JP2015042858A - 密閉型スクロール圧縮機 - Google Patents

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克哉 大橋
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Abstract

【課題】電動機部における磁気吸引力の変動を抑制して、スクロール圧縮機の効率向上と振動低減を図る。【解決手段】密閉型スクロール圧縮機は、密閉容器1内に、圧縮機部と電動機部を収納し、前記圧縮機部は固定スクロール5と旋回スクロール6とを噛み合わせ、旋回スクロールの自転を防止して旋回運動させ、吸入口10から吸入した作動ガスを圧縮して吐出口から吐出するように構成されている。また、前記電動機部により回転される回転軸14のスラスト方向に発生した荷重を受けるために、旋回スクロールの軸支持部6c内の偏心ピン部14bに対向する面に設けられたスラスト受け42と、フレーム7側に設けられたスラスト軸受41を備え、スラスト受けと偏心ピン部との隙間をL、偏心ピン部の軸径をdとしたとき、偏心ピン部軸径に対する軸方向隙間「L/d」が「0〜1.0?10−2」となる範囲で運転されるように構成している。【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍・空調機器などに使用される密閉型スクロール圧縮機に関する。
密閉型スクロール圧縮機は、冷凍・空調機器用の圧縮機として様々な分野で広く活用されており、他の方式の圧縮機に比べて高効率、高信頼性、静音などの優位性を備えている。
従来の密閉型スクロール圧縮機としては、例えば特許文献1(特開2004−293531号公報)に記載されているものがある。
この特許文献1のものは、密閉容器内に、圧縮機部と電動機部を収納し、前記圧縮機部は円板状鏡板に渦巻状のラップを直立させた固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にして噛み合わせ、前記旋回スクロールの背面に設けた軸支持部に、前記電動機部により回転される回転軸の偏心ピン部を係合した構成としている。そして、旋回スクロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運動させることにより、固定スクロールの外周部に開口する吸入口から作動ガスを吸入し、前記両スクロールにより形成される圧縮室を中心に移動させて容積を減少させながら前記作動ガスを圧縮して吐出口から吐出するように構成されている。
また、前記回転軸のスラスト方向に発生した荷重を受けるために、前記旋回スクロールの背面に設けた前記軸支持部内の前記偏心ピン部に対向する面にはスラスト受けが設けられており、更に前記回転軸を支持する主軸受を設けているフレーム側にはスラスト軸受が設けられている。前記スラスト受けは前記回転軸が上方に移動したときの荷重を受け、前記スラスト軸受は前記回転軸が下方に移動したときの荷重を受けるように構成されている。
前記回転軸には、密閉容器内下部に溜められた潤滑油を、前記偏心ピン部の上端面に導くための軸方向の給油穴が形成されており、前記偏心ピン部の上端面に導かれた潤滑油は前記軸支持部内に設けられている旋回軸受などを潤滑後、前記主軸受やスラスト軸受、前記旋回スクロールの自転を防止するためのオルダムリングなどを潤滑するように構成されている。
特開2004−293531号公報
上記特許文献1に示すような密閉型スクロール圧縮機において、回転軸方向であるスラスト方向に発生した荷重を受けるために、前述したように、前記スラスト受けと前記スラスト軸受が設けられており、前記スラスト受けは、回転軸が最も上方に移動した時に、旋回スクロールの軸支持部端面を前記回転軸に形成されているつば部端面(回転軸端部)と接触させないように、偏心ピン部の端部を受ける構成となっている。即ち、前記旋回スクロールの軸支持部下端面と前記回転軸のつば部端面との間に形成される軸方向隙間は、前記スラスト受けと前記回転軸の偏心ピン部端面との間に形成される軸方向隙間よりも常に大きくなるように構成されている。
