以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成することができる。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の形態としては、ゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、端末装置3でゲームを実行するのではなく、端末装置3でのゲーム操作入力に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果を各ユーザの端末装置3に送信する形態がある。例えば、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームをゲームサーバ1が提供する。あるいは、ゲームサーバ1でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置3に送信する、いわゆるクラウドゲーミングのサービスをゲームサーバ1が提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、ブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータ、通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)または双方向の通信機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームは、現実世界の実在物(人または動物)とリンクしたゲーム内のキャラクタを用いる。例えば、現実世界のスポーツ選手に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。また、競馬ゲームの場合ならば、現実世界の競馬レースに出走する競走馬に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。また、クイズゲームの場合ならば、テレビ等の放送番組でクイズに回答するタレントや有名人に対応したキャラクタがゲーム内で使用される。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1が野球ゲームを管理し、プロ野球またはMLBの実在選手(実在物)に対応したキャラクタがゲーム内で使用される例について、以下に説明する。
本実施の形態のゲーム管理装置は、現実世界で所定の第1条件を満たす現実事象(例えばサヨナラヒット)が発生し、且つ、ユーザのゲームへの関与状況が所定の第2条件を満たす(例えば、対象となる現実世界の試合前に、当該試合の勝敗結果を予想する予想ゲームを行っている)場合に、第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手に対応するキャラクタに、特殊能力等のキャラクタに影響を与えるパラメータを設定する。これにより、現実世界とゲームとをリンクさせた興趣性の高いゲームを実現する。以下に、これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン19を介して相互に接続されている。なお、バスライン19と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン19を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。また、通信制御部15は、後述する現実世界の野球の試合で発生する現実事象の情報を提供する情報提供サーバとの間の通信も制御する。
入出力制御部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置17およびディスプレイ等の出力装置18と接続され、これらの装置17・18との間の入出力制御を行う。オペレータは、キーボードやマウス等を使用して、野球の試合中に発生する事象の情報を手動でゲームサーバ1に入力することができる。また、入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースでもある。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように、PC、携帯電話、スマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、PCを例示してその構成を説明する。なお、PC以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、PCと同様である。
端末装置3の構成例を、図3に示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザや、そのプラグインとして動作するソフトウェアを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォン等からなり、例えばボイスチャット等を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカ等からなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばフラッシュメモリドライブ、ハードディスクドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、キーボードやマウス等のポインティングデバイスがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
図4は、端末装置3と通信するゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の基本的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施の形態に係るゲーム管理装置は、選手情報記憶制御手段51、ユーザ情報記憶制御手段52、受信手段61、ゲーム実行手段62、画面生成手段63、送信手段64およびアクセス管理手段65等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
選手情報記憶制御手段51は、現実世界の実在選手と、当該実在選手に対応する選手キャラクタとを関係付けた選手情報(選手DB)をデータベースサーバ2に記憶する。図5には、選手情報の一例を示している。図5の例では、実在選手の情報として、名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報が記憶される。また、実在選手に対応する選手キャラクタの情報として、「個別能力」、「調子」、「特殊能力」等の情報が記憶される。また、選手情報には、選手キャラクタの画像情報等も含まれる。このようにして実在選手と選手キャラクタとを1対1で対応付けた選手情報には、実在選手および選手キャラクタを一意に識別するための選手IDが付されている。そして、ゲームサーバ1は、実在選手および選手キャラクタを選手IDにより管理し、各種処理を実行する。この選手情報により、現実世界の実在選手とゲーム内の選手キャラクタとがリンクされる。
選手キャラクタが野手の場合の個別能力としては、図5に例示するように、「ミート」、「パワー」、「走力」、「守備」等とすることができる。なお、選手キャラクタが投手の場合には、「球威」、「制球」、「変化」、「スタミナ」等とすることができる。また、各選手キャラクタには、後述するように、対応する実在選手の現実世界での実際の活躍等に応じて、特殊能力が設定される場合がある。この特殊能力とは、発動条件付きパラメータであり、発動条件を満たすことにより発動して、選手キャラクタの個別能力を向上(または低下)させる。また、各選手キャラクタには、能力をどの程度発揮できるかを決定するための「調子」というパラメータが設定される。この調子によって、選手キャラクタの持つ能力が、例えば20%〜100%の範囲で調整される。各選手キャラクタに設定される「調子」は、実在選手の現実世界での実際の活躍・成績に応じて、所定期間(1日、1週間等)毎に更新される。
ユーザ情報記憶制御手段52は、各ユーザのゲームに関する情報をデータベースサーバ2に記憶して管理する。ユーザ情報記憶制御手段52が管理する項目は、ユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。本実施の形態の野球ゲームは、ユーザがゲーム内において選手キャラクタを保有し、保有する選手キャラクタの中から一軍選手を登録して自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦してランキング等を競うことができるゲームである。ユーザが保有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手カードとしてゲームサーバ1およびデータベースサーバ2で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。
このような野球ゲームにおいて、ユーザ情報記憶制御手段52がデータベースサーバ2に記憶している、ユーザのゲームに関する情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分の情報)を、図6に示す。
ユーザ情報記憶制御手段52は、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム等の各ユーザに関する基本情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名およびチームは、ユーザがゲームサービスを受けるための利用登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。また、ユーザのチームの情報は、複数のチーム(例えば、現実世界の日本のプロ野球12チーム)のうちからユーザが希望する何れか1つのチームを「お気に入りチーム(自チーム)」として登録した情報である。ユーザ名およびチームは、必要に応じてゲーム画面に表示される。
また、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、ゲームの進行の程度を示すゲームレベルの情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、ユーザがメインのゲームモードでゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達する毎にゲームレベルがアップするようになっている。
また、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して保有している選手キャラクタ(選手カード)の情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。すなわち、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザが保有している選手キャラクタの選手IDをデータベースサーバ2に記憶する。また、ユーザが保有する選手キャラクタのゲーム内での成績(ユーザがゲーム内で選手キャラクタを使用した結果としての打率、打点、本塁打等)も併せて記憶される。なお、選手キャラクタが投手の場合、ゲーム内での成績は防御率、勝ち数、負け数などとなる。また、図6では打率、打点、本塁打を例示しているが、それ以外にも、打数、安打数、盗塁数、エラー数などの選手キャラクタの個人成績の情報がゲーム内の試合毎に記録(記憶)されている。また、ゲーム内の試合の日時、対戦カードなどの各試合の情報も併せて記録されている。
また、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが保有している各種ポイントやアイテムを、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。また、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームアクセス(ゲームサーバ1へのログイン)の時間情報をデータベースサーバ2の所定領域に記憶する。
さらに、ユーザ情報記憶制御手段52は、第1条件を満たす現実事象が発生し、且つ、ユーザのゲームへの関与状況が所定の第2条件を満たす場合に、ユーザIDと対応付けて設定されるパラメータとしての特殊能力が設定された選手キャラクタの選手IDを、データベースサーバ2の所定領域に記憶する。この詳細は後述する。
その他に、ユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、ユーザの仲間(フレンド)に関する情報やランキング情報なども、データベースサーバ2の所定領域に記憶する記憶制御を行う。
次に、図4に示す受信手段61、ゲーム実行手段62、画面生成手段63、送信手段64について説明する。受信手段61および送信手段64は、ゲームサーバ1のCPU11および通信制御部15により実現される機能である。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する入力の操作を行った場合、当該入力に関する情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記入力に関する情報を受信手段61が受信したとき、ゲーム実行手段62が、当該情報に応じてユーザのゲームに関する情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという入力操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段62は、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手キャラクタ(試合に出場するキャラクタ)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段62は、例えばAI(Artificial Intelligence)プログラムにより、両チームの選手キャラクタの能力、調子等のパラメータに基づいて、野球の試合のシミュレーションを実行する。
