JP2014152671A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】付勢部材の共振を抑制する効果を維持可能なバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】ブッシュ40は、ベーンロータのボス部とともに回転可能なようボス部に設けられ、ボス部の径方向外側へ延びるよう形成される係合溝421を有している。スプリング50は、素線501を巻回すことにより渦巻状に形成され、内周端51が係合溝421に係合し、外周端52がフロントプレート23の係合ピン24に係合するよう設けられ、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。規制ピン61、62、63は、素線501の最外周巻目の各接触点P1、P2、P3とは反対側に位置するようブッシュ40に設けられ、素線501を係止することにより素線501の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関(以下、「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを運転条件に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関する。
従来、エンジンの駆動軸と同期回転するハウジングを経由して従動軸を駆動し、ハウジングと従動軸との相対回転による位相差により吸気弁および排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングの調整を行うベーン式のバルブタイミング調整装置が知られている。また、特許文献1に開示されているように、ハウジングに対しベーンロータを進角方向または遅角方向へ付勢する付勢部材を備えたバルブタイミング調整装置が知られている。
特開2011−069316号公報
特許文献1のバルブタイミング調整装置では、渦巻状に形成された付勢部材は、線間隙間がゼロとなる素線同士の接触点は、素線の巻き方向において1つのみである。素線の巻き方向において接触点から次の接触点までを1つの梁として考えると、特許文献1では、梁の長さは素線の巻き方向1周分に相当するため、比較的長い。そのため、付勢部材の固有振動数が低く、回転時、付勢部材が共振するおそれがある。また、特許文献1のバルブタイミング調整装置では、付勢部材は、回転時、ハウジングに係止される外周端を支点にして振動するおそれがある。付勢部材の振動が継続すると、応力振幅が増大し、付勢部材の破損等を招くおそれがある。
そこで、素線の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点を素線の巻き方向に複数設けることを考える。この構成では、特許文献1と比べ、付勢部材の固有振動数が上昇するため、回転時の共振を低減できる。しかしながら、付勢部材がベーンロータおよびハウジングとともに高速回転するとき、付勢部材の素線の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるよう変形する場合がある。素線の最外周巻目が径方向外側へ広がると、最外周巻目から1周内側の巻目は、径方向内側へ小さくなるよう変形する。そのため、接触点における素線同士の接触が解除され、付勢部材の固有振動数が低下するおそれがある。したがって、付勢部材の共振を抑制する効果を維持できなくなるおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、付勢部材の共振を抑制する効果を維持可能なバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関の駆動力を駆動軸から従動軸に伝達する駆動力伝達系に設けられ、従動軸により開閉駆動される吸気弁および排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、ハウジングとベーンロータと付勢部材とブッシュと規制ピンとを備えている。
ブッシュは、ボス部とともに回転可能なようボス部に設けられ、ボス部の径方向外側へ延びるよう形成される係合溝を有している。付勢部材は、素線を巻回すことにより渦巻状に形成されている。付勢部材は、内周端がブッシュの係合溝に係合し、外周端がハウジングの板部の係合部に係合するよう板部の、ハウジングの筒部とは反対側に設けられている。付勢部材は、素線の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点を素線の巻き方向に3つ以上有している。付勢部材は、ハウジングに対しベーンロータを進角方向または遅角方向に付勢する。規制ピンは、素線の最外周巻目の各接触点とは反対側に位置するようブッシュまたは板部に設けられ、素線を係止することにより素線の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能である。
上述のように、本発明では、付勢部材は、素線の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点を素線の巻き方向に3つ以上有している。そのため、付勢部材は、例えば接触点が2つ以下の場合と比べ、固有振動数が上昇する。これにより、付勢部材がベーンロータおよびハウジングとともに回転するとき、付勢部材の共振を抑制することができる。その結果、応力振幅が低下し、付勢部材の破損を抑制することができる。
