JP2009257358A - 通水管の接続具 - Google Patents

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Abstract

【課題】通水管の接続端部を拡径することなく移動スリーブを外挿して接続する通水管の接続具において、接続時に要する力を軽減する。
【解決手段】合成樹脂製の通水管51に内挿される内挿筒部6を備えた接続具本体2と、通水管51に外挿される合成樹脂製の外挿スリーブ21と、外挿スリーブ21に、外挿スリーブ21及び通水管51を押し潰すようにして外挿される移動スリーブ41とを備え、外挿スリーブ21は、小径部22と大径部23とを有するとともに、スリット28を軸方向に形成した。そして、移動スリーブ41を外挿スリーブ21の小径部22から大径部23に移動して外挿し、通水管51及び外挿スリーブ21の大径部23を移動スリーブ41の内周面と接続具本体2の内挿筒部6の外周面とで挟持して、通水管51を接続具本体2に接続するものとした。
【選択図】図7

Description

本発明は、給水管、給湯管等の合成樹脂製の通水管を給湯器、ヘッダー、鋼管等に接続するための通水管の接続具に関するものである。
従来より、前記通水管を給湯器、ヘッダー、鋼管等に接続するために接続具が使用されている。通水管は、例えば、図11に示すように、金属製の接続具61の略円筒状に形成された接続具本体2に外挿した後、外周面において金属製の移動スリーブ41を軸方向に移動させることにより接続具61に接続することができる。即ち、図11において、接続具61の接続具本体2は一端にヘッダー等に螺着される螺着部5を備え、他端に合成樹脂製の通水管51の接続端部52に内挿される内挿筒部6が設けられている。内挿筒部6の外径は通水管51の内径より僅かに大きく形成され、移動スリーブ41の内径は通水管51の外径より僅かに大きく形成されている。この接続具61に通水管51を接続するには、図11(a)に示すように、移動スリーブ41を通水管51にその接続端部52から僅かに離間した位置まで外挿する。次いで、通水管51は内挿筒部6の外径より僅かに小さく形成され、しかも一般に硬質樹脂材で形成されているため、そのまま接続具本体2の内挿筒部6に外挿するのは困難であるから、拡径工具を使用して通水管51の接続端部52の内径が接続具本体2の内挿筒部6の外径より大きくなるように拡径した後、通水管51の接続端部52を接続具本体2の内挿筒部6に外挿する。通水管51の接続端部52を接続具本体2の内挿筒部6に外挿した後は、通水管51の接続端部52の外径は接続具本体2の内挿筒部6により拡径され、移動スリーブ41の内径より大きくなっている。そこで、次に、図11(b)に示すように、移動スリーブ41を移動させて通水管51の拡径した接続端部52に外挿する。これにより、通水管51の接続端部52は、移動スリーブ41の内周面により締付けられ、内挿筒部6の外周面と移動スリーブ41の内周面との間に挟持されて、接続具61に接続される。
しかし、図11に示した接続具61を使用した接続作業においては、予め拡径工具を使用して通水管51の接続端部52を拡径しなければならず、大変面倒であり、また、拡径工具を使用して拡径した通水管51の接続端部52が元の状態に縮径する前に速やかに接続端部52を接続具本体2の内挿筒部6に外挿しなければならなかった。
そこで、このような不具合を解消するため、特開2003−336779公報に掲載の通水管の接続具が提案されている。図12は前記公報に記載の接続具71を示し、図12(a)において、接続具71は、通水管51の接続端部52に内挿される内挿筒部6を備えた金属製の接続具本体2と、通水管51の接続端部52に外挿される合成樹脂製の外挿スリーブ72と、この外挿スリーブ72に、軸方向に移動して該外挿スリーブ72及び通水管51の接続端部52を押し潰すように外挿される移動スリーブ41とで構成されている。外挿スリーブは72は軸方向に小径部73と大径部74とを有している。ここで、外挿スリーブ72の内径は通水管51の接続端部52の外径より僅かに大きく形成され、移動スリーブ41の内径は外挿スリーブ72の小径部73の外径より大きく、外挿スリーブ72の大径部74の外径より小さく形成されている。
この接続具71によれば、通水管51は、図12(b)に示すように、移動スリーブ41の内周面と接続具本体2の内挿筒部6の外周面との間に通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ72の大径部74が挟持されることにより、接続具本体2に接続される。なお、移動スリーブ41の移動に伴って通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ72を形成している合成樹脂材が押し潰されて押し出されるが、接続具本体2に、押し出された合成樹脂材を受容する受容空間75が形成されているので、押し潰された合成樹脂材により移動スリーブ41の移動が阻害されるのが防止される。
特開2003−336779公報