次に、画面生成手段63について説明する。画面生成手段63は、ゲーム実行手段62による実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出されたキャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
また、送信手段64は、画面生成手段63により生成された画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、またはゲーム実行手段62による実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、アクセス管理手段65について説明する。アクセス管理手段65は、ゲームサービスを受けようとするユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該ユーザのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、ユーザIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。また、ユーザがゲームサーバ1にアクセスする度にログインIDおよびパスワードを入力する手間を省略できるように、端末装置3である携帯電話やスマートフォンの個体識別番号(電話番号とは別の端末を一意に識別するための情報)、または契約者固有ID(端末の契約者を一意に識別するための情報であって、機種変更を行っても契約者が同一である限りは変更されないID)を利用した認証を行ってもよい。また、アクセス管理手段65は、前記ユーザ情報記憶制御手段52に命令して、ユーザの端末装置3からのアクセスの時間情報をデータベースサーバ2に記録させる。
次に、図7の機能ブロック図を参照して、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能的構成について説明する。ゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、主に、現実事象受付手段71、現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73、パラメータ設定手段74を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
現実事象受付手段71は、実在選手に関連して生じた現実世界の事象である現実事象に関する情報を受け付ける機能を有する。つまり、現実事象受付手段71は、現実世界で発生した現実事象(ヒット等)の情報をゲームサーバ1に取り込む機能を有する。野手である実在選手による現実事象の具体例としては、単打、二塁打、三塁打、本塁打、サヨナラヒット、1試合で2本以上の本塁打、打点、盗塁成功、守備エラーなどがある。また、投手である実在選手による現実事象の具体例としては、奪三振、無失点/イニング、被安打、失点、完投、完封、セーブ、ノーヒットノーラン、完全試合などがある。
各現実事象には、それらを一意に識別するための事象IDが付されている。ゲームサーバ1は、事象IDを付した全ての現実事象の情報を、データベースサーバ2等の記憶装置に予め記憶している。そして、現実事象受付手段71によってゲームサーバ1に取り込まれた現実事象は、事象IDによって管理される。
現実事象受付手段71は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置17を介したオペレータの手動操作による現実事象に関する情報の入力を受け付ける。または、現実事象受付手段71は、ゲームサーバ1とは別のコンピュータ等で入力された現実事象に関する情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。
または、現実事象受付手段71は、現実世界の野球の試合で発生する事象の情報を提供するサーバからの情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。野球の試合でだれが本塁打を打ったか等の情報を、1球毎、イニングの表裏終了毎、イニング毎または試合終了後に提供するような情報提供サーバは数多く存在する。よって、図8に示すように、ゲームサーバ1と、現実事象に関する情報を提供する情報提供サーバ10とが通信し、情報提供サーバ10の提供情報を利用して、現実事象の情報をゲームサーバ1に取り込むことができる。なお、ゲームサーバ1と情報提供サーバ10との間に、図示しないFTPサーバ等の中間サーバを介在させ、情報提供サーバ10から提供された情報を、中間サーバを介してゲームサーバ1に取り込むようにしてもよい。
図9に示すように、ゲームサーバ1は、現実事象受付手段71によって取り込まれた現実事象の事象IDと、当該現実事象を発生させた実在選手の選手IDとを対応付けた情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に記憶している。
次に、現実事象判断手段72について説明する。この現実事象判断手段72は、前記現実事象受付手段71によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、所定の第1条件を満たす現実事象が発生したか否かを判断する機能を有する。現実事象判断手段72が、所定の第1条件を満たす現実事象が発生したと判断する例を次に示す。図10には、所定の第1条件を満たす現実事象の情報の一例を示す。現実事象判断手段72は、図10の情報をデータベースサーバ2等の記憶装置に予め記憶している。同図に示すように、実在選手が「サヨナラヒット」、「1試合で2本以上の本塁打」、「1試合で3本以上のヒット」、「満塁でタイムリーヒット」、「代打でタイムリーヒット」等の現実事象を生じさせた場合に、現実事象判断手段72は、第1条件を満たす現実事象が発生したと判断することができる。
また、実在選手が「安打の国内記録を樹立」、「本塁打の国内記録を樹立」等の記録を樹立するという現実事象を生じさせた場合に、現実事象判断手段72は、所定の第1条件を満たす現実事象が発生したと判断することができる。ここで「安打の国内記録を樹立」とは、実在選手の通算安打数の記録であってもよいし、シーズン安打記録であってもよい。なお、記録樹立に関しては、国内記録のみならず、リーグ記録や世界記録などを対象としてもよい。また、安打や本塁打の記録だけではなく、盗塁、奪三振、連続試合出場等の種々の記録を対象としてもよい。
なお、図10では実在選手が野手の場合の現実事象について例示したが、実在選手が投手の場合には、「完投勝利」、「1試合で10以上の三振を奪取」、「セーブ」等を、第1条件を満たす現実事象とすることができる。
現実事象には、各事象を一意に識別する事象IDが設けられており、ゲームサーバ1内では各現実事象が事象IDによって管理される。
次に、ユーザ関与判定手段73について説明する。このユーザ関与判定手段73は、ユーザのゲームへの関与状況が所定の第2条件を満たすか否かを判定する機能を有する。ここで、「第2条件」の一例としては、対象となる現実世界の試合(イベント)の前に、ユーザがゲーム内の「所定モード」を実行していることが挙げられる。例えば、対象となる現実世界の試合の勝敗等を予想する「予想ゲーム」というゲームモードがあるゲームにおいては、当該「予想ゲーム」の勝敗予想を、対象となる現実世界の試合前に行うことを「所定の第2条件」とすることができる。
また、例えば、上記の「予想ゲーム」に代えて、他ユーザとの「対戦ゲーム」、アイテムやキャラクタ等を探して入手するための「探索ゲーム」、アイテムやキャラクタ等を抽選で入手するための「抽選ゲーム」等、ゲーム内に設けられている各種ゲームモード(個別ゲーム)のいずれか、あるいはそれらのいくつかの組み合わせを実行することを「第2条件」としてもよい。あるいは、ゲームモード以外のゲーム内のモード、例えば他ユーザ(仲間等)にメッセージを送信する「メッセージ送信モード」、他ユーザにアイテム等をプレゼントする「プレゼントモード」、他ユーザとチャット等で交流する「チャットモード」などのいずれか、あるいはそれらのいくつかの組み合わせを、ユーザが実行することを「第2条件」としてもよい。
なお、上記の予想ゲームモード、対戦ゲームモード、探索ゲームモード、抽選ゲームモード、メッセージ送信モード、プレゼントモード、チャットモード等はゲーム内の「所定モード」の一例であり、ゲーム管理装置が管理するゲームの種類・内容に応じて、その他の様々なゲーム内のモードを、「第2条件」を満足するための「所定モード」に含めることができる。
さらには、後述するように、ユーザがゲーム内の「所定モード」を実行し、且つ当該「所定モード」において所定の結果が得られたことをもって、「第2条件」が満足されるとしてもよい。
「第2条件」の他の例としては、対象となる現実世界の試合前にユーザが所定のゲームアクセス(ログイン)を行っていることとすることができる。これらはほんの一例であり、その他の様々なユーザのゲームへの関与に関する条件を、「第2条件」とすることができる。以下に、第2条件を満たすか否かを判定する機能を実現するより詳細な構成例について説明する。
本実施の形態のゲーム管理装置は、現実世界の特定のイベント(現実世界で行われる試合、レース、競技、テレビのクイズ番組など)において発生する事象を、現実事象として受け付ける。例えば、現実世界で行われるプロ野球の試合が「現実世界の特定のイベント」に該当する。そして、前記「第2条件」を、現実世界のプロ野球の試合開始前(試合開始前の所定時間を期限としてもよい)に、当該試合の勝敗結果を予想するという「予想ゲーム」をユーザが行っていることとする。
前記「予想ゲーム」の具体例を以下に示す。図11はゲームのメイン画面(ユーザのマイページ)である。このメイン画面の「プロ野球連動」ボタン92aを選択することにより、図12に示すプロ野球連動メニュー画面に遷移する。このメニュー画面には、「予想ゲーム」ボタン111、「特殊能力設定キャラクタ一覧」112、「確認」ボタン113、「ランキング」ボタン114などが含まれる。ユーザが予想ゲームの予想をする場合、「予想ゲーム」ボタン111を選択する。なお、「特殊能力設定キャラクタ一覧」112は、特殊能力が設定された選手キャラクタの一覧を表示させるためのボタンである。また、「確認」ボタン113は、予想ゲームの結果に応じて付与されるゲーム内ポイント等の報酬を確認するためのボタンである。また、「ランキング」ボタン114は、予想ゲームの正解率等のランキングを確認するためのボタンである。
このメニュー画面において、「予想ゲーム」ボタン111を選択することにより、図13に例示する予想ゲームのスケジュール画面に遷移する。このスケジュール画面には、日付毎に、その日に予定されている対戦カードを表示する対戦カード表示領域151が設けられている。そして、例えば、現時点より7日以内に予定されている現実のプロ野球の試合のスケジュールが、日付毎に表示される。このスケジュール画面に表示されている全ての対戦カードの試合の勝敗予想を行うことができる。すなわち、本日が6/24(日)であれば、7/1(月)までに予定されているプロ野球の全試合の勝敗予想が可能である。
また、現実のプロ野球の試合結果が出ている日付(図13の例では6/24)の対戦カード表示領域151には、試合結果およびユーザによる予想的中の結果が表示される。また、スケジュール画面には、予想ゲームについてのユーザの成績表示領域152も設けられている。この成績表示領域152には、ユーザが予想ゲームで獲得したポイントの合計、予想ゲームに参加した総試合数、予想が正解(的中)した試合数、正解率などが表示される。
ユーザが予想ゲームの予想を行う場合、スケジュール画面において、予想したい日付の対戦カード表示領域151を選択して決定する操作を行う。なお、デーゲームの試合が予定されている日もあり、日によって試合開始の時間は異なっている。よって、試合の予定日によって予想締切時間は異なっており、予想したい日付の対戦カード表示領域151を選択すれば、その日の予想締切時間が表示領域153に表示されるようになっている。
予想したい日付の対戦カード表示領域151を選択して決定する操作を行えば、図14に例示する予想ゲームの予想画面に遷移する。同図は、6/26(火)に予定されている6つの対戦カードの試合を予想するための画面例を示している。予想画面には、ホームチーム表示領域161、ビジターチーム表示領域162、勝敗予想入力領域163が、表形式で設けられている。勝敗予想入力領域163は、ホームチーム入力領域163a、ビジターチーム入力領域163bおよび引分入力領域163cに分かれている。ホームチーム入力領域163aは、ホームチームが勝利すると予想した場合に入力するための領域である。ビジターチーム入力領域163bは、ビジターチームが勝利すると予想した場合に入力するための領域である。引分入力領域163cは、試合で引き分けると予想した場合に入力するための領域である。何れかの入力領域163a、163b、163cを選択入力することにより、例えば「〇印」が表示され、予想ゲームの予想入力が完了する。表示領域164には、予想締切時間が表示されており、当該予想締切時間までであれば、一度入力した予想を変更することもできる。