ところで、密閉型スクロール圧縮機を構成している前記電動機部は、密閉容器に固定された固定子と、回転軸に固定された回転子により構成されているが、圧縮機の運転中は、固定子と回転子間には、互いを引っ張り合う磁気吸引力が発生している。前記固定子を構成している鋼板部の軸方向中心と、前記回転子を構成している鋼板部の軸方向中心とのズレ量(軸方向ズレ量)が小さいほど、軸方向の磁気吸引力は小さくなり、逆にこの軸方向ズレ量が増加するほど軸方向の磁気吸引力は増大する。
前記固定子と前記回転子間の前記軸方向ズレ量は、前記スラスト受けと前記偏心ピン部端面との間に形成される軸方向隙間の変動に応じて変動するから、これに伴い前記磁気吸引力も変動する。この電動機部における磁気吸引力の変動により、スクロール圧縮機の効率を低下させ、消費電力を増大させる要因となる。また、前記磁気吸引力の変動はスクロール圧縮機の振動を大きくし、信頼性低下を招くと共に、騒音増大の要因ともなる。
従来の密閉型スクロール圧縮機では前記固定子と前記回転子間の前記軸方向ズレ量の変動により、電動機部の効率を一定に保つことができず、効率低下を引き起こすことや、スクロール圧縮機の振動を大きくすることに対する配慮がなかった。
また、従来の密閉型スクロール圧縮機では、前記スラスト受けは突起部状に形成され、回転軸の前記偏心ピン部と前記スラスト受けが接触した時に給油経路を閉塞させないように、前記スラスト受けの中央部に凹部を設けている。しかし、前記偏心ピン部と前記スラスト受けとの接触時には、前記凹部は前記偏心ピン部端面で塞がれてしまい、前記旋回軸受、などへの給油が不十分になることに対する配慮もない。
本発明の目的は、電動機部における磁気吸引力の変動を抑制して、スクロール圧縮機の効率向上を図り、振動低減も図ることのできる密閉型スクロール圧縮機を得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、密閉容器内に、圧縮機部と電動機部を収納し、前記圧縮機部は鏡板に渦巻状のラップを直立させた固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にして噛み合わせ、旋回スクロールの背面に設けた軸支持部に、前記電動機部により回転される回転軸の偏心ピン部を係合し、旋回スクロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運動させ、固定スクロールの外周部に設けた吸入口から作動ガスを吸入し、前記両スクロールにより形成される圧縮室を中心に移動させてその容積を減少させながら前記作動ガスを圧縮して吐出口から吐出するように構成している密閉型スクロール圧縮機であって、前記回転軸のスラスト方向に発生した荷重を受けるために、前記旋回スクロールの背面に設けた軸支持部内の前記偏心ピン部に対向する面に設けられたスラスト受けと、前記回転軸を支持する主軸受を設けているフレーム側に設けられたスラスト軸受を備え、前記スラスト受けと前記偏心ピン部との隙間をL、前記偏心ピン部の軸径をdとしたとき、この偏心ピン部軸径に対する前記軸方向隙間「L/d」が「0〜1.0×10−2」となる範囲で運転されるように構成していることを特徴とする。
本発明によれば、電動機部における磁気吸引力の変動を抑制することができるので、スクロール圧縮機の効率向上を図ることができると共に、振動低減も図ることのできる密閉型スクロール圧縮機を得ることができる効果がある。
本発明の密閉型スクロール圧縮機の実施例1を示す縦断面図である。 図1に示す偏心ピン部周辺を拡大して示す要部拡大断面図である。 固定子と回転子の軸方向ズレ量xに対する軸方向の磁気吸引力Fの関係を説明する線図である。 図1、図2に示す旋回スクロールの構成を説明する断面図(図5のQ−Q線矢視断面図)である。 図4に示す旋回スクロールの底面図である。 図1、図2に示す旋回スクロールの他の例を説明する断面図(図7のR−R矢視断面図)である。 図6に示す旋回スクロールの底面図である。
