JP2014148160A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録媒体の表面状態に関わらず、高速で記録媒体に画像を形成した場合においても、記録媒体へのインクの転写性が低下しない画像形成装置、及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】 記録媒体6の記録面に画像を形成する画像形成装置であって、液体を吐出する記録ヘッド5と、表面層2に像が形成される中間転写体(中間転写ベルト1)とを有している。さらに、記録ヘッド5から液体を吐出される前の中間転写体の表面層に液体の凝集を促す反応液4を塗布する塗布装置3と、中間転写体の表面層2の像を転写点にて転写する転写装置(加圧ローラー7)と、を有している。そして、この画像形成装置は、記録媒体6の表面粗さに応じて、転写点より上流の像の厚みを調整するための処理を行う調整手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、中間転写体に形成された像を記録媒体に転写させる画像形成装置及び画像形成方法に関する。
液体(インク)を記録ヘッドから吐出するインクジェット画像形成装置は、コンシューマ用としてだけではなく、産業用にも広く利用されている。インクジェット記録方式では、オフセット印刷等の従来の印刷方式で必要とされていた版が不要となる。さらに、リードタイムが不要であるため、即時に記録媒体に画像が形成され、所望の印刷物が得られる。このような特徴をインクジェット画像形成装置が有しているため、従来の画像形成装置に比べて多品種、小ロット、短納期というユーザーの要望が実現されやすい。
このインクジェット画像形成装置は、使用される記録媒体の材質、厚み、表面状態の違いによって、インクの滲み具合や、記録媒体に染み込んだインクが広がる大きさが異なり、これらは印刷品質に大きな影響を与える。従って、使用される記録媒体の材質、厚み、表面状態の違いに応じて、インクジェット画像形成装置がインクを吐出する条件が制御される必要がある。
計測装置(表面性識別装置)で記録媒体の表面粗さを測定し、測定された表面粗さに応じて、記録媒体に画像を定着させる定着手段の定着温度や、記録ヘッド(インク吐出式画像形成手段)のインク吐出量を制御する画像形成装置が、特許文献1に開示されている。この画像形成装置は、例えば平滑な記録媒体に対しては、定着温度を低く設定したり、画像を形成するためのインク吐出量を抑えることによって、記録媒体上のインクが不要な部分へのインクの滲みを抑制すると共にインクを節約することができる。逆に表面の粗い記録媒体に対しては、インクの記録媒体下層部への染み込みを考慮して、定着温度を高く設定したり、インク吐出量を増やすことによって、画像形成装置は、記録媒体上の画像の濃度低下等の問題を発生しにくくすることができる。
このような、記録媒体の表面状態に応じて発生するインクの滲みや、形成された画像の濃度低下等を低減するための別の方法として、転写型インクジェット方式の画像形成装置が提案されている。特許文献2には、記録ヘッドから吐出されたインク滴で中間転写体(転写媒体)上にインク像を形成し、このインク像から溶媒の浸透成分を除去した粘稠インク像を記録媒体に転写する転写型インクジェット方式を用いた画像形成装置が開示されている。このときの粘稠インク像は、色材固形成分と残留するインク溶媒非浸透成分とで構成されている。この画像係止装置では、中間転写体上のインク像が適度な粘稠状態を保った状態で転写されるため、小さい圧力で、染み込みや歪みのない高画質転写が可能になっている。
特開2002−340518号公報 特開平6−40025号公報
記録媒体上に形成される画像にインク滲みや濃度低下等を発生させないためには画像のインクの粘度を制御することが効果的であるが、特許文献1に開示された発明では、記録媒体に形成される画像の粘度がインク吐出量の調整のみで制御されている。記録媒体の表面が平滑な場合には、記録媒体上での滲みを抑制するためにインクの吐出量を抑える必要がある。しかしながら、近年の高画質印刷においてはインクの吐出量を可能な限り増やすことで高精細な画像が形成されている。このため、インクの吐出量が抑えられると、高画質で高精細な画像を形成しようとする際に、画像の濃度低下が発生しやすくなるといった課題があった。
特許文献2に記載の画像形成装置では、表面が比較的平滑な記録媒体を使用する場合には、中間転写体上に粘稠インクで形成された像と記録媒体との接触面積が十分確保されるため、良好な転写画像が得られる。しかしながら、印刷用の上質紙のように表面の凹凸(表面粗さ)が大きい記録媒体を使用する場合には、中間転写体上に粘稠インクで形成された像と記録媒体との接触面積が、平滑な記録媒体のときに比べて、著しく減少してしまう。このことにより、記録媒体へのインクの転写性が悪くなることが懸念されている。
これに加えて、高速で記録媒体にインク像を転写する場合には、中間転写体と記録媒体との当接時間が短くなる。このような場合に、特に表面状態の凹凸が激しい印刷用の上質紙を使用すると、中間転写体上の粘稠インク像と記録媒体との接触面積が小さいだけでなく当接時間も短いため、インク像が記録媒体に十分密着できず、記録媒体へのインク像の転写性が悪くなりやすい。
