JP2014148789A - 地盤振動伝播抑制構造及びその構築方法 - Google Patents

地盤振動伝播抑制構造及びその構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建設機械等から発生振動の近隣家屋等の既存施設への悪影響を抑え、工事終了後の撤去等の付加作業を不要にする。
【解決手段】建設機械等の振動発生源Sと、その影響を受ける近隣家屋60との間の地盤の所定範囲に原位置土が撹拌されスラリー状に満たされた溝5を形成する。その溝5内に、生分解性化学合成ポリマーからなる中空構造の同形のユニット壁体1を並べて埋設して連続した中空壁体11として地盤振動伝播抑制構造10を構築する。これにより、振動発生源から近隣家屋への振動伝播を低減、抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は地盤振動伝播抑制構造及びその構築方法に係り、特に建設工事等で使用される杭打ち機等の建設機械等の振動発生源から地盤を介して伝播する振動を効果的に低減し、近隣家屋等の既存施設への悪影響を抑え、建設工事の終了後、その構造体の撤去作業を不要にした地盤振動伝播抑制構造とその構築方法に関する。
振動公害は、工場等の事業所に設置されたプレス機等の稼働時に発生する振動や、鉄道の列車通過時、道路の車両通行等における振動が地盤を伝播して、近隣家屋等に低周波の振動による悪影響を生じさせるものとして知られている。たとえば、振動発生源の近隣住民は、直接伝わる振動に加え、室内の物が揺れるという間接的な振動も体感し、多くの者が感覚的、生理的な不快感、苦痛を感じる。
このような振動源からの低周波振動が地盤を伝播するのを遮断するために、出願人は、今までに、振動源と受振側である住宅等施設との間を仕切る地中に形成した中空溝(以下、空溝と記す。)部分を有する地盤振動伝播抑制構造を種々提案している。
たとえば、地盤中に溝状壁体を造成して、その壁体内部にケーシングを埋設し、その内部に所定形状の袋状体を沈設保持してに加圧ガスを封入し、空溝とした中空壁体を構築した構造体(特許文献1)や、溝を形成し、該溝内に、それぞれ保持部材で支持された複数の上下方向に延在する空溝に相当する袋状体を列設し、袋状体の周囲の溝内に固化材を充填し、充填材が硬化する前に袋状体内に流体を供給して拡張させた後に、固化材が硬化することで、地盤内に所定の連続した中空壁体を構築するようにした工法(特許文献2)等を提案し、特許を取得している。
特許第4868365号公報 特許第4915580号公報
ところで、上述した地盤振動伝播抑制壁はそれぞれ定置された振動源からの恒久的な振動の影響の防止を目的としている。そのため、建設工事期間に生じる、各種建設機械からの振動を低減する目的で構築するには、構造壁体の規模等が大きく、建設コストも高くなると言う問題がある。そのため、建設工事に先立って迅速に施工でき、引き続き進められる建設工事において発生する振動を、効果的に伝播抑制することが求められている。
また、建設工事期間中に仮設構造物として振動抑制の役割を果たした地盤振動伝播抑制壁は工事終了後に撤去する必要がある。ところが、工事が長期に及ぶと地中の地盤振動伝播抑制壁に作用する土圧により、壁体引き抜き時の摩擦抵抗が大きくなり、地上からの撤去が困難になるという問題がある。
以上の背景を考慮し、仮設構造からなる空溝の各種の構成とその効果を確認したところ、空溝としては、少なくとも深さ3m程度、少なくとも厚さ3cm程度の薄壁状の空間が確保できれば、建設機械等から発生する振動周波数域に対して8dB程度の振動パワーレベルの低減効果が得られることが認められた。そこで、本発明の目的は、この程度の深さまで空溝に相当する中空部を有する中空壁体を埋設し、振動発生源からの疎密波の地盤内伝播を確実に阻止できるようにし、その中空壁体を、建設工事が終了後に撤去不要にした地盤振動伝播抑制構造とその構築方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の地盤振動伝播抑制構造は、振動発生源と、その影響を受ける施設との間の地盤の所定範囲に造成された、原位置土が撹拌されスラリー状に満たされた溝内に、生分解性素材からなる中空構造の同形のユニット壁体を並べて埋設し、連続した中空壁体としたことを特徴とする。
