JP2014152825A - 長尺体保持構造、及び長尺体保持具 - Google Patents

長尺体保持構造、及び長尺体保持具 Download PDF

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Abstract

【課題】
大きなサイズの長尺体を一度保持した後には、そのことを外観的に認識可能にして、同一の長尺体保持具により、サイズの小さな長尺体が不完全な状態で保持されるのを防止する。
【解決手段】
管保持具S1 を構成する一対の保持片A11,A12のいずれか一方には、大径管P1 の差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片A11,A12の内面よりも外側に押し出される突出片E1 が保持空間V1 内に入り込んだ状態で一体に形成され、前記管保持具S1 により大径管P1 を一度保持した後には、前記突出片E1 の全てが保持空間V1 の外部に押し出されるか、或いは保持空間V1 内で大きく変形されて、同一の管保持具S1 による当該大径管P1 に替える小径管P2 の保持が不能又は不完全となる構成とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、一対の保持片を備えた長尺体保持具により、サイズの異なる2種類又は3種類の長尺体の保持が可能であって、しかもサイズの大きな長尺体を一度保持した後には、そのことを外観的に認識可能にして、同一の長尺体保持具により、サイズの小さな長尺体を不完全な状態で保持させるのを防止できる長尺体保持構造、及び長尺体保持具に関するものである。
本明細書において「長尺体」とは、給水管、給湯管、電線管等の長尺の管類、及び電線、ケーブル等の長尺のケーブル類を含む概念であって、その断面の外形は円形に限られない。
一対の保持片を備えた同一の管保持具によって、大径、及び小径の2種類の管を保持可能な構造として、特許文献1,2に開示の構造が知られている。特許文献1には、管保持具の一対の保持片で大径の管を保持すると共に、当該一対の保持片の差込み開口に、保持可能な管のサイズを小径に変更させるためのアダプタ(小径管保持具)を嵌め込んで、当該アダプタに小径管を保持させることで、同一の管保持具により外径の異なる2種類の管を保持可能にしている。
しかし、特許文献1の管保持具では、同一の管保持具のみで、外径の異なる2種類の管を保持できるのではなく、当該管保持具で保持可能な管の外径サイズを小径に変更させるアダプタの使用が不可欠であって、別部材を必要とする。
特許文献2に開示の管保持具は、大径の管を保持する外側の一対の大径保持片と、その内側に設けられた一対の小径保持片とから成り、大径管は、内側の一対の小径保持片を当該大径管が保持できる範囲まで強制的に拡開させた状態で、外側の一対の大径保持片で保持させると共に、小径管は、内側の一対の小径保持片で保持させる構造である。
大径と小径の各管の保持を兼用した管保持具においては、作業中に誤って別の管を保持させた後に、この誤りに気付いて、本来の管を保持させる場合が多々発生する。例えば、本来は、小径の管を保持させる必要があるのに、誤って大径の管を一度保持させた後に、この大径の管を取り外して、本来の小径の管を保持させる場合があり、外観上は、小径管が支障なく保持されているように見える。
しかし、大径管により、弾性変形の限度を超えて無理に拡開された一対の小径保持片は、部分的に塑性変形されて原形状に復元しないことは周知である。よって、一対の小径保持片により小径管が保持されているように見えても、実際には、小径管は、一対の小径保持片の弾性復元力により、しっかり保持されているのではなくて、小径管は、単に一対の小径保持片の間に配置されているのみである。この結果、小径管は、通水時において、一対の保持片の間において上下、左右に揺動したり、更に甚だしい場合には、振動、或いはウォーターハンマー現象等により、一対の保持片の間から小径管が外れてしまうことすらあり得るため、小径管の保持が不完全となる。
特許第3652564号公報 実開平2−136414号公報
本発明は、サイズの異なる2種類又は3種類の長尺体を、一対の保持片を備えた同一の長尺体保持具で保持させる際に、サイズの大きな長尺体を一度保持した後には、そのことを外観的に認識可能にして、同一の長尺体保持具により、サイズの小さな長尺体を不完全な状態で保持させるのを防止することを課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、長尺体保持具は、弾性変形可能な一対の保持片を備え、各保持片の端部の間の差込み開口から、前記一対の保持片で形成された保持空間内に差し込むことで、同一の長尺体保持具でサイズの異なる2種類の長尺体のいずれかを選択的に保持可能な長尺体保持構造であって、前記一対の保持片の少なくとも一方には、サイズの大きな長尺体の前記差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片の内面よりも外側に押し出される突出部が、前記保持空間内に入り込んだ状態で一体に形成され、サイズの大きな長尺体は、その差込み時に、前記突出部を保持空間から外部に押し出