以下、本発明の密閉型スクロール圧縮機の実施例を図面に基づき説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
本発明の密閉型スクロール圧縮機の実施例1を図1〜図5により説明する。図1は本実施例の密閉型スクロール圧縮機を示す縦断面図、図2は図1に示す偏心ピン部周辺を拡大して示す要部拡大断面図、図3は固定子と回転子の軸方向ズレ量xに対する軸方向の磁気吸引力Fの関係を説明する線図、図4は図1,図2に示す旋回スクロールの構成を説明する断面図、図5は図4に示す旋回スクロールの底面図である。
まず、図1により、本実施例の密閉型スクロール圧縮機の全体構成を説明する。密閉型スクロール圧縮機100は、縦長の密閉容器1の中に、圧縮機部2と電動機部3を上下に配置して収納している。前記密閉容器1は、上蓋1a、筒状の胴部1b及び底部1cにより構成されている。
前記圧縮機部2は、円板状の鏡板に渦巻状のラップを直立させた固定スクロール5と旋回スクロール6とを、ラップを互いに内側にして噛み合わせて圧縮室(密閉空間)8を形成し、前記旋回スクロール6を自転することなく前記固定スクロール5に対して旋回運動させる。これにより、固定スクロール5の外周部に設けた吸入口10から作動ガス(冷媒ガスなど)を吸入室5fに吸入し、前記両スクロールにより形成される前記圧縮室8を中心に移動させてその容積を減少させながら前記作動ガスを圧縮して、前記固定スクロール5の中心に設けた吐出口11から吐出室4に吐出するように構成されている。
前記固定スクロール5は、円板状の鏡板5aと、これに直立したインボリュート曲線或いはこれに近似する曲線で形成されたラップ5bを備えると共に、外周部に設けた前記吸入口10及び中心部に設けた前記吐出口11等を有している。
なお、前記固定スクロール5の前記吸入口10には吸入管17が接続されており、また前記固定スクロール5と前記吸入管17との間には高圧部と低圧部とをシールするOリング53が設けられている。
前記旋回スクロール6は、円板状の鏡板6aと、これに直立し、前記固定スクロール5のラップ5bと噛み合うように形成されたラップ6bを備えると共に、前記鏡板6aの反ラップ側の中央にはボス形状(凹形状)の軸支持部6cが形成されている。また、この軸支持部6c内には旋回軸受32が設けられている。
前記電動機部3は、固定子3aと回転子3bを備え、前記固定子3aは前記密閉容器1の胴部1bに固定され、前記回転子3bは前記回転軸14を構成する主軸部14aの下部側(電動機軸部)に固定されている。前記回転子3bは、その上方から見て時計回りに回転し、それにより前記回転軸14も回転し、この回転軸14の上端に形成された偏心ピン部14bを介して前記旋回スクロール6を旋回運動させるように構成している。
7は前記密閉容器1の胴部1b上部側に固定されているフレームで、このフレーム7の上部には前記固定スクロール5が複数本のボルト81により固定され、またその下部側には前記回転軸14の主軸部14aを回転支持する主軸受40、補助軸受39及びスラスト軸受41が設けられている。本実施例では、前記主軸受40はころ軸受で構成され、前記補助軸受39はすべり軸受で構成されている。更に、前記フレーム7内の前記旋回スクロール6の鏡板6a背面側には中間圧室36が形成されている。
前記旋回スクロール6の鏡板背面と前記フレーム7にはそれぞれキー溝が形成されており、これらのキー溝に係合するようにオルダムリングが設けられて、これらキー溝及びオルダムリングによりオルダム機構38が構成されている。このオルダム機構38により、前記旋回スクロール6は自転を防止されて旋回運動するようになっている。