前記ユニット壁体は、生分解性化学合成ポリマーを成形してなるパネルで各面を構成することが好ましい。これにより、前記中空壁体の撤去作業をなくすことができる。
前記ユニット壁体は、内部の中空部を、厚さ方向に少なくとも30mm確保することが好ましい。
前記ユニット壁体は、埋設される壁高さを少なくとも3m確保することが好ましい。
上述した地盤振動伝播抑制構造の構築方法の発明として、振動発生源と、その影響を受ける施設との間の地盤の所定範囲に、原位置土が撹拌されたスラリー状に満たされた溝を形成し、該溝内に、生分解性素材からなる中空構造の同形のユニット壁体を、順次側端面同士を接合させて埋設し、連続した中空壁体を構築することを特徴とする。
本発明によれば、建設工事において、振動発生源と、その影響を受ける施設との間において、生分解性素材からなる中空壁体を配置することにより、伝播振動エネルギー吸収を図って振動発生源からの振動伝播を遮断することができ、また建設工事後において、その中空壁体を撤去することも不要なので、工事コストの低減を図ることができる。
本発明の振動伝播抑制構造の一実施形態の配置構成例とその振動伝播状態を模式的に示した説明斜視図。 図1に示した振動伝播状態を模式的に示した模式平面図、模式断面図。 本発明の振動伝播抑制構造における一実施形態の中空壁体のユニット壁体の外観形状を示した斜視図。 本発明の中空壁体の一実施形態における壁体のユニット壁体の平面形状、中空部形状、壁体接続例を示した平面図。 本発明の中空壁体の一実施形態における壁体のユニット壁体の平面形状、中空部形状、壁体接続例を示した平面図。 振動伝播抑制構造における中空壁体のユニット壁体の設置施工手順を示した作業フロー図。 中空壁体の異形ユニット壁体を用いた壁体接続例を示した平面図。
以下、本発明の地盤振動伝播抑制構造及びその構築方法を実施するための最良の形態として、以下の実施例について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の地盤振動伝播抑制構造としての中空壁体の一実施例の地盤内埋設例を模式的に示した概略斜視図である。図2各図は、図1をもとにした模式平面図、断面図である。各図に示したように、たとえば杭打ち機等の建設機械1の振動発生源Sに対して、その近隣に建っている隣接建物60との間に、所定の幅にわたり、地盤振動伝播抑制構造10としての中空壁体11が埋設されている。同図には、模式的に振動発生源Sからの振動の地盤3内の伝播状態が模式的な同心円(半球)状に示されている。このように、発生振動は地盤3の表面と地盤内を介して伝播する。そしてその振動は隣接建物60との間に位置する地盤振動伝播抑制構造10としての中空壁体11によって相当程度吸収されることによって伝播が抑制されて減少する。これにより、中空壁体11の外側に位置する隣接建物60への振動の影響を最小限にすることができる。
本実施例では、振動発生源Sと隣接建物60と間が5〜10m程度離れており、中空壁体11の埋設範囲は、隣接建物60との関係、振動発生源Sからの距離を考慮して設定することが好ましい。図2(a),(b)には壁体高さ(深さ)約3m,壁体厚50mmの地盤振動伝播抑止構造としての連続した壁状の中空壁体11が構築されている。この中空壁体11の規模(延長(幅)、壁厚、壁体長(深さ))は、各建設現場で使用される建設機械からの発生振動の振動レベル、振動発生源Sと隣接建物60との配置関係、振動が伝播する地盤3の地盤特性等を考慮して決定することが好ましい。
