラクタに設定する場合と、活躍をしないと予想する実在物に対応する登録キャラクタに設定する場合とがある(すなわち、ポジティブな予想とネガティブな予想の両方に適用可能)。また、ネガティブな予想による予想用ポイントについては、その予想が的中した場合に特典を大きく(またはデメリットを小さく)してもよいし、デメリットを大きく(または特典を小さく)してもよい。
よって、ゲーム情報変更手段が予想用ポイントに基づき、ユーザのゲーム情報を変更する形態としては、次のような様々な形態が考えられる。(a)上記したように、ゲーム情報変更手段は、設定された予想用ポイントが大きいほど特典をより大きくする、またはデメリットをより小さくする。(b)ゲーム情報変更手段は、設定された予想用ポイントが大きいほど、特典をより小さくする、またはデメリットをより大きくする。(c)ゲーム情報変更手段は、設定された予想用ポイントが小さいほど、特典をより大きくする、またはデメリットをより小さくする。
このように、本構成では、ゲーム内で入手した予想用ポイントの使用配分を変えることで、予想の重みづけが可能となっており、登録キャラクタを介して付加的な活躍等の予想を可能とすることによりゲーム性をさらに高めている。なお、予想用ポイントとは典型的には、個数で表現できる形態をとる(例えば、ゲーム内で星や石やコイン等の可視化されたオブジェクトとする)ことができるが、これらに限らず、枚数で計数できるもの(紙やプレート等)、重量や体積で計数できるもの(砂金や水等)でもよい。
(4)上記の(3)の構成において、前記ゲームは、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームであり、ゲーム管理装置は、各ユーザの仲間の情報を記憶装置に記憶する仲間情報記憶制御手段と、前記登録キャラクタに対して設定できる前記予想用ポイントに上限を設け、ユーザの仲間の数が多いほど当該予想用ポイントの上限を高く設定する第1上限管理手段と、をさらに備えることが望ましい。
この構成によれば、ユーザ同士が仲間関係を構築することができ、仲間の情報は、仲間情報記憶制御手段が記憶装置に記憶している。また、登録キャラクタに対して設定できる前記予想用ポイントには上限が設けられる。この上限は、第1上限管理手段により管理されており、ユーザの仲間の数が多いほど上限が高く設定される。ここで、登録キャラクタに対して設定できる予想用ポイントの上限とは、1の登録キャラクタに対して設定できる予想用ポイントの上限であってもよいし、複数の登録キャラクタに対する予想用ポイントの合計の上限であってもよい。
登録キャラクタに対して予想用ポイントを多く設定できるほど、活躍予想が的中した場合のメリットも大きくなる。よって、仲間の数が多いほど、予想用ポイントの上限を高く設定した場合に、各ユーザは、より大きなメリットを得ることになるため、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。そして、各ユーザの仲間が増えることにより、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
(5)上記の(2)ないし(4)の何れかの構成において、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段が取得した前記評価値が閾値を超えている場合に、前記登録キャラクタの能力を所定期間だけ向上させるようにユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応する実在物の評価値が閾値(例えば3ポイント)を超えている場合、当該登録キャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ向上する。よって、登録キャラクタの能力が向上している期間中にゲームを積極的にプレイすれば(例えば対戦型ゲームの場合対戦を多く行えば)よいゲーム結果(例えば多い勝ち数や高い勝率)が得られ易くなる。このように、活躍予想が的中したユーザに対してゲームを有利に進行できる限定された期間をつくることにより、ユーザからゲームに対する積極的な挑戦意欲を引き出せるとともに、一種の緊張感をユーザに与えることができ、興趣性の高いゲームを実現できる。
(6)上記の(3)または(4)の構成において、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段が取得した前記評価値が閾値を超えている場合に、前記登録キャラクタの能力を所定期間だけ向上させるとともに、当該評価値が高い程および/または当該登録キャラクタに設定された前記予想用ポイントが大きい程、当該登録キャラクタの能力向上の程度をより大きくすることが望ましい。
この構成によれば、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応する実在物の評価値が閾値(例えば3ポイント)を超えている場合、当該登録キャラクタの能力が所定期間(例えば24時間)だけ向上する。そして、その能力向上の程度は、(i)評価値が高い程大きくなる、(ii)登録キャラクタに設定された予想用ポイントが大きい程大きくなる、または(iii)評価値が高い程および登録キャラクタに設定された予想用ポイントが大きい程大きくなる。このように、ユーザによる事前の活躍予想の結果によって、ゲーム内キャラクタの能力向上の程度に影響が出るため、同じキャラクタを所有するユーザ間でも、活躍予想の有無(登録キャラクタを設定しているか否か)や、登録キャラクタに対する予想用ポイントの追加設定度合いによって、選手キャラクタの能力に差を出すことができる。本構成により、活躍予想の面白さを向上させ、興趣性の高いゲームを実現する。
