JP2014152004A - 免震装置及び免震装置を備えたクレーン - Google Patents

免震装置及び免震装置を備えたクレーン Download PDF

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Abstract

【課題】大規模地震の発生時に支持脚に大きな応力が発生する問題を防止する。
【解決手段】免震装置1は、上側脚部材3と下側脚部材4とを備える。上側脚部材3の端部3Aには、一対の傾斜面3bが形成され、下側脚部材4の端部4Aには、傾斜面3bと当接面部6aが面接触するように配置される対の接続支持部材6と、接続支持部材6を揺動可能に支持する取付部材7と、接続支持部材6を傾斜面3bに押し付ける弾性部材8とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、クレーン、ボイラ鉄骨、倉庫、エレベータ等の構造物の支持脚に備えることにより構造物の揺れを免震する免震装置及び免震装置を備えたクレーンに関するものである。
コンテナクレーン等の走行クレーンは、レールを跨ぐ門型のクレーン本体を有しており、該クレーン本体における四隅部の支持脚の下端に備えた走行装置により、岸壁等に設けられたレール上を走行する。
このような走行式クレーンにおいて地震が発生し、走行クレーンの走行方向と平行な方向に振動した場合は、走行装置がレール上を移動するためクレーン本体に大きな応力が作用することは防止される。一方、走行クレーンの走行方向と直角方向(走行クレーンの幅方向)に振動した場合は、その加振力が外力としてクレーン本体に作用することになる。ここで、走行式クレーンを構成するクレーン本体は所要の柔軟性を有しているため、小規模な地震が発生して走行方向と直角方向の加振力が作用しても、クレーン本体は柔軟に変形して加振力による揺れを吸収することができ、よって大きな問題を生じることはない。
しかし、大規模な地震が発生して、走行クレーンの走行方向と直角方向の大きな加振力が作用した場合には、クレーンが大きく揺れることによって支持脚が上昇し、浮き上がった車輪がレール上に戻らずに外部へ着地する脱輪を生じる可能性が考えられる。このため、車輪の浮き上がりや脱輪といった問題の発生を防止することが求められている。
又、前記走行クレーン以外の固定クレーン、ボイラ鉄骨、倉庫、エレベータ等の構造物においても、大規模な地震が発生した場合には、これらの構造物に支持脚を介して大きな加振力が作用して揺れるため、支持脚には過大な応力が作用することが考えられる。従って、このように支持脚に対して大きな応力が作用する問題を防止することが求められている。
クレーンに作用する加振力を低減するための従来の技術を示すものとしては、クレーンの支持脚の途中に、積層ゴムと油圧ダンパ等のダンパを組み合わせた免震装置を設置したものがある(特許文献1、2参照)。
特開2002−302377号公報 特開2011−144044号公報
しかし、特許文献1、2に示すように下側脚部と上側脚部の間に積層ゴムを備えた免震装置を設置した場合には、大規模地震の発生時に大変位を吸収することが難しくそのために支持脚に大きな応力が発生する可能性がある。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなしたもので、大規模地震の発生時の大変位を吸収し、支持脚に大きな応力が発生する問題を防止する免震装置及び免震装置を備えたクレーンを提供しようとするものである。
支持脚を免震する免震装置に関する。前記支持脚は、前記支持脚の上部を構成する上側脚部材と、前記支持脚の下部を構成する下側脚部材と、を備えている。前記上側脚部材と前記下側脚部材とは、各々長手方向の一端で互いに対向する端部を有している。
前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部には、内側が突出するように対称位置に一対の傾斜面を有している。
前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部には、前記一対の傾斜面と当接面部が面接触するように、一端側が端部内側に他端側が端部外側に向くように対称に配置される対の接続支持部材と、前記接続支持部材の一端側を中心として他端側を揺動可能に支持する取付部材と、前記接続支持部材の当接面部を前記傾斜面に押し付ける方向に付勢する弾性部材と、を有したことを特徴としている。
