JP2014152192A - 硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物、硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、半導体素子及び表示素子 - Google Patents

硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物、硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、半導体素子及び表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる硬化膜形成用樹脂組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、[A]下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位(I)と、架橋性基(a1)を含む構造単位(II−1)とを有する重合体を含有する硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物である。式(1)中、R及びRは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。式(2)中、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。上記架橋性基(a1)は、オキシラニル基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2014152192

【選択図】なし

Description

本発明は、硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物、硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、半導体素子及び表示素子に関する。
近年、電子ペーパー等のフレキシブルディスプレイが注目され、フレキシブルディスプレイの基板として、ポリエチレンテレフタレート等を用いたプラスチック製の基板が検討されている。この基板は加熱時に伸張又は収縮を起こすため、製造プロセスの低温化が検討されており、中でも製造プロセス上最も高温となる層間絶縁膜等の硬化膜の形成工程における焼成温度の低温化が求められている。
このような低温化が可能な硬化膜の材料として、パターン形成時の工程数が少なく、かつ高い表面硬度が得られる感放射線性樹脂組成物が用いられ、例えばカルボキシ基及びエポキシ基を含む共重合体を含有する感放射線性樹脂組成物が知られており、上記カルボキシ基とエポキシ基とが反応することで硬化膜としての表面硬度が得られるように構成されている(特開2001−354822号公報参照)。
しかしながら、上述の共重合体を含有する感放射線性樹脂組成物にあっては、感放射線性樹脂組成物の保存の際にもカルボキシ基とエポキシ基が反応してしまい、その結果、増粘して保存安定性の低下を引き起こすおそれがある。
そこで、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる硬化膜形成用樹脂組成物が求められている。
特開2001−354822号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる硬化膜形成用樹脂組成物を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位(I)と、架橋性基(a1)を含む構造単位(II−1)とを有する重合体(以下、「[A1]重合体」ともいう)を含有する硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物(以下、「硬化膜形成用樹脂組成物(1)」ともいう)である。
Figure 2014152192
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。)
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
(1)当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)を用い、基板上に塗膜を形成する工程、及び
(2)上記塗膜を加熱する工程
を有する硬化膜の形成方法(以下、「硬化膜の形成方法(1)」ともいう)である。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
[A]下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位(I)と、架橋性基(a2)を含む構造単位(II−2)とを有する重合体(以下、「[A2]重合体」ともいう)、
[B]エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(以下、「[B]重合性化合物」ともいう)、並びに
[C]感放射線性重合開始剤
を含有する硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物(以下、「硬化膜形成用樹脂組成物(2)」ともいう)である。
Figure 2014152192
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。)
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
(1)当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)を用い、基板上に塗膜を形成する工程、
(2)上記塗膜の一部に放射線を照射する工程、
(3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び
(4)上記現像された塗膜を加熱する工程
を有する硬化膜の形成方法(以下、「硬化膜の形成方法(2)」ともいう)である。
さらに、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)から形成される硬化膜(以下、「硬化膜(1)」ともいう)、
当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)から形成される硬化膜(以下、「硬化膜(2)」ともいう)、
当該硬化膜を備える半導体素子、及び
当該半導体素子を備える表示素子
を含む。
なお、「架橋性基」とは、同一又は異なる分子間に共有結合を形成することができる基をいう。
本発明は、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる硬化膜形成用樹脂組成物を提供することができる。従って、当該硬化膜形成用樹脂組成物、この硬化膜形成用樹脂組成物から形成される硬化膜、半導体素子及び表示素子、並びに当該硬化膜の形成方法は、フレキシブルディスプレイなどの電子デバイス等の製造プロセスに好適に使用することができる。
<硬化膜形成用樹脂組成物(1)>
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、[A1]重合体を含有する。また、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、[A1]重合体以外のその他の成分を含有してもよい。
当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、[A1]重合体を含有しているため、加熱による架橋により硬化する、いわゆる熱硬化性樹脂組成物である。以下、各成分について詳述する。
<[A1]重合体>
[A1]重合体は、構造単位(I)及び構造単位(II−1)を有する重合体である。また[A1]重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、構造単位(III)及び構造単位(IV)を有していてもよい。[A1]重合体が構造単位(I)及び構造単位(II−1)を有することで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率、比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる。これは、加熱時において、この構造単位(I)に含まれる式(1)及び/又は(2)で表される基における水酸基と、構造単位(II−1)に含まれる架橋性基(a1)とが反応し、強固な架橋構造の形成により硬化膜の優れた表面硬度を得ることができると共に、上記反応が常温では進行し難くい結果、保存中の増粘が抑制されて良好な保存安定性が得られるためであると推察される。なお、[A1]重合体は、各構造単位を2種以上有していてもよい。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される基及び上記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位である。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
上記式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
上記R〜Rで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記R〜Rで表される炭素数1〜4のフッ素化アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換した基である。上記R〜Rで表される炭素数1〜4のフッ素化アルキル基としては、例えば、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、パーフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロブチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基等が挙げられる。これらの中で、上記炭素数1〜4のフッ素化アルキル基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。
上記R及びRで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらの中で、上記ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
上記式(1)で表される基を含む構造単位(I)としては、下記式(1a)及び(1b)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014152192
上記式(1a)及び(1b)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、上記式(1)と同義である。R及びRは、それぞれ独立して、(n+1)価の有機基である。nは、それぞれ独立して、1〜5の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