しかし、前記公報に記載の接続具71は、通水管51の接続作業において、移動スリーブ41を外挿スリーブ72に外挿するとき、外挿スリーブ72及び通水管51の接続端部52を形成している合成樹脂材を押し潰しつつ押し込む必要があるので、大きな押込力を必要とした。即ち、移動スリーブ41の内径は、外挿スリーブ72の大径部74の外径より小さく形成されているので、移動スリーブ41は外挿スリーブ72との内外径差の分の合成樹脂材を押し潰しつつ前進させることが必要であるから、その押し潰しながらの前進には多大な押込み力が必要であった。このため、作業の負担が大きく、作業に時間がかかっていた。更に、無理な力を加えることにより何らかの拍子で締付工具が外れて接続具等に傷付けたりする虞があり、また、危険でもあった。
そこで、本発明は、通水管の接続端部を拡径することなく移動スリーブを外挿して接続するものにおいて、接続時に要する力を軽減できる通水管の接続具の提供を課題とするものである。
請求項1の通水管の接続具は、合成樹脂製の通水管を接続するためのものであって、前記通水管の接続端部に内挿される内挿筒部を備えた接続具本体と、前記通水管の接続端部に外挿される合成樹脂製の外挿スリーブと、前記外挿スリーブに、該外挿スリーブ及び前記通水管の接続端部を押し潰すようにして外挿される移動スリーブとを備えて成る。加えて、前記外挿スリーブは、外径が前記移動スリーブの内径より小さい小径部と、前記移動スリーブの内径より大きい大径部とを有するとともに、スリットが軸方向に形成されている。そして、前記移動スリーブが前記外挿スリーブの小径部から大径部に移動して外挿され、前記通水管の接続端部及び該外挿スリーブの大径部が該移動スリーブの内周面と前記接続具本体の内挿筒部の外周面とで挟持されることにより、前記通水管が前記接続具本体に接続されるものである。
接続具本体及び移動スリーブは、通常、金属材で形成されている。一方、通水管及び外挿スリーブは合成樹脂材で形成されているとともに、外挿スリーブは通常、通水管より僅かに硬度、剛性が小さく柔軟性を有するものが用いられる。但し、通水管及び外挿スリーブは同程度の硬度、剛性のものであってもよい。
通水管の内径は接続具本体の内挿筒部の外径と略同一の大きさに形成され、拡径工具等を使用することなく接続具本体の内挿筒部に円滑かつ楽に外挿することができる。但し、拡径工具を使用することなく通水管を接続具本体の内挿筒部に外挿できれば、通水管の内径を接続具本体の内挿筒部の外径より僅かに小さく形成してもよい。また、外挿スリーブの内径は一般に通水管の外径と略同一または僅かに大きく形成されている。
移動スリーブは外挿スリーブに対して小径部側から外挿されるから、外挿スリーブに円滑に外挿することができ、外挿後は外挿スリーブの大径部及び通水管の接続端部を接続具本体の内挿筒部とで挟持して締付けることにより、通水管は外挿スリーブとともに押し潰されるようにして強固に接続具本体に接続される。
外挿スリーブは、軸方向にスリットが形成されているので、移動スリーブが外挿されることによって外挿スリーブの外周面全体に外側から均等に圧縮力が加わったとき、縮径しても、周方向にはスリット幅分の隙間が存在するから、その隙間が縮径によって完全に閉塞されるまでは周方向には圧縮応力は発生しない。したがって、その分、移動スリーブの押込み力は軽減される。
請求項2の通水管の接続具は、外挿スリーブのスリットが、前記外挿スリーブの内周面が全周に至って前記通水管の接続端部の外周面に密接して該接続端部を挟持すべく、前記外挿スリーブが前記移動スリーブの外挿に伴って縮径した後に、完全にまたは僅かな隙間を残して閉塞される幅に形成されている。但し、理想的には、縮径完了後のスリットは、隙間が閉塞された後も更に外挿スリーブが押し潰され、通水管及び外挿スリーブが強固に締付け挟持される完全な閉塞状態となるのが望ましい。
請求項3の通水管の接続具は、外挿スリーブの端部が、いずれも、全周に至って環状に繋がって形成されている。即ち、両端部とも、それぞれ、隣接するスリットに挟まれた外壁部分は端部において全周に至って繋がっており、相互に連結されている。
請求項4の通水管の接続具は、外挿スリーブが、該外挿スリーブの内周面と接続具本体の内挿筒部の外周面との間に通水管の接続端部が挿入される挿入空間が形成された状態で接続具本体に一体に組み付けられているとともに、外挿スリーブに、移動スリーブが一体に組み付けられたものである。
請求項1の発明は、外挿スリーブに軸方向のスリットが形成されているので、移動スリーブが外挿されることによって縮径しても、スリットの隙間が閉塞されるまでは周方向には圧縮応力は生じない。即ち、半径方向の圧縮応力のみが生ずるため、周方向に圧縮応力が発生しない分、移動スリーブの押込み力を軽減でき、接続に要する力を軽減できる。その結果、作業を楽に行なうことができるとともに、作業時間を短縮できる。更に、無理な力を加えることにより何らかの拍子に接続具等に傷付けたりすることがなく、また、安全に作業できる。
請求項2の発明は、外挿スリーブのスリットが、外挿スリーブの縮径後に完全にまたは僅かな隙間を残して閉塞される幅に形成されているから、外挿スリーブは内周面によって通水管の外周面を全周に至って挟圧する。これにより、外挿スリーブの周方向の一部に通水管との間の密着性が不十分な箇所が存在してその部分から水が漏出するのを確実に防止できる。
請求項3の発明は、外挿スリーブの端部が、いずれも、全周に至って環状に繋がっているから、外挿スリーブは、全体的に捩れに強く、全体の形状が安定化する。そして、端部形状が安定していることにより外挿スリーブを通水管の接続端部に容易に外挿することができる。