すことで、一対の保持片により保持されると共に、サイズの小さな長尺体は、原形状を保持している突出部と他方の保持片とで保持され、前記長尺体保持具によりサイズの大きな長尺体を一度保持した後には、前記突出部の全てが保持空間の外部に押し出されるか、或いは保持空間内で大きく変形されて、同一の長尺体保持具によるサイズの大きな長尺体に替えて、サイズの小さな長尺体の保持が不能又は不完全となる構成であることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、長尺体保持具は、弾性変形可能な一対の保持片を備え、一対の保持片の少なくとも一方には、サイズの大きな長尺体の前記差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片の内面よりも外側に押し出される突出部が、前記保持空間内に入り込んだ状態で一体に形成されている。長尺体保持具により小さなサイズの長尺体を保持する場合には、差込み開口から、当該小さなサイズの長尺体を径方向に移動させて、保持空間内に挿入すると、一対の保持片は、僅かに外方に弾性変形された後に、原形状又はほぼ原形状に復元して、小さなサイズの長尺体は、原形状を保持した状態で、一方の保持片に設けられた突出部と他方の保持片とで保持される。
一方、長尺体保持具によりサイズの大きな長尺体を保持する場合には、差込み開口から当該長尺体を径方向に移動させて、保持空間内に挿入すると、一対の保持片は、上記した小さなサイズの長尺体を保持する場合よりも、大きく外方に弾性変形されて、当該長尺体の一部が保持空間内に挿入された後に、一方の保持片に設けられた突出部を押圧する。他方の保持片の外側への弾性変形には限度があるので、前記押圧力により突出部は塑性変形されるか、或いは破断されることで、保持空間に対するサイズの大きな長尺体の更なる挿入が許容されて、外側に大きく弾性変形されていた一対の保持片が、弾性復元力により原形状又はこれに近い形状に復元されることで、サイズの大きな長尺体は、一方の保持片に設けられた突出部が塑性変形又は破断により、当該一方の保持片の内面から外側に押し出された状態で、一対の保持片により保持される。
上記において、一方の保持片に設けられた突出部が塑性変形又は破断により、当該一方の保持片の内面から外側に押し出された状態で、一対の保持片によりサイズの大きな長尺体が保持される作用について説明したが、長尺体保持具に対してはサイズの小さな長尺体が保持されるべきで、サイズの大きな長尺体が誤って保持された場合を想定する。この場合には、長尺体保持具からサイズの大きな長尺体を取り外した状態で、即ち、長尺体保持具に長尺体が保持されていない状態で、一方の保持片には、突出部が塑性変形又は破断によって、当該一方の保持片の内面から外側に大きく押し出されていることが、外観からはっきり分かる。これにより、当該長尺体保持具は、サイズの大きな長尺体が一度保持されたことが分かり、即ち、サイズの小さな長尺体の保持は不能又は不完全であることが分かる。このため、一方の保持片の内面から外側に突出部が押し出された当該長尺体保持具は、サイズの小さな長尺体を保持できないので、その場で廃棄して、新規の長尺体保持具によって、サイズの小さな長尺体をしっかりと保持する。この結果、一度誤ってサイズの大きな長尺体を保持させてしまった長尺体保持具によって、サイズの小さな長尺体が不完全な保持に使用されるのを防止できて、大小の各サイズの長尺体は、常に同一構造の長尺体保持具によりしっかり保持される。
請求項2の発明は、長尺体保持具は、弾性変形可能な一対の保持片を備え、各保持片の端部の間の差込み開口から、前記一対の保持片で形成された保持空間内に差し込むことで、同一の長尺体保持具で外径の異なる3種類の長尺体のいずれかを選択的に保持可能な長尺体保持構造であって、前記一対の保持片の双方には、最大又は中間のサイズの長尺体の前記差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片の内面よりも外側に押し出されるか、又は切除される突出部が、前記保持空間内に入り込んだ状態で一体に形成され、最大サイズの長尺体は、その差込み時に、前記突出部の全てを保持空間から外部に押し出すか又は切除することで、一対の保持片の内面により保持されると共に、最小サイズの長尺体は、各保持片に設けられている各突出部で保持され、更に、中間サイズの長尺体は、一対の保持片の一方に設けられた突出部のみを保持空間から外部に押し出すか又は切除することで、当該一方の保持片の内面と、他方の保持片に設けられた突出部とで保持され、前記長尺体保持具により最大又は中間のサイズの長尺体を一度保持した後には、前記突出部の全て、又は一部が保持空間の外部に押し出されるか、或いは切除されて、同一の長尺体保持具による当該最大又は中間のサイズの長尺体に替えて、最小サイズの長尺体の保持が不能又は不完全となる構成であることを特徴としている。
