JP2014147368A - ホエイ加工食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、ホエイを、乳糖分解活性を有する酵素を用いて処理した後、糖類を添加するか又は添加することなく、加熱処理することにより、得られるキャラメル様の食品及びその製造方法を提供する。
【選択図】なし
Description
項(1)
ホエイを、乳糖分解活性を有する酵素を用いて酵素処理した後、糖類を添加するか又は添加することなく、加熱処理することを特徴とするホエイ加工食品の製造方法。
項(2)
ホエイ加工食品がキャラメル様の風味を有するものであることを特徴とする項(1)記載の製造方法。
項(3)
乳糖の分解率が20%以上である項(1)記載の製造方法。
項(4)
加熱処理が、常圧下又は加圧条件下で行われる、項(1)乃至項(3)のいずれか1項に記載の製造方法。
項(5)
加熱処理が、90〜300℃で行われる、項(1)乃至項(4)のいずれか1項に記載の製造方法。
項(6)
項(1)乃至項(5)のいずれか1項に記載の製造方法により得られるホエイ加工食品。
市販のホエイ粉末(水分含量:3.0重量%)1600gと温水2400gとを撹拌しながら混合し、90℃まで加温して予備殺菌を行った。ついで、42℃まで冷却した後、乳糖分解酵素製剤であるGODO−YNL(合同酒精株式会社製)を表1に示した量になるようそれぞれ添加して、42℃で3時間酵素処理を行った。このとき、得られた各酵素処理物について、乳糖及びグルコースの濃度を測定し、さらに、乳糖分解率を求めた。乳糖濃度は、高速液体クロマトグラフィー(以下、「HPLC」という)により、下記の条件にて求めた。結果を表1に示す。
上記により得られた乳糖分解率の異なる各酵素処理物を、撹拌装置付きの平釜中で、常圧下撹拌をしながら、加熱温度が90℃達温時点から1.83時間(110分間)加熱処理することで、ホエイ加工食品(試料1〜試料4)を得た。このとき、加熱処理終了時の加熱温度は、いずれも112℃〜115℃の範囲内であった。
得られた各ホエイ加工食品について、その着色度合い(色調)としてL値(明度)を測定し評価した。L値は、分光測色計CM−3500d(ミノルタ株式会社製)を用いて測定した。さらに、各ホエイ加工食品が有するキャラメル様の風味について官能評価を行った。官能評価は、表2に記載の評価指標に基づいてモニター5人がそれぞれ採点し、その平均値を算出した。また、酵素処理をしない以外は上記各ホエイ加工食品と同様に処理して得られた酵素未処理ホエイ加工食品(対照)についても同様に評価した。結果を表2に示す。
検出器:示差屈折率検出器
カラム:Wakosil 5NH2(内径4.6mm、長さ250mm)
移動相:アセトニトリル:水=75:25
流速:0.6ml/分
カラム温度:40℃
標品:ラクトース一水和物(和光純薬工業株式会社製)を移動相に希釈し、検量線を作成した。
検体:試料を移動相に適宜希釈して分析した。
市販の無糖練乳(水分含量:63.7重量%)4000gを撹拌しながら、90℃まで加温して予備殺菌を行った。ついで、42℃まで冷却した後、乳糖分解酵素製剤であるGODO−YNL(合同酒精株式会社製)を0.1重量%になるよう添加して、42℃で3時間酵素処理を行った。このとき、得られた酵素処理物について実施例1と同様にして乳糖分解率を求めたところ、その乳糖分解率は、92%であった。
得られた酵素処理物を、撹拌装置付きの平釜中で、実施例1と同様にして加熱処理したところ、処理中に焦げ付きが生じ、さらにダマが発生して、滑らかなペースト状のキャラメル様の加工食品を得ることができなかった。
実施例1にて用いたホエイ粉末1600gと温水2400gとを撹拌しながら混合し、90℃まで加温して予備殺菌を行った。ついで、42℃まで冷却した後、乳糖分解酵素製剤であるGODO−YNL(合同酒精株式会社製)を0.3重量%になるよう添加して、42℃で3時間酵素処理を行った。このとき、得られた酵素処理物について実施例1と同様にして乳糖分解率を求めたところ、その乳糖分解率は、83%であった。
得られた酵素処理物に上白糖800gを加えて、撹拌装置付きの平釜中で、常圧下撹拌をしながら、加熱温度が90℃達温時点から1.67時間(100分間)加熱処理することで、ホエイ加工食品(実施例2)を得た。このとき、加熱処理終了時の加熱温度は、117℃であった。
得られたホエイ加工食品について、実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表3に示す。
市販の脱塩ホエイ粉末(水分含量:3.5重量%)1500gと温水1500gとを撹拌しながら混合し、90℃まで加温して予備殺菌を行った。ついで、55℃まで冷却した後、乳糖分解酵素製剤であるスミラクトL(新日本化学工業株式会社製)を0.5重量%になるよう添加して、55℃で7時間酵素処理を行った。このとき、得られた酵素処理物について実施例1と同様にして乳糖分解率を求めたところ、その乳糖分解率は70%であった。
得られた酵素処理物を、撹拌装置付きの耐圧密閉加熱釜中で、加圧下撹拌をしながら、加熱温度が90℃達温時点から1時間(60分間)加熱処理することで、ホエイ加工食品(実施例3)を得た。このとき、加熱処理終了時の加熱温度は、105℃であった。
得られたホエイ加工食品について、実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表4に示す。
市販の無糖練乳(水分含量:63.7重量%)3000gを撹拌しながら、90℃まで加温して予備殺菌を行った。ついで、55℃まで冷却した後、乳糖分解酵素製剤であるスミラクトL(新日本化学工業株式会社製)を0.1重量%になるよう添加して、55℃で7時間酵素処理を行った。このとき、得られた無糖練乳酵素処理物について実施例1と同様にして乳糖分解率を求めたところ、その乳糖分解率は、83%であった。
得られた無糖練乳酵素処理物を、撹拌装置付きの耐圧密閉加熱釜中で、加圧下撹拌をしながら、加熱温度が90℃達温時点から1時間加熱処理することで、無糖練乳加工品(比較例2)を得た。このとき加熱処理終了時の加熱温度は、108℃であった。
得られた無糖練乳加工品について、実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表4に示す。
Claims (6)
- ホエイを、乳糖分解活性を有する酵素を用いて酵素処理した後、糖類を添加するか又は添加することなく、加熱処理することを特徴とするホエイ加工食品の製造方法。
- ホエイ加工食品がキャラメル様の風味を有するものであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 乳糖の分解率が20%以上である請求項1記載の製造方法。
- 加熱処理が、常圧下又は加圧条件下で行われる、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 加熱処理が、90〜300℃で行われる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の製造方法により得られるホエイ加工食品。
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- 2013-02-04 JP JP2013019489A patent/JP6149321B2/ja active Active
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