JP2014147305A - 膨化キャンディの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝統的なハードキャンディ生地に、クリスピー性に寄与する特別な機能性添加物を一切混入することなく、良好なクリスピー性(サクサク感)の付与や高精度な整形性や経時的な形状保持性を可能とする。
【解決手段】砂糖と水飴とからなる主原料を所定の含水率となるまで煮詰め、これに、必要に応じて、呈味料や香料等の副原料を混入し、さらに所定の比重となるまで含気することにより、膨化キャンディとなるべきハードキャンディ生地を得る前工程と、所定キャビティ容積の通気可能な成型キャビティを内部に有する密閉型を使用し、キャビティ容積一杯にまで膨張したときに所定の膨張率となるようにして、成型キャビティ内へとハードキャンディ生地を充填した状態にて、当該密閉型を減圧下に加熱して、成型キャビティ内のハードキャンディ生地を膨張させることにより、膨化キャンディを得る後工程とを包含する。
【選択図】図8

Description

この発明は、膨化キャンディの製造方法に係り、特に、減圧法(真空法とも称する)を用いたハード系膨化キャンディの製造方法に関する。
一般に、「キャンディ」とは、砂糖や水飴を主原料として、煮詰めたのちに、冷やし固めたものを言い、副原料としては、乳製品、油脂、香料、呈味料(例えば、果汁)が用いられる。そして、煮詰めるときの温度により、高温で加熱して硬く仕上げる「ハードキャンディ」と低温で加熱して柔らかく仕上げる「ソフトキャンディ」とに大別される。ハードキャンディにはドロップ、タフィ、バタースコッチ等が、ソフトキャンディにはキャラメル、ヌガー、マシュマロ等がある。
従来、砂糖、水飴、油脂、乳製品等のソフトキャンディ生地に各種糊料を添加し、これを真空法(減圧法)により膨化(例えば、成型したものを真空中(減圧下)にて加熱して膨化)して空気を混入せしめた膨化キャンディは公知である(例えば、特許文献1参照)。斯かる膨化キャンディによれば、特に、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、繊維素グリコール(CMC)と言った糊料を使用することにより、吸湿性の改善が図られることが開示されている。
また、従来、砂糖、水飴、乳製品、油脂を主成分とする一般的ソフトキャンディ生地に実質的にアミノペクチンから成る澱粉を添加し、これを所定の型に流し込んで減圧加熱下に膨化させ、空気を混入せしめた膨化キャンディ(多孔質キャンディ)も公知である(例えば、特許文献2参照)。斯かる膨化キャンディによれば、糊料として、アミノペクチンからなる澱粉を採用することにより、クリスピー性(サクサク感)の改善が図られ、スナック食品としての適性が得られることが開示されている。
さらに、従来、砂糖ないしそれと水飴との混合物を加熱溶融してなるものにその20容積%以上量に多数微少気泡を均質に含有させ、その一部を板状にしてこれを被覆材にし、その残部に副原料を併用してこれを芯材にし、芯材の周面を被覆材で被覆し、これを密閉容器中に収容して、100mmHg以下、10分間の減圧下に処理する膨化キャンディ(多泡質の即席飲料原料及び菓子)の製造方法も公知である(例えば、特許文献3参照)。斯かる膨化キャンディによれば、口腔内あるいは冷水中に容易に溶解する即席飲料原料、あるいは歯入りが容易な菓子を工業的に有利に製造できることが開示されている。
特開昭47−39668号公報(出願人:明治製菓株式会社) 特開昭63−24854号公報(出願人:株式会社ロッテ) 特開昭51−76465号公報(出願人:長岡香料株式会社)
ところで、特許文献1及び2には、減圧法を使用して製造される膨化キャンディ(主に、ソフトキャンディ)において、種々の性質を改善するための技術が開示されている。殊に、特許文献2には、そのような膨化キャンディにおけるクリスピー性(サクサク感)を改善するための技術が開示されているが、その技術の要点は、ソフトキャンディ生地に対して機能性添加物(アミノペクチンからなる澱粉)を混入するものであるから、その混入程度によっては、キャンディ生地本来の有する風味を損ね兼ねない。砂糖と水飴を主原料とし、これに副原料として香料や呈味料を加えてなる伝統的なハードキャンディ生地に適用した場合にも、風味の低下は無視し得ず、クリスピー性(サクサク感)が多少改善されたとしても、繊細な味覚志向を有する昨今の消費者には受け入れがたく、とても実用には供し得ない。
