JP2014158568A - 食器洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】洗浄槽挿脱用開口が前部に形成された本体ケーシング1と、本体ケーシング1の内部の洗浄運転用の収納位置と本体ケーシング1の前方に引き出された引出位置とにわたって洗浄槽挿脱用開口を通して出退移動自在な状態で、本体ケーシング1に支持された洗浄槽2とを備え、洗浄槽2が収納位置に位置する状態において洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、洗浄槽2の前部に装着された食器洗浄機であって、洗浄槽2が収納位置に向けて移動するのに伴って、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を設定適正位置に位置決め作用する洗浄槽位置決め機構Hが設けられている。
【選択図】図9
Description
つまり、洗浄槽を本体ケーシングから引き出した引出位置に位置させて、皿や茶碗等の食器類を洗浄槽の内部に収容し、その後、洗浄槽を本体ケーシングの内部の収納位置に位置させて、洗浄運転を行い、洗浄運転が終了した後においては、洗浄槽を引出位置に位置させて、皿や茶碗等の食器類を洗浄槽から取出すことになる。
しかしながら、このような移動機構は、金属材料等の構成材料の弾性変形が避けられず、また、洗浄槽は樹脂成型にて形成されていることが多く、その場合、洗浄槽の弾性変形も避けられないので、それら弾性変形に起因して、収納位置に収納された状態での洗浄槽の位置が定位置に定まり難い。
例えば、施工現場で食器洗浄機をキッチンカウンタに設置する際に、移動機構や本体ケーシング等の弾性変形により、収納位置に収納された状態での洗浄槽の前端部の位置が、洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向において所定の設定位置からずれる場合がある。
あるいは、使用者が食器洗浄機を使用している間においても、洗浄槽を収納位置に収納する毎に、洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置が変動したり、食器洗浄機の使用回数を重ねるのに伴って、収納位置に収納された洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置が、初期の位置から変動する場合もある。
従って、従来の食器洗浄機では、洗浄槽が収納位置に収納された状態において、外観の美観が損なわれる虞があるという問題があった。
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部に装着されたものであって、その第1特徴構成は、
前記洗浄槽が前記収納位置に向けて移動するのに伴って、前記本体ケーシングに対する前記洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を設定適正位置に位置決め作用する洗浄槽位置決め機構が設けられている点にある。
そして、本体ケーシングに対する洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置が設定適正位置に位置決めされたときに、食器洗浄機の扉体とそれに隣接する設置体との配置関係を外観の美観を向上し得る適正な配置関係に近づけることが可能なように、扉体を洗浄槽の前部に装着可能に構成しておくと、洗浄槽が収納位置に収納された状態での外観の美観を向上することができる。つまり、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁とが平行となると共に、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機の左右や下方に隣接する設置体夫々の表面の端縁との間隔が均等となる適正な配置関係に近づけるように、扉体を洗浄槽の前部に装着可能に構成しておく。
要するに、キッチンカウンタの下方に設置された状態において、洗浄槽が収納位置に収納されたときの外観の美観を向上し得る食器洗浄機を提供することができる。
前記扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆うように構成され、
前記洗浄槽の前部に対する前記扉体の装着位置を、前記洗浄槽横幅方向及び前記洗浄槽上下幅方向において調節可能な扉体装着位置調節機構が設けられている点にある。
すなわち、食器洗浄機の製造会社にて製造された食器洗浄機が、扉体を装着しない状態で食器洗浄機を設置する施工現場に搬送され、システムキッチンの製造会社等によって製作された扉体が、別途、食器洗浄機を設置する施工現場に搬送されることになり、施工現場において、洗浄槽に対して扉体を装着することになる。