ところで、付勢部材がベーンロータおよびハウジングとともに高速回転するとき、付勢部材の素線の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるよう変形する場合がある。素線の最外周巻目が径方向外側へ広がると、最外周巻目から1周内側の巻目は、径方向内側へ小さくなるよう変形する。そのため、接触点における素線同士の接触が解除され、付勢部材の固有振動数が低下するおそれがある。
そこで、本発明では、素線を係止することにより素線の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能な規制ピンを、素線の最外周巻目の各接触点とは反対側に位置するようブッシュまたは板部に設けている。そのため、付勢部材がベーンロータおよびハウジングとともに高速回転するとき、付勢部材の素線の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるようにして変形しようとしても、規制ピンにより係止され、変形が規制される。これにより、接触点における素線同士の接触の解除を抑制することができる。その結果、付勢部材の固有振動数が高い値に維持され、共振を抑制する効果を維持することができる。
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す断面図。 図1のII−II線断面図。 本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置およびその近傍を示す模式図。 図1を矢印X方向から見た図であって、ベーンロータが「中間位相」のときの図。 図1を矢印X方向から見た図であって、ベーンロータが「中間位相」から遅角方向へ相対回転したときの図。 本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す断面図。 図6を矢印X方向から見た図であって、ベーンロータが「中間位相」のときの図。 図6を矢印X方向から見た図であって、ベーンロータが「中間位相」から遅角方向へ相対回転したときの図。
以下、本発明の複数の実施形態を図に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の部材または部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置、および、これを適用した駆動力伝達系を図1〜5に示す。
図3に示すように、本実施形態のバルブタイミング調整装置1が設置される駆動力伝達系では、エンジン10の駆動軸としてのクランクシャフト2に固定されるチェーンスプロケット3と、従動軸としてのカムシャフト4と同軸に設けられるギア5と、カムシャフト6に固定されるチェーンスプロケット7とにチェーン8が巻き掛けられ、クランクシャフト2からカムシャフト4およびカムシャフト6に駆動力が伝達される。前述のギア5および後述のベーンロータ30は、それぞれ、バルブタイミング調整装置1の一部を構成している。カムシャフト4は吸気弁11を開閉駆動し、カムシャフト6は排気弁12を開閉駆動する。本実施形態のバルブタイミング調整装置1は、作動流体として作動油を用いる油圧制御式であり、ギア5をチェーン8に、ベーンロータ30をカムシャフト4に接続し、吸気弁11の開閉タイミングを調整する。
図1および2に示すように、バルブタイミング調整装置1は、ハウジング20、ベーンロータ30、ブッシュ40、付勢部材としてのスプリング50、および、規制ピン61、62、63等を備えている。
ハウジング20は、図1に示すように、それぞれ別部材であるリアプレート21、シューハウジング22およびフロントプレート23から構成されている。リアプレート21、シューハウジング22およびフロントプレート23は、例えば鉄等の金属により焼結または鋳造等によって形成されている。ボルト13は、フロントプレート23のボルト穴、シューハウジング22のボルト穴を通り、ボルト穴が形成されたリアプレート21にねじ締め固定されている。これにより、リアプレート21、シューハウジング22およびフロントプレート23は同軸上に固定されている。
フロントプレート23には、シューハウジング22およびリアプレート21とは反対側へ略円柱状に突出する係合ピン24が形成されている(図1、4、5参照)。
ここで、シューハウジング22は、特許請求の範囲における「筒部」に対応している。また、リアプレート21およびフロントプレート23のそれぞれは、特許請求の範囲における「板部」に対応している。また、係合ピン24は、特許請求の範囲における「係合部」に対応している。
前述のギア5は、シューハウジング22の外周に形成されている。リアプレート21の中央には、リアプレート21を板厚方向に貫く穴211が形成されている。また、フロントプレート23の中央には、フロントプレート23を板厚方向に貫く穴231が形成されている。
シューハウジング22は、図2に示すように、略円筒状の周壁25から内周側に突出した3個のシュー251、252、253を周方向にほぼ等間隔で有している。周方向に隣接するシュー同士の間隙には扇状の収容室100が形成されている。
ハウジング20は、ベーンロータ30を相対回転自在に収容している。ベーンロータ30は、カムシャフト4に固定され、カムシャフト4とともに回転する。ハウジング20、ベーンロータ30およびカムシャフト4は図1に示す矢印X方向からみて時計回り方向に回転する。以下この回転方向を進角方向とする。