一方、特許文献3にも、一種の膨化キャンディ(多泡質の即席飲料原料及び菓子)を減圧法を使用して製造する方法、すなわち、減圧処理に先立ち、含気処理された主原料(砂糖と水飴との混合物)を板状に成形された被覆材と副原料(香料、呈味料、着色料あるいは栄養料、起泡剤等)が混入された芯材とに二分すると共に、芯材の周面を被覆材にて被覆し、しかるのち、減圧処理すると言った複雑な前処理を有する方法が開示されており、このような方法で製造された膨化キャンディによれば、歯入り(サクサク感の意と思われる)が良好である旨が記載されている。しかし、ここで言う「歯入り(サクサク感)が良好」とあるのは、キャンディやタフィーと言った気泡が混入されていないハードキャンディとの比較においての評価であって、従前の膨化キャンディに比較してより一層に「歯入りが良好」という訳ではない。加えて、副原料なるものは、具体的には、インスタントコーヒー末、インスタント紅茶末、インスタントジュース末、煤焼したナッツ類砕粒末、気泡剤(例えば、炭酸水素ナトリウム、卵白、ゼラチン他)等とあることからすると、「歯入り(サクサク感)が良好」なる作用をもたらす原因は、それら副原料と称する機能性添加物の性質に負うところも無視しがたく、必ずしも、気泡の存在だけとは言い難い。
なお、付言すれば、特許文献1〜3のいずれにおいても、減圧加熱下におけるキャンディ生地の膨張程度及び最終製品の精密な整形性の双方に着目する記載や教示は見あたらない。
すなわち、特許文献1に記載の方法にあっては、「キャンディ生地に各種糊料を添加し、これを真空法(減圧法)により膨化(例えば、成型したものを真空中(減圧下)にて加熱して膨化)して空気を混入せしめた膨化キャンディ」とあることからすると、成型されたキャンディ生地を型から取りだして、開放空間で減圧加熱下に膨張するに任せるものと認められるから、膨張過程乃至膨張程度は全く考慮されていないし、最終製品たる膨化キャンディの形状も精密に管理することはできない。
また、特許文献3には、「これを密閉容器中に収容して、100mmHg以下、10分間の減圧下に処理する膨化キャンディ(多泡質の即席飲料原料及び菓子)の製造法」とあることからすると、やはりこれも、所定の前処理(被覆構造体の作成)が完了したキャンディ原料を密閉容器と称する空間内で減圧加熱下に膨張するに任せるものと認められるから、これについても、膨張過程乃至膨張程度は全く考慮されていないし、最終製品たる膨化キャンディの形状も精密に管理することはできない。
一方、特許文献2に記載の方法にあっては、「一般的ソフトキャンディ生地に実質的にアミノペクチンから成る澱粉を添加し、これを所定の型に流し込んで減圧加熱下に膨化させ、空気を混入せしめた膨化キャンディ(多孔質キャンディ)」とあることからすると、膨化処理は型に流し込まれた状態で行われるものと認められるから、最終製品たる膨化キャンディ(多孔質キャンディ)の形状はある程度精密に管理可能とは認められるものの、どのような成形型が使用されるかについては何ら開示されていないし、クリスピー性(サクサク感)の改善は専ら機能性添加物(実質的にアミノペクチンから成る澱粉)に依存するものであることを考慮すれば、クリスピー性(サクサク感)の改善のために、膨張過程乃至膨張程度を厳密に管理しているとは到底認めがたい。
この発明は、上述の技術的背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、消費者の食に関する安全志向や繊細な味覚志向に応えるべく、砂糖と水飴を主原料とし、これに副原料として香料や呈味料を加えてなる伝統的なハードキャンディ生地に、クリスピー性に寄与する特別な機能性添加物を一切混入することなく、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)に優れた膨化キャンディを製造することにある。