つまり、システムキッチンの購入者が、キッチンカウンタの下方に配置される複数の収納部や固定パネル等の設置体の表面の色調や図柄を選ぶと、システムキッチンの製造会社等によって、設置体の表面の色調や図柄と同一となる表面を備える扉体が施工現場に用意されることになり、施工者が、施工現場において、洗浄槽に対して扉体を装着することになる。
すなわち、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁とが平行となると共に、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機の左右や下方に隣接する設置体夫々の表面の端縁との間隔が均等となるように、洗浄槽の前部に対する扉体の装着位置を洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向において調節することになる。
従って、食器洗浄機がキッチンカウンタの下方に設置された状態において、洗浄槽が収納位置に収納されたときにシステムキッチン全体として統一感のある外観としながら、その外観を一層向上することができる。
前記洗浄槽位置決め機構が、前記本体ケーシングに対する前記洗浄槽の前端部の前記洗浄槽横幅方向及び前記洗浄槽上下幅方向での位置を前記設定適正位置に位置決め作用する位置決め作用部を、前記洗浄槽挿脱用開口における前記洗浄槽横幅方向の両端部夫々に備えて構成されている点にある。
このことにより、洗浄槽が収納位置に収納された状態において、食器洗浄機の扉体とそれに隣接する設置体との配置関係をより一層適正な配置関係に近づけることができる。つまり、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁とが平行となると共に、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機の左右や下方に隣接する設置体夫々の表面の端縁との間隔が均等となり、加えて、洗浄槽横幅方向に沿う方向において、扉体の表面が隣接する設置体の表面と平行となる配置関係に、近づけることができる。
従って、上記第1又は第2特徴構成による作用効果に加えて、洗浄槽が収納位置に収納されたときの外観を更に向上することができる。
前記洗浄槽位置決め機構が、前記位置決め作用部を、前記洗浄槽挿脱用開口における前記洗浄槽横幅方向の両端部夫々において、前記洗浄槽上下幅方向に複数備えて構成されている点にある。
このことにより、洗浄槽が収納位置に収納された状態において、食器洗浄機の扉体とそれに隣接する設置体との配置関係を更に適正な配置関係に近づけることができる。つまり、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁とが平行となると共に、食器洗浄機の扉体の表面の端縁と食器洗浄機の左右や下方に隣接する設置体夫々の表面の端縁との間隔が均等となり、加えて、扉体の表面が隣接する設置体の表面と平行となる配置関係に、近づけることができる。
従って、上記第3特徴構成による作用効果に加えて、洗浄槽が収納位置に収納されたときの外観を更に向上することができる。
前記位置決め作用部が、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び前記洗浄槽の前端部のうちの一方に、前記洗浄槽挿脱用開口の内外方向に突出する形態で設けられた凸部と、前記洗浄槽が前記収納位置に近づくのに伴って前記凸部が入り込むように、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び前記洗浄槽の前端部のうちの他方に、前記洗浄槽挿脱用開口の内外方向及び前記本体ケーシングの前後方向に引っ込む形態で設けられた凹部とを備えて構成されている点にある。
そして、洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び前記洗浄槽の前端部のうちの一方に上述の如き凸部を設けると共に、洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び洗浄槽の前端部のうちの他方に上述の如き凹部を設けるだけの簡単な改変で、食器洗浄機に洗浄槽位置決め機構を設けることができる。
従って、低廉化を図りながら、キッチンカウンタの下方に設置された状態において、洗浄槽が収納位置に収納されたときの外観の美観を向上し得る食器洗浄機を提供することができる。
前記洗浄槽が前記収納位置側に移動する際に、前記扉体の厚さに相当する距離よりも長い距離だけ前記収納位置の手前の位置に達するのに伴って、前記凸部が前記凹部に入り込むように構成されている点にある。