請求項4の発明は、接続具本体と外挿スリーブと移動スリーブとが一体に組み付けられているから、直ちに外挿スリーブの内周面と接続具本体の内挿筒部の外周面との間の挿入空間に通水管の接続端部を挿入することができ、その後、移動スリーブを軸方向に移動させるだけで、通水管を簡単に接続具に接続できるため、作業性が向上する。また、外挿スリーブ及び移動スリーブが別体に組み付けられている場合は、通水管を接続具本体の内挿筒部に外挿するまでの間に、予め通水管に外挿した外挿スリーブ及び移動スリーブが抜け外れる虞があるため、これらの部材を前記外挿までの間保持している必要があるが、請求項4の接続具は、その間、外挿スリーブ及び移動スリーブを保持している必要がないため、作業性が向上する。
以下、本発明の実施形態の通水管の接続具を図1乃至図10に基づいて説明する。
図1及び図2において、接続具1は、金属製の接続具本体2と、合成樹脂製の外挿スリーブ21と、金属製の移動スリーブ41とで構成されている。これらの各構成部材は予め一体に組み付けられていてもよく、別体として構成されていてもよい。接続具1は通水管51をヘッダー等に接続するためのものである。
まず、前記接続具本体2は、図3に示すように、内部に水が通流する貫通孔3が形成され、外壁の略中央部には六角ナット状の鍔部4が設けられている。鍔部4の一端側には、図6等に示すヘッダー53のねじ穴に螺着される螺着部5が形成され、螺着部5の外周面には雄ねじ5aが螺刻されている。鍔部4の他端側は軸方向に向けて略円筒状の内挿筒部6が一体に突設されている。内挿筒部6の外周面は通水管51の内周面の内径と略同一の外径に形成されていて、通水管51は拡径工具等を使用することなく円滑かつ楽に内挿筒部6に外挿できるようになっている。内挿筒部6の先端部側の外周面には通水管51の内周面に食い込んで抜脱を防止する環状リブ7が軸方向の2箇所に突設されている。
内挿筒部6の基端部から外方に離間しかつ鍔部4から軸方向に離間した位置には、断面略L字状の環状突出部10が形成され、管軸と直交する突当て面10aには外挿スリーブ21の先端面が突き当たって、外挿スリーブ21のそれ以上の進入を阻止するようになっている。環状突出部10の接続開口11側には内方に僅かに鈎状に突出する抜脱防止突起10bが一体に設けられ、突当て面10aと抜脱防止突起10bとの間には、後述する外挿スリーブ21の鍔部25が嵌入し、抜脱防止突起10bにより外挿スリーブ21が抜け外れないようになっている。また、軸方向において鍔部4と環状突出部10との間には環状帯部8が設けられている。この環状帯部8の内周面と内挿筒部6の外周面との隙間は通水管51が挿通可能な大きさとなっている。環状帯部8には、内部に挿入された通水管51の先端位置を確認するための円形状の確認窓9が周方向に等間隔で4個設けられている。鍔部4の接続開口11側の側面は通水管51の先端面が当接する突当て面4aとなっており、通水管51の先端が鍔部4の突当て面4aまで達しているかを確認窓9から視認することができる。
次に、通水管51に外挿される外挿スリーブ21は、PPS樹脂等の合成樹脂材で形成されており、一般に合成樹脂製の通水管51より僅かに柔軟で剛性の小さいものとなっている。通水管51は強度を大きくして変形、損傷を防止し、水を安定して通流させるべく所定の硬度、剛性を備えたものが使用されるのに対し、外挿スリーブ21はある程度の柔軟性を付与することにより潰れ易くして通水管51との密接性を高めるためである。但し、これに限定されるものではなく、外挿スリーブ21は通水管51と同程度或いはそれ以上の硬度、剛性を有するものとすることを妨げるものではない。外挿スリーブ21は、図4に示すように、全体が略円筒状に形成されている。外挿スリーブ21の外壁は軸方向の略半分に移動スリーブ41の内径と略同一または僅かに小さい外径を有する小径部22が形成され、他側の略半分には移動スリーブ41の内径より僅かに大きい外径を有する大径部23が形成されている。小径部22と大径部23との境界部分は小径部22から大径部23に向けて徐々に拡径するテーパ面24となっている。外挿スリーブ21の大径部23側の端部の外壁には全周に至って僅かに外方に突出する環状の鍔部25が一体に形成されている。この鍔部25には周方向に間隔をおいて複数の凹溝25aが形成されている。
外挿スリーブ21の内周面は通水管51の外周面の外径と略同一または僅かに大きい内径に形成されており、外挿スリーブ21を通水管51に円滑かつ楽に外挿できるようになっている。外挿スリーブ21の内周面は、平滑面に形成されており、また、小径部22側は端部開口26から内部側に向けて徐々に縮径するテーパ面27となっており、外挿スリーブ21を小径部22側から通水管51の接続端部52に円滑に外挿できるようになっている。