この発明の他の目的とするところは、上述の膨化キャンディの製造に好適な装置乃至器具を提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解される筈である。
上述の技術的課題は、以下の構成を有する本発明方法により解決することができるものと考えられる。
すなわち、本発明方法は、砂糖と水飴とからなる主原料を所定の含水率となるまで煮詰め、これに、必要に応じて、呈味料や香料等の副原料を混入し、さらに所定の比重となるまで含気することにより、膨化キャンディとなるべきハードキャンディ生地を得る前工程と、所定キャビティ容積の通気可能な成型キャビティを内部に有する密閉型を使用し、前記キャビティ容積一杯にまで膨張したときに所定の膨張率となるようにして、前記成型キャビティ内へと前記ハードキャンディ生地を充填した状態にて、当該密閉型を減圧下で加熱して、前記成型キャビティ内のハードキャンディ生地を膨張させることにより、膨化キャンディを得る後工程とを包含し、前記所定の含水率が2.2〜3.7%であり、前記所定の比重が1.15〜1.30であり、かつ前記所定の膨張率が1.4〜2.2倍である、ことを特徴とするものである。
このような構成によれば、消費者の食に関する安全志向や繊細な味覚志向に応えるべく、砂糖と水飴を主原料とし、これに副原料として香料や呈味料を加えてなる伝統的なハードキャンディ生地に、クリスピー性に寄与する特別な機能性添加物を一切混入することなく、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)に優れた膨化キャンディを製造することができる。
このとき、前記所定の含水率が2.6〜3.0%であれば、製品の経時的形状劣化が起こり難く、形状保持性のより良好なる膨化キャンディを製造することができる。また、前記所定の比重が1.19〜1.23であれば、より適切なるクリスピー性(サクサク感)を有する膨化キャンディを製造することができる。さらに、前記所定の膨張率が1.6〜2.0倍であれば、より整形性の高い膨化キャンディを製造することができる。
前記副原料として、アミノペクチン等のような、クリスピー性に寄与する機能性物質は一切含まないようにすれば、製造される膨化キャンディにおいて、呈味料や香料の有する風味を損ねることがない。
前記後工程が、ハードキャンディ生地膨張のための減圧下の加熱処理に続いて、膨化状態保持のための減圧下の強制冷却処理を含むようにすれば、製造される膨化キャンディにおいて、自然冷却の場合とは異なり、膨化直後の形状劣化(萎み)を確実に抑制することができる。
前記前工程が、含気済みのハードキャンディ生地を、前記膨張率に対応する体積を有する固形キャンディ粒に小分けする処理を含むようにすれば、ハードキャンディ生地の長期保存が容易となるほか、充填時のハードキャンディ生地計量が不要となって、成型キャビティへの適量充填が容易となる。
前記後工程が、前記密閉型を構成する下型の凹所に置かれた前記固形キャンディ粒を加熱軟化させたのち、前記下型の上に上型を被せて、前記上型と下型との間で、前記キャンディ粒を押し潰しつつ型締めすることにより、前記上型と前記下型との間に形成される扁平な成型キャビティ内へと、ハードキャンディ生地の充填を行う処理を含むようにすれば、保存性や取扱い性の良好な固形キャンディ粒を使用しつつも、固形キャンディ粒のサイズ乃至外径に拘わらず、薄板状膨化キャンディの製造に適した任意の薄さの扁平な成型キャビティにも、ハードキャンディ生地の充填が可能となる。