そこで本発明の目的は、前記した問題を解決して、記録媒体の表面状態に関わらず、高速で記録媒体に画像を形成した場合においても、記録媒体へのインクの転写性が低下しない画像形成装置、及び画像形成方法を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明は、記録媒体の記録面に画像を形成する画像形成装置であって、液体を吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドによって表面層に像が形成される中間転写体と、記録ヘッドから液体を吐出される前の中間転写体の表面層に液体の凝集を促す反応液を塗布する塗布装置と、中間転写体の表面層の像を転写点にて記録媒体の記録面に転写させる転写装置と、記録媒体の表面粗さに応じて、転写点より上流の前記像の厚みを調整するための処理を行う調整手段と、を有することを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、記録媒体の記録面の表面粗さに応じて、記録媒体の記録面に転写される前の中間転写体の表面層の像の厚みを、液体や反応液の成分を制御することによって調整することができる。また、色材を含まない液体を、像形成の前、または途中、または後に吐出することによって調整することができる。転写前の中間転写体の表面層の像の厚みが調整されることによって、像と記録媒体との接触面積が増加したり、像の記録媒体への付着力が向上したり、像を形成する液体の膜強度が増加したりする等の効果が得られる。これによって、高速で記録媒体に画像を形成しても記録媒体の記録面の表面粗さによらずに、記録媒体の記録面上に、滲みや染み込み、歪みの少ない高品質な画像が形成される。
本発明の第1の実施形態の画像形成装置の記録媒体に像を転写する構成を示す断面図である。 本発明の画像形成装置によって記録媒体に画像が形成される工程を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の画像形成装置の記録媒体に像を転写する構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態の画像形成装置の記録媒体に像を転写する構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の画像形成装置が有する中間転写体に像が形成されて、記録媒体に転写される構成を示す断面図である。尚、記録媒体に転写するために中間転写体の表面層に形成された液体の集合体を像とし、画像形成装置にインプットされる画像データに基づいて記録媒体の記録面上に形成される液体の集合体を画像として定義する。一般に、像は画像を反転させた鏡像(ミラー画像)である。
画像形成装置は、記録媒体6の記録面に像を転写するための中間転写体である中間転写ベルト1と、中間転写ベルト1の表面層2の直上に位置し、中間転写ベルト1の表面層2にインク(液体)を吐出して像を形成する記録ヘッド5とを有している。中間転写ベルト1の表面層2は、金属、樹脂、ゴム、セラミックス等の好適な材料によって構成されている。本実施形態では撥水性基材を表面処理し、親水性を付与させた材料によって表面層2が構成されている。撥水性基材には、シリコーン(登録商標)ゴムやフッ素ゴム等が用いられ、撥水性基板の表面処理としては、コロナ処理、フレーム処理、活性エネルギー線の照射、プラズマ処理等が用いられる。表面処理を行う際には、効果を高めるために酸素等のガスを同時に用いてもよい。
この中間転写ベルト1は、表面層2を外側に向けた状態で、複数の回転ローラー8によって回転方向Fに回転駆動されている。記録ヘッド5が中間転写ベルト1の表面層2に像を形成する画像形成点Aから、中間転写ベルト1の回転方向の上流には、中間転写ベルト1の表面層2に反応液4を塗布するための塗布装置3が設けられている。塗布装置3は、ワイヤーバーコート等の接触式塗布や、スプレーコート、インクジェットヘッドによる液滴付与のような非接触塗布等で、反応液4を中間転写ベルト1の表面層2に塗布する。適応の範囲は限定されるが、スピンコート、引き揚げ塗布、エアナイフによる塗布であっても、特性的には問題なく反応液4が塗布される。また、これらの手段を組み合わせて、塗布装置3が中間転写ベルト1の表面層2へ反応液4を塗布してもよい。
後述するように像の厚さを調整するための調整手段の一例として、インクの濃度を調整し、記録ヘッド5にインクを供給するインク濃度調整装置10が、記録ヘッド5に接続されている。インク濃度調整装置10は、記録媒体6の表面状態の情報に応じて、インクの色材の濃度をほとんど変えることなく、色材以外の少なくとも一つの成分の濃度を調整してから、記録媒体6の表面状態に最適なインクを記録ヘッド5に供給する装置である。尚、調整される色材以外の成分としては、水溶性樹脂、樹脂エマルション、溶剤、水等が挙げられる。水溶性樹脂、樹脂エマルションとして用いられる材料は、後述するインクの成分と共存できるものであれば、特に制限はない。
記録媒体6は、不図示の搬送ローラーによって、中間転写ベルト1の表面層2の像が記録媒体6の記録面に転写される転写点Bに向かって搬送されている。中間転写ベルト1の表面層2の像を記録媒体6の記録面に転写する転写点Bでは、転写装置の一例である、記録媒体6を中間転写ベルト1に押圧するように配置された加圧ローラー7が配置されている。転写点Bでは、この加圧ローラー7と、中間転写ベルト1を回転させている回転ローラー8とが、記録媒体6と中間転写ベルト1とを挟んでいる。
画像が形成される記録媒体6の表面粗さは、画像形成装置に搭載されたタッチパネル9等からユーザーが記録媒体6の種類を入力することで認識される。画像形成装置の外部にタッチパネル9が設けられ、入力された情報から表面状態と、それに応じた色材以外の少なくとも一つの成分の最適な濃度とが、画像形成装置の内部に設けられている不図示のメモリーから呼び出される。尚、このときに呼び出される記録媒体6の表面状態は、例えばJIS B 0601(1994)で定義される算術表面粗さRa、十点平均粗さRz等である。