前記回転軸14は、前記主軸部14a、前記偏心ピン部14b、及び前記主軸部14aの上端(前記偏心ピン部14bの下端側)に設けられたつば部14cが一体に連設して形成されている。前記回転軸14の上端部を構成する前記偏心ピン部14bは、主軸部14aの中心軸に対して偏心されており、この偏心ピン部14bは前記旋回スクロール6の軸支持部6cに挿入されている。従って、前記回転軸14を電動機部3により回転させることにより、偏心ピン部14bを介して前記旋回スクロール6を旋回運動させることができる。9aは前記つば部14cの外縁側に一体に形成され、前記旋回スクロール6の旋回運動に伴い生じる遠心力を相殺するためのバランスウエイトである。また、前記回転子3bにも副バランスウエイト9bが設けられており、前記バランスウエイト9aと共に、前記旋回スクロール6の旋回運動に伴い生じる遠心力を相殺するようにしている。
前記つば部14cは、回転軸14の中で最外径となる形状に形成されており、前記偏心ピン部14bが前記つば部14cよりも外径側に突出した形状とならないようにしている。また、前記つば部14cで、前記回転軸14の主軸部14a上端側に固定される前記主軸受40の内輪の位置決めもしている。
前記密閉容器1内は、固定スクロール5の吐出口11が開口する前記吐出室4と、前記電動機部3が設けられている電動機室12とが前記フレーム7により上下に区画して形成されている。前記吐出室4は、前記固定スクロール5及び前記フレーム7の外縁部に形成された第1通路18a,18bを介して電動機室12と連通され、この電動機室12側の密閉容器1の胴部1bには吐出管20が設けられている。この吐出管20は前記第1通路18a,18bの位置に対してほぼ反対側の位置に設置されている。
前記電動機室12は、固定子3aの上部空間12aと、固定子3aの下部空間12bとに区分され、これらの空間12a,12bを連通するように、前記固定子3aの外周側と前記胴部1bの内壁面1b1との間に、潤滑油(油)と作動ガス(ガス)が通過する第2通路25が形成されている。また、固定子3aと回転子3bの径方向隙間である電動機エアーギャップ26の隙間も油とガスが通過する通路となる。これら第2通路25及びエアーギャップ26を介して前記上部空間12aと前記下部空間12bとが連通され、ガスと潤滑油の混合体が前記第2通路25及びエアーギャップ26を流れることで、電動機部3の直接冷却が可能となる。
また、前記吐出室4から前記第1通路18a,18bを通過して前記電動機室12の上部空間12aに作動ガスと共に流入した潤滑油は、前記上部空間12aにおいて前記作動ガスから分離され、下方の前記第2通路25や前記エアーギャップ26を介して密閉容器底部1cの油溜り23に流下して溜められる。一方、潤滑油油を分離した作動ガス(冷媒ガス等)は、前記上部空間12aから前記吐出管20に流入して、冷凍サイクル等に供給される。
なお、47は前記電動機部3と前記油溜り23を仕切る仕切りであり、この仕切り47には電動機室12の下部空間12bから潤滑油が油溜りに流下できるように穴や通路が形成されている。また、この仕切り47は、密閉容器1底部の油溜り23に溜められた潤滑油の油面上に設けられ、圧縮機運転中に油溜り23内の潤滑油が撹拌されたり、巻き上げられるのを防止するものである。
前記旋回スクロール6の鏡板6a背面に形成されている前記中間圧室36は、旋回スクロール6の鏡板6aを貫通する中間圧穴6dを介して圧縮途中の圧縮室8に連通されており、これにより前記中間圧室36は吸入圧力と吐出圧力との中間の圧力になっている。この中間圧室36の背圧により、前記旋回スクロール6は前記固定スクロール5に対して軸方向の付与力が与えられている。
ガスと分離され密閉容器1底部の油溜り23に溜められた潤滑油は、密閉容器1の内部空間の高圧圧力(吐出圧力)と前記中間圧室36の中間圧力との差庄により、油吸上管27を介して吸い上げられ、前記回転軸14内の中央に形成された給油穴13内を上昇して、この給油穴13の上端(偏心ピン部14b)から旋回スクロール6の軸支持部6c内に流出し、前記旋回軸受32へ給油される。また、前記給油穴13の途中に設けられた横穴51から、潤滑油の一部は前記補助軸受39へ流れ、この補助軸受39を潤滑する。