ベーンロータ30は、例えば鉄等の金属により焼結または鋳造等によって形成されている。ベーンロータ30は、ハウジング20に収容される略円筒状のボス部31と、ボス部31から径外方向に突出する3個のベーン311、312、313とを有している。ボス部31は、フロントプレート23側の端面に、リアプレート21側へ窪むよう形成される嵌合溝部32を有している。
バルブタイミング調整装置1は、リアプレート21の穴211にカムシャフト4を通すことによりエンジン10に取り付けられる。ここで、カムシャフト4の端部とベーンロータ30のボス部31とは、位置決めピン14により互いに位置決めされる。これにより、カムシャフト4とベーンロータ30とは、相対回転不能となる。
ベーンロータ30の各ベーンにおける外径は、シューハウジング22の周壁25における内径よりも小さく設定されている。また、ベーンロータ30のボス部31における外径は、シューハウジング22の各シューにおける内径よりも小さく設定されている。これにより、ベーンロータ30とシューハウジング22との間にはクリアランスが形成されている。
各ベーンは各収容室100に相対回転自在に収容されており、各収容室100を、遅角室としての遅角油圧室と進角室としての進角油圧室とに二分している。図2に示す遅角方向、進角方向を表す矢印は、ハウジング20に対するベーンロータ30の遅角方向、進角方向を表している。カムシャフト4およびベーンロータ30は、ハウジング20に対し同軸に相対回転自在である。
シュー251とベーン311との間に遅角油圧室101が形成され、シュー252とベーン312との間に遅角油圧室102が形成され、シュー253とベーン313との間に遅角油圧室103が形成されている。また、シュー253とベーン311との間に進角油圧室111が形成され、シュー251とベーン312との間に進角油圧室112が形成され、シュー252とベーン313の間に進角油圧室113が形成されている。
ブッシュ40は、例えば鉄等の金属の板をプレス加工等することにより形成されている。ブッシュ40は、図1、4、5に示すように、フランジ部41、筒部42、延伸部43、44、45を有している。
フランジ部41は、略円環状に形成されている。筒部42は、フランジ部41の内縁端からフランジ部41の板厚方向へ筒状に突出するよう形成されている。延伸部43、44、45は、それぞれ、フランジ部41の外縁端からフランジ部41の径方向外側へ延びるようにして形成されている。本実施形態では、延伸部43、44、45は、フランジ部41の周方向に概ね等間隔で形成されている。
ブッシュ40は、筒部42がベーンロータ30のボス部31の嵌合溝部32に嵌合するようにして設けられている。また、筒部42には、係合溝421が形成されている。係合溝421は、ボス部31の径方向外側へ延びるよう形成されている。
スプリング50は、図4、5に示すように、例えば鉄およびステンレス等の金属からなる素線501を巻回すことにより略渦巻状に形成されている。本実施形態では、素線501は、角線すなわち断面矩形状の線材である。スプリング50は、内周端51がブッシュ40の係合溝421に係合し外周端52がハウジング20の係合ピン24に係合するよう、フロントプレート23のシューハウジング22とは反対側に設けられている。より具体的には、スプリング50は、フロントプレート23とブッシュ40の延伸部43、44、45との間に設けられている。
図4に示すように、スプリング50は、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。ここで、スプリング50は、接触点P1、P2、P3が素線501の巻き方向において概ね等間隔となるよう形成されている。なお、本実施形態では、スプリング50は、素線501の最外周巻目の形状が略真円となるよう形成されている。
本実施形態では、スプリング50の付勢力は、ハウジング20に対しベーンロータ30を進角方向に回転させるトルクとして働く。すなわち、スプリング50は、ベーンロータ30をハウジング20に対し進角方向に付勢する。
ここで、カムシャフト4が吸気弁11を駆動するときに吸気弁11から受ける変動トルクは正・負に変動している。変動トルクの正方向はハウジング20に対しベーンロータ30の遅角方向を表し、変動トルクの負方向はハウジング20に対しベーンロータ30の進角方向を表している。変動トルクの平均は正方向、つまり遅角方向に働く。スプリング50がベーンロータ30に加える進角方向のトルクはカムシャフト4が受ける変動トルクの平均以上である。
規制ピン61、62、63は、それぞれ、ブッシュ40の延伸部43、44、45からフロントプレート23側へ略円柱状に突出するよう形成されている。図4に示すように、規制ピン61、62、63は、それぞれ、スプリング50の素線501の最外周巻目の接触点P1、P2、P3とは反対側に位置している。つまり、規制ピン61、62、63は、接触点P1、P2、P3と同様、素線501の巻き方向において概ね等間隔となるよう形成されている。これにより、規制ピン61、62、63は、スプリング50の素線501の最外周巻目を係止可能である。なお、本実施形態では、規制ピン61、62、63は、ブッシュ40の筒部42の軸を中心とする仮想円(図4に一点鎖線で示す円参照)上に略等間隔で設けられている。
本実施形態では、バルブタイミング調整装置1は、切換弁70をさらに備えている。図1に示すように、切換弁70は、ブッシュ40の筒部42、ベーンロータ30のボス部31およびカムシャフト4の端部の内側に位置するよう設けられている。