つまり、移動機構や本体ケーシング等の弾性変形が比較的大きい等により、洗浄槽が洗浄槽位置決め機構により位置決めされる位置よりも手前に位置しているときに、ケーシングに対するその洗浄槽の前端部の位置が設定適正位置から比較的大きくずれていても、洗浄槽が収納位置に移動されるときには、扉体の後端部の端縁部が食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁部に達する前に、本体ケーシングに対する洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置が設定適正位置に位置決めされる。
従って、洗浄槽を収納位置側に移動する際に、扉体の後端部の端縁部が食器洗浄機に隣接する設置体の表面の端縁部に当たって、洗浄槽を収納位置に収納することができないといった不具合を確実に防止することができるので、食器洗浄機の使い勝手を一層向上することができる。
前記本体ケーシングに、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部を形成する開口縁部材が設けられ、
前記洗浄槽位置決め機構を構成する部材のうち、前記本体ケーシング側に設けられる部材が、前記開口縁部材に設けられている点にある。
例えば、本体ケーシングや開口縁部材は、通常、樹脂成型により構成されるが、洗浄槽位置決め機構を構成する部材のうちの本体ケーシング側に設けられる部材を、本体ケーシングそのものに設ける場合は、本体ケーシング成型用の大型で複雑な構造の金型を可変する必要があるので、大がかりな改変となる。
これに対して、本特徴構成のように、洗浄槽位置決め機構を構成する部材のうちの本体ケーシング側に設けられる部材を、開口縁部材に設けるようにすると、開口縁部材成型用の比較的小型で簡素な構造の金型の改変で済むのである。
従って、上記第1〜第6特徴構成のいずれか1つによるよりも更に低廉化を図りながら、キッチンカウンタの下方に設置された状態において、洗浄槽が収納位置に収納されたときの外観の美観を向上し得る食器洗浄機を提供することができる。
(食器洗浄機の構成)
図1に示すように、洗浄槽挿脱用開口Aが前部に形成された直方体状の本体ケーシング1が設けられ、平面視形状が四角状でかつ上部が開口された洗浄槽2が、本体ケーシング1の内部の洗浄運転用の収納位置と本体ケーシング1の前方に引き出された引出位置とにわたって洗浄槽挿脱用開口Aを通して出退移動自在な状態で、本体ケーシング1に支持されて、引出し式の食器洗浄機Sが構成されている。
本実施形態の扉体3は、洗浄槽2の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆うように構成され、扉体3の上部側箇所には、引出し操作用の把手部4が設けられている。
具体的には、扉体3は、その横幅が本体ケーシング1の横幅よりも少し大きく、且つ、その上下幅が本体ケーシング1の上下幅と同じ大きさとなるように構成されている。
尚、図24においては、食器洗浄機Sの下方に、設置体Dとして、引出し式の収納部が配置される場合を例示する。
さらに、本実施形態では、洗浄槽2の前部に対する扉体3の装着位置を、洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向において調節可能な扉体装着位置調節機構P(図10及び図18参照)が設けられている。
尚、洗浄槽側レール部材6は、本体ケーシング1に設けた本体ケーシング側レール部材(図示せず)に対して、スライド自在に係合されることになる。
尚、各側壁2Sは、下方張出部2dと前方張出部2fとを一連に連なる板状で備える形態に、樹脂成型(例えば、PP樹脂)にて形成されている。
上述したように、食器洗浄機Sの扉体3は、食器洗浄機SをシステムキッチンKに設置する際に、その施工現場にて、洗浄槽2の前部に装着されるものであり、以下、扉体3を洗浄槽2の前部に装着する構成について説明する。
従って、扉体3の後面に取付けた係合体Eが、洗浄槽2の前部に設けた係合部Fに係合された状態で、扉体3が洗浄槽2の前部に装着されることになる。
本実施形態においては、左方取付け機構JLが、左方側係合体形成体10Lにおける上下の2箇所の夫々に設けられ、また、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rにおける上下の2箇所の夫々に設けられている。
つまり、断面形状L型の軸状部10aは、その長手方向視にて、一辺側部分を扉体3の後面に当て付けた状態に装着されるものであって、軸状部10aにおける扉体3から起立姿勢となる他辺側部分に、上方板状部10u及び下方板状部10sが連設されている。
つまり、支持金具11は、扉体3の厚さ方向視(前後幅方向視)にて、帯板状に構成されるものであって、支持金具11の上下の縁部に対して、中間板状部10mの内縁部が摺接する状態となるように構成されている。
そして、接続部分11bには、接続体12が装備され、接続部分11bにおける上壁に相当する部分には、扉体3の横幅方向に沿う長孔13が形成されている。
