WO2016170615A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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哲仁 ▲高▼井
英人 中尾
石園 文彦
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents

Abstract

密閉容器内での油濃度が低くなった条件下であっても、充分な量の油を揺動軸受へ供給することのできるスクロール圧縮機が望まれている。このスクロール圧縮機(100)は、密閉容器(1)と、固定スクロール(9)と、揺動スクロール(10)と、揺動軸受(13)と、スライダー(16)と、電動回転機械(7)の主軸(4)と、オイルポンプ(22)と、偏心軸部(4a)と、スライダー(16)の外周面(16b)の一部に形成された切り欠き部(16m)と、を備えて成り、切り欠き部(16m)は、一端側に形成された第1切り欠き部(16e)と、第1切り欠き部(16e)よりも軸心(C)方向に見た切り欠き断面積を大きくして他端側に形成された第2切り欠き部(16d)とから構成され、第1切り欠き部(16e)と第2切り欠き部(16d)との間に段部(16f)が設けられている。

Description

スクロール圧縮機
 この発明は、空調機や冷凍機等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、この種のスクロール圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内で固定された固定スクロールと、固定スクロールの中心に対して偏心した回転中心を有する揺動スクロールと、電動機を構成 するステータおよびロータと、電動機により回転駆動される主軸と、揺動スクロールを公転運動させるために揺動スクロールを支承するスライダーと、スライダー が主軸に対して偏心するように主軸の上部に設置されたスライダー装着軸である偏心軸部と、外部から密閉容器内に冷媒ガスを導入するための吸入管と、圧縮部で 圧縮された冷媒ガスを外部に吐出するための吐出管と、揺動スクロール、スラストプレート、オルダムリングおよび主軸を支承し固定スクロールに対してボルト等で固定されたフレームと、圧縮部の下部で主軸を回転自在に支えるサブフレームと、密閉容器内の底部に溜まった油を主軸内の給油通路を通してスライダーまで吸い上げる容積形のオイルポンプと、を有している。上記スライダーの外周部には、軸受負荷に対して反対方向で且つ軸方向に油を流すためのスリットが設けられている。これにより、オイルポンプによってスライダーまで吸い上げられた油がスライダー外周部のスリットを通って軸方向上から下に流れることで、スライダー外周部と揺動軸受との摺動部に油が供給されるようになっている。
特開2012-189003号公報
前述したように、従来のスクロール圧縮機におけるスライダーの外周部には、軸受負荷に対して反対方向で且つ軸方向に断面形状が一様なスリットが設けられているが、油が多量の冷媒により希釈されて油濃度が低くなったような条件下では、軸受の摺動摩擦が上昇しやすいことから、潤滑性が悪化し電流値が上昇することがある。そのような場合、油の粘性が低いために、スリット内を流れる油の流速が速くなり、揺動軸受の摺動部へ油が供給されにくくなるという問題が生じる。
 この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、密閉容器内での油濃度が低くなった条件下であっても、充分な量の油を揺動軸受へ供給することのできるスクロール圧縮機を得ることを目的としている。
この発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に固定配備された固定スクロールと、固定スクロールに対し旋回揺動して固定スクロールとの間で圧縮室を形成する揺動スクロールと、揺動スクロールにおいて固定スクロールと対向する面とは反対側の面に立設された円筒状の揺動軸受と、揺動軸受の筒穴内に装入されて摺動自在に支持されるとともに長穴状の軸受穴を有する筒状のスライダーと、密閉容器内に配備された電動機のロータに固定されていて軸心方向に貫通した油穴を有する回転駆動軸と、回転駆動軸の一端面に連結されていて密閉容器内の潤滑油を油穴に汲み上げるオイルポンプと、回転駆動軸の他端面における回転駆動軸の軸心から偏心した位置に形成されていてスライダーの軸受穴に装入されて摺動自在に支持されるとともに回転駆動軸からの油穴を有する偏心軸部と、スライダーの外周面の一部を筒心方向に沿って切り欠いて形成された切り欠き部と、を備えて成り、切り欠き部は、一端側に形成された第1切り欠き部と、第1切り欠き部よりも軸心方向に見た切り欠き断面積を大きくして他端側に形成された第2切り欠き部とから構成され、第1切り欠き部と第2切り欠き部との間に、段部が設けられているものである。