また、予想画面には、支持率表示領域165を設けることができる。ゲームサーバ1は、対戦カードの勝敗予想をした全ユーザを対象として、ホームチームの勝利を予想したユーザの割合(ホームチームの支持率)、ビジターチームの勝利を予想したユーザの割合(ジターチームの支持率)および引き分けを予想したユーザの割合を算出する。そして、ゲームサーバ1は、対戦カード毎の算出結果を、支持率表示領域165に表示させる。支持率表示領域165の情報は、例えば1時間毎に更新される。ユーザは、この支持率表示領域165に表示されている支持率の情報を見て、自分の予想の参考にすることができる。
また、予想画面には、クイズ表示領域166を設け、ゲーム管理装置が自動生成した予想形式のクイズを表示させてもよい。例えば、過去(先週、前日等)の試合で活躍した実在選手を「注目選手」として選出し、この「注目選手」に関する、予め用意された定型のクイズを自動生成して出題する。クイズの具体例としては、「先週、5本塁打と当たっているFチームの選手SNは、6/26の試合で何本の本塁打を打つでしょう? A:0本、B:1本、C:2本、D:3本以上」等である。ここで、「注目選手」としては、前記第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手の中から選出することができる。このクイズも、現実世界の試合(イベント)に関する結果を予想する予想ゲームであり、このクイズの正解を予想することを前記「第2条件」とすることもできる。
図15に示すように、ゲーム管理装置は、図7に示す各手段71〜74の他に、予想ゲーム情報記憶制御手段75を備えている。この予想ゲーム情報記憶制御手段75は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが行った前記予想ゲームに関する情報を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶する機能を有する。
図16に、予想ゲーム情報記憶制御手段75がデータベースサーバ2に記憶する予想ゲームに関する情報の一例を示す。同図は、ユーザID=000001のユーザが、2012/6/26に予定されている6つの試合の勝敗予想を行った例である。
図16に示すように、各試合の対戦カードは、対戦カードIDにより管理されている。ここで、対戦カードIDとは、対戦カードを一意に特定するための識別情報であり、Gチーム対Tチーム戦は対戦カードID=001、Gチーム対Dチーム戦は対戦カードID=002というように、予め定められている。ゲームサーバ1は、対戦カードIDを付した全ての対戦カードの情報を、データベースサーバ2等の記憶装置に予め記憶している。
また、ユーザが予想した情報は、2ビットのデータとして記憶され、例えば「10」がホームチーム勝利、「01」がビジターチーム勝利、「11」が引き分け、「00」が未入力である。また、「入力時間」も併せて記憶される。この「入力時間」は、ユーザにより予想ゲームの予想が行われた時間情報である。また、現実世界の試合が終了した後に、予想が的中したか否かの「結果」を記憶する領域も設けられている。
そして、ユーザ関与判定手段73は、前記予想ゲーム情報記憶制御手段75によって記憶されている前記情報に基づいて、ユーザが第2条件を満たすか否かを判定する。この構成の場合、例えば、現実世界のある野球の試合で、第1条件を満たす現実事象が発生した場合、ユーザが当該試合の勝敗を予想する予想ゲームを当該試合の前に行っていた場合には、当該ユーザに関しては第2条件も満たすことになる。すなわち、ユーザが予想ゲームを行うことによってゲームに積極的に関与している(第2条件を満たしている)場合にのみ、当該ユーザのキャラクタ(第1条件を満たす現実事象を発生させたキャラクタ)に対して「特殊能力」等のパラメータが設定されることになる。
本構成では、第1条件を満たすか否かの判断対象となる現実世界の野球の試合(特定のイベント)に関する結果をユーザが予想することにより第2条件を満たすようにしているので、ユーザが現実世界の野球の試合とゲームとをより意識するように仕向けることができ、現実世界とゲームとのリンクを強めることができる。
なお、上記では、現実世界の特定のイベント(野球の試合)が行われる前に、予想ゲームというゲームモードをユーザが実行することをもって、「第2条件」が満足される例を示した。これは、現実世界の特定のイベントが行われる前に、ユーザがゲーム内の「所定モードを」実行していることをもって、「第2条件」が満足されるとする一例である。前述のように、「所定モード」を、予想ゲームモード以外の他のモード(対戦ゲームモード、探索ゲームモード、抽選ゲームモード、メッセージ送信モード、プレゼントモード、チャットモード等)としてもよい。そして、ゲーム管理装置は、前述の予想ゲーム情報記憶制御手段75と同様に、ユーザによる前記所定モードの実行に関する情報を、記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶するモード実行情報記憶制御手段を備えている。例えば、モード実行情報記憶制御手段は、ユーザが対戦ゲームを実行した場合、その実行時間や対戦結果(勝敗等)などの情報を、ユーザIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶する。また、モード実行情報記憶制御手段は、その他のモードが実行された場合でも、その実行時間や実行結果などの情報を、データベースサーバ2に記憶する。
すなわち、前記第1条件を満たすか否かの判断対象となる現実事象は、現実世界の特定のイベント中に発生する事象であり、前記「第2条件」は、前記イベントが行われる前に、ユーザがゲーム内の所定モードを実行していることであり、ゲーム管理装置は、ユーザによる前記所定モードの実行に関する情報を記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶するモード実行情報記憶制御手段(例えば、予想ゲーム情報記憶制御手段75)を備え、前記ユーザ関与判定手段73は、前記モード実行情報記憶制御手段によって記憶されている前記情報に基づいて、前記「第2条件」を満たすか否かを判定する構成とすることができる。本構成により、ユーザに対して積極的にゲーム内の所定モードを実行するように動機付けることができる。
ところで、上記では、ユーザが予想ゲームを行うだけで、予想的中の有無に関わらずに第2条件を満たすことになる。これに対し、「第2条件」を、「対象となる現実世界の野球の試合(特定のイベント)が行われる前に、当該野球の試合に関する結果を予想する予想ゲームをユーザが行い、且つ、当該予想ゲームの予想が的中すること」とすることもできる。
この場合、ユーザの予想が外れれば、当該ユーザの選手キャラクタ(第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手に対応するキャラクタ)に対して「特殊能力」等のパラメータが設定されることはなく、予想が的中したユーザの選手キャラクタにのみ前記パラメータが設定される。すなわち、予想の的中という偶然性の要素をゲームに取り入れることにより、よりゲーム性を高めることができる。
そして、ユーザはゲームを通して現実世界の野球の試合に関する結果を予想することにより、当該試合をより楽しむことができるようになる。すなわち、自分の予想が的中すれば、第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手に対応する自分の選手キャラクタに対して「特殊能力」等のパラメータが設定されるというリアクションがあるため、現実世界で繰り広げられる試合を視聴するユーザの応援にも力が入る。よって、ゲームを楽しむと同時に、現実世界の野球の試合そのものもより楽しめるという新たなライフスタイルを、ユーザに提供することができる。
なお、上記では、予想ゲームというゲームモードをユーザが実行し、且つその予想が的中することをもって、「第2条件」が満足される例を示した。これは、ユーザがゲーム内の「所定モード」を実行し、且つ当該「所定モード」において所定の結果が得られたことをもって、「第2条件」が満足されるとする一例である。「所定モード」を例えば「対戦ゲーム」というゲームモードとした場合、「対戦ゲームをユーザが実行し、且つ対戦相手に勝利する」ことをもって、「第2条件」が満足されるとしてもよい。あるいは、「対戦ゲームをユーザが実行し、且つ対戦相手に3点差以上で勝利する(又は完封勝利する)」ことを「第2条件」としてもよい。
また、前記「所定モード」を例えば「探索ゲーム」または前記「抽選ゲーム」というゲームモードとした場合、「当該モードをユーザが実行し、且つ所定のアイテム又はキャラクタを入手した」ことをもって、「第2条件」が満足されるとしてもよい。ここで、「所定のアイテム又はキャラクタ」の例としては、「所定以上のレア度(希少度)のアイテム又はキャラクタ」、「自チーム(ユーザのお気に入りチーム)のキャラクタ」等とすることができる。
また、前記「所定モード」を例えば「メッセージ送信モード」とした場合、「当該モードをユーザが実行し、且つ所定人数(例えば5人)以上の他ユーザにメッセージを送信した」ことをもって、「第2条件」が満足されるとしてもよい。
すなわち、前記第1条件を満たすか否かの判断対象となる現実事象は、現実世界の特定のイベント中に発生する事象であり、前記「第2条件」は、前記イベントが行われる前に、ユーザがゲーム内の所定モードを実行し、且つ当該所定モードにおいて所定の結果が得られたことであり、ゲーム管理装置は、ユーザによる前記所定モードの実行に関する情報を記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶するモード実行情報記憶制御手段(例えば、予想ゲーム情報記憶制御手段75)を備え、前記ユーザ関与判定手段73は、前記モード実行情報記憶制御手段によって記憶されている前記情報に基づいて、前記「第2条件」を満たすか否かを判定する構成とすることができる。
本構成では、ユーザによる所定モードの実行だけでなく、その実行に対する所定の結果を「第2条件」として求め、所定の結果が得られたユーザのキャラクタにのみ前記パラメータが設定される。すなわち、ゲーム内の所定モードの実行結果の要素を「第2条件」に取り入れることにより、よりゲーム性を高めている。
次に、「第2条件」を、「現実事象判断手段72によって前記第1条件を満たす現実事象が発生したと判断された場合に、当該現実事象の発生前に、ユーザが所定のゲームアクセスを行っていること」とする場合についての詳細を説明する。
前記「ユーザが所定のゲームアクセスを行っている」の例としては、現実事象が発生した試合開始の所定時間(例えば24時間)以内にユーザがゲームアクセス(ログイン)していること、当該試合前の1週間、毎日、ユーザがゲームアクセスしていること等である。なお、これらに限定されるものではなく、第2条件を満たすゲームアクセス条件を任意に定めることができる。
図17に示すように、このゲーム管理装置は、図7に示す各手段71〜74の他に、アクセス記憶制御手段76を備えている。このアクセス記憶制御手段76は、ユーザのゲームアクセスに関する情報を、データベースサーバ2等の記憶装置に記憶する機能を有する。図6に例示するように、ユーザのゲームアクセスに関する情報は、ユーザ情報記憶制御手段52により、ユーザIDと対応付けて、データベースサーバ2に記憶されている。すなわち、アクセス記憶制御手段76は、ユーザ情報記憶制御手段52の有する機能の一部である。
そして、ユーザ関与判定手段73は、前記アクセス記憶制御手段76によって記憶されているユーザのゲームアクセスに関する情報に基づいて、前記第2条件を満たすか否かを判定する。これにより、ユーザが所定のゲームアクセスを行ってゲームに積極的に関与している(第2条件を満たしている)場合にのみ、当該ユーザの選手キャラクタ(第1条件を満たす現実事象を発生させたキャラクタ)に対して「特殊能力」等のパラメータが設定される。本構成により、ユーザに対して積極的にゲームアクセスを行うように動機付けることができる。
次に、パラメータ設定手段74について説明する。このパラメータ設定手段74は、前記現実事象判断手段72によって前記第1条件を満たす現実事象が発生したと判断され、且つ、前記ユーザ関与判定手段73によってユーザが前記第2条件を満たすと判定された場合に、前記第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手に対応する選手キャラクタに対して、当該選手キャラクタに影響を与えるパラメータを設定する機能を有する。
ここで、選手キャラクタに影響を与えるパラメータとしては、選手キャラクタの能力を向上させるという「特殊能力」、選手キャラクタの調子を向上させる「調子可変パラメータ」、キャラクタに装着されてキャラクタの能力を高める特殊バット等の「特殊アイテム」などがある。「特殊能力」、「調子可変パラメータ」、「特殊アイテム」等の選手キャラクタに影響を与えるパラメータは、選手キャラクタに設定された直後から効果を発揮する「発動条件のないパラメータ」であってもよいし、所定の発動条件を満たすことによって発動されて効果を発揮する「発動条件付きパラメータ」であってもよい。
「発動条件のない特殊能力」の一例としては、選手キャラクタのミートの能力値を例えば1.5倍に向上させる「アベレージヒッター」と呼称される特殊能力、選手キャラクタのパワーの能力値を例えば1.5倍に向上させる「スラッガー」と呼称される特殊能力などがある。これらの「発動条件のない特殊能力」が選手キャラクタに設定された場合、その設定期間中、選手キャラクタの能力が常時向上する。