切換弁70は、スリーブ71、スプール72およびスプリング73等を有している。
スリーブ71は、中空のボルト状に形成されている。スリーブ71は、カムシャフト4の端部の内壁にねじ込み固定されている。これにより、ブッシュ40は、スリーブ71の頭部により、筒部42がベーンロータ30のボス部31に押し付けられている。
スリーブ71には、内壁と外壁とを接続する複数の穴部が形成されている。当該複数の穴部は、それぞれ、ボス部31に形成された作動油供給油路33、遅角油路34、進角油路35に連通している。作動油供給油路33には、オイルパン15の作動油を汲み上げるポンプ16から作動油が供給される。遅角油路34は、各遅角油圧室に連通している。進角油路35は、各進角油圧室に連通している。
スプール72は、中空筒状に形成され、スリーブ71の内側で軸方向に往復移動可能に設けられている。スプール72には、内壁と外壁とを接続する穴部が形成されている。また、スプール72の外壁には、径方向内側へ窪む環状の溝が複数形成されている。スプール72は、スリーブ71内で往復移動することにより、作動油供給油路33と遅角油路34および進角油路35との連通を切り換え可能である。これにより、作動油供給油路33と遅角油路34とが連通したとき、オイルパン15から各遅角油圧室に作動油が供給され、作動油供給油路33と進角油路35とが連通したとき、オイルパン15から各進角油圧室に作動油が供給される。
なお、作動油供給油路33と遅角油路34とが連通したとき、進角油路35とスプール72の内側とが連通する。これにより、各進角油圧室内の作動油は、スプール72の両端およびカムシャフト4の排出穴17を経由してオイルパン15へ排出される。また、作動油供給油路33と進角油路35とが連通したとき、遅角油路34とスプール72の内側とが連通する。これにより、各遅角油圧室内の作動油は、スプール72の両端およびカムシャフト4の排出穴17を経由してオイルパン15へ排出される。
スプリング73は、スプール72の一端とスリーブ71の内壁との間に設けられ、スプール72をカムシャフト4とは反対側へ付勢している。
スプール72の他端側には、リニアソレノイド18が配置される。リニアソレノイド18は、スプール72をカムシャフト4側へ押圧可能である。リニアソレノイド18には、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)19が接続される。ECU19は、CPU、ROMおよびRAM等を有する小型のコンピュータであり、入力される各種情報に基づき、車両に搭載された装置および機器類を制御する。ECU19は、リニアソレノイド18の駆動を制御することで切換弁70の作動を制御し、各遅角油圧室および各進角油圧室への作動油の供給、ならびに、各遅角油圧室および各進角油圧室からの作動油の排出を切り換えることにより、ハウジング20に対してベーンロータ30を相対回動し、クランクシャフト2に対するカムシャフト4の位相差を調整する。
図2に示すように、各ベーンの先端、および、各シューの先端には、シール部材26が設けられている。シール部材26は、例えば樹脂、または、鉄等の金属により焼結または鋳造等によって形成されており、各ベーンおよび各シューの外壁に形成された溝に設けられている。シール部材26は、それぞれ、板ばねの付勢力によりシューハウジング22の内壁またはボス部31の外壁に向けて押されている。これにより、各ベーンの外壁とシューハウジング22の内壁、および、各シューの外壁とボス部31の外壁との間を通じて油圧室間に作動油が漏れることを防止している。
本実施形態では、バルブタイミング調整装置1は、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82をさらに備えている。
図1、2に示すように、第1ストッパピストン81はベーン311に設けられ、第2ストッパピストン82はベーン313に設けられている。第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82は、共に略円筒状に形成されている。
第1ストッパピストン81は、ベーン311を板厚方向に貫く穴部において軸方向に往復移動可能に設けられている。当該穴部のフロントプレート23側には、蓋部83が圧入されている。蓋部83と第1ストッパピストン81との間には、スプリング84が設けられている。これにより、スプリング84は、第1ストッパピストン81をリアプレート21側に付勢している。
第2ストッパピストン82は、ベーン313を板厚方向に貫く穴部において軸方向に往復移動可能に設けられている。当該穴部のフロントプレート23側には、蓋部85が圧入されている。蓋部85と第2ストッパピストン82との間には、図示しないスプリングが設けられている。これにより、当該スプリングは、第2ストッパピストン82をリアプレート21側に付勢している。
リアプレート21のベーンロータ30側の面には、穴部212および穴部213が形成されている。穴部212は、第1ストッパピストン81の先端が入り込み可能なよう形成されている。穴部213は、第2ストッパピストン82の先端が入り込み可能なよう形成されている。
図2に示すように、第1ストッパピストン81が穴部212に入り込み、第2ストッパピストン82が穴部213に入り込んだ状態では、ベーンロータ30のハウジング20に対する相対回転が規制されている。図2に示す状態のときのベーンロータ30の位相を「中間位相」とする。
