JP2014148263A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤのサイドウォール部の美観を損なうことなく、荷重作用時に凹部の開口縁にせん断歪が集中するのを抑制する。
【解決手段】トレッドとビード部とを連結するサイドウォール部と、前記サイドウォール部の表面に形成され、前記サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部と、を備え、タイヤ径方向に沿った直線及びタイヤ周方向に沿った直線で前記凹部の開口縁が内接する四角形を描いたとき、該四角形の対角線よりタイヤ周方向側の領域における前記凹部の内壁面の傾斜角度が、タイヤ周方向側の領域以外の領域における前記凹部の内壁面の傾斜角度より大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
トラックやバス等の大型車両に用いられる空気入りタイヤのサイドウォール部には、縁石との接触によって擦り減ったサイドウォール部の摩耗状態を示す凹部が形成されたもの、あるいはリング状の凹部が形成された空気入りタイヤがある(例えば、特許文献1)。
特開平4−129808号公報
タイヤに荷重が作用している状態では、サイドウォール部の変形に伴い凹部のタイヤ径方向側の開口縁が最も変形するため、凹部の内壁面が全周に亘って同じ傾斜角度であった場合、タイヤ径方向側の開口縁にせん断歪が集中する虞がある。
本発明は上記事項を考慮し、荷重作用時に凹部の開口縁にせん断歪が集中するのを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤは、前記サイドウォール部の表面の摩耗状態を示す凹部を備えタイヤ径方向に沿った直線及びタイヤ周方向に沿った直線で前記凹部の開口縁が内接する四角形を描いたとき、該四角形の対角線よりタイヤ周方向側の領域TBにおける前記凹部の内壁面の傾斜角度が、タイヤ周方向側の領域以外の領域TAにおける前記凹部の内壁面の傾斜角度より大きいことを特徴とする。
なお、ここでいう、傾斜角度とは、サイドウォール部の表面からタイヤの内側へ向かって垂直に下ろした基準線と凹部の内壁面とがなす角度を指す。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、凹部はタイヤサイド部に形成されている。タイヤサイド部は、サイドウォール部の中で特に摩耗が進行しやすい部位なので、サイドウォール部の摩耗限界を正確に把握することができる。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、凹部の開口縁がタイヤ周方向側に長い楕円形状であるため、凹部のタイヤ径方向側の開口縁の曲率半径が大きくなり、せん断歪が集中するのを抑制できる。
本発明は、上記の構成としたので、荷重作用時に凹部の開口縁にせん断歪が集中するのを抑制できる。
(A)は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向に沿った断面の片側を示す断面図であり、(B)は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの側面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係るサイドウェアインジケータを示す要部拡大図である。(B)本発明の第1実施形態に係るサイドウェアインジケータの2B−2B線断面図である。(C)本発明の第1実施形態に係るサイドウェアインジケータの2C−2C線断面図である。 (A)本発明の第2実施形態に係るサイドウェアインジケータを示す要部拡大図である。(B)本発明の第2実施形態に係るサイドウェアインジケータの3B−3B線断面図である。(C)本発明の第2実施形態に係るサイドウェアインジケータの3C−3C線断面図である。
(第1実施形態)
図1、2を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ10について説明する。本実施形態に係る空気入りタイヤ10は、主にトラックやバスなどに用いられる重荷重用のタイヤである。タイヤ10は、図1(A)に示すように、左右一対のビード部12と、これら一対のビード部12内にそれぞれ埋設された一対のビードコア14と、一対のビードコア14間をトロイド状に延びたカーカス層16と、カーカス層16よりタイヤ10の径方向外側に設けられたベルト層18と、このベルト層18よりタイヤ10の径方向外側に設けられたトレッド部20と、ビード部12とトレッド部20とを連結するサイドウォール部22と、を備えている。