請求項2の発明は、長尺体保持具を構成する一対の保持片の双方に突出部が設けられていて、3種類の長尺体のいずれかを選択して保持できる点が、請求項1の発明と異なる。最大サイズの長尺体は、一対の保持片にそれぞれ設けられた突出部を全て外側に押し出すか、或いは切除により、当該一対の保持片の各内面により保持される。最小サイズの長尺体は、各保持片に設けられた各突出部で保持される。更に、中間サイズの長尺体は、一対の保持片の一方に設けられた突出部のみを保持空間から外部に押し出すか、或いは切除により、当該一方の保持片の内面と、他方の保持片に設けられた突出部とで保持される。
よって、長尺体保持具により最大又は中間のサイズの長尺体を一度保持した後には、前記した二つの突出部の双方又は一方が、保持空間の外部に押し出されるか、或いは切除されていることが外観で分かるので、同一の長尺体保持具による当該最大又は中間のサイズの長尺体に替える最小サイズの長尺体が不完全な状態で保持されるのを防止できる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記長尺体は、断面円形の管であって、一対の長尺体保持片の内面は、大きなサイズ又は最大サイズの管の外径に対応した円弧面に形成されていることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、長尺体が汎用性の高い断面円形の管の場合であって、一対の長尺体保持片の内面は、大きなサイズ又は最大サイズの管の外径に対応した円弧面に形成されているため、大きなサイズ又は最大サイズの管の保持の安定性が高められる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記突出部は、保持片における前記差込み開口に近い側部に一体に形成されていることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、保持片における差込み開口に近い部分に突出部が形成されているので、当該差込み開口から保持空間に向けて差し込まれた長尺体は、当該保持空間に一部が挿入された直後に前記突出部に当たる。このため、大きなサイズ又は最大サイズの長尺体の場合においては、当該突出部を塑性変形又は破断しながら、当該突出部が設けられている保持片を弾性変形させ易くなり、小さなサイズ又は最小サイズの長尺体の場合には、前記差込み開口から保持空間に向けて長尺体の一部が挿入された時点において、当該長尺体は突出部に当たって、当該突出部が設けられている保持片を僅かに外方に弾性変形させ易くなる。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、一方の保持片の側部には、前記突出部となる突出片を保持空間の外部に押出し可能とする押出し開口が、保持する長尺体の長手方向に沿って形成され、前記突出片の長手方向の両端部は、前記押出し開口の長手方向の両端部に連結された状態で、保持空間内に突出され、前記保持空間内への大径の長尺体の強制的な差込みにより、前記突出片には、当該突出片の長手方向の両端の各連結部の長さを長くするような座屈力を含む力が作用して、当該突出片は、塑性変形又は破断されて、前記押出し開口から保持空間の外部に押し出されることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、前記突出部となる突出片は、保持する長尺体の長手方向に沿っているため、当該突出片と、当該突出片が設けられていない他方の保持片とで、小径の(サイズの小さな)長尺体を保持する場合において、前記突出片において長尺体を保持する部分の長さを長く確保できて、単に一つの突出片によって小径の長尺体を安定して保持できる。また、大径の(サイズの大きな)長尺体を保持する場合には、長尺体保持部に対する当該長尺体の差込み時において、保持片に対して突出片の両端を連結している各連結部の長さを長くするような座屈力を含む力が作用するため、当該突出片は容易に塑性変形されたり、或いは破断される。
請求項6の発明は、請求項1の発明において、一方の保持片に設けられた突出部を塑性変形又は破断するのに要する力は、各保持片の弾性力よりも大きいことを特徴としている。
請求項6の発明によれば、請求項1の発明において、長尺体保持具の差込み開口から小さなサイズの長尺体の一部が挿入されて、一方の保持片に設けられた突出部に当たった場合に、当該突出部を塑性変形又は破断するのに要する力は、各保持片の弾性力よりも大きいために、突出部が変形又は破断されることなく、当該突出部が設けられていない他方の保持片が外方に向けて弾性変形されて、小さなサイズの長尺体は、スムーズに一対の保持片の間の保持空間に挿入される。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの長尺体保持構造を備えた長尺体保持具であって、請求項1ないし6の長尺体保持構造を、一対の保持片を備えた長尺体保持具の面から把握したものである。
本発明によれば、長尺体保持具を構成する一対の保持片の少なくとも一方に設けられた突出部が塑性変形又は破断されていることで、サイズの大きな長尺体が一度保持されたことが分かり、即ち、サイズの小さな長尺体の保持は不能又は不完全であることが分かる。よって、一対の保持片の少なくとも一方の保持片の内面から外側に突出部が押し出された当該長尺体保持具は、サイズの小さな長尺体を保持できないので、その場で廃棄して、新規の長尺体保持具によって、サイズの小さな長尺体をしっかりと保持する。この結果、一度誤ってサイズの大きな長尺体を保持させてしまった長尺体保持具により、サイズの小さな長尺体が不完全な保持に使用されるのを防止できて、大小の各サイズの長尺体は、常に同一構造の長尺体保持具によりしっかり保持される。
