JP2009280009A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ワンダリング性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させる。
【解決手段】トレッド面2Sのトレッド端縁Teにショルダー円弧部9を介して連なるサイドウォール部3のバットレス面3Saに、周方向に連続してのびる周方向細溝10を設ける。周方向細溝10は、開口部11からタイヤ軸方向内側にのびる細溝本体12と、該細溝本体12の半径方向外側の溝側面12aを越えて半径方向外側にはみ出すはみ出し部分14を有する副部13とからなる。前記はみ出し部分14の半径方向外端点Pは、前記開口部11の半径方向外側の開口縁11aよりも半径方向外側に位置する。ショルダー円弧部9の曲率半径Rsは8mm以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワンダリング性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させた重荷重用タイヤに関する。
高内圧、高荷重の条件下で使用される重荷重用タイヤでは、トレッド部に金属コードを用いた多層構造のベルトを設け、トレッド部全体の剛性を高めている。そのため、轍路面を走行する時、図6(A)に示すように、轍から脱出する際にタイヤ肩部aに大きな横力fyを受けることによってハンドルが取られる所謂ワンダリング現象が発生する。
そのため、同図の如く、例えばトレッド面bのトレッド端縁beの近傍に、周方向にのびる細溝cを設けることが提案されている(例えば特許文献1参照)。この細溝cは、タイヤ肩部aに受ける前記横力fyに対して溝巾が減じる向きに変形するため、該横力fyを緩和でき、ワンダリング現象を抑止しうるなど、ワンダリング性能を向上しうる。しかしながら、このような細溝cでは、その外側に区分されるリブ部分dの強度が不充分となり、該リブ部分dが欠け落ちるなどの損傷を招くという問題がある。
他方、重荷重用タイヤにおいては、舗装状態の良い良路を長期に亘って走行する場合、トレッドショルダー部分eに、偏摩耗が発生することも知られている。この偏摩耗は、トレッド端縁beから始まり、摩耗が深まるにつれてタイヤ軸方向内側に次第に進行して行くため摩耗寿命を縮めるとともに、操縦安定性を低下させるという問題をまねく。
そのため、図6(B)に例示する如く、サイドウォール面gのうちのトレッド端縁be近傍の領域であるバットレス面g1に、周方向にのびる細溝iを設けることが提案されている(例えば特許文献2、3参照)。この細溝iは、上下荷重fzに対して溝巾が減じる向きに変形するため、トレッド端縁側の接地圧を下げることができ、摩耗エネルギを低下させて前記偏摩耗を抑制しうる。しかしながら、前記横力fyに対しては緩和効果を発揮できず、ワンダリング性能を向上することはできなかった。なお細溝cと細溝iとを併用した場合には、リブ部分dの強度が過度に低下するため、その実施は困難である。
特開H06−239109号公報 特開H08−290706号公報 特開H09−150607号公報
このように、従来においては、ワンダリング性能の向上と、トレッドショルダー部分における耐偏摩耗性能とを両立してバランス良く向上させることは困難であった。
そこで本発明は、バットレス面に形成する周方向の細溝の断面形状を特定することを基本として、ワンダリング性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド面のトレッド端縁に、ショルダー円弧部を介してサイドウォール部の外面が連なり、かつ前記トレッド面に、前記トレッド端縁側に配されるショルダー溝を含む複数本の周方向主溝を具えた重荷重用タイヤであって、
前記サイドウォール部の外面のショルダー円弧部近傍の領域であるバットレス面に、周方向に連続してのびる周方向細溝を設け、
かつタイヤ軸を含む子午断面において、前記周方向細溝は、前記バットレス面で開口する開口部からタイヤ軸方向内側にのびる細溝本体と、この細溝本体に連なりかつ該細溝本体の半径方向外側の溝側面を越えて半径方向外側にはみ出すはみ出し部分を有する副部とからなるとともに、
前記はみ出し部分の半径方向外端点は、前記開口部の半径方向外側の開口縁よりも半径方向外側に位置し、