この発明のスクロール圧縮機は、スライダーの切り欠き部が、一端側の第1切り欠き部と、第1切り欠き部より切り欠き断面積が大きな他端側の第2切り欠き部とから構成され、第1切り欠き部と第2切り欠き部との間に段部が設けられているので、油がスライダーの他端側の端面から切り欠き部を通って一端側へ流れる際の流路面積は、段部よりも他端側の第2切り欠き部では広く、段部よりも一端側の第1切り欠き部では狭い。従って、段部の他端側に在る第2切り欠き部内に存在する油の量は、第1切り欠き部内よりも多くなる。因みに、油濃度が低い条件下では油の粘性が低くなっているため、スライダーの切り欠き部を流れる油の流量は、切り欠き断面積(=流路面積)が小さな第1切り欠き部によって決まる。従って、流路面積が大きい第2切り欠き部は、流路面積が小さい第1切り欠き部よりも油の流速を遅くすることができる。これにより、流速の遅い第2切り欠き部は、揺動軸受等から成る摺動部に油を引き込みやすくすることができる。また、第2切り欠き部内に存在する油の量が多くなるため、摺動部への給油量を増加し得るという効果も有する。
この発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図である。 この発明の実施の形態1におけるスライダーと揺動軸受を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側断面図である。 この発明の実施の形態1における偏心軸部およびスライダーを示す縦断面図である。 この発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機のスライダーの外観図である。 この発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮機のスライダーの外観図である。 この発明の実施の形態4におけるスクロール圧縮機のスライダーの外観図である。 この発明の実施の形態5におけるスクロール圧縮機のスライダーを示す図であって、(a)は外観図、(b)は側断面図である。
実施の形態1.
 図1はこの発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図を示している。
図において、スクロール圧縮機100は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。このスクロール圧縮機100は、固定スクロール9および揺動スクロール10等からなる圧縮部と、電動回転機械7等からなる駆動部と、を備えている。これらの圧縮部および駆動部は密閉容器1内に収納されている。この密閉容器1は、中間部容器1aの上部および下部に、上部容器1cおよび下部容器1bが密封状に連結された容器である。下部容器1b内は、潤滑油を貯留する油溜め23となっている。中間部容器1aには、冷媒ガスを吸入するための吸入管24が接続されている。上部容器1cには、冷媒ガスを吐出するための吐出管25が接続されている。
 圧縮部は、密閉容器1内に固定配備された固定スクロール9、固定スクロール9に対し旋回揺動して固定スクロール9との間で圧縮室26を形成する揺動スクロール10、およびこれらを支持するフレーム11等で構成されている。揺動スクロール10は下側に、固定スクロール9は上側に配置されるようになっている。また、揺動スクロール10とフレーム11との間には、揺動スクロール10を支承するスラストプレート14が配備されている。すなわち、揺動スクロール10とスラストプレート14が潤滑油を介して密着することにより、スラスト軸受を構成している。
 固定スクロール9には、一方の面に立設された渦巻状突起であるラップ部9aが形成されている。また、揺動スクロール10にも、一方の面に立設されていてラップ部9aと実質的に同一形状の渦巻状突起であるラップ部10aが形成されている。揺動スクロール10および固定スクロール9は、ラップ部10aとラップ部9aとが互いに組み合わされた状態で密閉容器1内に配備されている。揺動スクロール10および固定スクロール9が組み合わされた状態では、ラップ部9aとラップ部10aの巻方向が互いに逆となる。そして、ラップ部10aとラップ部9aとの間に、相対的に容積が変化する圧縮室26が形成される。固定スクロール9および揺動スクロール10には、ラップ部9aおよびラップ部10aの先端面からの冷媒漏れを低減するため、ラップ部9aおよびラップ部10aの先端面にシール27,28が配設されている。
