JP2014156429A - エンドセリン受容体発現抑制剤 - Google Patents

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仁人 鍔田
欣也 ▲高▼垣
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Abstract

【課題】エンドセリン受容体の発現を抑制することができる新規のエンドセリン受容体発現抑制剤を提供する。
【解決手段】松樹皮抽出物を有効成分として含むことを特徴とするエンドセリン受容体発現抑制剤である。上記エンドセリン受容体発現抑制剤においては、エンドセリン受容体がエンドセリン受容体B(ET受容体)であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンドセリン受容体発現抑制剤に関するものである。
エンドセリン(endothelin,以下、ETと表す場合がある)は、21個のアミノ酸で構成される血管内皮細胞由来の血管収縮性ペプチドである。また、エンドセリンにはファミリーが存在し、異なる遺伝子によってコードされるエンドセリン−1(ET−1)、エンドセリン−2(ET−2)及びエンドセリン−3という3種のペプチドが知られている。上記エンドセリンは、生体内に存在し、強力な血管収縮作用を有していることから、循環系調節に関与する内因性因子であると予想され、例えば、高血圧、肺高血圧、脳卒中、脳血管れん縮、心不全、心筋梗塞、動脈硬化、血管内膜肥厚等の循環器系疾患や腎疾患(例えば腎不全)との関係が推定されている。また、気管支平滑筋収縮作用も有しており、喘息との関係も推定されている。
エンドセリンは、その作用を特異的な受容体を介して発現しており、エンドセリンの受容体としては、親和性の大きさがET−1≧ET−2>>ET−3で表されるエンドセリン受容体A(ET受容体)と、3種のペプチドに対して同等の親和性を示すエンドセリン受容体B(ET受容体)とが知られている。
従って、エンドセリン受容体に親和性を示し、エンドセリン受容体拮抗作用を示す化合物は、エンドセリンとの関係が推定される疾患に対して予防・治療効果を有する可能性が高く、その開発が期待されている。例えば、特開2007−261962号公報(特許文献1)、特開平11−029569号公報(特許文献2)、特開平7−228594号公報(特許文献3)、及び国際公開98/08836号(特許文献4)には、エンドセリン受容体に対して拮抗作用を示す化合物が記載されている。
特開2007−261962号公報 特開平11−029569号公報 特開平7−228594号公報 国際公開98/08836号
このような状況下、本発明の目的は、エンドセリン受容体に対して拮抗作用を示すのではなく、エンドセリン受容体の発現を阻害することができる新規のエンドセリン受容体発現抑制剤を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、松樹皮抽出物を有効成分として用いることによって、エンドセリン受容体の発現を抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤は、松樹皮抽出物を有効成分として含むことを特徴とする。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤の好適例においては、前記エンドセリン受容体がエンドセリン受容体B(ET受容体)である。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤の他の好適例においては、前記松樹皮抽出物の濃度が1〜100μg/mlである。
本発明によれば、松樹皮抽出物を有効成分として含有させることによって、エンドセリン受容体の発現を抑制することができるエンドセリン受容体発現抑制剤を提供することができる。
正常ヒト表皮メラニン細胞内におけるエンドセリン受容体Bの相対的発現量を示す図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤は、松樹皮抽出物を有効成分として含むことを特徴とし、エンドセリン受容体の発現を抑制することができる。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤において、松樹皮抽出物は、エンドセリン受容体、特にはエンドセリン受容体B(ET受容体)の発現を抑制することができる。エンドセリン受容体の発現を抑制できれば、エンドセリンの作用の発現を抑制することも期待することができる。従って、本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤は、エンドセリンとの関係が推定される疾患、例えば、高血圧、肺高血圧、脳卒中、脳血管れん縮、心不全、心筋梗塞、動脈硬化、血管内膜肥厚等の循環器系疾患、腎疾患(例えば腎不全)、及び喘息の予防又は治療に有用である可能性が高い。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤において、松樹皮抽出物は、松樹皮1質量部に対して、50〜80容量%のエタノール水溶液10容量部を加えて80〜85℃にて1時間抽出したときに、乾燥質量換算で7質量%以上の固形物が得られる松樹皮を出発原料とし、該松樹皮を水および有機溶媒のうちの少なくとも1種で抽出する工程(以下、抽出工程という)を含む方法によって製造できる。