以下、地盤振動伝播抑制構造としての中空壁体11と、壁体を構成するユニット壁体12について、図3〜図5(a),(b)を参照して説明する。
本発明の地盤振動伝播抑止構造としての中空壁体11は、図1に示したように、地盤3内において、中空形状のユニット壁体12(図3)を直線状に延長方向に接続する構成からなる。以下、中空形状のユニット壁体12の構成について各図を参照して説明する。ユニット壁体12は、図3に示したように、所定の壁高さを有する縦長板状部材からなる。本実施形態におけるユニット壁体12の寸法は、幅1.0m,高さ3.0m,厚さ50mmで、図示したように長辺に相当する側端面14の長手方向に沿って凹部14a、凸部14bが形成されている。この凹部14a、凸部14bが「ほぞ」として機能し、ユニット壁体12を中空壁体11となるように組み立てる際の接続部位となる。この「ほぞ」としての凹部14a、凸部14bとは、後述するように、ユニット壁体12の埋設位置において、既に地盤内に埋設されたユニット壁体12の凹部14aまたは凸部14bと現場合わせによっても嵌め合せ可能な程度の精度で形成されている。なお、ユニット壁体12の高さは、振動伝播抑制効果を発揮するために、地表面から少なくとも3mの深さまで埋設されることが好ましい。幅は運搬、埋設作業の便宜から1.0〜1.5m程度の範囲とすることが好ましい。
ユニット壁体12は、図4(b)に示したように、外周面がパネル13で囲まれ、内部に中空部が形成された中空構造版からなる。本実施形態では、パネル厚は約10mm、中空部17の厚さ方向寸法は約30mmに設定されている。よって、ユニット壁体12の壁厚(版厚)は50mmとなる。中空部17は、振動伝播抑制効果を発揮するために、少なくとも30mmを確保することが好ましい。また、ユニット壁体12としての強度、剛性も考慮して30〜50mmの範囲とすることが好ましい。
ユニット壁体12を構成するパネル13は、いわゆる「グリーンプラ」と呼ばれる、生分解性プラスチックの成形加工板からなる。本実施形態では、化学合成系ポリマーとしての脂肪族ポリエステル系のポリカプロラクトン成形板が使用されている。ここで使用される生分解性素材としては、所定面積の壁面パネル13として成形可能な成形加工性と機械物性(強度、弾性率)とを確保できることが必要である。さらに、地中埋設後2〜3年で生分解が可能な易分解性を備えることが好ましい。適用可能な同系素材としては、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸などを選択利用できる。また、他の生分解性素材としてポリビニルアルコール、ポリウレタン、ナイロンオリゴマーを使用することもできる。また、パネルとしての成形加工性と機械物性とを備えれば、微生物系のバイオポリエステル、バクテリアセルロース、プルラン、カードランなど微生物多糖類材料や、ポリアミノ酸類も選択することができる。さらに天然物系グリーンプラ(キトサン/セルロース、澱粉)をベースに成形加工性、機械物性を向上させるために化学合成系グリーンプラとのブレンドやラミネート製品を使用することも好ましい。
生分解性プラスチック成形板からなるユニット壁体12の壁面に相当するパネル13は、本実施形態では上述の条件を満たす一例として、幅1m×高さ3mの長方形とした。このパネル13が壁面を構成するユニット壁体12として組み立てられる。そして、ユニット壁体12は後述するように、掘削機械によって切削され、スラリー状となった地盤内の所定位置に埋設され、中空壁体11となる。ユニット壁体12は、埋設後、壁体周辺の地盤からの側圧(土圧)を受ける。その作用土圧に対してパネル13が変形しない程度の曲げ強度、曲げ剛性を有するようにパネル材料の選定、板厚の設定を行う。必要に応じて中空部17側に所定のリブをパネル13と一体成形することも好ましい。