計4本の管Pを並列2段配管するのに使用される実施例1の管保持具S1 の斜視図である。 管保持具S1 の使用により、計4本の管Pが並列2段配管されて保護カバーCに収容された状態の断面図である。 一対の管保持部A1 の一方に大径管P1 が保持されて、突出片E1 が一方の保持片A11の外側に押し出された状態の管保持具S1 の斜視図である。 (a)は、管保持具S1 の長手方向の中央部の横断面図であり、(b)は、(a)のX−X線断面図であり、(c)は、(a)のY矢視図である。 (a)〜(c)は、管保持具S1 の一方の管保持部A1 の保持空間V1 に大径管P1 が挿入保持される状態を順次示す横断面図である。 (a)〜(c)は、管保持具S1 の他方の管保持部A1 の保持空間V0 に小径管P1 が挿入保持される状態を順次示す横断面図である。 (a)は、大径管P1 の挿入により管保持部A1 の保持片A11に設けられた突出片E1 が塑性変形されて破断される状態を示す図〔図4(b)のX−X線断面図に相当する図〕であり、(b)は、突出片E1 が異なる形態で破断されることを示す同様の断面図である。 管保持具S1 の管保持部A1 に小径管P2 が保持された状態で、大径管P1 の「差替え保持」が可能であることを示す図である。 過去の大径管P1 の差込み事実が、管保持具S1 の外観で認識できると共に、当該事実により小径管P2 の保持が不能であることを示す図である。 (a),(b)は、それぞれ実施例2の管保持具S2 の斜視図及び横断面図である。 (a),(b)は、それぞれ実施例3の管保持具S3 の斜視図及び横断面図である。 (a),(b)は、それぞれ実施例4の管保持具S4 の斜視図、及び保持片A41(A42)の端部の拡大断面図である。 (c),(d)は、それぞれ実施例4の管保持具S4 により、管P1,P2 及び同P1,P3 を保持している状態の横断面図である。 (a),(b)は、実施例5の管保持具S5 の斜視図及び横断面図である。
以下、長尺体が給水管及び給湯管である場合について、複数の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の説明において、管を特定せずに、一般的に管を表示する場合には、一般符号(P)を使用し、管のサイズを特定したり、配管される管を特定する場合には、管の一般符号(P)に対して「添字」を付して、P01,P02,P1 ,P2 ,P3 のように表示する。
図1ないし図7に、本発明の実施例1の管保持具S1 を使用して、本管用の給水及び給湯の各管P01,P02並びに追炊用の給水及び給湯の各管P1,P2 の計4本の管を並列2段配管する例が示されている。管保持具S1 は、保護カバーCの内部に配置されて、上段に並列配管するための部材である。保護カバーCは、図1及び図2に示されるように、樹脂の押出成形による長尺状の部材であって、基台Dと蓋体Kとから成る。当該基台Dには、下段において2本の管P0 を並列配管させるための左右一対の管保持部A0 が並列に形成され、各管保持部A0 は、当該基台Dの幅方向の中央を通る中心線に対して対称形状であって、基板部1に一体に形成された左右一対の保持片A01,A02を備えている。各管保持部A0 の一方の保持片A01は、基板部1の幅方向の中央部において所定間隔をおいて隣接して配置されて、上端部が内側に折り曲げられて、二重壁構造になっている。各管保持部A0 の他方の保持片A02は、基板部1の幅方向の両端部に配置されて、高さ方向の中央部よりもやや下方の部分に、左右一対の保持片A01,A02で形成される保持空間V0 に挿入・保持される管P0 の下端部の一側方を下方から保持する補助保持片2が設けられている。相隣接して配置される各管保持部A0 の各保持片A01の間には、前記管保持具S1 の挿入板部11を挿入して支持するための挿入支持空間3(図1参照)が形成されている。
蓋体Kは、管保持具S1 を用いて基台Dに計4本の管Pを並列2段配管した状態において、当該基台Dに覆蓋される部材であって、天板部5の幅方向の両側に側板部6が対向して形成され、各側板部6の下端部の内側には、前記基台Dの保持片A02の外側と基板部1との間に凹状に形成された被係止凹部4と係止される係止凸部7が設けられている。
そして、保護カバーCの基台Dの各管保持部A0 に管P0 をそれぞれ保持させて、下段において並列配管させると共に、基台Dの挿入支持空間3に挿入板部11を挿入して、相隣接する各保持片A01で支持された管保持具S1 により、上段において2本の管P1 ,P2 を並列配管させることで、計4本の管P0 ,P1 ,P2 を並列2段配管させて、保護カバーCに収容できる。