上記松樹皮抽出物としては、特に限定されるものではないが、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ、カナダのケベック地方のアネダ等の松樹皮から得られる抽出物が好適に挙げられる。これら松樹皮抽出物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記抽出工程に用いる松樹皮は、松樹皮1質量部に対して、50〜80容量%のエタノール水溶液10容量部を加えて80〜85℃にて1時間抽出したときに、乾燥質量換算で7質量%以上、好ましくは13質量%以上、より好ましくは13質量%〜30質量%の固形物(以下、含水エタノール可溶成分という)が得られるものである。含水エタノール可溶成分を7質量%以上含有する松樹皮を用いることによって、エンドセリン受容体の発現を抑制できる松樹皮抽出物を効率的に得ることが可能となる。
上記松樹皮中の含水エタノール可溶成分の含有量は、例えば、以下のようにして測定することができる。まず、乾燥質量100gの松樹皮を、例えば、カッター、スライサー、ミルなど、あるいはミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダーなどの破砕機を用いて粉末化し、この粉末100gに、50〜80容量%の含水エタノール1Lを加えて、80〜85℃にて1時間加熱還流抽出する。抽出後、遠心分離、ろ過などの分離操作を行い、不溶成分を除去して、抽出液を得る。抽出残渣に対して、さらに上記抽出操作および分離操作を1回以上繰り返す再抽出工程を行うことが、松樹皮中の含水エタノール可溶成分を正確に測定する観点から好ましい。得られた抽出液を凍結乾燥又は減圧濃縮乾固して、乾燥物とし、乾燥物の質量を測定する。そして、抽出前の松樹皮の乾燥質量に対する上記乾燥物の質量の割合を算出して、含水エタノール可溶成分の含有量が求められる。
上記抽出は、必要に応じて所定温度で保持することによって行われる。抽出効率の点から、松樹皮の体積当たりの表面積を大きくすることが好ましく、特に破砕物が好適に用いられる。松樹皮の破砕処理は、特に制限されず、例えば、上述の松樹皮中の含水エタノール可溶成分の含有量を測定する際に採用した破砕機を用いることができる。破砕効率を上げるために、松樹皮に、水、あるいはエタノール、メタノール、酢酸エチルなどの有機溶媒を加えて破砕してもよい。破砕物の大きさは、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.1〜5mmの細片である。
抽出においては、上述のように、水および有機溶媒のうちの少なくとも1種、すなわち水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒(以下、これらをまとめて抽出溶媒という)が用いられる。抽出効率を高める点から、抽出温度は高い方が好ましい。例えば、水を用いる場合、50〜120℃、好ましくは70〜100℃で熱水抽出することが好ましい。松樹皮に熱水を加えてもよく、松樹皮に水を加えた後、加熱してもよい。抽出時間は、抽出温度により適宜決定され得る。一般的には10分〜24時間である。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、メチルエチルケトン、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、および1,1,2−トリクロロエテンが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよいし、組合わせて用いてもよい。製造時の廃液処理の観点、あるいは後述する合成樹脂系吸着剤による処理を行う観点からは、水、エタノール、または水とエタノールとの混合溶媒(含水エタノール)が好適に用いられる。水よりも沸点の低いエタノールなどの有機溶媒、あるいはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒は、得られる松樹皮抽出物をさらに濃縮する際に濃縮を比較的低温かつ短時間で行うことができる。
抽出溶媒の量は、抽出効率を考慮して設定し得る。例えば、水、エタノール、または含水エタノールを抽出溶媒として使用する場合、松樹皮の乾燥質量1質量部に対して、抽出溶媒が好ましくは3〜100質量部、より好ましくは10〜50質量部、あるいは好ましくは3〜100容量部、より好ましくは10〜100容量部となるように設定される。なお、水および/または有機溶媒を添加して破砕した場合は、破砕に使用した溶媒量を考慮し、添加する抽出溶媒の量を調整すればよい。