さらに、前記密閉型が、製造されるべき板状膨化キャンディと同等な板厚を有しかつ前記板状膨化キャンディの輪郭に相当する開口形状を有する1若しくは2以上の貫通孔が形成された柔軟性の良好な中間プレートと、前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの上側に、通気確保のための上側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な上側プレートと、前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの下側に、通気確保のための下側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な下側プレートとを包含する積層構造体であり、前記後工程が、前記下側プレートの上に、前記下側シートを介して、前記中間プレートを重ね合わせることで前記成型キャビティに相当する底の浅い凹部を有する下型を用意し、前記下型の各凹部のそれぞれに、前記固形キャンディ粒を1つずつ分配したのち、前記固形キャンディ粒のそれぞれを前記各凹部内において加熱軟化させる工程と、前記凹部のそれぞれに軟化状態のキャンディ粒が存在する下型の上に、前記上側シートを介して上型を構成する上側プレートを重ね、前記軟化状態にあるキャンディ粒を押し潰しながら、下型と上型とを閉じることにより、前記密閉型の成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填を完了する工程と、前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を、減圧環境下において、前記上側プレート及び下側プレートを介して加熱することにより、前記ハードキャンディ生地を前記成型キャビティ内で膨張させる工程と、前記成型キャビティ内で前記ハードキャンディ生地が膨張した密閉型を、減圧環境を維持したままで、前記上側プレート及び下側プレートを介して強制冷却することにより、前記ハードキャンディ生地を前記成型キャビティ内で膨化状態のまま固化させることで膨化キャンディを得る工程と、前記上側プレート及び上側シートを前記下型から取り除いたのち、前記凹部内で固化された膨化キャンディを下側シート上に残したまま、前記中間プレートだけを、その柔軟性を利用して、下側プレート上の下側シートから順に引き剥がす工程と、前記下側シート上に残された膨化キャンディを下側シート上から拾い上げる工程とを包含するものであれば、密閉型としての機能性向上、成型キャビティへのハードキャンディ生地充填時の作業性向上、及び成型キャビティからの製品取り出し時の作業性向上等々を通じて、クリスピー性の高い薄板状膨化キャンディの製造における生産性を高めることができる。
別の一面からみると、本発明は、上記方法のいずれか1つにより製造される膨化キャンディとして把握することもできる。このようにして製造される膨化キャンディは、良好なクリスピー性(サクサク感)と高精度な整形性及び経時的な形状保持性を兼ね備えたものとなる。
別の一面からみると、本発明は、板状膨化キャンディの製造に適した密閉型(モールド)として把握することもできる。すなわち、この密閉型は、製造されるべき板状膨化キャンディと同等な板厚を有しかつ前記板状膨化キャンディの輪郭に相当する開口形状を有する1若しくは2以上の貫通孔が形成された柔軟性の良好な中間プレートと、前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの上側に、通気確保のための上側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な上側プレートと、前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの下側に、通気確保のための下側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な下側プレートとを包含する、ものである。
