JP2014160460A - 透明樹脂膜、転写フィルム、導電膜積層体、静電容量型入力装置および画像表示装置 - Google Patents

透明樹脂膜、転写フィルム、導電膜積層体、静電容量型入力装置および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】前面板一体型の静電容量型入力装置の前面板と加飾層との段差を埋めることができ、透明度が高く、加飾層の上に他の部材を積層したときの気泡取り込みを抑制でき、加飾層の上に配置された電極パターンの断線を抑制できる透明樹脂膜の提供。
【解決手段】透明樹脂膜は、少なくともシリコーン系レジンをバインダー樹脂として含み、かつ、厚みが5μm以上であり、前記透明樹脂膜が、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前記前面板と前記加飾層との段差を埋めるために用いられることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明樹脂膜、転写フィルム、導電膜積層体、静電容量型入力装置および画像表示装置に関する。より詳しくは、指の接触位置を静電容量の変化として検出可能な静電容量型入力装置の加飾層と前面板の段差を埋めるために用いられる透明樹脂膜と、該透明樹脂膜を含む転写フィルム、導電膜積層体および静電容量型入力装置、並びに、当該静電容量型入力装置を構成要素として備えた画像表示装置に関するものである。
携帯電話、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、券売機、銀行の端末などの電子機器では、近年、液晶装置などの表面にタブレット型の入力装置が配置され、液晶表示装置の画像表示領域に表示された指示画像を参照しながら、この指示画像が表示されている箇所に指またはタッチペンなどを触れることで、指示画像に対応する情報の入力が行えるものがある。
このような入力装置(タッチパネル)には、抵抗膜型、静電容量型などがある。しかし、抵抗膜型の入力装置は、フィルムとガラスとの2枚構造でフィルムを押下してショートさせる構造のため、動作温度範囲の狭さや、経時変化に弱いという欠点を有している。
これに対して、静電容量型の入力装置は、単に一枚の基板に透光性導電膜を形成すればよいという利点がある。カバーガラス一体型(OGS:One Glass Solution)タッチパネルの静電容量型タッチパネルは、前面板が静電容量型入力装置と一体化しているため、薄層/軽量化が可能となる。このような静電容量型タッチパネルでは、さらに加飾層によってセンス回路を覆い隠すことによって装置外観が改善されてきている。加飾層としては特に制限はなく、様々な色調(黒、白、パステルカラー、メタリック等)の加飾層を設けることができることが知られている。
しかしながら、このような加飾層を設けると、加飾部と非加飾部との膜厚段差が生じ、得られるタッチパネルのセンサーの断線等などの問題が生じることがあった(特許文献1参照)。これに対し、特許文献1では、OGSタッチパネルに対して、加飾層起因の段差を小さくするため、加飾層の下部のガラス基材に凹みを作製する方法が記載されている。
一方、特許文献2には、透明基板上に、直接または間接に透明電極層が形成され、上記透明電極層上に、感光性シロキサン樹脂層が形成されているタッチパネル部材が記載されており、感光性シロキサン樹脂層を厚さ1.5μm程度の層間絶縁膜および/または表面保護層として用い、透明電極層を層間絶縁膜および/または表面保護層中に包埋させて平坦化した態様が記載されている。また、感光性シロキサン樹脂層は、表面硬度および耐熱性に優れる層間絶縁膜および/または表面保護層を形成できることが記載されている。特許文献2には、このような感光性シロキサン樹脂層を加飾層起因の段差を埋めるために用いることについては、何ら記載されていなかった。
一方、フラットパネルディスプレイ用保護板の分野では、段差を埋める方法として、例えば特許文献3には透明の保護板と印刷部と印刷部の段差を埋める透明樹脂からなるディスプレイ保護板が記載されている。特許文献3では、段差を埋めるための透明樹脂として、アクリル樹脂が用いられていた。
特開2012−073726号公報 特開2011−150550号公報 特開2010−176111号公報
静電容量型タッチパネルを液晶や有機ELディスプレイ上に備えたスマートフォンやタブレットPCでは前面板(直接指で接触する面)にコーニング社のゴリラガラスに代表される強化ガラスを用いたものが開発、発表されている。加飾層の下部のガラス基材に対して凹型を加工する特許文献1に記載の方法は、このような強化ガラス基材を用いた場合に用いることが困難であり、その他のより簡易な方法が求められていた。
本発明者らが検討したところ、このような強化ガラス基板(以下、「前面板」ともいう。)にアクリル樹脂や感光性シロキサン樹脂を用いて、転写フィルムによる転写や液体レジスト塗布やスクリーン印刷等により加飾層を形成すると、テーパー状のなだらかな傾斜を端部に有する加飾層が形成できることがわかった。また、加飾層はその上に設けられる透明電極パターンの隠蔽力を向上させるために、加飾層の色によっては5μm以上の厚みを設ける必要があることがわかった。ここで、前面板の一部にこのような加飾層、すなわち、テーパー状のなだらかな傾斜を端部に有し、5μm以上の厚みを有する段差(換言すれば、前面板の一方の面の一部に加飾層が配置されることに起因して生じる前面板の一方の面側の凹凸)を有していたとしても、加飾層の端部がテーパー状であることからその上に他の部材を積層したとしても段差に起因する気泡の発生は起こらず、ITOなどの透明電極パターンを設けたとしても段差に起因する透明電極パターンの断線も発生しないと予想されていた。しかしながら、本発明者らが検討したところ上記の予想に反し、前面板の一部に、テーパー状のなだらかな傾斜を端部に有し、5μm以上の厚みを有する加飾層を有していると、加飾層の端部がテーパー状のなだらかな傾斜であるにもかかわらず、段差の上(前面板のうち加飾層が形成される側)に他の部材を積層したときに気泡が発生し、段差の上に設けた透明電極パターンの断線の問題が生じることがわかった。
また、特許文献2に記載の透明電極層を1.5μm程度の層間絶縁膜および/または表面保護層中に包埋させて平坦化する方法は、厚みが5μmを超す加飾層への応用を想定しておらず、厚みが5μmを超す段差を埋めることについて開示も示唆もされていなかった。
ここで、フラットパネルディスプレイ用保護板の分野の特許文献3に記載の透明樹脂を用いて、本発明者らがOGSタッチパネルの加飾層に起因する段差を埋めることを検討したところ、OGSタッチパネルの作製では透明電極パターン作製のための工程で加熱されることとなるが、特許文献3に記載のアクリル系バインダーを使用した透明性樹脂は上記工程の加熱により熱黄変してしまうために、OGSタッチパネルの段差を埋めるためには使用できないものであることがわかった。すなわち、OGSタッチパネルの加飾層に起因する段差を埋めるために用いる透明樹脂膜の透明度が低下するという問題があることがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、前面板一体型の静電容量型入力装置の前面板と加飾層との段差を埋めることができ、透明度が高く、加飾層の上に他の部材を積層したときの気泡取り込み(気泡混入)を抑制でき、加飾層の上に配置された電極パターンの断線を抑制できる透明樹脂膜を提供することにある。
本発明者らは、OGS用タッチパネルの加飾層に起因する段差を埋めるためにシリコーン系レジンを含む透明樹脂膜を用いることにより、透明性を低下させることなく、加飾層の段差を低減した平坦な表面を提供でき、オーバーコート層などを積層した時の気泡混入を抑制でき、また、段差を平滑化できてITOなどの電極パターンの断線懸念を低減できることを見出し、本発明に至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明は以下のとおりである。
[1] 少なくともシリコーン系レジンをバインダー樹脂として含み、かつ、厚みが5μm以上である透明樹脂膜であり、透明樹脂膜が、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前面板と加飾層との段差を埋めるために用いられることを特徴とする透明樹脂膜。
[2] [1]に記載の透明樹脂膜は、シリコーン系レジンが、ストレートシリコーンレジンであることが好ましい。
[3] [2]に記載の透明樹脂膜は、ストレートシリコーンレジンが、分子内に少なくとも下記一般式(1)で表されるシロキサン構造を含有するストレートシリコーンレジンであることが好ましい。
Figure 2014160460
一般式(1)中、R1は独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を表す。
[4] [2]または[3]に記載の透明樹脂膜は、ストレートシリコーンレジンの重量平均分子量が1000〜1000000であることが好ましい。
[5] [1]〜[4]のいずれか一つに記載の透明樹脂膜は、透明樹脂膜の厚みが10μm以上であることが好ましい。
[6] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の透明樹脂膜は、透明レジスト溶液を用いて製造されてなることが好ましい。
[7] 仮支持体と、[1]〜[6]のいずれか一つに記載の透明樹脂膜とを含むことを特徴とする転写フィルム。
[8] [7]に記載の転写フィルムは、仮支持体と透明樹脂膜との間に熱可塑性樹脂層を有することが好ましい。
[9] 透明な前面板と、
該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、
前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有し、
前面板と加飾層との段差を[1]〜[6]のいずれか一つに記載の透明樹脂膜によって埋められたことを特徴とする導電膜積層体。
[10] 透明な前面板と、
該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、
前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有し、
前面板と加飾層との段差を[7]または[8]に記載の転写フィルムの透明樹脂膜によって埋められたことを特徴とする導電膜積層体。
[11] [9]または[10]に記載の導電膜積層体は、加飾層の厚みが5μm以上であることが好ましい。
[12] [9]〜[11]のいずれか一つに記載の導電膜積層体は、透明樹脂膜の厚みが、加飾層の厚みの0.3〜1.3倍であることが好ましい。
[13] [9]〜[12]のいずれか一つに記載の導電膜積層体は、透明樹脂膜、加飾層および電極パターンの上に、透明保護層を含むことが好ましい。
[14] [9]〜[13]のいずれか一つに記載の導電膜積層体は、透明樹脂膜が、0.08〜1.2atmの環境下で180〜300℃に加熱されてなることが好ましい。
[15] [9]〜[14]のいずれか一つに記載の導電膜積層体は、電極パターンが、下記(3)〜(5)を含むことが好ましい。
(3)複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン
(4)第一の透明電極パターンと電気的に絶縁され、第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の電極パターン
(5)第一の透明電極パターンと第二の電極パターンとを電気的に絶縁する絶縁層
[16] [15]に記載の導電膜積層体は、さらに、(6)第一の透明電極パターンおよび第二の電極パターンの少なくとも一方に電気的に接続され、第一の透明電極パターンおよび第二の電極パターンとは別の導電性要素を有することが好ましい。
[17] [15]または[16]に記載の導電膜積層体は、(4)第二の電極パターンが透明電極パターンであることが好ましい。
[18] [9]〜[17]のいずれか一つに記載の導電膜積層体は、加飾層の端部がテーパー形状であることが好ましい。
[19] [9]〜[18]のいずれか一つに記載の導電膜積層体を含むことを特徴とする静電容量型入力装置。
[20] [19]に記載の静電容量型入力装置を構成要素として備えたことを特徴とする画像表示装置。
本発明によれば、前面板一体型の静電容量型入力装置の前面板と加飾層との段差を埋めることができ、透明度が高く、加飾層の上に他の部材を積層したときの気泡取り込みを抑制でき、加飾層の上に配置された電極パターンの断線を抑制できる透明樹脂膜を提供できる。
本発明の静電容量型入力装置の一例の構成を示す断面図である。 本発明における前面板の一例を示す説明図である。 本発明における第一の透明電極パターンおよび第二の透明電極パターンの一例を示す説明図である。 開口部が形成された強化処理ガラスの一例を示す上面図である。 加飾層が形成された前面板の一例を示す上面図である。 第一の透明電極パターンが形成された前面板の一例を示す上面図である。 第一および第二の透明電極パターンが形成された前面板の一例を示す上面図である。 黒色の加飾層、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素が形成された前面板の一例を示す上面図である。 金属ナノワイヤー断面を示す説明図である。 加飾層を形成するために用いる転写フィルムのダイカット後の形状を示す概略図である。 加飾層を形成するために用いる転写フィルムのダイカットの方法を示す説明図である。 前面板のX−X’断面に加飾層を形成するために用いる転写フィルムのダイカットの方法を示す説明図である。 前面板のY−Y’断面に加飾層を形成するために用いる転写フィルムのダイカットの方法を示す説明図である。 本発明の静電容量型入力装置の他の一例の構成を示す断面図である。 本発明の静電容量型入力装置の他の一例の構成を示す断面図である。 本発明の静電容量型入力装置の他の一例の構成を示す断面図である。
以下、本発明の透明樹脂膜、転写フィルム、導電膜積層体、静電容量型入力装置および画像表示装置について説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
[透明樹脂膜]
本発明の透明樹脂膜は、少なくともシリコーン系レジンをバインダー樹脂として含み、かつ、厚みが5μm以上である透明樹脂膜であり、前記透明樹脂膜が、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前記前面板と前記加飾層との段差を埋めるために用いられることを特徴とする。
このような構成により、前面板一体型の静電容量型入力装置の前面板と加飾層との段差を埋めることができ、透明度が高く、加飾層の上に他の部材を積層したときの気泡取り込みを抑制でき、加飾層の上に配置された電極パターンの断線を抑制できる。
本発明の透明樹脂膜は流動性を保った状態であってもよく、流動性を失った状態であってもよく、硬化または固定化された状態であってもよい。
本発明の透明樹脂膜が、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前記前面板と前記加飾層との段差を埋めるための透明レジスト溶液から形成されてなる場合は、流動性を保った状態の透明レジスト溶液を本発明の透明樹脂膜ということができ、透明レジスト溶液を乾燥して流動性が失われた状態としたものも本発明の透明樹脂膜ということができる。
また、本発明の透明樹脂膜を後述の本発明の転写フィルムに用いる場合、本発明の透明樹脂膜形成用塗布液を後述の仮支持体などの上に塗布し、乾燥して、ドライフィルムとしたときも、本発明の転写フィルム中の透明樹脂膜を本発明の透明樹脂膜ということができる。
また、本発明の透明樹脂膜を用いて、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前記前面板と前記加飾層との段差を埋めた後、活性放射線の照射などにより硬化した透明樹脂膜も本発明の透明樹脂膜ということができる。
(組成)
−シリコーン系レジン−
本発明の透明樹脂膜に用いられる前記シリコーン系レジンとして公知のものが使用できる。
シリコーン系レジンは、樹脂を下記シラン化合物で一部変性し、多様な特性が付与されたた変性シリコーンレジンと、アルコキシ基又はシラノール基を有するシラン化合物を脱水縮合させ、シリコーン本来の性質を利用したストレートシリコーンレジンとに分類できる。本発明の透明樹脂膜および転写フィルムは、前記シリコーン系レジンが、変性シリコーンレジン、または、ストレートシリコーンレジンであることが好ましく、ストレートシリコーンレジンであることがより好ましく、分子内に少なくとも下記一般式(1)で表されるシロキサン構造を含有するストレートシリコーンレジンであることが特に好ましい。
変性シリコーンレジンとしては、アクリル酸などのアクリルモノマーにシラン化合物を反応させたモノマーを重合又は他のアクリルモノマーに共重合させたアクリル樹脂変性シリコーンレジン(信越化学工業株式会社製KR−9706)、ポリエステルの水酸基等にシラン化合物を反応させたポリエステル樹脂変性シリコーンレジン、樹脂のアミノ基残基等にエポキシ含有シラン化合物を反応させたエポキシ樹脂変性シリコーンレジン、アルキッド樹脂を反応性シラン化合物で変性したアルキッド樹脂変性シリコーンレジン、オキシム系開始剤を用いて樹脂と直接共有結合を形成させるゴム系のシリコーンレジン等が使用できる。
ストレートシリコーンレジンとしては、分子内に少なくとも下記一般式(1)で表されるシロキサン構造を含有するものが使用できる。
Figure 2014160460
一般式(1)中、R1は独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基であり、複数のR1は同一であっても異なっていてもよい。すなわち前記一般式(1)で表されるシロキサン構造を有するストレートシリコーンレジンは、同一シロキサン構造の縮合体でも良いし、異なる組合せの共縮合体でも良い。
1の表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等を挙げることができる。
1の表す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
1の表す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。R1の表す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基の中では、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