「発動条件付き特殊能力」の一例としては、「満塁の場面で打席に立つ」という状況がゲーム内で発生したときに発動されて、選手キャラクタのミート及びパワーの能力値を例えば1.5倍に向上させる「満塁男」と呼称される特殊能力等がある。また、「発動条件付き特殊能力」は、ゲーム内の対戦モードにおいて特定の対戦カードで発動されるようにしてもよい。
次に、「調子可変パラメータ」の一例を説明する。例えば、選手キャラクタの現在の調子は、「1(悪い)」、「2(普通)」、「3(好調)」、「4(絶好調)」、「5(最好調)」の5段階の何れかに設定されている。発動条件のない「調子可変パラメータ」が選手キャラクタに設定された場合、その設定期間中、選手キャラクタの調子が所定段階(例えば1段階)向上する。あるいは、選手キャラクタの調子が、「調子可変パラメータ」の設定期間中、常に「5(最好調)」に維持されるようにしてもよい。また、発動条件付きの「調子可変パラメータ」が選手キャラクタに設定された場合、発動条件を満たす(例えば特定の対戦カードで対戦する)ことにより、前記のような選手キャラクタの調子向上効果が生じる。
次に、「特殊アイテム」の一例を説明する。例えば、選手キャラクタに設定(装着)されて打撃(ミート、パワー)の能力値を向上させる(例えば1.5倍にする)特殊バット、守備力の能力値を向上させる特殊ミット、走力の能力値を向上させる特殊スパイクなどがある。発動条件のない「特殊アイテム」が選手キャラクタに設定された場合、その設定期間中、選手キャラクタの所定の能力値が常時向上する。また、発動条件付きの「特殊アイテム」が選手キャラクタに設定された場合、発動条件を満たす(例えば特定の対戦カードで対戦する)ことにより、前記のような選手キャラクタの能力向上効果が生じる。
また、「発動条件付きパラメータ」を選手キャラクタに設定する場合、第1条件を満たす現実事象が発生したときの現実世界の状況と同一または類似の状況がゲーム内で発生した場合に発動する発動条件とすることができる。以下、主に「発動条件付きの特殊能力」を選手キャラクタに設定する例について、より詳細に説明する。
図18に示すように、ゲームサーバ1は、関係情報記憶制御手段77を備えていることが望ましい。この関係情報記憶制御手段77は、前記第1条件を満たす現実事象と、当該現実事象を発生させた実在物に対応するキャラクタに設定する特殊能力(発動条件付きパラメータ)とを関係付ける関係情報(テーブル)を、予めデータベースサーバ2等の記憶装置に記憶する。関係情報記憶制御手段77がデータベースサーバ2に記憶している関係情報の一例を、図19に示す。
図19に示すように、各特殊能力にはそれらを一意に識別するための「特殊能力ID」および「特殊能力名」が付されている。また、各特殊能力の「発動条件」および発動時の「効果」も併せて記憶されている。例えば、特殊能力ID=01の「サヨナラ男」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=01(図10に示すように事象ID=01は「サヨナラヒット」)と対応付けられている。この「サヨナラ男」という特殊能力は、「(サヨナラヒットが発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」且つ「一打サヨナラの場面で打席に立つ(サヨナラヒットが発生したときの現実世界と同一のシチュエーション)」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「ミート及びパワーの能力値が向上する」という効果を発揮する。
なお、ゲームによっては、「サヨナラ男」という特殊能力の発動条件として、「(サヨナラヒットが発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」という条件を外し、単に、「一打サヨナラの場面で打席に立つ(サヨナラヒットが発生したときの現実世界と同一のシチュエーション)」という条件のみとすることもできる。後記する各特殊能力についても、条件を減らした状態で発動することも可能である。但し、以下では、上記両発動条件を満足することを前提として説明する。
そして、前記パラメータ設定手段74は、関係情報記憶制御手段77が記憶している図19の関係情報に基づいて、特殊能力の選手キャラクタへの設定を実行する。例えば、対象となる現実世界の野球の試合で「サヨナラヒット」という第1条件を満たす現実事象(事象ID=01)が発生した場合、図19の関係情報に基づいて、パラメータ設定手段74は、当該現実事象を発生させた実在選手に対応する選手キャラクタに対して、「サヨナラ男」という特殊能力(特殊能力ID=01)を設定する。例えば、「サヨナラヒット」を発生させた実在選手の選手ID=0001とした場合、パラメータ設定手段74は、図5に示す選手情報(選手DB)において、選手ID=0001に対応する選手キャラクタの特殊能力として、特殊能力ID=01の「サヨナラ男」を設定する。また、この特殊能力の発動条件の一つである「現実世界と同一の対戦カード」を特定するために、パラメータ設定手段74は、特殊能力IDと対応付けて対戦カードIDも併せて設定する。
例えば、「サヨナラヒット」が発生したときの現実世界の対戦カードがGチーム対Tチーム戦であった場合、図5に示すように、特殊能力ID=01の「サヨナラ男」と対応付けて、対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」が記憶されることになる。以下、例えば「特殊能力ID=01(発動対戦カードID=001)」と記載した場合、対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」を発動条件の1つとする特殊能力ID=01の「サヨナラ男」を意味するものとする。
また、図19に示すように、特殊能力ID=02の「連発」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=02(図10に示すように事象ID=02は「1試合で2本以上の本塁打」)と対応付けられている。この「連発」という特殊能力は、「(1試合で2本以上の本塁打が発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」且つ「その試合で本塁打を打っている(当該現実世界と同一のシチュエーション)」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「パワーの能力値が向上する」という効果を発揮する。
また、特殊能力ID=03の「固め打ち」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=03(図10に示すように事象ID=03は「1試合で3本以上のヒット」)と対応付けられている。この「固め打ち」という特殊能力は、「(1試合で3本以上のヒットが発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」且つ「その試合で2安打以上放った状態で打席に立つ(当該現実世界と同一のシチュエーション)」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「ミートの能力値が向上する」という効果を発揮する。
また、特殊能力ID=04の「満塁男」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=04(図10に示すように事象ID=04は「満塁でタイムリーヒット」)と対応付けられている。この「満塁男」という特殊能力は、「(満塁でタイムリーヒットが発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」且つ「満塁の場面で打席に立つ(当該現実世界と同一のシチュエーション)」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「ミート及びパワーの能力値が向上する」という効果を発揮する。
また、特殊能力ID=05の「代打」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=05(図10に示すように事象ID=05は「代打でタイムリーヒット」)と対応付けられている。この「代打」という特殊能力は、「(代打でタイムリーヒットが発生したときの)現実世界と同一の対戦カード」且つ「代打で起用される(当該現実世界と同一のシチュエーション)」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「ミート及びパワーの能力値が向上する」という効果を発揮する。
また、特殊能力ID=71の「伝説の巧打者」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=71(図10に示すように事象ID=71は「安打の国内記録を樹立」)と対応付けられている。この「伝説の巧打者」という特殊能力は、「(安打の国内記録を樹立したときの)現実世界と同一の対戦カード」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「ミートの能力値が向上する」という効果を発揮する。
また、特殊能力ID=72の「伝説の強打者」という特殊能力は、第1条件を満たす現実事象の事象ID=72(図10に示すように事象ID=71は「本塁打の国内記録を樹立」)と対応付けられている。この「伝説の強打者」という特殊能力は、「(本塁打の国内記録を樹立したときの)現実世界と同一の対戦カード」という発動条件を満たすことにより発動されて、キャラクタの「パワーの能力値が向上する」という効果を発揮する。
関係情報記憶制御手段77が記憶している図19の関係情報を用いることにより、複数種類の特殊能力がある場合でも、パラメータ設定手段74による選手キャラクタへの特殊能力の設定を簡単に実行することができる。
なお、パラメータ設定手段74による選手キャラクタへの特殊能力の設定が1種類だけ(例えば「サヨナラ男」のみ)の場合には、図19のようなテーブルを用いなくとも、選手キャラクタへの特殊能力の設定を容易に行うことができる。
ところで、パラメータ設定手段74は、全てのユーザの選手キャラクタに特殊能力(パラメータ)を反映させるのではなく、ユーザのゲームへの関与状況に関する第2条件を満たしたユーザ、すなわち、ゲームに積極的に関与しているユーザの選手キャラクタにのみ反映させる。そこで、パラメータ設定手段74は、ユーザ情報記憶制御手段52に命令して、第2条件を満たしたユーザのユーザIDと対応付けて、特殊能力が設定された選手キャラクタの情報(選手ID)を、データベースサーバ2の所定領域に記憶させる。図6には、第2条件を満たしたユーザのユーザID=000001と対応付けて、特殊能力が設定された選手キャラクタの選手ID=0001、0002、0017、0020、0035、…が記憶されている例を示している。
パラメータ設定手段74は、前記パラメータとしての特殊能力を選手キャラクタに設定する期間(特殊能力の有効期限)を、所定期間に限定してもよい。ここで「所定期間」とは、例えば24時間、2日、3日などの固定の期間であってもよいし、現実世界の次の対戦カードの試合開始までなどの期間であってもよい。パラメータ設定手段74は、特殊能力を選手キャラクタに設定(対応付け)してからの時間を、ゲームサーバ1の内部時計等の計時手段に基づいて管理しており、設定から所定期間が経過した後は、特殊能力の設定を解除する。
ユーザは、特殊能力が選手キャラクタに対応付けられている期間中にゲームを積極的にプレイすれば、よいゲーム結果(多い勝ち数や高い勝率)が得られ易くなる。よって、特殊能力を選手キャラクタに設定する期間を限定することにより、ユーザからゲームに対する積極的な挑戦意欲を引き出せるとともに、一種の緊張感をユーザに与えることができ、より興趣性の高いゲームを実現できる。
もっとも、前記発動条件付きパラメータとしての特殊能力を選手キャラクタに設定する期間を限定しないことも可能である。例えば、前述の「伝説の巧打者」または「伝説の強打者」という特殊能力は、安打または本塁打の国内記録を樹立した実在選手に対応する選手キャラクタにのみ設定される特別な特殊能力である。よって、「伝説の巧打者」等の特別な特殊能力については、一旦選手キャラクタに設定された後は、当該特殊能力の設定が解除されることがないという構成を採用してもよい。
また、選手キャラクタに発動条件付きパラメータを設定する場合、図18に示すように、ゲーム管理装置は、パラメータ発動手段78を備える。このパラメータ発動手段78は、前記パラメータ設定手段74による発動条件付きパラメータの設定が行われた後、発動条件を満たす状況(第1条件を満たす現実事象が発生したときの現実世界の状況と同一の状況)がゲーム内で発生した場合に、特殊能力等の発動条件付きパラメータを発動させて、選手キャラクタに影響を与える機能を有する。なお、後述するように、パラメータ発動手段78は、第1条件を満たす現実事象が発生したときの現実世界の状況と同一の状況でなくても、それと類似の状況が発生した場合に、選手キャラクタに設定されている特殊能力を発動させてもよい。