前記旋回軸受32、主軸受40へ給油された潤滑油は、中間圧室36、中間圧穴6dを介して前記両スクロールラップ5b,6bで形成される前記圧縮室8へ流入し、前記吸入口10から吸入され圧縮室8で圧縮された作動ガスと混合され、この作動ガスと共に吐出口11から吐出室4へと吐出される。
次に、図2により、図1に示す偏心ピン部周辺の構成を詳細に説明する。
前記回転軸14には回転軸方向(スラスト方向)にスラスト荷重が発生するが、このスラスト荷重を受けるために、図2に示すように、回転軸14が下方に移動したときのスラスト荷重を受ける前記スラスト軸受41と、前記回転軸14が上方に移動したときのスラスト荷重を受けるスラスト受け42が設けられている。
前記スラスト軸受41は、前記主軸受40の内輪下端部をスラスト方向に支持するように前記フレーム7に設置されており、このスラスト軸受41により、回転軸14の自重と、電動機部3により発生する軸方向の磁気吸引力(何れも下方へ作用する)を、主軸受40の内輪を介して受け、回転軸14に作用する下方向のスラスト荷重を支持するように構成されている。なお、この実施例では、前記スラスト軸受41をフレーム7とは別部材で構成し、フレーム7に設置する構成としているが、前記スラスト軸受41をフレーム7と同一体として構成するようにしても良い。
前記スラスト受け42は、前記旋回スクロール6の背面に設けた前記軸支持部6c内の前記偏心ピン部14bに対向する面に、突出した平面となるように設けられており、前記回転軸14が上方向に移動したとき、その上方向のスラスト荷重を支持するように構成されている。
前記回転軸14に上下方向のスラスト荷重が発生する理由を以下説明する。
スクロール圧縮機の運転時には、固定子3aと回転子3b間に互いを引っ張り合う磁気吸引力F[N]が発生する。軸方向の磁気吸引力Fは、図1に示すように、固定子3aの鋼板部(鉄心部)軸方向中心N−Nと回転子3bの鋼板部軸方向中心M−Mとのズレ量x[mm]が影響する。
ここで、前記磁気吸引力Fについて図3を用いて説明する。図3は、固定子3aと回転子3bとの軸方向のズレ量xに対する軸方向の磁気吸引力Fの関係を説明する線図である。この図3に示すように、前記ズレ量xが増加するほど軸方向の磁気吸引力Fが増大する。
スクロール圧縮機においては、固定子3aの鋼板部軸方向中心N−Nに対する回転子3bの鋼板部軸方向中心M−Mが、偏心ピン部14b側に初期ズレ量xだけずらして設定されている。これにより初期ズレ量x分の初期磁気吸引力Fを発生させ、回転軸14が前記スラスト軸受41に押さえ付けられるようにして、該回転軸14を軸方向に変動し難いようにしている。
しかし、圧縮機の運転条件である電圧や運転周波数の変動により磁気吸引力Fは変動するため、スラスト軸受41に押さえ付けるための前記初期ズレ量xに対する初期磁気吸引力Fも変動し、押さえ付ける力が不十分となる場合がある。このため、固定子3aと回転子3bとの軸方向のズレ量xは、前記スラスト軸受41により決まる回転軸14の最下端位置、即ち初期ズレ量xから、前記スラスト受け42で決まる回転軸14の最上端位置、即ち最大ズレ量xの間で変動する。
つまり、図2において、前記回転軸14の偏心ピン部14b上端と前記スラスト受け42との間の軸方向隙間をLとすると、この軸方向隙間Lは前記回転軸が最下端位置となり、旋回スクロール6が最上端位置になったときに最大隙間Lmaxとなり、この最大隙間Lmaxの分だけ回転軸14は軸方向に変動することになる。そして、回転軸14の軸方向変動に応じて前記磁気吸引力Fが変動する。この磁気吸引力が変動すると前記電動機部3の効率を一定に保つことができず、密閉型スクロール圧縮機の効率低下を引き起こし、消費電力を増大させる要因となっていることがわかった。また、前記磁気吸引力の変動は、スクロール圧縮機の振動を大きくして信頼性を低下させると共に、騒音も増大させる要因になることもわかった。