次に、図1ないし図4を参照して、保護カバーCの基台Dの上段において並列配管を可能にさせる実施例1の管保持具S1 について説明する。管保持具S1 は、樹脂成形品であって、挿入板部11に対して左右対称な形状であって、2本の管Pを並列配管可能なように、左右一対の管保持部A1 を備えている。挿入板部11の上端部には、開口が上方に配置された断面コの字形の連結部12を介して左右一対の管保持部A1 が設けられている。各管保持部A1 は、挿入板部11に対して対称配置され、前記連結部12に連結される部分が非変形部となって、左右一対の保持片A11,A12を備えている。左右一対の保持片A11,A12は、形状が僅かに異なっているが、外側の保持片A11に設けられた突出片E1 及び当該保持片A11の先端部に外側に向けて一体に形成された管差込み案内部14を除いた断面視の中心角が180°以下の略半割円筒状の部分は、挿入板部11に対して傾斜する対称線L1 に対して対称な形状になっていて、大径管P1 の外周面における管差込み開口15(後述)に対応する部分を除く残りの全ての部分が密着する内径を有している。一対の保持片A11,A12の先端部の間は、管Pを当該一対の保持片A11,A12で囲まれる保持空間V1 に挿入させる際に、挿入当初において、当該管Pが保持空間V1 に向けて差し込まれる管差込み開口15となっている。よって、管Pは、前記対称線L1 に沿って管差込み開口15の部分から、管保持部A1 の内部の保持空間V1 に収容保持される。
図3及び図4、特に、図4に正確に図示されているように、管保持具S1 の保持片A11の周壁部における管差込み開口15に近い部分には、管保持具S1 に保持された管Pの長手方向に沿って細長比の大きな長方形状の押出し開口16が形成され、当該押出し開口16の長手方向の両端部に突出片E1 の両端部が連結された状態で、当該突出片E1 は、保持片A11の内面(内周面)から突出した状態で保持空間V1 の内部に入り込んでいる。当該突出片E1 は、同一の管保持部A1 によって、外径の異なる2種類の管、即ち、大径管P1 と小径管P2 とを保持可能とするために、小径管P2 に差込み時には、当該突出片E1 と他方の保持片A12とで、当該小径管P2 の保持を可能にすると共に、大径管P1 の差込み時には、当該差込み力が作用することにより、塑性変形したり、或いは破断して、保持空間V1 の外部に押し出されることで、大径管P1 の保持を可能とするものである。
上記した目的から、突出片E1 の長手方向の両端部は、前記押出し開口16の短辺部の内側面に連結されているが、一方の連結部17aは、全幅に亘って連結されているのに対して、他方の連結部17bは、幅方向の一部のみが連結されて、突出片E1 の長手方向の両端部の保持片A11に対する連結強度を異ならしめて、連結強度の小さい側(連結部17b)において破断され易いようにしてあり、更に、突出片E1 の長手方向の中央部には、塑性変形又は破断を容易にさせるための薄肉部20が設けられている。また、突出片E1 は、図4に詳細に図示されているように、非変形時には、当該突出片E1 が設けられていない他方の保持片A12と協働して、小径管P2 を保持するために、当該突出片E1 の長手方向の両端部を除く残りの部分は、小径管P2 の外面(外周面)に対する当接面18として機能させるために、横断面視で小径管P2 の外径と同一の円弧面に形成されていると共に、長手方向に沿っては、連続して小径管P2 の外面に当接可能とさせるために、直線状に連続して曲面となっている。
また、管保持具S1 の挿入板部11の先端部(下端部)には、保護カバーCの基台Dの左右一対の管保持部A0 のうち、相隣接する各保持片A01の間の挿入支持空間3に挿入支持された状態で、前記挿入支持空間3に接続する幅広の被係止部8(図1参照)に係止される係止突条19が形成されて、基台Dの管保持部A0 に対する管保持具S1 の支持を確実にして、容易に抜け出ない構造になっている。また、管保持具S1 の挿入板部11の両面には、管保持具S1 が挿入支持空間3から容易に抜け出ないようにするために、多数の滑止め突条21が前記係止突条19と平行に形成されていると共に、左右一対の管保持部A0 のうち、相隣接する各保持片A01の対向面にも同様の滑止め突条9(図1参照)が形成されている。
管保持具S1 の連結部12における挿入板部11に直接に連結されている水平部12aの長手方向の中央部には、所定長の厚肉部22が形成され、当該厚肉部22には、幅方向に貫通する紐通し孔23が形成されている。この紐通し孔23に通される結束紐(図示せず)によって、各管保持部A0 に保持される管P1 (P2)を管保持具S1 に対して一体に結束している。
上記したように、管保持具S1 の各管保持部A1 を構成する一対の保持片A11,A12のうち一方の保持片A11の内面から保持空間V1 内に突出片E1 が突出していて、当該突出片E1 は、大径管P1 の差込み時において、保持片A11に設けられた押出し開口16から外部に押し出されるために、同一の管保持部A1 によって、外径の異なる2種類の管P1 ,P2 が保持可能であり、以下、同一の管保持部A1 に対して2種類の管P1 ,P2 の保持される作用について説明する。