カーカス層16は、少なくとも1枚以上のカーカスプライによって構成されている。このカーカスプライは、複数本のコードを被覆ゴムで被覆して形成されている。カーカス層16は、端部側がビードコア14周りにタイヤ10の内側から外側へ折り返されている。
ベルト層18は、少なくとも1枚以上のベルトプライによって構成されている(1枚のベルトプライで構成してもよい)。このベルトプライは、複数本のコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を被覆ゴムで被覆して形成されている。
トレッド部20には、タイヤ10の周方向に延びる複数の周方向溝24が形成されている。また、トレッド部20には、周方向に対して交差する方向に延びる図示しない幅方向溝が複数形成されている。
サイドウォール部22には、タイヤ10の内側へ凹んだ凹部としてのサイドウェアインジケータ26が形成されている。サイドウェアインジケータ26の開口縁26Bの形状は、タイヤ10に空気が充填された状態でタイヤ10の側面から見て円形であり、深さは、カーカス層16に達しない深さに形成されている。なお、ここでいうタイヤ10の側面とは、タイヤ10を車両に取り付けた際に車両の側面と対応する面のことである。また、サイドウェアインジケータ26の深さは、本実施形態では一例として5.5mmとしている。このサイドウェアインジケータ26は、サイドウォール部22の摩耗状態を示すものであり、サイドウェアインジケータ26の開口面から底部26Aまでの深さを見ることでサイドウォール部22の摩耗度合いを把握することができる。
また、サイドウェアインジケータ26が形成されているタイヤサイド部30は、タイヤセクションハイトをHとすると、タイヤ最大幅部Mよりビード側へ0.2Hの高さ位置h1からタイヤ最大幅部Mよりトレッド側へ0.4Hの高さh2位置までの領域とする。この領域の範囲は、縁石の高さや、工事現場で摩耗するタイヤ10の摩耗発生領域等により統計的に割り出されたもので、この範囲であればサイドウェアインジケータ26としての機能を発揮できる。なお、タイヤセクションハイトHは、(タイヤ直径−タイヤ直径に対する標準リム径)/2で求められる。
また、ベルト層18のうち、最もタイヤ径方向内側に位置するベルトプライ18Aの端部からサイドウォール部22へタイヤ幅方向に延長した延長線と、サイドウォール部22との交点を交点Pとすると、サイドウェアインジケータ26は、タイヤ最大幅部Mから交点Pまでの領域T内に開口していることが好ましい。本実施形態では、領域T内のタイヤ最大幅部M側にサイドウェアインジケータ26を形成した。また、それぞれのサイドウェアインジケータ26の開口縁26Bは、φ15mmの円形となっている。
図2に示すように、サイドウェアインジケータ26の開口面の中心部CPを通るタイヤ径方向の直線を基準線XLとすると、中心部CPを通り基準線XLから±45度傾けた境界線DL1、DL2で囲まれたタイヤ径方向側の領域TAにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cは、境界線DL1、DL2で囲まれたタイヤ周方向側の領域TBにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cより中心部CP側へ起きている。すなわち、領域TBにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cが領域TAにおける内壁面26Cより寝ている。なお、境界線DL1、DL2は、タイヤ径方向に沿った直線及びタイヤ周方向に沿った直線でサイドウェアインジケータ26の開口縁26Bが内接する四角形を描いたとき、この四角形の対角線と一致している。
図2(B)に示すように、領域TBでは、サイドウォール部22の表面からタイヤ10の内側へ向かって垂直に下ろした基準線ELと、サイドウェアインジケータ26の内壁面26Cとがなす角度(傾斜角度)は、45°に形成されている。これに対して、図2(C)に示すように、領域TAにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cは、領域TB側の傾斜角度より小さく、本実施形態では傾斜角度が0°となっている。すなわち、サイドウォール部22の表面に対して垂直に形成されている。