 固定スクロール9は、フレーム11に図示省略のボルト等によって固定されている。固定スクロール9の中央部には、圧縮されて高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出ポート9bが形成されている。そして、圧縮されて高圧となった冷媒ガスは、固定スクロール9の上部に設けられている吐出空間33に排出されるようになっている。揺動スクロール10は、自転運動を阻止するためのオルダムリング15により、固定スクロール9に対して自転運動することなく公転旋回運動(揺動運動)を行うようになっている。また、揺動スクロール10のラップ部10a形成面とは反対側の下面(=スラスト面)10bの略中心部には、中空円筒形状の揺動軸受13が形成されている。この揺動軸受13には、その筒穴13a内に装入されて摺動自在に支持されるとともに長穴状の軸受穴16jを有する筒状のスライダー16が回転自在に配備されている。このスライダー16の軸受穴16j(図3)には、主軸4の他端面4eに形成された偏芯軸部4aが挿入されている。偏心軸部4aは、主軸4の他端面4eにおける主軸4の軸心Cから偏心した位置に形成されていて、スライダー16の軸受穴16jに装入されて摺動自在に支持されるとともに主軸4からつながっている油4c穴を有している。揺動軸受13の内周部とスライダー16の外周面16bとが潤滑油を介して密着することにより、揺動軸受部を構成している。
図2はスライダー16と揺動軸受13の平面図と側断面図を示している。図3は偏心軸部4aおよびスライダー16の縦断面図を示している。スライダー16の軸受穴16jの内周面と偏心軸部4aとの間には、スライダープレート16aが配備される。そして、偏心軸部4aの外周面において、スライダープレート16aと対向する負荷面には、径方向外向きに膨出してスライダープレート16aと接するクラウニング部4dが形成されている。このクラウニング部4dは、縦断面において円弧状である。
スライダー16の外周面16bの一部には、軸受負荷に対して反対方向で且つ軸方向に油を流すための切り欠き部16mが形成されている。これにより、容積形のオイルポンプ22によってスライダー16まで吸い上げられた油が切り欠き部16mを通って軸方向の上から下に流れることで、スライダー16の外周面16bと揺動軸受13等から成る摺動部に油が供給されるようになっている。
特に、スライダー16の段部16fは、スライダープレート16aとクラウニング部4dとの接触面34よりもスライダー16の他端側の端面16cから遠い位置に形成されている。すなわち、この実施形態では、スライダー16の段部16fはスライダープレート16aとクラウニング部4dとの接触面34よりも低い位置に配置されている。尚、図3中の符号で、16gは第1切り欠き部16eの壁面、16hは第2切り欠き部16dの壁面である。
 既述した駆動部は、回転駆動軸である主軸4、主軸4に固定されたロータ3およびステータ2等で構成されている。ロータ3は、ステータ2への通電が開始することにより回転駆動し、主軸4を回転させるようになっている。すなわち、ステータ2およびロータ3で電動回転機械(=電動機)7を構成している。
 主軸4は、密閉容器1内に配備された電動回転機械7のロータ3に固定されていて軸心C方向に貫通した油穴4cを有しており、ロータ3の回転に伴なって回転し揺動スクロール10を旋回させるようになっている。この主軸4の上部(偏芯軸部4aの近傍)は、フレーム11に設けられた主軸受12によって支持されている。この主軸受12と主軸4との間には、主軸4を円滑に回転運動させるためのスリーブ17が設けられている。一方、主軸4の下部は、ボールベアリング21によって回転自在に支持されている。このボールベアリング21は、密閉容器1の下部に設けられたサブフレーム20の中央部に形成された軸受収納部20aに圧入固定されている。また、サブフレーム20には、容積型のオイルポンプ22が設けられている。このオイルポンプ22に回転力を伝達するポンプ軸4bは、主軸4の一端面に一体に形成されている。油溜め23内からオイルポンプ22で吸引された潤滑油は、主軸4の内部に形成されている油穴4c等を通って各摺動部に送られるようになっている。尚、図1中の符号で、11aは排油パイプ、18は第1バランサ、19は第2バランサ、8は第2バランサカバーである。
 続いて、冷媒圧縮機100の動作について説明する。
上記のように構成されたスクロール圧縮機100においては、電動回転機械7に電圧が印加されると、ステータ2の電線部に電流が流れ磁界が発生する。この磁界はロータ3を回転させるように働き、ロータ3と共に主軸4が回転駆動される。主軸4が回転すると、偏芯軸部4aを介してスライダー16も揺動軸受13内で回転する。そして、オルダムリング15により自転を抑制された揺動スクロール10は揺動運動を行う。これにより、冷媒ガスの一部はフレーム11の吸入ポート(図示せず)を介して圧縮室26内へ流れ、吸入過程が開始される。また、冷媒ガスの残りの一部は、ステータ2の鋼板の切り欠きを通って、電動回転機械7と潤滑油を冷却する。