まず、管保持部A1 に対して小径管P2 を保持させるには、図5に示されるように、管保持部A1 の管差込み開口15から管P2 を対称線L1 に沿って保持空間V1 内に差し込むと、一対の保持片A11,A12は、僅かに外側に弾性変形されて、管P2 の約半分が保持空間V1 に挿入された状態で、当該管P2 は、保持片A11の内面から保持空間V0 に突出している突出片E1 の上端部に当接する〔図5(a)〕。ここで、突出片E1 を塑性変形又は破断させるのに必要な力は、各保持片A11,A12を弾性変形させるのに必要な力よりも大きいので、管P2 を更に押し込むと、突出片E1 よりも保持片A12が大きく変形されて、管P2 は、当該突出片E1 と保持片A12の間に入り込み〔図5(b)〕、管P2 を更に押し込むと、外側に弾性変形されていた保持片A12が原形状に近い形状まで復元されて、管P2 は、突出片E1 の当接面18と保持片A12との間で安定して保持された姿勢となる〔図5(c)〕。突出片E1 は、当該突出片E1 が設けられている保持片A11(管保持部A1 )の長手方向に沿っていて、小径管P2 に対する保持長を長く確保できるので、単に一つの突出片E1 によって小径管P2 の保持状態が安定化する。小径管P2 は、前記対称線L1 に対して非対称に配置された状態で保持される。このように、管保持部A1 に対して小径管P2 を保持させる際には、突出片E1 は、保持片A11の弾性変形に応じて、当該保持片A11と一体となって変位して、換言すると、当該突出片E1 は、保持片A11の一部として機能して、他方の保持片A12と協働して小径管P2 を保持する。
一方、同一の管保持部A1 に対して大径管P1 を保持させるには、図6及び図7に示されるように、管保持部A1 の管差込み開口15から対称線L1 に沿って保持空間V1 内に差し込むと、一対の保持片A11,A12は、小径管P2 の場合よりも遥かに大きく外側に弾性変形されて、管P2 の約半分が保持空間V1 に挿入されると、管P2 は突出片E1 に当接して、当該突出片E1 は、保持片A11と一体となって外側に変形される〔図6(a)〕。管P2 を更に押し込むと、一対の保持片A11,A12は、殆ど変形されずに、直前の変形状態を維持したままであるため、突出片E1 が塑性変形されることで、管P2 は保持空間V1 の内部に更に挿入される〔図6(b)及び図7(a)〕。管P1 を更に押し込むと、一対の保持片A11,A12は、いずれも弾性復元力により原形状に近い形状まで復元することにより、突出片E1 には、両端の連結部17a,17bの長さを長くさせるような座屈力を含む力が作用して当該突出片E1 は更に塑性変形されて、連結力が小さい側の連結部17bにおいて、突出片E1 は、保持片A11に対して破断されて、保持片A11の内面に対して破断片E1'の全てが押出し開口16から押し出されて、管P1 は、一対の保持片A11,A12の内面のほぼ全面に密着した状態で保持される〔図6(c)〕。大径管P1 は、一対の保持片A11,A12に対称線L1 に対して対称に配置された安定状態で保持される。このように、管保持部A1 により大径管P1 を保持する際には、保持空間V1 の内部に入り込んでいる突出片E1 は、当該大径管P1 の保持には障害となるために、保持片A11の内面から外側に押し出すことにより、大径管P1 は、本来の管保持機能を果す一対の保持片A11,A12で保持される。なお、突出片E1 の破断形態としては、図7(b)に示されるように、大径管P1 が当該突出片E1 に及ぼす力の作用状態によって、当該突出片E1 は、長手方向の中央部の薄肉部20で破断されることもあり得る。
更に、管保持部A1 に大径管P1 を差し込んで保持させる際に、保持片A11の内面から外側への突出片E1 の押出しは、上記のように、大径管P1 の差込み力により押し出すのに替えて、当該大径管P1 の差込み前に、カッター類を用いて、突出片E1 の一部が管保持具S1 に連結されたままの状態で、一部を破断して行うことも可能である。カッター類を用いて突出片E1 を破断する場合において、破断後に、小径管P2 を保持すべきであったことに気付いた場合でも、管保持具S1 から破断片E1'が押し出されていることから、外観上において、過去に大径管P1 の差込みを試みたことが分かる。
この結果、図8に示されるように、本来ならば、管保持部A1 に大径管P1 を保持させるべきであるのに、勘違い、不注意等が原因で、小径管P2 を保持させてしまった場合には、突出片E1 は、全く変形されていない。このため、管保持部A1 から小径管P2 を取り外して、同一の管保持部A1 に本来の大径管P1 を差し替えて保持させることは可能である。
逆に、図9に示されるように、本来ならば、管保持部A1 に小径管P2 を保持させるべきであるのに、誤って大径管P1 を保持させた場合には、管保持部A1 から当該大径管P1 を取り外しても、突出片E1 は、塑性変形、或いは破断されて、保持空間V1 内の本来の位置には配置されていないので、同一の管保持部A1 に小径管P2 を保持させることは不能となる。よって、誤って大径管P1 を保持させてしまった管保持具S1 は、廃棄するか、或いは大径管P1 を保持する次の機会に再使用する他はない。
また、過去に、管保持部A1 に誤って大径管P1 が差し込まれた事実は、突出片E1 が塑性変形、或いは破断されていることで、外観的に即座に把握できるので、作業者は、その管保持具S1 を小径管P2 の保持に使用することはしなくなる。そして、実質的な利点は、不完全な状態で小径管P2 が保持されることがなくなって、管保持具S1 に対する各管P1,P2 の保持を完全に行うことができて、配管工事の品質が高められる点である。