次に、図2を用いて、画像形成装置が、記録媒体6に画像を形成するフローを説明する。
初めに、ユーザーは、画像を形成したい記録媒体6を不図示の給紙カセットにセットする。給紙カセットへ記録媒体6がセットされたら、ユーザーは、給紙カセットにセットした記録媒体6の種類を、画像形成装置の外部に設けられたタッチパネル9にて入力する。記録媒体6の種類の入力が完了したら、記録媒体6の坪量をユーザーがタッチパネル9にて入力する。坪量を入力するのは、記録媒体6の種類が同じであっても、坪量によって記録媒体6の表面の凹凸形状が異なることがあるためである。
記録媒体6の種類及び坪量が入力されると、入力された情報に対応した表面状態、例えば算術平均粗さRaが不図示のメモリーから呼び出される。呼び出された算術平均粗さRaに応じて、インク濃度調整装置10がインクの色材以外の少なくとも一つの成分の濃度を調整する。尚、これ以降に記載される算術平均粗さRaの測定値は、キーエンス社製レーザー顕微鏡VK9710を用いて、倍率50倍で280μmの正方形の範囲を測定したデータから得られたものである。
インク濃度調整装置10は、調整する色材以外の成分が水溶性樹脂の場合には、濃縮インクと濃縮水溶性樹脂液とを混合することによってインクを調整する。このときの濃縮インクとは、記録媒体6の算術平均粗さRaが0.7μm以下の平滑な記録媒体6に最適なインクから、水及び/または溶剤の量を適量減らしたインクを指す。また、濃縮水溶性樹脂液とは、少なくとも水溶性樹脂を含む溶液を指す。この水溶性樹脂は、例えば濃縮インクが水溶性樹脂を分散樹脂として使用している場合には、分散樹脂と同じものであることが好ましい。
記録媒体6の表面状態が平滑である場合においては、インクが記録媒体6の下層部へ染み込みにくいため、インクを過度に吐出すると滲みが発生しやすくなるので、インクの吐出量が少なく制御される。このため、インクの吐出量が少なくとも形成される画像の濃度が低下しないように、インク中の顔料の濃度が高く設定される。これに対して、記録媒体6の表面の凹凸が大きい場合には、インクが記録媒体6の下層部へ染み込みやすいため、インクの吐出量が多くなるように制御される。従って、インクの吐出量が多くても形成される画像の濃度が濃くなり過ぎないように、インク中の顔料の濃度が低く設定される。
濃縮水溶性樹脂液の水溶性樹脂濃度は適宜決められるが、混合後のインクの条件を十分に満たすような、高い濃度でなければならない。濃縮インクと濃縮水溶性樹脂液との混合比は、記録媒体6の算術平均粗さRaに応じて決められる。例えば、分散樹脂と同様の水溶性樹脂によって成分を調整するインクでは、調整後のインク成分の顔料と水溶性樹脂(分散樹脂も含む)の比率が、以下になるように混合するとよい。
算術平均粗さRaが0.7μm以下の表面状態の場合 1:0.5〜1.5
算術平均粗さRaが0.7μm〜2.0μmの表面状態の場合 1:1.5〜2.5
算術平均粗さRaが2.0μm以上の表面状態の場合 1:2.5〜5.0
また、濃縮インクと濃縮水溶性樹脂液を混合する際には、必要に応じて水、及び/または溶剤等が追加されてもよい。
以上に示した算術平均粗さRaは本発明において用いる表面状態の一例であり、Raの値は、測定手段、測定方法等により変化するものである。また、同様に以上に示した顔料と樹脂の比率は、使用される顔料の種類や樹脂の種類、分子量等によって変化するものである。そのため、最適な算術平均粗さRaの範囲と、それに対応する最適な顔料及び水溶性樹脂の比率との関係は、適宜決められる必要がある。
このようにして、記録媒体6の算術平均粗さRaに対応するようにインクが調整されると、記録媒体6が給紙カセットから転写点Bに向けて、不図示の搬送ローラーによって搬送され始める。これと同時に、中間転写ベルト1が複数の回転ローラー8によって搬送され始める。中間転写ベルト1の表面層2に、塗布装置3によって反応液4が塗布された後に、インク濃度調整装置10から供給されたインクを記録ヘッド5が吐出し、中間転写ベルト1の表面層2に像が形成される。このときの像は、記録媒体6に転写されることを考慮して、インプットされた画像データのミラー反転画像になっている。記録ヘッド5から吐出されたインクは、中間転写ベルト1の表面層2に塗布されている反応液4と接触すると、瞬時に凝集反応が起こり、色材の流動性が低下する。前述したように、インクの色材以外の少なくとも一つの成分の濃度を調整することによって、インクの凝集の程度が変化し、中間転写ベルト1の表面層2上に形成された像の厚みが調整される。
搬送されている記録媒体6が、加圧ローラー7と一つの回転ローラー8との間の転写点Bまで搬送されるタイミングに合わせて、中間転写ベルト1の表面層2の像も、加圧ローラー7と一つの回転ローラー8との間の転写点Bまで搬送される。転写点Bでは、加圧ローラー7によって、記録媒体6が中間転写ベルト1に押圧されて、記録媒体6の記録面と、像が形成されている中間転写ベルト1の表面層2とが接触し、記録媒体6の記録面上に画像が形成される。このときの加圧ローラー7が記録媒体6に与える転写圧力を、算術平均粗さRaの大きさに比例して高くすることで、記録媒体6と中間転写ベルト1との間の接触面積が広くなり、像の転写性が向上する。