第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82が穴部212および穴部213から抜け出た状態では、ベーンロータ30は、ハウジング20に対し「中間位相」から遅角方向または進角方向へ相対回転可能である。なお、遅角油路34または進角油路35に所定の圧力の作動油が供給されると、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82が穴部212および穴部213から抜け出す方向の圧力が各ピストンに対し作用する。
図1、4は、ベーンロータ30が「中間位相」のときのバルブタイミング調整装置1の状態を示すものである。一方、図5は、ベーンロータ30が「中間位相」から遅角方向へ相対回転したときのバルブタイミング調整装置1の状態を示すものである。
本実施形態では、ブッシュ40の延伸部43には、可動係合ピン46が設けられている。可動係合ピン46は、延伸部43からフロントプレート23側へ略円柱状に突出するよう形成されている。図1、4に示すように、可動係合ピン46は、ベーンロータ30が「中間位相」のとき、ハウジング20の係合ピン24と概ね同軸となるような位置に形成されている。
ベーンロータ30が「中間位相」から遅角方向へ相対回転するとき、ブッシュ40もベーンロータ30とともに遅角方向へ相対回転するため、可動係合ピン46は、係合ピン24およびスプリング50の外周端52から離れるよう遅角方向に移動する。一方、ベーンロータ30が「中間位相」から進角方向へ相対回転するとき、ブッシュ40もベーンロータ30とともに進角方向へ相対回転するため、可動係合ピン46は、進角方向に移動する。これにより、可動係合ピン46は、スプリング50の外周端52に係合する。可動係合ピン46が進角方向にさらに移動すると、外周端52と係合ピン24との係合が解除され、外周端52は、可動係合ピン46とともに進角方向へ移動する。このとき、すなわち、ベーンロータ30が「中間位相」から進角方向へ回転するとき、スプリング50の内周端51および外周端52はブッシュ40とともに回転する。そのため、スプリング50から、ベーンロータ30に対する進角方向の付勢力は作用しない。つまり、本実施形態では、ベーンロータ30が「中間位相」から遅角方向に回転するときのみ、スプリング50からベーンロータ30に対し進角方向の付勢力が作用する。
次に、バルブタイミング調整装置1の作動を図1〜5に基づき説明する。なお、図1、2、4は、エンジン始動前、すなわちエンジン10が停止している時のバルブタイミング調整装置1の状態を示している。
<エンジン始動時>
エンジン10が停止している状態では第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82は穴部212および穴部213に入り込んでいる(図1、2参照)。エンジン10を始動した直後の状態では、遅角油路34および進角油路35にポンプ16から十分に作動油が供給されていないので、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82は穴部212および穴部213に入り込んだ状態を維持し、ベーンロータ30は「中間位相」であり、クランクシャフト2に対しカムシャフト4は「中間位相」に保持されている。これにより、作動油が各油圧室に供給されるまでの間、カムシャフト4が受けるトルク変動によりハウジング20とベーンロータ30とが揺動振動して衝突し打音が発生することが防止されている。
<エンジン始動後>
エンジン始動後、ポンプ16から作動油が十分に供給されると、供給される油圧により第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82が穴部212および穴部213から抜け出すので、ハウジング20に対しベーンロータ30は相対回転自在となる。そして、ECU19により各遅角油圧室および各進角油圧室に加わる油圧を制御することによって、クランクシャフト2に対するカムシャフト4の位相差が調整される。
<遅角作動時>
バルブタイミング調整装置1が遅角作動するとき、ECU19は、リニアソレノイド18に供給する駆動電流を制御する。これにより、切換弁70は、ポンプ16と遅角油路34とを接続し、進角油路35とオイルパン15とを接続する。ポンプ16から吐出される作動油は、遅角油路34を経由し、遅角油圧室101、102、103に供給される。遅角油圧室101、102、103の油圧がベーン311、312、313に作用し、ベーンロータ30を遅角方向に付勢するトルクを発生する。このとき、進角油圧室111、112、113の作動油は進角油路35を経由し、オイルパン15に排出される。遅角油圧室101、102、103の油圧の発生するトルクが、スプリング50の発生する進角方向のトルクに抗し、ベーンロータ30は、ハウジング20に対し遅角方向に回動する。
<進角作動時>
バルブタイミング調整装置1が進角作動するとき、ECU19は、リニアソレノイド18に供給する駆動電流を制御する。これにより、切換弁70は、ポンプ16と進角油路35とを接続し、遅角油路34とオイルパン15とを接続する。ポンプ16から吐出される作動油は、進角油路35を経由し、進角油圧室111、112、113に供給される。進角油圧室111、112、113の油圧は、ベーン311、312、313に作用し、ベーンロータ30を進角方向に付勢するトルクを発生する。このとき、遅角油圧室101、102、103の作動油は、遅角油路34を経由し、オイルパン15に排出される。ベーンロータ30が「中間位相」より遅角側にあるとき、進角油圧室111、112、113の油圧の発生するトルクと、スプリング50の付勢力(復元力)がベーンロータ30を進角方向へ回動させるトルクとの合力により、ベーンロータ30は、ハウジング20に対し進角方向に回動する。一方、ベーンロータ30が「中間位相」より進角側にあるとき、進角油圧室111、112、113の油圧の発生するトルクにより、ベーンロータ30は、ハウジング20に対し進角方向に回動する。