また、大径管P1 の差込み途中において、即ち、突出片E1 の一部が塑性変形されて、当該突出片E1 の一部が保持片A11の内面から突出状態になっている時点で、当該大径管P1 の選択が誤りであるのに気付いて、大径管P1 の差込みを途中で中止した場合においても、当該管保持具S1 を小径管P2 の保持に使用不能であることは、上記の場合(管保持部A1 に大径管P1 を完全に差し込んだ後に、誤りと気付いた場合)と同様である。また、大径管P1 の差込みを途中で中止した場合においても、突出片E1 の一部変形は、外観から明確に認識できて、当該管保持具S1 による小径管P2 の保持は不能であることが分かる。
図10に、実施例2の管保持具S2 が示されており、上記した管保持具S1 と同一部分には対応符号を付して、異なる部分についてのみ説明する。管保持具S2 は、各管保持部A2 を構成する保持片A21の長手方向の両端部に周方向に沿って突出部E2 が設けられた構成である。保持片A21の長手方向の両端部には、押出し開口31が形成され、当該押出し開口31は、周方向に沿った断面が略台形状をした突出部E2 により覆われ、当該突出部E2 の上面は、小径管P2 が当接する当接面32となっている。突出部E2 は、押出し開口31の周方向に沿って対向する2つの各内側面に複数の点状連結部33で連結されている。
点状連結部33の連結力は、管保持部A2 を構成する一対の保持片A21,A22の弾性力よりも大きくなっているため、突出部E2 は、小径管P2 の差込み時には、破断されることはないが、大径管P1 の差込み時には、その大きな差込み力により、破断されて、押出し開口31から外部に押し出される。よって、小径管P2 は、一方の保持片A21に設けられた2つの突出部E2 と、他方の保持片A22とで保持される。大径管P1 は、差込み時の力によって、突出部E2 を破断させて押出し開口31から押し出すことで、一対の保持片A21,A22で保持される。
図11に、実施例3の管保持具S3 が示されている。管保持具S3 は、前記管保持具S2 と比較して、保持片A31に対する突出部E3 の形成位置は同じであるが、突出部E3 の形状のみが異なる。突出部E3 は、截頭円錐状であって、円形の押出し開口34を覆っており、その上面は、小径管P2 が当接する当接面35となっている。突出部E3 は、円形の押出し開口34における保持空間V3 に臨む部分に点状連結部36によって連結されている。大径管P1 及び小径管P2 の保持は、前記管保持具S2 と同様である。
図12−A及び図12−Bに、実施例4の管保持具S4 が示されている。管保持具S4 は、各管保持部A4 を構成する一対の保持片A41,A42の長手方向の両端の内面に、円弧板状をした一対の突出片E4 が開口して点状連結部37を介して連結されている。突出片E4 は、基端から先端に向けて肉厚が漸次小さくなるような形状であるために、一対の保持片A41,A42の上記部分に点状連結部37を介して連結された状態において、一対の保持片A41,A42の間に大径管P1 が差し込まれた場合には、図12−B(c)に示されるように、当該突出片E4 は、内方に倒されることなく、常に外方に倒されて、保持空間V4 から外部に押し出されて、一対の保持片A41,A42により大径管P1 が保持される構成になっている。小径管P2 は、一対の保持片A41,A42の両端に設けられた一対一組となった計二組の突出片E4 により保持される。
また、大径管P1 と小径管P2 との中間の外径を有する中間径管P3 を保持するには、図12−B(d)に示されるように、管保持部A4 の保持片A42の内面の長手方向の両端に設けられた各突出片E4 を手で外側に折り曲げ、この状態で、保持空間V4 に中間径管P3 を差し込むと、当該中間径管P3 は、一方の保持片A42の内面と、他方の保持片A41の内面の長手方向の両端に設けられた各突出片E4 とで保持される。よって、実施例4の管保持具S4 によれば、外径の異なる3種類の管P1,P2,P3 の保持が可能となる。
図13に、実施例5の管保持具S5 が示されている。管保持具S5 は、管保持部A5 を構成する一対の保持片A51,A52の内面の長手方向の両端部に周方向に沿って3個の突出部E5 が設けられた構成である。突出部E5 は、小径管P2 の長手方向の両端部を部分保持するために、当該長手方向に沿って所定長を有していて、衝撃力を加えることで、折取り可能(破断可能)な構造になっている。
このため、小径管P2 を保持空間V5 に差し込むと、当該小径管P2 は、管保持具S5 の長手方向の両端部において周方向の3箇所において突出部E5 で保持される。一方、大径管P1 を保持させる際は、予め突出部E5 を折り取っておき、この状態で、一対の保持片A51,A52を弾性変形させて、当該一対の保持片A51,A52により大径管P1 が保持される。なお、紐通し孔23に挿通された結束紐により2本の管P1,P2 は結束されるため、小径管P2 は、複数の突出部E5 で保持されているのみであっても、管保持部A5 から抜け出ることはない。