(7)上記の(2)ないし(6)の何れかの構成において、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって取得された前記評価値に基づいて、ゲーム内で使用することができるものを追加するようにユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが活躍を予想して設定した登録キャラクタに対応する実在物の評価値に基づいて、ゲーム内で使用することができるものがユーザに付与される。ここで、ゲーム内で使用することができるものの例としては、キャラクタ、ポイント、アイテム等がある。一例を挙げると、評価値に比例したポイントがユーザに付与される。このように、ユーザによる事前の活躍予想の結果に基づいてゲーム内で使用することができるものをユーザに付与することによって、活躍予想の面白さを向上させ、興趣性の高いゲームを実現する。
(8)上記の(2)ないし(7)の何れかの構成において、前記第2関係情報の前記評価値には、前記実在物をプラス評価するためのプラスの評価値と、前記実在物をマイナス評価するためのマイナスの評価値と、が含まれており、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって前記プラスの評価値が取得された場合、前記特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更する一方、前記評価値取得手段によって前記マイナスの評価値が取得された場合、ゲーム上不利になるようにユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、前記第2関係情報には、実在選手をプラス評価(ポジティブ評価)するためのプラスの評価値だけではなく、マイナス評価(ネガティブ評価)するためのマイナスの評価値も含まれている。野球を例に挙げると、三振、併殺打、守備エラー、被本塁打という実在選手が活躍しなかった現実事象について、あるいはそれらの現実事象が所定回数以上、累積した場合について、マイナスの評価値を設定することができる。そして、ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によってマイナスの評価値が取得された場合、ゲーム上不利になるようにユーザのゲーム情報を変更する。ここで、ゲーム上不利になるようにユーザのゲーム情報を変更するとは、ゲームの種類や内容に応じた様々なゲーム上のデメリットを発生させることである。一例を挙げると、ゲーム内で使用される各種ポイントを所定ポイント分だけ削減するというデメリットが考えられる。また、対戦型ゲームでは、所定期間(例えば24時間)能力や戦力が低下し、対戦が不利になるというデメリットが考えられる。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームであれば、レアアイテムが抽選される確率を所定回数(例えば1回)だけ低下させる(すなわち、希少価値の低いノーマルアイテムが抽選される確率を向上させる)というデメリットも考えられる。
このように、活躍を予想した実在選手が守備エラー等をすれば、ゲーム上不利になることもある構成を採用することにより、現実世界とゲームの世界との連動感が向上する。本構成により、ユーザは、自分が活躍予想をした実在物の活躍の有無によって、ゲームが有利にも不利にもなることから、現実世界の野球の試合等を、より緊張感を持って視聴し、活躍を予想した実在物を応援するようになると考えられる。本構成により、現実世界とゲームとの融合性をより高めた興趣性の高いゲームを実現することができる。
(9)上記の(2)の構成において、前記ゲームは、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームであり、ゲーム管理装置は、各ユーザの仲間の情報を記憶装置に記憶する仲間情報記憶制御手段と、ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを記憶装置に記憶する予想用ポイント記憶制御手段と、ユーザの仲間によって設定された登録キャラクタを確認するための操作が行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、前記仲間の登録キャラクタに関する情報をゲーム画面に表示させる確認情報表示制御手段と、前記登録キャラクタを確認するための操作が行われた仲間に対して前記予想用ポイントを設定する操作が前記期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、当該仲間に対して前記予想用ポイントを設定する第2予想用ポイント設定手段と、をさらに備え、前記ゲーム情報変更手段は、前記予想用ポイントが設定された前記仲間の前記登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値が所定の基準を満たす場合に、当該予想用ポイントに応じて特典を付与すべくユーザのゲーム情報を変更することが望ましい。
この構成によれば、ユーザ自身ではなく、ユーザの仲間が活躍予想をして設定した登録キャラクタを、ユーザの端末装置で確認することができる。そして、仲間の登録キャラクタを確認したユーザが、仲間の活躍予想が良いと思ったような場合には、その仲間の予想に乗りかかる形で、仲間に予想用ポイントを設定することができる。そして、ユーザが予想用ポイントを設定した仲間の登録キャラクタに対応する実在物の評価値が所定の基準を満たす場合に、仲間に設定した予想用ポイントに応じて、特典を付与すべくユーザのゲーム情報が変更される。ここで、「評価値が所定の基準を満たす」の例としては、評価値が予め定められた閾値を超えることである。その他の例としては、仲間が獲得した評価値がゲーム全体の評価値の平均を超えている場合に、所定の基準を満たすとすることができる。