例えば、選手ID=0001の選手キャラクタに、特殊能力ID=01(発動対戦カードID=001)の「サヨナラ男」が対応付けられている場合について説明する。この場合、パラメータ発動手段78は、選手ID=0001の選手キャラクタが、ゲーム内の対戦において、現実世界と同一の対戦カードである対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」で用いられ、且つ、現実世界の状況と同一の「一打サヨナラの場面で打席に立った場合」に、「サヨナラ男」の特殊能力を発動させる。これにより、図19に示すように、「サヨナラ男」の発動の効果として、選手ID=0001の選手キャラクタの「ミート」および「パワー」の能力値が向上する。ここで能力値向上の程度は、例えば現在の設定値を1.5倍に向上させたり、2倍に向上させたりする等、任意に設定することができる。このように、特殊能力の発動によって選手キャラクタの能力が一時的に向上するので、ユーザはゲーム内の対戦を有利に進めることができる。なお、後記する通り、現実世界の状況と類似の場合の能力向上は、現実世界の状況と同一の場合の能力向上よりも低くなるようしてもよい。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図20のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図20は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のゲームのトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図11に例示するように、メイン画面(マイページ)には、ユーザのゲーム情報91(ユーザの写真またはアバタ、ユーザのレベルなど)が表示される。また、メイン画面には、各種モードを選択するためのボタン群92が表示される。また、ユーザがチームオーダとして設定している選手キャラクタ93なども表示される。
ここでユーザが、メイン画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作を行うと、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置の動作例を、図21等のフローチャートを参照しながら説明する。図21は、選手キャラクタにパラメータとしての特殊能力を設定する処理の流れを示すものである。
ゲームサーバ1の現実事象受付手段71が、実在選手に関連して生じた現実事象に関する情報を受け付けるタイミングは、対象となる試合(例えば、現実世界における6/26のGチーム対Tチーム戦)中の1球毎、イニングの表裏終了毎、イニング毎または試合終了後など、任意のタイミングとすることができる。例えば、現実事象受付手段71は、現実世界の対象となる試合終了後に(S51)、試合中に発生した現実事象に関する情報を、情報提供サーバ10からまとめて受信して受け付ける(S52)。これにより、図9に例示するように、現実事象受付手段71によって取り込まれた現実事象の事象IDと、当該現実事象を発生させた実在選手の選手IDとを対応付けた情報がデータベースサーバ2に記憶される。
その後、現実事象判断手段72は、現実事象受付手段71によって受け付けられた現実事象に関する情報に基づいて、所定の第1条件を満たす現実事象が発生したか否かを判断する(S53)。例えば、現実事象判断手段72は、図10に示す第1条件を満たす現実事象の情報を参照して、「サヨナラヒット」等の所定の第1条件現実事象が発生したかを判断する。
ここで、現実事象判断手段72によって第1条件を満たす現実事象が発生したと判定された場合(S53でYES)、ユーザ関与判定手段73は、ユーザのゲームへの関与状況が所定の第2条件を満たすか否かを判定する(S54)。なお、ゲームサーバ1が管理しているユーザは複数存在するので、このステップS54では、それぞれのユーザに対して第2条件を満たすか否かが判定されることになる。
例えば、第2条件を、「現実世界の対象となる野球の試合(6/26のGチーム対Tチーム戦)の前に、当該試合の勝敗結果を予想する予想ゲームをユーザが行っていること」とした場合、ユーザ関与判定手段73は、予想ゲーム情報記憶制御手段75によってデータベースサーバ2に記憶されているユーザの予想ゲーム情報(図16参照)に基づいて、ユーザが第2条件を満たすか否かを判定する。また、前述のように、予想ゲームの予想が的中した場合に第2条件と満たすものとしてもよい。
また、例えば、第2条件を、「現実事象判断手段72によって第1条件を満たす現実事象が発生したと判断された場合に、当該現実事象の発生前に、ユーザが所定のゲームアクセスを行っていること」とした場合、ユーザ関与判定手段73は、アクセス記憶制御手段76によってデータベースサーバ2に記憶されているユーザのゲームアクセスに関する情報(図6参照)に基づいて、前記第2条件を満たすか否かを判定する。例えば、現実事象が発生した対象となる試合開始の所定時間(例えば24時間)以内にユーザがゲームアクセス(ゲームサーバ1にログイン)している場合に、第2条件を満たすと判定する。あるいは、例えば、現実事象が発生した対象となる試合前の1週間、毎日、ユーザがゲームアクセスしている場合に、第2条件を満たすと判定する。
そして、ユーザ関与判定手段73によってユーザが第2条件を満たすと判定された場合(S54でYES)、第2条件を満たすユーザを対象として、パラメータ設定手段74は、第1条件を満たす現実事象を発生させた実在選手に対応する選手キャラクタに対して、当該選手キャラクタに特殊能力(パラメータ)を設定する(S55)。例えば、対象となる現実世界の野球の試合で「サヨナラヒット」という第1条件を満たす現実事象(事象ID=01)が発生した場合、図19の関係情報に基づいて、パラメータ設定手段74は、当該現実事象を発生させた実在選手に対応する選手キャラクタに対して、「サヨナラ男」という特殊能力(特殊能力ID=01)を設定する。すなわち、パラメータ設定手段74は、図5に示す選手情報(選手DB)において、現実事象を発生させた実在選手に対応する選手キャラクタの特殊能力として、特殊能力ID=01の「サヨナラ男」を設定する。さらに、選手キャラクタに設定された特殊能力が、第2条件を満たしたユーザの選手キャラクタにのみ反映されるように、パラメータ設定手段74は、第2条件を満たしたユーザのユーザIDと対応付けて、特殊能力が設定された選手キャラクタの選手IDを、データベースサーバ2に記憶させる(図6参照)。
なお、第1条件を満たす現実事象が複数あると判定された場合、第1条件を満たす各現実事象について、前記のS55の処理が実行される。例えば、選手ID=0001の実在選手Aが「サヨナラヒット」を発生させ、選手ID=0002の実在選手Bが「1試合で2本以上の本塁打」を発生させた場合、選手ID=0001の選手キャラクタAに対して特殊能力ID=01の「サヨナラ男」が設定されるとともに、選手ID=0002の選手キャラクタBに対して特殊能力ID=02の「連発」が設定される。
なお、パラメータ設定手段74は、前述のように、特殊能力以外のパラメータ(調子可変パラメータ、特殊アイテム等)を選手キャラクタに設定してもよい。また、前述のように、発動条件のないパラメータを選手キャラクタに設定してもよいし、発動条件付きのパラメータを設定してもよい。
また、ゲームサーバ1は、ログインしている、第2条件を満たしたユーザの端末装置3に対して、選手キャラクタに特殊能力が設定されたことを報知する(S56)。例えば、図11に例示するように、ゲームのメイン画面において、報知領域94を設け、例えば「本日のG対T戦の結果、選手AとBに特殊能力が設定されました!」というメッセージを表示する。
また、ユーザが図12に例示するプロ野球連動メニュー画面の「特殊能力設定キャラクタ一覧」ボタン112を選択することにより、ゲームサーバ1は、図22に示す特殊能力が設定されたキャラクタ一覧画面データを生成し、ユーザに端末装置3に送信する。図22の画面には、特殊能力が設定された選手キャラクタの選手名、画像、設定された特殊能力、発動対戦カード、特殊能力の有効期限の情報等が表示される。なお、現在の画面に表示されていない選手キャラクタの情報については、画面をスクロールすることにより確認することができる。
また、ユーザが図11のメイン画面の「選手管理」ボタン92bを選択することにより、ゲームサーバ1は、図23に示す、ユーザが設定している一軍登録の画面(選手キャラクタの一覧画面)データを生成し、ユーザに端末装置3に送信する。図23の画面での操作により、ユーザは、自分が保有する選手キャラクタからチームオーダを設定できる。図23の例では、合計16の選手スロット121が設けられており、各選手スロット121をクリック(またはダブルクリック)することにより、図示しない選手キャラクタ選択画面が表示され、ユーザは手持ちの選手キャラクタから任意の選手キャラクタを一軍登録選手として選択できる。
一軍登録の選手スロット121には、選手キャラクタの顏121a、選手名121b、特殊能力121c、特殊能力の有効期限121d、現在の調子の高さを顔の表情で表した調子マーク121e等が表示される。また、「その他の選手一覧」ボタン131を選択することにより、一軍登録選手以外にユーザが保有している選手キャラクタの一覧画面(図示せず)が表示され、一軍登録の選手スロット121と同様の情報121a〜121eが表示される。このように、ユーザが保有する選手キャラクタの一覧画面においても、選手キャラクタに設定されている特殊能力およびその有効期限を確認できるようになっている。ユーザは、自らが保有している選手キャラクタに設定されている特殊能力を確認しながら、戦略的にチームオーダを変更することができる。
さらに、図11のメイン画面(ユーザのマイページ)にも、ユーザが設定したチームオーダの選手キャラクタの情報93が表示される。そして、このメイン画面でも、選手キャラクタに設定されている特殊能力およびその有効期限の情報95が表示される。
図21のフローチャートに戻って、現実世界の試合中に第1条件を満たす現実事象が発生しなかったと判定された場合(S53でNO)、あるいは、何れのユーザも第2条件を満たしていないと判定された場合(S54でNO)、選手キャラクタに特殊能力を設定することなく処理を終える。なお、対象とする現実世界の試合が複数試合(例えば1日6試合)ある場合には、各試合に対して、図21のフローチャートの処理が適用される。
ところで、選手キャラクタに設定された特殊能力等のパラメータが発動条件付きではない場合、当該パラメータが設定されている期間中、選手キャラクタの能力等が向上するという効果が生じる。特殊能力等のパラメータにより選手キャラクタの能力等が向上している期間中は、例えば、当該選手キャラクタの色、輝度、顔の表情等が通常時と異なる状態で画面上に表示される演出がなされる。これにより、ユーザはパラメータの効果をゲーム画面で実感できる。
一方、選手キャラクタに発動条件付きパラメータが設定された場合、発動条件を満たした場合にのみパラメータが発動されて、選手キャラクタの能力等が向上するという効果が生じる。この場合、パラメータが発動されたときに、選手キャラクタの色、輝度、顔の表情等が通常時と異なる状態で画面上に表示される演出がなされる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図7に示すように、現実事象受付手段71、現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73およびパラメータ設定手段74を備えており、現実事象判断手段72によって第1条件を満たす現実事象が発生したと判断され、且つ、ユーザ関与判定手段73によってユーザが第2条件を満たすと判定された場合に、第1条件を満たす現実事象を発生させた実在物に対応するキャラクタに対して、当該キャラクタに影響を与えるパラメータを設定する構成である。
本構成では、第1条件を満たす現実事象が発生した場合に、当該現実事象を発生させた選手キャラクタに対して「特殊能力」等のパラメータが設定されるが、このパラメータは全てのユーザのキャラクタに自動的に反映されるのではなく、ユーザのゲームへの関与状況に関する第2条件を満たしたユーザ、すなわち、ゲームに積極的に関与しているユーザのキャラクタにのみ反映される。これにより、現実世界とゲームとをリンクさせた興趣性の高いゲームを実現するとともに、ユーザに対して積極的にゲームに関与する動機付けを与えることができる。
次に、図24のフローチャートを参照しながら、選手キャラクタに発動条件付き特殊能力が設定された場合におけるゲーム実行処理の一例を説明する。図24は、ユーザのチーム(ユーザが一軍登録した選手キャラクタからなるチーム)が他のユーザのチームと対戦する対戦モードにおけるゲーム実行処理の一例を示す。ここでは、特殊能力が設定されたとき(第1条件が発生したとき)の現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生することを発動条件とする場合について説明する。
ゲームサーバ1は、1打席毎に、打席に立っている打者キャラクタ又は現在守備中のキャラクタに特殊能力が設定されているか否かを判断する(S61)。ここで、特殊能力が設定されているキャラクタが存在する場合(S61でYES)、特殊能力が設定されたときの現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生しているか(すなわち、発動条件を満たしているか)否かを判断する(S62)。
例えば、打席に立っている選手キャラクタに、特殊能力ID=04(発動対戦カードID=001)の「満塁男」が対応付けられている場合、ゲーム内の対戦カードが、現実世界と同一の対戦カードである対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」であり、且つ、現実世界の状況と同一の「満塁の場面で打席に立っている」という状況であれば、発動条件を満たす。一方、対戦カードが「Gチーム対Tチーム戦」とは異なっていたり、現在の打席が「満塁の場面」でなかったりすれば、発動条件を満たさない。