そこで、本実施例においては、偏心ピン部14bの軸径をd[mm]としたとき、この偏心ピン部軸径dに対する前記軸方向隙間L[mm]、即ち「L/d」が、「0〜1.0×10−2」の範囲で運転されるように構成したものである。このため、本実施例においては、偏心ピン部14bの軸径dに対する前記最大隙間Lmax、即ち、「Lmax/d」が、「1.0×10−3〜1.0×10−2」の範囲になるように、前記回転軸14の偏心ピン部14bが最下端となる位置と、前記旋回スクロール6のスラスト受け42が最上端となる位置が決められている。
従来の密閉型スクロール圧縮機においては、前記「L/d」は、例えば、「0〜1.0×10−1」程度の範囲(前記「Lmax/d」は「1.0×10−1」程度)で運転されるように構成されており、本実施例に対して非常に大きな隙間となっていた。このため、図3に示すように、スクロール圧縮機の運転点がA〜Bの範囲で変化し、これに伴い磁気吸引力FはF〜Fの間で変動し、その変動幅が大きく、スクロール圧縮機の効率を低下させるため消費電力が大きくなる。また、軸方向のズレ量もx〜xの範囲で変動するため、振動が大きくなり、このため信頼性を低下させ、騒音増大の要因になっている。
これに対し本実施例のものでは、前記「L/d」が「0〜1.0×10−2」の範囲で運転されるように構成しているので、図3に示すように、スクロール圧縮機の運転点がA〜Cの範囲に縮小され、これに伴い磁気吸引力Fの変動範囲もF〜Fと従来よりも大幅に小さくできる。従って、スクロール圧縮機の効率を向上させることができ、消費電力を低減できる。また、軸方向のズレ量もx〜xで変動するため従来よりも大幅に変動範囲を小さくでき、これにより振動低減を図れるので、スクロール圧縮機の信頼性を向上させ、騒音も大幅に低減できる効果も得られる。
また、本実施例では、前記回転軸14の主軸部14aと前記偏心ピン部14bとの間につば部14cが設けられているが、図2に示すように、このつば部14cの端面(上端面)14dと前記旋回スクロール6の軸支持部6cの端面(下端面)6eとの間の隙間をL1としたとき、前記スラスト受け42と前記偏心ピン部14bとの隙間Lとの関係を、「L1>L」となるように構成している。
このように構成することにより、回転軸14が最も上方に移動した時でも、旋回スクロール6の軸支持部端面6eが前記つば部14cの端面14dと接触するのを回避でき、スラスト受け42で偏心ピン部14aの端部を受けることができる。
旋回スクロール6の軸支持部端面6eとつば部端面14dが接触(L1=0mm)すると、回転軸14の給油穴13から流出した潤滑油は、前記旋回軸受32に流れた後、前記中間圧室36へ流出することができず、潤滑油が詰まる現象を引き起こす。このため、軸支持部6c内の中央部空間45で潤滑油が滞留し、旋回軸受32への給油が不十分となり、旋回軸受32の信頼性低下や、機械損失の増大による消費電力の増大の要因となる。
本実施例では、スラスト受け42と偏心ピン部14bとの隙間Lと、軸支持部端面6eとつば部端面14dとの隙間L1との関係が「L1>L」となるように構成しているから、軸支持部端面6eとつば部端面14dとの前記隙間L1を常に確保でき、潤滑油が前記中央部空間45に滞留するのを防止してスムーズに流すことができる。従って、旋回軸受32への安定した給油を可能にし、スクロール圧縮機の信頼性向上及び消費電力の低減を図ることができる。
また本実施例では、密閉容器1の下部に溜められた潤滑油が、回転軸14内の軸方向に設けられた給油穴13を介して、偏心ピン部14bの端面から前記スラスト受け42に向かって排出されるように構成されている(即ち、スラスト受け42が給油穴13の軸方向上側に位置している)が、前記スラスト受け42には、その中心(またはそのほぼ中心)から外径方向に向かう放射状の溝43が形成されている。