上記免震装置において、前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部には、前記一対の傾斜面の間に接続平面部を有している。前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部には、前記対の接続支持部材が配置される間に接続平面部を有している。前記下側脚部材の接続平面部と前記上側脚部材の接続平面部とは、連結手段で連結されている。前記下側脚部材の接続平面部は、前記上側脚部材の接続平面部と面接触することにより前記上側脚部材の荷重を支持するように構成されていることが好ましい。
上記免震装置において、前記対の接続支持部材と前記取付部材と前記弾性部材は、前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部側面に配されている。前記接続支持部材の当接面部が当接するように前記傾斜面を形成した張出部が前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部側面に設けられることもできる。
上記免震装置において、前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部に形成される前記一対の傾斜面は、互いに一辺が接続されて頂部を有し、
前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部に配置される前記対の接続支持部材は、各々の一端側が前記頂部に対応する位置に配置されたひとつの前記取付部材に取り付けることができる。
上記免震装置は、クレーンに用いる事ができる。
本発明によれば、大規模地震の発生時に支持脚に大きな応力が発生する問題を防止できる。
支持脚を免震する免震装置の第1実施例を示す正面断面図である。 (a)をIB−IB方向から視た側面図である。 (a)をIC−IC方向から視た平面図である。 (a)は、支持脚に大きな加振力が発生し、支持脚が屈曲した様子を示す断面図である。(b)は、支持脚がもとの状態に戻る瞬間を示した断面図である。 支持脚に適用した免震装置の第2実施例を示す正面図である。 (a)をIIIB−IIIB方向から視た側面図である。 (a)をIIIC−IIIC方向から視た平面図である。 支持脚を免震する免震装置の第2実施例の作動図である。 支持脚に適用した免震装置の第3実施例を示す正面断面図である。 (a)をVB−VB方向から視た側面図である。 (a)をVC−VC方向から視た平面図である。 本発明の免震装置を走行クレーンの支持脚に適用した実施例を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
(第1実施例)
図1‐a〜図1‐cを参照して、免震装置1の第1実施例を説明する。本発明の免震装置1は、クレーン、ボイラ鉄骨、倉庫、エレベータ等の構造物に備えられ鉛直方向の荷重を支持する支持脚2を免震する。
本発明の免震装置1は、支持脚2を備えている。この支持脚2は、支持脚2の上部を構成する上側脚部材3と、支持脚2の下部を構成する下側脚部材4と、を備えている。そして、上側脚部材3と下側脚部材4とは、各々長手方向の一端で互いに対向する端部(3A、4A)を有している。
上側脚部材3の端部3Aは、下側脚部材4との接続部である。上側脚部材3の端部3Aは、幅方向(図1‐a、図1‐cの左右方向)の中央部に接続平面部3aと、接続平面部3aに接続する一対の傾斜面3bと、を有している。
接続平面部3aは、平面を有し、端部3Aの幅方向における中央部(内側)に形成される。そして、接続平面部3aには、傾斜面3bとの境に、奥行方向(図1‐bの左右方向、図1‐cの上下方向、奥行方向は、幅方向と直交する。)に沿って樋状の溝3a1が形成されている。また、接続平面部3aには、孔(不図示)が幅方向の中央部、且つ、奥行方向に沿って等間隔に4つ形成されている。
傾斜面3bは、接続平面部3aが突出するように上側脚部材3の端部3Aにおける幅方向の両端位置(対称な位置)に形成される。そして、傾斜面3bは、接続平面部3aから上側脚部材3の端部3Aの外側の縁まで、上側脚部材3の長手方向の長さが漸次短くなるようにして形成される。
下側脚部材4の端部4Aは、上側脚部材3との接続部である。下側脚部材4には、幅方向両側にそれぞれ二つ、計4つの接続支持部材6と、接続支持部材6の一端側を中心として他端側を揺動可能に支持するピン7(取付部材)と、接続支持部材6に弾性力を与えるコイルばね8(弾性部材)と、接続支持部材6の他端側の揺動を所定位置で止めるストッパ部材10(図1‐b参照)と、が配されている。
下側脚部材4の端部4Aは、幅方向の中央部に形成される接続平面部4aと、幅方向の両端部に2つずつ計4つ形成される凹部4bと、を有している。