このような構成によれば、下側プレート、下側シート、及び中間プレートの積層体である下型の状態にあっては、固形キャンディ粒を開放状態の成型キャビティ内へと容易に配置できると共に、これをそのまま、例えば恒温槽に導入して固形キャンディ粒を加熱軟化させることができ、その上に、上側シートと上側プレートとの積層体である上型を軟化キャンディ粒を押し潰しながら被せることで、成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填を容易に行うことができる。また、減圧環境下にあって、伝熱性の良好な上側及び下側プレートを加熱又は強制冷却することで、上側及び下側シート層を介して抜気させつつ、成型キャビティ内に充填されたハードキャンディ生地を効率よく膨張並びに膨張保持させることができる。さらに、上型を除去したのち、貫通孔内で固化された膨化キャンディを下側シート上に残したまま、中間プレートだけを、その柔軟性を利用して、下側プレート上の下側シートから順に引き剥がすことにより、下側シート上に残された膨化キャンディを下側シート上から容易に拾い上げることができる。
上記の密閉型において、前記中間プレートがシリコンゴム製であれば、耐熱性及び柔軟性が良好であることから、キャンディ粒軟化のための加熱処理、及び減圧膨張のための加熱処理に最適であると共に、膨化キャンディ離型時の引き剥がし作業にも好適なものとなる。
上記の密閉型において、前記上側及び下側プレートが金属製(例えば、アルミ製、銅製等々)であれば、伝熱性が良好であることから、減圧膨張のための加熱処理、及び膨張保持のための強制冷却処理に好適なものとなる。
上記の密閉型において、前記上側及び下側シートがグラスクロス入りのテフロン(登録商標)シートであれば、耐熱性、通気のたのーめの間隙保持性、及び剥離性が良好であることから、減圧環境下にあって、成型キャビティ内で膨張する気体を効率よくキャビティ外へと逃すことで、ハードキャンディ生地の膨張を促進すると共に、板状膨化キャンディ製品の離型も容易となる。
別の一面からみると、本発明は、膨化キャンディの製造方法において、前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を、減圧環境下において、前記上側プレート及び下側プレートを介して加熱し、及び強制冷却するために使用される熱処理槽として把握することもできる。すなわち、この熱処理槽は、前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を収容可能であって、かつ内部の気圧を減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内にあって、前記収容される密閉型に対して、その上側プレート及び下側プレートのそれぞれに当接可能であり、かつそれぞれその内部に熱媒流通コイルが内蔵された一対の熱交換ヘッドと、前記一対の熱交換ヘッドの熱媒流通コイルのそれぞれに流通される熱媒を、温媒と冷媒とに切替可能な切替手段と、を包含するものである。
このような構成によれば、前記一対の熱交換ヘッドの熱媒流通コイルのそれぞれに流通される熱媒を、温媒と冷媒とに切替えることにより、ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を、減圧環境下において、効率よく、加熱及び強制冷却することができる。
本発明によれば、消費者の食に関する安全志向や繊細な味覚志向に応えるべく、砂糖と水飴を主原料とし、これに副原料として香料や呈味料を加えてなる伝統的なハードキャンディ生地に、クリスピー性に寄与する特別な機能性添加物を一切混入することなく、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)に優れた膨化キャンディを製造することができる。
密閉型の分解斜視図である。 各凹部にキャンディ粒が分配された下型の拡大斜視図である。 成型キャビティ内へのキャンディ生地充填工程の説明図である。 減圧可能な熱処理槽の概略構成図である。 膨化工程完了後における下型の平面図である。 中間プレート引き剥がし工程の説明図である。 膨張率の相違するサンプルに関する検証結果を示す図表である。 膨張率の相違するサンプルに関するパネルテストによる検証結果を示す図表である。 比重の相違するサンプルに関する検証結果を示す図表である。 比重の相違するサンプルに関するパネルテストによる検証結果を示す図表である。 含水率の相違するサンプルに関する検証結果を示す図表である。 含水率の相違するサンプルに関するパネルテストによる検証結果を示す図表である。