ユニット壁体12を製造するには、中空部17を形成する中子と、全体外形を形成可能な金型とを用いた樹脂成形加工、あるいは2枚の壁面パネル13と、壁体の厚さ方向部材となる壁面パネル13周辺を囲み、外周面となる帯状板との接着等による箱状体の組立等が可能である。また、その他の樹脂製品を製造する公知方法を採用することができる。
図4(c)は、ユニット壁体12を壁体状に接続した例を示した模式図である。同図に示したように、中空壁体11は地盤内で「ほぞ」としての対向した位置の凹部14aと凸部14bとを嵌め合わせて接続され、一体とした中空壁体11が構築される。
図5(a)〜(c)は、ユニット壁体12の中空壁体11の変形例を示した平面図、断面図、接続状態を示した説明図である。この中空壁体11は、図4各図と異なり、側端面14に「ほぞ」としての凹部、凸部を有しない薄板の直方体からなる。その代わり、ユニット壁体12の接続のために、ジョイント部材20を用いている。このジョイント部材20は、ユニット壁体12と同じ生分解性プラスチック製の型押し成形部材で、断面形状はH字形をなし、ウエブ20aの高さは、接続対象のユニット壁体12を保持できる寸法である。また、隣接して接続されるユニット壁体12の直線性を確保する、短い寸法のフランジ20bを有する。このジョイント部材20は、図5(a)に示したように、ユニット壁体12の一方の側端面14に図示しないボルト等で固定することで、ユニット壁体12の側端面14に凹部14a(図4(a))と同様の機能を有し、現場埋設時の接続作業を容易にすることができる。図5(c)は、ジョイント部材20を用いてユニット壁体12を接続した例を示した模式図である。同図に示したように、隣接したユニット壁体12は地盤内でジョイント部材20のフランジ20bをガイドとして直線状に接続され、一体とした中空壁体11が構築される。
以下、ユニット壁体12を対象地盤3に埋設して中空壁体11を地盤内に構築する施工手順について、図6各図を参照して説明する。図6(a)〜(d)は、対象地盤3にユニット壁体12を埋設する、溝状の地盤領域5を掘削する作業、溝状の地盤領域5内にユニット壁体12を埋設する工程の繰り返し作業、地盤振動伝播抑制構造としての中空壁体11の完成状態までの工程を示した施工順序図である。
まず、図6(a)に示したように、ユニット壁体12を壁面状に連続して埋設し、中空壁体11を構築する範囲(地盤領域5)を掘り返す作業を行う。この地盤掘り返し作業には、パワーブレンダー工法に用いられる地盤改良専用機を用いることが好ましい。通常、パワーブレンダー工法は、トレンチャーによって切削された所定の幅と深さからなる地盤領域内に、混練りされたセメント・セメント系固化材などのスラリー状改良材を噴射し、さらに原位置土と改良材を撹拌混合し、固化地盤を造成することを目的としている。これに対して、本発明ではパワーブレンダー工法と同様にトレンチャーによる地盤切削を行うが、対象の地盤領域5の地盤改良は目的としていない。このため、固化材の添加量は、固化後に中空壁体11を埋設した地盤領域5が原地盤の強度程度まで回復するように設定すれば良い。
実際の施工では、図6(a)に示したように、中空壁体11の構築範囲に沿ってトレンチャーを搭載したベースマシン(図示せず)を移動させながら、トレンチャーのブレード、撹拌翼を稼動させてきめ細かに切削しながら、投入固化材と混練りし、細長い溝状の地盤領域5をスラリー状にする。すなわち、対象地盤をスラリー状にすることで、後工程であるユニット壁体12を地盤3内の所定位置に容易に埋設することができる。この地盤領域5は、本実施形態では、切削幅600mm程度に設定されている。この寸法はトレンチャーに装備されているブレード、撹拌翼の寸法の選定により適宜設定できる。
細長い溝状の地盤領域5をスラリー状に施工した後に、図6(b)に先端アタッチメント30のみを示した、コックピットから自在に先端アタッチメント30を操作可能なブーム・アームを有するベースマシンでユニット壁体12の埋設作業を行う。このときユニット壁体12を埋設する地盤領域5は、未固化のスラリー状であるため、先端アタッチメント30に把持されたユニット壁体12は、ベースマシンのコックピットでの操作によって、同図に示した状態から地盤内の所定位置に容易に埋設することができる。