及びRで表される(n+1)価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の(n+1)価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の(n+1)価の脂環式炭化水素基、若しくは炭素数6〜20の(n+1)価の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜20の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基のうちの2種以上を組み合わせた(n+1)価の基等が挙げられる。但し、これらの基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
上記炭素数1〜20の(n+1)価の鎖状炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基から水素原子をn個除いた基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜20の(n+1)価の脂環式炭化水素基としては、例えば、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基から水素原子をn個除いた基等が挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の(n+1)価の芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基から水素原子をn個除いた基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記Rとしては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基若しくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基;1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基;1,4−ノルボルニレン基若しくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基若しくは2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基、1,3,5−シクロヘキサントリイル基などのシクロヘキサントリイル基等の多環式炭化水素基;1,3−フェニレン基若しくは1,4−フェニレン基等の芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基が好ましく、エチレン基、1,2−プロピレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,4−フェニレン基、1,3,5−シクロヘキサントリイル基がより好ましい。また、上記Rとしては、1,3−フェニレン基若しくは1,4−フェニレン基等の2価の芳香族炭化水素基が好ましく、1,4−フェニレン基がより好ましい。
上記式(2)で表される基を含む構造単位(I)としては、下記式(2a)及び(2b)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014152192
上記式(2a)及び(2b)中、Rは、上記式(1a)及び(1b)と同義である。R及びRは、上記式(2)と同義である。
構造単位(I)としては、例えば、下記式(I−1)〜(I−15)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014152192
上記式中、Rは、上記式(1a)、(1b)、(2a)及び(2b)と同義である。これらの中で、構造単位(I)としては、式(I−1)〜(I−6)、(I−9)及び(I−11)〜(I−13)で表される構造単位が好ましく、熱硬化性の観点から、式(I−1)〜(I−6)で表される構造単位がより好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A1]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%以上90モル%以下が好ましく、20モル以上80モル%以下がより好ましく、30モル%以上70モル%以下がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、効果的に保存安定性等を向上させることができる。
[構造単位(II−1)]
構造単位(II−1)は、架橋性基(a1)を含む構造単位である。
上記架橋性基(a1)としては、例えば、オキシラニル基(1,2−エポキシ構造)、オキセタニル基(1,3−エポキシ構造)、環状カーボネート基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。
オキシラニル基を含む造単位(II−1)としては、例えば、下記式(II−1)〜(II−5)で表される構造単位等が挙げられる。
オキセタニル基を含む造単位(II−1)としては、例えば、下記式(II−6)〜(II−9)で表される構造単位等が挙げられる。
環状カーボネート基を含む造単位(II−1)としては、例えば、下記式(II−10)〜(II−14)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014152192
上記式(II−1)〜(II−14)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
また、(メタ)アクリロイル基を含む構造単位(II−1)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレンジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等のジ(メタ)アクリレート化合物;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート化合物などの単量体化合物に由来の構造単位等が挙げられる。
これらの中で、架橋性基(a1)としては、オキシラニル基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これにより、形成される硬化膜の耐薬品性をより高めることができる。
構造単位(II−1)の含有割合としては、[A1]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%以上70モル%以下が好ましく、5モル%以上50モル%以下がより好ましく、10モル%以上30モル%以下がさらに好ましい。構造単位(II−1)の含有割合を上記範囲とすることで、効果的に保存安定性等を向上させることができる。
[構造単位(III)]
[A1]重合体は、後述の構造単位(III)を有していてもよい。構造単位(III)の含有割合としては、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜決定することができる。
[構造単位(IV)]
[A1]重合体は、後述の構造単位(IV)を有していてもよい。[A1]重合体が構造単位(IV)を有することで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、樹脂のガラス転移温度を調整し、熱硬化時のメルトフロー性や得られる硬化膜の機械的強度、耐薬品性を向上させることができる。
構造単位(IV)の含有割合としては、[A1]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%以上90モル%以下が好ましく、1モル%以上70モル%以下がより好ましく、3モル%以上60モル%以下がさらに好ましい。構造単位(IV)の含有割合を上記範囲とすることで、耐薬品性を効果的に向上させることができる。
<[A1]重合体の合成方法>
[A1]重合体は、例えば所定の各構造単位に対応する単量体を、ラジカル開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより製造できる。例えば、単量体及びラジカル開始剤を含有する溶液を、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、単量体を含有する溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、各々の単量体を含有する複数種の溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法等の方法で合成することが好ましい。
これらの方法における反応温度は開始剤種によって適宜決定すればよい。通常30℃〜180℃であり、40℃〜160℃が好ましく、50℃〜140℃がより好ましい。滴下時間は、反応温度、開始剤の種類、反応させる単量体等の条件によって異なるが、通常、30分〜8時間であり、45分〜6時間が好ましく、1時間〜5時間がより好ましい。また、滴下時間を含む全反応時間も、滴下時間と同様に条件により異なるが、通常、30分〜8時間であり、45分〜7時間が好ましく、1時間〜6時間がより好ましい。
上記重合に使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)等が挙げられる。これらの開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合溶媒としては、重合を阻害する溶媒(重合禁止効果を有するニトロベンゼン、連鎖移動効果を有するメルカプト化合物等)以外の溶媒であって、その単量体を溶解可能な溶媒であれば限定されない。重合溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル・ラクトン系溶媒、ニトリル系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合反応により得られた重合体は、再沈殿法により回収することができる。すなわち、重合反応終了後、重合体溶液を再沈溶媒に投入することにより、目的の重合体を粉体として回収する。再沈溶媒としては、アルコール類やアルカン類等を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。再沈殿法の他に、分液操作やカラム操作、限外ろ過操作等により、単量体、オリゴマー等の低分子成分を除去して、重合体を回収することもできる。なお、重合溶媒が調製する硬化膜形成用樹脂組成物(1)の溶媒と同じ場合、得られた重合体溶液をそのまま用いたり、得られた重合体溶液に溶媒を追加することで、硬化膜形成用樹脂組成物(1)の調製に供してもよい。
[A1]重合体を製造するための重合反応においては、分子量を調整するために、分子量調整剤を使用できる。分子量調整剤としては、例えば、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類;ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
