JP2014152747A - 容積型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸の軸方向力を支持するスラスト軸受の摺動面への給油を、負荷変動時等でも確実にスラスト軸受に給油することで、より信頼性の高い容積型圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉容器内に設けられた電動要素と、回転軸と、スクロール圧縮要素と、回転軸を回転支持する第1支持フレームと、回転軸の下方端部を回転支持する第2支持フレームと、潤滑油の貯油部を備え、回転軸を貫通して設けられた給油縦孔を介して潤滑油を各摺動部に送る容積型圧縮機において、第2支持フレームは、ジャーナル軸受とスラスト軸受を備え、貯油部の潤滑油を、給油縦孔から半径方向の第1給油横孔を経てジャーナル軸受または回転軸の摺動面に供給する第1給油通路と、第1給油通路を経てスラスト軸受と回転軸の摺動面に供給する第2給油通路を、スラスト軸受または回転軸端面の摺動面に開口して設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば空調・冷凍機等に搭載される容積型圧縮機に関するもので、さらに詳しくは、軸受摺動部の潤滑性能向上により、効率向上と信頼性向上を実現する容積型圧縮機に関するものである。
従来、空気調和装置等の冷凍サイクルの圧縮機として容積型圧縮機が用いられている。図4は、従来のスクロール型圧縮機の縦断面図を示すものである。その容積型圧縮機の代表的なスクロール型圧縮機1は、例えば図4に示される構成になっている(特許文献1)。両端が閉鎖された筒状の密閉容器2の内側には電動要素3とスクロール圧縮要素4とが内蔵されている。電動要素3は密閉容器2の内壁面側に固定されたステータ3aと、このステータ3aの内側に回転自在に支持されたロータ3bとからなり、このロータ3bには回転軸6が貫通し固定結合されている。この回転軸6の上方の端部はスクロール圧縮要素4の一部を構成する第1支持フレーム7に回転自在に支持されている。回転軸6の下方端部はロータ3bから突出されており、この下方の端部は第2支持フレーム10に回転自在に支持されている。そして、回転軸6の油吸込管9は密閉容器2の底部の貯油部2aの潤滑油8に没するように下方に延長されており、潤滑油8は回転軸6の回転に伴い油吸込管9内で回転して、生じた遠心力で、油吸込管9を上昇し、さらに回転軸6の軸方向に偏心貫通する給油縦孔12も上昇し上方の偏心軸受部14まで給油される。
第2支持フレーム10には、密閉容器2内に装着されて回転軸6のラジアル荷重を支持する副軸受(ジャーナル軸受)10a、軸受ブッシュ10bおよびスラスト荷重を支持するスラスト軸受10dを備え、フレーム支持部10cを介して密閉容器2に固定されている。また、回転軸6の回転に伴い貯油部2aの潤滑油8は油吸込管9の下端方吸込み口より吸入され、その潤滑油8は給油縦孔12を経て副軸受10aや第1支持フレーム7などの各摺動部に供給された後、密閉容器2の内側の隙間を経由して貯油部2aに戻ることによって再循環されるようになっている。
そして、第1支持フレーム7を貫通し支持された回転軸6の一端部には回転軸6の軸心から偏心した偏心軸(クランク部)13が形成されており、この偏心軸13には揺動スクロール4aが連接されている。この揺動スクロール4aは、円盤の一側面(後述する固定スクロール5aと反対側)の中央部に偏心軸13が接続されるボス状の偏心軸受部14が形成され、他方の側面(後述する固定スクロール5aと同じ側)には渦巻き形状のラップ4bが一体に形成されている。また、第1支持フレーム7には、固定スクロール5aが結合されている。この固定スクロール5aには揺動スクロール4aに対面する部分に渦巻き形状のラップ5bが形成され、中央部に両側面を貫通して設けた吐出ポート17が形成されている。そして、ラップ4b、5bとで形成された複数の圧縮室15は、吸入管16から密閉容器2の低圧空間2cに収容された低圧の冷媒ガスを外周部で吸込み、回転軸6の回転に伴い漸次中心に移動していくことで容積を縮小して冷媒ガスを圧縮し、圧縮された冷媒ガスは吐出ポート17から密閉容器2の高圧空間2bに吐出され、吐出管18から吐出される。
図5は、従来のスクロール型圧縮機の第2支持フレームの近傍の縦断面図を示すものである。図5に示すように、副軸受10aの内面側には軸受ブッシュ10bが圧入してあり、その内面は回転軸6の外周面と摺動している。回転軸6に給油縦孔12と連通して給油横孔21が半径方向に穿設され、さらに回転軸6の外周に給油横孔21と連通してジャーナル給油溝22が軸方向に伸びて設けられており、潤滑油8を給油縦孔12から軸受ブッ