なお、上記各実施例では、長尺体の一例として、サイズの異なる断面円形の管を挙げて、その保持構造について説明したが、本発明の保持構造の対象である他の長尺体としては、断面楕円形等の非円形の管が挙げられる。断面非円形の管の場合には、一対の保持片の内面形状を長尺体の断面に対応した非円形の弧状に形成しておくと、大きなサイズ又は最大サイズの断面非円形の管を安定して保持できる。更に、他の長尺体としては、電線・ケーブル等も保持対象となり得る。
1 〜A5 :管保持部(長尺体保持部)
11,A12,A21,A22,A31,A32,A41,A42,A51,A52:保持片
1,E4 :突出片(突出部)
2,E3,E5 :突出部
1 :大径管又は最大径管(長尺体)
2 :小径管又は最小径管(長尺体)
3 :中間径管(長尺体)
1 〜S5 :管保持具(長尺体保持具)
1 〜V5 :保持空間
15:管差込み開口
16:押出し開口
17a,17b :突出片の連結部
20:突出片の薄肉部

Claims (7)

  1. 長尺体保持具は、弾性変形可能な一対の保持片を備え、各保持片の端部の間の差込み開口から、前記一対の保持片で形成された保持空間内に差し込むことで、同一の長尺体保持具でサイズの異なる2種類の長尺体のいずれかを選択的に保持可能な長尺体保持構造であって、
    前記一対の保持片の少なくとも一方には、サイズの大きな長尺体の前記差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片の内面よりも外側に押し出される突出部が、前記保持空間内に入り込んだ状態で一体に形成され、
    サイズの大きな長尺体は、その差込み時に、前記突出部を保持空間から外部に押し出すことで、一対の保持片により保持されると共に、サイズの小さな長尺体は、原形状を保持している突出部と他方の保持片とで保持され、
    前記長尺体保持具によりサイズの大きな長尺体を一度保持した後には、前記突出部の全てが保持空間の外部に押し出されるか、或いは保持空間内で大きく変形されて、同一の長尺体保持具によるサイズの大きな長尺体に替えて、サイズの小さな長尺体の保持が不能又は不完全となる構成であることを特徴とする長尺体保持構造。
  2. 長尺体保持具は、弾性変形可能な一対の保持片を備え、各保持片の端部の間の差込み開口から、前記一対の保持片で形成された保持空間内に差し込むことで、同一の長尺体保持具で外径の異なる3種類の長尺体のいずれかを選択的に保持可能な長尺体保持構造であって、
    前記一対の保持片の双方には、最大又は中間のサイズの長尺体の前記差込みによる塑性変形、又は破断により当該保持片の内面よりも外側に押し出されるか、又は切除される突出部が、前記保持空間内に入り込んだ状態で一体に形成され、
    最大サイズの長尺体は、その差込み時に、前記突出部の全てを保持空間から外部に押し出すか又は切除することで、一対の保持片の内面により保持されると共に、最小サイズの長尺体は、各保持片に設けられている各突出部で保持され、更に、中間サイズの長尺体は、一対の保持片の一方に設けられた突出部のみを保持空間から外部に押し出すか又は切除することで、当該一方の保持片の内面と、他方の保持片に設けられた突出部とで保持され、
    前記長尺体保持具により最大又は中間のサイズの長尺体を一度保持した後には、前記突出部の全て、又は一部が保持空間の外部に押し出されるか、或いは切除されて、同一の長尺体保持具による当該最大又は中間のサイズの長尺体に替えて、最小サイズの長尺体の保持が不能又は不完全となる構成であることを特徴とする長尺体保持構造。
  3. 前記長尺体は、断面円形の管であって、一対の長尺体保持片の内面は、大きなサイズ又は最大サイズの管の外径に対応した円弧面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺体保持構造。
  4. 前記突出部は、保持片における前記差込み開口に近い側部に一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の長尺体保持構造。
  5. 一方の保持片の側部には、前記突出部となる突出片を保持空間の外部に押出し可能とする押出し開口が、保持する長尺体の長手方向に沿って形成され、前記突出片の長手方向の両端部は、前記押出し開口の長手方向の両端部に連結された状態で、保持空間内に突出され、
    前記保持空間内への大径の長尺体の強制的な差込みにより、前記突出片には、当該突出片の長手方向の両端の各連結部の長さを長くするような座屈力を含む力が作用して、当該突出片は、塑性変形又は破断されて、前記押出し開口から保持空間の外部に押し出されることを特徴とする請求項1に記載の長尺体保持構造。
  6. 一方の保持片に設けられた突出部を塑性変形又は破断するのに要する力は、各保持片の弾性力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の長尺体保持構造。
  7. 請求項1ないし6のいずれかの長尺体保持構造を備えた長尺体保持具。
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