また、R1の表す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基としては、例えばアリールアルキル基、フルオロアルキル基、クロロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、(メタ)アクリロキシアルキル基およびメルカプトアルキル基を挙げることができる。これらの具体例としては、例えば、フェニルメチル(ベンジル)基、ジフェニルメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−n−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル(クミル)基、3−フェニル−n−プロピル基、1−フェニルブチル基、2−フェニルブチル基、3−フェニルブチル基、4−フェニルブチル基、1−フェニルペンチル基、2−フェニルペンチル基、3−フェニルペンチル基、4−フェニルペンチル基、5−フェニルペンチル基、1−フェニルヘキシル基、2−フェニルヘキシル基、3−フェニルヘキシル基、4−フェニルヘキシル基、5−フェニルヘキシル基、6−フェニルヘキシル基、1−フェニルシクロヘキシル基、2−フェニルシクロヘキシル基、3−フェニルシクロヘキシル基、1−フェニルヘプチル基、2−フェニルヘプチル基、3−フェニルヘプチル基、4−フェニルヘプチル基、5−フェニルヘプチル基、6−フェニルヘプチル基、1−フェニルオクチル基、2−フェニルオクチル基、3−フェニルオクチル基、4−フェニルオクチル基、5−フェニルオクチル基、6−フェニルオクチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基、1−ナフチル−n−プロピル基、2−ナフチル−2−プロピル基、3−ナフチル−n−プロピル基、1−ナフチルブチル基、2−ナフチルブチル基、3−ナフチルブチル基、4−ナフチルブチル基、1−ナフチルペンチル基、2−ナフチルペンチル基、3−ナフチルペンチル基、4−ナフチルペンチル基、5−ナフチルペンチル基、1−ナフチルヘキシル基、2−ナフチルヘキシル基、3−ナフチルヘキシル基、4−ナフチルヘキシル基、5−ナフチルヘキシル基、6−ナフチルヘキシル基、1−ナフチルシクロヘキシル基、2−ナフチルシクロヘキシル基、3−ナフチルシクロヘキシル基、1−ナフチルヘプチル基、2−ナフチルヘプチル基、3−ナフチルヘプチル基、4−ナフチルヘプチル基、5−ナフチルヘプチル基、6−ナフチルヘプチル基、1−ナフチルオクチル基、2−ナフチルオクチル基、3−ナフチルオクチル基、4−ナフチルオクチル基、5−ナフチルオクチル基、6−ナフチルオクチル基、などのアリールアルキル基;フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、(トリフルオロメチル)メチル基、ペンタフルオロエチル基、3−フルオロ−n−プロピル基、2−(トリフルオロメチル)エチル基、(ペンタフルオロエチル)メチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、4−フルオロ−n−ブチル基、3−(トリフルオロメチル)−n−プロピル基、2−(ペンタフルオロエチル)エチル基、(ヘプタフルオロ−n−プロピル)メチル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、5−フルオロ−n−ペンチル基、4−(トリフルオロメチル)−n−ブチル基、3−(ペンタフルオロエチル)−n−プロピル基、2−(ヘプタフルオロ−n−プロピル)エチル基、(ノナフルオロ−n−ブチル)メチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、6−フルオロ−n−ヘキシル基、5−(トリフルオロメチル)−n−ペンチル基、4−(ペンタフルオロエチル)−n−ブチル基、3−(ヘプタフルオロ−n−プロピル)−n−プロピル基、2−(ノナフルオロ−n−ブチル)エチル基、(パーフルオロ−n−ペンチル)メチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、7−(トリフルオロメチル)−n−ヘプチル基、6−(ペンタフルオロエチル)−n−ヘキシル基、5−(ヘプタフルオロ−n−プロピル)−n−ペンチル基、4−(ノナフルオロ−n−ブチル)−n−ブチル基、3−(パーフルオロ−n−ペンチル)−n−プロピル基、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチル基、(パーフルオロ−n−ヘプチル)メチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、9−(トリフルオロメチル)−n−ノニル基、8−(ペンタフルオロエチル)−n−オクチル基、7−(ヘプタフルオロ−n−プロピル)−n−ヘプチル基、6−(ノナフルオロ−n−ブチル)−n−ヘキシル基、5−(パーフルオロ−n−ペンチル)−n−ペンチル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシル)−n−ブチル基、3−(パーフルオロ−n−ヘプチル)−n−プロピル基、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル基、(パーフルオロ−n−ノニル)メチル基、パーフルオロ−n−デシル基、4−フルオロシクロペンチル基、4−フルオロシクロヘキシル基等のフルオロアルキル基;ならびにクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロ−n−プロピル基、4−クロロ−n−ブチル基、3−クロロシクロペンチル基、4−クロロシクロヘキシル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシシクロペンチル基、4−ヒドロキシシクロヘキシル基、3−(メタ)アクリロキシプロピル基、3−メルカプトプロピル基等を挙げることができる。
また、R1の表す炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−メチルビニル基、1−プロペニル基、アリル基(2−プロペニル基)、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基等を挙げることができる。R1の表す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基の中では、アリールアルキル基が好ましく、クミル基がより好ましい。
また、R1の表す炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、1−ナフチル基等を挙げることができる。R1の表す炭素数6〜20のアリール基のなかでは、加熱時にベンゼンを発生しにくい観点から無置換のフェニル基以外、すなわち、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、1−ナフチル基が好ましく、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基がより好ましい。
また、R1の表す炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
前記一般式(1)中、R1は独立して、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基または炭素数6〜9のアリール基であることが好ましく、水素原子、メチル基、フェニル基またはトリル基を表すことがより好ましい。
前記一般式(1)で表されるシロキサン構造は、R1としてメチル基を含むことが、加飾層のL値を特に高めることができる観点から好ましい。
前記ストレートシリコーンレジンは、R1が互いに異なる2種以上の前記一般式(1)
で表されるシロキサン構造の共重合体であることも好ましい。この場合、R1がアルキル基である前記一般式(1)で表されるシロキサン構造と、R1が水素原子、置換アルキル基またはアリール基である前記一般式(1)で表されるシロキサン構造との共重合体を好ましく挙げることができる。共重合比としては特に制限はないが、R1がアルキル基である前記一般式(1)で表されるシロキサン構造が、全ての前記一般式(1)で表されるシロキサン構造中、50〜100モル%であることが好ましく、60〜100モル%であることがより好ましく、70〜100モル%であることが特に好ましい。
本発明に用いられるストレートシリコーンレジンとしては、分子内に前記一般式(1)で表されるシロキサン構造に加えて、下記一般式(2)で表されるシロキサン構造との共縮合からなるシロキサン構造を含有するものも好ましく使用できる。
Figure 2014160460
一般式(2)中、R2は上記一般式(1)のR1と同様のものが使用できる同義であり、好ましい範囲もR1と同様である。
ストレートシリコーンレジンの具体例としては、炭素数1〜20のアルキル基とアルコキシ基を有するシラン化合物の縮合から調製されるアルキル系ストレートシリコーン(メチル系ストレートシリコーン等)、メチルフェニル等のアルキル・アリール系ストレートシリコーン、フェニル等のアリール系ストレートシリコーン、メチルハイドロジェン等のハイドロジェン系ストレートシリコーンが使用できる。
より好ましいのは、メチル系ストレートシリコーンレジン、メチルトリル系ストレートシリコーンレジン、メチルフェニル系ストレートシリコーンレジン、アクリル樹脂変性シリコーンレジン、メチルハイドロジェン系ストレートシリコーンレジン、ハイドロジェントリル系ストレートシリコーンレジンであり、加熱時にベンゼンを発生せず、明度の低下抑制の観点から、特に好ましいのは、メチル系ストレートシリコーンレジン、メチルトリル系ストレートシリコーンレジン、メチルハイドロジェン系ストレートシリコーンレジン、ハイドロジェントリル系ストレートシリコーンレジンである。
これらのシリコーン系レジンは単独で使用しても2種以上を併用してもよく、これらを任意の比率で混合することにより膜物性を制御できる。
ストレートシリコーンレジンの重量平均分子量は1000〜5000000であることが好ましく、2000〜3000000であることがより好ましく、2500〜3000000であることが特に好ましい。分子量が1000以上であると、製膜性が良好となる。
本明細書における重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定することができる。具体的には、下記の条件で測定することができる。
・カラム:GPCカラム TSKgelSuper HZM−H(東ソー社製)
・溶媒:テトラヒドロフラン
・標準物質:単分散ポリスチレン
変性シリコーンレジン及びストレートシリコーンレジンを調製するために使用するシラン化合物としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、クミルトリメトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシランなどのトリアルコキシ、トリアシルオキシまたはトリフェノキシシラン類、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、グリシドキシメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシランなどのアルコキシシランまたはジアシルオキシシラン類、ジメトキシメチルシラン、トリメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジアセトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジエチルメチルシラン、トリエチルシラン、ブチルジメチルシラン、ジメチルフェニルシラン、メチルフェニルビニルシラン、ジフェニルメチルシラン、トリプロピルシラン、トリペンチルオキシシラン、トリフェニルシラン、トリヘキシルシラン、ジエチルシラン、アリルジメチルシラン、メチルフェニルシラン、ジフェニルシラン、フェニルシラン、オクチルシラン、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、および1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ジメチルトリルシラン、メチルトリルビニルシラン、ジトリルメチルシラン、トリトリルシラン、ジメチルベンジルシラン、メチルベンジルビニルシラン、ジベンジルメチルシラン、トリベンジルシラン、ジフェニルシラン、2−クロロエチルシラン、ビス[(p−ジメチルシリル)フェニル]エーテル、1,4−ジメチルジシリルエタン、1,3,5−トリス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリシラン、ポリ(メチルシリレン)フェニレン、及びポリ(メチルシリレン)メチレン、テトラクロロシラン、トリクロロシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−i−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリクロロシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−i−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリクロロシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリメトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリエトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリクロロシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリクロロシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリメトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリエトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、ヒドロキシメチルトリクロロシラン、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−n−プロポキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−i−プロポキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−n−ブトキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−sec−ブトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−i−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−n−ブトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリクロロシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−n−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−i−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−n−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−i−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリ−n−プロポキシシラン、アリルトリ−i−プロポキシシラン、アリルトリ−n−ブトキシシラン、アリルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−i−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルジクロロシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジ−n−プロポキシシラン、メチルジ−i−プロポキシシラン、メチルジ−n−ブトキシシラン、メチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−i−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジクロロシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジメトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジエメトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジクロロシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)(γ−グリシドキシプロピル)ジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジクロロシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)
ジメトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジエトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジクロロシラン、(メチル)(ビニル)ジメトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジエトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ−n−プロポキシシラン、ジビニルジ−i−プロポキシシラン、ジビニルジ−n−ブトキシシラン、ジビニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−i−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、クロロジメチルシラン、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシラン、クロロトリメチルシラン、ブロモトリメチルシシラン、ヨードトリメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、n−プロポキシトリメチルシラン、i−プロポキシトリメチルシラン、n−ブトキシトリメチルシラン、sec−ブトキシトリメチルシラン、t−ブトキシトリメチルシラン、(クロロ)(ビニル)ジメチルシラン、(メトキシ)(ビニル)ジメチルシラン、(エトキシ)(ビニル)ジメチルシラン、(クロロ)(メチル)ジフェニルシラン、(メトキシ)(メチル)ジフェニルシラン、(エトキシ)(メチル)ジフェニルシラン等をそれぞれ挙げることができる。但し、本発明はこれらの具体例により限定されない。
変性シリコーンレジン及びストレートシリコーンレジンなどの前記シリコーン系レジンとしては、市販のものを用いることができる。商品名では、例えば、