以下に、本発明に係る膨化キャンディの製造方法、同方法に好適な製造装置乃至器具の好適な実施の一形態を添付図面を参照しつつ、詳細に説明する。なお、本発明の要旨とするところは、以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて判断されるべきものであることは言うまでもない。
本発明の製造方法は、砂糖と水飴とからなる主原料を所定の含水率となるまで煮詰め、これに、必要に応じて、呈味料や香料等の副原料を混入し、さらに所定の比重となるまで含気することにより、膨化キャンディとなるべきハードキャンディ生地を得る前工程と、所定キャビティ容積の通気可能な成型キャビティを内部に有する密閉型を使用し、前記キャビティ容積一杯にまで膨張したときに所定の膨張率となるようにして、前記成型キャビティ内へと前記ハードキャンディ生地を充填した状態にて、当該密閉型を減圧下に加熱して、前記成型キャビティ内のハードキャンディ生地を膨張させることにより、膨化キャンディを得る後工程とを包含するものである。
[前工程]
前工程は、例えば、次のようにして実施される。
(主原料の溶解・煮詰め)
先ず、砂糖と水飴との重量比が4対6となる主原料と、砂糖を溶解するための溶解水適量を溶解釜に投入し、溶液の温度が108〜110℃に上がるまで攪拌しながら溶解を進めることで、レフ糖度75〜80%程度の蜜状の溶液を得る。次いで、この蜜状の溶液を80メッシュの篩で濾過した後に、蒸気過熱の熱交換器で、煮詰温度:125〜130℃、真空度:465〜475Hgの条件で、温度が上がらなくなるまで加熱、真空濃縮を行い高温の飴状溶液を得る。
(冷却・副原料混入)
次に、この飴状溶液を回転冷却盤に流し込み、更に100℃程度にまで冷却したのち、副原料を飴状溶液に投入して練り込むことで、未含気のハードキャンディ生地を得る。ここでいう「副原料」とは、砂糖と水飴以外のすべての原料を意味し、例えば、果汁、香味料、香料、着色料などが挙げられる。ただし、後述するように、本発明に係る膨化キャンディにおけるクリスピー性(サクサク感)の発現は、ハードキャンディ生地の含水率(煮詰め温度で決まる)、ハードキャンディ生地の含気量(比重で表される)、成型キャビティへのハードキャンディ生地充填率(目標膨張率で表される)をきめ細かに制御することで成し遂げられるものであるから、従前の膨化ソフトキャンディにおけるように、実質的にアミノペクチンから成る澱粉等のクリスピー性に寄与する機能性添加物を副原料として混入する必要はない。そのため、クリスピー性に寄与する副原料混入に伴う、風味の劣化を避けることができる。
なお、ここで「回転冷却盤」(例えば、商品名:佐久間製作所製)とは、鉄製で直径が1.8m程度、厚み8cm程度の表面が滑らかな円盤(円盤状、略円盤状)が、高さ80cm〜1m程度の水平な基台に回転可能に取り付けられたものであり、円盤内部には円盤表面を冷やすための冷媒用流路が設けられれている。この固定冷却盤の盤面に煮詰められた高温の飴状溶液を流し込み、盤面で飴状溶液を伸ばしたり折り畳んだりすることで飴状溶液の温度を少しずつ下げ、適度に冷却することができる。砂糖、水飴以外の副原料を加える場合には、この固定冷却盤で飴状溶液の温度を100℃程度まで冷ました上で副原料を投入して練り込む。
(含気・冷却)
次に、得られた未含気のハードキャンディ生地を飴引き機で60回程度引き、キャンディ生地に含気させる。含気量は後の膨化工程における膨張率に影響し、引いては完成品である膨化キャンディの食感に影響する。後述するように、含気量は、含気後のキャンディ生地の比重により定量化することができる。含気したキャンディ生地を再度固定冷却盤に乗せて、キャンディ生地全体が均一の硬さになるまで練り、生地温度が成形に適した温度である80〜90℃程度になるまで冷ます。こうして得られた含気済みキャンディ生地が、本発明に係る膨化キャンディ製造のための「ハードキャンディ生地」となる。