 圧縮室26は、揺動スクロール10の揺動運動により揺動スクロール10の中心へ移動し、さらに体積を縮小される。この工程により、圧縮室26に吸入された冷媒ガスは圧縮される。このとき、圧縮される冷媒ガスにより固定スクロール9と揺動スクロール10には軸方向に離れようとする荷重が働くが、この荷重はスラストプレート14(スラスト軸受)で支持される。圧縮された冷媒は、固定スクロール9の吐出ポート9bを通り、吐出ポート9bを閉止していた吐出弁29を押し開けて吐出空間33に流入する。そして、吐出管25を介して密閉容器1から吐出される。
以上に説明したスクロール圧縮機100において、図2と図3にも示すように、スライダー16の外周面16bに、その外周面16bの一部を筒心C方向に沿って切り欠いた切り欠き部16mが形成されている。この切り欠き部16mは、一端側に形成された第1切り欠き部16eと、第1切り欠き部16eよりも軸心C方向に見た切り欠き断面積を大きくして他端側に形成された第2切り欠き部16dと、第1切り欠き部16eと第2切り欠き部16dの間に形成された段部16fと、から構成されている。
すなわち、段部16fよりも上に位置する第2切り欠き部16dでは切り欠き断面積が広く、段部よりも下に位置する第1切り欠き部16eでは切り欠き断面積が狭くなっている。それにより、偏心軸部4aの油穴4cから流れ出てスライダー16の端面16cに溢れ出た油が切り欠き部16mを通って下へ流れる際の流路面積は、第2切り欠き部16dのほうが広く、段部16fよりも下の第1切り欠き部16eは狭くなっている。
上記した構成のスクロール圧縮機100において、油濃度が低い条件下では油の粘性が低いため、スライダー16の切り欠き部16mを流れる油の流量は、切り欠き断面積が小さな第1切り欠き部16eの流路面積によって決まる。よって、段部16fよりも上に位置して流路面積が大きい第2切り欠き部16dでは、段部16fから下に位置して流路面積の狭い第1切り欠き部16eよりも油の流下速度が小さくなる。第1切り欠き部16eに対し第2切り欠き部16dでは油流速が遅いため、流速の遅い第2切り欠き部16dにより揺動軸受13等の摺動部に多量の油を引き込むことができる。また、第2切り欠き部16dは流路が広いため、第2切り欠き部16d内に存在する油の量自体が増加することとなり、摺動部への給油量を増加させることができる。
偏心軸部4aのクラウニング部4dとスライダープレート16aとは、面接触する接触面34(図3参照)が存在し、この接触面34の範囲内で軸受負荷が最も大きくなる。それに対し、スライダー16の切り欠き部16mの段部16fの高さ方向の位置は、偏心軸部4aのクラウニング部4dがスライダープレート16aと面接触する範囲より下にあるので、段部16fよりも上に位置する接触面34にいっそう多くの油を供給することができる。
ところで、上記の実施形態1では、スライダー16における第1切り欠き部16eの壁面16hと、第2切り欠き部16dの壁面16gに関して、主軸4の軸心C方向に見た形状を限定していない。但し、例えば、図4に示すスライダー16Aのように、第1切り欠き部16eの壁面16hAと、第2切り欠き部16dの壁面16gAを、主軸4の軸心C方向に見て、外周面16bに対し直線状の弦となる形状にしたものでも構わない。壁面16hAと壁面16gAとの間は段部16fAとなっている。
あるいは、図5に示すスライダー16Bのように、第2切り欠き部16dの壁面16gBを、主軸4の軸心C方向に見て、外周面16bに対しV字状に形成したものでもよい。壁面16gBと直線状の壁面16hBとの間は、三角形状の段部16fBとなっている。
 更には、図6に示すスライダー16Cのように、第2切り欠き部16dの壁面16gCを、主軸4の軸心C方向に見て、外周面16bに対し円弧状に形成したものでもよい。壁面16gCと直線状の壁面16hCとの間は、半円形状の段部16fCとなっている。
以上の図4~6で示した種々の形態のスライダー16A,16B,16Cに関していえば、要は、切り欠き部16mの途中に段部16fA,16fB,16fCを設けることにより、これらの段部16fA,16fB,16fCの上下において流路面積を変え、流路面積の大きな上側の第2切り欠き部16dで流速を遅くするとともに油を多く存在させて摺動部への給油量を増加させるようにしているのである。
一方、図7に示すスライダー16Dのように、周堤部16kを備えたスクロール圧縮機も本発明に含まれる。このスクロール圧縮機では、スライダー16Dの他端側の端面16cにおける第2切り欠き部16dを除く外周縁に、端面16cから上向きに突出した周堤部16kが形成されている。また、第1切り欠き部4eの切り欠き断面積と第2切り欠き部4dの切り欠き断面積が、スライダー16の他端側にある端面16cから一端側にある底面に向かって小さくなるように、第1切り欠き部4eの壁面16hDと第2切り欠き部4dの壁面16gDはそれぞれ傾斜して形成されている。