KC−89、KC−89S、X−21−3153、X−21−5841、X−21−5842、X−21−5843、X−21−5844、X−21−5845、X−21−5846、X−21−5847、X−21−5848、X−22−160AS、X−22−170B、X−22−170BX、X−22−170D、X−22−170DX、X−22−176B、X−22−176D、X−22−176DX、X−22−176F、X−40−2308、X−40−2651、X−40−2655A、X−40−2671、X−40−2672、X−40−9220、X−40−9225、X−40−9226、X−40−9227、X−40−9246、X−40−9247、X−40−9250、X−40−9323、X−40−2460M、X−41−1053、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1810、KF6001、KF6002、KF6003、KR−212、KR−213、KR−217、KR−220、KR−240、KR−242A、KR−271、KR−282、KR−300、KR−311、KR−400、KR−251、KR−253、KR−255、KR−401N、KR−500、KR−510、KR−5206、KR−5230、KR−5235、KR−9218、KR−9706、KR−165(以上、信越化学工業社);
SH804、SH805、SH806A、SH840、SR2400、SR2402、SR2405、SR2406、SR2410、SR2411、SR2416、SR2420(以上、東レ・ダウコーニング社);
YR3187、YR3370、TSR127B(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
FZ3711、FZ3722(以上、日本ユニカー社);
DMS−S12、DMS−S15、DMS−S21、DMS−S27、DMS−S31、DMS−S32、DMS−S33、DMS−S35、DMS−S38、DMS−S42、DMS−S45、DMS−S51、DMS−227、PSD−0332、PDS−1615、PDS−9931、XMS−5025(以上、チッソ社);
メチルシリケートMS51、メチルシリケートMS56(以上、三菱化学社);
エチルシリケート28、エチルシリケート40、エチルシリケート48(以上、コルコート社);
グラスレジンGR100、GR650、GR908、GR950(以上、昭和電工社)等の部分縮合物が挙げられる。但し、本発明はこれらの具体例により限定されない。
ここで、本発明の透明樹脂膜は、光硬化性樹脂と光重合開始剤とを含む樹脂組成物を光硬化させて形成されなくともよく、前記透明樹脂膜の形成に用いられる樹脂組成物は、光硬化性樹脂や光重合開始剤を含んでいても含んでいなくてもよい。その中でも、前記透明樹脂膜が後述する酸化防止剤を含む場合、光重合開始剤を含まないことが、光重合開始剤に露光したときに生成するラジカルによって前記酸化防止剤の機能が阻害されず、十分にベーク後の白色度を高められる観点から好ましい。そのため、前記シリコーン系レジンは熱硬化性であることが好ましい。
−酸化防止剤−
本発明では、前記透明樹脂膜が酸化防止剤を含むことが、ベーク後の透明樹脂膜の透明度を高める観点から好ましい。ここで、静電容量型入力装置にITOなどの透明電極パターンを形成する場合、高温でベークすることが必要となるが、酸化防止剤を添加することにより、ベーク後の透明樹脂膜の透明度を高めることができる。
前記酸化防止剤として公知の酸化防止剤が使用できる。例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、セミヒンダードフェノール系酸化防止剤、燐酸系酸化防止剤、分子内に燐酸およびヒンダードフェノールを持つハイブリッド型酸化防止剤が使用できる。
好ましくは燐酸系酸化防止剤;燐酸系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤若しくはセミヒンダードフェノール系酸化防止剤の併用;または分子内に燐酸およびヒンダードフェノールを持つハイブリッド型酸化防止剤である。
前記酸化防止剤としては市販の酸化防止剤を用いることもできる。例えば、燐酸系酸化防止剤としてはIRGAFOS168、IRGAFOS38(いずれもBASFジャパン社製)を挙げることができる。燐酸/ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてはIRGAMOD295(BASFジャパン社製)を挙げることができ、分子内に燐酸およびヒンダードフェノールを持つハイブリッド型酸化防止剤としてはスミライザーGP(住友化学(株)社製)を挙げることができる。
前記酸化防止剤は、透明樹脂膜のベーク後の透明度向上の観点から燐酸系酸化防止剤であることがより好ましく、IRGAFOS168が特に好ましい。
前記透明樹脂膜の全固形分に対する前記酸化防止剤の添加量としては、特に制限はないが、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましく、0.05〜1質量%であることが特に好ましい。
−触媒−
前記透明樹脂膜が触媒を含むことが、前記シリコーン系レジンを含む前記透明樹脂膜を硬化して脆性を改善する観点から好ましい。特に、シリコーン系レジンを2種以上用いる場合、脱水・脱アルコール縮合反応させることによる架橋促進のために好ましく用いられる。
前記触媒として公知の触媒が使用できる。
好ましい触媒としては、金属成分としてスズ(Sn)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、ハフニウム(Hf)、イットリウム(Y)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)及びガリウム(Ga)からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の有機錯体又は有機酸塩のような有機金属化合物触媒が挙げられる。
これらの中でもSn、Ti、Zn、Zr、Hf、Gaは、反応活性が高い点で好ましく、ベーク時のひび割れ防止の観点からZnまたはTiがより好ましく、ポットライフ向上の観点からZnが特に好ましい。
亜鉛(Zn)を含有する有機金属化合物触媒としては、亜鉛トリアセチルアセトネート、ステアリン酸亜鉛、ビス(アセチルアセトナト)亜鉛(II)(一水和物)等が挙げられる。
スズ(Sn)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ガリウム(Ga)を含有する有機金属化合物触媒の例としては、例えば、特開2012−238636号公報に記載の触媒を好ましく用いることができる。
前記触媒としては市販の触媒を用いることもできる。例えば、亜鉛系縮合触媒D−15(信越化学工業式会社製)などを挙げることができる。
前記触媒は1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。また反応促進剤や反応抑制剤と併用してもよい。
前記触媒の含有量は、前記シリコーン系レジンに対して、0.01〜10質量%であることがベーク時のひび割れ防止およびポットライフ向上の観点から好ましく、より好ましくは0.03〜5.0質量%である。
−添加剤−
さらに、前記透明樹脂膜には、その他の添加剤を用いてもよい。前記添加剤としては、例えば特許第4502784号公報の段落0017、特開2009−237362号公報の段落0060〜0071に記載の界面活性剤や、特許第4502784号公報の段落0018に記載の熱重合防止剤、さらに、特開2000−310706号公報の段落0058〜0071に記載のその他の添加剤が挙げられる。前記透明樹脂膜に含まれる界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
(厚み)
本発明の透明樹脂膜は、厚みが5μm以上であり、10μm以上であることが好ましく、特に加飾層が白色加飾層である場合は白色加飾層の厚みを厚くすることが好ましいために20μm以上であることがより好ましい。
(透明樹脂膜の製造方法)
また、透明樹脂膜の製造方法としては特に制限はないが、前記シリコーン系レジンや他の添加剤を含む調製液を塗布等して形成することができ、塗布等の際に用いる調製液は溶媒を用いて調製できる。
透明樹脂膜を塗布により製造する際の溶剤としては、特開2011−95716号公報の段落0043〜0044に記載の溶剤を用いることができる。
[転写フィルム]
本発明の転写フィルムは、仮支持体と、本発明の透明樹脂膜とを含むことを特徴とする。
また前記仮支持体と前記透明樹脂膜との間に熱可塑性樹脂層を有していてもよい。
<仮支持体>
仮支持体としては、可撓性を有し、加圧下または、加圧および加熱下で著しい変形、収縮もしくは伸びを生じない材料を用いることができる。このような仮支持体の例として、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
仮支持体の厚みには、特に制限はなく、5〜200μmの範囲が一般的であり、取扱い易さ、汎用性などの点で、特に10〜150μmの範囲が好ましい。
また、仮支持体は透明でもよいし、染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩などを含有していてもよい。
また、仮支持体には、特開2005−221726号公報に記載の方法などにより、導電性を付与することができる。
<透明樹脂膜>
本発明の転写フィルムは、本発明の透明樹脂膜を含む。本発明の転写フィルムに用いられる透明樹脂膜は、後述の本発明の導電性積層体や静電容量型入力装置における前面板と加飾層との段差を埋めるために所望のサイズにすることが好ましい。但し、後述の本発明の導電性積層体や静電容量型入力装置の説明に記載したとおり、本発明の転写フィルムをプレカット工程などにより前面板と加飾層との段差を埋めるための所望のサイズとすることができる。そのため、本発明の転写フィルムに用いられる透明樹脂膜は、後述の本発明の導電性積層体や静電容量型入力装置における前面板と加飾層との段差を埋めるために必要なサイズと必ずしも一致させる必要はない。
一方、後述の本発明の導電性積層体や静電容量型入力装置における前面板と加飾層との段差を埋めるために、本発明の透明樹脂膜は転写フィルムに用いる段階で、加飾層の高さと同程度の厚みに調製しておくことが好ましい。
(透明樹脂膜の粘度)
透明樹脂膜の100℃で測定した粘度が1〜50000Pa・secの領域にあることが好ましい。
ここで、各層の粘度は、次のようにして測定できる。大気圧および減圧乾燥により、熱可塑性樹脂層あるいは透明樹脂膜用塗布液から溶剤を除去して測定サンプルとし、例えば、測定器として、バイブロン(DD−III型:東洋ボールドウィン(株)製)を使用し、測定開始温度50℃、測定終了温度150℃、昇温速度5℃/分および振動数1Hz/degの条件で測定し、100℃の測定値を用いることができる。
<熱可塑性樹脂層>
本発明における転写フィルムは、前記仮支持体と前記透明樹脂膜との間に熱可塑性樹脂層が設けられることが好ましい。前記熱可塑性樹脂層はアルカリ可溶性であることが好ましい。熱可塑性樹脂層は、下地表面の凹凸(既に形成されている画像などによる凹凸等も含む。)を吸収することができるようにクッション材としての役割を担うものであり、対象面の凹凸に応じて変形しうる性質を有していることが好ましい。
熱可塑性樹脂層は、特開平5−72724号公報に記載の有機高分子物質を成分として含む態様が好ましく、ヴィカー(Vicat)法〔具体的には、アメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法〕による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれる少なくとも1種を含む態様が特に好ましい。
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニルまたはそのケン化物等とのエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステルまたはそのケン化物との共重合体、ポリ塩化ビニルや塩化ビニルと酢酸ビニルまたはそのケン化物等との塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルまたはそのケン化物等とのスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステルまたはそのケン化物等とのビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等との(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリエステル、などの有機高分子が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂層に剥離性を制御するための発泡剤等を添加することが好ましく、特開2007−225939号公報の段落0020〜0028に記載のものを適宜使用することができる。
熱可塑性樹脂層に界面活性剤を添加することも好ましく、例えば特許第4502784号公報の段落0017、特開2009−237362号公報の段落0060〜0071に記載のものを適宜使用することができる。
熱可塑性樹脂層の層厚は、3〜30μmが好ましい。熱可塑性樹脂層の層厚が3μm以上の場合には、ラミネート時の追随性が十分で、下地表面の凹凸を完全に吸収しやすい。また、層厚が30μm以下である場合には、仮支持体への熱可塑性樹脂層の形成時の乾燥(溶剤除去)に負荷がかかりにくく、熱可塑性樹脂層の現像に時間を要し過ぎず、プロセス適性が良好となる。前記熱可塑性樹脂層の層厚としては、4〜25μmが更に好ましく、5〜20μmが特に好ましい。
熱可塑性樹脂層は、熱可塑性の有機高分子を含む調製液を塗布等して形成することができ、塗布等の際に用いる調製液は溶媒を用いて調製できる。溶媒には、熱可塑性樹脂層を構成する高分子成分を溶解し得るものであれば特に制限なく、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、n−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂層の100℃で測定した粘度が1000〜50000Pa・secの領域にあることが好ましい。
<他の層>
本発明の転写フィルムには、透明樹脂膜と熱可塑性樹脂層との間に中間層を設けたり、あるいは透明樹脂膜の表面に保護フィルムなどを更に設けたりして好適に構成することができる。
本発明の転写フィルムには、複数層を塗布する際および塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的で、中間層を設けることが好ましい。中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜が好ましく、露光時の感度がアップし、露光機の時間負荷を低減し得、生産性が向上する。
前記中間層および保護フィルムとしては、特開2006−259138号公報の段落0083〜0087および0093に記載のものを適宜使用することができる。
<転写フィルムの作製方法>
本発明の転写フィルムは、特開2006−259138号公報の段落0094〜0098に記載の感光性転写材料の作製方法に準じて作製することができる。
具体的に中間層を有する本発明における転写フィルムを形成する場合には、仮支持体上に、熱可塑性の有機高分子と共に添加剤を溶解した溶解液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設けた後、この熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤に樹脂や添加剤を加えて調製した調製液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層し、この中間層上に更に、中間層を溶解しない溶剤を用いて調製した透明樹脂膜用塗布液を塗布し、乾燥させて加飾層を積層することによって、好適に作製することができる。
[導電膜積層体、静電容量型入力装置]
本発明の導電膜積層体は、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された(1)加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有し、前記前面板と前記(1)加飾層との段差を本発明の透明樹脂膜、あるいは、本発明の転写フィルムの前記透明樹脂膜によって埋められたことを特徴とする。
本発明の静電容量型入力装置は、本発明の導電膜積層体を含むことを特徴とする。
本発明の導電膜積層体は、前記電極パターンが、下記(3)〜(5)を含むことが本発明の導電膜積層体を、静電容量型入力装置として用いる観点から好ましい。
(3)複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン
(4)前記第一の透明電極パターンと電気的に絶縁され、前記第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の電極パターン
(5)前記第一の透明電極パターンと前記第二の電極パターンとを電気的に絶縁する絶縁層
ただし、「電極パターンが加飾層の上に配置された」とは、上記(3)〜(5)のうち(3)または(4)の一部が前記加飾層の上に配置されていればよく、(3)〜(5)の全てが加飾層の上に配置される必要はない。また、電極パターンは、前記加飾層に隣接して配置されていてもよく、他の層を介して配置されていてもよい。
さらに、本発明の静電容量型入力装置は、さらに前記電極パターンが下記(6)を有していてもよい。
(6)前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の電極パターンの少なくとも一方に電気的に接続され、前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の電極パターンとは別の導電性要素
また、本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、第二の電極パターンが透明電極パターンであってもよい。なお、本明細書中において第二の電極パターンの代わりに第二の透明電極パターンについて説明することがあるが、第二の電極パターンの好ましい態様も第二の透明電極パターンの好ましい態様と同様である。
さらに本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、前記前面板の一方の面側に形成される前記(1)加飾層の、前記前面板と対向する面とは反対側の面上に、さらに(2)マスク層を設置してもよい。
以下、本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置の好ましい態様について説明する。
<導電膜積層体、静電容量型入力装置の構成>
本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置の構成について説明する。図14は、本発明の静電容量型入力装置の中でも好ましい構成を示す断面図である。図14において静電容量型入力装置は、透明な前面板1と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層2と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターン(第二の透明電極パターン4と導電性要素6)とを有し、前記前面板1と前記加飾層2との段差を本発明の透明樹脂膜9によって埋められている。さらに図14に示す静電容量型入力装置は、第一の透明電極パターン3と、絶縁層5と、透明保護層7とを有する。