更に、外挿スリーブ21の周壁には、本発明の特徴とするスリット28が軸方向に沿って複数設けられている。スリット28は本実施形態においては周方向に等間隔で8個設けられているが、その個数は任意に設定することができる。このスリット28は、一端が小径部22の中間部に位置し、他端は大径部23側の端部開口29まで達している。但し、大径部23側の端部において、スリット28の外周面側は鍔部25の周縁25bで繋がっている。即ち、隣接するスリット28間に挟まれた外壁部分は、大径部23側の端部において鍔部25の周縁25bによって相互を連結されており、円環状に保持されている。したがって、外挿スリーブ21は両端ともに全周に至って環状に繋がっている。スリット28は、一定の幅に形成されているとともに、外挿スリーブ21が後述するように移動スリーブ41の外挿に伴って縮径し、縮径後には内周面が全周に至って通水管51の接続端部52の外周面に密接し該接続端部52を挟持する大きさに形成されている。ここで、スリット28は、縮径後、実質的に、外挿スリーブ21の内周面が全周に至って通水管51の接続端部52の外周面に密接し該接続端部52を挟持するものであればよい。したがって、基本的には、縮径が完了した時点で、スリット28の隙間sはその周縁によって閉塞されるのであるが、実質的に、前記密接及び挟持を確保できれば、スリット28に僅かな隙間sが残っていてもよい。
また、外挿スリーブ21の小径部22の外周面において端部開口26側には外方に突出する小突条30が周方向の4箇所に等間隔で設けられており、180度離間して対向する小突条30間の外側寸法は移動スリーブ41の内周面の内径より僅かに大きく形成されている。この小突条30は移動スリーブ41が該小突条30を強制的に乗り越えて外挿される際に、弾性的に内方に後退して移動スリーブ41が小径部22の外周面上を移動するのを許容するとともに、移動スリーブ41が小径部22において移動を完了した際には、移動スリーブ41の後端から外方に突出して該後端と係止し、移動スリーブ41が外挿スリーブ21から落下等によって自然に抜脱するのを防いでいる。同様にして、外挿スリーブ21の大径部23の外周面において端部開口26側には外方に突出する、前記小径部22の小突条30と同様の小突条31が周方向の4箇所に等間隔で設けられている。この小突条31は移動スリーブ41が該小突条31を強制的に乗り越えて外挿され、外挿スリーブ21の大径部23の合成樹脂材を押し潰しながら移動し、移動を完了した際には、移動スリーブ41の後端から外方に突出して該後端と係止し、移動スリーブ41が外挿スリーブ21上の定位置に保持されるようにしている。
移動スリーブ41は、図5に示すように、金属材で全体が略円環板状に形成され、内周面は平滑面に形成されているとともに、外挿スリーブ21の小径部22側から外挿される端部側の内周面は端部開口42から内部側に向けて徐々に縮径するテーパ面43が形成されており、これにより、外挿スリーブ21の小径部22側から円滑かつ楽に外挿できるようになっている。
接続具11に接続される通水管51は、ポリエチレン、ポリブテン等の合成樹脂材からなり、可撓性を有する一方で、所定の硬度、剛性をも備えており、接続具本体2の接続開口11側から押し込むことにより、接続端部52を接続具1の挿入空間Vに挿入し、先端部を鍔部4の突当て面4aに当接するまで挿入させることを可能としている。
次に、上記のように構成された接続具1に通水管51を接続する方法を説明する。まず、各構成部材が別体として備えられている接続具の場合について図6及び図7に基づいて説明する。
この接続具1に通水管51を接続するには、図6に示すように、予め、接続具1の一端側の螺着部5をヘッダー53のねじ穴に螺着して接続具1を取付けておき、まず、外挿スリーブ21の小径部22に移動スリーブ41をテーパ面43の形成側から外挿する。このとき、移動スリーブ41は、外挿スリーブ21の小径部22の外径と略同一または僅かに大きい内径に形成され、かつ、端部の内周面にテーパ面43が形成されているので、円滑かつ楽に外挿スリーブ21に外挿することができる。なお、移動スリーブ41はテーパ面43が外挿スリーブ21のテーパ面24に達するまで外挿したときに、外挿スリーブ21の小径部22の小突条30が移動スリーブ41の後端に係止して保持するので、移動スリーブ41が外挿スリーブ21から自然落下等により容易に抜け外れるのが防止される。次いで、通水管51を外挿スリーブ21内にその小径部22側から挿入するとともに、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を接続端部52から所定距離離間させておく。このとき、外挿スリーブ21の内周面は通水管51の外径と略同一または僅かに大きい内径に形成されているとともに、外挿スリーブ21の小径部22側の端部の内周面にはテーパ面27が形成されているので、通水管51を挿入するのに格別支障となることはない。通水管51への外挿スリーブ21及び移動スリーブ41の外挿を完了した状態を図6に示す。
続いて、通水管51の接続端部52を接続具本体2の内挿筒部6に外挿し、先端面が接続具本体2の鍔部4の突当て面4aに当接するまで押し込む。このときも、通水管51の内径は接続具本体2の内挿筒部6の外径と略同一の大きさに形成されているので、拡径工具等を使用することなく円滑に押し込んで外挿させることができる。そして、外挿スリーブ21の大径部23側の端部を接続具本体2の環状突出部10の突当て面10aに当接させ、大径部23の鍔部25を接続具本体2の環状突出部10の突当て面10aと抜脱防止突起10bとの間に嵌入させる。この嵌入により、外挿スリーブ21は鍔部25が鈎状の抜脱防止突起10bと係止し、接続具本体2から抜脱するのが防止される。なお、通水管51の先端面が接続具本体2の鍔部4の突当て面4aに当接するまで挿入されているかを確認窓9から確認しておく。