記録媒体6を中間転写ベルト1に押圧する際に、加圧ローラー7は加熱されていてもよい。加圧ローラー7の加熱温度は、インクに含まれる水溶性樹脂のガラス転移点温度、または樹脂エマルションの膜化温度以上であることが好ましい。同様にして、加圧ローラー7の加熱温度は、反応液中に含まれる水溶性樹脂のガラス転移点温度、または樹脂エマルションの膜化温度以上であることが好ましい。この場合には、中間転写ベルト1上の像が軟化することで記録媒体6へのタック性の向上及び密着性の向上の効果があるため、転写温度を高くすると記録媒体6への像の転写性が向上する。像を加熱することで転写性が向上する効果を得るために、加圧ローラー7を加熱する代わりに、例えば転写点Bに差し掛かる前から中間転写ベルト1自体を加熱して、中間転写ベルト1上の像が加熱されていてもよい。
中間転写ベルト1から画像が転写された記録媒体6は、転写点Bを通過して、不図示の排紙ローラーによって、不図示の排紙カセットに搬送される。記録媒体6に像を転写し終わった中間転写ベルト1は、次の印刷に備える。その後に、画像形成装置は停止する。
以上のような工程によって、記録媒体6の記録面に画像が形成される。
次に、本発明で使用されている反応液4について説明する。
本発明で用いられている反応液4は、画像形成に使用されるインクの種類によって、適宜選択される。一例を挙げると、染料インクに対しては高分子凝集剤が用いられ、微粒子が分散されている顔料インクに対しては金属イオンが用いられることが有効である。また、反応液4の画像固定成分として金属イオンと高分子凝集剤とが、組み合わせて用いられる場合もある。そのような反応液4は、染料と同等色の顔料とが混合されたインクや、染料と色目に影響の少ない白色もしくは透明色の微粒子とが混合されたインクに対して用いられるのに適している。
反応液4に使用される高分子凝集剤としては、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。一方、反応液4に使用される金属イオンとしては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Al3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらの金属イオンを含有する液体は、金属塩水溶液として塗布されることが好ましい。その場合の金属塩の陰イオンとしては、Cl、NO3−、SO42−、I、Br、ClO3−、RCOO(Rはアルキル基)等が挙げられる。
または、使用するインクと逆性を有する材料が、反応液4として用いられる。例えば、インクがアニオン性もしくはアルカリ性であれば、その逆性であるカチオン性もしくは酸性材料が反応液4として使用される。加えて、転写性を向上させる目的で、反応液4に水溶性樹脂、樹脂エマルションまたはこれらの混合物がインクに添加されてもよい。
次に、本発明で画像を形成するために使用されているインクについて説明する。
本発明に使用されるインクについて、特に制限はないが、一般的に染料や顔料を用いた水系インクが最適である。特に、水系顔料インクは、反応液4に金属塩を用いた場合に最適である。
染料については、特に限定はなく、一般的に使われている染料であれば問題なく用いられる。例えば、C.Iダイレクトブルー6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、C.Iアシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229、C.Iダイレクトレッド1、4、17、28、83、227、C.Iアシッドレッド1、4、8、13、14、15、18、21、26、35、37、249、257、289、C.Iダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142、C.Iアシッドイエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、44、71、C.Iフードブラック1、2、C.Iアシッドブラック2、7、24、26、31、52、112、118等が挙げられる。
顔料についても特に限定はなく、一般的に使われている顔料であれば問題なく用いられる。例えば、C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、16、22、C.Iピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、112、122、C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、16、83、カーボンブラック(登録商標)No2300、900、33、40、52、MA7、8、MCF88(三菱化成製)、RAVEN(登録商標)1255(コロンビア製)、REGAL(登録商標)330R、660R、MOGUL(登録商標)(キャボット製)、Color Black FW1、FW18、S170、S150、Printex(登録商標)35(デグッサ製)等が挙げられる。
これらの顔料の形態は、特に限定されず、例えば、自己分散タイプ、樹脂分散タイプ、マイクロカプセルタイプ等の形態をいずれも使用することが可能である。その際に使用される顔料の分散剤としては、水溶性であり、重量平均分子量が1000〜15000程度の分散樹脂が好適に使用される。具体的には、スチレンおよびその誘導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘導体からなるブロック共重合体あるいはランダム共重合体、また、これらの塩等が挙げられる。
また、前述したように、像の記録媒体6への転写性を向上させる目的で、水溶性樹脂、樹脂エマルションまたはこれらの混合物がインクに添加されてもよい。