図14に示す静電容量型入力装置のように、前面板1と、加飾層2と、第一の透明電極パターン3と、第二の透明電極パターン4と、絶縁層5と、導電性要素6と、透明保護層7’と、本発明の透明樹脂膜9から構成され、電極パターン(第二の透明電極パターン4と導電性要素6)は、加飾層2の上に、隣接して配置されている態様が好ましい。すなわち、前記透明樹脂膜、前記加飾層および前記電極パターンの上に、透明保護層を含むこと(ITOなどの電極パターンよりも上側に、オーバーコート層が存在すること)が、耐熱性素材ではない透明保護層を用いる場合にITOスパッタ時に透明保護層が熱変色しない観点から好ましい。
一方、図1では、電極パターン(第二の透明電極パターン4と導電性要素6)は、加飾層2の上に、透明保護層7を介して、配置されている。図1のように、本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、前記加飾層2および前記電極パターンの間、ならびに、前記透明樹脂膜9および前記電極パターンの間に、さらに透明保護層7を含む態様でもよい。ただし、本発明の導電膜積層体は、図14に示した積層順の方が、図1に示した積層順よりも好ましい。
加飾層2の端部はテーパー状であっても、逆テーパー状であっても、テーパー形状を形成していなくてもよい。図1では、加飾層2は端部がテーパー状である。一方、図14に示すように、加飾層2はテーパー形状を形成していなくてもよい。本発明の導電膜積層体は、前記加飾層の端部がテーパー形状であることが好ましい。
図14および図1では、加飾層2の内径(一辺)Lは本発明の透明樹脂膜9の幅と等しい。一方、前記前面板1と前記加飾層2との段差を本発明の透明樹脂膜9で埋めたときに、本発明の趣旨に反しない限りにおいて加飾層2の内径(一辺)Lは、図15のように本発明の透明樹脂膜9の幅より広くてもよく、その逆に、図16に示すとおり、本発明の透明樹脂膜9の幅より狭くてもよい。加飾層2の厚みによる転写時の圧力のかかり方に起因して、加飾層2上に存在する透明樹脂膜9は、前面板1に直接接する透明樹脂膜9よりも、膜厚は薄くなる傾向がある。なお、本発明の透明樹脂膜9の幅は、加飾層2の内径(一辺)Lと同等以上20mm以下広いことが好ましく、同等以上10mm以下広いことがより好ましく、同等以上5mm以下広いことが、加飾層2上に存在する透明樹脂膜の端部近傍の新たな気泡混入を抑制する観点から特に好ましい。
前面板1は、ガラス基板等の透光性基板で構成されており、コーニング社のゴリラガラスに代表される強化ガラスなどを用いることができる。本明細書において、本発明の静電容量型入力装置を構成する前面板1の表面のうち、指などを接触などさせて入力が行われる面を接触面といい、前面板1の接触面とは反対側の面を非接触面という。以下、前面板を、「基材」と称する場合がある。
また、前面板1の一方の面上には加飾層2を介してマスク層が設けられていてもよい。マスク層は、タッチパネル前面板の一方の面側に形成された表示領域周囲の額縁状のパターンであり、引回し配線等が見えないようにするために形成される。
加飾層2は、タッチパネル前面板の一方の面とマスク層との間に加飾を目的に形成されてもよい。
本発明の静電容量型入力装置には、図2に示すように、前面板1の一部の領域(図2においては入力面以外の領域)を覆うように加飾層2、マスク層(不図示)が設けられていることが好ましい。更に、前面板1には、図2に示すように前記前面板の一部に開口部8を設けることができる。開口部8には、押圧式のメカニカルなスイッチを設置することができる。基材として用いられる強化ガラスは強度が高く、加工が困難であるため、前記開口部8を形成するには強化処理前に開口部8を形成したのち、強化処理を行うのが一般的である。しかしながら、この開口部8を有した強化処理後の基板に、加飾層形成用液体レジストやスクリーン印刷インクを用いて加飾層2を形成しようとすると、開口部からのレジスト成分のモレや、前面板の境界ギリギリまで遮光パターンを形成する必要のあるマスク層と前面板の間に設けられる加飾層でのガラス端からのレジスト成分のはみ出しを生じ、基板裏側を汚染してしまうという問題が起こることがあるが、開口部8を有する基材上に転写フィルムを用いて加飾層2を形成する場合、このような問題も解決することができる。
前面板1の一方の面には、複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン3と、第一の透明電極パターン3と電気的に絶縁され、第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の透明電極パターン4と、第一の透明電極パターン3と第二の透明電極パターン4を電気的に絶縁する絶縁層5とが形成されている。前記第一の透明電極パターン3と、第二の透明電極パターン4と、後述する別の導電性要素6とは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透光性の導電性金属酸化膜で作製することができる。このような金属膜としては、ITO膜;Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo等の金属膜;SiO2等の金属酸化膜などが挙げられる。この際、各要素の、膜厚は10〜200nmとすることができる。また、焼成により、アモルファスのITO膜を多結晶のITO膜とするため、電気的抵抗を低減することもできる。また、前記第一の透明電極パターン3と、第二の透明電極パターン4と、後述する導電性要素6とは、後述の導電性繊維を用いた導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて製造することもできる。その他、ITO等によって第一の透明電極パターン等を形成する場合には、特許第4506785号公報の段落0014〜0016等を参考にすることができる。
また、第一の透明電極パターン3および第二の透明電極パターン4の少なくとも一方は、前面板1の一方の面上に配置された本発明の透明樹脂膜9および加飾層2の前面板1と対向する面とは反対側の面の両方の領域にまたがって設置することができる。図14においては、第二の透明電極パターン4が、前面板1の一方の面上に配置された本発明の透明樹脂膜9、および加飾層2の前面板1と対向する面とは反対側の面の両方の領域にまたがって第二の透明電極パターン4が設置されている図が示されている。このように、一定の厚みが必要な加飾層2と前面板裏面上に配置された本発明の透明樹脂膜9とにまたがって電極パターンを積層(例えば、後述の転写フィルムをラミネート)する場合でも、本発明の透明樹脂膜9を用いることで真空ラミネータなどの高価な設備を用いなくても、簡単な工程で加飾層の境界に泡の発生や、電極パターンの断線がないラミネートが可能になる。
図3を用いて第一の透明電極パターン3および第二の透明電極パターン4について説明する。図3は、本発明における第一の透明電極パターンおよび第二の透明電極パターンの一例を示す説明図である。図3に示すように、第一の透明電極パターン3は、パッド部分3aが接続部分3bを介して第一の方向に延在して形成されている。また、第二の透明電極パターン4は、第一の透明電極パターン3と絶縁層5によって電気的に絶縁されており、第一の方向に交差する方向(図3における第二の方向)に延在して形成された複数のパッド部分によって構成されている。ここで、第一の透明電極パターン3を形成する場合、前記パッド部分3aと接続部分3bとを一体として作製してもよいし、接続部分3bのみを作製して、パッド部分3aと第二の透明電極パターン4とを一体として作製(パターニング)してもよい。パッド部分3aと第二の透明電極パターン4とを一体として作製(パターニング)する場合、図3に示すように接続部分3bの一部とパッド部分3aの一部とが連結され、且つ、絶縁層5によって第一の透明電極パターン3と第二の透明電極パターン4とが電気的に絶縁されるように各層が形成される。
図14において、加飾層2の前面板1と対向する面とは反対側の面側には導電性要素6が設置されている。導電性要素6は、第一の透明電極パターン3および第二の透明電極パターン4の少なくとも一方に電気的に接続され、且つ、第一の透明電極パターン3および第二の透明電極パターン4とは別の導電性要素である。図14においては、別の導電性要素6が第二の透明電極パターン4に接続されている図が示されている。
また、図1においては、前記加飾層2および前記電極パターンの間、ならびに、前記透明樹脂膜9および前記電極パターンの間に、さらに透明保護層7が設置されている。透明保護層7は、このように各構成要素の一部のみを覆うように構成されていてもよい。前面板1の一方の面上に配置された本発明の透明樹脂膜9および加飾層2の前面板1と対向する面とは反対側の面の両方の領域にまたがって透明保護層7を設置する場合でも、本発明の透明樹脂膜9を用いることで真空ラミネータなどの高価な設備を用いなくても、簡単な工程で加飾層の境界に泡の発生がないラミネートが可能になる。
一方、図14に示すように、各構成要素の全てを覆うように透明保護層7’が設置されていることが、より好ましい。なお、図1において、さらに各構成要素の全てを覆うように透明保護層7’が図14のように設置されていてもよい。透明保護層7や7’は、オーバーコート層と呼ばれることもある。
絶縁層5と透明保護層7とは、同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。絶縁層5と透明保護層7、7’とを構成する材料としては、表面硬度、耐熱性が高いものが好ましく、公知の感光性シロキサン樹脂材料、アクリル樹脂材料などが用いられる。
本発明の静電容量型入力装置の製造過程で形成される態様例として、図4〜8の態様を挙げることができる。図4は、開口部8が形成された強化処理ガラス11の一例を示す上面図である。図5は、加飾層2が形成された前面板の一例を示す上面図である。図6は、第一の透明電極パターン3が形成された前面板の一例を示す上面図である。図7は、第一の透明電極パターン3と第二の透明電極パターン4が形成された前面板の一例を示す上面図である。図8は、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素6が形成された前面板の一例を示す上面図である。これらは、上記説明を具体化した例を示すものであり、本発明の範囲はこれらの図面により限定的に解釈されることはない。
以下、本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置について、各層の詳細や各層の製造方法の好ましい態様を説明する。
<加飾層>
本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、前記前面板の一方の面側に配置された(1)加飾層を有する。
本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置体は、前記加飾層の厚みが5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、特に加飾層が白色加飾層である場合は白色加飾層の厚みを厚くすることが好ましいために30μm以上であることがより好ましい。
本発明の導電膜積層体は、前記透明樹脂膜の厚みが、前記加飾層の厚みの0.2〜2.0倍であることが好ましく、0.3〜1.5倍であることがより好ましく、0.99〜1.01倍であることが特に好ましい。
(材料)
前記加飾層は、着色剤を含む。
黒色着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタンカーボン、酸化鉄、酸化チタン、黒鉛などが挙げられ、中でも、カーボンブラックが好ましい。尚、黒色着色剤の他に、赤、青、緑色等の顔料の混合物等を用いることができる。
白色着色剤としては、特開2009−191118号公報の段落0019や、特開2000−175718号公報の段落0109に記載の白色顔料を用いることができる。また、特開2005−7765号公報の段落0015や0114に記載の白色顔料も用いることができる。
具体的には、本発明では、酸化チタン(ルチル型)、酸化チタン(アナターゼ型)、酸化亜鉛、リトポン、軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料が好ましく、酸化チタン(ルチル型)、酸化チタン(アナターゼ型)、酸化亜鉛がより好ましく、酸化チタン(ルチル型)、酸化チタン(アナターゼ型)がさらに好ましく、ルチル型酸化チタンが特に好ましい。
二酸化チタンの具体例としては、JR、JRNC、JR−301、403、405、600A、605、600E、603、701、800、805、806、JA−1、C、3、4、5、MT−01、02、03、04、05、100AQ、100SA、100SAK、100SAS、100TV、100Z、100ZR、150W、500B、500H、500SA、500SAK、500SAS、500T、SMT−100SAM、100SAS、500SAM、500SAS(テイカ社製)、CR−50、50−2、57、58、58−2、60、60−2、63、67、80、85、90、90−2、93、95、97、953、Super70、PC−3、PF−690、691、711、736、737、739、740、742、R−550、580、630、670、680、780、780−2、820、830、850、855、930、980、S−305、UT771、TTO−51(A)、51(C)、55(A)、55(B)、55(C)、55(D)、S−1、S−2、S−3、S−4、V−3、V−4、MPT−136、FTL−100、110、200、300(石原産業社製)、KA−10、15、20、30、KR−310、380、KV−200、STT−30EHJ、65C−S、455、485SA15、495M、495MC(チタン工業社製)、TA−100、200、300、400、500、TR−600、700、750、840、900(富士チタン工業社製)などが挙げられ、これらを単独、もしくは混合して用いてもよい。
本発明では前記白色無機顔料(特に酸化チタン)の表面はシリカ処理、アルミナ処理、チタニア処理、ジルコニア処理、有機物処理及びそれらを併用することができる。
これにより前記白色無機顔料(特に酸化チタン)の触媒活性を抑制でき、耐熱性、褪光性等を改善することができる。
加熱後の加飾層の白色度の観点から、本発明では前記白色顔料が無機物で表面処理されたルチル型酸化チタンであることが好ましく、アルミナ処理およびジルコニア処理のうち少なくとも一方で表面処理されたルチル型酸化チタンであることがより好ましく、アルミナ/ジルコニア併用処理で表面処理されたルチル型酸化チタンであることが特に好ましい。
前記その他の色の加飾層として用いるためには、特許第4546276号公報の段落0183〜0185などに記載の顔料、あるいは染料を混合して用いてもよい。具体的には、特開2005−17716号公報の段落0038〜0054に記載の顔料および染料、特開2004−361447号公報の段落0068〜0072に記載の顔料、特開2005−17521号公報の段落0080〜0088に記載の着色剤等を好適に用いることができる。
前記加飾層の全固形分に対する前記無機顔料の含有率が20〜75質量%であることが、良好な明度および白色度を有し、その他の求められる特性を同時に満たす加飾層を形成する観点から好ましい。また、本発明の転写フィルムを後述の本発明の静電容量型入力装置の製造方法に用いるときに、十分に現像時間を短縮する観点からも前記加飾層の全固形分に対する前記無機顔料の含有率が20〜75質量%であることが好ましい。
前記加飾層の全固形分に対する前記無機顔料の含有率は、25〜60質量%であることがより好ましく、30〜50質量%であることが更に好ましい。
本明細書でいう全固形分とは前記加飾層から溶剤等を除いた不揮発成分の総質量を意味する。
前記無機顔料(なお、その他の着色剤についても同様である)は、分散液として使用することが望ましい。この分散液は、前記無機顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述する有機溶媒(またはビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビビクルとは、塗料が液体状態にある時に顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって前記顔料と結合して塗膜を形成する成分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。
前記無機顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」、第一版、朝倉書店、2000年、438頁に記載されているニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に該文献310頁記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
本発明で用いることができる前記着色剤は、分散安定性及び隠ぺい力の観点から、一次粒子の平均粒径が0.16μm〜0.3μmの着色剤が好ましく、更に0.18μm〜0.27μmの着色剤が好ましい。さらに0.19μm〜0.25μmの着色剤が特に好ましい。一次粒子の平均粒径が0.16μmよりも小さいと、急激に隠ぺい力が低下して加飾層の下地が見えやすくなったり、粘度上昇を起こしたりすることがある。一方、0.3μmを超えると特に白色無機顔料を用いたときに白色度が低下すると同時に急激に隠ぺい力が低下し、また塗布した際の面状が悪化する場合がある。
尚、ここで言う「一次粒子の平均粒径」とは粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を言い、また「数平均粒径」とは多数の粒子について前記の粒径を求め、このうち、任意に選択する100個の粒径の平均値をいう。
一方、分散液、塗布液中の平均粒径で測定する場合には、レーザー散乱HORIBA H(株式会社堀場アドバンスドテクノ社製)を用いることができる。
−バインダー樹脂−
加飾層がバインダー樹脂を含むことが好ましい。前記バインダー樹脂としては、前記透明樹脂膜と同様のシリコーン系レジンが好ましく挙げられる。
また、前記シリコーン系レジンを含む前記加飾層を硬化して脆性を改善する観点からは触媒を含むことが好ましい。前記触媒としては、前記透明樹脂膜と同様のものが好ましく挙げられる。
(加飾層の形成方法)
前記加飾層の形成方法は、特に制限はないが、仮支持体と樹脂層とをこの順で有する転写フィルムを用いて形成することが好ましく、仮支持体と光硬化性樹脂層とをこの順で有する感光性転写フィルムを用いて形成することがより好ましく、仮支持体と熱可塑性樹脂層と光硬化性樹脂層とをこの順で有する感光性転写フィルムを用いて形成することが特に好ましい。例えば白色の加飾層2を形成する場合には、前記光硬化性樹脂層として白色光硬化性樹脂層を有する後述の感光性転写フィルムを用いて、前記前面板1の表面に前記白色光硬化性樹脂層を転写することで形成することが好ましい。
前記転写フィルムを用いて加飾層を形成する場合には、樹脂層に着色剤を用いることができる。前記着色剤としては、前述の着色剤(有機顔料、無機顔料、染料等)を好適に用いることができる。