ここで、選手キャラクタに特殊能力が設定されたときの現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生している場合には(S62でYES)、発動条件を満たしているので、パラメータ発動手段78は、当該特殊能力を発動させる(S63)。この特殊能力の発動時には、当該特殊能力を有する選手キャラクタがゲーム画面内で発光する等の演出が行われる。特殊能力の発動により、対象となる選手キャラクタの所定の能力値が、一時的に向上する。
なお、発動条件付きパラメータとして、選手キャラクタの調子を向上させるという「調子可変パラメータ」が選手キャラクタに設定されている場合には、その発動時に、当該「調子可変パラメータ」が設定されている選手キャラクタがゲーム画面内で発光する等の演出が行われる。そして、「調子可変パラメータ」の発動により、対象となる選手キャラクタの調子が、一時的に向上する。
また、発動条件付きパラメータとして、特殊バット、特殊ミット、特殊スパイク等の「特殊アイテム」が選手キャラクタに設定(装着)されている場合には、その発動時に、当該「特殊アイテム」がゲーム画面内で発光する等の演出が行われる。そして、「特殊アイテム」の発動により、対象となる選手キャラクタの所定の能力値が、一時的に向上する。
一方、何れの選手キャラクタにも特殊能力が設定されていない場合(S61でNO)、または選手キャラクタに特殊能力が設定されたときの現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生していない場合(S62でNO)、ステップS63を経由することなくステップS64に移行する。
ステップS64では、ゲーム実行手段62が、両チームの選手キャラクタの能力、調子等のパラメータに基づいて、1打席毎のシミュレーションを実行する(S64)。このシミュレーションの実行においては、ステップS63で特殊能力が発動されたことにより向上した能力値が用いられる。このシミュレーションの実行結果は、基本的に、ユーザの端末装置3のゲーム画面に表示される。
ステップS64の後は、対戦が終了したか否かが判断され(S65)、対戦が終了するまでステップS61〜S65が繰り返される。
ところで、対戦モードには、「ダイジェスト」、「プレイ・バイ・プレイ」、「スキップ」という3つのプレイモードが存在し、ユーザが任意のプレイモードを選択できるようになっている。「ダイジェスト」は、試合のシミュレーション結果として、得点が入るまたは得点圏に走者が出塁するといった見どころの場面が発生したときに、その見どころの場面のみをゲーム画面に表示させ、それ以外の場面をスキップするプレイモードである。また、「プレイ・バイ・プレイ」は、全ての打者のシミュレーション結果を画面に表示させるプレイモードである。また、「スキップ」は、試合のシミュレーション結果の画面表示をすべてスキップし、直ぐに試合結果を画面に表示させるプレイモードである。「ダイジェスト」または「プレイ・バイ・プレイ」のプレイモードにおいては、ユーザは必要に応じて、自分の意思で一軍としてベンチ入りしている任意の選手キャラクタを代打として打席に立たせる操作等を行うこともできる。
このように、所定の第1条件を満たす現実事象が発生したときの現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生した場合に、発動条件付きパラメータを発動させる構成とすることにより、現実世界とゲームとをリンクさせた興趣性の高いゲームを実現することができる。すなわち、ユーザは、特殊能力が発動し得る対戦カードを選択したゲームをプレイしたり、特殊能力が発動し得るゲーム内の場面で選手キャラクタをタイミング良く使用(例えば、一打サヨナラのゲーム場面で、「サヨナラ男」が対応付けられた選手キャラクタを代打で使用)したりすると、ゲーム進行が有利になるといった遊戯性、戦略性が生じる。このように、現実世界で活躍した実在選手に対応する選手キャラクタに発動条件付きの特殊能力等が設定されるので、ユーザがその選手キャラクタをいかにうまくゲーム内で使用するか(すなわち、現実世界の状況と同一の状況で使用するか)ということを考えながらプレイするという興趣性の高いゲームを実現している。
次に、パラメータ設定手段74によって選手キャラクタに設定されたパラメータの効果を可変する様々な構成を説明する。
前述の予想ゲームをユーザが行っている、またはその予想ゲームの予想が的中することを第2条件とする場合において、ユーザの予想のタイミングが早いほど、当該ユーザの選手キャラクタに設定された特殊能力等のパラメータの効果を大きくする構成について、先ず説明する。図25に示すように、この構成を実現するゲーム管理装置は、図15に示した各手段71〜75の他に、第1の効果可変手段81をさらに備えている。
図16に示すように、予想ゲーム情報記憶制御手段75によってデータベースサーバ2に記憶される予想ゲーム情報には、ユーザにより予想ゲームの予想が行われた時間情報が含まれている。そして、前記第1の効果可変手段81は、時間情報記憶制御手段75によって記憶されている前記時間情報に基づいて、ユーザによって予想ゲームの予想が行われたタイミングが早いほど、当該ユーザの選手キャラクタに設定されたパラメータによる効果を大きくする機能を有する。ここで、「パラメータによる効果を大きくする」とは、例えば選手キャラクタの能力や調子等の向上率を大きくすることである。あるいは、発動条件付きパラメータの場合には、発動確率を高くすることである。
第1の効果可変手段81によるパラメータの効果可変の具体例を次に示す。例えば、予想ゲームにおいて、現実世界のプロ野球(またはMLB)の試合の勝敗予想を、各試合開始の7日前から可能とする。そして、試合の7日前に勝敗予想をした場合には、選手キャラクタの能力を1.50倍に向上させる効果を生じさせるが、その後、予想のタイミングが1日遅くなる毎に、1.45倍、1.40倍、…と能力向上率を低下させる。
特に、プロ野球またはMLBでは、試合の前日または数日前に、先発投手の事前発表が行われることもある。この先発投手の事前発表がある場合、先発投手の発表後は勝敗の予想の確度が高くなることを考慮して、先発投手の発表前よりもその発表後の方がパラメータの効果を低くすることが望ましい。例えば、試合の前日の15:00に先発投手の事前発表がある場合、その発表までに勝敗予想をした場合には、選手キャラクタの能力を1.50倍に向上させる効果を生じさせるが、その発表後に勝敗予想をした場合には、選手キャラクタの能力を1.20倍と能力向上率を低下させる。
以上のように、図25に示す第1の効果可変手段81を備えている構成により、ユーザに対して、予想ゲームの対象となる現実世界の特定のイベント(野球の試合等)に対して早期に予想を行うように動機付ける、すなわち、ユーザに積極的にゲームに関与する気持ちを持たせることができる。
次に、選手キャラクタに設定されているパラメータによる効果を、当該キャラクタを使用した全ユーザのゲーム内での成績の収集結果に応じて、随時、変更する構成について説明する。図26に示すように、この構成を実現するゲーム管理装置は、図7に示す各手段71〜74の他に、成績収集手段82および第2の効果可変手段83をさらに備えている。
成績収集手段82は、パラメータ設定手段74によってパラメータが対応付けられた選手キャラクタをゲーム内で使用したユーザを対象として、当該キャラクタのゲーム内での成績を収集する機能を有する。前述のように、ゲームサーバ1のユーザ情報記憶制御手段52は、ユーザIDと対応付けて、各ユーザが保有する選手キャラクタのゲーム内での成績(ユーザがゲーム内で選手キャラクタを使用した結果としての打率、防御率等)を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶している。成績収集手段82は、パラメータが対応付けられた選手キャラクタをゲーム内で使用したユーザを対象として、当該キャラクタのゲーム内での成績をデータベースサーバ2から読み出して収集することができる。
例えば、パラメータが対応付けられた特定の選手キャラクタXを、ユーザA、B、C、…がそれぞれゲーム内で使用した場合、選手キャラクタXを使用した全ユーザA、B、C、…のそれぞれについての当該キャラクタXのゲーム内での成績(打数、安打数、打率等)が成績収集手段82によって収集される。ここで成績収集の対象期間は、パラメータが選手キャラクタXに対応付けられてからとする。また、このゲーム内での成績収集のタイミングは、例えば半日毎、1日毎など、任意のタイミングとすることができる。
第2の効果可変手段83は、前記成績収集手段82によって収集された選手キャラクタのゲーム内での成績に基づいて、当該キャラクタに対応付けられているパラメータによる効果を可変する機能を有する。例えば、パラメータが設定されているキャラクタXを使用した全ユーザA、B、C、…を対象とした、キャラクタXのゲーム内での成績の評価値(打率、本塁打数の平均等)が高いほど、パラメータによるキャラクタの能力の向上率を高くする。
具体例を挙げると、パラメータとしての特殊能力が選手キャラクタXに設定された当初は、所定の能力値を1.5倍にするように設定されている。その所定時間後(例えば12時間後)に収集された、選手キャラクタXの全ユーザA、B、C、…を対象とした打率AVGtotalによって、以下のように、能力値向上の倍率を変化させる。
0.375≦AVGtotal 能力値を1.8倍にする。
0.350≦AVGtotal<0.375 能力値を1.7倍にする。
0.325≦AVGtotal<0.350 能力値を1.6倍にする。
0.300≦AVGtotal<0.325 能力値を1.5倍にする。
0.275≦AVGtotal<0.300 能力値を1.4倍にする。
0.250≦AVGtotal<0.275 能力値を1.3倍にする。
0.225≦AVGtotal<0.250 能力値を1.2倍にする。
AVGtotal<0.225 能力値を1.1倍にする。
なお、打率AVGtotalは、特殊能力が選手キャラクタXに対応付けられてからの成績収集期間を対象として、前記ユーザA、B、C、…がそれぞれ保有する全ての選手キャラクタXの安打数の合計を、当該全ての選手キャラクタXの打席数の合計で割ることにより算出できる。なお、打率AVGtotalを、前記ユーザA、B、C、…がそれぞれ保有する全ての選手キャラクタXの打率の平均値として算出してもよい。
同様に、第2の効果可変手段83は、所定時間(例えば12時間)毎に選手キャラクタXの成績を収集して、評価値としての打率AVGtotalを算出し、その算出結果に基づいて、能力値向上の倍率を変化させる。前述のように、特殊能力は、所定期間(例えば3日間)のみ選手キャラクタに対応付けて反映させることができるが、その間、当該選手キャラクタを使用した全ユーザの成績に基づいて算出した評価値の変動に応じて、その反映の度合いを随時、変更することができる。
その他の例としては、前記のようにして算出した選手キャラクタXの打率AVGtotalを、選手キャラクタXに対応する実在選手の現実世界の打率AVGrealと比較し、その比較結果に応じて以下のように、特殊能力による能力値向上の倍率を変化させる。
AVGreal≦AVGtotalの場合には能力値を1.5倍にする。
AVGreal>AVGtotalの場合には能力値を1.2倍にする。
このように、第2の効果可変手段83は、所定時間(例えば12時間)毎に選手キャラクタXの成績を収集し、収集した成績に基づいて評価値(打率AVGtotal等)を算出するとともに、選手キャラクタXに対応する実在選手の現実世界の成績と前記評価値との比較結果に応じて、特殊能力等のパラメータによる効果を可変することができる。
以上のように、図26に示す成績収集手段82および第2の効果可変手段83を備えている構成では、選手キャラクタに設定されているパラメータによる効果は常に一定ではなく、当該キャラクタを使用したユーザのゲーム内での成績の収集結果に応じて、随時、変更される。よって、パラメータによる効果が、当該パラメータがキャラクタに設定された当初よりも高くなることもあれば、逆に下がってしまう可能性もある。そこで、パラメータが設定された選手キャラクタを、その能力が向上した状態から能力が下がってしまうリスクを回避して有効に活用するためには、当該パラメータによる効果が比較的高い間に、なるべく多くゲームを行うことが必要となる。これにより、ユーザからゲームに対する積極的な挑戦意欲を引き出せるとともに、一種の緊張感をユーザに与えることができ、より興趣性の高いゲームを実現できる。
次に、「特殊能力」等のパラメータによる効果を、当該パラメータが設定されてからの時間経過とともに低下させる構成について説明する。図27に示すように、この構成のゲーム管理装置は、図7に示す各手段71〜74の他に、第3の効果可変手段84をさらに備えている。
第3の効果可変手段84は、パラメータ設定手段74によってパラメータが設定されてからの時間経過とともに、当該パラメータによる効果を低下させる機能を有する。ここで、「パラメータによる効果を低下させる」とは、下記(i)(ii)の何れであってもよい。
(i)パラメータによる能力等の向上率を低下させる(発動条件付きパラメータの場合は、その発動時の能力等の向上率を低下させる)。
具体例としては、パラメータ設定手段74によって特殊能力または特殊アイテムが選手キャラクタに対応付けられた当初は、当該キャラクタの能力値が1.5倍に向上するが、その後、所定時間(例えば6時間)経過毎に、1.4倍、1.3倍、…と能力向上率を低下させる。なお、選手キャラクタの能力値が1.0倍よりも低下することはない。