接続平面部4aは、平面を有し、端部4Aの幅方向における中央部に形成される。そして、下側脚部材4の接続平面部4aは、上側脚部材3と下側脚部材4とを接続すると、上側脚部材3の接続平面部3aと面接触し、上側脚部材3の荷重の一部を支える。接続平面部4aには、幅方向の両端部に、奥行方向に沿って樋状の溝4a1が形成されている。また、接続平面部4aには、孔4a2が幅方向の中央部、且つ、奥行方向に沿って等間隔に4つ形成されている。
凹部4bは、下側脚部材4の端部4Aに対称となるように幅方向両側でそれぞれ2つずつ計4つ形成される。凹部4bは、接続支持部材6の下側と、ピン7と、コイルばね8と、が配置される空間を有している。凹部4bの縁には、幅方向に沿って、平板状の出っ張り部10(ストッパ部材)が形成されている。
接続支持部材6は、傾いた当接面部6aを有する。接続支持部材6の当接面部6aは、接続支持部材6が一端側から他端側に向かうに従い漸次厚みが増えて形成される。また、接続支持部材6は、側方へ出っ張る鍔部6bを有する。接続支持部材6は、凹部4bに一端側が幅方向の内方(一端側が端部4A内側)、他端側が幅方向の外方(他端側が端部4B外側)に向くように配される。このとき、接続支持部材6は、ピン7によって、一端側を中心として他端側を揺動可能に支持される。ここで、ピン7の長手方向と鍔部6bの出っ張り方向とは一致する。
また、接続支持部材6は、凹部4bの幅方向の外方に配置されたコイルばね8によって、他端側の下方から上方へ向かう方向(当接面部6aを傾斜面に押付ける方向)へばね力が与えられている。接続支持部材6は、コイルばね8によって、一端側を中心として他端側が上方へ向かって持ち上げられる。このとき、接続支持部材6の鍔部6bは、凹部4bの出っ張り部10に当接し、所定位置以上、揺動しないようになっている。すなわち、凹部4bの出っ張り部10は、接続支持部材6の他端側の揺動を所定位置で止めるようになっている。
ここで、所定位置とは、下側脚部材4の接続平面部4aと接続支持部材6の当接面部6aとがなす劣角αが上側脚部材3の接続平面部3aと傾斜面3bとがなす劣角βよりも小さい角度以上、且つ、90度未満となるように、接続支持部材6の揺動を止める位置である(α、βは、図2(a)参照)。
上側脚部材3は、端部3Aの奥行方向の両端位置に、下側脚部材4に接続した際に、奥行方向に対して、上側脚部材3が下側脚部材4に対して移動しないように固定する平板状の固定部材5を一対、有している。なお、固定部材5は、下側脚部材4に配置しても良い。
以上に説明した上側脚部材3と下側脚部材4とを接続させると、固定部材5は、上側脚部材3が下側脚部材4に対して奥行方向に移動しないように固定する。また、上側脚部材3の接続平面部3aが下側脚部材4の接続平面部4aに面接触するとともに上側脚部材3の傾斜面3bが接続支持部材6の当接面部6aに弾性的に面接触して、下側脚部材4が上側脚部材3の荷重を支持する。
また、上側脚部材3と下側脚部材4とを接続させると、上側脚部材3の樋状の溝3a1と下側脚部材4の樋状の溝4a1とで、上側脚部材3の接続平面部3aと下側脚部材4の平面部との接触部に、丸棒をくり貫いた様な空間が形成される。この空間には、図1‐aで示すとおり、ピン11が配置される。
また、上側脚部材3の接続平面部3aに形成された孔(不図示)と下側脚部材4の接続平面部4aに形成された孔4a2とは連通する。上側脚部材3の接続平面部3aと下側脚部材4の接続平面部4aとは、この連通した孔を使用して、連結手段16によって弾性的に連結される。連結手段16は、図1‐aで示すとおり、皿ばね12を通した連結ボルト13を下側脚部材4の接続平面部4aに形成された孔4a2(図1‐c参照)の下側から通し、上側脚部材3の接続平面部3aに形成された孔から突出させるとともに突出した連結ボルト13に皿ばね12を通しワッシャ14を介してナット15で連結する。
上側脚部材3と下側脚部材4とを接続させると、一対の接続支持部材6は、上側脚部材3の傾斜面3bによって押圧されて、他端側が押し下げられて停止する。このとき、接続支持部材6は、当接面部6aが上側脚部材3の傾斜面3bに弾性的に付勢される。また、上側脚部材3と下側脚部材4は、上側脚部材3の接続平面部3aと下側脚部材4の接続平面部4aとが隙間なく面接触した状態で、上側脚部材3の傾斜面3bと接続支持部材6の当接面部6aとが隙間なく面接触しており、互いが剛に接続されている。この状態では、上側脚部材3の長手方向と下側脚部材4の長手方向とが一致する。