図2の構成の開口部8を有する静電容量型入力装置において、図1に記載される前記加飾層2や不図示のマスク層等を、本発明の転写フィルムを用いて形成すると、開口部を有する前面板(基板)でも開口部分からレジスト成分のモレがない。特に本発明の転写フィルムを用いて形成すると、前面板の境界線直上まで遮光パターンを形成する必要のある加飾層において、ガラス端からのレジスト成分のはみ出し(モレ)がないため前面板裏側を汚染することなく、簡略な工程で、薄層化および軽量化のメリットがあるタッチパネルを製造することができる。
前記加飾層を、転写フィルムを用いて形成する方法について説明する。一般に転写フィルムを用いる場合、加飾層が光硬化性樹脂を含んでいれば通常のフォトリソグラフィーの方法によって形成することができる。ここで、転写フィルムは、加飾層が光硬化性樹脂を含んでいても含んでいなくてもよく、いずれの場合でも以下のハーフカットによる転写方法やダイカットによる転写方法によって、転写フィルムを用いて加飾層を形成することができる。
ハーフカットによる転写方法では、まず、加飾層の画像部と非画像部の境界に剃刀等でプレカット後、非画像部の保護フィルム、加飾層及び中間層をテープで除去し、さらに画像部の保護フィルムを同様に除去して、基板に加飾層パターンを転写する。
一方、ダイカットによる転写方法では、まず、図11〜図13に示すように加飾層の画像部32と非画像部31の境界に剃刀等で全層を貫通するようにプレカット後、前記一部の領域の前記加飾層(非画像部31)を除去した後に残った画像部32の保護フィルムをテープで除去して、基板に加飾層パターンを転写する。
引き続き、現像により熱可塑性樹脂層と中間層を除去することで加飾層パターンを形成することが可能である。
必要に応じて、ブラシや高圧ジェットなどの公知の現像設備を組み合わせてもよい。現像の後、必要に応じて、ポスト露光、およびポストベークを行ってもよく、ポストベークを行うことが好ましい。
また、後の転写工程におけるラミネートによる加飾層の密着性を高めるために、予め基材(前面板)の一方の面に表面処理を施すことができる。前記表面処理としては、シラン化合物(シランカップリング剤)を用いた表面処理(シランカップリング処理)を実施することが好ましい。シランカップリング剤としては、感光性樹脂と相互作用する官能基を有するものが好ましい。例えばシランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄する。この後、加熱により反応させる。加熱槽を用いてもよく、ラミネータの基板予備加熱でも反応を促進できる。
加飾層などの永久材を、転写フィルムを用いて形成する場合について、加飾層を形成する方法を例にして、転写フィルムを用いたパターニング方法を説明する。
前記加飾層を形成する方法は、ハーフカット工程、すなわち前記転写フィルムの一部に、前記加飾層を貫通し、かつ前記仮支持体を貫通しない深さの切り込みを入れる工程と、前記切り込みによって囲まれた領域のうち少なくとも一部の領域の前記加飾層を除去する工程と、前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程と、を含むことが好ましい。
また、前記加飾層を形成する方法は、ダイカット工程すなわち前記転写フィルムの一部に、前記加飾層から前記仮支持体を貫通する切り込みを入れる工程と、前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程と、を含むことも好ましい。
前記転写フィルムの一部に、前記加飾層を貫通し、かつ前記仮支持体を貫通しない深さの切り込みを入れる工程や、前記加飾層から前記仮支持体を貫通する切り込みを入れる工程を、加飾層のうち転写する画像部を予めプレカットする工程とも言う。
前記切り込みによって囲まれた領域のうち少なくとも一部の領域の前記加飾層を除去する工程を、転写しない非画像部の加飾層を除去する工程とも言う。
さらに転写フィルムが、保護フィルムや中間層や熱可塑性樹脂層を含む場合、前記切り込みによって囲まれた領域のうち少なくとも一部の領域の前記加飾層を除去する工程は、非画像部の保護フィルム及び加飾層、並びに画像部の保護フィルムを除去する工程であることが好ましい。
前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程を、前記画像部の加飾層を基材上に転写する転写工程とも言う。
さらに転写フィルムが、保護フィルムや中間層や熱可塑性樹脂層を含む場合、前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程は、前記保護フィルムが除去された前記転写フィルムの前記画像部の加飾層を基材上に転写する転写工程であることが好ましい。
この場合、さらに前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程は、基材上に転写された仮支持体を剥離する工程を含むことが好ましい。
この場合、さらに前記一部の領域の前記加飾層を除去した後の前記転写フィルムを用いて前記(1)加飾層を形成する工程は、熱可塑性樹脂層と中間層を除去する工程を含むことが好ましい。
加飾層の形成方法は、転写フィルムの加飾層のうち転写する画像部を予めプレカットする工程と、非画像部の保護フィルム及び加飾層、並びに画像部の保護フィルムを除去する工程と、前記保護フィルムが除去された前記転写フィルムの前記画像部の加飾層を基材上に転写する転写工程と、基材上に転写された仮支持体を剥離する工程と、熱可塑性樹脂層と中間層を除去する工程とを有する方法がより好ましい。
一方、前記加飾層が光硬化性樹脂層を有する場合に前記加飾層を形成する方法は、前記転写フィルムから前記保護フィルムを除去する保護フィルム除去工程と、前記保護フィルムが除去された前記感光性転写材料の前記光硬化性樹脂層を基材上に転写する転写工程と、を有する方法が挙げられる。この場合、さらに前記転写工程後に、転写された光硬化性樹脂層をポスト露光する工程を有することが好ましい。
(A)フォトリソグラフィー
フォトリソグラフィー方式を用いて前記加飾層を形成する場合について、パターニング方法を説明する。
転写フィルムは、前面板(基材)にラミネートされた後、必要なパターン様に露光され、ネガ型材料の場合は非露光部分、ポジ型材料の場合は露光部分を現像処理して除去することでパターンを得ることができる。この際、現像は熱可塑性樹脂層と、光硬化性樹脂層を別々の液で現像除去してもよいし、同一の液で除去してもよい。必要に応じて、ブラシや高圧ジェットなどの公知の現像設備を組み合わせてもよい。現像の後、必要に応じて、ポスト露光、ポストベークを行ってもよい。
前記光硬化性樹脂層を有する場合に前記透明硬化性樹脂層パターンを形成する方法は、転写フィルムから前記保護フィルムを除去する保護フィルム除去工程と、前記保護フィルムが除去された転写フィルムの前記光硬化性樹脂を含む透明硬化性樹脂層を基材上に転写する転写工程と、基材上に転写された前記光硬化性樹脂層を露光する露光工程と、露光された光硬化性樹脂層を現像してパターン画像を得る現像工程と、を有する方法が挙げられる。この場合、さらに前記転写工程後に、転写された光硬化性樹層をポスト露光する工程を有することが好ましい。
−転写工程−
前記転写工程は、前記保護フィルムが除去された転写フィルムの前記光硬化性樹脂層を基材上に転写する工程である。
この際、転写フィルムの光硬化性樹脂層を基材にラミネート後、仮支持体を除去することによって行う方法が好ましい。
光硬化性樹脂層の基材表面への転写(貼り合わせ)は、光硬化性樹脂層を基材表面に重ね、加圧、加熱することに行われる。貼り合わせには、ラミネータ、真空ラミネータ、および、より生産性を高めることができるオートカットラミネーター等の公知のラミネータを使用することができる。
−露光工程、現像工程、およびその他の工程−
前記露光工程、現像工程、およびその他の工程の例としては、特開2006−23696号公報の段落0035〜0051に記載の方法を本発明においても好適に用いることができる。
前記露光工程は、基材上に転写された前記光硬化性樹脂層を露光する工程である。
具体的には、前記基材上に形成された光硬化性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、および中間層を介してマスク上方から露光する方法が挙げられる。
ここで、前記露光の光源としては、光硬化性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
前記現像工程は、露光された光硬化性樹脂層を現像する工程である。
前記現像は、現像液を用いて行うことができる。前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載の現像液など、公知の現像液を使用することができる。尚、現像液は光硬化性樹脂層が溶解型の現像挙動をする現像液が好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性を有する有機溶剤を少量添加してもよい。水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。また、前記現像液には、更に公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディップ現像等のいずれでもよい。ここで、前記シャワー現像について説明すると、露光後の光硬化性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、熱可塑性樹脂層や中間層を設けた場合には、現像の前に光硬化性樹脂を含む透明硬化性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
(B)プレカット工程
加飾層の形成方法は、通常のフォトリソ方式で画像形成しない場合、転写以前に加飾層に画像部を形成する必要がある。
プレカットの種類としては、前記転写フィルムの一部に前記加飾層を貫通し、かつ前記仮支持体を貫通しない深さの切り込みを入れる工程(ハーフカット工程)と前記加飾層から前記仮支持体を貫通する切り込みを入れる工程(ダイカット工程)がある。
(i)ハーフカット工程
まず、前記加飾層を形成する方法におけるハーフカット工程、すなわち前記転写フィルムの一部に、前記加飾層を貫通し、かつ前記仮支持体を貫通しない深さの切り込みを入れる工程について、以下説明する。
前記切り込みを入れる方法としては特に制限は無く、刃、レーザーなど任意の方法で切り込みを入れることができ、刃で切り込みを入れることが好ましい。また、刃の構造は特に限定されることはない。
前記転写フィルムが、例えば、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、加飾層、保護フィルムの順に積層されて構成されるとき、例えば、刃もしくはレーザーを用いて、保護フィルムの上から、保護フィルム、加飾層、中間層を貫き、熱可塑性樹脂層の一部にまで至る切り込みを入れることで、転写する画像部と転写しない非画像部の間を分離することができる。
−非画像部の加飾層を除去する工程−
ハーフカットによりプレカットした加飾層の画像部を選択的に基板に転写するには非画像部を転写させない工夫が必要となる。一つの方法は転写前に非画像部の加飾層を除去する方法であり、保護フィルム除去した後、非画像部の加飾層と中間層を同時に剥離する方法である。もう一つは非画像部上の保護フィルムを剥がし、引き続いて加飾層と中間層を同時に剥離し、さらに画像部上の保護フィルムを剥がす方法である。加飾層の画像部を転写直前まで保護する観点から、後者の方が好ましい。
(ii)ダイカット工程
次に、前記加飾層を形成する方法におけるダイカット工程、すなわち前記転写フィルムの一部に、前記加飾層から前記仮支持体を貫通する切り込みを入れる工程について、以下説明する。
前記切り込みを入れる方法としてはハーフカット同様、特に制限は無く、刃、レーザーなど任意の方法で切り込みを入れることができ、刃で切り込みを入れることが好ましい。また、刃の構造は特に限定されることはない。
前記転写フィルムが、例えば、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、加飾層、保護フィルムの順に積層されて構成されるとき、例えば、刃もしくはレーザーを用いて、保護フィルムの上から、保護フィルム、加飾層、中間層、熱可塑性樹脂層、前記仮支持体を貫く切り込みを入れることで、転写する画像部と転写させない非画像部の間を分離することができる。
前記転写工程は、前記保護フィルムが除去された前記転写フィルムの前記加飾層を基材上に転写する工程である。
この際、前記転写フィルムの加飾層を基材にラミネート後、仮支持体を除去することによって行う方法が好ましい。
加飾層の基材表面への転写(貼り合わせ)は、加飾層を基材表面に重ね、加圧、加熱することに行われる。貼り合わせには、ラミネータ、真空ラミネータ、および、より生産性を高めることができるオートカットラミネーター等の公知のラミネータを使用することができる。
前記露光された光硬化性樹脂層を現像する工程において、用いられる現像液を、同様に用いることができる。
また、前記アルカリ現像液には、更に公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記熱可塑性樹脂層と中間層を除去する工程の方式としては、前記露光された光硬化性樹脂層の現像に用いられる、パドル、シャワー、シャワー&スピン、ディップ等の方式のいずれでもよい。
前記転写工程後にポストベーク工程を含むことが好ましく、前記熱可塑性樹脂層と中間層を除去する工程の後にポストベークを行う工程を含むことがより好ましい。
加飾層の形成方法は、前記転写工程後の前記加飾層を0.08〜1.2atmの環境下、180〜300℃で、加熱して形成することが白色度と生産性の両立の観点から好ましい。
前記ポストベークの加熱は0.5atm以上の環境下で行うことがより好ましい。一方、1.1atm以下の環境下で行うことがより好ましく、1.0atm以下の環境下で行うことが特に好ましい。さらに、約1atm(大気圧)環境下で行うことが特別な減圧装置を用いることなく製造コストを低減できる観点からより特に好ましい。ここで、従来は前記(1)加飾層を加熱により硬化して形成する場合、非常に低い圧力の減圧環境下で行い、酸素濃度を低くすることでベーク後の白色度を維持していたが、前記シリコーン系レジンを含む加飾層用塗布液を用いて形成した転写フィルムを用いることにより、上記圧力の範囲でベークした後も加飾層の白色度を高めることができる。
前記ポストベークの温度は、200〜280℃であることがより好ましく、220〜260℃であることが特に好ましい。
前記ポストベークの時間は、20〜150分であることがより好ましく、30〜100分であることが特に好ましい。
前記ポストベークは、空気環境下で行っても、窒素置換環境下で行ってもよいが、空気環境下で行うことが、特別な減圧装置を用いることなく製造コストを低減できる観点から特に好ましい。
加飾層の形成方法は、ポスト露光工程等、その他の工程を有していてもよい。
前記加飾層が光硬化性樹脂層を有する場合に前記加飾層を形成するときは、ポスト露光工程を含むことが好ましい。前記ポスト露光工程は前記加飾層の前記基材と接している側の表面方向のみから行っても、前記透明基材と接していない側の表面方向のみから行っても、両面方向から行ってもよい。
なお、前記熱可塑性樹脂層と中間層を除去する工程、およびその他の工程の例としては、特開2006−23696号公報の段落0035〜0051に記載の方法を本発明においても好適に用いることができる。
前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムは、前記光硬化性樹脂層と前記仮支持体と前記熱可塑性樹脂層の他に、保護フィルムや中間層を含んでいてもよい。
各層の好ましい構成と積層順は、本発明の転写フィルムにおいて本発明の透明樹脂膜の代わりに着色剤を含む樹脂層(好ましくは着色剤を含む光硬化性樹脂層)を用いる以外は同様である。
前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムの光硬化性樹脂層は、以下の構成であることが好ましい。
前記光硬化性樹脂層に用いられる前記モノマーとしては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はなく、公知の重合性化合物を用いることができる。
前記重合性化合物としては、特許第4098550号の段落0023〜0024に記載の重合性化合物を用いることができる。
前記光硬化性樹脂層に用いられる前記バインダーとしては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はなく、公知の重合性化合物を用いることができる。
光硬化性樹脂層を有する転写フィルムがネガ型材料である場合、光硬化性樹脂組成物には、アルカリ可溶性樹脂、重合性化合物、重合開始剤を含むことが好ましい。さらに、着色剤、添加剤、などが用いられるがこれに限られない。
アルカリ可溶性樹脂としては、特開2011−95716号公報の段落0025、特開2010−237589号公報の段落0033〜0052に記載のポリマーを用いることができる。一方、加飾層をプレカットにより形成する場合は、着色剤を有する樹脂層には、前述のとおりバインダー樹脂としてシリコーン系レジンを用いることも好ましい。
光硬化性樹脂層を有する転写フィルムがポジ型材料である場合、光硬化性樹脂層に、例えば特開2005−221726記載の材料などが用いられるが、これに限られない。
前記光硬化性樹脂層に用いられる前記光重合開始剤としては、特開2011−95716号公報に記載の段落0031〜0042に記載の重合性化合物を用いることができる。
−添加剤−
さらに、前記光硬化性樹脂層は、添加剤を用いてもよい。前記添加剤としては、例えば特許第4502784号公報の段落0017、特開2009−237362号公報の段落0060〜0071に記載の界面活性剤や、特許第4502784号公報の段落0018に記載の熱重合防止剤、さらに、特開2000−310706号公報の段落0058〜0071に記載のその他の添加剤が挙げられる。
−溶剤−
また、光硬化性樹脂層を有する転写フィルムを塗布により製造する際の溶剤としては、特開2011−95716号公報の段落0043〜0044に記載の溶剤を用いることができる。
以上、光硬化性樹脂層を有する転写フィルムがネガ型材料である場合を中心に説明したが、前記転写フィルムは、ポジ型材料であってもよい。
(光硬化性樹脂層の粘度)
光硬化性樹脂層の100℃で測定した粘度が2000〜50000Pa・secの領域にあり、さらに次式を満たすことが好ましい。
熱可塑性樹脂層の粘度<光硬化性樹脂層の粘度
<透明樹脂膜>
本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、前記前面板と前記加飾層との段差を本発明の透明樹脂膜によって埋められてなる。
前記前面板と前記加飾層との段差を本発明の透明樹脂膜によって埋める方法としては特に制限はないが、本発明の転写フィルムを前述の加飾層の形成方法に記載したハーフカットによる転写方法やダイカットによる転写方法を用いて、本発明の透明樹脂膜を前記加飾層の内径と同等程度の大きさに調製し、前記前面板に本発明の透明樹脂膜を転写することが好ましい。
