JP6720232B2 - システム家具 - Google Patents
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Description
この一方、カウンターはキャビネットの上部に固定される構造とされ、当該カウンターの前部下面側と、キャビネットの前部上面側との間には、長手方向(左右方向)に延びるモール等の部材が介装されて正面側の隙間を隠蔽し、意匠的に優れた装飾性を付与したものが知られている。
具体的には、側板に凹部を設ける一方、カバー材の上縁部と下縁部にリブを設け、当該リブを凹部に面接触するように嵌合させる構成となっている。
特許文献1記載の構成は、凹部をキャビネットに設けなければならないため、当該キャビネットの構造を複雑化してしまう、という不都合を招来する。しかも、キャビネットは、カバー材を取り付ける専用箱となり、汎用箱として利用可能なキャビネットにカバー材を取り付けることができない、という不都合がある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、キャビネットに特別な加工を必要とすることなく、カウンターとキャビネットとの間の隙間を隠蔽することのできるシステム家具を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、汎用箱として利用可能なキャビネットに対して隙間の隠蔽が可能なシステム家具を提供することにある。
更に、本発明の目的は、ベース材にカバー材を確実に保持させることができる一方で、当該カバー材の着脱を容易に行うことのできるシステム家具を提供することにある。
前記化粧材は、長手方向に延びるとともに前記キャビネットに取付可能に設けられ、且つ、前方に開放する開放部を備えたベース材と、当該ベース材に対して着脱可能であって前記開放部を閉塞する閉塞面を備えたカバー材とを含み、
前記ベース材は、略鉛直面内に位置するベース面を備え、当該ベース面が前記キャビネットの上部前面に固定される、という構成を採っている。
ここで、カウンター11の上面前端は、図2に示されるように、カウンター11の後方側上面位置に対して高低差dを有するように緩やかに隆起する傾斜面11aとされ、前部下面側は、前下方に向かって下向きに湾曲する湾曲面11bを経て面位置が低く設けられた前部下平面11cとされている。本実施形態におけるカウンター11は、前部下平面11cの位置が図示のものよりも更に下方に位置してカウンター11の前端面の上下方向寸法が更に長く設定されたものが当初の製品形状をなしているものであり、これに対しデザインの選択肢を広げる等の要請に応じて前記上下方向寸法を短くしたスリムタイプに本発明が適用されている。
ベース材20は、略鉛直面内に位置して後面側が上部前端面23aに接するベース面25と、このベース面25の上部及び下部に位置する上顎部30及び下顎部31を備えており、これら上顎部30及び下顎部31により、ベース面25の前方が開放する開放部27が形成されている。
この一方、下顎部31は、ベース面25の下端に連なる下部平面部36により構成されている。この下部平面部36は、前記上部平面部32と略平行に延び、且つ、当該上部平面部32よりも前方に突出するように前後幅が長く設けられている。具体的には、キャビネット12の一部を構成する引き出し用の前板若しくは扉12aの前面に対して前方に突出する長さとなる前後幅を有する。下顎部31の前端側上面には、凹部40が設けられている。この凹部40は、長手方向(図2中紙面直交方向)に沿って直線状に連続する一条の溝により構成され、下部平面部36の長手方向両端にそれぞれ開放する(図3参照)。また、下部平面部36の上面側において凹部40の後方位置には、当該凹部40よりも前後(図3中左右)の開放幅が大きい溝41,42が凹部40と平行な位置でそれぞれ形成され、これにより、下部平面部36の上面側が凹凸形状となって強度確保がなされるようになっている。
なお、ベース面25は、その上端面25aが、上顎部30よりも上方に位置する上下方向長さを備えて構成されている。これにより、上端面25aがキャビネット12の側板23の上端面と面一に連なってカウンター11の支持面として作用し得るようになっている。
ここで、クッション材49が厚みを減少するようにカバー材21を押し上げつつカバー材21の下部に押し込み力を付与することで、下部突条47が凹部40に嵌合する。そして、このとき、クッション材49が初期の厚みに復帰しようとする弾力を発揮し、これによって下部突条47と凹部40との嵌合が強く維持されるようになる。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施例に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。
また、カウンター11の前端側下面形状は、図示構成例に限らず、下面全体がほぼ同一平面位置にあるもの等であってもよく、この場合には、カバー材21の形状を変更すれば足りる。
更に、ベース材20は、カバー材21を上下二箇所で保持される構成であればよく、上顎部30、下顎部31の形状等も任意に変更することができ、これに対応してカバー材21を形状変更すればよい。
また、本発明のシステム家具は、システムキッチン、洗面化粧台に限定されるものではなく、カウンターと同等の天板をキャビネットの上部に備えて隠蔽を必要とする他のシステム家具にも適用可能である。
要するに、本発明は、キャビネット側への特別な加工を必要とすることなく上記の隠蔽が可能となる構成であれば足りる。
Claims (3)
- カウンター前部下面側とキャビネット前面との隙間を化粧材で隠蔽するシステム家具において、
前記化粧材は、長手方向に延びるとともに前記キャビネットに取付可能に設けられ、且つ、前方に開放する開放部を備えたベース材と、当該ベース材に対して着脱可能であって前記開放部を閉塞する閉塞面を備えたカバー材とを含み、
前記ベース材は、略鉛直面内に位置するベース面を備え、当該ベース面が前記キャビネットの上部前面に固定されることを特徴とするシステム家具。 - 前記ベース材は、前記ベース面と、当該ベース面の上部及び下部に位置する上顎部及び下顎部を備え、前記カバー材は、前記上顎部及び下顎部間に嵌合する形状を備えていることを特徴とする請求項1記載のシステム家具。
- 前記カバー材は、前記閉塞面の上部に連なる上部横行片と、閉塞面の下部に設けられた下部突条と、上部横行片の延出方向に沿って長手方向に所定間隔を隔てて配置されたクッション材とを備え、当該クッション材を介して上部横行片を前記上顎部に押圧したときの反発力で前記下部突条を前記下顎部に嵌合させることを特徴とする請求項2記載のシステム家具。
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