本体部分12aが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも大きな横幅を有する状態に形成され、そして、突出部分12bが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも小さな横幅となる状態に形成されて、長孔13を通して、接続部分11bの外方に突出するように構成されている。
つまり、接続体12は、扉体3の横幅方向に移動自在な状態で、支持金具11の接続部分11bに装着されている。
そして、右方側係合体形成体10Rにおける連結片10rの先端が、接続体12に係合するように構成され、かつ、連結片10rを貫通する頭付ボルト14が、接続体12に螺合する状態で設けられている。
したがって、頭付ボルト14を操作しながら、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節できるように構成されており、左方側係合体形成体10Lも同様である。
同様に、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rの上下2箇所に対応して設けられるものであるから、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節する際には、上下2箇所の頭付ボルト14を操作しながら行うことになる。
尚、上方側の左右一対の係合作用部Euは同様に構成され、下方側の左右一対の係合作用部Esも同様に構成されるものであるため、以下、右方側係合体形成体10Rが備える上方側の右方の係合作用部Eu、及び、下方側の右方の係合作用部Esを代表として説明し、左方側係合体形成体10Lが備える上方側の左方の係合作用部Eu、及び、下方側の左方の係合作用部Esについては、必要に応じて説明を加える。
すなわち、固定受け金具20は、横長枠体状の本体部20aと、その本体部20aの両端部の前後方向に沿う姿勢の板状部20bとから構成され、その板状部20bに、前後位置調整用回転体16が回転自在に支持され、また、固定用ボルト18が螺合する連結孔21が形成されている。
そして、前後位置調整用回転体16の軸部16Bが板状部20bに回転自在に嵌合されており、前後位置調整用回転体16の頭部16Aを回転操作することにより、右方側係合体形成体10Lの上方板状部10uを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができるように構成されている。
すなわち、洗浄槽接続部材7の前端部に、前後方向に沿う姿勢の板体29が上方に向けて起立する状態で設けられ、その板体29に、前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25が回転自在に支持され、また、固定用ボルト27が螺合する連結孔30が形成されている。
つまり、前後位置調整用回転体23を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができ、また、上下位置調整用回転体25を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rを洗浄槽上下幅方向(扉体3の上下幅方向)に移動させることができるように構成されている。
同様に、上方側の左方の係合作用部Eu及び下方側の左方の係合作用部Esが、上下位置調整用回転体25の回転操作により、上方側の左方の係合部分Fu及び下方側の左方の係合部分Fsに対する洗浄槽上下幅方向での位置が変更調節されることになる。
同様に、下方側の右方の係合部分Fsに、右方側係合体形成体10Rの洗浄槽上下幅方向での位置を調節すべく、下方側の右方の係合作用部Esを洗浄槽上下幅方向での位置を変更調節自在に受止め支持する右方側の受止め支持体として、上下位置調整用回転体25が設けられることになる。
また、下方側操作用窓32を通して、下方側の右方の係合作用部Esと下方側の右方の係合部分Fsとの係合状態の確認や、下方側の右方の係合部分Fsが備える前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25の回転操作を行うことができ、加えて、固定用ボルト27の装着作業を行えるように構成されている。
従って、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL、及び、下方側右方連結部SR、並びに、左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRにより、扉体装着位置調節機構Pが構成されている。
しかも、扉体装着位置調節機構Pは、洗浄槽2に対する扉体3の洗浄槽前後幅方向での位置を変更調調節在に構成されている。