前記前面板に本発明の透明樹脂膜を転写する方法の好ましい態様は、前記加飾層を、前記転写フィルムを用いて形成する方法の好ましい態様と同様である。
一方、本発明の透明樹脂膜用の液体レジスト溶液を、前記前面板と前記加飾層との段差部分に塗布または印刷し、公知の方法で硬化することにより、前記前面板と前記加飾層との段差を本発明の透明樹脂膜によって埋めてもよい。
本発明の導電膜積層体および静電容量型入力装置は、前記透明樹脂膜が、0.08〜1.2atmの環境下で180〜300℃に加熱されてなることが透明性と生産性の両立の観点から好ましい。加熱の好ましい態様は、前記加飾層の形成方法におけるポストベークの好ましい態様と同様である。
<(3)複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン>
静電容量型入力装置の製造方法は、前記第一の透明電極パターン、前記第二の透明電極パターンおよび前記導電性要素の少なくとも一つを、仮支持体と光硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムによって形成されたエッチングパターンを用いて透明導電材料をエッチング処理することによって形成することが好ましく、仮支持体と熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムによって形成されたエッチングパターンを用いて透明導電材料をエッチング処理することによって形成することがより好ましい。
さらに、前記第一の透明電極パターン、前記第二の透明電極パターンおよび前記導電性要素の少なくとも一つを、仮支持体と光硬化性樹脂層とを有する、光硬化性樹脂層を有する転写フィルムによって形成されたエッチングパターンを用いることがより好ましく、仮支持体と熱可塑性樹脂層と光硬化性樹脂層とをこの順で有する、光硬化性樹脂層を有する転写フィルムによって形成されたエッチングパターンを用いることが特に好ましい。
一方、静電容量型入力装置の製造方法は、前記第一の透明電極パターン、前記第二の透明電極パターンおよび前記導電性要素の少なくとも一つを、仮支持体と導電性硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムを用いて形成することが好ましく、仮支持体と熱可塑性樹脂層と導電性硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムを用いて形成することがより好ましい。
前記第一の透明電極パターン、前記第二の透明電極パターンおよび前記導電性要素の少なくとも一つを、仮支持体と導電性硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムを用いて形成するとは、具体的には、前記第一の透明電極パターン、前記第二の透明電極パターンおよび前記導電性要素の少なくとも一つを、仮支持体と導電性硬化性樹脂層とをこの順で有する転写フィルムの該導電性硬化性樹脂層を転写して形成することを言う。
すなわち、前記第一の透明電極パターン3は、エッチング処理または導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて形成することが好ましい。
(エッチング処理)
エッチング処理によって、前記第一の透明電極パターン3を形成する場合、まず加飾層2または透明保護層7等が形成された前面板1の一方の面上にITO等の透明電極層をスパッタリングによって形成する。次いで、前記透明電極層上に前記光硬化性樹脂層としてエッチング用光硬化性樹脂層を有する以外は前記加飾層2の形成に用いる転写フィルムと同様の転写フィルムを用いて露光・現像によってエッチングパターンを形成する。その後、透明電極層をエッチングして透明電極をパターニングし、エッチングパターンを除去することで、第一の透明電極パターン3等を形成することができる。
前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムをエッチングレジスト(エッチングパターン)として用いる場合にも、前記方法と同様にして、レジストパターンを得ることができる。前記エッチングは、特開2010−152155公報の段落0048〜0054等に記載の公知の方法でエッチング、レジスト剥離を適用することができる。
例えば、エッチングの方法としては、一般的に行われている、エッチング液に浸漬するウェットエッチング法が挙げられる。ウェットエッチングに用いられるエッチング液は、エッチングの対象に合わせて酸性タイプまたはアルカリ性タイプのエッチング液を適宜選択すればよい。酸性タイプのエッチング液としては、塩酸、硫酸、フッ酸、リン酸等の酸性成分単独の水溶液、酸性成分と塩化第2鉄、フッ化アンモニウム、過マンガン酸カリウム等の塩の混合水溶液等が例示される。酸性成分は、複数の酸性成分を組み合わせたものを使用してもよい。また、アルカリ性タイプのエッチング液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、有機アミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドのような有機アミンの塩等のアルカリ成分単独の水溶液、アルカリ成分と過マンガン酸カリウム等の塩の混合水溶液等が例示される。アルカリ成分は、複数のアルカリ成分を組み合わせたものを使用してもよい。
エッチング液の温度は特に限定されないが、45℃以下であることが好ましい。本発明でエッチングマスク(エッチングパターン)として使用される樹脂パターンは、上述した加飾層を使用して形成されることにより、このような温度域における酸性およびアルカリ性のエッチング液に対して特に優れた耐性を発揮する。したがって、エッチング工程中に樹脂パターンが剥離することが防止され、樹脂パターンの存在しない部分が選択的にエッチングされることになる。
前記エッチング後、ライン汚染を防ぐために必要に応じて、洗浄工程・乾燥工程を行ってもよい。洗浄工程については、例えば常温で純水により10〜300秒間基材を洗浄して行い、乾燥工程については、エアブローを使用して、エアブロー圧(0.1〜5kg/cm2程度)を適宜調整し行えばよい。
次いで、樹脂パターンの剥離方法としては、特に限定されないが、例えば、30〜80℃、好ましくは50〜80℃にて攪拌中の剥離液に基材を5〜30分間浸漬する方法が挙げられる。本発明でエッチングマスクとして使用される樹脂パターンは、上述のように45℃以下において優れた薬液耐性を示すものであるが、薬液温度が50℃以上になるとアルカリ性の剥離液により膨潤する性質を示す。このような性質により、50〜80℃の剥離液を使用して剥離工程を行うと工程時間が短縮され、樹脂パターンの剥離残渣が少なくなるという利点がある。すなわち、前記エッチング工程と剥離工程との間で薬液温度に差を設けることにより、本発明でエッチングマスクとして使用される樹脂パターンは、エッチング工程において良好な薬液耐性を発揮する一方で、剥離工程において良好な剥離性を示すことになり、薬液耐性と剥離性という、相反する特性を両方とも満足することができる。
剥離液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ成分や、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等の有機アルカリ成分を、水、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、またはこれらの混合溶液に溶解させた剥離液が挙げられる。前記の剥離液を使用し、スプレー法、シャワー法、パドル法等により剥離してもよい。
(導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いる方法)
また、仮支持体および硬化性樹脂層を有する転写フィルムをリフトオフ材として用いて、第一の透明電極パターン、第二の透明電極パターンおよびその他の導電性部材を形成することもでき、前記転写フィルムとしては、前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムを挙げることができる。この場合も、前記仮支持体および硬化性樹脂層を有する転写フィルムは、前記仮支持体および前記硬化性樹脂層の間に、前記熱可塑性樹脂層を有することが好ましい。この場合、光硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いてパターニングした後に、基材全面に透明導電層を形成した後、堆積した透明導電層ごと加飾層または光硬化性樹脂層を有する転写フィルムにおける該光硬化性樹脂層の溶解除去を行うことにより所望の透明導電層パターンを得ることができる(リフトオフ法)。
導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて、前記第一の透明電極パターン3を形成する場合、前記前面板1の表面に前記導電性硬化性樹脂層を転写することで形成することができる。
前記第一の透明電極パターン3を、前記導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて形成すると、開口部を有する前面板(基板)でも開口部分からレジスト成分のモレがなく、前面板裏側を汚染することなく、簡略な工程で、薄層化および軽量化のメリットがあるタッチパネルを製造することができる。
さらに、第一の透明電極パターン3の形成に、導電性硬化性樹脂層と仮支持体との間に熱可塑性樹脂層を有する特定の層構成を有する転写フィルムを用いることで転写フィルムラミネート時の気泡発生を防止し、導電性に優れ、抵抗の少ない第一の透明電極パターン3を形成することができる。
また、前記転写フィルムが導電性硬化性樹脂層を有する場合は、前記導電性硬化性樹脂層に導電性繊維等が含有される。
〜導電性硬化性樹脂層(導電性繊維)〜
前記導電性硬化性樹脂層を積層した転写フィルムを透明電極パターン、あるいは別の導電性要素の形成に用いる場合には、以下の導電性繊維などを導電性硬化性樹脂層に用いることができる。
導電性繊維の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中実構造および中空構造のいずれかが好ましい。
ここで、中実構造の繊維を「ワイヤー」と称することがあり、中空構造の繊維を「チューブ」と称することがある。また、平均短軸長さが1nm〜1,000nmであって、平均長軸長さが1μm〜100μmの導電性繊維を「ナノワイヤー」と称することがある。
また、平均短軸長さが1nm〜1,000nm、平均長軸長さが0.1μm〜1,000μmであって、中空構造を持つ導電性繊維を「ナノチューブ」と称することがある。
前記導電性繊維の材料としては、導電性を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、金属およびカーボンの少なくともいずれかが好ましく、これらの中でも、前記導電性繊維は、金属ナノワイヤー、金属ナノチューブ、およびカーボンナノチューブの少なくともいずれかが特に好ましい。
−金属ナノワイヤー−
−−金属−−
前記金属ナノワイヤーの材料としては、特に制限はなく、例えば、長周期律表(IUPAC1991)の第4周期、第5周期、および第6周期からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属が好ましく、第2族〜第14族から選ばれる少なくとも1種の金属がより好ましく、第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、第13族、および第14族から選ばれる少なくとも1種の金属が更に好ましく、主成分として含むことが特に好ましい。
前記金属としては、例えば、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、これらの合金などが挙げられる。これらの中でも、導電性に優れる点で、銀を主に含有するもの、または銀と銀以外の金属との合金を含有するものが好ましい。
前記銀を主に含有するとは、金属ナノワイヤー中に銀を50質量%以上、好ましくは90質量%以上含有することを意味する。
前記銀との合金で使用する金属としては、白金、オスミウム、パラジウムおよびイリジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−形状−−
前記金属ナノワイヤーの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円柱状、直方体状、断面が多角形となる柱状など任意の形状をとることができるが、高い透明性が必要とされる用途では、円柱状、断面の多角形の角が丸まっている断面形状が好ましい。
前記金属ナノワイヤーの断面形状は、基材上に金属ナノワイヤー水分散液を塗布し、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより調べることができる。
前記金属ナノワイヤーの断面の角とは、断面の各辺を延長し、隣り合う辺から降ろされた垂線と交わる点の周辺部を意味する。また、「断面の各辺」とはこれらの隣り合う角と角を結んだ直線とする。この場合、前記「断面の各辺」の合計長さに対する前記「断面の外周長さ」との割合を鋭利度とした。鋭利度は、例えば図9に示したような金属ナノワイヤー断面では、実線で示した断面の外周長さと点線で示した五角形の外周長さとの割合で表すことができる。この鋭利度が75%以下の断面形状を角の丸い断面形状と定義する。前記鋭利度は60%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。前記鋭利度が75%を超えると、該角に電子が局在し、プラズモン吸収が増加するためか、黄色みが残るなどして透明性が悪化してしまうことがある。また、パターンのエッジ部の直線性が低下し、ガタツキが生じてしまうことがある。前記鋭利度の下限は、30%が好ましく、40%がより好ましい。
−−平均短軸長さおよび平均長軸長さ−−
前記金属ナノワイヤーの平均短軸長さ(「平均短軸径」、「平均直径」と称することがある)としては、150nm以下が好ましく、1nm〜40nmがより好ましく、10nm〜40nmが更に好ましく、15nm〜35nmが特に好ましい。
前記平均短軸長さが、1nm未満であると、耐酸化性が悪化し、耐久性が悪くなることがあり、150nmを超えると、金属ナノワイヤー起因の散乱が生じ、十分な透明性を得ることができないことがある。
前記金属ナノワイヤーの平均短軸長さは、透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子(株)製、JEM−2000FX)を用い、300個の金属ナノワイヤーを観察し、その平均値から金属ナノワイヤーの平均短軸長さを求めた。なお、前記金属ナノワイヤーの短軸が円形でない場合の短軸長さは、最も長いものを短軸長さとした。
前記金属ナノワイヤーの平均長軸長さ(「平均長さ」と称することがある)としては、1μm〜40μmが好ましく、3μm〜35μmがより好ましく、5μm〜30μmが更に好ましい。
前記平均長軸長さが、1μm未満であると、密なネットワークを形成することが難しく、十分な導電性を得ることができないことがあり、40μmを超えると、金属ナノワイヤーが長すぎて製造時に絡まり、製造過程で凝集物が生じてしまうことがある。
前記金属ナノワイヤーの平均長軸長さは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子(株)製、JEM−2000FX)を用い、300個の金属ナノワイヤーを観察し、その平均値から金属ナノワイヤーの平均長軸長さを求めた。なお、前記金属ナノワイヤーが曲がっている場合、それを弧とする円を考慮し、その半径、および曲率から算出される値を長軸長さとした。
導電性硬化性樹脂層の層厚は、塗布液の安定性や塗布時の乾燥やパターニング時の現像時間などのプロセス適性の観点から、0.1〜20μmが好ましく、0.5〜18μmが更に好ましく、1〜15μmが特に好ましい。前記導電性硬化性樹脂層の全固形分に対する前記導電性繊維の含有量は、導電性と塗布液の安定性の観点から、0.01〜50質量%が好ましく、0.05〜30質量%が更に好ましく、0.1〜20質量%が特に好ましい。
<(4)前記第一の透明電極パターンと電気的に絶縁され、前記第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の電極パターン>
第二の電極パターンは、透明電極パターンであることが好ましい。前記第二の透明電極パターン4は、前記エッチング処理または前記導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて形成することができる。そのときの好ましい態様は、前記第一の透明電極パターン3の形成方法と同様である。
<(5)前記第一の透明電極パターンと前記第二の透明電極パターンとを電気的に絶縁する絶縁層>
絶縁層5を形成する場合には、前記光硬化性樹脂層として絶縁性の光硬化性樹脂層を有する前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて、第一の透明電極パターンが形成された前記前面板1の表面に絶縁性の光硬化性樹脂層を転写することで形成することができる。
尚、転写フィルムを用いて絶縁層を形成する場合、絶縁層の層厚は、絶縁性の維持の観点から、0.1〜5μmが好ましく、0.3〜3μmが更に好ましく、0.5〜2μmが特に好ましい。
<(6)前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の透明電極パターンの少なくとも一方に電気的に接続され、前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の透明電極パターンとは別の導電性要素>
前記別の導電性要素6は、前記エッチング処理または前記導電性硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて形成することができる。
<(7)透明保護層>
透明保護層7を形成する場合には、前記光硬化性樹脂層として透明の光硬化性樹脂層を有する前記光硬化性樹脂層を有する転写フィルムを用いて、各要素が形成された前記前面板1の表面に透明の光硬化性樹脂層を転写することで形成することができる。
転写フィルムを用いて透明保護層を形成する場合、透明保護層の層厚は、十分な表面保護能を発揮させる観点から、0.5〜10μmが好ましく、0.8〜5μmが更に好ましく、1〜3μmが特に好ましい。
《画像表示装置》
本発明の静電容量型入力装置を構成要素として備えた画像表示装置は、『最新タッチパネル技術』(2009年7月6日発行(株)テクノタイムズ)、三谷雄二監修、“タッチパネルの技術と開発”、シーエムシー出版(2004,12)、FPD International 2009 Forum T−11講演テキストブック、Cypress Semiconductor Corporation アプリケーションノートAN2292等に開示されている構成を適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
[実施例1]
〜段差埋め込み用の転写フィルムの作製〜