引き続き、図6(c)に示したように、既に埋設したユニット壁体12の側端面14に、次のユニット壁体12の側端面14を合わせながら埋設作業を連続して行う。このとき2枚のユニット壁体12,12が、側端面14に設けられた接続構造(たとえば、凹部14a、凸部14bの「ほぞ」構造、ジョイント部材20)で直線状をなして接続されるように位置確認しながら埋設する。
図6(d)は、細長い溝状の地盤領域5内に4枚(図示上の一例)のユニット壁体12を接続して埋設し、中空壁体11を構築した状態を示した模式斜視図である。中空壁体11を構築後、溝状の地盤領域5は周囲の地盤3と同等の強度まで回復する。この状態で地盤3内に構築された中空壁体11は、図1,2各図に示したように、建設機械1の振動発生源S(図1)から発生する振動が地盤3内を伝播した際に、中空壁体11内の中空部17で伝播が遮断ないしは低減される。
図7各図は、本発明の地盤振動伝播抑止構造としての中空壁体11の端部構造の変形例を示した模式平面図である。図7(a)は、中空壁体11の端部に、振動発生源S側に所定の折れ角αを有する端部壁体18を接続した例を示している。この端部壁体18によれば、通常の直線状の壁体の端部に比べて振動が壁体端部で回折して建物側に回り込む程度を低減できる。このため、中空壁体11の背後に近接して建物がある場合に、地盤を介しての振動の伝播を効果的に低減できる。端部壁体18の折れ角αは、振動発生源Sに対して壁面が正対するような折れ角α0(振動源の位置によって異なる)以上でα<150°程度の範囲に設定することで中空壁体11の端部での振動の回折方向を建物側から遠ざけ、振動伝播低減の効果が得られる。
図7(b)は振動源の周囲に中空壁体11を連続して埋設して構築する場合を示している。この例では、中空壁体11のユニット壁体12の設置方向を変える隅角部材19Aが用いられている。本例においても、この隅角部材19Aは生分解性素材を用いた中空部材からなる。図示したように隅角部材は折れ角が直角(90°)であるが、図7(c)に示したように、任意の折れ角を有する隅角部材19Bとすることで、ユニット壁体12の埋設範囲を、振動発生源Sを囲むような任意の多角形形状にすることも可能である。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 建設機械
3 地盤
5 溝状の地盤領域
10 地盤振動伝播抑止構造
11 中空壁体
12 ユニット壁体
13 パネル(壁面パネル)
14 側端面
20 ジョイント部材
60 隣接建物
S 振動発生源

Claims (5)

  1. 振動発生源と、その影響を受ける施設との間の地盤の所定範囲に造成された、原位置土が撹拌されスラリー状に満たされた溝内に、生分解性素材からなる中空構造の同形のユニット壁体を並べて埋設し、連続した中空壁体としたことを特徴とする地盤振動伝播抑制構造。
  2. 前記ユニット壁体は、生分解性化学合成ポリマーを成形してなるパネルで各面が構成された請求項1に記載の地盤振動伝播抑制構造。
  3. 前記ユニット壁体は、中空部が厚さ方向に少なくとも30mm確保された請求項1に記載の地盤振動伝播抑制構造。
  4. 前記ユニット壁体は、埋設される壁高さが少なくとも3m確保された請求項1に記載の地盤振動伝播抑制構造。
  5. 振動発生源と、その影響を受ける施設との間の地盤の所定範囲に、原位置土が撹拌されたスラリー状に満たされた溝を形成し、該溝内に、生分解性素材からなる中空構造の同形のユニット壁体を、順次側端面同士を接合させて埋設し、連続した中空壁体を構築することを特徴とする地盤振動伝播抑制構造の構築方法。
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