通水管51を接続具本体2の内挿筒部6に外挿し、外挿スリーブ21を移動スリーブ41とともに接続具本体2に装着したら、スライダ等の工具を使用して移動スリーブ41を接続具本体2の環状突出部10側に向けて押し寄せて軸方向に沿って移動させる。このとき、外挿スリーブ21の外壁の小径部22と大径部23との境界部には小径部22から大径部23に向けて徐々に拡径するテーパ面24が形成されているとともに、移動スリーブ41の先端部側の内周面にはテーパ面43が形成されているので、移動スリーブ41は小径部22と大径部23との間に引掛かることなく滑らかにかつ速やかに小径部22と大径部23との境界部を乗り越えさせることができるとともに、外挿スリーブ21の大径部23を徐々に押し潰しながらその大径部23に外挿させることができる。そして、引き続き押し込みを継続することにより、移動スリーブ41が大径部23側を移動し、先端面が接続具本体2の環状突出部10に当接したら押し込みを停止する。この状態を図7に示す。
ここで、移動スリーブ41の内径は外挿スリーブ21の大径部23の外径より小さいので、移動スリーブ41を大径部23に外挿していくとき、移動スリーブ41は外挿スリーブ21の大径部23の外表部の合成樹脂材を押し潰し前方に押出ながら前進し、それにより押し込み抵抗を受ける。しかし、後述するように、外挿スリーブ21の周壁にはスリット28が形成されているので、従来の公報に記載された接続具71と比較して、押し潰される外挿スリーブ21の大径部23の合成樹脂材の量は低減され、外挿スリーブ21の大径部23の押し潰しによって受ける抵抗は軽減される。その結果、移動スリーブ41の移動には従来の接続具71と比較して小さい押込力で足りる。なお、押し潰された外挿スリーブ21の大径部23の合成樹脂材は、移動スリーブ41の内周面のテーパ43面との間の空間等に収容されるので、外挿スリーブ21の内周面と通水管51との当接面などに侵入してその間の密着性を阻害するのが回避される。
このようにして、移動スリーブ41の先端面が接続具本体2の環状突出部10に当接するまで移動すると、合成樹脂製の通水管51及び外挿スリーブ21の大径部23は、金属製の接続具本体2の内挿筒部6と移動スリーブ41とによって強く挟圧され、その圧縮力により、通水管51は接続具1に強固に接続され、前記圧縮力による大きな摺動抵抗によって接続具1から抜け外れるのが防止される。
次に、上記は、接続具本体2、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41が別体として備えられている接続具1への通水管51の接続について説明したが、これら接続具本体2、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41が一体に組み付けられている接続具1に接続する場合は、図8に示すように、外挿スリーブ21の大径部23の鍔部25は接続具本体2の環状突出部10の内部に嵌入し、また、移動スリーブ41の後端は、外挿スリーブ21の小径部22の外周面の端部に設けられた小突条30と係止する。これにより、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41は接続具本体2に安定して保持され、落下等により接続具本体2から容易に抜脱してしまうことはない。
これらの部材が一体に組み付けられた接続具1において、移動スリーブ41は外挿スリーブ21の小径部22に外嵌された状態にあるとともに、接続具本体2の内挿筒部6と外挿スリーブ21との間には通水管51の接続端部52が挿入される挿入空間Vが形成されている。したがって、この一体に組み付けられた接続具1に通水管51を接続するには、予め、接続具1の一端側の螺着部5をヘッダー53のねじ穴に螺着して接続具1を取付けておき、この状態で、通水管51の接続端部52を単に接続具1の挿入空間Vに挿入するだけで内挿筒部6に外挿することができる。そして、以後は、前記別体の接続具1の場合と同様にして、移動スリーブ41を外挿スリーブ21の小径部22から大径部23側に押し出しながら移動させて、この移動スリーブ41と接続具本体2の内挿筒部6とで通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ21の大径部23を挟持することにより、通水管51を接続具1に接続することができる。したがって、この一体に組み付けられた接続具1に通水管51を接続する場合は、別体として備えられた前述の接続具1において、通水管51を接続具本体2の内挿筒部6に外挿するに先立ち、移動スリーブ41を外挿スリーブ21に外挿し、かつその外挿スリーブ21を通水管51に外挿していた手間を省くことができる。
次に、移動スリーブ41が押し込まれ、接続具本体2の内挿筒部6と移動スリーブ41とによって挟持されることにより通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ21の大径部23の合成樹脂材が押し潰され圧縮されるとき、その過程においては図9に示した状態になると考えられる。なお、図9は外挿スリーブ21の大径部23において管軸に直交方向に切断された通水管51及び外挿スリーブ21の断面形状を模式的に示しており、図9(d)、(e)、(f)は、それぞれ図9(a)、(b)、(c)の一点鎖線の円で囲まれた部分の拡大図である。