シュ10bの摺動部へ供給する。ジャーナル給油溝22の上方は軸受ブッシュ10bより伸びて開口して、下方は軸受ブッシュ10b内で閉じている。この給油構成では、潤滑油8は図中の矢印a、b、cで示すように給油縦孔12から給油横孔21を通り(矢印b)を上方に流れて副軸受10aの摺動部を潤滑した後に上方(矢印c)に排出されるようになっている。軸受ブッシュ10bの下方にはスラスト軸受10dの周囲に通じた油溜空間23が設けられ、軸受ブッシュ10bの軸受隙間から下方の油溜空間23へ漏れ出た潤滑油は、油溜空間23に充満し停滞しない様に油排出孔24から下方の貯油部2aへ排出される(図中矢印d参照)。
しかし、この構成では油排出孔24は図の上方にのみ開口し、下方のスラスト軸受10dの給油は軸受ブッシュ10bと回転軸6の摺動面の隙間から漏れ出る潤滑油であり、十分な油量が確実に給油される必要があった。
そこで、スラスト軸受10dあるいは回転軸6のスラストの摺動面の給油量を十分確保し潤滑性能を良好とすることで、摺動損失の低減による性能向上、さらには、より潤滑条件の厳しい運転条件でも耐摩耗や耐焼付き性向上による信頼性向上を実現できる容積型圧縮機を提供する必要があった。
特開平11−182473号公報
本発明の目的は、回転軸の給油縦孔から連通しスラスト摺動面に開口した給油通路を設けてスラスト軸受へ確実に給油を可能とすることで、スラスト軸受での潤滑性能を向上させ、高効率で信頼性の高い容積型圧縮機を提供することである。
すなわち、前記課題を解決するために、本発明の容積型圧縮機は、密閉容器内に設けられた電動要素と、前記電動要素によって回転駆動される回転軸と、前記電動要素の上方に設置され前記回転軸を介して駆動される圧縮要素と、前記電動要素と前記圧縮要素の間に設置され前記密閉容器内に固着されて回転軸を回転支持する第1支持フレームと、前記密閉容器内に固着されて前記回転軸の下方端部を回転支持する第2支持フレームと、前記密閉容器の底部に潤滑油の貯油部を備え、前記回転軸の下方端面から前記回転軸を貫通して設けられた給油縦孔を介して前記潤滑油を各摺動部に送る容積型圧縮機であって、前記第2支持フレームは、前記回転軸のラジアル力を受けるジャーナル軸受とスラスト力を受けるスラスト軸受を備え、前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て、前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給し、前記油溜空間の潤滑油を前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたものである。
また、前記課題を解決するために、本発明の容積型圧縮機は、前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て前記ジャーナル軸受または前記回転軸の摺動面に開口して設けられジャーナル軸受の摺動面へ供給するジャーナル給油通路と、前記ジャーナル給油通路を経て前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給された潤滑油を、前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたものである。
また、前記課題を解決するために、本発明の容積型圧縮機は、前記スラスト軸受は、前
記ジャーナル軸受より下方の前記回転軸の下端面に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記スラスト軸受の摺動面に前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト軸受の摺動面に開口した前記スラスト給油通路内を中心部に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されるものである。
また、前記課題を解決するために、本発明の容積型圧縮機は、前記スラスト軸受は、前記ジャーナル軸受より上方の前記回転軸の段付部に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記段付部の回転軸側スラスト摺動面に開口して前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト給油通路内を中心部から外周に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されるものである。