インク中の有機溶剤量は、インクの吐出性や乾燥性を決めるファクターとなる。記録媒体6に転写されるときのインクは、ほぼ色材と高沸点有機溶剤だけとなるので、その最適値に設計される。使用される有機溶剤は、高沸点で蒸気圧の低い水溶性の材料であることが好ましい。一例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン等が挙げられる。また、粘度、表面張力等を調整する成分として、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類が添加されてもよい。
インクを構成する成分の配合比については、特に限定はなく、選択したインクジェット記録方式や記録ヘッド5の吐出力、ノズル径等から吐出可能な範囲、適宜に調整することが可能である。一例として、インクの組成は、色材0.1〜10%、樹脂0.1〜10%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.1〜5%であり、残りは純水から構成されている。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第1の実施形態の画像形成装置が有する中間転写体に像が形成されて、記録媒体に転写される構成を示す断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の画像形成装置の構造に加えて、水分除去促進装置11と、計測装置12とを有している。
水分除去促進装置11は、記録媒体6に像を転写した中間転写ベルト1の表面層2上の水分を蒸発させるための装置で、中間転写ベルト1の回転方向Fに向かって、転写点Bから塗布装置3が設けられている地点までの間に設けられている。この水分除去促進装置11は、送風や減圧、または水分吸収材料の接触等によって、水分を除去するように構成されている。あるいは、水分除去の目的として、中間転写ベルト1自体を加熱する装置が設けられていてもよい。尚、このとき水分と共に溶剤成分が除去されてもよい。
計測装置12は、記録媒体6の表面粗さを計測する装置で、像が転写される転写点Bから、記録媒体6が搬送される方向の上流の位置に設けられている。この計測装置12は、接触式の計測方法ではαステップ、非接触式の計測方法ではレーザーや白色干渉を用いた共焦点顕微鏡の原理を用いた構成になっている。計測装置12が設けられることで、ユーザーはタッチパネルによって紙種や坪量を入力する必要がなくなる。
尚、これら水分除去促進装置11及び計測装置12のそれぞれは、必ず設けられていなければならないものではなく、必要に応じて設けられていればよい。
その他の画像形成装置の構成及び記録媒体6に画像を形成する方法は、第1の実施形態と同様であるため省略する。
(第3の実施形態)
図4は、本発明の一実施形態の画像形成装置が有する中間転写体に像が形成されて、記録媒体に転写される構成を示す断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、インク濃度調整装置10を持たないこと、記録ヘッド5が記録ヘッド50に変更されていること、以外は第1の実施形態の画像形成装置と同じ構成を有している。
以下に、第1の実施形態と違う構成であるヘッド50と、色材を含まない液体(透明インク)を用いた紙の凹凸違いによる厚み調整に関して記述する。
記録ヘッド50は、少なくともシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクと透明インクを吐出する。透明インクは、反応液4の塗布後、またはインク間、またはすべてのインクが吐出された後、のいずれかの位置で記録ヘッド50によって吐出するように構成される。
透明インクの成分は、反応液4と反応し凝集するものを少なくとも1種類含んでいれば良く、それ以外は、第1の実施形態中に記載されている物質が用いられる。
記録媒体6の種類及び坪量が入力されると、入力された情報に対応した表面状態、例えば算術平均粗さRaが不図示のメモリーから呼び出される。
透明インクの打ち込み量は、記録媒体6の算術平均粗さRaに応じて決められる。例えば、分散樹脂と同様の水溶性樹脂が含まれたインクを用いる場合では、転写体上のインク成分の顔料とインク成分上に打ち込まれた透明インク中の水溶性樹脂とインク成分中の水溶性樹脂(分散樹脂も含む)の和との比率が、以下になるように透明インクを打ち込むことにより転写性が向上する。
算術平均粗さRaが0.7μm以下の表面状態の場合 1:0.5〜1.5 算術平均粗さRaが0.7μm〜2.0μmの表面状態の場合 1:1.5〜2.5 算術平均粗さRaが2.0μm以上の表面状態の場合 1:2.5〜5.0。
算術計算粗さRaに応じて、固形分量が増えるためにインクの厚みが増加すること、樹脂の増加により紙への粘着性が増加することが合わさり、紙への良好な転写性が発現する。
透明インクを反応液の塗布後、またはインク間、またはすべてのインクが吐出された後、のいずれかの位置で吐出した場合でも、転写性の向上に対する効果は発現するが、最後に透明インクを打ち込んだ方が転写性向上により好ましい。紙面側に樹脂リッチになるため粘着性がより増すためと考えられる。
次に、前記した第1及び第2、第3の実施形態に基づいて画像形成を行う具体的な例を説明する。
(第1の実施例)
本実施例で用いられる濃縮インク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)の配合比は、以下に示される通りである。
下記の各顔料:2部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製:MCF88)
シアン:ピグメントブルー15:3
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体:2部