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(仮支持体)の上に、スリット状ノズルを用いて、熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を形成した。次に、熱可塑性樹脂層の上に、中間層用塗布液:処方P1を塗布し、乾燥させて中間層を形成した。更に、中間層の上に、透明樹脂膜用塗布液:処方C1を塗布し、乾燥させて、実施例1の透明樹脂膜を形成した。このようにして仮支持体の上に乾燥膜厚が15.1μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が35μmの実施例1の透明樹脂膜を設けた。透明樹脂膜は、白色加飾層の額縁の内径と同等の大きさを有する。最後に、実施例1の透明樹脂膜の上に、保護フィルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)と実施例1の透明樹脂膜と保護フィルムとが一体となった段差埋め込み用の実施例1の転写フィルムを作製した。
(熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1)
・メタノール :11.1質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:6.36質量部
・メチルエチルケトン :52.4質量部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル
55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg(ガラス転移温度)≒70℃):5.83質量部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、
重量平均分子量=1万、Tg≒100℃) :13.6質量部
・モノマー1(商品名:BPE−500、新中村化学工業(株)製)
:9.1質量部
・界面活性剤(フッ素系ポリマー、商品名:メガファックF780F、
大日本インキ化学工業(株)製) :0.54質量部
上記のフッ素系ポリマーは、C613CH2CH2OCOCH=CH2 40部とH(OCH(CH3)CH27OCOCH=CH2 55部とH(OCHCH27OCOCH=CH2 5部との共重合体で、重量平均分子量3万、メチルエチルケトン30質量%溶液である。
なお、熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1の溶剤除去後の120℃の粘度は1500Pa・secであった。
(中間層用塗布液:処方P1)
・ポリビニルアルコール :32.2質量部
(商品名:PVA205、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550)
・ポリビニルピロリドン :14.9質量部
(商品名:K−30、アイエスピー・ジャパン(株)製)
・蒸留水 :524質量部
・メタノール :429質量部
(透明樹脂膜用塗布液:処方C1)
・メチルエチルケトン(東燃化学(株)製) :20質量部
ストレートシリコーンのキシレン溶液(固形分50質量%)):268質量部
・酸化防止剤(Irgafos168、BASF(株)製):0.25質量部
・界面活性剤(商品名:メガファックF−780F、DIC(株)製) :1質量部
〜タッチパネル用白色加飾層(額縁形状)形成用転写フィルムL1の作製〜
(仮支持体)の上に、スリット状ノズルを用いて、熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を形成した。次に、中間層用塗布液:処方P1を塗布し、乾燥させて中間層を形成した。更に、加飾層用塗布液:処方L1を塗布し、乾燥させて加飾層を形成した。このようにして仮支持体の上に乾燥膜厚が15.1μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が35μmの白色の加飾層を設けた。最後に、加飾層上の保護フィルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)と加飾層と保護フィルムとが一体となった白色加飾層形成用転写フィルムを作製した。
(加飾層用塗布液:処方L1)
・メチルエチルケトン(東燃化学(株)製) :56質量部
・シリコーンレジンKR−300(信越化学工業(株)製;
ストレートシリコーンのキシレン溶液(固形分50質量%)):584質量部
・シリコーン樹脂用触媒 D−15(信越化学工業(株)製;
キシレン溶液(固形分25質量%)) :12質量部
・白色顔料分散物1(下記の組成) :346質量部
・酸化防止剤(Irgafos168、BASF(株)製) :0.6質量部
・界面活性剤(商品名:メガファックF−780F、DIC(株)製)
:2.2質量部
−白色顔料分散物1の組成−
・酸化チタン(石原産業製CR97;アルミナ/ジルコニア処理ルチル型、
一次粒子径0.25μm) :70.0質量%
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比の
ランダム共重合物(重量平均分子量3.7万) :3.5質量%
・メチルエチルケトン(東燃化学(株)製) :26.5質量%
サイズの打ち抜き前の白色加飾層形成用転写フィルムを、CO2レーザーカッター(L−CPNC550、クライムプロダクツ株式会社製)を用いて、白色加飾層形成用転写フィルムのすべて(保護フィルム、加飾層、中間層、熱可塑性樹脂層および仮支持体)を保護フィルム側から貫通させて、打ち抜いた。打ち抜き後の白色加飾層形成用転写フィルムは、図3に示すように、外周部42、直線部分を有する枠内部41、および直線部分を有する配線取出し部43が形成されている。
この打ち抜きにより、図10の形状を有する打ち抜き後の白色加飾層形成用転写フィルムが形成された。
〜加飾層(額縁形状)が形成された前面板の作製〜
開口部(15mmΦ)が形成された強化処理ガラス(300mm×400mm×0.7mm)を透明な前面板(ガラス基材)として用い、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。このガラス基材を基材予備加熱装置で90℃、2分間予備加熱した。
図11および12に示すように刃33で打ち抜かれた白色加飾層形成用転写フィルム(打ち抜き後の白色加飾層形成用転写フィルム)に対して、テープを用いて非画像部31の保護フィルム25のみを剥離し、同様にテープを用いて非画像部31の加飾層24と中間層23の2層を同時に剥離した。さらに画像部32に対応する領域の保護フィルム25のみを剥離した。
保護フィルム25を剥離後に露出した画像部32の加飾層24の表面と、前記90℃で予備加熱したシランカップリング処理済みの強化処理ガラスの表面とが接するように重ね合わせ、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、ゴムローラー温度120℃、線圧100N/cm、搬送速度2.5m/分でラミネートした。続いてポリエチレンテレフタレートの仮支持体21を、熱可塑性樹脂層22との界面で剥離し、仮支持体21を除去した。
これにより、前記ガラス基材の画像部32には加飾層24、中間層23および熱可塑性樹脂層22が白色加飾層形成用転写フィルムから転写され、前記ガラス基材の非画像部31には熱可塑性樹脂層22のみが白色加飾層形成用転写フィルムから転写された。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、30℃で60秒間、フラットノズル圧力0.1MPaでシャワー現像し、前記ガラス基材の画像部32の熱可塑性樹脂層22と中間層23、並びに非画像部31の熱可塑性樹脂層22とを除去した。引き続き、このガラス基材の上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけてガラス基材上の液だまりを減らした。
その後、大気圧(1atm)下、空気中で240℃、60分間のポストベーク処理を行なって加飾層24を形成し、ガラス基材の上面に、膜厚35μmの加飾層が形成された前面板を得た。
〜透明樹脂膜のはめ込み〜
A5サイズの打ち抜き前の段差埋め込み用の実施例1の転写フィルムを、CO2レーザーカッター(L−CPNC550、クライムプロダクツ株式会社製)を用いて、段差埋め込み用の転写フィルムのすべて(保護フィルム、透明樹脂膜、中間層、熱可塑性樹脂層および仮支持体)を保護フィルム側から貫通させて、打ち抜いた。打ち抜き後の段差埋め込み用の転写フィルムは、白色加飾層(額縁形状)の内部(白色加飾層が形成されていない領域)にはまるように、打ち抜かれている。
加飾層が形成された前面板を、基材予備加熱装置で90℃、2分間予備加熱した。
打ち抜き後の段差埋め込み用の実施例1の転写フィルムに対して、テープを用いて非画像部の保護フィルムのみを剥離し、同様にテープを用いて非画像部の透明樹脂膜と中間層の2層を同時に剥離した。さらに画像部に対応する領域の保護フィルムのみを剥離した。
保護フィルムを剥離した後に露出した画像部の透明樹脂膜の表面と、前記90℃で予備加熱したシランカップリング処理済みの強化処理ガラスの表面とが接するように、また段差埋め込み用の実施例1の転写フィルムが白色加飾層の額縁内に隙間無く、かつ、白色加飾層の上に盛り上がらないようにはめこまれるようにし(白色加飾層の内径と同等)、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、ゴムローラー温度120℃、線圧100N/cm、搬送速度2.5m/分でラミネートした。続いてポリエチレンテレフタレートの仮支持体を、熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、30℃で60秒間、フラットノズル圧力0.1MPaでシャワー現像し、前記ガラス基材の画像部32の熱可塑性樹脂層22と中間層23、並びに非画像部31の熱可塑性樹脂層22とを除去した。引き続き、このガラス基材の上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけてガラス基材上の液だまりを減らした。
その後、大気圧(1atm)下、空気中で240℃、60分間のポストベーク処理を行ない、白色加飾層の額縁内に実施例1の透明樹脂膜が隙間無く、かつ、白色加飾層の上に盛り上がらないようにはめこまれた前面板を得た。
(透明性の評価)
上記のとおり作製した、白色加飾層の額縁内に透明樹脂膜をはめ込んだ前面板を60人に観察させ、下記評価基準に従い透明樹脂膜の透明性を評価した。実用レベルはC以上である。
〈評価基準〉
A:黄色味を帯びていると認識した人数 0〜1人
B:黄色味を帯びていると認識した人数 2〜3人
C:黄色味を帯びていると認識した人数 4〜5人
D:黄色味を帯びていると認識した人数 6〜10人
E:黄色味を帯びていると認識した人数 11人以上
評価結果を下記表1に記載した。
〜静電容量型入力装置の製造〜
《第一の透明電極パターンの形成》
<透明電極層の形成>
加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜が形成された前面板を、真空チャンバー内に導入し、SnO2含有率が10質量%のITOターゲット(インジウム:錫=95:5(モル比))を用いて、DCマグネトロンスパッタリング(条件:基材の温度250℃、アルゴン圧0.13Pa、酸素圧0.01Pa)により、厚さ40nmのITO薄膜を形成し、透明電極層を形成した前面板を得た。ITO薄膜の表面抵抗は80Ω/□であった。
<エッチング用転写フィルムE1の作製>
前記白色加飾層形成用転写フィルムL1の作製において、前記加飾層用塗布液:処方L1に代えて、エッチング用光硬化性樹脂層用塗布液:処方E1を用いた以外は白色加飾層形成用転写フィルムL1の作製と同様にして、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層(酸素遮断膜)、エッチング用光硬化性樹脂層および保護フィルムとが一体となった、エッチング用転写フィルムE1を得た(エッチング用光硬化性樹脂層の膜厚は2.0μmであった)。
(エッチング用光硬化性樹脂層用塗布液:処方E1)
・メチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合体
(共重合体組成(質量%):31/40/29、質量平均分子量60000、
酸価163mgKOH/g) :16質量部
・モノマー1(商品名:BPE−500、新中村化学工業(株)製) :5.6質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネートのテトラエチレンオキシドモノ
メタクリレート0.5モル付加物 :7質量部
・分子中に重合性基を1つ有する化合物としてのシクロヘキサンジ
メタノールモノアクリレート :2.8質量部
・2−クロロ−N−ブチルアクリドン :0.42質量部
ビイミダゾール :2.17質量部
・ロイコクリスタルバイオレット :0.26質量部
・フェノチアジン :0.013質量部
・界面活性剤(商品名:メガファックF−780F、大日本インキ(株)製)
:0.03質量部
・メチルエチルケトン :40質量部
・1−メトキシ−2−プロパノール :20質量部
<第一の透明電極パターンの形成>
加飾層の形成における強化処理ガラスの洗浄と同様にして、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、透明電極層を形成した前面板を、洗浄し、次いで保護フィルムを除去したエッチング用転写フィルムE1をラミネートした(基材温度:130℃、ゴムローラー温度120℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分)。仮支持体を剥離後、露光マスク(透明電極パターンを有す石英露光マスク)面と該エッチング用光硬化性樹脂層との間の距離を200μmに設定し、露光量50mJ/cm2(i線)でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、25℃で100秒間現像処理し、界面活性剤含有洗浄液(商品名:T−SD3(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、33℃で20秒間洗浄処理し、回転ブラシで前面板を擦り、超高圧洗浄ノズルから純水を噴射することにより残渣を除去した。さらに130℃、30分間のポストベーク処理を行って、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、透明電極層とエッチング用光硬化性樹脂層パターンとを形成した前面板を得た。
加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、透明電極層とエッチング用光硬化性樹脂層パターンとを形成した前面板を、ITOエッチャント(塩酸、塩化カリウム水溶液。液温30℃)を入れたエッチング槽に浸漬し、100秒間処理(エッチング処理)し、エッチング用光硬化性樹脂層で覆われていない露出した領域の透明電極層を溶解除去し、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、エッチング用光硬化性樹脂層パターンのついた透明電極層パターン付の前面板を得た。
次に、エッチング用光硬化性樹脂層パターンのついた透明電極層パターン付の前面板を、レジスト剥離液(N−メチル−2−ピロリドン、モノエタノールアミン、界面活性剤(商品名:サーフィノール465、エアープロダクツ製)、液温45℃)を入れたレジスト剥離槽に浸漬し、200秒間処理(剥離処理)し、エッチング用光硬化性樹脂層を除去し、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、前記前面板の一方の面および前記加飾層の前記前面板と対向する面とは反対側の面の両方の領域にまたがって図14のように設置された第一の透明電極パターンとを形成した前面板を得た。
《絶縁層の形成》
<絶縁層形成用転写フィルムW1の作製>
加飾層形成用転写フィルムL1の作製において、加飾層用塗布液:処方L1に代えて、絶縁層形成用塗布液:処方W1を用いた以外は加飾層形成用転写フィルムL1の作製と同様にして、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層(酸素遮断膜)、絶縁層用光硬化性樹脂層および保護フィルムとが一体となった、絶縁層形成用転写フィルムW1を得た(絶縁層用光硬化性樹脂層の膜厚は1.4μm)。
(絶縁層形成用塗布液:処方W1)
・バインダー3(シクロヘキシルメタクリレート(a)/メチルメタクリレート(b)/メタクリル酸共重合体(c)のグリシジルメタクリレート付加物(d)(組成(質量%):a/b/c/d=46/1/10/43、質量平均分子量:36000、酸価66mgKOH/g)の1−メトキシ−2−プロパノール、メチルエチルケトン溶液(固形分:45%)) :12.5質量部
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬(株)製)
のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(76質量%)
:1.4質量部
・ウレタン系モノマー(商品名:NKオリゴUA−32P、新中村化学(株)製
:不揮発分75%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:
25%) :0.68質量部
・トリペンタエリスリトールオクタアクリレート(商品名:V#802、
大阪有機化学工業(株)製) :1.8質量部
・ジエチルチオキサントン :0.17質量部
・2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−
[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン
(商品名:Irgacure379、BASF製) :0.17質量部
・分散剤(商品名:ソルスパース20000、アビシア製) :0.19質量部
・界面活性剤(商品名:メガファックF−780F、大日本インキ製)
:0.05質量部
・メチルエチルケトン :23.3質量部
・MMPGAc(ダイセル化学(株)製) :59.8質量部
なお、絶縁層形成用塗布液W1の溶剤除去後の100℃の粘度は4000Pa・secであった。
加飾層の形成における強化処理ガラス基板の洗浄と同様にして、前記加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン付の前面板を洗浄した後、シランカップリング処理し、保護フィルムを除去した絶縁層形成用転写フィルムW1をラミネートした(基材温度:100℃、ゴムローラー温度120℃、線圧100N/cm、搬送速度2.3m/分)。仮支持体を剥離後、露光マスク(絶縁層用パターンを有す石英露光マスク)面と絶縁層との間の距離を100μmに設定し、露光量30mJ/cm2(i線)でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、33℃で60秒間現像処理し、さらに、炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム系現像液(商品名:T−CD1(富士フイルム(株)製)を純水で5倍に希釈した液)を用いて、25℃で50秒間現像処理した。次いで、界面活性剤含有洗浄液(商品名:T−SD3(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて、33℃で20秒間洗浄処理し、回転ブラシで前面板を擦り、超高圧洗浄ノズルから純水を噴射することにより残渣を除去した。さらに230℃、60分間のポストベーク処理を行って、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターンを形成した前面板を得た。