ここで、接続支持部材6には、上側脚部材3の傾斜面3bによって押圧されて、他端側が押し下げられた状態において、例えば、風や支持脚2の移動、小規模の地震の発生による加振力によって、接続支持部材6の他端側が押し下げられない程度の力がコイルばね8と皿ばね12から付与される。また、コイルばね8には、連結手段16の皿ばね12のばね力に打ち勝って上側脚部材3の接続平面部3aを下側脚部材4の接続平面部4aから離間させる力よりも弱い付勢力を与えるものが選択される。
(第1実施例の作動)
図2(a)を参照して、第1実施例の免震装置1の作動を説明する。支持脚2に対して、例えば、大規模地震の発生による矢印A方向の大きな加速度の加振力が作用したとする。そうすると、下側脚部材4は、右側のピン11を揺動中心として、矢印B方向に揺動する。すなわち、支持脚2は、くの字形に屈曲する。このとき、図中右側の接続支持部材6には、上側脚部材3の傾斜面3bからコイルばね8の予圧縮を超える押し下げ力が発生する。そして、接続支持部材6は、ピン7を揺動中心としてコイルばね8のばね力に抗って他端側が下側へ揺動する。これにより加振力が減衰される。そして、接続支持部材6には、他端側を上側へ揺動させるコイルばね8の復元力が発生する。このとき、図中左側の接続支持部材6は、他端側が出っ張り部10で止められるまでコイルばね8によって押し上げられる。
また、皿ばね12は、上側脚部材3の接続平面部3aと下側脚部材4の接続平面部4aとが離間することによって、上側脚部材3の接続平面部3aとナット15との間、下側脚部材4の接続平面部4aと連結ボルト13の頭部との間で押し潰される。これにより、加振力が減衰される。そして、皿ばね12は、上側脚部材3の接続平面部3aと下側脚部材4の接続平面部4aとを近接させる復元力を発生させる。
下側脚部材4は、コイルばね8の復元力と皿ばね12の復元力とによって、図2(b)に示すとおり、矢印B'方向に押し戻されるように揺動する。図2(b)は、支持脚2が元の状態に戻る瞬間を示した断面図である。下側脚部材4は、元の位置へ戻る際、始めに接続支持部材6の当接面部6aが上側脚部材3の傾斜面3bに当接する。接続支持部材6は、コイルばね8によって、他端側が上方へ向かうように予圧縮が与えられている。よって、接続支持部材6は、上側脚部材3の接続平面部3aに弾性的に当接する。その後、屈曲した支持脚2は、図1‐aで示す元の状態へ戻る。
なお、矢印A方向とは反対方向への加振力が作用した場合は、下側脚部材4が左側のピン11を揺動中心として、上側が右、下側が左へ傾くことにより支持脚2が屈曲し、先に述べた場合と左右逆の作用で加振力を減衰させて元の状態へ戻る。
また、支持脚2に対して、例えば、風や支持脚2の移動、小規模の地震の発生による加振力では、接続支持部材6の他端側が押し下げられない程度の、強いコイルばね8の予圧縮、及び、上側脚部材3の接続面と下側脚部材4の接続面とが離間しないばね力の皿ばね12が配されているので支持脚2の屈曲は生じない。
(第1実施例の効果)
第1実施例の免震装置1によれば、支持脚2が屈曲することにより、大規模地震の発生時に支持脚2に大きな応力が発生する問題を防止できる。皿ばね12とコイルばね8のばね力により加振力を減衰させることができる。また、風や支持脚2の移動、小規模の地震の発生による加振力では免震機能の作動を停止することができる。また、上側脚部材3の接続平面部3aが下側脚部材4の接続平面部4aに接触する際、接続支持部材6が上側脚部材3の接続平面部3aに弾性的に接触する為、接続平面部3aの接触による衝撃をコイルばね8が吸収し和らげることができる。
(第2実施例)
図3‐a〜図3‐cを参照して、支持脚2を免震する免震装置1の第2実施例を説明する。第2実施例は、接続支持部材6が下側脚部材4の端部における正面4d(側面)と背面4f(側面)に配置されることを除き、その基本的構成が上記実施例と同様であるため、上記実施例と同様の構成には同一符号を付し、上記実施例の説明と重複することになる説明を省略する。
上側脚部材3は、接続支持部材6が下側脚部材4の正面4dと背面4fに配置されるため、奥行方向の長さが下側脚部材4の奥行方向の長さより大きくなっている。言い換えると、上側脚部材3は、接続支持部材6の当接面部6aが当接するように傾斜面3bを形成した張出部20を有している。そして、張出部20の下面には、固定部材5が下方へ延びるように配置されている。
下側脚部材4の端部4Aは、奥行方向外方へ張り出す張出部材21が正面4d及び背面4fにそれぞれ両側に2つ配設されている。張出部材21は、正面4dと背面4fの幅方向における端部に形成され、下側脚部材4の接続平面部4aと並行な平面を有する。また、下側脚部材4の端部4Aは、奥行方向外方へ延びる片持ち梁部材22が左側面及び右側面に対で形成されている。