本発明の容積型圧縮機によれば、回転軸の給油縦孔に連通した給油横穴を介してジャーナル軸受、スラスト軸受の摺動面に開口して設けた給油通路により両軸受摺動面に確実な給油を可能とするとともに、給油通路は簡便な構成で実現できるため、高効率で信頼性の高い容積型圧縮機を、高い生産性で安価に提供することができる。
本発明の実施の形態1における、第2支持フレームの近傍の縦断面図 本発明の実施の形態2における、第2支持フレームの近傍の縦断面図 本発明の実施の形態3における、第2支持フレームの近傍の縦断面図 従来のスクロール型圧縮機の縦断面図 従来のスクロール型圧縮機の第2支持フレームの近傍の縦断面図
第1の発明は、密閉容器内に設けられた電動要素と、前記電動要素によって回転駆動される回転軸と、前記電動要素の上方に設置され前記回転軸を介して駆動される圧縮要素と、
前記電動要素と前記圧縮要素の間に設置され前記密閉容器内に固着されて回転軸を回転支持する第1支持フレームと、前記密閉容器内に固着されて前記回転軸の下方端部を回転支持する第2支持フレームと、前記密閉容器の底部に潤滑油の貯油部を備え、前記回転軸の下方端面から前記回転軸を貫通して設けられた給油縦孔を介して前記潤滑油を各摺動部に送る容積型圧縮機であって、前記第2支持フレームは、前記回転軸のラジアル力を受けるジャーナル軸受とスラスト力を受けるスラスト軸受を備え、前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て、前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給し、前記油溜空間の潤滑油を前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたものである。
この構成によれば、潤滑油を供給する回転軸の給油縦孔から給油横孔を経てスラスト軸受の摺動部に開口したスラスト給油溝への給油経路を設けることで、より確実に十分な潤滑油をスラスト軸受に給油できる為、摺動部の損失が低減でき、摩耗や焼付きも防止できるため、効率および信頼性を向上できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て前記ジャーナル軸受または前記回転軸の摺動面に開口して設けられジャーナル軸受の摺動面へ供給するジャーナル給油通路と、前記ジャーナル給油通路を経て前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給された潤滑油を、前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたものである。
この構成によれば、回転軸の給油縦孔から、ジャーナル軸受、スラスト軸受の各軸受摺動面に開口したジャーナル給油経路とスラスト給油経路を順に連通して設けることで、両軸受に安定して確実に潤滑油を給油できる為、両摺動部の損失低減、さらに摩耗や焼き付も防止でき、効率向上および信頼性向上を実現できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記スラスト軸受は前記回転軸の下端面に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記スラスト軸受の摺動面に前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト軸受の摺動面に開口した前記スラスト給油通路内を中心部に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されるものである。
この構成によれば、スラスト給油通路は第2支持フレームに設置され、この場合はスラスト給油通路を流れる潤滑油には遠心力が作用しない為、スラスト軸受の外周から中央方向への流すことが容易にできるため、スラスト軸受が回転軸の下端部にあってスラスト軸受への給油が外周から中央方向への流す場合でも、問題なく十分な給油が可能となり、簡単な構成で安定して確実に潤滑油を給油できる為、摺動部の損失低減、さらに摩耗や焼き付も防止でき、効率向上および信頼性向上を実現できる。
第4の発明は、第1または第2の発明において、前記スラスト軸受は、前記ジャーナル軸受より上方の前記回転軸の段付き部に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記段付部の回転軸側スラスト摺動面に開口して前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト給油通路内を中心部から外周に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されるものである。