この構成を図4及び図5により、更に詳しく説明する。図4は図1,図2に示す旋回スクロールの構成を説明する断面図で、図5のQ−Q線矢視方向に見た図、図5は図4の底面図である。これら図4及び図5に示すように、本実施例では、スラスト受け42の中心部(または中心部付近)から外径方向に向かう放射状の溝43が設けられている。
このように放射状の溝43を設けることにより、前記回転軸14が前記スラスト受け42に接触して、回転軸14に設けた前記給油穴13がスラスト受け42で塞がれてしまうような場合でも、回転軸14に設けた前記給油穴13からスラスト受け43に供給された潤滑油を、前記放射状の溝43を介してスラスト受け43の外周側に常に確実に流出させることができる。この結果、前記旋回軸受32への給油経路が遮断されることなく、前記旋回軸受32などへ常に十分な給油をスムーズに行なうことができる。
特に、本実施例の密閉型スクロール圧縮機は、上述したように、前記「L/d」が「0〜1.0×10−2」の範囲で運転されるように構成しているので、前記偏心ピン部14bの端面が前記スラスト受け42に接触し易くなり、前記旋回軸受32への給油が不足しがちになる。しかし、本実施例では、前記放射状溝43を設けているので、前記偏心ピン部14bの端面が前記スラスト受け42に接触する機会が増加しても前記旋回軸受32への給油経路が遮断されるのを確実に防止できるから、旋回軸受32等への潤滑油の供給を確実に維持することができる。従って、本実施例によれば、振動を小さくでき且つ旋回軸受等への給油も確実に行えるので、密閉型スクロール圧縮機の信頼性を更に向上することができる効果が得られる。
図6及び図7により、上記図4及び図5で説明した旋回スクロール6の他の例を説明する。図6は図1,図2に示す旋回スクロールの他の例を説明する断面図で、図7のR−R線矢視方向に見た図、図7は図6の底面図である。
図4及び図5に示した例では、前記放射状の溝43は、スラスト受け42の中心から外径方向へ延びる1個の放射状溝で構成した例を示したが、図6及び図7に示す例では、スラスト受け42に、その中心部(または中心部付近)から外径方向へ向かう放射状溝43を複数(この例では3本)設けるように構成したものである。
なお、この放射状溝43の数は3本に限られるものではなく、2本でも4本以上でも良く、潤滑油の流れが滞留せず、常に十分な量の油をスムーズに供給することができるように、その本数や溝幅を選定すると良い。
この例によれば、図2に示す回転軸14に設けた前記給油穴13の上端からの潤滑油の流出効果を一層高めることができ、旋回軸受32等の潤滑をより良好に保つことができるから、密閉型スクロール圧縮機の信頼性をより一層向上できる効果が得られる。
以上説明したように、本実施例の密閉型スクロール圧縮機によれば、偏心ピン部の軸径に対するスラスト受けと前記偏心ピン部との隙間「L/d」が「0〜1.0×10−2」となる範囲で運転されるように構成しているので、回転子が固定されている回転軸の軸方向変動を低減できる。この結果、電動機部における磁気吸引力の変動を抑制できるから、消費電力増大を抑えて電動機部の効率向上を図ることができると共に、振動低減も図ることができる密閉型スクロール圧縮機が得られる効果がある。
また、本実施例では、前記スラスト受けに、その中心部付近から外径方向に向かう放射状の溝を形成しているので、前記偏心ピン部が前記スラスト受けに接触して、回転軸に設けた給油穴がスラスト受けで塞がれてしまうような場合でも、前記給油穴からスラスト受けに供給された潤滑油を、前記放射状溝を介して常に確実に流出させることができる。従って、前記旋回軸受への給油経路が遮断されることがなくなり、常に十分な給油を行なうことができるから、密閉型スクロール圧縮機の信頼性を向上できる効果も得られる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…密閉容器、1a…上蓋、1b…胴部、1b1…内壁面、1c…底部、