接続支持部材6は、他端側(幅方向外方)へ出っ張る鍔部6bを有する。一対の接続支持部材6は、下側脚部材4の正面4d及び背面4fのそれぞれ幅方向における両側端部にふたつ一端側が幅方向の内方、他端側が幅方向の外方に向くように2組、対称位置に配される。このとき、接続支持部材6は、ピン7によって、一端側を中心として他端側を揺動可能に支持される。ここで、ピン7の長手方向と鍔部6bの長手方向とは一致する。
また、接続支持部材6は、張出部材21の平面に固定されたコイルばね8(弾性部材)によって、他端側の下方から上方へ向かってばね力(弾性力)が与えられている。接続支持部材6は、ばね力が与えられると、一端側を中心として他端側が上方へ向かって持ち上げられる。このとき、接続支持部材6は、鍔部6bが梁部材22と当接し、所定位置以上、揺動しないようになっている(図4参照)。
図4は、支持脚2に対して矢印A方向の大きな加速度の加振力が作用し、支持脚2が屈曲した様子を示す図である。第2実施例においても、免震装置1は、第1実施例と同様に作用する。第2実施例による免震装置1によれば、下側脚部材4に対して凹部4bを形成する手間を省くことができる。従って、第2実施例は、第1実施例と比較して、既存の脚を用いて免震装置1を構成し易いという効果を奏する。
(第3実施例)
図5‐a〜図5‐cを参照して、支持脚2を免震する免震装置1の第3実施例を説明する。第3実施例は、上側脚部材3の端部3Aと接続支持部材6の構成を除き、その基本的構成が第1実施例と同様であるため、上記実施例と同様の構成には同一符号を付し、上記実施例の説明と重複することになる説明を省略する。
上側脚部材3の端部3Aは、下側脚部材4との接続部である。上側脚部材3の端部3Aには、一対の傾斜面3bの一辺が接続されて頂部31が形成される。傾斜面3bは、下に凸になるように上側脚部材3の端部3Aに形成される。また、傾斜面3bは、幅方向の中央に直交する仮想線に対して、線対称な位置に形成される。傾斜面3bは、幅方向中央から幅方向の端まで、上側脚部材3の長手方向の長さが漸次短くなるように形成されている。
下側脚部材4の端部4Aには、同じ高さの溝状の凹部4bが幅方向の全長に渡って形成されている。凹部4bは、一対の接続支持部材6と、ピン7と、コイルばね8と、が配置される空間である。凹部4bの縁には、平板状の出っ張り部10が形成されている。上側脚部材3と下側脚部材4とは、互いの側面で皿ばねが作用するように連結しても良い。
また、接続支持部材6は、側方へ出っ張る鍔部6bを有する。一対の接続支持部材6は、凹部4bに一端側が幅方向の中央部に、他端側が幅方向の端部に位置するように対称な位置に配置される。このとき、図5‐a、図5‐cで示すとおり、一対の接続支持部材6の一端側は、交互に噛み合い、頂部31に対応する位置に配置されたひとつのピン7によって、一端側を中心として他端側を揺動可能に支持される。
本実施例においても先の実施例と同様の作用効果を奏するのは勿論のこと、第1実施例、第2実施例と比較し、構造が簡単で部品点数が少ないため、低コスト化を図ることができる。
なお、第1〜3実施例に示した免震装置1は、上側脚部材3に傾斜面3bが形成され、下側脚部材4に接続支持部材6、ピン7、コイルばねを配置する構成で説明したがこれに限定されるものではない。例えば、下側脚部材4に傾斜面3bを形成し、上側脚部材3に接続支持部材6、ピン7、コイルばね8を配置する構成でも良い。またコイルばね8は皿ばねであっても良い。
また、支持脚2を免震する免震装置1は、第1〜3実施例に示したような幅方向への支持脚2の屈曲が可能な構成を備えるとともに、例えば、接続される箇所を増やし第1〜3実施例に示したような支持脚2の屈曲が可能な構成を適用し、奥行方向へも支持脚2の屈曲が可能な構成としても良い。このような免震装置1は、固定クレーン、ボイラ鉄骨、倉庫、エレベータ等の構造物において地震による水平全方向に対する加振力を免震することができる。
また、第1〜3実施例に示したような支持脚2を免震する免震装置1は、上側脚部と下側脚部を適当な箇所で切断(例えば、図1‐a、図1‐bに一点鎖線で示す箇所で切断)し、免震ユニットUを構成することができる。この免震ユニットUは、既存の構造物の支持脚2の途中を所定の長さで切り取り、切り取った箇所に、前記免震ユニットUを設置することにより、既存の構造物の支持脚2に免震機能を持たすことができる。
図6は、免震装置1を走行クレーン50に適用した様子を示す図である。走行クレーンは、脚架台の四隅部の下側に備えた支持脚2がレール51を跨ぐように門型を有している。走行クレーン50は、下側脚部材の他端側に備えた走行装置52の車輪53がレール51上を走行するようになっている。このような走行クレーン50において、地震が発生した場合は、走行クレーン50の走行方向と平行な方向の振動に対しては走行装置52がレール51上を移動するため、クレーン本体に大きな応力が作用することは防止される。