[A1]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、特に限定されないが、1,000以上30,000以下が好ましく、5,000以上20,000以下がより好ましい。また、[A1]重合体のMwとGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、1以上3以下が好ましく、1.5以上2.5以下がより好ましい。
<その他の成分>
当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)が含有してもよいその他の成分としては、例えば、後述の溶媒の他、[D]酸化防止剤、[E]界面活性剤、[F]接着助剤等が挙げられる。なお、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、上記各成分を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<[D]酸化防止剤>
[D]酸化防止剤は、露光若しくは加熱により発生したラジカル、又は酸化によって生成した過酸化物を分解し、重合体分子の結合の解裂を防止することができる成分である。その結果、得られる硬化膜は経時的な酸化劣化が防止され、例えば、硬化膜の膜厚変化を抑制することができる。
[D]酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール構造を有する化合物、ヒンダードアミン構造を有する化合物、アルキルホスファイト構造を有する化合物、チオエーテル構造を有する化合物等が挙げられる。これらの中で、[D]酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール構造を有する化合物が好ましい。
上記ヒンダードフェノール構造を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、3,3’,3’,5’,5’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミン)フェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール構造を有する化合物の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−20、同AO−30、同AO−40、同AO−50、同AO−60、同AO−70、同AO−80、同AO−330(以上、ADEKA製)、sumilizerGM、同GS、同MDP−S、同BBM−S、同WX−R、同GA−80(以上、住友化学製)、IRGANOX1010、同1035、同1076、同1098、同1135、同1330、同1726、同1425WL、同1520L、同245、同259、同3114、同565、IRGAMOD295(以上、BASF製)、ヨシノックスBHT、同BB、同2246G、同425、同250、同930、同SS、同TT、同917、同314(以上、エーピーアイコーポレーション製)等が挙げられる。
これらの中で、ヒンダードフェノール構造を有する化合物としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾールがより好ましい。
[D]酸化防止剤の含有量としては、[A1]重合体100質量部に対して、0.001質量部以上5質量部以下が好ましく、0.01質量部以上2質量部以下がより好ましい。[D]酸化防止剤の含有量を上記範囲とすることで、得られる硬化膜の経時的な酸化劣化を効果的に防止することができる。
<[E]界面活性剤>
[E]界面活性剤は、膜形成性を向上させる成分である。[E]界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、及びその他の界面活性剤が挙げられる。
上記フッ素系界面活性剤としては、末端、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキル基及び/又はフルオロアルキレン基を有する化合物が好ましく、例えば、1,1,2,2−テトラフロロ−n−オクチル(1,1,2,2−テトラフロロ−n−プロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロ−n−オクチル(n−ヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ−n−ペンチル)エーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロ−n−ブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ−n−ペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロ−n−ブチル)エーテル、パーフロロ−n−ドデカンスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ−n−デカン、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロ−n−ドデカンや、フロロアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、フロロアルキルリン酸ナトリウム、フロロアルキルカルボン酸ナトリウム、ジグリセリンテトラキス(フロロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フロロアルキルアンモニウムヨージド、フロロアルキルベタイン、他のフロロアルキルポリオキシエチレンエーテル、パーフロロアルキルポリオキシエタノール、パーフロロアルキルアルコキシレート、カルボン酸フロロアルキルエステル等が挙げられる。
上記フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BM CHEMIE製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F178、同F191、同F471、同F476(以上、大日本インキ化学工業製)、フロラードFC−170C、同−171、同−430、同−431(以上、住友スリーエム製)、サーフロンS−112、同−113、同−131、同−141、同−145、同−382、サーフロンSC−101、同−102、同−103、同−104、同−105、同−106(以上、旭硝子製)、エフトップEF301、同303、同352(以上、新秋田化成製)、フタージェントFT−100、同−110、同−140A、同−150、同−250、同−251、同−300、同−310、同−400S、FTX−218、同−251(以上、ネオス製)等が挙げられる。
上記シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、トーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同SH11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH−190、同SH−193、同SZ−6032、同SF−8428、同DC−57、同DC−190(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4446、TSF−4460、TSF−4452(以上、GE東芝シリコーン製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)等が挙げられる。
上記その他の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン−n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−n−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステルなどのノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
上記その他の界面活性剤の市販品としては、例えば、(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、同No.95(以上、共栄社化学製)等が挙げられる。
[E]界面活性剤の含有量としては、[A1]重合体100質量部に対して、0.01質量部以上3質量部以下が好ましく、0.05質量部以上1質量部以下がより好ましい。[E]界面活性剤の含有量を上記範囲とすることで、効果的に膜形成性を向上させることができる。
<[F]接着助剤>
[F]接着助剤は、得られる硬化膜と基板との接着性を向上させる成分である。[F]接着助剤としては、カルボキシ基、メタクリロイル基、ビニル基、イソシアネート基、オキシラニル基等の反応性官能基を有する官能性シランカップリング剤が好ましい。
上記官能性シランカップリング剤としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
[F]接着助剤の含有量としては、[A1]重合体100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上15質量部以下がより好ましい。
<硬化膜形成用樹脂組成物(1)の調製方法>
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、[A1]重合体、必要に応じてその他の成分を所定の割合で混合し、好ましくは適当な溶媒に溶解して調製できる。調製した硬化膜形成用樹脂組成物(1)は、例えば、孔径0.2μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)の調製に用いられる溶媒としては、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)が含有する各成分を均一に溶解又は分散し、上記各成分と反応しないものが用いられる。このような溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
上記アルコール系溶媒としては、例えば、
モノアルコール系溶媒として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等;
多価アルコール系溶媒として、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等;
多価アルコール部分エーテル系溶媒として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等が挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記アミド系溶媒としては、例えば、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