(酸価240、重量平均分子量5000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノール(登録商標)EH)
イオン交換水:80部
以上の配合からイオン交換水のみを20部減らした濃縮インクが作製される。
本実施例で用いられる記録媒体6は、日本製紙製オーロラコート紙(坪量127.9g/m)である。予め画像形成装置のメモリーに記憶されているオーロラコート紙(坪量127.9g/m)の算術平均粗さはRa=0.38であり、これに対応する顔料と水溶性樹脂との比率は1:1である。この比率に従って、濃縮インク80グラムにイオン交換水20グラムを混合撹拌することで、オーロラコート紙に最適なインクが生成される。
本実施例では、中間転写ベルト1の表面層2の基材に、0.4mmのPETフィルム表面に、ゴム硬度40°のシリコーンゴム(信越化学製:KE12)を0.3mmの厚さでコーティングした材料が用いられている。この表面に新液部と撥液部とからなる規則性パターンが形成されている。この規則性パターンについては、まず表面層2の基材の表面に平行平板型大気圧プラズマ処理装置(積水化学製:APT−203)にて表面親液化処理が行われ、次に3%PVA水溶液(クラレ製:403)がロールコーターで全面に塗布され、乾燥される。これによって形成された表面にエキシマレーザーがスポット照射され、親液部となる部分のPVA層が除去される。本実施例では、ピッチ20μm、直径10μmの円が規則的にパターニングされている。この後に、再び平行平板型プラズマ処理装置によって、下記の条件で表面改質が行われる。
使用したガスの流量;air:1000cc/min
:6000cc/min
入力電圧:230V
周波数:10kHz
処理速度:200mm/min
次いで、この改質が行われた表面が、界面活性剤(日本ユニカー製:silwet L77)5%水溶液にて洗浄され、水溶性皮膜であるPVA層が溶解除去される。このようにして、エキシマレーザーが照射された部分のみが親液部となり、所望の親液部/撥液部を有する規則性パターンが表面層2の基材に形成される。
中間転写ベルト1は、ウレタン樹脂を不織布に含浸させたベルトに、規則性パターンが形成された表面層2の基材を貼りつけた構成になっている。
本実施例で用いられる反応液4は、以下のように組成されている。
CaCl・2HO:10%
界面活性剤(川研ファインケミカル製:アセチレノールEH):1%
ジエチレングリコール:30%
純水:59%
本実施例で用いられる記録ヘッド5は、ノズル配列密度1200dpi、吐出量4.8pl、駆動周波数12kHzであり、中間転写ベルト1の表面層2の像を記録媒体6に転写する転写点Bでの記録媒体6の送り速度は、100mm/秒である。
以上のような配合や構成であるインクと反応液、及び画像形成装置を用いて、前記した第1または第2の実施形態の方法に基づいて、中間転写ベルト1の表面層2に反応液4がロールコーターを用いて塗布される。その後に記録ヘッド5にて像が形成され、転写点Bにて記録媒体6に像が転写されて、画像が形成される。印刷された画像は、滲みや染み込み、歪みのない高画質なものであり、転写点Bにて像を転写した後の中間転写ベルト1の表面層2にはインクがほとんど残存しない。
このようにして、記録媒体6の表面粗さに適したインクの色材以外の少なくとも一つの成分濃度及び反応液4中の固形物の濃度を予め設定しておくことで、印刷される記録媒体6の種類に応じてインク及び反応液4の配合比を変更することができる。このため、中間転写ベルト1の表面層2にインクが着弾すると同時に、インクが反応液4と凝集反応を起こし、記録媒体6の表面粗さに適した転写性を有する像が形成される。即ち、中間転写ベルト1の表面層2の像の厚みが、記録媒体6の表面粗さに対して最適な転写性を発揮する厚さに形成される。そのため、記録媒体6の表面粗さに関わらず、滲みや染み込み、歪みが抑制された画像が記録媒体6の記録面上に形成される。
(第2の実施例)
本実施例では、濃縮インク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)と濃縮水溶性樹脂溶液とが混合されて使用される。濃縮インクは第1の実施例と同じ配合比であり、濃縮水溶性樹脂溶液の配合比は、以下に示される通りである。
スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体:20部
(酸価240、重量平均分子量5000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノールEH)
イオン交換水:64部
本実施例で用いられる記録媒体6は、王子製紙製OKプリンス上質紙(坪量127.9g/m)である。予め画像形成装置のメモリーに記憶されているOKプリンス上質紙(坪量127.9g/m)の算術平均粗さはRa=2.32であり、これに対応する顔料と水溶性樹脂との比率は1:3である。この比率に従って、濃縮インク80グラムに濃縮水溶性樹脂溶液20グラムを混合撹拌することで、OKプリンス上質紙に最適なインクが生成される。
本実施例の中間転写ベルト1の表面層2の像を記録媒体6に転写する転写点Bでの記録媒体6の送り速度は、10、30、50、100、500mm/秒である。その他の画像形成装置の構成は、第1の実施例と同様であるため省略する。
このとき、中間転写ベルト1の表面層2に形成された像の面積をScm、転写後、中間転写ベルト1上に残された画像の面積をTcmとして、下記の式にて転写率Xを計算し、記録媒体6への転写性の評価を行った。
転写率X(%)=100×(S−T)/S