しかも、前記ショルダー円弧部は、その曲率半径Rsを、前記トレッド面の曲率半径Rcより小かつ8mm以上としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記半径方向外側の開口縁と、前記トレッド端縁との間の半径方向距離Lbは、前記ショルダー溝の溝深さHg1の0.6〜1.2倍であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記周方向細溝は、前記細溝本体の巾W1を、前記ショルダー溝の溝深さHg1の0.12〜0.30倍としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記周方向細溝の細溝本体は、タイヤ軸方向に対して±10°以内の小角度αでタイヤ軸方向内側にのび、かつ前記副部は、前記細溝本体から折れ曲がり半径方向外側にのびる上傾斜部からなることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記周方向細溝は、前記はみ出し部分の半径方向外端点と、前記外側の開口縁との間の半径方向距離Leを、前記外側の開口縁と前記トレッド端縁との間の半径方向距離Lbの0.35〜0.6倍としたことを特徴としている。
又請求項6の発明では、トレッド部に、複数のベルトプライからなるベルト層を具え、
かつ最も幅広のベルトプライの外端がなすベルト層のタイヤ軸方向最外端と、前記トレッド端縁との間のタイヤ軸方向距離Ly1、又はベルト層のタイヤ軸方向最外端と前記はみ出し部分の半径方向外端点との間のタイヤ軸方向距離Ly2が25mm以下であることを特徴としている。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した状態にて特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味する。
本発明は叙上の如く、バットレス面に形成する周方向細溝として、バットレス面の開口部からタイヤ軸方向内側にのびる細溝本体と、この細溝本体に連なりかつ該細溝本体の半径方向外側の溝側面を越えて半径方向外側にはみ出すはみ出し部分を有する副部とから形成している。しかも前記はみ出し部分の半径方向外端点は、前記開口部の半径方向外側の開口縁よりも半径方向外側に位置する。従って、タイヤ肩部に受ける横力に対して、前記はみ出し部分が溝巾を減じる向きに変形でき、ワンダリング性能を向上しうる。
又上下荷重に対しては、細溝本体が溝巾を減じる向きに変形でき、耐偏摩耗性能を向上しうる。又トレッド面とバットレス面とをショルダー円弧部で継ぐ所謂ラウンドショルダを採用している。そのため、前記はみ出し部分等に集中する応力を減じることができ、クラック(亀裂)などの発生を抑え、必要な耐久強度を確保することが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の重荷重用タイヤの主要部を示す断面図である。
図1において、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、路面に接地するトレッド部2の外面であるトレッド面2Sに、周方向に連続してのびる複数本の周方向主溝5を具える。これにより前記トレッド部2を、複数本の周方向リブ4に区分している。前記周方向主溝5には、前記トレッド面2Sのタイヤ軸方向外端であるトレッド端縁Teの側、即ちタイヤ軸方向最外側に配されるショルダー溝5Aが含まれるとともに、前記周方向リブ4には、このショルダー溝5Aよりもタイヤ軸方向外側に配されるショルダーリブ4Aが含まれる。
なお前記周方向主溝5は、溝巾Wgが6.5mm以上、かつ溝深さHgが10.0mm以上の溝体であって、周方向に直線状にのびるストレート溝、及びジグザグ状にのびるジグザグ溝が採用しうる。
又図1中の符号6は、タイヤの骨格をなすカーカスであって、ビード部間を跨る1枚以上のカーカスプライ6Aから形成されるとともに、該カーカスプライ6Aは、タイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の角度で配列したカーカスコードを有する。
又符号7は、前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層であって、前記トレッド部2をタガ効果を有して補強する。このベルト層7は、タイヤ周方向に対して例えば10゜〜70゜の角度で配列されるベルトコードを有する複数枚(通常3、4枚)、本例ではカーカス側からトレッド面側に向かって順に配される第1〜第4のベルトプライ7A〜7Dから形成される。本例では、第2のベルトプライ7Bのタイヤ軸方向のプライ巾が、他のベルトプライのプライ巾よりも大であって、この最大のプライ巾BWが、例えばトレッド巾TWの0.85〜0.95倍の巾を有することで、トレッド部2を広範囲に亘ってタガ効果を有して強固に補強している。なおトレッド巾TWは前記トレッド端縁Te、Te間のタイヤ軸方向距離として定義される。
又重荷重用タイヤ1では、前記トレッド端縁Teに、ショルダー円弧部9を介してサイドウォール部3の外面3S(以下サイドウォール面3Sと呼ぶ)が連なる所謂ラウンドショルダーを具える。そしてこのサイドウォール面3Sのうちの前記ショルダー円弧部9の近傍の領域であるバットレス面3Saに、周方向に連続してのびる周方向細溝10を形成している。