《第二の透明電極パターンの形成》
<透明電極層の形成>
前記第一の透明電極パターンの形成と同様にして、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターンを形成した前面板を、DCマグネトロンスパッタリング処理し(条件:基材の温度50℃、アルゴン圧0.13Pa、酸素圧0.01Pa)、厚さ80nmのITO薄膜を形成し、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、透明電極層を形成した前面板を得た。ITO薄膜の表面抵抗は110Ω/□であった。
第一の透明電極パターンの形成と同様にして、エッチング用転写フィルムE1を用いて、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、透明電極層、エッチング用光硬化性樹脂層パターンを形成した前面板を得た(ポストベーク処理;130℃、30分間)。
さらに、第一の透明電極パターンの形成と同様にして、エッチング処理(30℃、50秒間)して、次いで、エッチング用光硬化性樹脂層を除去(剥離処理:45℃、200秒間)することにより、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、前記前面板の一方の面および前記加飾層の前記前面板と対向する面とは反対側の面の両方の領域にまたがって図1のように設置された第二の透明電極パターンを形成した前面板を得た。
《第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素の形成》
前記第一、および第二の透明電極パターンの形成と同様にして、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターンを形成した前面板を、DCマグネトロンスパッタリング処理し、厚さ200nmのアルミニウム(Al)薄膜を形成した前面板を得た。
前記第一、および第二の透明電極パターンの形成と同様にして、エッチング用転写フィルムE1を用いて、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、アルミニウム薄膜、エッチング用光硬化性樹脂層パターンを形成した前面板を得た(ポストベーク処理;130℃、30分間)。
さらに、第一の透明電極パターンの形成と同様にして、エッチング処理(30℃、50秒間)し、次いでエッチング用光硬化性樹脂層を除去(剥離処理:45℃、200秒間)することにより、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素を形成した前面板を得た。
<透明保護層の作製>
(透明保護層−Aの形成方法)
特開2012−78528号公報の実施例1に記載の感光性樹脂層用塗布液処方1を用いて、同公報の段落0103〜0113に記載の方法に従い、仮支持体(PET)と熱可塑性樹脂層と中間層と感光性樹脂層とが一体となった感光性転写フィルムを作製した。
実施例1の透明樹脂膜を埋め込んだ白色加飾層(額縁形状)を有する前面板(加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素を形成した前面板)上に、作製した感光性転写フィルムの感光性樹脂層を、仮支持体(PET)との界面で剥離したのち、熱可塑性樹脂層および中間層と共に転写した(層形成工程)。
次に、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、熱可塑性樹脂層側からi線、40mJ/cm2にて全面露光した。次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍(T−PD2を1部と純水9部の割合で混合)に希釈した液)を30Cで60秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、熱可塑性樹脂と中間層を除去した。引き続き、このガラス基材の上面(感光性樹脂層側)にエアを吹きかけて液きりした後、純水をシャワーにより10秒間吹きつけ、洗浄し、エアを吹きかけてガラス基材上の液だまりを減らした。次に、基板を230℃下で60分間加熱処理(ポストベーク)を行い、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを積層した前面板を得て、実施例1の静電容量型入力装置とした。
(透明保護層転写後の白色加飾層(額縁形状)近傍の気泡取り込み状態の評価)
実施例1の透明樹脂膜を埋めこんだ白色加飾層(額縁形状)を有する前面板を、前面板の加飾層を形成した面、および加飾層を形成した面とは反対側の面を反射光及び透過光を用いて顕微鏡にて観察し、下記基準にしたがって白色加飾層近傍の気泡取り込み状態を評価した。B以上が実用レベルである。
〈評価基準〉
A:白色加飾層(額縁形状)近傍に気泡の取り込みは、全く認められず、極めて良好。
B:白色加飾層(額縁形状)近傍に気泡の取り込みが数個認められたが、加飾層を形成した面とは反対側の面からは認識できず、良好。
C:白色加飾層(額縁形状)近傍に気泡の取り込みがかなりの個数認められ、加飾層を形成した面とは反対側の面からも気泡が観察され、極めて悪いレベル。
評価結果を下記表1に記載した。
(電極パターンの断線の評価)
電極パターンの断線の有無を表面抵抗値を用いて検討し、下記基準にしたがって評価を行なった。B以上が実用レベルである。
〈評価基準〉
A:102Ω/□未満
B:102Ω/□以上、103Ω/□未満
C:103Ω/□以上
評価結果を下記表1に記載した。
[実施例2〜12]
実施例1の透明樹脂膜用塗布液:処方C1の調製において、シリコーンレジンKR−300に代えて、シリコーンレジンKR−311(実施例2)、シリコーンレジンKR−282(実施例3)、シリコーンレジンKR−300とシリコーンレジンKR−311の固形分等量混合物(実施例4)、シリコーンレジンKR−300とシリコーンレジンKR−311の固形分質量比3:7の混合物(実施例5)、シリコーンレジンKR−271(実施例6)、シリコーンレジンKR−255(実施例7)、シリコーンレジンKR−242A(実施例8)、シリコーンレジンKR−251(実施例9)、シリコーンレジンKR−251とX−40−9246の固形分質量比9:1の混合物(実施例10)アクリル変性シリコーンレジンKR−9706(実施例11)、ポリエステル変性シリコーンレジンKR−5230(実施例12)を用いた以外は実施例1の透明樹脂膜用塗布液:処方C1の調製と同様にして(固形分添加量は同じ。)、すなわち、下記表1に示すバインダーを含む透明樹脂膜用塗布液:処方C2〜C12を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2〜12の段差埋め込み用の転写フィルムを作製した。
実施例1で用いた段差埋め込み用の転写フィルムに代えて、作製した実施例2〜12の段差埋め込み用の転写フィルムをそれぞれ用いた以外は実施例1の透明樹脂膜のはめ込みと同様にして、白色加飾層の額縁内に透明樹脂膜をはめ込み、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを形成した前面板を作製し、実施例2〜12の静電容量型入力装置とした。
実施例2〜12の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表1に記載した。
[比較例1]
実施例1において、段差埋め込み用転写フィルムを転写せず、すなわち、白色加飾層の額縁の内部に透明樹脂が存在しない状態とした以外は実施例1と同様にして、白色加飾層、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを形成した前面板を作製し、比較例1の静電容量型入力装置とした。
比較例1の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表1に記載した。
[比較例2および3]
実施例1の透明樹脂膜用塗布液:処方C1の調製において、シリコーンレジンKR−300に代えて、アクリル樹脂であるメチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg(ガラス転移温度)≒70℃)(比較例2)、またはアクリル樹脂であるベンジルメタクリレート/メタクリル酸=68/32モル比のランダム共重合物、重量平均分子量5.0万)(比較例3)を用いた以外は実施例1と同様にして(固形分添加量は同じ。)、すなわち下記表1に示すバインダーを用いた以外は実施例1と同様にして、白色加飾層の額縁内に透明樹脂膜を埋め込み、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを形成した前面板を作製し、それぞれ比較例2および3の静電容量型入力装置とした。
比較例2および3の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表1に記載した。
Figure 2014160460
[実施例13〜16]
実施例4において、透明樹脂膜の膜厚を35μmとしたことに代えて、それぞれ5μm(実施例13)、10μm(実施例14)、20μm(実施例15)、45μm(実施例16)とした以外は実施例4と同様にして、実施例13〜16の段差埋め込み用の転写フィルムを作製した。
実施例4で用いた段差埋め込み用の転写フィルムに代えて、作製した実施例13〜16の段差埋め込み用の転写フィルムをそれぞれ用いた以外は実施例4の透明樹脂膜のはめ込みと同様にして、白色加飾層の額縁内に透明樹脂膜をはめ込み、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを形成した前面板を作製し、実施例13〜16の静電容量型入力装置とした。
実施例13〜16の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表2に記載した。
[実施例17および18]
実施例4において、透明樹脂膜の大きさを、実施例4の静電容量型入力装置における白色加飾層の額縁の内径(図1および図14〜図16におけるL)と同等としたことに代えて、白色加飾層の額縁の内径よりも各辺5mm(実施例17)、または10mm(実施例18)ずつ大きくした以外は実施例4と同様にして、実施例17および18の透明樹脂膜を有する、実施例17および18の段差埋め込み用の転写フィルムを作製した。
実施例17および18の段差埋め込み用の転写フィルムを用い、白色加飾層の額縁内(一部白色加飾層の額縁上にまたがって)に実施例17および18の透明樹脂膜をはめ込み、加飾層、該加飾層の段差を埋め込んだ透明樹脂膜、第一の透明電極パターン、絶縁層パターン、第二の透明電極パターン、第一および第二の透明電極パターンとは別の導電性要素および透明保護層−Aを形成した前面板を作製し、実施例17および18の静電容量型入力装置とした。
実施例17および18の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表2に記載した。
ただし、加飾層の端部がテーパー形状を有する場合は、加飾層の最大高さと等しくなる部分を額縁形状の内径を測定する基準とする(図15で示されるL)。なお、実施例1〜18で共通して用いた、転写フィルムからダイカットによって製造した白色加飾層は端部がテーパー形状を有していた。
[実施例19および20]
白色加飾層の額縁の内部に、転写フィルムを用いて透明樹脂膜をはめ込む代わりに、液体レジストを用いた塗布により透明樹脂膜の作製を行った。
実施例19の透明樹脂膜作成用の透明レジストは、実施例2の透明樹脂膜用塗布液を用いた。前記ガラス基材上に、スリット状ノズルを有するガラス基材用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、実施例19の透明樹脂膜作成用の透明レジストを塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基材周囲の不要な塗布液を除去し、120℃、3分間プリベークして、前記強化処理ガラス上に膜厚5.0μmの実施例19の透明樹脂膜を得た(液体レジスト法)。
上記実施例19において、透明樹脂膜作製用塗布液の塗布を7回繰り返し、前記ガラス基材上に膜厚5.0μmの層が7層形成された、実施例20の膜厚35.0μmの透明樹脂膜を得た。
実施例19および20の静電容量型入力装置を実施例1と同様にして評価した結果を下記表2に記載した。
Figure 2014160460
上記表1および表2より、白色加飾層の額縁の内部に本発明の透明樹脂膜をはめこむことにより、転写した透明樹脂膜のポストベーク後の透明度を高めることができ、加飾層の上に透明保護層を転写した後の気泡が取り込まれる問題を抑制できることがわかった。さらに、電極パターンを形成したときの、断線の問題も抑制できることがわかった。
1 前面板
2 加飾層
3 第一の透明電極パターン
3a パッド部分
3b 接続部分
4 第二の透明電極パターン
5 絶縁層
6 導電性要素
7、7’ 透明保護層
8 開口部
9 本発明の透明樹脂膜(段差埋め込み用)
L 加飾層の内径(一辺)
11 強化処理ガラス
C 第1の方向
D 第2の方向
21 仮支持体
22 熱可塑性樹脂層
23 中間層
24 加飾層
25 カバーフィルム(保護フィルム)
31 非画像部
32 画像部
33 刃
40 転写材料
41 枠内部
42 枠外部
43 配線取出し部
44 加飾層(取り除かれなかった領域)
45 加飾層が取り除かれた領域

Claims (20)

  1. 少なくともシリコーン系レジンをバインダー樹脂として含み、かつ、厚みが5μm以上である透明樹脂膜であり、
    前記透明樹脂膜が、透明な前面板と、該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有する静電容量型入力装置の、前記前面板と前記加飾層との段差を埋めるために用いられることを特徴とする透明樹脂膜。
  2. 前記シリコーン系レジンが、ストレートシリコーンレジンであることを特徴とする請求項1に記載の透明樹脂膜。
  3. 前記ストレートシリコーンレジンが、分子内に少なくとも下記一般式(1)で表されるシロキサン構造を含有するストレートシリコーンレジンであることを特徴とする請求項2に記載の透明樹脂膜。
    Figure 2014160460
    一般式(1)中、R1は独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を表す。
  4. 前記ストレートシリコーンレジンの重量平均分子量が1000〜5000000であることを特徴とする請求項2または3に記載の透明樹脂膜。
  5. 前記透明樹脂膜の厚みが10μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明樹脂膜。
  6. 透明レジスト溶液を用いて製造されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明樹脂膜。
  7. 仮支持体と、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の透明樹脂膜とを含むことを特徴とする転写フィルム。
  8. 前記仮支持体と前記透明樹脂膜との間に熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求項7に記載の転写フィルム。
  9. 透明な前面板と、
    該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、
    前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有し、
    前記前面板と前記加飾層との段差を請求項1〜6のいずれか一項に記載の透明樹脂膜によって埋められたことを特徴とする導電膜積層体。
  10. 透明な前面板と、
    該前面板の一方の面の一部に配置された加飾層と、
    前記前面板の一方の面側に配置された電極パターンとを有し、
    前記前面板と前記加飾層との段差を請求項7または8に記載の転写フィルムの前記透明樹脂膜によって埋められたことを特徴とする導電膜積層体。
  11. 前記加飾層の厚みが5μm以上であることを特徴とする請求項9または10に記載の導電膜積層体。
  12. 前記透明樹脂膜の厚みが、前記加飾層の厚みの0.3〜1.3倍であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の導電膜積層体。
  13. 前記透明樹脂膜、前記加飾層および前記電極パターンの上に、透明保護層を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の導電膜積層体。
  14. 前記透明樹脂膜が、0.08〜1.2atmの環境下で180〜300℃に加熱されてなることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の導電膜積層体。
  15. 前記電極パターンが、下記(3)〜(5)を含むことを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の導電膜積層体。
    (3)複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン
    (4)前記第一の透明電極パターンと電気的に絶縁され、前記第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の電極パターン
    (5)前記第一の透明電極パターンと前記第二の電極パターンとを電気的に絶縁する絶縁層
  16. さらに、(6)前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の電極パターンの少なくとも一方に電気的に接続され、前記第一の透明電極パターンおよび前記第二の電極パターンとは別の導電性要素を有することを特徴とする請求項15に記載の導電膜積層体。
  17. 前記(4)第二の電極パターンが、透明電極パターンであることを特徴とする請求項15または16に記載の導電膜積層体。
  18. 前記加飾層の端部が、テーパー形状であることを特徴とする請求項9〜17のいずれか一項に記載の導電膜積層体。
  19. 請求項9〜18のいずれか一項に記載の導電膜積層体を含むことを特徴とする静電容量型入力装置。
  20. 請求項19に記載の静電容量型入力装置を構成要素として備えたことを特徴とする画像表示装置。
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