<位相保持作動時>
ベーンロータ30が目標位相に到達すると、ECU19はリニアソレノイド18に供給する駆動電流のデューティ比を制御する。これにより、切換弁70は、ポンプ16と、遅角油路34および進角油路35との接続を遮断し、遅角油圧室101、102、103および進角油圧室111、112、113からオイルパン15に作動油が排出されることを規制する。このため、ベーンロータ30は目標位相に保持される。
<エンジン停止時作動>
バルブタイミング調整装置1の作動中にエンジン停止が指示されると、ベーンロータ30は、上記遅角作動時または進角作動時と同様の作動によりハウジング20に対して遅角方向または進角方向に回転する。ベーンロータ30は、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82が穴部212および穴部213に入り込み可能になるまで遅角方向または進角方向へ回転する(図2参照)。この状態において、ECU19は、ポンプ16の作動を停止するとともに、切換弁70によって例えば進角油路35とオイルパン15とを接続する。これにより、進角油路35の圧力が低下し、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82はスプリング84および図示しないスプリングの付勢力によりリアプレート21側へ付勢される。その結果、第1ストッパピストン81および第2ストッパピストン82は、穴部212および穴部213に入り込む。
上述のように、本実施形態では、スプリング50は、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。そのため、スプリング50は固有振動数が上昇する。よって、スプリング50がベーンロータ30およびハウジング20とともに回転するとき、スプリング50の共振を抑制することができる。
また、スプリング50がベーンロータ30およびハウジング20とともに高速回転するとき、スプリング50の素線501の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるよう変形する場合がある。本実施形態では、ブッシュ40の延伸部43、44、45に規制ピン61、62、63が設けられ、素線501の最外周巻目の径方向外側へ広がるような変形を規制している。これにより、接触点P1、P2、P3における素線501同士の接触の解除を抑制することができる。
また、ブッシュ40の延伸部43、44、45は、フロントプレート23との間にスプリング50を挟んだ構成のため、スプリング50がフロントプレート23から脱落するのを防止することができる。
また、スプリング50は、素線501の最外周巻目の形状が略真円となるよう形成されているため、ベーンロータ30が「中間位相」から遅角方向に相対回転しても、規制ピン61、62、63に干渉することが抑制されている(図5参照)。
以上説明したように、本実施形態では、ブッシュ40は、ベーンロータ30のボス部31とともに回転可能なようボス部31に設けられ、ボス部31の径方向外側へ延びるよう形成される係合溝421を有している。
スプリング50は、素線501を巻回すことにより渦巻状に形成されている。スプリング50は、内周端51がブッシュ40の係合溝421に係合し、外周端52がハウジング20のフロントプレート23の係合ピン24に係合するようフロントプレート23の、ハウジング20のシューハウジング22とは反対側に設けられている。スプリング50は、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。スプリング50は、ハウジング20に対しベーンロータ30を進角方向に付勢する。
規制ピン61、62、63は、素線501の最外周巻目の各接触点P1、P2、P3とは反対側に位置するようブッシュ40の延伸部43、44、45に設けられ、素線501を係止することにより素線501の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能である。
上述のように、本実施形態では、スプリング50は、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。そのため、スプリング50は、例えば接触点が2つ以下の場合と比べ、固有振動数が上昇する。これにより、スプリング50がベーンロータ30およびハウジング20とともに回転するとき、スプリング50の共振を抑制することができる。その結果、応力振幅が低下し、スプリング50の破損を抑制することができる。