前記周方向細溝10は、図2に子午断面を示すように、前記バットレス面3Saで開口する開口部11からタイヤ軸方向内側にのびる細溝本体12と、この細溝本体12に連なる副部13とからなる。そして前記副部13には、前記細溝本体12の半径方向外側の溝側面12aを半径方向外側に越えてはみ出すはみ出し部分14を有する。
具体的には、前記細溝本体12は、本例では、タイヤ軸方向に対して±10°以内の小角度αでタイヤ軸方向内側にのびる。前記小角度αは、その傾斜方向がタイヤ軸方向内側に向かって半径方向内方に傾斜する場合を+表示、その逆を−表示とする。この小角度αが前記範囲を外れると、上下荷重に対する緩和効果が減じて耐偏摩耗性能の向上効果が充分発揮されなくなる。又特に−側に外れた場合には、前記開口部11の半径方向外側のエッジが鋭角化して、ゴム欠けなどが生じる恐れを招く。従って、前記小角度αは±5°以下がさらに好ましく、本例では小角度αが0°の場合を例示している。
又前記副部13は、前記細溝本体12から折れ曲がり半径方向外側にのびる上傾斜部15からなる。そしてこの上傾斜部15のうちの、前記外側の溝側面12aの延長線よりも半径方向外側の部分により、前記はみ出し部分14を形成している。このような周方向細溝10は、図4(A)、(B)に誇張して示すように、トレッド端縁Te側に上下荷重fzが作用したとき、前記細溝本体12がその溝巾を減じる向きに変形でき、摩耗エネルギを減じ耐偏摩耗性能を向上しうる。又横力fyが作用したとき、前記はみ出し部分14がその溝巾を減じる向きに変形でき、応力を緩和しワンダリング性能を向上しうる。
そのためには、少なくとも前記はみ出し部分14の半径方向外端点Pが、前記開口部11の半径方向外側の開口縁11aよりも半径方向外側に位置することが不可欠である。もし、前記外端点Pが前記外側の開口縁11aよりも半径方向内側に位置する場合には、前記はみ出し部分14における変形が期待できず、ワンダリング性能の向上効果が得られない。
又前記トレッド面2Sとサイドウォール面3Sとがショルダー円弧部9を介して連なるラウンドショルダーであり、かつこのショルダー円弧部9の曲率半径Rsが8mm以上であることも必要である。これは、前記図4(A)、(B)に示すように、上下荷重fz及び横力fyの負荷時には前記上傾斜部15の先端部分15Eに応力が集中し、この先端部分15Eにクラックが発生する恐れがあるからである。そのためラウンドショルダーとすることで、前記上下荷重fz及び横力fyを軽減し、前記先端部分15Eに集中する応力を低減することで、クラックの発生を抑え、必要な耐久強度を確保することが可能となるのである。特にショルダー円弧部9を具えることで、轍壁面から受ける横力fyの向きが多方向に分散されるため、先端部分15Eの歪みが均一化され、クラックの発生がいっそう抑制される。このように、ワンダリング性能と耐偏摩耗性能との向上を図りながら耐久強度の確保を可能とするのである。なお前記曲率半径Rsが8mm未満では、前記耐久強度の確保が難しくなる。又ラウンドショルダーとすることで、轍路面走行時にも、前記ショルダー円弧部9が轍壁面と接触して、周方向細溝10の変形を生じさせうる。従って、轍から脱出する以外に、轍内を走行する際にもその挙動変化を抑制できる。
前記ショルダー円弧部9の曲率半径Rsの上限は、前記トレッド面2Sの曲率半径Rcよりも小であり、好ましくは150mm以下である。又トレッド面2Sの曲率半径Rcは400mm以上が好ましく、400mmを下回るとトレッド面2Sが小円弧となりすぎて他の偏摩耗を招く傾向となる。なおトレッド面2Sの曲率半径Rcは、トレッド面2Sのタイヤ赤道C上の点Cpと前記トレッド端縁Teとの3点で決定される円弧の曲率半径で定義される。
ここで前記外側の開口縁11aと、前記トレッド端縁Teとの間の半径方向距離Lbは、前記ショルダー溝5Aの溝深さHg1の0.6〜1.2倍であるのが好ましい。ワンダリング現象は、轍などの段差を乗り越す際の横力fyによって生じるため、前記距離Lbが溝深さHg1の1.2倍を超えると、横力fyを受ける位置では緩和効果が有効に発揮されずワンダリング性能を向上させることができない。逆に、前記距離Lbが溝深さHg1の0.6倍を下回ると、横力fyへの緩和が局部的となってしまい、横力全体の緩和効果が不充分となるなど、この場合にもワンダリング性能の向上効果が不足する。しかも、周方向細溝10よりも半径方向外側のゴム部分Gの強度が過小となって、このゴム部分Gに欠けなどを招く恐れが生じる。従って、前記距離Lbの下限は、前記溝深さHg1の0.8倍以上がより好ましく、又上限は1.0倍以下がより好ましい。なお前記ゴム部分Gの強度確保の観点から、前記外側の溝側面12aのタイヤ軸方向長さLcで代表する前記細溝本体12の長さLcを5.0mm以上とするのが好ましい。