有機溶媒を用いる抽出方法としては、加温抽出法あるいは超臨界流体抽出法が好適である。
加温抽出法としては、松樹皮に加温した溶媒を加える方法、または松樹皮に溶媒を添加して加温する方法が用いられる。例えば、松樹皮の破砕物に対して、抽出溶媒として、水とエタノールとの比が、質量比で1:1〜1:9である水−エタノール混合溶媒(含水エタノール)を、松樹皮の1倍〜20倍量使用して、70〜85℃で還流させながら、0.5時間〜6時間攪拌する方法が挙げられる。還流しない場合は、例えば、一度上記混合溶媒を用いて、加温抽出し、濾過などにより上清を回収し、残渣について、再度上記混合溶媒を加えて加温することによっても、抽出効率を上げることが可能である。
超臨界流体抽出法は、物質の気液の臨界点(臨界温度、臨界圧力)を超えた状態の流体である超臨界流体を用いて目的成分を抽出する方法である。超臨界流体としては、二酸化炭素、エチレン、プロパン、亜酸化窒素(笑気ガス)などが用いられ、二酸化炭素が好ましく用いられる。
超臨界流体抽出法は、目的成分を超臨界流体によって抽出する抽出工程および目的成分と超臨界流体とを分離する分離工程からなる。分離工程では、圧力変化による抽出分離、温度変化による抽出分離、または吸着剤・吸収剤を用いた抽出分離のいずれを行ってもよい。
また、エントレーナー添加法による超臨界流体抽出を行ってもよい。この方法は、超臨界流体に、例えば、エタノール、プロパノール、n−ヘキサン、アセトン、トルエン、その他の脂肪族低級アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、またはケトン類を2〜20w/v%程度添加し、得られた抽出流体で超臨界流体抽出を行うことによって、OPCなどの目的とする被抽出物の抽出流体に対する溶解度を飛躍的に上昇させる、あるいは分離の選択性を増強させる方法であり、効率的な松樹皮抽出物を得る方法である。
抽出には、例えば、回分式、半連続式、または連続式などのいずれの抽出装置を用いてもよい。
上記抽出処理によって得られた抽出物は、必要に応じて、遠心分離や濾過などを行い、固形分あるいは抽出溶媒に不要な成分を除去しておいてもよい。濾過については、濾過の処理を短時間で行うために、ろ過助剤、例えば珪藻土を抽出物に添加してから濾過することが好ましく、この場合、添加するろ過助剤の量は、特に制限はなく、例えば、抽出物中の珪藻土の量として、0.001g/mL〜0.1g/mL程度となるようにして添加される。
また、上記松樹皮抽出物に対しては、殺菌処理を行ってもよいし、殺菌後、さらに濃縮、乾燥、および粉末化を行ってもよい。殺菌、濃縮、乾燥及び粉末化は、当該技術分野において通常使用される方法によって行われるが、中でも、乾燥としては、凍結乾燥、真空乾燥、噴霧乾燥、ドラム式乾燥、棚式乾燥、およびマイクロウェーブによる乾燥が好ましい。
また、上述した方法により調製した場合、松樹皮抽出物には、通常、フラボノイド類であるプロアントシアニジン(proanthocyanidin)が含有されている。プロアントシアニジンは、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群であり、植物の葉、樹皮、果実の皮および種に集中的に含まれている。
上記プロアントシアニジンは、体内吸収の観点から、重合度が低い縮重合体が多く含まれるものが好ましく、重合度の低い縮重合体としては、重合度が2〜30の縮重合体(2〜30量体)が好ましく、重合度が2〜10の縮重合体(2〜10量体)がより好ましく、重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)がさらに好ましい。重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)のプロアントシアニジンは、特に体内に吸収されやすく、本明細書では、重合度が2〜4の縮重合体を、オリゴメリック・プロアントシアニジン(oligomeric proanthocyanidin、以下「OPC」という)という。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤において、松樹皮抽出物の濃度は、ET受容体の発現抑制の観点から、1〜100μg/mlであることが好ましい。なお、本発明において、松樹皮抽出物の濃度は、松樹皮抽出物の乾燥質量を基準にして求められるが、本発明において、松樹皮抽出物の乾燥質量とは、松樹皮からの抽出物を凍結乾燥又は減圧濃縮乾燥した乾燥物の質量を意味する。
本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤には、松樹皮抽出物の他、薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤は、松樹皮抽出物と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを混合することにより調製できる。また、本発明のエンドセリン受容体発現抑制剤は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、注射剤、座剤、軟膏剤、徐放型製剤等の剤型で経口的又は非経口的に投与することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