上記エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸3−メチル−3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、酢酸エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等が挙げられる。
上記炭化水素系溶媒としては、例えば、
脂肪族炭化水素系溶媒として、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等;
芳香族炭化水素系溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等が挙げられる。
また、上記溶媒は、カプロン酸、カプリル酸、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の高沸点溶媒をさらに含有してもよい。
<硬化膜の形成方法(1)>
本発明の硬化膜の形成方法(1)は、
(1)当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)を用い、基板上に塗膜を形成する工程(以下、「工程(A1)」ともいう)、及び
(2)上記塗膜を加熱する工程(以下、「工程(A2)」ともいう)
を有する。
当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)が上記性質を有しているため、本発明の硬化膜の形成方法(1)によれば、耐熱性、耐薬品性、透過率、比誘電率等の一般的特性を十分満足し、かつ優れた表面硬度を有する硬化膜を形成することができる。以下、各工程について詳述する。
[工程(A1)]
本工程では、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)を用い、基板上に塗膜を形成する。具体的には、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)の溶液を基板表面に塗布し、好ましくはプレベークを行うことにより溶媒を除去して塗膜を形成する。上記基板としては、例えば、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、及びこれらの表面に各種金属薄膜が形成された基板等が挙げられる。上記プラスチック基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックからなる樹脂基板が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法等の適宜の方法を採用することができる。これらの中で、塗布方法としては、スピンコート法、バー塗布法、スリットダイ塗布法が好ましい。上記プレベークの条件としては、各成分の種類、使用割合等によっても異なるが、例えば、60℃〜130℃で30秒間〜10分間程度とすることができる。形成される塗膜の膜厚は、プレベーク後の値として、0.1μm〜8μmが好ましく、0.1μm〜6μmがより好ましく、0.1μm〜4μmがさらに好ましい。
[工程(A2)]
本工程では、上記塗膜を加熱により硬化させる。加熱方法としては特に限定されないが、例えば、オーブンやホットプレート等の加熱装置を用いて加熱することができる。本工程における加熱温度としては、200℃以下が好ましい。このように低い温度での加熱が可能であることにより、当該硬化膜の形成方法(1)は、フレキシブルディスプレイのプラスチック基板上における層間絶縁膜等の硬化膜形成に好適に使用することができる。加熱温度としては、120℃〜180℃がより好ましく、120℃〜150℃がさらに好ましい。加熱時間としては、加熱機器の種類により異なるが、例えば、ホットプレート上で加熱処理を行う場合には5分〜40分、オーブン中で加熱処理を行う場合には30分〜80分とすることができ、より好ましくは、ホットプレート上で加熱処理を行う場合には30分間以内、オーブン中で加熱処理を行う場合には60分間以内である。このようにして、目的とする層間絶縁膜等の硬化膜(1)を基板上に形成することができる。
<硬化膜(1)>
本発明の硬化膜(1)は、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)から形成される。当該硬化膜(1)の形成方法としては、特に限定されないが、好ましくは上述の当該硬化膜の形成方法(1)を用いて形成することができる。当該硬化膜(1)は、当該硬化膜形成用樹脂組成物(1)から形成されているため、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足できる。当該硬化膜(1)は上記特性を有しているため、例えば、表示素子の層間絶縁膜、スペーサー、保護膜、カラーフィルタ用着色パターン等として好適である。
<硬化膜形成用樹脂組成物(2)>
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、[A2]重合体、[B]重合性化合物及び[C]感放射線性重合開始剤を含有する。また、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、好適成分として[D]酸化防止剤を含有してもよい。さらに、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、[A]成分〜[D]成分以外のその他の任意成分を含有してもよい。
当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、[A2]重合体、[B]重合性化合物及び[C]感放射線性重合開始剤を含有しているため、放射線が照射された部位(露光部)が重合により硬化し、アルカリ現像液による現像により上記露光部以外の部位(未露光部)が溶解除去されてパターンを形成できる、いわゆるネガ型の特性を有するネガ型感放射線性樹脂組成物である。そのため、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、パターン状の硬化膜を形成することができる。以下、各成分について詳述する。
<[A2]重合体>
[A2]重合体は、構造単位(I)及び構造単位(II−2)を有する重合体である。また、[A2]重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、構造単位(III)及び構造単位(IV)を有していてもよい。[A2]重合体が構造単位(I)及び構造単位(II−2)を有することで、上述の硬化膜形成用樹脂組成物(1)と同様に、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率、比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる。加えて、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、式(1)で表される基のフッ素化アルキル基の電子吸引性によるアルコール性水酸基の水素原子離脱容易性、並びに式(2)で表される基のハロゲン原子及び/又はフッ素化アルキル基の電子吸引性によるフェノール性水酸基の水素原子離脱容易性により酸性を呈し、その結果、未露光部でのアルカリ現像液による現像残渣を低減することができる。なお、[A2]重合体は、各構造単位を2種以上有していてもよい。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される基及び上記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位である。
この構造単位(I)は、上述の[A1]重合体おける構造単位(I)と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
構造単位(I)の含有割合としては、[A2]重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%以上90モル%以下が好ましく、20モル以上80モル%以下がより好ましく、30モル%以上70モル%以下がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、効果的に保存安定性等を向上させることができる。
[構造単位(II−2)]
構造単位(II−2)は、架橋性基(a2)を含む構造単位である。
構造単位(II−2)としては、例えば、上述の構造単位(II−1)で例示した構造単位と同様の構造単位等が挙げられる。
上記架橋性基(a2)としては、オキシラニル基、オキセタニル基、環状カーボネート基及び(メタ)アクリロイル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これにより、形成される硬化膜の耐薬品性をより高めることができる。
構造単位(II−2)の含有割合としては、[A2]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%以上70モル%以下が好ましく、5モル%以上50モル%以下がより好ましく、10モル%以上30モル%以下がさらに好ましい。構造単位(II−2)の含有割合を上記範囲とすることで、効果的に保存安定性等を向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、構造単位(I)以外の構造単位であって、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位、又は下記式(3)で表される化合物由来の構造単位である。[A2]重合体が構造単位(III)を有することで、アルカリ現像性の制御および残渣抑制を図ることができる。
Figure 2014152192
上記式(3)中、R’は、水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基である。RL1〜RL5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基である。Yは、単結合、−COO−、又は−CONH−である。pは、0〜3の整数である。但し、RL1〜RL5のうちの少なくとも1つは、水酸基である。
上記RL1〜RL5で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、上記R〜Rで表される炭素数1〜4のアルキル基として例示した基と同様の基を適用することができる。
構造単位(III)としては、例えば、下記式(III−1)〜(III−11)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014152192
上記式(III−1)〜(III−11)中、Rは、水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基である。pは、上記式(3)と同義である。これらの中で、構造単位(III)としては、式(III−1)、(III−4)及び(III−10)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(III)を与える単量体化合物としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンが好ましく、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンがより好ましい。