又前記細溝本体12の巾W1は、前記溝深さHg1の0.12〜0.30倍であるのが好ましく、0.12倍を下回ると、上下荷重fzへの緩和効果が減じ、耐偏摩耗性能の向上効果が充分発揮できなくなる。逆に0.30倍を越えると、上下荷重負荷時の変形量が増し、前記上傾斜部15の先端部分15Eに集中する応力の増加を招く。従って、前記巾W1の下限は、溝深さHg1の0.16倍以上がより好ましく、又上限は0.23倍以下がより好ましい。なお前記巾W1は細溝本体12の長さ方向と直角な向きの巾である。
又はみ出し部分14の前記外端点Pと、開口部11の前記外側の開口縁11aとの間の半径方向距離Leは、前記半径方向距離Lbの0.35〜0.6倍であるのが好ましく、前記0.35倍を下回ると、ワンダリング性能の向上効果(横力fyへの緩和効果)が低下する。逆に0.6倍を超えると、前記ゴム部分Gの強度が過小となって、このゴム部分Gに欠けなどを招く恐れが生じる。
又前記上傾斜部15の、その長さ方向と直角な向きの巾W2は、前記巾W1の0.5〜2.5倍の範囲が好ましく、0.5倍未満ではワンダリング性能の向上効果(横力fyへの緩和効果)が低下する。逆に2.5倍を越えると変形量が増し、前記先端部分15Eにクラックが生じる恐れを招く。この先端部分15Eでのクラック抑制のために、該先端部分15Eを半径2.0mm以上の円弧で形成するのが好ましい。
次に、重荷重用タイヤ1では、図3に示すように、ベルトプライ7A〜7Dのうちの最も幅広のベルトプライ(本例では第2のベルトプライ7B)の外端がなすベルト層7のタイヤ軸方向最外端7eと、前記トレッド端縁Teとの間のタイヤ軸方向距離Ly1、又は前記ベルト層7のタイヤ軸方向最外端7eと、前記はみ出し部分14の半径方向外端点Pとの間のタイヤ軸方向距離Ly2が20mm以下であることが好ましい。これは、前記最外端7eよりタイヤ軸方向外側の領域(非ベルト拘束領域)では、ベルト層7の拘束力に欠けるため、内圧や走行時の遠心力などによって外径成長するなど接地圧が上昇しやすい。従って、前記距離Ly1、又は距離Ly2を20mm以下に規制することで、前記非ベルト拘束領域で接地圧が過大になるのを抑制でき、偏摩耗を減じうる。
又前記上傾斜部15の傾斜方向、及び角度は特に規制されないが、前記上傾斜部15の図心Giとベルト層7の前記最外端7eとのタイヤ軸方向距離Ly3が、前記距離Ly1より大の場合には、前記上傾斜部15の半径方向に対する角度βを+15°〜40°の範囲とするのが先端部分15Eやグルーブ内における歪の集中を抑え、クラックを抑制する観点から好ましい。なお前記角度βは、半径方向外側に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜する向きを+表示とし、その逆を−表示とする。又距離Ly3が、前記距離Ly1以下の場合には、図5(A)に示すように、前記上傾斜部15の半径方向に対する角度βを−10〜+10°の範囲とするのが好ましい。又前記距離Ly3を10mmとすることが、ベルト層7の前記最外端7eを起点とする損傷を防止する上で好ましい。
又同図に示すように、前記バットレス面3Saのうち、前記開口部11より半径方向外側の面部3Sa1を、内側の面部3Sa2に比して、タイヤ軸方向内側に距離Lxを位置ズレさせることも好ましい。これにより轍壁面から受ける横力fyを軽減でき、前記先端部分15Eでの損傷を抑制できる。なお前記距離Lxは5.0mmが好ましい。
図5(B)、(C)に、前記周方向細溝10の他の実施例を示す。図5(B)において、周方向細溝10は、前記副部13として、前記上傾斜部15に連なり、かつ細溝本体12の半径方向内側の溝側面12bを越えて半径方向内側にはみ出す内はみ出し部分16を有する場合が示されている。この内はみ出し部分16として、本例では前記上傾斜部15と一直線状に連なる場合が示されている。又図5(C)において、周方向細溝10は、前記副部13を円弧部17によって形成される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造を有し、かつ表1の仕様の周方向細溝をバットレス面に形成した重荷重用タイヤ(サイズ:12R22.5)を試作するとともに、各試作タイヤのワンダリング性能、耐偏摩耗性、及び耐クラック性をテストし互いに比較した。ショルダー形状及び周方向溝以外は各タイヤとも同仕様であり、トレッド面の曲率半径Rcは680mm、ショルダー溝の溝深さHg1は17.5mmとした。
テスト方法は、次の通りである。
<ワンダリング性能>