前カバーMは合成樹脂製であり、図2、図6及び図9に示すように、平面視形状が概略コの字状に構成されるものであって、その横幅方向の端部を洗浄槽2の左右の前方張出部2fの外方に位置させる状態で、その上部側の左右両側部分が、樹脂製の装着ネジ33にて洗浄槽2に止着されている。
そして、前カバーMには、係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを挿通させるために、上下方向に沿う4つのスリット状開口34が形成されている。
さらに、図3、図4及び図7に示すように、洗浄槽2の前部の上方箇所に取り付けられた固定受け金具20における洗浄槽横幅方向の中央部には、扉体3を装着しない状態において、洗浄槽2を引出し操作する仮把手部20cが備えられ、図9に示すように、前カバーMの上部側箇所には、仮把手部20cを操作するための仮把手部操作用開口36が形成されている。
そして、洗浄槽2に扉体3を装着しない状態で、仮把手部操作用開口36を通して仮把手部20cを掴んで、洗浄槽2を引出し操作することが可能に構成されている。
図9及び図21に示すように、本発明では、洗浄槽2が収納位置に向けて移動するのに伴って、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を設定適正位置に位置決め作用する洗浄槽位置決め機構Hが設けられている。以下、この洗浄槽位置決め機構Hについて説明する。
尚、各側壁2Sは、上述した下方張出部2d及び前方張出部2fに加えて、3個の凸部41を備える形態に、樹脂成型にて形成されている。
図2及び図22に示すように、各凸部41において、上面部41c、下面部41bは、夫々、概ね水平方向に沿っている。また、各凸部41において、後方に向く後面部41rは、側面視において、洗浄槽上下幅方向の中央部が洗浄槽前後幅方向の最後部となるかまぼこ状に形成されている。つまり、各凸部41の後面部41rにおいて、上方側の部分は、洗浄槽前後幅方向の後ろ側ほど低位となる後ろ下がり状の傾斜面に形成され、下方側の部分は、洗浄槽前後幅方向の後ろ側ほど高位となる後ろ上がり状の傾斜面に形成されている。
さらに、各凸部41において、後面部41rと横側面部41sとにより形成される角部に相当する角面部41eは、後面部41rのかまぼこ状の面と横側面部41sのかまぼこ状の面が、平面視で円弧状に連なる形態に形成されている。
また、本体ケーシング1の左方開口縁部材50L及び右方開口縁部材50R夫々の3個の凹部52と、洗浄槽2の左右の側壁2S夫々の3個の凸部41とは、洗浄槽2が収納位置に位置して、各凸部41が夫々に対応する凹部52に入り込んだ状態で、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を設定適正位置に位置決めするように、相対位置関係を定めて設けられている。
ちなみに、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の設定適正位置は、例えば、洗浄槽挿脱用開口Aの略中央に設定される。
ちなみに、天井面部52c、底面部52bは、夫々、概ね水平方向に沿い、側壁面部52sは、概ね洗浄槽前後幅方向及び鉛直方向に沿い、後壁面部52rは、概ね洗浄槽横幅方向及び鉛直方向に沿っている。
そして、図21(b)に示すように、洗浄槽2が収納位置側に移動して収納位置の少し手前に位置するのに伴って、洗浄槽2の左右の側壁2S夫々の3個の凸部41が、本体ケーシング1の左方開口縁部材50L及び右方開口縁部材50R夫々の3個の凹部52に各別に入り込んだ状態で、各凹部52の天井面部52c及び底面部52bにより、各凸部41における洗浄槽上下幅方向での移動が規制されて、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽上下幅方向での位置が設定適正位置に位置決めされる。並びに、同様の状態で、各凹部52の側壁面部52sにより、各凸部41における洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向(すなわち、洗浄槽横幅方向)の外方側への移動が規制されて、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向での位置が設定適正位置に位置決めされる。
つまり、洗浄槽2が収納位置に位置して、洗浄槽2の左右の側壁2S夫々の3個の凸部41が、本体ケーシング1の左方開口縁部材50L及び右方開口縁部材50R夫々の3個の凹部52に各別に入り込んだ状態では、引き込み機構の引き込み作用により、凸部41が凹部52の後壁面部52rに当接して、洗浄槽2の後方への移動が規制されることになり、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽前後幅方向での位置が位置決めされる。