構造単位(III)の含有割合としては、[A2]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%以上50モル%以下が好ましく、1モル%30モル%以下がより好ましく、3モル%20モル%以下がさらに好ましい。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、上記構造単位(I)〜(III)以外の構造単位である。構造単位(IV)としては、上記構造単位(I)〜(III)以外の構造単位である限り特に限定されない。[A2]重合体が構造単位(IV)を有することで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、樹脂のガラス転移温度を調整し、アルカリ現像性、熱硬化時のメルトフロー性や硬化膜の機械的強度、耐薬品性を向上することができる。
構造単位(IV)としては、例えば、下記式(IV−1)〜(IV−11)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014152192
上記式(IV−1)〜(IV−11)中、Rは、水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基である。Rは、水素原子又はメチル基である。sは、1〜10の整数である。これらの中で、構造単位(IV)としては、式(IV−1)、(IV−2)、(IV−7)〜(IV−9)、(IV−11)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(IV)を与える単量体化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸鎖状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物、マレイミド化合物、不飽和芳香族化合物及び共役ジエン化合物、並びにテトラヒドロフラン骨格、フラン骨格、テトラヒドロピラン骨格、ピラン骨格又は下記式(4)で表される骨格を有する不飽和化合物、その他の不飽和化合物等に由来の構造単位が挙げられる。
Figure 2014152192
上記式(4)中、R及びsは、上記式(IV−1)〜(IV−11)と同義である。
上記(メタ)アクリル酸鎖状アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸n−ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸n−ステアリル等のアクリル酸鎖状アルキルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸n−ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸n−ステアリル等のメタクリル酸鎖状アルキルエステル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸環状アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチル、アクリル酸イソボロニル等のアクリル酸環状アルキルエステル;メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチル、メタクリル酸イソボロニル等のメタクリル酸環状アルキルエステル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、例えば、アクリル酸フェニル。アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アリールエステル;メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリールエステル等が挙げられる。
上記不飽和ジカルボン酸ジエステルとしては、例えば、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等が挙げられる。
上記ビシクロ不飽和化合物としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が挙げられる。
上記マレイミド化合物としては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシベンジル)マレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等が挙げられる。
上記不飽和芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
上記共役ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
上記テトラヒドロフラン骨格を有する不飽和化合物としては、例えば、2−メタクリロイルオキシ−プロピオン酸テトラヒドロフルフリルエステル、3−(メタ)アクリロイルオキシテトラヒドロフラン−2−オン、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等が挙げられる。
上記フラン骨格を有する不飽和化合物としては、例えば、2−メチル−5−(3−フリル)−1−ペンテン−3−オン、(メタ)アクリル酸フルフリル、1−フラン−2−ブチル−3−エン−2−オン、1−フラン−2−ブチル−3−メトキシ−3−エン−2−オン、6−(2−フリル)−2−メチル−1−ヘキセン−3−オン、6−フラン−2−イル−ヘキシ−1−エン−3−オン、アクリル酸−2−フラン−2−イル−1−メチル−エチルエステル、6−(2−フリル)−6−メチル−1−ヘプテン−3−オン等が挙げられる。
上記テトラヒドロピラン骨格を含有する不飽和化合物としては、例えば、(テトラヒドロピラン−2−イル)メチルメタクリレート、2,6−ジメチル−8−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−オクト−1−エン−3−オン、2−メタクリル酸テトラヒドロピラン−2−イルエステル、1−(テトラヒドロピラン−2−オキシ)−ブチル−3−エン−2−オン等が挙げられる。
上記ピラン骨格を有する不飽和化合物としては、例えば、4−(1,4−ジオキサ−5−オキソ−6−ヘプテニル)−6−メチル−2−ピラン、4−(1,5−ジオキサ−6−オキソ−7−オクテニル)−6−メチル−2−ピラン等が挙げられる。
上記式(4)で表される骨格を有する不飽和化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記その他の不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル等が挙げられる。
これらの中で、上記構造単位(IV)を与える単量体化合物としては、メタクリル酸鎖状アルキルエステル、メタクリル酸環状アルキルエステル、マレイミド化合物、テトラヒドロフラン骨格、フラン骨格、テトラヒドロピラン骨格、ピラン骨格、上記式(4)で表される骨格を有する不飽和化合物、不飽和芳香族化合物、アクリル酸環状アルキルエステルが好ましく、共重合反応性及びアルカリ水溶液に対する溶解性の点から、スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ラウリル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、p−メトキシスチレン、アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、ポリエチレングリコール(n=2〜10)モノ(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシテトラヒドロフラン−2−オンがより好ましい。
構造単位(IV)の含有割合としては、[A2]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%以上90モル%以下が好ましく、1モル%以上70モル%以下がより好ましく、3モル%以上60モル%以下がさらに好ましい。構造単位(IV)の含有割合を上記範囲とすることで、耐薬品性を効果的に向上させることができる。
<[A2]重合体の合成方法>
[A2]重合体の合成方法としては、特に限定されないが、例えば、上述の[A1]重合体の合成方法と同様の方法等を適用することができる。
[A2]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、1,000以上30,000以下が好ましく、5,000以上20,000以下がより好ましい。[A2]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)の感度及び現像性をより高めることができる。また、[A2]重合体のMwとGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、1以上3以下が好ましく、1.5以上2.5以下がより好ましい。
<[B]重合性化合物>
[B]重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を有する化合物である。なお、[B]重合性化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[B]重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物であれば特に限定されないが、例えば、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、直鎖アルキレン基及び脂環式構造を有し、かつ2個以上のイソシアネート基を有する化合物と、分子内に1個以上の水酸基を有し、かつ3個〜5個の(メタ)アクリロイロキシ基を有する化合物とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
[B]重合性化合物の市販品としては、例えば、
アロニックスM−400、同M−402、同M−405、同M−450、同M−1310、同M−1600、同M−1960、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−8100、同M−8530、同M−8560、同M−9050、アロニックスTO−1450、同TO−1382(以上、東亞合成製);
KAYARAD DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120、同MAX−3510(以上、日本化薬製);
ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業製);
ウレタンアクリレート系化合物として、ニューフロンティア R−1150(第一工業製薬製);