また、パラメータ設定手段74によって「調子可変パラメータ」が選手キャラクタに対応付けられた当初は、当該キャラクタの現在の調子が3段階向上するが、その後、所定時間(例えば24時間)経過すれば調子の向上は2段階に下がり、さらに所定時間(例えば24時間)経過すれば調子の向上は1段階に下がるといったように、調子の向上率を低下させる。
(ii)パラメータが発動条件付きの場合には、パラメータの発動確率を低下させる。
具体例としては、発動条件付きパラメータが対応付けられた当初は、発動条件を満たせば100%発動するが、その後所定時間(例えば6時間)経過毎に、90%、80%、…と発動確率を低下させる。
第3の効果可変手段84は、パラメータが選手キャラクタに設定されてからの時間を、ゲームサーバ1の内部時計等の計時手段に基づいて管理しておりパラメータの設定からの時間経過に応じて、上述のように発動条件付きパラメータによる効果を低下させるようになっている。
本構成により、特殊能力等のパラメータが対応づけられたキャラクタを有効に活用するためには、当該パラメータが対応づけられた後、なるべく早くゲームを行うことが必要となる。これにより、ユーザからゲームに対する積極的な挑戦意欲を引き出せるとともに、一種の緊張感をユーザに与えることができ、より興趣性の高いゲームを実現できる。
次に、パラメータ設定手段74によって選手キャラクタに設定されるパラメータが発動条件付きの場合において、パラメータが選手キャラクタに設定されたときの現実世界の状況と同一の状況が発生した場合だけではなく、当該現実世界の状況と類似の状況が発生した場合にも、図18に示すパラメータ発動手段78によってパラメータが発動される構成について説明する。
一例として、選手キャラクタに、特殊能力ID=04(発動対戦カードID=001)の「満塁男」が対応付けられている場合を考える。ゲーム内の対戦カードが、現実世界と同一の対戦カードである対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」であり、且つ、現実世界の状況と同一の「満塁の場面で打席に立っている」という状況であれば、パラメータ発動手段78は、現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生したと判断して「満塁男」の特殊能力を発動させる。また、前記の現実世界の状況と同一ではないが、類似の状況、例えば、対戦相手の一方のみが異なる「Gチーム対Dチーム戦」であり、且つ、「満塁の場面で打席に立っている」という状況であれば、パラメータ発動手段78は、現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生したと判断して「満塁男」の特殊能力を発動させる。すなわち、現実世界の対戦カードとは対戦相手の一方のみが異なる対戦カード(類似の対戦カード)は、現実世界の状況と類似の範囲であると予め定められており、パラメータ発動手段78は、現実世界と類似の対戦カードで対戦ゲームが実行された場合にも、現実世界の状況と類似と判断し、発動条件付きパラメータを発動させることができる。
また、現実世界と同一の対戦カードである対戦カードID=001の「Gチーム対Tチーム戦」であり、且つ、現実世界の状況(満塁)と類似の「走者二三塁の場面で打席に立っている」という状況であれば、パラメータ発動手段78は、現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生したと判断して、前記「満塁男」の特殊能力を発動させてもよい。すなわち、「満塁」と「走者二三塁」とは類似の範囲であると予め定められており、パラメータ発動手段78は、走者二三塁の場面がゲーム内で発生した場合にも、現実世界の状況と類似と判断し、発動条件付きパラメータを発動させることができる。
なお、対戦相手の一方のみが異なる類似の対戦カード「Gチーム対Dチーム戦」であり、且つ「満塁」と類似の「走者二三塁の場面で打席に立っている」という状況がゲーム内で発生した場合にも、パラメータ発動手段78は、現実世界と類似の状況であると判断して、前記「満塁男」の特殊能力を発動させてもよい。
ゲームサーバ1は、予め定められた類似判断のための情報(前述の類似の範囲を定める情報)を、データベースサーバ2等の記憶装置に記憶しており、当該情報に基づいて、パラメータ発動手段78は、現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生したと判断する。
現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生した場合と、当該現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生した場合との何れでも、発動条件付きパラメータが発動する構成において、前者の場合の方が、後者の場合よりも、発動条件付きパラメータによる効果を高くすることが望ましい。図28に示すように、これを実現するゲーム管理装置は、図18に示す各手段の他に、第4の効果可変手段85をさらに備えている。
第4の効果可変手段85は、現実世界の状況と同一の状況が発生した場合にパラメータ発動手段78によって発動される発動条件付きパラメータによる効果を、現実世界の状況と類似の状況が発生した場合にパラメータ発動手段78によって発動される発動条件付きパラメータによる効果よりも高くする機能を有する。以下に、第4の効果可変手段85による発動条件付きパラメータの効果可変処理の例について説明する。
第1条件を満たす現実事象が発生したとき(発動条件付きパラメータが設定されたとき)の現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生した場合に、発動条件付きパラメータが発動する確率をP1とする。また、前記現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生した場合に、発動条件付きパラメータが発動する確率をP2とする。この場合、第4の効果可変手段85は、P1>P2として、前者の場合の方が発動し易くすることにより、発動条件付きパラメータの効果を可変する。例えば、発動確率P1を100%とし、発動確率P2を50%とする。
あるいは、前記現実世界の状況と「同一の状況」、および「類似の状況」の何れの状況がゲーム内で発生しても、同一の発動確率(例えば発動確率100%)で発動条件付きパラメータが発動するが、発動時の能力または調子等のパラメータ(属性)の変化率を異ならせることにより、発動条件付きパラメータの効果を可変してもよい。例えば、前記現実世界の状況と同一の状況がゲーム内で発生した場合のキャラクタの能力の向上率をA1とし、前記現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生した場合のキャラクタの能力の向上率をA2とした場合、第4の効果可変手段85は、A1>A2とする。例えば、能力向上率A1を150%とし、能力向上率A2を120%とする。
本構成により、発動条件付きパラメータが対応づけられたキャラクタを、(a)第1条件を満たす現実事象が発生したときの現実世界の状況と同一の状況、(b)当該現実世界の状況と類似の状況、(c)それ以外の状況、の何れの状況で使用するかにより、ゲーム内での効果を異ならせることができるようになる。これにより、ゲーム性をより高めることができる。
次に、実在選手が前記第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在する場合における、発動条件付きパラメータの発動条件の決定について説明する。
ここで、実在選手が第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在する場合とは、例えば、第1条件を満たす現実事象としての「サヨナラヒット」を発生させたときの現実世界の状況が、「Gチーム対Tチーム戦」および「一打サヨナラの場面」の2つある場合などである。前述の説明では、基本的に「Gチーム対Tチーム戦」且つ「一打サヨナラの場面」を発動条件とする例について説明したが、「Gチーム対Tチーム戦」のみを発動条件としてもよいし、「一打サヨナラの場面」のみを発動条件としてもよい。
本実施の形態のゲーム管理装置は、図29に示すように、パラメータ設定手段74が発動条件決定手段86を備えている。この発動条件決定手段86は、実在選手が前記第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在する場合に、当該複数の状況のうちの少なくとも1つの状況と同一または類似の状況がゲーム内で発生することを発動条件として決定する機能を有する。
例えば、発動条件決定手段86は、第1条件を満たす現実事象が発生した場合に、図19に示す発動条件1(現実世界と同一の対戦カード)および発動条件2(現実世界と同一のシチュエーション)の何れか一方または両方を発動条件として決定する。この場合、発動条件1のみ、発動条件2のみ、発動条件1且つ発動条件2という3つの発動条件をとり得るが、その決定については、例えばランダム抽選により決定することができる。
また、図29に示すように、本実施の形態のゲーム管理装置は、第5の効果可変手段87をさらに備えている。この第5の効果可変手段87は、前記発動条件決定手段86によって決定された前記発動条件が厳しいほど、前記発動条件付きパラメータが発動したときの効果をより大きくする機能を有する。
一例を挙げると、例えば、「Gチーム対Tチーム戦」のみを発動条件にするよりも、「Gチーム対Tチーム戦」且つ「一打サヨナラの場面」を発動条件にする方が、発動条件は厳しくなるので、前者の発動条件を満たしてパラメータが発動したときの効果(例えばキャラクタの能力向上)よりも、後者の発動条件を満たしてパラメータが発動したときの効果の方を高くする。例えば、前者の発動条件を満たしてパラメータが発動した場合のキャラクタの能力向上率を120%とし、後者の発動条件を満たしてパラメータが発動したときの能力向上率を150%とする。
図19に示す発動条件1(現実世界と同一の対戦カード)および発動条件2(現実世界と同一のシチュエーション)の何れか一方または両方を発動条件する場合、発動条件の厳しさの順序は予め定められている。図19の例では、発動条件1且つ発動条件2が最も厳しく、発動条件2のみがその次に厳しく、発動条件1のみが最も厳しくない。
本構成により、実在選手が第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在し、発動条件として複数パターンが存在する場合において、決定された発動条件の厳しさに応じて発動条件付きパラメータの発動時の効果が変化するという面白みのあるゲームを実現できる。
また、発動条件決定手段86が発動条件を決定する処理において、発動条件の選択肢をユーザに提示し、ユーザの選択入力に応じて(ユーザの意思に基づいて)発動条件を決定してもよい。例えば、対象となる現実世界の野球の試合で「サヨナラヒット」という現実事象(事象ID=01)が発生した場合、図19の関係情報に基づいて、発動条件1である現実世界と同一の対戦カードのみ、発動条件2である「一打サヨナラの場面」のみ、および、発動条件1且つ発動条件2の3つの発動条件の選択肢を各ユーザのゲーム画面に表示させて、ユーザによる選択入力を可能とする。
例えば、対象となる現実世界の試合の終了後、所定時間以内(例えば2時間以内)に第2条件を満たしたユーザがゲームサーバ1にログインすれば、当該ユーザが発動条件を任意に選択できるようにし、発動条件を選択したユーザに対しては、選択された発動条件を適用する。この場合、ユーザIDと対応づけて、選択された発動条件の情報がデータベースサーバ2(記憶装置)に記憶されることになる。また、対象となる現実世界の試合の終了後、所定時間以内(例えば2時間以内)に2条件を満たしたユーザが発動条件を選択する操作入力を行わなければ、デフォルトの発動条件(例えば、発動条件1且つ発動条件2)が自動的に決定されるようにする。
上記のようにユーザに発動条件の選択権を与えることにより、高い効果を狙って厳しい発動条件を選択することも、発動時の効果は高くないが発動し易い発動条件を選択することも可能となる。これにより、ゲーム性を高めることができる。
ところで、実在選手が第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在する場合に、当該複数の状況のうちの少なくとも1つの状況と同一または類似の状況がゲーム内で発生することを全て発動条件とするパラメータを、対象となる選手キャラクタに対応付けてもよい。例えば、第1条件を満たす現実事象としての「サヨナラヒット」を発生させたときの現実世界の状況が、「Gチーム対Tチーム戦」および「一打サヨナラの場面」の2つある場合、ゲーム内での状況が、(a)「Gチーム対Tチーム戦」、(b)「一打サヨナラの場面」、(c)「Gチーム対Tチーム戦」且つ「一打サヨナラの場面」の何れの場合であっても、パラメータ発動手段78は、全て発動条件を満たすものとして、発動条件付きパラメータを発動させるのである。そして、図30に示すように、ゲーム管理装置は、ゲーム内で満たした発動条件が厳しいほど、発動条件付きパラメータが発動したときの効果をより大きくする第6の効果可変手段88を備えることが望ましい。