まず、図9(a)及び(d)は、通水管51に外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を外挿した後であって、移動スリーブ41を外挿スリーブ21の小径部22から大径部23に移動させる直前の状態を示す。図9(a)及び(d)において、通水管51の外周面と外挿スリーブ21の内周面との間には半径方向に僅かなクリアランスcが生じており、外挿スリーブ21のスリット28の幅は隙間s1となっている。ここで、図9(d)において、t1は移動スリーブ41による圧縮前の通水管51の接続端部52の厚さを示し、T1は同じく圧縮前の外挿スリーブ21の大径部23の厚さを示す。
この状態で、移動スリーブ41をテーパ面24を通過させ外挿スリーブ21の大径部23側に移動させていくと、その途中において、図9(b)及び(e)に示すように、外挿スリーブ21は外表部を押し潰されつつ移動スリーブ41の内周面によって内方に押圧されて縮径する。そして、外挿スリーブ21の内周面は通水管51の外周面に当接し、クリアランスcは消失する。この外挿スリーブ21の内周面が通水管51の外周面に当接した直後の状態においては、外挿スリーブ21のスリット28の隙間は縮径に伴い狭くなって隙間s2となるが、まだ完全には閉塞されていない状態にある。この状態においては、通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ21の大径部23はまだ圧縮されないので、通水管51の接続端部52及び外挿スリーブ21の大径部23の厚さは変化せず、それぞれt1、T1の大きさとなっている。したがって、この段階では、外挿スリーブ21の大径部23は移動スリーブ41によって押圧されても周方向には全く圧縮応力は生じないし、通水管51の大径部23にも圧縮応力は生じない。
次に、移動スリーブ41が更に移動し、先端部が接続具本体2の環状突出部10に当接して移動が完了し、外挿スリーブ21の大径部23上に位置すると、移動スリーブ41の更なる押圧により、外挿スリーブ21の大径部23及び通水管51の接続端部52は移動スリーブ41と接続具本体2の内挿筒部6とで挟圧され圧縮される。その結果、図9(c)及び(f)に示すように、通水管51の接続端部52の厚さは小さくなってt2になり、外挿スリーブ21の大径部23の厚さはT2になる。つまり、(t1−t2)+(T1−T2)は、(縮径前の外挿スリーブ21の外周面までの半径)−(移動スリーブ41の内周面までの半径)と等しくなる。それに伴い、外挿スリーブ21の大径部23及び通水管51の接続端部52とも図9(b)及び(e)の状態より更に縮径する。同時に、外挿スリーブ21のスリット28は、図9(c)及び(f)の状態において、スリット28の対向する両周縁によって完全に閉塞され、隙間sは消失する。その結果、外挿スリーブ21の大径部23には、半径方向に圧縮応力が生じるとともに、スリット28の対向する両周縁が当接する対向面には矢印で示す周方向の圧縮応力が発生する。同じく、通水管51の接続端部52も半径方向及び周方向に圧縮応力が発生する。これらの圧縮応力は移動スリーブ41を押し込む力によって発生し、これらの圧縮応力を合計した力は移動スリーブ41の押し込み力と等しい。
そこで、従来の接続具71の場合と比較してみると、従来の接続具71は、外挿スリーブ21にスリット28は形成されていない。即ち、従来の接続具71の外挿スリーブ21は、図9(a)及び(d)の隙間s1及び図9(b)及び(e)の隙間s2はゼロである。したがって、図9(a)から(b)に移行する縮径当初から、通水管51の接続部の当初の厚さt1及び外挿スリーブ21の大径部23の当初の厚さT1は圧縮されて小さくなる。つまり、従来の接続具71は、縮径当初から外挿スリーブ21に周方向の圧縮応力が発生する。したがって、全体の圧縮力は、本発明の接続具1に比べて、図9(a)から(b)への過程において従来の接続具71の外挿スリーブ21における周方向の圧縮応力が発生する分だけ大きいから、それに対応する分だけ、従来の接続具71の移動スリーブ41の押込みには大きい力が必要になると考えられる。逆に言えば、その分だけ、本発明の接続具1は、従来の接続具71と比較して、移動スリーブ41が移動するときに受ける抵抗は小さく、移動スリーブ41を押し込む力は軽減されると考えられる。
なお、本発明の外挿スリーブ21は、図9(b)及び(e)の段階において、大径部23に隙間s2が閉塞している場合もあり得る。この場合は、外挿スリーブ21の大径部23の隙間s2が閉塞された段階から縮径によって周方向に圧縮応力が発生することになる。しかし、いずれにしても、隙間s2が閉塞されるまでの間は、従来の接続具71とは異なって、縮径しても外挿スリーブ21の大径部23には圧縮応力は生じないのであるから、その分、移動スリーブ41が移動するときに受ける抵抗は小さくなり、移動スリーブ41を押し込むのに要する力も軽減されることに変わりはない。
次に、上記の接続具1の作用を説明する。