KAYARAD DPHA−40H、UX−5000(以上、日本化薬製);
UN−9000H(根上工業製);
アロニックスM−5300、同M−5600、同M−5700、M−210、同M−220、同M−240、同M−270、同M−6200、同M−305、同M−309、同M−310、同M−315(以上、東亞合成製);
KAYARAD HDDA、KAYARAD HX−220、同HX−620、同R−526、同R−167、同R−604、同R−684、同R−551、同R−712、UX−2201、UX−2301、UX−3204、UX−3301、UX−4101、UX−6101、UX−7101、UX−8101、UX−0937、MU−2100、MU−4001(以上、日本化薬製);
アートレジンUN−9000PEP、同UN−9200A、同UN−7600、同UN−333、同UN−1003、同UN−1255、同UN−6060PTM、同UN−6060P(以上、根上工業製);
SH−500Bビスコート260、同312、同335HP(以上、大阪有機化学工業製)等が挙げられる。
[B]重合性化合物は、同一分子内にカルボキシ基を少なくとも1つ有することが好ましい。これにより、架橋性の向上及び未露光部における現像残渣の低減を図ることができる。同一分子内にカルボキシ基を少なくとも1つ有する[B]重合性化合物としては、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレートが好ましい。
[B]重合性化合物の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、20質量部以上200質量部以下が好ましく、40質量部以上160質量部以下がより好ましい。[B]重合性化合物の含有量を上記範囲とすることで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、密着性に優れ、かつ低露光量においても十分な表面硬度を有する硬化膜を形成することができる。
<[C]感放射線性重合開始剤>
[C]感放射線性重合開始剤は、放射線に感応して[B]重合性化合物の重合を開始しうる活性種を生じる成分である。[C]感放射線性重合開始剤としては、例えば、オキシムエステル化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物等が挙げられる。なお、[C]感放射線性重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記オキシムエステル化合物としては、例えば、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9H−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−n−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)などのO−アシルオキシム化合物等が挙げられる。これらの中で、オキシムエステル化合物としては、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)が好ましい。
上記アセトフェノン化合物としては、例えば、α−アミノケトン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物が挙げられる。
上記α−アミノケトン化合物としては、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
上記α−ヒドロキシケトン化合物としては、例えば、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる
上記アセトフェノン化合物としては、α−アミノケトン化合物が好ましく、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンがより好ましい。
上記ビイミダゾール化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等が挙げられる。これらの中で、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましく、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールがより好ましい。
[C]感放射線性重合開始剤の市販品としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア379)、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](イルガキュアOXE01)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)(イルガキュアOXE02)(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)等が挙げられる。
[C]感放射線性重合開始剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上40質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましい。[C]感放射線性重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、低露光量の場合でも十分な表面硬度及び密着性を有する硬化膜を形成できる。
さらに、[C]感放射線性重合開始剤がオキシムエステル化合物であり、このオキシムエステル化合物の含有量が[A]重合体100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。これにより、低露光量の場合でも十分な表面硬度及び密着性を有する硬化膜を効率良く形成できる。
<[D]酸化防止剤>
[D]酸化防止剤は、露光若しくは加熱により発生したラジカル、又は酸化によって生成した過酸化物を分解し、重合体分子の結合の解裂を防止することができる成分である。[D]酸化防止剤としては、上述の<硬化膜形成用樹脂組成物(1)>の項で説明した酸化防止剤を適用することができる。当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、[D]酸化防止剤を含有することで、得られる硬化膜は経時的な酸化劣化が防止され、例えば、硬化膜の膜厚変化を抑制することができる。なお、[D]酸化防止剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[D]酸化防止剤の含有量としては、[A2]重合体100質量部に対して、0質量部以上5質量部以下が好ましく、0.01質量部以上2質量部以下がより好ましい。[D]酸化防止剤の含有量を上記範囲とすることで、得られる硬化膜の経時的な酸化劣化を効果的に防止することができる。
<その他の任意成分>
当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)が含有してもよいその他の任意成分としては、例えば、溶媒の他、[E]界面活性剤、[F]接着助剤等が挙げられる。なお、各その他の任意成分については、上述の<硬化膜形成用樹脂組成物(1)>の項で説明したものを適用することができる。
<硬化膜形成用樹脂組成物(2)の調製方法>
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、[A2]重合体、必要に応じてその他の成分を所定の割合で混合し、好ましくは適当な溶媒に溶解して調製できる。硬化膜形成用樹脂組成物(2)の調製に用いられる溶媒としては、例えば、上述の<硬化膜形成用樹脂組成物(1)の調製方法>の項で例示した溶媒と同様の溶媒等を適用することができる。調製した硬化膜形成用樹脂組成物(2)は、例えば、孔径0.2μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
<硬化膜の形成方法(2)>
本発明の硬化膜の形成方法(2)は、
(1)当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)を用い、基板上に塗膜を形成する工程(以下、「工程(B1)」ともいう)、
(2)上記塗膜の一部に放射線を照射する工程(以下、「工程(B2)」ともいう)、
(3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程(以下、「工程(B3)」ともいう)、及び
(4)上記現像された塗膜を加熱する工程(以下、「工程(B4)」ともいう)
を有する。
当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)が上記性質を有しているため、本発明の硬化膜の形成方法(2)によれば、耐熱性、耐薬品性、透過率、比誘電率等の一般的特性を十分満足し、かつ優れた表面硬度を有する硬化膜を形成することができる。以下、各工程について詳述する。
[工程(B1)]
本工程では、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)を用い、基板上に塗膜を形成する。具体的には、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)の溶液を基板表面に塗布し、好ましくはプレベークを行うことにより溶媒を除去して塗膜を形成する。上記基板としては、例えば、ガラス基板、シリコンウエハ、プラスチック基板、及びこれらの表面に各種金属薄膜が形成された基板等が挙げられる。上記プラスチック基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックからなる樹脂基板が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法等の適宜の方法を採用することができる。これらの中で、塗布方法としては、スピンコート法、バー塗布法、スリットダイ塗布法が好ましい。上記プレベークの条件としては、各成分の種類、使用割合等によっても異なるが、例えば60℃〜130℃で30秒間〜10分間程度とすることができる。形成される塗膜の膜厚は、プレベーク後の値として、0.1μm〜8μmが好ましく、0.1μm〜6μmがより好ましく、0.1μm〜4μmがさらに好ましい。
[工程(B2)]
本工程では、上記塗膜の一部に放射線を照射する。具体的には、工程(B1)で形成した塗膜に所定のパターンを有するマスクを介して放射線を照射する。このとき用いられる放射線としては、例えば、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等が挙げられる。
上記紫外線としては、例えば、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)等が挙げられる。遠紫外線としては、例えば、KrFエキシマレーザー光等が挙げられる。X線としては、例えば、シンクロトロン放射線等が挙げられる。荷電粒子線としては、例えば、電子線等が挙げられる。これらの放射線のうち、紫外線が好ましく、紫外線の中でもg線、h線及び/又はi線を含む放射線がより好ましい。放射線の露光量としては、0.1J/m〜10,000J/mが好ましい。