この構成によれば、ジャーナル軸受の上方で回転軸の段付部にスラスト軸受がありスラスト給油通路を回転軸側に摺動面に開口して設けているため、スラスト給通路内を中心側から外周側に流れる潤滑油には流れ方向に遠心力が作用し、より潤滑油を供給できる為、流れ方向に加速するため、摺動部の損失低減、さらに摩耗や焼き付も防止でき、効率向上および信頼性向上を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。尚、図示されていない部分は、図4の従来例の圧縮機と同等であるため説明を省略する。また、従来例の圧縮機と同等の機能を有する部分は、図4および図5と同じ符号を付け、説明を省略する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における、第2支持フレームの近傍の縦断面図を示すものである。
副軸受10aの内面側には軸受ブッシュ10bが圧入されてあり、その内面は回転軸6の外周面と摺動している。回転軸6に給油縦孔12と連通して給油横孔21が半径方向に穿設され、この給油横孔21を介して給油縦孔12と、回転軸6の外周に軸方向に伸びたジャーナル給油溝22と連通して設けられている。ジャーナル給油溝22の上方は軸受ブッシュ10bより伸びて低圧空間2cへ開口して、下方は軸受ブッシュ10b内で閉じている。
したがって、密閉容器2の底部の貯油部2aの潤滑油8は、スクロール型圧縮機1の運転中は回転軸6の回転により、油吸込管9の下方より給油縦孔12上方へ遠心ポンプの原理により吸上げられ、給油縦孔12を流れる潤滑油8の一部が、図中の矢印a、b、cで示すように給油縦孔12から給油横孔21を通り(矢印b)ジャーナル給油溝22を上方
に流れて軸受ブッシュ10bの摺動部を潤滑した後、ジャーナル給油溝22上方より排出(矢印c)された後、底部の貯油部2aに戻るようになっている。
一方、副軸受10a内側の軸受ブッシュ10bの下方には、スラスト軸受10dの周囲に通じた油溜空間23が設けられており、油溜空間23は回転軸6の半径方向に穿設された給油横孔25を介して給油縦孔12と連通されている。スラスト軸受10dには、回転軸6とスラスト軸受10dの摺動面に開口して回転軸6の半径方向に伸びたスラスト給油溝26が、油溜空間23連通して設けられており、油吸込管9とスラスト軸受10dの間の油排出通路27を介して低圧空間2cへ連通している。
したがって、貯油部2aから給油縦孔12を流れる潤滑油8の一部が、図中の矢印a、d、eで示すように、給油横孔25を通り(矢印d)油溜空間23に流れ込み、スラスト給油溝26の中を回転軸6の中心方向に流れながらスラスト軸受10dの摺動部を潤滑した後、油排出通路27を通じて貯油部2aへ排出(矢印e)されるようになっている。
前記形態によれば、スラスト軸受10dの摺動面に確実に潤滑油8が供給されるため、スラスト軸受10dと回転軸6のスラスト摺動部の良好な潤滑状態が確保され、スラスト摺動損失を抑えることができる。併せて、スラスト軸受10dと回転軸6のスラスト摺動部の摩耗や焼付き等の発生も抑制することできる。したがって、効率の向上と信頼性の向上を実現できる容積型圧縮機を提供できる。
尚、スラスト給油溝26は、回転軸6の端面のスラスト摺動面側に設ける事もできるが、スラスト給油溝26内の潤滑油8の流れ方向と逆方向に遠心力が作用するため、図1の形態のようにスラスト軸受10dの摺動面側に設けた方が、給油量を確保しやすく、より確実に安定してスラスト摺動面に給油が可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態2における、第2支持フレームの近傍の縦断面図を示すものである。
実施の形態2と実施の形態1との違いは、回転軸6の外周に軸方向に伸び設けられたジャーナル給油溝28の下方は軸受ブッシュ10bより伸びて油溜空間23に連通し、ジャーナル給油溝28の上方が軸受ブッシュ10b内で閉じている点である。また、油溜空間23と給油縦孔12を連通している給油横孔25(実施の形態1参照)を備えていない点である。
この給油構成は、密閉容器2の底部の貯油部2aの潤滑油8は、図2中の矢印a、b、cで示すように、スクロール型圧縮機1の運転中は回転軸6の回転により、油吸込管9の下方より給油縦孔12を介して上方へ遠心ポンプの原理により吸上げられる(矢印a)。その給油縦孔12を流れる潤滑油8の一部が、給油縦孔12から給油横孔21を通り(矢印b)、ジャーナル給油溝22を下方に流れて軸受ブッシュ10bの摺動部を潤滑した後、油溜空間23に流れ込み、スラスト給油溝26の中を回転軸6の中心方向に流れながらスラスト軸受10dの摺動部を潤滑した後、油排出通路27を通じて貯油部2aへ排出(矢印c)されるようになっている。