つまり、本実施形態では、位置決め作用部Hwが、洗浄槽2の前端部に、洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の外方側に突出する形態で設けられた凸部41と、洗浄槽2が収納位置に近づくのに伴って凸部41が入り込むように、洗浄槽挿脱用開口Aの開口縁部に、洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の外方側及び本体ケーシング1の前後方向の後方側に引っ込む形態で設けられた凹部52とを備えて構成されていることになる。
また、洗浄槽位置決め機構Hが、位置決め作用部Hwを、洗浄槽挿脱用開口Aにおける洗浄槽横幅方向の両端部夫々において、洗浄槽上下幅方向に複数(本実施形態では3個)備えて構成されていることになる。
要するに、洗浄槽位置決め機構Hにより、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を、極力精度良く設定適正位置に位置決めすることができる。
先ず、扉体3の後面に装着した係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを、前カバーMのスリット状開口34を通して、前カバーMの内部に挿入し、次に、上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを、上方側の左右一対の係合部分Fu及び下方側の左右一対の係合部分Fsに係合させることになる(図18参照)。
同様に、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rにおける下方板状部10sの係合孔24を、下方側の係合部分Fuの前後位置調整用回転体23に係合させ、かつ、下方板状部10sの接当部26を下方側の係合部分Fsの上下位置調整用回転体25に接当する状態に載せ付ける。
また、上方側の左右一対の係合部分Fuに装備した前後位置調整用回転体16及び下方側の左右一対の係合部分Fsに装備した前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の洗浄槽前後幅方向での位置を調節することになる。
この際、左右の前後位置調整用回転体16及び左右の前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の上方側の左右両側部分及び下方側の左右両側部分についての洗浄槽前後幅方向での位置を調節することにより、扉体3の前後方向での傾きや左右方向での傾きを調節することができる。
従って、洗浄槽2が収納位置に収納されたときの外観をシステムキッチン全体として統一感のある外観としながら、その外観を向上することができる。
次に別実施形態を説明する。
(イ)図25に示すように、本体ケーシング1の左方開口縁部材50L及び右方開口縁部材50R夫々の3個の凹部52と、洗浄槽2の左右の側壁2S夫々の3個の凸部41とを、洗浄槽2が収納位置側に移動する際に、扉体3の厚さに相当する距離Ltよりも多少(例えば、5mm程度)長い距離Lsだけ収納位置の手前の位置に達するのに伴って、各凸部41が夫々に対応する凹部52に入り込むように、相対位置関係を定めて設けても良い。
つまり、洗浄槽2が収納位置側に移動する際に、扉体3の厚さに相当する距離Ltよりも長い距離Lsだけ収納位置の手前の位置に達するのに伴って、各凸部41が各凹部52に入り込むように構成することになる。
従って、施工現場にて扉体3を洗浄槽2の前部に取り付ける際に、所定の設定位置からの位置ずれが比較的大きくても、洗浄槽2を収納位置側に移動する際に、洗浄槽2の扉体3の後端部の端縁部がシステムキッチンKの設置体Dの端縁部に当たるのを回避して、洗浄槽2を的確に収納位置に位置させることができる。
そして、そのように洗浄槽2を収納位置に位置させて、洗浄槽位置決め機構Hにより、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置が設定適正位置に位置決めされた状態で、扉体装着位置調節機構Pにより、上述のように、洗浄槽2の前部に対する扉体3の装着位置を洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向において調節して、扉体3の表面の端縁と左右や下方に隣接する設置体D夫々の表面の端縁とを平行にしたり、扉体3の表面の端縁と左右や下方に隣接する設置体D夫々の表面の端縁との間隔を均等にする。
例えば、各凹部52における天井面部52cと底面部52bとの間隔を、洗浄槽前後幅方向の後方側ほど狭くなるように構成しても良い。この場合、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽上下幅方向での位置決め精度を一層向上することができる。