[工程(B3)]
本工程では、上記放射線が照射された塗膜を現像する。具体的には、工程(B2)で放射線が照射された塗膜に対し、現像液により現像を行って放射線の照射部分を除去する。上記現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕−5−ノナンなどのアルカリ(塩基性化合物)の水溶液等が挙げられる。また、上記アルカリの水溶液にメタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液、又は当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)を溶解可能な各種有機溶媒を少量含むアルカリ水溶液を現像液として用いてもよい。
現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等の適宜の方法を採用することができる。現像時間としては、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)の組成によって異なるが、例えば、30秒〜120秒とすることができる。なお、現像工程の後、パターニングされた塗膜に対して流水洗浄によるリンス処理を行い、次いで、高圧水銀灯等による放射線を全面に照射(後露光)することにより、塗膜中に残存する[C]感放射線性重合開始剤の分解処理を行うことが好ましい。この後露光における露光量としては、2,000J/m〜5,000J/mが好ましい。
[工程(B4)]
本工程では、上記現像された塗膜を加熱する。具体的には、工程(B3)で現像された塗膜を加熱するホットプレート、オーブン等の加熱装置を用い、この塗膜を加熱処理(ポストベーク)することによって塗膜の硬化を行う。本工程における加熱温度としては、200℃以下が好ましい。感放射線性を利用した微細なパターン形成能に加えて、このように低い温度での加熱が可能であることにより、当該硬化膜の形成方法(2)は、フレキシブルディスプレイのプラスチック基板上における層間絶縁膜等の硬化膜形成に好適に使用することができる。加熱温度としては、120℃〜180℃がより好ましく、120℃〜150℃がさらに好ましい。加熱時間としては、加熱機器の種類により異なるが、例えば、ホットプレート上で加熱処理を行う場合には5分〜40分、オーブン中で加熱処理を行う場合には30分〜80分とすることができ、より好ましくは、ホットプレート上で加熱処理を行う場合には30分間以内、オーブン中で加熱処理を行う場合には60分間以内である。このようにして、目的とする層間絶縁膜等の硬化膜に対応するパターン状塗膜を基板上に形成することができる。
<硬化膜(2)>
本発明の硬化膜(2)は、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)から形成される。当該硬化膜(2)の形成方法としては、特に限定されないが、好ましくは上述の当該硬化膜の形成方法(2)を用いて形成することができる。当該硬化膜(2)は、当該硬化膜形成用樹脂組成物(2)から形成されているため、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足できる。当該硬化膜(2)は上記特性を有しているため、例えば、表示素子の層間絶縁膜、スペーサー、保護膜、カラーフィルタ用着色パターン等として好適である。
<半導体素子>
本発明の半導体素子は、当該硬化膜(上述の硬化膜(1)又は硬化膜(2))を備えている。この硬化膜は、例えば、当該半導体素子中の配線間を絶縁する層間絶縁膜等として用いられる。当該半導体素子は、公知の方法を用いて形成することができる。当該半導体素子は、当該硬化膜を備えているため、表示素子、LED、太陽電池等の電子デバイスに好適に用いることができる。
<表示素子>
本発明の表示素子は、当該半導体素子を備えている。当該表示素子は、当該硬化膜を有する半導体素子を備えているため、表示素子として実用面で要求される一般的特性を満足する。当該表示素子としては、例えば、液晶表示素子等が挙げられる。上記液晶表示素子は、例えば、液晶配向膜が表面に形成されたTFTアレイ基板が2枚、TFTアレイ基板の周辺部に設けられたシール剤を介して液晶配向膜側で対向して配置されており、これら2枚のTFTアレイ基板間に液晶が充填されている。上記TFTアレイ基板は、層状に配置される配線を有し、この配線間を層間絶縁膜としての当該硬化膜により絶縁しているものである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を下記に示す。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりMw及びMnを測定した。また、分子量分布(Mw/Mn)は得られたMw及びMnより算出した。
装置:GPC−101(昭和電工製)
GPCカラム:GPC−KF−801、GPC−KF−802、GPC−KF−803及びGPC−KF−804を結合(島津ジーエルシー製)
移動相:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[A1]重合体及び[A2]重合体の合成>
各実施例及び比較例の重合体の合成で用いた単量体化合物を以下に示す。
[構造単位(I)を与える単量体化合物]
下記式(1−1)〜(1−10)で表される単量体化合物(1−1)〜(1−10)
Figure 2014152192
[構造単位(II−1)、構造単位(II−2)を与える単量体化合物]
下記式(2−1)〜(2−7)で表される単量体化合物(2−1)〜(2−7)
Figure 2014152192
[構造単位(III)を与える単量体化合物]
(3−1):メタクリル酸p−ヒドロキシフェノール(4−ヒドロキシフェニルメタクリレート)
(3−2):メタクリル酸ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
(3−3):α−メチル−p−ヒドロキシスチレン
[構造単位(IV)を与える単量体化合物]
(4−1):メタクリル酸
(4−2):スチレン
(4−3):メタクリル酸メチル
(4−4):N−シクロヘキシルマレイミド
(4−5):メタクリル酸テトラヒドロフルフリル
(4−6):メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル
[合成例1](重合体(A−1)の合成)
冷却管及び撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部及びジエチレングリコールメチルエチルエーテル220質量部を仕込んだ。次いで、構造単位(I)を与える単量体化合物(1−1)60質量部、構造単位(II−1)を与える単量体化合物(2−1)18質量部、構造単位(IV)を与える単量体化合物(4−2)22質量部を仕込み、窒素置換し、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合することにより重合体(A−1)を含有する重合体溶液を得た。この重合体溶液の固形分濃度は30.4%であり、重合体(A−1)のMwは8,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.3であった。
[合成例2〜46](重合体(A−2)〜(A−42)及び(a−1)〜(a−4)の合成)
下記表1に示す種類及び配合量の単量体化合物を用いた以外は、合成例1と同様に操作し、重合体(A−2)〜(A−42)及び(a−1)〜(a−4)を合成した。得られた各重合体溶液の固形分濃度、並びに各重合体のMw及びMw/Mnは、上記重合体(A−1)の値と同等であった。なお、表1中の空欄は、該当する単量体化合物を配合しなかったことを示す。
Figure 2014152192
<硬化膜形成用樹脂組成物(1)の調製>
[実施例1]
[A1]重合体としての(A−1)100質量部(固形分)を含有する重合体溶液に、固形分濃度が30質量%となるように溶媒としてのジエチレングリコールメチルエチルエーテルを添加した後、孔径0.2μmのメンブランフィルタでろ過することにより、硬化膜形成用樹脂組成物(1)を調製した。
[実施例2及び比較例1]
[A]成分を表2に示す種類及び配合量とした以外は、実施例1と同様に操作し、各硬化膜形成用樹脂組成物(1)を調製した。なお、表2中の「−」は、該当する成分を配合しなかったこと、又は後述の評価を行わなかったことを示す。
<硬化膜形成用樹脂組成物(2)の調製>
各硬化膜形成用樹脂組成物(2)の調製に用いた[B]重合性化合物、[C]感放射線性重合開始剤及び[D]酸化防止剤を以下に示す。
[[B]重合性化合物]
B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
B−2:多官能アクリレート化合物の混合物(KAYARAD DPHA−40H、日本化薬製)
B−3:1,9−ノナンジオールジアクリレート
B−4:ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(アロニックスM−5300(東亞合成製)
B−5:コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート
[[C]感放射線性重合開始剤]
C−1:エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)(イルガキュアOXE02、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
C−2:1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](イルガキュアOXE01、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
C−3:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
C−4:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア379、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
[[D]酸化防止剤]
D−1:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート], (アデカスタブAO−60、ADEKA製)
D−2:トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(アデカスタブAO−20、ADEKA製)
[実施例3]
[A2]重合体としての(A−1)100質量部(固形分)を含有する重合体溶液、[B]重合性化合物としての(B−1)50質量部、及び[C]感放射線性重合開始剤としての(C−1)5質量部を混合し、さらに固形分濃度が30質量%となるように溶媒としてのジエチレングリコールメチルエチルエーテルを添加した後、孔径0.2μmのメンブランフィルタでろ過することにより、硬化膜形成用樹脂組成物(2)を調製した。