このスライダー16Dを用いたスクロール圧縮機によれば、スライダー16Dの端面16cに周堤部16kが設けられているので、偏心軸部4aの油穴4cからスライダー16Dの端面16cに流れ出た油は、周堤部16k内に滞留したのち、第2切り欠き部16dに集中して流れ落ちる。従って、第2切り欠き部16d内を常に多量の油で満たすことができ、摺動部への給油量を更に増やすことができる。また、第1切り欠き部16eの壁面16hDと第2切り欠き部16dの壁面16gDが傾斜しているので、個々の第1切り欠き部16e内や第2切り欠き部16d内においても、他端側の端面16cに近づくほど流路面積が大きくなり油流速が緩やかになるので、摺動部への油供給量を漸次的に増やすことができる。
1 密閉容器、1a 中間部容器、1b 下部容器、1c 上部容器、2 ステータ、3 ロータ、4 主軸(回転駆動軸)、4a 偏心軸部、4b ポンプ軸、4c 油穴、4d クラウニング部、4e 他端面、7 電動回転機械(電動機)、8 第2バランサカバー、9 固定スクロール、9a ラップ部、9b 吐出ポート、10 揺動スクロール、10a ラップ部、10b 下面、11 フレーム、11a 排油パイプ、12 主軸受、13 揺動軸受、13a 筒穴、14 スラストプレート、15 オルダムリング、16,16A,16B,16C,16D スライダー、16a スライダープレート、16b 外周面、16c 端面、16d 第2切り欠き部、16e 第2切り欠き部、16f,16fA,16fB,16fC,16fD 段部、16g,16gA,16gB,16gC,16gD 壁面、16h,16hA,16hB,16hC,16hD 壁面、16j 軸受穴、16k 周堤部、16m 切り欠き部、17 スリーブ、18 第1バランサ、19 第2バランサ、20 サブフレーム、20a 軸受収納部、21 ボールベアリング、22 オイルポンプ、23 油溜め、24 吸入管、25 吐出管、26 圧縮室、27 シール、28 シール、29 吐出弁、33 吐出空間、34 接触面、100 スクロール圧縮機、C 軸心。

Claims (5)

  1. 密閉容器と、前記密閉容器内に固定配備された固定スクロールと、前記固定スクロールに対し旋回揺動して前記固定スクロールとの間で圧縮室を形成する揺動スクロールと、前記揺動スクロールにおいて前記固定スクロールと対向する面とは反対側の面に立設された円筒状の揺動軸受と、前記揺動軸受の筒穴内に装入されて摺動自在に支持されるとともに長穴状の軸受穴を有する筒状のスライダーと、前記密閉容器内に配備された電動機のロータに固定されていて軸心方向に貫通した油穴を有する回転駆動軸と、前記回転駆動軸の一端面に連結されていて前記密閉容器内の潤滑油を前記油穴に汲み上げるオイルポンプと、前記回転駆動軸の他端面における前記回転駆動軸の軸心から偏心した位置に形成されていて前記スライダーの軸受穴に装入されて摺動自在に支持されるとともに前記回転駆動軸からの油穴を有する偏心軸部と、前記スライダーの外周面の一部を筒心方向に沿って切り欠いて形成された切り欠き部と、を備えて成り、
    前記切り欠き部は、一端側に形成された第1切り欠き部と、前記第1切り欠き部よりも軸心方向に見た切り欠き断面積を大きくして他端側に形成された第2切り欠き部とから構成され、前記第1切り欠き部と前記第2切り欠き部との間に、段部が設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 第1切り欠き部の切り欠き断面積または第2切り欠き部の切り欠き断面積が、スライダーの他端側から一端側に向かって小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. スライダーの軸受穴の内周面と偏心軸部の外周面との間に配備されるスライダープレートと、前記スライダープレートと対向する前記偏心軸部の外周面から径方向外向きに膨出して前記スライダープレートと接するクラウニング部と、を備えて成り、
    前記スライダーの段部が、前記スライダープレートと前記クラウニング部との接触面よりも前記スライダーの他端側の端面から遠い位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. スライダーの切り欠き部の壁面が、回転駆動軸の軸心方向に見て、直線状、V字状または円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  5. スライダーの他端側の端面における第2切り欠き部を除く外周縁に、周堤部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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