本構成により、仲間の予想に乗りかかる形で、仲間に予想用ポイントを設定することが可能となる。すなわち、相手の予想に乗りかかる(あるいは、仲間の予想を利用する)という今までにない斬新なゲーム内交流を実現する。また、本構成により、ユーザが所有していないキャラクタに対応する実在物に対しても、仲間の登録キャラクタを介して、間接的に活躍予想をすることが可能となる。すなわち、ユーザが一人で所有するキャラクタには限界があるが、仲間を多く作れば作るほど、仲間の予想に乗りかかる形で、活躍予想ができる範囲を拡大することが可能となる。この構成により、各ユーザは、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。そして、各ユーザに仲間が増えることにより、ユーザ間のコミュニティが活性化し、延いてはゲーム全体の活性化が図られる。
(10)上記の(9)の構成において、ゲーム管理装置は、仲間関係が成立している2人のユーザの何れか一方から相手の仲間に対して前記予想用ポイントの設定が行われた場合に、当該2人のユーザに対して親密さを示す親密度を付与する親密度付与手段と、前記仲間に対して設定できる前記予想用ポイントに上限を設け、2人のユーザの前記親密度の値が高いほど、相手の仲間に対して設定できる前記予想用ポイントの上限を高く設定する第2上限管理手段と、をさらに備えることが望ましい。
この構成によれば、仲間関係が成立している2人のユーザの何れか一方から相手の仲間に対して予想用ポイントの設定が行われた場合、当該2人のユーザに対して親密度が付与される。よって、仲間同士で相手の予想に乗りかかり合うことによって2人の親密度が向上する。また、仲間に対して設定できる予想用ポイントには上限が設けられるが、この上限は、親密度の値が高いほど、高く設定される。上限が高くなれば、より大きい予想用ポイントを仲間に設定できるので、予想が的中したときにユーザが獲得できるメリットをより大きくできる。よって、各ユーザは、より大きなメリットを得るために、積極的に仲間に対して予想用ポイントを設定しようとする動機付けを与えられることになる。これにより、仲間の予想に乗りかかるというゲーム内の交流が増加するので、ユーザ間のコミュニティの活性化が図られる。
(11)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶する第1関係情報記憶制御手段、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録手段、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段、前記現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典またはデメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更手段の各手段を、前記ゲーム管理装置又は前記端末装置のいずれか一方が備える構成である。
(12)本発明の更に他の一局面によるゲーム管理方法は、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶する第1関係情報記憶制御ステップと、コンピュータが、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御ステップと、コンピュータが、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録ステップと、コンピュータが、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付ステップと、コンピュータが、前記現実事象受付ステップによって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典またはデメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更ステップと、を備える。
(13)本発明の更に他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、ゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶する第1関係情報記憶制御手段、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録手段、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段、前記現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、特典またはデメリットを与えるべくユーザのゲーム情報を変更するゲーム情報変更手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、ユーザによる現実世界の実在物(実在選手等)の活躍の予想を可能とし、その予想結果をゲームに反映させることによって、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる。