2…圧縮機部、
3…電動機部、3a…固定子、3b…回転子、
4…吐出室、
5…固定スクロール、5a…鏡板、5b…ラップ、5f…吸入室、
6…旋回スクロール、6a…鏡板、6b…ラップ、6c…軸支持部、
6d…中間圧穴、6e…端面、
7…フレーム、8…圧縮室、
9a…バランスウエイト、9b…副バランスウエイト、
10…吸入口、11…吐出口、
12…電動機室、12a…上部空間、12b…下部空間、
13…給油穴、14…回転軸、
14a…主軸部、14b…偏心ピン部、14c…つば部、14d…端面、
17…吸入管、18a,18b…第1通路、20…吐出管、
23…油溜り、25…第2通路、26…エアーギャップ、27…油吸上管、
32…旋回軸受、36…中間圧室、38…オルダム機構、
39…補助軸受、40…主軸受、41…スラスト軸受、
42…スラスト受け、43…放射状溝、45…中央部空間、
47…仕切り、53…Oリング、81…ボルト、
100…密閉型スクロール圧縮機。

Claims (4)

  1. 密閉容器内に、圧縮機部と電動機部を収納し、前記圧縮機部は鏡板に渦巻状のラップを直立させた固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にして噛み合わせ、旋回スクロールの背面に設けた軸支持部に、前記電動機部により回転される回転軸の偏心ピン部を係合し、旋回スクロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運動させ、固定スクロールの外周部に設けた吸入口から作動ガスを吸入し、前記両スクロールにより形成される圧縮室を中心に移動させてその容積を減少させながら前記作動ガスを圧縮して吐出口から吐出するように構成している密閉型スクロール圧縮機であって、
    前記回転軸のスラスト方向に発生した荷重を受けるために、前記旋回スクロールの背面に設けた軸支持部内の前記偏心ピン部に対向する面に設けられたスラスト受けと、前記回転軸を支持する主軸受を設けているフレーム側に設けられたスラスト軸受を備え、
    前記スラスト受けと前記偏心ピン部との隙間をL、前記偏心ピン部の軸径をdとしたとき、この偏心ピン部軸径に対する前記軸方向隙間「L/d」が「0〜1.0×10−2」となる範囲で運転されるように構成している
    ことを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機であって、前記回転軸が最下端位置で前記旋回スクロールが最上端位置になったときの前記スラスト受けと前記偏心ピン部との隙間Lを最大隙間Lmaxとしたとき、前記偏心ピン部軸径に対する前記最大隙間「Lmax/d」が「1.0×10−3〜1.0×10−2」の範囲になるように構成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  3. 請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機であって、前記密閉容器の下部に溜められた潤滑油が、前記回転軸内の軸方向に設けられた給油穴を介して、前記偏心ピン部の端面から前記スラスト受けに向かって排出されるように構成されると共に、前記スラスト受けには、その中心部付近から外径方向に向かう放射状の溝が形成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の密閉型スクロール圧縮機であって、前記回転軸の主軸部と前記偏心ピン部との間につば部を設け、このつば部の端面と前記旋回スクロールの軸支持部の端面との間の隙間をL1としたとき、前記スラスト受けと前記偏心ピン部との隙間Lとの関係が、「L1>L」となるように構成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
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