1.松樹皮抽出物
松樹皮抽出物として、株式会社東洋新薬製フラバンジェノール(登録商標)を用いた。
なお、フラバンジェノールの調製に用いた松樹皮の含水エタノール可溶性分は、下記の方法に従って測定したところ、13.2質量%であった。まず、2kgの乾燥した松樹皮をミルで1〜5mmの大きさに粉砕して粉砕物とし、この粉砕物から10gを分取してサンプルとした。このサンプルに、100mLの80容量(v/v)%のエタノールを含有する水溶液を加えて、80℃にて1時間還流抽出を行った。次いで、濾過し、濾液1を回収した。濾過残渣については、さらに上記と同様にエタノール水溶液を用いて抽出および濾過を行って濾液を得る操作を2回繰り返した(それぞれ濾液2および3という)。得られた濾液1〜3を合わせて抽出液とし、減圧濃縮乾固して乾燥物を得た(以下、含水エタノール可溶成分という)。この乾燥物の質量を測定したところ、1.32gであった。
また、フラバンジェノールは、下記の方法に従って調製されたものである。まず、松樹皮100gに、水0.5Lを加えて、95℃以上にて1時間還流抽出を行った。次いで、濾過して0.5Lの濾液を回収し(濾液4とする)、さらに、濾過後の不溶物に対して、上記と同様に、水0.5Lを加えて還流抽出を行い、濾過して0.5Lの濾液を得た(濾液5とする)。濾液4と濾液5とを合わせて、1Lの松樹皮抽出液を得た。濾液を濃縮・乾燥し、得られた固体をフラバンジェノールとして使用した。
2.細胞の処理
2−1.
正常ヒト表皮メラニン細胞(NHEM、Lifeline Cell Technology社製)を正常ヒト表皮メラニン細胞無血清増殖用培地(MGM、Lifeline Cell Technology社製)に懸濁させ、NHEMが5×10cells/wellとなるようにこれを24ウェルプレートへ播種した。
2−2.
翌日、MGMを除き、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で一度洗浄し、その後、PBSを加え、一部の細胞群に対し、UVBランプ(フィリップス社製)を用いて、照射条件15mJ/cmでUVBを照射した。なお、他の細胞群も、UVB照射以外、同様な処理が行われた。
2−3.
UVB処理後、PBSを除去し、MGM培地、又はフラバンジェノール(登録商標)が30μg/mlとなるように溶解したMGM培地を添加して、6時間CO2インキュベーターで培養した。
2−4.
培養後、培地を除去し、RNA抽出試薬(ニッポンジーン社製)を加え、取扱説明書に従って、NHEMよりRNAを精製した。
3.遺伝子発現量の測定
3−1.
RNAを水に溶解し、逆転写キット(Qiagen社製)を用い、取扱説明書に従って、cDNAを作製した。
3−2.
cDNAからのエンドセリン受容体B(endothelin receptor type B,ENDRB)の発現量を、PCRキット(Qiagen社製)及び定量的PCR解析装置(Qiagen社製)を用い、取扱説明書に従って、測定した。内部標準には、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)を用いた。
3−3.
結果を図1に示す。図1は、正常ヒト表皮メラニン細胞内におけるエンドセリン受容体Bの相対的発現量の変化を示しており、ここでは、UVB照射なしで且つフラバンジェノール添加なしの細胞群から得られた発現量を1.00として、他の条件で得られた発現量を相対的に算出した。
図1から、UVB照射なしで且つフラバンジェノール添加ありの細胞群は、NHEM内でのENDRBの相対的発現量が0.77であり、フラバンジェノールの添加により、ENDRBの発現量を抑制できたことが分かる。また、UVB照射ありで且つフラバンジェノール添加なしの細胞群における相対的発現量が3.50であることからも分かるように、UVB照射によりENDRBの発現量は、増加するものの、フラバンジェノールの添加により、ENDRBの発現量を著しく低減できることが分かる(UVB照射ありで且つフラバンジェノール添加ありの細胞群における相対的発現量は0.99である)。以上から、松樹皮抽出物には、ENDRBの発現量を抑制させる効果があることが分かる。

Claims (3)

  1. 松樹皮抽出物を有効成分として含むことを特徴とするエンドセリン受容体発現抑制剤。
  2. 前記エンドセリン受容体がエンドセリン受容体B(ET受容体)であることを特徴とする請求項1に記載のエンドセリン受容体発現抑制剤。
  3. 前記松樹皮抽出物の濃度が1〜100μg/mlであることを特徴とする請求項1に記載のエンドセリン受容体発現抑制剤。
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