この結果については、記録媒体6の送り速度10、30、50、100、500mm/秒に対して、転写率Xが99、98、99、97、98%となり、記録媒体6の記録面上に高品質な画像が形成された。
これに対して、比較例として、記録媒体6がOKプリンス上質紙(坪量127.9g/m)であり、インクが第1の実施例で使用されたものを使って、記録媒体6の送り速度を500mm/秒で画像を形成し、記録媒体6への転写性の評価を行った。この結果については、転写率X=70%となり、適切なインク及び反応液4を使用しないと、転写性が悪化した。即ち、転写点B前の中間転写ベルト1の表面層2の像の厚みが、記録媒体6の表面粗さに対して最適な転写性を発揮する厚さに形成されなければ、滲みや染み込み、歪みを有する画像が記録媒体6の記録面上に形成されやすくなる。従って、インクの成分濃度や吐出量、反応液4の成分濃度を調整して、転写点B前の中間転写ベルト1の表面層2の像の厚みを調整することで、記録媒体6の表面粗さに関わらず、滲みや染み込み、歪みが抑制された画像が記録媒体6の記録面上に形成される。
(第3の実施例)
本実施例で用いられるインク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)の配合比は、以下に示される通りである。
下記の各顔料:2部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製:MCF88)
シアン:ピグメントブルー15:3
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体:2部
(酸価120、重量平均分子量10000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノール(登録商標)EH)
イオン交換水:80部
本実施例で用いられる透明インクの配合比は、以下に示される通りである。
スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体:2部
(酸価120、重量平均分子量10000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノール(登録商標)EH)
イオン交換水:82部
本実施例で用いられる記録媒体6は、三菱製紙製ニューVマット紙(坪量127.9g/m)である。予め画像形成装置のメモリーに記憶されているニューVマット紙(坪量127.9g/m)の算術平均粗さはRa=1.65であり、これに対応する紙面上での顔料と水溶性樹脂との比率は1:2である。
この比率になるように、本実施例では、透明インクの付与は反応液塗布後、すなわち最もヘッドの上流側とし、インクが転写体上に打ち込まれる位置にインク一滴に対して透明インクを一滴の割合で打ち込むよう画像信号を制御する。
以上の配合、構成以外はすべて実施例1と同様の反応液、中間転写体ベルト、画像形成装置を用いて、記録媒体6上に画像を形成した。
転写性の評価は、実施例2で用いた転写率Xを用いた。本実施例での転写率は、97%と良好で、記録媒体6上に高品位な画像が形成された。
(第4の実施例)
実施例で用いられるインク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)の配合比は、以下に示される通りである。
下記の各顔料:2部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製:MCF88)
シアン:ピグメントブルー15:3
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
スチレン―アクリル酸―2エチルヘキシルアクリレート共重合体:2部
(酸価160、重量平均分子量12000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノール(登録商標)EH)
イオン交換水:80部
本実施例で用いられる透明インクの配合比は、以下に示される通りである。
スチレン―アクリル酸―2エチルヘキシルアクリレート共重合体:2部
(酸価160、重量平均分子量12000)
グリセリン:10部
エチレングリコール:5部
界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノール(登録商標)EH)
イオン交換水:82部
本実施例で用いられる記録媒体6は、三菱製紙製ニューVマット紙(坪量127.9g/m)である。予め画像形成装置のメモリーに記憶されているニューVマット紙(坪量127.9g/m)の算術平均粗さはRa=1.65であり、これに対応する紙面上での顔料と水溶性樹脂との比率は1:2である。
この比率になるように、本実施例では、透明インクの付与は反応液塗布後、すなわち最もヘッドの上流側の場合(実験1)、インクとインクの途中の場合(実験2)、すべてのインクが打ち込まれた後、すなわち最もヘッドの下流の場合(実験3)とし、インクが転写体上に打ち込まれる位置にインク一滴に対して透明インクを一滴の割合で打ち込むよう画像信号を制御する。
以上の配合、構成以外はすべて実施例1と同様の反応液、中間転写体ベルト、画像形成装置を用いて、記録媒体6上に画像を形成した。
転写性の評価は、実施例2で用いた転写率Xを用いた。本実施例での転写率は、実験1、実験2、実験3のそれぞれで、97%、97%、100%と良好で、記録媒体6上に高品位な画像が形成された。
すべての実験で良好な転写画像が得られたが、中でもわずかに実験3の転写率が高かったのは、最後に透明インクを付与したことにより、紙面側が樹脂リッチになったため粘着性がより増して、転写性がより向上したためと考えられる。
1 中間転写ベルト