なお、ここで「飴引き機」とは、適度に冷却された(80〜90℃程度)キャンディ生地を引き延ばしながら空気を含ませる動作を行うための器具であり、例えば、数十cm程度離して平行に設置されている2本の棒の間の距離と高さを規則的に変更(移動、伸縮)させることで、飴生地を伸ばす動作と巻き取る動作を行うことができるものなどがある。
(整形、切り分け)
次に、整形に適した温度にまで冷まされたハードキャンディ生地を適当な形状、例えばまくら状に整形して連続整形ラインに移送し、コーンローラ、サイジングローラでロープ状に引き延ばした上で、スタンピングマシンで所定サイズの飴に切り分ける。こうして切り分けられた飴の個々が、本発明に係る膨化キャンディ製造のための「固形キャンディ粒」となる。固形キャンディ粒の外形及び重量(体積)は、後述する成型キャビティの容積との兼ね合いで決められるが、この例では、鰹節型形状でかつ一粒5.0〜5.6g程度が扱いやすく好ましい。
(規格外品や異物の除去)
次に、切り分けられた各固形キャンディ粒は、ネットコンベア上で10℃の冷風にて冷却後、成型不良のキャンディ粒、気泡の大きいキャンディ粒、異物が混入したキャンディ粒などの規格外品が目視にて取り除かれ、更に金属検出器で検査された後、一時保管のためにポリ袋に詰められて、保管用の缶にシリカゲルと共に封緘される。
[後工程]
後工程は、例えば、次のようにして実施される。
(密閉型の準備)
先ず、ハードキャンディ生地の膨化成形処理のために、内部に扁平な成型キャビティを有する開閉可能な密閉型(モールド)を用意する。このような密閉型の一例として、発明者等の開発による新規な構造を有する密閉型を図1〜図6に示す。
それらの図から明らかなように、この密閉型1は、図1に示されるように、製造されるべき長方形状の薄板状膨化キャンディ(縦70mm、横30mm、厚さ4mm)と同等な板厚(4mm)を有しかつ当該薄板状膨化キャンディの輪郭に相当する開口形状(長方形)を有する50個の貫通孔2aが5行×10列に配列された、耐熱性及び柔軟性の良好な素材(例えば、シリコンゴム)からなる長方形状の中間プレート2と、貫通孔2aのそれぞれを塞ぐように、中間プレート2の上側に、剥離性及び間隙保持性(抜気のための)の良好な素材(例えば、グラスクロス入りのテフロン(登録商標)シート:NITTO DENKO製「ニトフロン(登録商標)」)である通気確保のための上側シート3を介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な素材(例えば、アルミ、銅等々)からなる上側プレート4と、貫通孔2aのそれぞれを塞ぐように、中間プレート2の下側に、剥離性及び間隙保持性(抜気のための)の良好な素材(例えば、グラスクロス入りのテフロン(登録商標)シート:NITTO DENKO製「ニトフロン(登録商標)」)5を介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な素材(例えば、アルミ、銅等々)からなる下側プレート6とを包含する積層構造体である。
(下型の各凹部へのキャンディ粒分配・軟化)
次に、図2に示されるように、下側プレート6の上に、下側シート5を介して、中間プレート2を重ね合わせることで成型キャビティに相当する底の浅い凹部7を有する下型8を用意し、先に、保管用の缶にて保管された例えば鰹節型の固形キャンディ粒9を取り出し、各凹部7のそれぞれに1つずつ分配したのち、下型8の全体を例えば別途用意された図示しない恒温槽(100〜140℃)に7〜14分程度に亘り収容することで、固形キャンディ粒9のそれぞれを加熱軟化させる。このとき、固形キャンディ粒9の頂部は、未だ、凹部7に収まらず、上方へと突出している。
(成形キャビティ内へのハードキャンディ生地充填)
次に、恒温槽から取り出した下型8の上に、図3に示されるように、上側シート3と上側プレート4との積層体である上型10を重ね(同図(a)参照)、軟化状態にあるキャンディ粒9を押し潰しながら、下型8と上型10とを閉じることにより、密閉型1の成型キャビティ11内へのハードキャンディ生地充填を完了する(同図(b)参照)。
(減圧環境下の加熱膨化・冷却固化)