例えば、ゲーム内の対戦カードが「Gチーム対Tチーム戦」であれば、当該対戦カードをユーザが選んで対戦ゲームを開始した時点で、既に上記(a)の発動条件を満たすことになるので、第6の効果可変手段88は、パラメータ発動の効果として、例えば選手キャラクタの能力値を120%(1.2倍)に向上させる。つまり、「Gチーム対Tチーム戦」の対戦カードで対戦ゲームをしている間は、パラメータが設定された選手キャラクタの能力値は少なくとも120%の能力向上を維持する。そして、「Gチーム対Tチーム戦」のゲーム進行中に、パラメータが設定された選手キャラクタが「一打サヨナラの場面」で打席に立った場合、上記(c)の発動条件を満たすことになる。この場合、上記(a)の発動条件よりも上記(c)の発動条件の方が厳しいことに鑑みて、第6の効果可変手段88は、パラメータ発動の効果として、例えば選手キャラクタの能力値を150%(1.5倍)に向上させる。このように、1つの発動条件付きパラメータの発動条件として複数パターンを設け、ゲーム内で発動条件の何れかを満たす毎に、順次、効果の発動が行われるようにし、満たした発動条件に応じてその効果を可変する。
この構成では、例えば、上記(a)の発動条件を満たしたときの効果が能力値の120%向上、上記(b)の発動条件を満たしたときの効果が能力値の140%向上、上記(c)の発動条件を満たしたときの効果が能力値の150%向上というように、発動条件の厳しさに応じて予め定められており、ゲーム管理装置は、発動条件毎の効果情報をデータベースサーバ2等の記憶装置に記憶している。そして、第6の効果可変手段88は、前記発動条件毎の効果情報に基づいて、効果を可変する。
なお、本構成において、現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生しても、現実世界の状況と同一の状況が発生した場合と同様にすることができる。あるいは、現実世界の状況と類似の状況がゲーム内で発生した場合には、現実世界の状況と同一の状況が発生した場合よりも能力等の向上率を低下させてもよい。
以上のように、本実施の形態のパラメータ発動手段78は、実在選手が第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在する場合に、当該複数の状況のうちの少なくとも1つの状況と同一または類似の状況がゲーム内で発生した場合に、発動条件付きパラメータを発動させるとともに、第6の効果可変手段88は、ゲーム内で満たした発動条件が厳しいほど、発動条件付きパラメータが発動したときの効果をより大きくする構成である。本構成により、実在選手が第1条件を満たす現実事象を発生させたときの現実世界の状況が複数存在し、発動条件として複数パターンが存在する場合において、ゲーム内で発動条件の何れかを満たす毎に、順次、効果の発動が行われるとともに、発動条件の厳しさに応じてパラメータの発動時の効果が変化するという面白みのあるゲームを実現できる。
ところで、毎日1試合ずつ3日連続で試合が行われる3連戦のような場合、1試合毎にパラメータが選手キャラクタに反映されると、当該パラメータの反映が毎日繰り返されることもあるので、ユーザとしては却って、混乱することもあり得る。そこで、3連戦等の複数の試合(イベント)全体の結果に応じて、発動条件付きパラメータが選手キャラクタに反映されるようにする構成について、以下に説明する。
ゲーム管理装置は、現実世界の特定のイベント(現実世界で行われる試合、レース、競技、テレビのクイズ番組など)において発生する事象を、現実事象として受け付ける。そして、本実施の形態のパラメータ設定手段74は、複数の前記イベントを対象として、当該対象における最後のイベントの終了後に、前記パラメータの選手キャラクタへの設定を実行する。現実世界で行われる野球の試合を特定のイベントとする場合を例示すると、野球の試合の3連戦(複数のイベント)を対象とし、3連戦の1試合毎に特殊能力等の発パラメータを選手キャラクタに設定するのではなく、3連戦の終了後に、選手キャラクタにパラメータを設定する。
図9に例示するように、ゲームサーバ1は、現実事象受付手段71によって取り込まれた現実事象の事象IDと、当該現実事象を発生させた実在選手の選手IDとを対応付けた情報を、対象となる現実世界の試合毎に、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶している。対象となる現実世界の試合の情報としては、試合の日時情報および対戦カードの情報(対戦カードID)がデータベースサーバ2に記憶されている。よって、データベースサーバ2に記憶されている野球の試合の3連戦(複数のイベント)を対象として、3連戦の終了後に、図21に示したフローチャートの処理を実行し、第2条件を満たしたユーザの選手キャラクタに特殊能力等のパラメータを設定することは可能である。
なお、ここでは複数のイベントを3連戦の野球の試合とした例を示したが、これに限定されない。例えば、2日間にわたって行われる競馬レースの1日目のメインレースと2日目のメインレースを対象として、2日目のメインレースの終了後に、対象となる競走馬キャラクタにパラメータを対応付けてもよい。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
前述の各実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであり、サーバ(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)によってゲーム管理装置を構成する例である。この構成は、前述のように、ブラウザゲーム、ソーシャルゲーム、クラウドゲーミング等のサービスをユーザに提供するのに適した構成であるが、ゲーム管理装置の構成はこれに限定されない。
例えば、ゲームサーバ1が、各ユーザのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのユーザ間の交流やオンライン対戦時のマッチング(対戦相手決定処理)等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
そして、サーバと端末装置とは互いに通信して各種データの送受が可能であり、共にCPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信制御部等を備えた情報処理装置(コンピュータ)であって、同様のハード構成を有する。よって、サーバと端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、サーバ又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。すなわち、ゲーム管理装置は、互いに通信して各種データの送受を行うサーバおよび端末装置に設けられる構成とすることができ、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
例えば、図7ではゲームサーバ1が、現実事象受付手段71、現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73およびパラメータ設定手段74を備えていたが、図31〜図33に示すように、各手段71〜74の機能をサーバおよび端末装置の何れかに持たせることが可能である。ここで、図31〜図33に示すサーバのハード構成は、図2に示したゲームサーバ1と同様であり、端末装置のハード構成は、図3に示した端末装置3と同様である。
図31には、サーバ101に現実事象受付手段71、現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73を設けるとともに、端末装置301にパラメータ設定手段74を設ける構成例を示している。この構成の場合、サーバ101が第1条件を満たす現実事象が発生したか否か、及びユーザが第2条件を満たすゲーム関与をしたか否かの判断までを実行し、これらの判断結果の情報を各端末装置301に配信する。そして、端末装置301では、サーバ101から受信した前記判断結果の情報に基づいて、対象となるキャラクタにパラメータを設定する処理を実行する。この構成では、各ユーザの端末装置301において、図5に例示する選手情報および図6に例示するユーザのゲーム情報が管理される。また、各ユーザの端末装置301において、対戦モード等のゲーム実行処理が行われる。この構成において、サーバ101側には、前記の手段71〜73の機能の他に、対戦モードでのマッチング機能などを持たせることができる。
また、図32には、サーバ102に現実事象受付手段71および現実事象判断手段72を設けるとともに、端末装置302にユーザ関与判定手段73およびパラメータ設定手段74を設ける構成例を示している。この構成の場合、サーバ102が現実事象の受け付け、および第1条件を満たす現実事象が発生したか否かの判断までを実行し、その判断結果の情報を各端末装置302に配信する。そして、端末装置302では、ユーザが第2条件を満たすゲーム関与をしたか否かの判断を行うとともに、サーバ102から受信した前記判断結果の情報に基づいて、対象となるキャラクタにパラメータを設定する処理を実行する。この構成でも、各ユーザの端末装置302において、図5に例示する選手情報および図6に例示するユーザのゲーム情報が管理される。また、各ユーザの端末装置302において、対戦モード等のゲーム実行処理が行われる。
また、図33には、サーバ103に現実事象受付手段71を設けるとともに、端末装置303に現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73およびパラメータ設定手段74を設ける構成例を示している。この構成の場合、サーバ103が現実事象の受け付け処理を実行し、例えば図9に示すように現実事象の事象IDと、当該現実事象を発生させた実在選手の選手IDとを対応付けた情報を生成し、当該情報を各端末装置303に配信する。すなわち、サーバ103は、情報提供サーバ10等から現実事象に関する情報を受け付けて、ゲームシステム内で当該現実事象をデータ処理できる形式に加工した情報を生成し、各ユーザの端末装置303に配信する。そして、端末装置303では、サーバ103から受信した前記情報に基づいて、第1条件を満たす現実事象が発生したか否かを判断するとともに、ユーザが第2条件を満たすゲーム関与をしたか否かを判断し、対象となるキャラクタにパラメータを設定する処理を実行する。この構成でも、各ユーザの端末装置303において、図5に例示する選手情報および図6に例示するユーザのゲーム情報が管理される。また、各ユーザの端末装置303において、対戦モード等のゲーム実行処理が行われる。
なお、図31〜図33には、情報提供サーバ10を図示し、各サーバ301〜303の現実事象受付手段71が、情報提供サーバ10から提供される現実事象に関する情報を受け付ける例を示しているが、情報提供サーバ10は必須ではない。前述のように、サーバのキーボードやマウス等の入力装置17を介した現実事象に関する情報の入力を受け付けたり、サーバとは別のコンピュータ等で入力された現実事象に関する情報を、通信制御部15を介して受け付けたりしてもよい。さらには、現実世界を撮像等した映像データを画像処理により解析し、現実事象を自動認識することが可能な場合には、現実事象受付手段71が、画像処理により現実事象を自動受け付けする構成とすることもできる。クイズゲームを例に挙げると、現実世界のテレビ番組でタレント(実在物)がクイズに正解する(または不正解)という現実事象について、番組の映像内に正解か不正解かの情報が文字等により必ず表示される場合、番組の映像データ(テレビジョン信号等)を画像処理により解析すれば、現実事象を自動認識できる。また、現実世界の音声(野球の実況中継の音声等)を取り込んで、音声認識処理により現実事象を自動受け付けする構成とすることもできる。
また、図34に示すように、情報提供サーバ10から提供される現実事象に関する情報を、ゲーム端末304が直接受信する構成とすることもできる。この構成の場合、ゲーム端末304が、現実事象受付手段71、現実事象判断手段72、ユーザ関与判定手段73およびパラメータ設定手段74を全て備えている構成とすることができる。
また、前述の予想ゲーム情報記憶制御手段75、アクセス記憶制御手段76、関係情報記憶制御手段77、パラメータ発動手段78、第1の効果可変手段81、成績収集手段82、第2の効果可変手段83、第3の効果可変手段84、第4の効果可変手段85、発動条件決定手段86、第5の効果可変手段87、第6の効果可変手段88の各手段についても、サーバ側だけではなく、端末装置(ゲーム端末)側に設けることもできる。
ところで、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(予想ゲーム情報記憶制御手段75、アクセス記憶制御手段76、関係情報記憶制御手段77など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置とは別構成のファイルサーバ(オンラインストレージ)等であってもよい。
また、前述の各実施の形態では、選手キャラクタにゲーム上有利になるパラメータを設定する構成について説明したが、例えば、第1条件を満たす現実事象に「タイムリーエラー」等の実在選手が活躍しなかった現実事象を含ませ、活躍しなかった実在選手に対応するキャラクタに、ゲーム上不利になる特殊能力等のパラメータを設定することも可能である。但し、第2条件を満たすゲーム関与を行ったユーザの選手キャラクタに、ゲーム上不利になるパラメータを設定することは、ユーザに対して積極的にゲームに関与する動機付けを与える観点から避けることが望ましい。
また、前述の各実施の形態で説明した各構成は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてサーバまたは端末装置のCPUにより実行される。また、プログラムをサーバまたは端末装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。