従来の接続具71の外挿スリーブ21は、前述のように、移動スリーブ41が押し込まれて移動することにより、外側から圧縮力を受けて縮径し、周方向及び半径方向に圧縮されてこれら両方向の圧縮応力を生ずる。このため、外挿スリーブ21はこれらの圧縮力により押し潰され、移動スリーブ41の移動によって前方に押し出される合成樹脂材の量も多い。したがって、通水管51を接続するには大きな押込み力が必要となる。しかし、本実施形態の外挿スリーブ21は、軸方向にスリット28が形成され、周方向に隙間sが存在するので、縮径しても、スリット28の隙間sが閉塞されるまでは、図9で述べたように、周方向には圧縮応力は生じない。したがって、周方向に圧縮応力が生じない分、移動スリーブ41を移動させるための押込力は軽減される。これにより、通水管51の接続に要する力を軽減できるから、接続作業を楽に行なうことができる。
また、外挿スリーブ21のスリット28は、外挿スリーブ21の縮径後、全周に至って通水管51の接続端部52の外周面に密接する幅に形成されているから、縮径が完了した時点では、外挿スリーブ21は、押し潰されつつ、内周面が全周に至って通水管51の接続端部52の外周面に密接し、通水管51の外周面を全周に至って挟圧する。これにより、縮径完了後においても外挿スリーブ21の周方向の一部にスリット28の隙間sが残存することによってその部分の挟持が不十分となり、通水管51との間の密接性が不十分となってその部分から水漏れを生ずる不具合を確実に防止することができる。ここで、縮径完了後、スリット28は、実質的に通水管51との密接性を確保でき、通水管51を確実に挟持できれば、僅かな隙間sの存在は許容される。しかし、理想的には、縮径完了後のスリット28は、隙間sが閉塞された後も更に外挿スリーブ21が押し潰され、通水管51及び外挿スリーブ21が強固に締付け挟持される完全な閉塞状態となるのが望ましい。
更に、接続具1は、外挿スリーブ21の端部が、両端とも、全周に至って環状に繋がっており、スリット28はその端部において相互に連結されている。このため、外挿スリーブ21は捩れに強く、全体の形状が安定化する。そして、端部形状が安定していることにより外挿スリーブ21を通水管51の接続端部52に外挿し易い。加えて、スリット28は外挿スリーブ21の大径部23の端部開口29まで形成されているとともに、大径部23における隣接するスリット28間の外壁部分は鍔部25の周縁25bにおいて全周に至って環状に繋がっているから、外挿スリーブ21全体の形状の安定化に加え、スリット28による機能を十分に発揮できる。
また、移動スリーブ41は外挿スリーブ21に対して小径部22側から外挿されるから、外挿スリーブ21に円滑に外挿することができる。
そして、外挿スリーブ21には小径部22が設けられていることにより、接続具1への接続が完了している通水管51に対して曲げようとする外力が加わったとき、この小径部22が設けられていない場合と比較して通水管51の急激な曲がりを抑えることができ、通水管51に折れ曲がりや亀裂が生ずるのを防止することができる。
加えて、接続具本体2と外挿スリーブ21と移動スリーブ41とが一体に組み付けられている場合は、直ちにかつそのまま外挿スリーブ21の内周面と接続具本体2の内挿筒部6の外周面との間の挿入空間Vに通水管51の接続端部52を挿入することができ、その後は、移動スリーブ41を軸方向に移動させるだけの作業で、通水管51を簡単に接続具1に接続できる。したがって、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を通水管51に外挿する手間が省け、作業性が向上する。また、これらの部材が別体に組み付けられている場合には、予め通水管51の接続端部52に外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を外挿した後に、接続具本体2の内挿筒部6に通水管51を外挿して接続することになるが、外挿スリーブ21の内径が通水管51の外径と略同一または僅かに大きいため、接続具本体2の内挿筒部6に外挿するまでの間に、何らかの拍子に外挿スリーブ21及び移動スリーブ41が抜け外れてしまう虞がある。このため、通水管51を接続具本体2の内挿筒部6に外挿するまでの間、通水管51とともに外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を保持している必要がある。しかし、これらの部材が一体に組み付けられている接続具1の場合は、通水管51を接続具本体2の内挿筒部6に外挿するまでの間、外挿スリーブ21及び移動スリーブ41を保持している必要がなく、通水管51は単に接続具1に挿入するだけで接続具本体2の内挿筒部6に外挿することができる。
なお、通水管51の内径は接続具本体2の内挿筒部6の外径と略同一の大きさに形成されているから、拡径工具等を使用することなく通水管51の接続端部52を接続具本体2の内挿筒部6に円滑かつ楽に外挿することができる。
ところで、上記実施形態の外挿スリーブ21のスリット28は、全長に至って同一幅に形成されているが、これに限られるものではなく、スリット28の幅は軸方向において相違していてもよい。例えば、移動スリーブ41の移動により外挿スリーブ21が圧縮され、縮径したときに、スリット28は軸方向の略中央部において隙間sが最も小さくなり、この部分が局部的に強く圧縮され閉塞される場合には、スリット28の幅は軸方向の略中央部において最も大きくし、軸方向の両端部に向かうに従って小さくなるようにして、外挿スリーブ21が圧縮され縮径したときに、軸方向の全体に至ってほぼ均一にスリット28の隙間sが閉塞されるようにすることも考えられる。