ところで、スプリング50がベーンロータ30およびハウジング20とともに高速回転するとき、スプリング50の素線501の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるよう変形する場合がある。素線501の最外周巻目が径方向外側へ広がると、最外周巻目から1周内側の巻目は、径方向内側へ小さくなるよう変形する。そのため、接触点P1、P2、P3における素線501同士の接触が解除され、スプリング50の固有振動数が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態では、素線501を係止することにより素線501の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能な規制ピン61、62、63を、素線501の最外周巻目の各接触点P1、P2、P3とは反対側に位置するようブッシュ40の延伸部43、44、45に設けている。そのため、スプリング50がベーンロータ30およびハウジング20とともに高速回転するとき、スプリング50の素線501の最外周巻目は、振動および遠心力により径方向外側へ広がるようにして変形しようとしても、規制ピン61、62、63により係止され、変形が規制される。これにより、接触点P1、P2、P3における素線501同士の接触の解除を抑制することができる。その結果、スプリング50の固有振動数が高い値に維持され、共振を抑制する効果を維持することができる。
また、本実施形態では、スプリング50は、接触点P1、P2、P3が素線501の巻き方向において等間隔となるよう形成されている。そのため、スプリング50の固有振動数を所定の振動数に設定するのが容易である。また、規制ピン61、62、63も、接触点P1、P2、P3と同様、素線501の巻き方向において概ね等間隔となるよう形成されている。これにより、素線501の径方向外側への変形を抑制する効果を、素線501の巻き方向において均等に奏することができる。
また、本実施形態では、規制ピン61、62、63は、ブッシュ40の延伸部43、44、45に設けられている。そのため、ベーンロータ30が「中間位相」から遅角方向へ相対回転するとき、規制ピン61、62、63は、ブッシュ40とともに、スプリング50に対し相対回転する。本実施形態では、スプリング50は、素線501の最外周巻目の形状が略真円となるよう形成されている。よって、規制ピン61、62、63は、スプリング50に対し相対回転しても、素線501に干渉することが抑制される。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置を図6〜8に示す。第2実施形態は、ブッシュおよび付勢部材の形状、ならびに、規制ピンの配置等が第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、図7、8に示すように、ブッシュ40は、延伸部43、44を有している。延伸部43、44は、それぞれ、フランジ部41の外縁端からフランジ部41の径方向外側へ延びるようにして形成されている。本実施形態では、延伸部43と延伸部44とは、フランジ部41の周方向に約180度の間隔で配置されている。
本実施形態では、スプリング50は、第1実施形態と同様、素線501の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点P1、P2、P3を素線501の巻き方向に有している。ここで、スプリング50は、接触点P1、P2、P3が素線501の巻き方向において概ね等間隔となるよう形成されている。ただし、本実施形態では、第1実施形態と異なり、スプリング50は、素線501の巻き方向において曲がり具合が異なるよう歪な形状に形成されている。よって、素線501の最外周巻目の形状は真円ではない。
本実施形態では、図6〜8に示すように、規制ピン61、62、63は、フロントプレート23のベーンロータ30とは反対側に設けられている。規制ピン61、62、63は、それぞれ、フロントプレート23からベーンロータ30とは反対側へ略円柱状に突出するよう形成されている。図7に示すように、規制ピン61、62、63は、それぞれ、スプリング50の素線501の最外周巻目の接触点P1、P2、P3とは反対側に位置している。つまり、規制ピン61、62、63は、接触点P1、P2、P3と同様、素線501の巻き方向において概ね等間隔となるよう形成されている。ここで、図7において、規制ピン61、62、63は、便宜上、ボルト13に形成されているように示されているが、フロントプレート23(ボルト13を含む)側に形成されているのであれば、どの部材に形成されていてもよい。
本実施形態では、規制ピン61、62、63は、フロントプレート23に設けられている。そのため、ベーンロータ30(ブッシュ40)が「中間位相」から遅角方向へ相対回転するとき、規制ピン61、62、63は、スプリング50に対し相対回転しない(図7、8参照)。そのため、本実施形態では、スプリング50は、素線501の最外周巻目の形状は真円ではないものの、ベーンロータ30相対回転時の規制ピン61、62、63との干渉が抑制されている(図8参照)。
以上説明したように、本実施形態では、規制ピン61、62、63は、フロントプレート23に設けられている。そのため、スプリング50は、素線501の最外周巻目の形状が非真円であっても、ベーンロータ30相対回転時の規制ピン61、62、63との干渉が抑制される。よって、第1実施形態のようにスプリング50の素線501の最外周巻目を真円状にしつつ接触点P1、P2、P3を形成するのと比べ、スプリング50を容易に加工形成することができる。したがって、製造コストを低減することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、付勢部材は、素線の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点を、素線の巻き方向に4つ以上有していてもよい。この場合、規制ピンは、接触点の数と同数設けられる。また、付勢部材は、接触点が素線の巻き方向において不等間隔となるよう形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、付勢部材の素線として、角線すなわち断面矩形状の線材を用いる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、付勢部材の素線として、丸線すなわち断面円形状の線材を用いることとしてもよい。