試作タイヤをリム(8.25×22.5)、内圧(850Kpa)の条件にて、車両(バス)の全輪に装着し、ワンダリングテスト用の轍路面を空車状態にて走行し、轍内での直進、轍への進入、脱出などにおける挙動(ワンダリング性能)をドライバーの官能評価により、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほどワンダリング性能にすぐれている。
<耐偏摩耗性>
前記車両を用い、高速道路を80,000km走行したときの、ショルダーリブに発生する偏摩耗を検査した。そして、摩耗部におけるタイヤ軸方向の摩耗巾、及び摩耗高さを、周方向の8箇所の位置で測定し、その平均値を指数化して示した。指数は比較例1を100とし、数値が大なほど耐偏摩耗性に優れている。なお、前記測定には、新品タイヤのトレッド輪郭形状に一致する基準側縁を有するトレッド定規を用い、前記基準側縁に沿ったタイヤ軸方向の摩耗巾、及び前記基準側縁からの摩耗高さを測定している。
<耐クラック性>
上記走行テスト後において、周方向細溝に発生するクラックの発生箇所の数を目視検査によって測定し指数化して示した。指数は比較例1を100とし、値が大なほど耐クラック性に優れている。
Figure 2009280009
本発明の重荷重用タイヤの主要部を拡大して示す断面図である。 周方向細溝を拡大して示す子午断面である。 周方向細溝を拡大して示す子午断面である。 (A)、(B)は周方向細溝による作用効果を説明する断面図である。 (A)〜(C)は周方向細溝の他の実施例を示す子午断面である。 (A)、(B)は従来技術を示す断面図である。
符号の説明
2S トレッド面
3 サイドウォール部
3Sa バットレス面
5A ショルダー溝
5 周方向主溝
7 ベルト層
7e ベルト層のタイヤ軸方向最外端
9 ショルダー円弧部
10 周方向細溝
11 開口部
11a 半径方向外側の開口縁
12 細溝本体
12a 外側の溝側面
13 副部
14 はみ出し部分
15 上傾斜部
P はみ出し部分の半径方向外端点
Te トレッド端縁

Claims (6)

  1. トレッド面のトレッド端縁に、ショルダー円弧部を介してサイドウォール部の外面が連なり、かつ前記トレッド面に、前記トレッド端縁側に配されるショルダー溝を含む複数本の周方向主溝を具えた重荷重用タイヤであって、
    前記サイドウォール部の外面のショルダー円弧部近傍の領域であるバットレス面に、周方向に連続してのびる周方向細溝を設け、
    かつタイヤ軸を含む子午断面において、前記周方向細溝は、前記バットレス面で開口する開口部からタイヤ軸方向内側にのびる細溝本体と、この細溝本体に連なりかつ該細溝本体の半径方向外側の溝側面を越えて半径方向外側にはみ出すはみ出し部分を有する副部とからなるとともに、
    前記はみ出し部分の半径方向外端点は、前記開口部の半径方向外側の開口縁よりも半径方向外側に位置し、
    しかも、前記ショルダー円弧部は、その曲率半径Rsを、前記トレッド面の曲率半径Rcより小かつ8mm以上としたことを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記半径方向外側の開口縁と、前記トレッド端縁との間の半径方向距離Lbは、前記ショルダー溝の溝深さHg1の0.6〜1.2倍であることを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記周方向細溝は、前記細溝本体の巾W1を、前記ショルダー溝の溝深さHg1の0.12〜0.30倍としたことを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記周方向細溝の細溝本体は、タイヤ軸方向に対して±10°以内の小角度αでタイヤ軸方向内側にのび、かつ前記副部は、前記細溝本体から折れ曲がり半径方向外側にのびる上傾斜部からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記周方向細溝は、前記はみ出し部分の半径方向外端点と、前記外側の開口縁との間の半径方向距離Leを、前記外側の開口縁と前記トレッド端縁との間の半径方向距離Lbの0.35〜0.6倍としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. トレッド部に、複数のベルトプライからなるベルト層を具え、
    かつ最も幅広のベルトプライの外端がなすベルト層のタイヤ軸方向最外端と、前記トレッド端縁との間のタイヤ軸方向距離Ly1、又はベルト層のタイヤ軸方向最外端と前記はみ出し部分の半径方向外端点との間のタイヤ軸方向距離Ly2が25mm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
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