また、サイドウェアインジケータ26の底部26Aは平坦になっており、底部26Aの面積は12〜100mm(好ましくは16.5〜49.5mm)となるように形成されている。この底部26Aの面積は、サイドウェアインジケータ26の深さと内壁面26Cの傾斜角度によって決定され、底部26Aの面積が12mm以下であれば、サイドウェアインジケータ26の深さが浅くなるにつれ、視認性が低下する。また、底部26Aの面積が100mm以上であれば、サイドウェアインジケータ26に小石等が詰まったり、底部26Aが傷付く虞がある。なお、タイヤ10に空気が充填されると、カーカス層16が湾曲し、サイドウェアインジケータ26の底部26Aは、カーカス層16の形状に合わせて湾曲するが、ここでは説明の便宜上、平面で描いている。また、サイドウェアインジケータ26の開口縁26Bは、全周に亘って面取りされてR形状となっている。
次に、本実施形態に係るタイヤ10の作用について説明する。本実施形態に係るサイドウェアインジケータ26は、図1に示すように、サイドウォール部22が縁石に接触したときに最も摩耗するタイヤサイド部30(好ましくは領域T内)に形成されている。これにより、サイドウォール部22の摩耗限界を正確に把握できる。
また、サイドウェアインジケータ26の底部26Aが平坦に形成されているので、サイドウォール部22が底部26Aの近傍まで摩耗し、サイドウェアインジケータ26の深さが浅くなっても、一定の開口面積を確保できる。これにより、底部が曲面となっている場合と比べて、視認性が損なわれにくい。
ところで、転動しているタイヤ10に荷重が作用している時には、タイヤ10の接地部分が路面100に沿って進行方向の前後に広がるように変形する。ここで、タイヤの踏み込み・蹴り出し時には、サイドウォール部22は、タイヤ径方向内側よりタイヤ径方向外側の方が大きく変形するため、タイヤ径方向内側とタイヤ径方向外側が互いに逆向きにずれるようにせん断変形する。
このサイドウォール部22の変形に伴って、接地部に近いサイドウェアインジケータ26の開口縁26Bは、タイヤ径方向に互いに逆向きにせん断変形し、タイヤ径方向に長い楕円形状となる。ここで、サイドウェアインジケータ26の開口面側の内壁面26Cは、互いに逆向きに広がり、この結果、内壁面26Cが傾いて、サイドウェアインジケータ26の開口縁26Bにはせん断歪が生じるが、変形前の領域TBにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cの傾斜角度(45°)は、領域TAの内壁面26Cの傾斜角度(0°)より大きく、サイドウォール部22の表面に対して鈍角に形成されていたので、タイヤ周方向に対するサイドウェアインジケータ26の剛性が高い。このため、開口縁26Bがタイヤ周方向に大きくせん断変形するのを抑制し、サイドウェアインジケータ26のタイヤ径方向の開口縁26Bにせん断歪が集中するのを抑制できる。また、サイドウェアインジケータ26の開口縁26Bが面取りされてR形状となっているので、開口縁26Bに作用するせん断歪を分散する。
次に、サイドウェアインジケータ26をタイヤ周方向に切断した断面形状を見ると、荷重作用時には、カーカス層16が撓んで、サイドウェアインジケータ26の底部26Aが凸状に変形する。この変形によって、サイドウェアインジケータ26の内壁面26Cと底部26Aとの境界部に曲げ応力が生じるが、領域TBにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cの傾斜角度は、領域TAにおけるサイドウェアインジケータ26の内壁面26Cの傾斜角度より大きいため、境界部に作用する曲げ応力が分散され、境界部にクラックが発生するのを抑制する。