一方、走行クレーン50の走行方向と直角方向の加振力は、外力としてクレーン本体に作用することになる。そこで、本発明の免震装置1の免震方向である幅方向が、走行クレーン50の走行方向に対して直角方向、且つ、水平方向に沿うように、免震装置1を設置する。
そうすると、図6の走行クレーン50において大規模地震が発生し、走行クレーン50の走行方向と直角方向に加振力が作用しても免震することができる。従って、車輪53がレール51上から浮き上がった後、再びレール51上に着地するロッキング、又は、浮き上がった車輪53がレール51上に戻らずに外部へ着地する脱輪が発生するのを防止することができる。
なお、本発明の免震装置1及び免震装置1を備えたクレーンは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 免震装置
2 支持脚
3 上側脚部材
3A 端部
3a 接続平面部
3b 傾斜面
4 下側脚部材
4A 端部
4a 接続平面部
4d 正面(側面)
6 接続支持部材
6a 当接面部
7 ピン(取付部材)
8 コイルばね(弾性部材)
16 連結部材
22 梁部材(ストッパ部材)
50 走行クレーン(クレーン)

Claims (5)

  1. 支持脚を免震する免震装置であって、
    前記支持脚は、前記支持脚の上部を構成する上側脚部材と、前記支持脚の下部を構成する下側脚部材と、を備え、
    前記上側脚部材と前記下側脚部材とは、各々長手方向の一端で互いに対向する端部を有し、
    前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部には、内側が突出するように対称位置に一対の傾斜面を有し、
    前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部には、
    前記一対の傾斜面と当接面部が面接触するように、一端側が端部内側に他端側が端部外側に向くように対称に配置される対の接続支持部材と、
    前記接続支持部材の一端側を中心として他端側を揺動可能に支持する取付部材と、
    前記接続支持部材の当接面部を前記傾斜面に押し付ける方向に付勢する弾性部材と、
    を有したことを特徴とする免震装置。
  2. 前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部には、前記一対の傾斜面の間に接続平面部を有し、
    前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部には、前記対の接続支持部材が配置される間に接続平面部を有し、
    前記下側脚部材の接続平面部と前記上側脚部材の接続平面部とは、連結手段で連結され、
    前記下側脚部材の接続平面部は、前記上側脚部材の接続平面部と面接触することにより前記上側脚部材の荷重を支持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記対の接続支持部材と前記取付部材と前記弾性部材は、前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部側面に配され、
    前記接続支持部材の当接面部が当接するように前記傾斜面を形成した張出部が前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部側面に設けられたことを特徴とする請求項1又2に記載の免震装置。
  4. 前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか一方の端部に形成される前記一対の傾斜面は、互いに一辺が接続されて頂部を有し、
    前記上側脚部材と前記下側脚部材とのいずれか他方の端部に配置される前記対の接続支持部材は、各々の一端側が前記頂部に対応する位置に配置されたひとつの前記取付部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の免震装置を備えたことを特徴とするクレーン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110065889A (zh) * 2018-11-09 2019-07-30 吴宗泽 一种减震式小型钢板转运用起吊装置装置

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