2 表面層
3 塗布装置
4 反応液
5 記録ヘッド
6 記録媒体
7 加圧ローラー
10 インク濃度調整装置

Claims (20)

  1. 記録媒体の記録面に画像を形成する画像形成装置であって、
    液体を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドによって表面層に像が形成される中間転写体と、前記記録ヘッドから液体を吐出される前の前記中間転写体の表面層に前記液体の凝集を促す反応液を塗布する塗布装置と、前記中間転写体の表面層の前記像を転写点にて前記記録媒体の記録面に転写させる転写装置と、前記記録媒体の表面粗さに応じて、前記転写点より上流の前記像の厚みを調整するための処理を行う調整手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記調整手段は、前記液体の色材以外の少なくとも一つの成分の濃度を調整するための、前記記録ヘッドに繋がっている濃度調整装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記液体の色材以外の成分は、水溶性樹脂または樹脂エマルションまたはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記調整手段は、前記反応液中の固形物の濃度を調整する装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記反応液中の固形物は、水溶性樹脂または樹脂エマルションまたはこれらの混合物であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記調整手段は、前記記録ヘッドが吐出する前記液体の吐出量を調整する装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記調整手段は、色材を含まない液体を吐出する装置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録媒体の表面粗さに応じて、前記転写装置の転写温度が調整されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録媒体の表面粗さに応じて、前記転写装置の転写圧力が調整されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記記録媒体が搬送される方向にみて、前記転写点より上流に設けられており、前記記録媒体の記録面の表面粗さを計測する計測装置を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 画像が形成される記録媒体の表面粗さに応じて、中間転写体に形成される像の厚みを調整するための処理を行う工程と、
    前記中間転写体の表面層に、前記像を形成する液体の凝集を促す反応液を塗布する工程と、
    前記反応液が塗布された前記中間転写体の表面層に液体を吐出して像を形成する工程と、
    前記中間転写体の前記表面層の前記像を前記記録媒体の記録面に転写する工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法。
  12. 前記像の厚みを調整するための処理を行う工程は、前記液体の色材以外の少なくとも一つの成分の濃度を調整する工程であることを特徴する請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記液体の色材以外の成分は、水溶性樹脂または樹脂エマルションまたはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
  14. 前記像の厚みを調整するための処理を行う工程は、前記反応液中の固形物の濃度を調整する工程であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  15. 前記反応液中の固形物は、水溶性樹脂または樹脂エマルションまたはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 前記像の厚みを調整するための処理を行う工程は、前記記録ヘッドが吐出する前記液体の吐出量を調整する工程であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  17. 前記像の厚みを調整するための処理を行う工程は、色材を含まない液体を吐出する工程であることを特徴とする画像形成方法。
  18. 前記中間転写体の表面層の前記像を前記記録媒体の記録面に転写する工程は、前記記録媒体の表面粗さに応じて転写温度を調整することを含むことを特徴とする請求項11から17のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  19. 前記中間転写体の表面層の前記像を前記記録媒体の記録面に転写する工程は、前記記録媒体の表面粗さに応じて、転写圧力を調整することを含むことを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  20. 前記記録媒体が搬送される方向にみて、前記像を前記記録媒体の記録面に転写する転写点より上流にて、前記記録媒体の記録面の表面粗さを計測する工程を含むことを特徴とする請求項11から19のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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