前記形態によれば、給油縦孔12から軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dへの給油経路が一経路となっているため、別経路となっている図1の実施の形態1の場合よりも、給油縦孔12から軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dへ流れる給油量を多く確保
できる。そして、軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dの摺動面に確実に潤滑油8が供給されるため、軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dの各々との回転軸6の摺動部で良好な潤滑状態が確保され、摺動部の摺動損失を抑えることができる。併せて、スラスト軸受10dと回転軸6のスラスト摺動部の摩耗や焼付き等の発生も抑制することできる。したがって、図1の実施の形態1よりもさらに効率の向上と信頼性の向上を実現できる容積型圧縮機を提供できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態3における、第2支持フレームの近傍の縦断面図を示すものである。
実施の形態1、2との違いは、スラスト軸受10dが軸受ブッシュ10bの上方にあり回転軸6に設けた段付部31の端面を、スラスト軸受10dでスラスト支持摺動する点である。
回転軸6の外周に軸方向に伸び設けられたジャーナル給油溝29は、その上方においては軸受ブッシュ10bより伸びてスラスト給油溝30に連通し、その下方においては軸受ブッシュ10b内で閉じている。またスラスト給油溝30は、回転軸6の段付部31側にスラスト摺動面に開口して半径方向に向かって設けられ、ジャーナル給油溝29と連通されている。
そして、密閉容器2の底部の貯油部2aの潤滑油8は、図3中の矢印a、b、cで示すように、まずスクロール型圧縮機1の回転軸6の回転により、油吸込管9の下方より給油縦孔12の上方へ遠心ポンプの原理により吸上げられる(矢印a)。
その給油縦孔12を流れる潤滑油8の一部が、給油縦孔12から給油横孔21を通り(矢印b)、ジャーナル給油溝29を上方に流れて軸受ブッシュ10bの摺動部を潤滑した後、スラスト給油溝30の中を回転軸6の中心から外周方向に流れながらスラスト軸受10dの摺動部を潤滑した後、スラスト給油溝30の出口から貯油部2aへ排出(矢印c)されるようになっている。
前記形態によれば、スラスト軸受10dが軸受ブッシュ10bより上方で回転軸6の段付部31の端面に設けられた場合も、給油縦孔12から軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dへの給油経路が一経路に構成できるため、別経路となっている図1の実施の形態1の場合よりも、給油縦孔12から軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dへ流れる給油量を多く確保できる。また、スラスト給油溝30を回転軸6の段付部31のスラスト端面側の摺動面側に設けたことで、スラスト給油溝30内の潤滑油8の流れ方向と同方向に遠心力が作用し、遠心ポンプの作用によりスラスト給油溝30を流れる給油量を確保しやすく、より確実に安定してスラスト摺動面に給油が可能となる。
すなわち、軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dの摺動面に確実に潤滑油8が供給されるため、軸受ブッシュ10bとスラスト軸受10dの各々との回転軸6の摺動部で良好な潤滑状態が確保され、摺動部の摺動損失を抑えることができる。併せて、スラスト軸受10dと回転軸6のスラスト摺動部の摩耗や焼付き等の発生も抑制することできる。したがって、さらに効率の向上と信頼性の向上を実現できる容積型圧縮機を提供できる。
尚、半径方向に伸びたスラスト給油溝30は、等幅の直線状に限らず、放射状、スパイラル状、ステップ状等でも、前記同様に効果を得られることはいうまでもない。特に、スパイラル状のスラスト給油溝30を設ける場合は、渦方向を回転軸6の回転に対し正逆を選定することで、スラスト給油溝30内の潤滑油8の流れと同方向に粘性力を作用させる
ことで給油量をより確保することができる。