なお、本実施形態では、領域TAにおける内壁面26Cの傾斜角度を0°としたが、これに限らず、傾斜角度を0°以上としてもよい。ただし、領域TAにおける内壁面26Cの傾斜角度を10°以上にすると、荷重作用時のせん断変形に対するタイヤ径方向の剛性が十分ではなくなるため、傾斜角度を0°〜10°の範囲で形成するのが好ましい。また、領域TBにおける内壁面26Cの傾斜角度は45°としたが、領域TAにおける内壁面26Cの傾斜角度より大きければ特に傾斜角度を限定しない。ただし、内壁面26Cの傾斜角度を大きくし過ぎると、底部26Aの面積を十分に確保できなくなるので、実際には7°〜60°の傾斜角度で形成される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤについて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付し、説明を省略する。本実施形態に係る空気入りタイヤ50では、サイドウェアインジケータ52以外の構成は第1実施形態に係るタイヤ10と同一の構成であるため、サイドウェアインジケータ52の構成についてのみ説明する。
サイドウェアインジケータ52は、第1実施形態に係るサイドウェアインジケータ26と同様にタイヤサイド部30に形成されている(図1参照)。また、サイドウェアインジケータ52の開口縁52Bは、図3(A)に示すように、タイヤ周方向に長い楕円状に形成されている。
ここで、サイドウェアインジケータ52の開口縁52Bに接するように長方形Sを描いたとき、長方形Sの対角線SL1、SL2で囲まれたタイヤ周方向側の領域TDにおけるサイドウェアインジケータ52の内壁面52Cの傾斜角度は、タイヤ周方向側の領域TD以外の領域(領域TC)におけるサイドウェアインジケータ52の内壁面52Cの傾斜角度より大きい。
具体的に説明すると、図3(B)に示すように、領域TDでは、サイドウォール部22から垂直に下ろした基準線ELと、サイドウェアインジケータ52の内壁面52Cとがなす角度(傾斜角度)は、60°に形成されている。これに対して、図3(C)に示すように、領域TCにおけるサイドウェアインジケータ52の内壁面52Cの傾斜角度は、領域TD側の傾斜角度より小さく、傾斜角度が0°となっている。すなわち、サイドウォール部22の表面に対して垂直に形成されている。なお、サイドウェアインジケータ62の開口面の中心部CPを通るタイヤ径方向の直線を基準線XLとすると、対角線SL1、SL2と基準線XLとがなす角度は、65°である。
図3(B)、及び図3(C)に示すように、サイドウェアインジケータ52の底部52Aは平坦になっており、サイドウェアインジケータ52の開口縁52Bは、全周に亘って面取りされてR形状となっている。タイヤ50に空気が充填されると、カーカス層16が湾曲し、サイドウェアインジケータ52の底部52Aは、カーカス層16の形状に合わせて湾曲するが、ここでは説明の便宜上、平面で描いている。
次に、本実施形態に係る空気入りタイヤ50の作用について説明する。荷重作用時のサイドウォール部22の変形に伴い、サイドウェアインジケータ52がせん断変形すると、サイドウェアインジケータ52の開口縁52Bには、せん断歪が生じる。特に、領域TCにおけるサイドウェアインジケータ52開口縁52Bには、せん断歪が集中しやすくなるが、サイドウェアインジケータ52のタイヤ径方向側の開口縁52Bの曲率半径が大きいので、せん断歪がタイヤ周方向側へ分散する。
また、領域TDにおけるサイドウェアインジケータ52の内壁面52Cは、領域TCにおけるサイドウェアインジケータ52の内壁面52Cより傾斜角度が大きいので、タイヤ周方向のせん断変形対するサイドウェアインジケータ52の剛性が高い。このため、開口縁52Bがタイヤ周方向に大きくせん断変形するのを抑制し、サイドウェアインジケータ52のタイヤ径方向の開口縁52Bにせん断歪が集中するのを抑制できる。その他の作用については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。なお、本実施形態のサイドウェアインジケータ52の開口縁52Bは、楕円状に形成されていたが、これに限らず、例えば、タイヤ径方向側の開口縁52Bがタイヤ周方向に延びる直線部を含んだ長円状のサイドウェアインジケータでもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、第1実施形態のサイドウェアインジケータ26と第2実施形態のサイドウェアインジケータ52を同じタイヤに形成してもよい。
(試験例)