また、左右の凹部52夫々の側壁面部52s同士の間隔を、洗浄槽前後幅方向の後方側ほど狭くなるように構成しても良い。この場合、本体ケーシング1に対する洗浄槽2の前端部の洗浄槽横幅方向での位置決め精度を一層向上することができる。
この場合は、洗浄槽2の前端部に、洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の外方に突出する張り出し部を設け、その張り出し部の後端部に、凹部52を、洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の内方側及び本体ケーシング1の前後方向の前方側に引っ込む形態で設ける。また、本体ケーシング1の洗浄槽挿脱用開口Aの開口縁部に、凸部41を洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の内方側に突出する形態で設ける。
例えば、本体ケーシング1の洗浄槽挿脱用開口Aの開口縁部における上下及び左右の夫々に、洗浄槽前後幅方向の後方側ほど洗浄槽挿脱用開口Aの内外方向の内方側に位置する本体ケーシング側テーパ面を設け、洗浄槽2の前端部における上下及び左右の夫々の端部に、各本体ケーシング側テーパ面に対応する洗浄槽側テーパ面を設ける。そして、本体ケーシング1の洗浄槽挿脱用開口Aの開口縁部における4面の本体ケーシング側テーパ面と、洗浄槽2の前端部における4面の洗浄槽側テーパ面とにより、位置決め作用部Hwを構成する。
2 洗浄槽
3 扉体
41 凸部
50L 左方開口縁部材(開口縁部材)
50R 右方開口縁部材(開口縁部材)
52 凹部
A 洗浄槽挿脱用開口
H 洗浄槽位置決め機構
Hw 位置決め作用部
P 扉体装着位置調節機構
Claims (7)
- 洗浄槽挿脱用開口が前部に形成された本体ケーシングと、前記本体ケーシングの内部の洗浄運転用の収納位置と前記本体ケーシングの前方に引き出された引出位置とにわたって前記洗浄槽挿脱用開口を通して出退移動自在な状態で、前記本体ケーシングに支持された洗浄槽とを備え、
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部に装着された食器洗浄機であって、
前記洗浄槽が前記収納位置に向けて移動するのに伴って、前記本体ケーシングに対する前記洗浄槽の前端部の洗浄槽横幅方向及び洗浄槽上下幅方向での位置を設定適正位置に位置決め作用する洗浄槽位置決め機構が設けられている食器洗浄機。 - 前記扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆うように構成され、
前記洗浄槽の前部に対する前記扉体の装着位置を、前記洗浄槽横幅方向及び前記洗浄槽上下幅方向において調節可能な扉体装着位置調節機構が設けられている請求項1に記載の食器洗浄機。 - 前記洗浄槽位置決め機構が、前記本体ケーシングに対する前記洗浄槽の前端部の前記洗浄槽横幅方向及び前記洗浄槽上下幅方向での位置を前記設定適正位置に位置決め作用する位置決め作用部を、前記洗浄槽挿脱用開口における前記洗浄槽横幅方向の両端部夫々に備えて構成されている請求項1又は2に記載の食器洗浄機。
- 前記洗浄槽位置決め機構が、前記位置決め作用部を、前記洗浄槽挿脱用開口における前記洗浄槽横幅方向の両端部夫々において、前記洗浄槽上下幅方向に複数備えて構成されている請求項3に記載の食器洗浄機。
- 前記位置決め作用部が、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び前記洗浄槽の前端部のうちの一方に、前記洗浄槽挿脱用開口の内外方向に突出する形態で設けられた凸部と、前記洗浄槽が前記収納位置に近づくのに伴って前記凸部が入り込むように、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部及び前記洗浄槽の前端部のうちの他方に、前記洗浄槽挿脱用開口の内外方向及び前記本体ケーシングの前後方向に引っ込む形態で設けられた凹部とを備えて構成されている請求項3又は4に記載の食器洗浄機。
- 前記洗浄槽が前記収納位置側に移動する際に、前記扉体の厚さに相当する距離よりも長い距離だけ前記収納位置の手前の位置に達するのに伴って、前記凸部が前記凹部に入り込むように構成されている請求項5に記載の食器洗浄機。
- 前記本体ケーシングに、前記洗浄槽挿脱用開口の開口縁部を形成する開口縁部材が設けられ、
前記洗浄槽位置決め機構を構成する部材のうち、前記本体ケーシング側に設けられる部材が、前記開口縁部材に設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
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