また、上記実施形態の外挿スリーブ21は、両端ともに全周に至って環状に繋がっているが、いずれか一方の端部或いは両端とも、環状に繋がっていないものとしてもよい。
更に、上記実施形態の外挿スリーブ21のスリット28は、大径部23と小径部22とに跨って双方に設けられ、大径部23においては、その端部開口29にまで延設されているが、これに限られるものではなく、大径部23のみに設けたものであってもよく、また、大径部23の端部開口29にまで延設していないものであってもよい。
そして、上記実施形態においては、移動スリーブ41の移動に伴って押し潰され、押し出された外挿スリーブ21の合成樹脂は、移動スリーブ41の内周面のテーパ面43との間の空間等に収容することにより、外挿スリーブ21と通水管51との当接面に侵入してその間の密着性が損なわれるのを回避するようにしているが、押し出された外挿スリーブ21を収容する専用の受容空間を更に別の箇所に設けてもよい。
なお、上記実施形態の移動スリーブ41は、金属材で形成されているが、これに限定されるものではなく、補強材等を充填した硬質樹脂材等で形成してもよい。
また、上記実施形態の接続具本体2は、図10に示すように、更に、内挿筒部6の環状リブ7から離間した位置に環状凹溝12を形成し、この環状凹溝12にOリング13を嵌着してもよい。この場合、通水管51の外径寸法のばらつきなどに対応して止水性を更に高めることができる。
更に、本発明において、通水管51は、内径が接続具本体2の内挿筒部6の外径と略同一に形成されているが、内径が接続具本体2の内挿筒部6の外径より小さく、拡径工具を使用して該内挿筒部6に外挿される通水管51にも適用されるのを妨げるものではない。
本発明の実施形態の通水管の接続具を示す平面図である。 図1のA−A切断線による断面図である。 図1の接続具本体を示し、(a)は一部破断正面図、(b)は右側面図である。 図1の外挿スリーブを示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は(b)のB−B切断線による断面図である。 図1の移動スリーブを示し、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C切断線による断面図である。 図1の接続具に通水管を接続する直前の状態を示す断面図である。 図1の接続具に通水管を接続した直後の状態を示す断面図である。 各構成部材が一体に組み付けられた図1の接続具に通水管を接続する直前の状態を示す断面図である。 図1の外挿スリーブ及び通水管が圧縮、挟持されるときの状態を模式的に示す説明図である。 図2の接続具の変形例を示す断面図である。 従来の通水管の接続具を示す断面図であり、(a)は通水管を接続する直前の状態、(b)は接続した直後の状態を示す。 従来の別の通水管の接続具を示す断面図であり、(a)は通水管を接続する直前の状態、(b)は接続した直後の状態を示す。
符号の説明
1 接続具
2 接続具本体
6 内挿筒部
21 外挿スリーブ
22 小径部
23 大径部
28 スリット
41 移動スリーブ
51 通水管
52 接続端部
V 挿入空間

Claims (4)

  1. 合成樹脂製の通水管を接続するための通水管の接続具であって、
    前記通水管の接続端部に内挿される内挿筒部を備えた接続具本体と、
    前記通水管の接続端部に外挿される合成樹脂製の外挿スリーブと、
    前記外挿スリーブに、該外挿スリーブ及び前記通水管の接続端部を押し潰すようにして外挿される移動スリーブとを備え、
    前記外挿スリーブは、外径が前記移動スリーブの内径より小さい小径部と、前記移動スリーブの内径より大きい大径部とを有するとともに、スリットが軸方向に形成されており、
    前記移動スリーブが前記外挿スリーブの小径部から大径部に移動して外挿され、前記通水管の接続端部及び該外挿スリーブの大径部が該移動スリーブの内周面と前記接続具本体の内挿筒部の外周面とで挟持されることにより、前記通水管が前記接続具本体に接続されることを特徴とする通水管の接続具。
  2. 前記外挿スリーブのスリットは、前記外挿スリーブの内周面が全周に至って前記通水管の接続端部の外周面に密接して該接続端部を挟持すべく、前記外挿スリーブが前記移動スリーブの外挿に伴って縮径した後に、完全にまたは僅かな隙間を残して閉塞される幅に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の通水管の接続具。
  3. 前記外挿スリーブの端部は、いずれも、全周に至って環状に繋がって形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通水管の接続具。
  4. 前記外挿スリーブは、該外挿スリーブの内周面と前記接続具本体の内挿筒部の外周面との間に前記通水管の接続端部が挿入される挿入空間が形成された状態で該接続具本体に一体に組み付けられているとともに、
    前記外挿スリーブに、前記移動スリーブが一体に組み付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通水管の接続具。
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