また、上述の実施形態では、付勢部材の外周端を係合させる係合部として係合ピンを設ける例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、係合部は、ピン状の係合手段に限らず、溝等、他の係合手段であってもよい。
また、上述の実施形態では、付勢部材がベーンロータをハウジングに対し進角方向に付勢する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、付勢部材は、ベーンロータをハウジングに対し遅角方向に付勢することとしてもよい。
また、上述の実施形態では、エンジン始動時のベーンロータの位置が「中間位相」である例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、ベーンロータは、エンジン始動時、最遅角位置または最進角位置にあることとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ベーンロータとハウジングとの相対回転を規制する2つのストッパピストンのうち1つのみ備えることとしてもよい。また、ストッパピストンを備えない構成であってもよい。
本発明のバルブタイミング調整装置は、排気弁のバルブタイミングを調整するために用いることもできる。
このように、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
1 ・・・・バルブタイミング調整装置
20 ・・・ハウジング
21 ・・・リアプレート(板部)
22 ・・・シューハウジング(筒部)
23 ・・・フロントプレート(板部)
24 ・・・係合ピン(係合部)
30 ・・・ベーンロータ
31 ・・・ボス部
40 ・・・ブッシュ
50 ・・・スプリング(付勢部材)
51 ・・・内周端
52 ・・・外周端
61、62、63 ・・・規制ピン
100 ・・・収容室
101、102、103 ・・・遅角室
111、112、113 ・・・進角室
311、312、313 ・・・ベーン
421 ・・・係合溝
501 ・・・素線
P1、P2、P3 ・・・接触点

Claims (3)

  1. 内燃機関(10)の駆動力を駆動軸(2)から従動軸(4、6)に伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記従動軸により開閉駆動される吸気弁(11)および排気弁(12)の少なくとも一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置(1)であって、
    筒部(22)、当該筒部の両端を塞ぐ板部(21、23)、および、当該板部に設けられる係合部(24)を有し、前記板部と前記筒部との間において前記筒部の周方向に所定の角度範囲毎に収容室(100)を形成し、前記筒部の軸を回転中心として前記駆動軸および前記従動軸の一方とともに回転するハウジング(20)と、
    前記ハウジングに収容される筒状のボス部(31)、および、当該ボス部から径外方向に突出することで前記収容室を遅角室(101、102、103)および進角室(111、112、113)に仕切る複数のベーン(311、312、313)を有し、前記ボス部の軸を回転中心として前記駆動軸および前記従動軸の他方とともに回転し、前記遅角室および前記進角室に供給される作動流体の圧力により前記ハウジングに対し遅角方向または進角方向に相対回転するよう駆動されるベーンロータ(30)と、
    前記ボス部とともに回転可能なよう前記ボス部に設けられ、前記ボス部の径方向外側へ延びるよう形成される係合溝(421)を有するブッシュ(40)と、
    素線(501)を巻回すことにより渦巻状に形成され、内周端(51)が前記係合溝に係合し外周端(52)が前記係合部に係合するよう前記板部の前記筒部とは反対側に設けられ、前記素線の最外周巻目と最外周巻目から1周内側の巻目との間において線間隙間がゼロとなる接触点(P1、P2、P3)を前記素線の巻き方向に3つ以上有し、前記ハウジングに対し前記ベーンロータを進角方向または遅角方向に付勢する付勢部材(50)と、
    前記素線の最外周巻目の各前記接触点とは反対側に位置するよう前記ブッシュまたは前記板部に設けられ、前記素線を係止することにより前記素線の最外周巻目の径方向外側への広がりを規制可能な規制ピン(61、62、63)と、
    を備えるバルブタイミング調整装置。
  2. 前記付勢部材は、前記接触点が前記素線の巻き方向において等間隔となるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記規制ピンは、前記板部に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のバルブタイミング調整装置。
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