(13)本発明の更に他の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、所定の期限までに、ユーザが所有するキャラクタの中から、前記ユーザの操作に基づいて選択された所定数のキャラクタを、登録キャラクタとして設定する事前登録手段と、前記期限以降に、前記事前登録手段によって設定された前記登録キャラクタに対応する現実世界の実在物が、所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、前記登録キャラクタのパラメータを変更するゲーム情報変更手段と、を備える。
(14)上記の(13)の構成において、前記実在物は、現実世界で開催される所定の試合に出場するものであり、前記ゲーム情報変更手段は、前記期限以降、次に開催される前記所定の試合において、前記事前登録手段によって設定された前記登録キャラクタに対応する前記実在物が、所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、前記登録キャラクタのパラメータを変更する。
(15)上記の(14)の構成において、ゲーム内の所定のゲームモードの実行によって消費され、時間の経過により回復するポイントを管理するポイント管理手段をさらに備え、前記ポイント管理手段は、現実世界で前記所定の試合がない日には、試合がある日と比較して、ゲーム中に消費された前記ポイントの回復を速くする。
(16)上記の(13)ないし(15)の何れかの構成において、前記事前登録手段によって設定された前記登録キャラクタによって構成される前記ユーザのチームと他のチームとの対戦を実行する対戦実行手段をさらに備える。
(17)上記の(13)ないし(16)の何れかの構成において、前記現実事象と、当該現実事象を生じさせた前記実在物を評価するための評価値との関係を示す関係情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物の前記評価値を取得する評価値取得手段をさらに備え、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって取得された前記評価値に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、前記登録キャラクタのパラメータを変更する。
(18)上記の(17)の構成において、前記評価値には、前記実在物をプラス評価するためのプラスの評価値と、前記実在物をマイナス評価するためのマイナスの評価値と、が含まれており、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって前記プラスの評価値が取得された場合、前記登録キャラクタの能力を向上させる一方、前記評価値取得手段によって前記マイナスの評価値が取得された場合、前記登録キャラクタの能力を低下させる。
(19)上記の(17)の構成において、前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段が取得した前記評価値が閾値を超えている場合に、前記登録キャラクタの能力を所定期間だけ向上させる。
(20)上記の(13)ないし(19)の何れかの構成において、前記ユーザの操作に基づいて、前記登録キャラクタに対して、前記ユーザがゲーム内で入手した予想用ポイントを設定する予想用ポイント設定手段をさらに備え、前記ゲーム情報変更手段は、設定された前記予想用ポイントに基づき、前記登録キャラクタのパラメータを変更する。
(21)上記の(17)または(18)の構成において、 前記ゲーム情報変更手段は、前記評価値取得手段によって取得された前記評価値に基づいて、ゲーム内で使用することができるものを追加するようにユーザのゲーム情報を変更する。
(22)本発明の更に他の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた第1関係情報を予め記憶装置に記憶する第1関係情報記憶制御手段と、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段と、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が所定の期限までに行われた場合に、当該操作に関する情報に応じて、登録キャラクタを設定する事前登録手段と、前記期限以降に、前記実在物によって生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段と、前記現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、前記登録キャラクタに対応する実在物が所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、前記登録キャラクタのパラメータを変更するゲーム情報変更手段と、を備える。
(23)本発明の更に他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、所定の期限までに、ユーザが所有するキャラクタの中から、前記ユーザの操作に基づいて選択された所定数のキャラクタを、登録キャラクタとして設定する事前登録手段、前記期限以降に、前記事前登録手段によって設定された前記登録キャラクタに対応する現実世界の実在物が、所定の現実事象を生じさせたと判断した場合に、前記登録キャラクタのパラメータを変更するゲーム情報変更手段、の各手段を前記ゲーム管理装置又は前記端末装置のいずれか一方が備える。
(24)本発明の更に他の一局面によるプログラムは、コンピュータを上記の(13)ないし(22)の何れかに記載のゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。