[実施例4〜50及び比較例2〜5]
[A]成分、[B]重合性化合物、[C]感放射線性重合開始剤、及び[D]酸化防止剤を表2に示す種類及び配合量とした以外は、実施例3と同様に操作し、各硬化膜形成用樹脂組成物(2)を調製した。なお、表2中の「−」は、該当する成分を配合しなかったことを示す。
<評価>
調製した各硬化膜形成用樹脂組成物(1)及び(2)を用い、下記評価方法に従い評価した。その評価結果を表2に合わせて示す。
[保存安定性]
各硬化膜形成用樹脂組成物を40℃のオーブン中で1週間放置し、加温前後の粘度を測定し、粘度変化率(%)を求め、保存安定性の指標とした。粘度変化率を、A:粘度変化率5%未満、B:粘度変化率5%以上10%未満、C:粘度変化率10以上15%未満、D:粘度変化率15%以上とし、A又はBの場合、保存安定性は良好と、C又はDの場合、不良と評価した。粘度は、E型粘度計(VISCONIC ELD.R、東機産業製)を用いて25℃で測定した。
[感度]
スピンナーを用い、シリコン基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に幅10μmのライン・アンド・スペースパターンを有するパターンマスクを介して、水銀ランプによって所定量の紫外線を照射した。次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38質量%水溶液よりなる現像液を用い、25℃で60秒現像処理を行った後、超純水で1分間流水洗浄を行った。このとき、幅10μmのライン・アンド・スペースパターンを形成可能な最小紫外線照射量を測定した。この測定値が700J/m未満の場合、感度は良好と、700J/m以上の場合、不良と評価できる。
[現像密着性]
スピンナーを用い、シリコン基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に幅10μmのライン・アンド・スペースパターンを有するパターンマスクを介して、水銀ランプによって1,000J/mの紫外線を照射した。次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38質量%水溶液よりなる現像液を用い、25℃で60秒現像処理を行った後、超純水で1分間流水洗浄を行った。そして幅10μmのライン・アンド・スペースパターンの剥離の有無を顕微鏡で観察して現像密着性とした。このとき、剥離の度合いにより、A:剥離無し、B:わずかに剥離有り、C:一部剥離有り、D:全面剥離有りとし、A又はBの場合、現像密着性は良好と、C又はDの場合、不良と評価した。
[耐薬品性]
スピンナーを用い、シリコン基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に水銀ランプによって積算照射量が1,000J/mとなるように紫外線を照射した。次いで、このシリコン基板をホットプレート上で、200℃で30分加熱し、得られた硬化膜の膜厚(T1)を測定した。そして、この硬化膜が形成されたシリコン基板を、70℃に温度制御されたジメチルスルホキシド中に20分間浸漬させた後、上記浸漬後の硬化膜の膜厚(t1)を測定し、膜厚変化率を下記式から算出し、これを耐薬品性の指標とした。
膜厚変化率={(t1−T1)/T1}×100(%)
この値の絶対値が5%未満の場合、耐薬品性は良好と、5%以上の場合、不良と評価できる。
[耐熱性]
スピンナーを用い、シリコン基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に水銀ランプによって積算照射量が1,000J/mとなるように紫外線を照射した。次いで、このシリコン基板をホットプレート上にて200℃で30分間加熱して硬化膜を得た。得られた硬化膜の5%熱重量減少温度を測定器(TG/DTA220U、エスアイアイ・ナノテクノロジー製)を用いて空気下で測定し、耐熱性の指標とした。このとき、5%重量減少温度が300℃以上の場合、耐熱性は良好と、300℃未満の場合、耐熱性は不良と評価できる。
[透過率]
スピンナーを用い、ガラス基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に水銀ランプによって積算照射量が1,000J/mとなるように紫外線を照射した。次いで、このガラス基板をホットプレート上にて200℃で30分間加熱して硬化膜を得た。得られた硬化膜の透過率を紫外可視分光光度計(V−630、日本分光製)を用いて測定した。このとき、波長400nmの光の透過率が95%以上の場合を良好(透明性が良い)と、95%未満の場合を不良(透明性が悪い)と評価できる。
[表面硬度]
スピンナーを用い、シリコン基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に水銀ランプによって積算照射量が1,000J/mとなるように紫外線を照射した。次いで、このシリコン基板をホットプレート上で、200℃で30分加熱して硬化膜を得た。そして、硬化膜が形成された基板について、JIS K−5400−1990の8.4.1鉛筆引っかき試験により、硬化膜の鉛筆硬度を測定し、これを表面硬度の指標とした。鉛筆硬度が3H以上の場合、硬化膜の表面硬度は良好(硬化膜形成用樹脂組成物は十分な硬化性を有する)と、2H以下の場合、不良と評価できる。
[比誘電率]
スピンナーを用い、SUS基板上に各硬化膜形成用樹脂組成物を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。露光機(MPA−600FA、キャノン製)を用い、積算照射量が1,000J/mとなるように上記塗膜を露光し、露光した基板をクリーンオーブン内にて200℃で30分加熱することにより、SUS基板上に硬化膜を形成した。次いで、蒸着法により、上記硬化膜上にPt/Pd電極パターンを形成して誘電率測定用サンプルを作製した。この電極パターンを有する基板について、電極(HP16451B、横河・ヒューレットパッカード製)及びプレシジョンLCRメーター(HP4284A、横河・ヒューレットパッカード製)を用い、周波数10kHzでCV法により比誘電率の測定を行った。このとき、比誘電率が3.9以下の場合を良好と、3.9を超える場合を不良と評価できる。
Figure 2014152192
表2の評価結果から分かるように、実施例ではいずれの特性も良好であったのに対し、比較例では、いずれかの特性が不良であった。
本発明は、優れた表面硬度を有すると共に耐薬品性、耐熱性、透過率及び比誘電率等の一般的特性を十分満足可能な硬化膜を形成でき、かつ保存安定性に優れる硬化膜形成用樹脂組成物を提供することができる。従って、当該硬化膜形成用樹脂組成物、この硬化膜形成用樹脂組成物から形成される硬化膜、半導体素子及び表示素子、並びに当該硬化膜の形成方法は、フレキシブルディスプレイなどの電子デバイス等の製造プロセスに好適に使用することができる。

Claims (13)

  1. [A]下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位(I)と、架橋性基(a1)を含む構造単位(II−1)とを有する重合体を含有する硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014152192
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。)
  2. 上記架橋性基(a1)が、オキシラニル基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載の硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物。
  3. (1)請求項1又は請求項2に記載の硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、及び
    (2)上記塗膜を加熱する工程
    を有する硬化膜の形成方法。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の硬化膜形成用熱硬化性樹脂組成物から形成される硬化膜。
  5. [A]下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種を含む構造単位(I)と、架橋性基(a2)を含む構造単位(II−2)とを有する重合体、
    [B]エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、並びに
    [C]感放射線性重合開始剤
    を含有する硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2014152192
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。但し、R及びRのうちのいずれかは、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。)
  6. 上記架橋性基(a2)が、オキシラニル基、オキセタニル基、環状カーボネート基及び(メタ)アクリロイル基からなる群より選択される少なくとも1種である請求項5に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物。
  7. [C]感放射線性重合開始剤がオキシムエステル化合物であり、このオキシムエステル化合物の含有量が[A]重合体100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下である請求項5又は請求項6に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物。
  8. [D]酸化防止剤をさらに含有する請求項5、請求項6又は請求項7に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物。
  9. [B]重合性化合物が、同一分子内にカルボキシ基を少なくとも1つ有する請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物。
  10. (1)請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、
    (2)上記塗膜の一部に放射線を照射する工程、
    (3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び
    (4)上記現像された塗膜を加熱する工程
    を有する硬化膜の形成方法。
  11. 請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の硬化膜形成用感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜。
  12. 請求項4又は請求項11に記載の硬化膜を備える半導体素子。
  13. 請求項12に記載の半導体素子を備える表示素子。
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