本発明に係るサイドウェアインジケータの効果を確かめるために、本発明に係るタイヤを含む計10種類のタイヤを用意して、以下の試験を実施した。試験に用いたタイヤは、第1実施形態、第2実施形態を含む実施例1〜4、及び比較例1〜4である。なお、試験に用いたタイヤのサイズは、全て275/70R22.5であり、サイドウェアインジケータの深さは、5.5mmとした。
試験:実施例1〜4のタイヤ及び比較例1〜4のタイヤをそれぞれリム幅7.5インチのリムに取り付け、内圧を900kPaに設定して、それぞれのタイヤに対して3150kgf(30.9kN)の荷重を加えながら転動させ、各タイヤを10000km走行させた。その後、サイドウェアインジケータにクラックが発生したかを目視で確認して、クラックの発生の有無を表1に示した。なお、比較例1のサイドウェアインジケータは、断面が半球状で、平坦部が形成されていない従来のサイドウェアインジケータであり、内壁面の傾斜角度は、全周に亘って均一となっている。
試験結果より、基準線XLから±45度傾けた境界線で囲まれたタイヤ径方向側の領域におけるサイドウェアインジケータの内壁面の傾斜角度を0°に形成した実施例2では、クラックの発生が確認されなかった。また、サイドウェアインジケータの開口縁が内接する長方形の対角線で囲まれたタイヤ径方向側の内壁面の傾斜角度を0°に形成した実施例4についても、クラックの発生が確認されなかった。
さらに、基準線XLから±30度傾けた境界線で囲まれたタイヤ径方向側の領域におけるサイドウェアインジケータの内壁面の傾斜角度を0°に形成した実施例(実施例1、3)では、実施例2、6と比べると、タイヤ径方向に対するサイドウェアインジケータの剛性は低くなるが、タイヤ径方向側の内壁面の傾斜角度が0°であるため、せん断変形が抑制され、クラックが発生しなかった。
これに対して、比較例2〜4のサイドウェアインジケータは、基準線XLから±60度傾けた境界線、又は基準線XLから±70度傾けた境界線で囲まれたタイヤ径方向側の領域におけるサイドウェアインジケータの内壁面の傾斜角度を0°に形成したものであるが、これらの比較例では、タイヤ径方向に対するサイドウェアインジケータの剛性は高められているが、タイヤ周方向側の内壁面と底部との境界部に生じる曲げ応力を十分に分散することができないため、内壁面と底部との境界部からクラックが発生した。
以上の試験結果から、実施例1〜6に係るサイドウェアインジケータでは、タイヤ径方向に対するサイドウェアインジケータの剛性が高められているので、開口縁に生じるせん断歪が集中するのを抑制できることが確認された。
10:空気入りタイヤ、12:ビード部、20:トレッド、26:サイドウェアインジケータ(凹部)、26A:底部、26B:開口縁、26C:内壁面、30:タイヤサイド部、50:空気入りタイヤ、52:サイドウェアインジケータ(凹部)、60:空気入りタイヤ、62:サイドウェアインジケータ(凹部)、CP:中心部、XL:基準線、DL1:境界線、DL2:境界線、SL1:対角線、SL2:対角線、UL1:対角線、UL2:対角線、H:タイヤセクションハイト、TW:巾方向、TR:径方向、TC:周方向、CL:赤道面

Claims (3)

  1. トレッドとビード部とを連結するサイドウォール部と、
    前記サイドウォール部の表面に形成され、前記サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部と、
    を備え、
    タイヤ径方向に沿った直線及びタイヤ周方向に沿った直線で前記凹部の開口縁が内接する四角形を描いたとき、該四角形の対角線よりタイヤ周方向側の領域における前記凹部の内壁面の傾斜角度が、タイヤ周方向側の領域以外の領域における前記凹部の内壁面の傾斜角度より大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. (タイヤ直径−タイヤ直径に対する標準リム径)/2で表されるタイヤセクションハイトをHとすると、前記凹部は、タイヤ最大幅部よりビード側へ0.2Hの高さ位置からタイヤ最大幅部よりトレッド側へ0.4Hの高さ位置までの領域であるタイヤサイド部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凹部の開口縁は、タイヤ周方向側に長い楕円形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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