例えば図3の場合は、摺動面側から見た渦巻きの回転方向(中心から外側に向かう回転方向)と回転軸6の回転方向を、逆方向となるように渦巻状のスラスト給油溝30を設けることで、外周方向に潤滑油を流す方向に粘性力を作用させ、給油量をより確保することができる。
一方の図1の場合は、摺動面側から見た渦巻きの回転方向(渦中心から外側に向かう回転方向)と回転軸6の回転方向を、同方向となるように渦巻状のスラスト給油溝30を設けることで、潤滑油が流れる回転軸6の中心方向に粘性力を作用させ、給油量をより確保することができる。
尚、図3のスラスト給油溝30は、スラスト軸受10dの端面のスラスト摺動面側に設けても、前記同様に効果を得られることはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかる容積型圧縮機は、回転軸の軸方向支持するスラスト軸受の潤滑性能を高め効率も向上、信頼性を向上ができるため、スクロール型圧縮機に限らず、広く空調・冷凍機等の容積型圧縮機にも適用できる。
1 スクロール型圧縮機
2 密閉容器
2a 貯油部
2b 高圧空間(吐出圧)
2c 低圧空間(吸入圧)
3 電動要素
3a ステータ
3b ロータ
4 スクロール圧縮要素
4a 揺動スクロール
4b ラップ
5a 固定スクロール
5b ラップ
6 回転軸
7 第1支持フレーム
8 潤滑油
9 油吸込管
10 第2支持フレーム
10a 副軸受
10b 軸受ブッシュ
10c フレーム支持部
10d スラスト軸受(スラストプレート)
12 給油縦孔
13 偏心軸
14 偏心軸受部
15 圧縮室
16 吸入管
17 吐出ポート
18 吐出管
21 給油横孔
22 ジャーナル給油溝
23 油溜空間
24 油排出孔
25 給油横孔
26、30 スラスト給油溝
28、29 ジャーナル給油溝
27 油排出通路
31 段付部

Claims (4)

  1. 密閉容器内に設けられた電動要素と、
    前記電動要素によって回転駆動される回転軸と、
    前記電動要素の上方に設置され前記回転軸を介して駆動される圧縮要素と、
    前記電動要素と前記圧縮要素の間に設置され前記密閉容器内に固着されて回転軸を回転支持する第1支持フレームと、
    前記密閉容器内に固着されて前記回転軸の下方端部を回転支持する第2支持フレームと、前記密閉容器の底部に潤滑油の貯油部を備え、
    前記回転軸の下方端面から前記回転軸を貫通して設けられた給油縦孔を介して前記潤滑油を各摺動部に送る容積型圧縮機であって、
    前記第2支持フレームは、前記回転軸のラジアル力を受けるジャーナル軸受とスラスト力を受けるスラスト軸受を備え、
    前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て、前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給し、前記油溜空間の潤滑油を前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたことを特徴とする容積型圧縮機。
  2. 前記貯油部の潤滑油を、前記給油縦孔から前記回転軸に設けた半径方向の給油横孔を経て前記ジャーナル軸受または前記回転軸の摺動面に開口して設けられジャーナル軸受の摺動面へ供給するジャーナル給油通路と、
    前記ジャーナル給油通路を経て前記スラスト軸受周辺の油溜空間に供給された潤滑油を、前記スラスト軸受と前記回転軸の摺動面に供給するスラスト給油通路を、前記スラスト軸受または前記回転軸端面の摺動面に開口して設けたことを特徴とする請求項1に記載の容積型圧縮機。
  3. 前記スラスト軸受は前記回転軸の下端面に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記スラスト軸受の摺動面に前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト軸受の摺動面に開口した前記スラスト給油通路を中心部に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されることを、特徴とする請求項1または2に記載の容積型圧縮機。
  4. 前記スラスト軸受は、前記ジャーナル軸受より上方の前記回転軸の段付部に設けられ、前記スラスト給油通路は、前記段付部の回転軸側スラスト摺動面に開口して前記回転軸の半径方向に向けて設けられ、前記スラスト給油通路を中心部から外周に向かって潤滑油が流れ、前記スラスト軸受に給油されることを、特徴とする請求項1または2に記載の容積型圧縮機。
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