次に、成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填が完了した密閉型1を、別途用意された減圧可能な熱処理槽に導入することにより、減圧環境(例えば、605〜625mmHg)下において、上側プレート4及び下側プレート6を90〜110℃にて2〜4分間に亘り加熱することにより、成型キャビティ11内においてハードキャンディ生地9aを減圧膨張させる。しかるのち、成型キャビティ11内でハードキャンディ生地9aが膨張した密閉型を、減圧環境を維持したままで、上側プレート4及び下側プレート6を30℃程度になるまで7〜10分間に亘り強制冷却することにより、ハードキャンディ生地9aを成型キャビティ内で膨化状態のまま固化させることで製品たる膨化キャンディ製品を得る。
減圧可能な熱処理槽の一例として、発明者等の開発による新規な構造を有する熱処理槽を図4に示す。同図から明らかなように、この減圧可能な熱処理槽12は、ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型1を収容可能であって、かつ内部の気圧を図示しない真空ポンプを介して減圧可能な図示しない前扉付きのチャンバ13と、このチャンバ13内にあって、収容される密閉型1に対して、その上側プレート4及び下側プレート6のそれぞれに当接可能であり、かつそれぞれその内部に熱媒流通コイル(図示せず)が内蔵された一対の熱交換ヘッド14,15と、一対の熱交換ヘッド14,15の熱媒流通コイルのそれぞれに流通される熱媒を、加熱用の温媒(94.0〜105℃の蒸気)と冷却用の冷媒(25〜30℃程度の水道水)とに切替可能な熱媒切替機構16,17と、を包含する。なお、図において、16は上側の熱交換ヘッド14の熱媒切替機構、17は下側の熱交換ヘッド15の熱媒切替機構であり、16−1,17−1は熱媒流入系、16−2,17−2は熱媒流出系である。
ここで、一対の熱交換ヘッド14,15は伝熱性の良好な金属ブロック(例えば、アルミ製又は銅製ブロック)で構成され、それらのいずれか一方又は双方は、例えば流体シリンダを使用した昇降機構18を介して昇降自在に支持され、昇降機構18を適宜に駆動することにより、水平姿勢でチャンバ13内に収容された密閉型1をその上下から適当な押圧力をもって挟み付けることにより、密閉型1の型締めを確かなものとすると共に、熱交換ヘッド14,15と上下側プレート4,6との密着性を良好として、効率よく加熱又は冷却可能に構成されている。
(型開き・離型)
次に、密閉型1を熱処理槽12から取り出したのち、上側シート3と上側プレート4との積層体である上型10を下型8から取り除く。上型10が取り除かれた下型8の平面図を図5(a)に示す。図から明らかなように、このとき、下型の凹部7(すなわち、中間プレート2の貫通孔2a)内には、膨化キャディ9bがぎっしりと詰まった状態となっている。次いで、図6に示されるように、下型8の凹部7内で固化された膨化キャンディ9bを、下側シート5上に残したまま、中間プレート2だけを、その柔軟性を利用して、下側プレート6上の下側シート5から順に引き剥がすことにより、製品たる膨化キャンディ9bを中間プレート2の貫通孔2aから離型させる。中間プレート2が引き剥がされたのちの、下型8の平面図を図5(b)に示す。図から明らかなように、このとき、下側シート5の上には、離型された膨化キャンディ粒9bが整列状態で残されている。
(製品回収)
次に、下側シート5上に残された膨化キャンディ9bを下側シート5上から例えば手作業で拾い上げる作業を通じて、製品たる膨化キャンディ9bを簡単に効率よく回収することができる。なお、成型不良の製品、気泡の大きい製品、異物が混入した製品等の規格外品は、回収されたのちに、目視で選別、除去される。
以下に、本発明に係る膨化キャンディの製造方法の好適な実施例を、前工程、及び後工程について詳細に説明する。
[製造工程]
(前工程について)
砂糖(明治精糖株式会社製)と、水飴(向後スターチ株式会社製)とを4対6の重量比となるように用意された主原料、砂糖を溶解するための溶解水(分量外)を溶解釜に投入し、溶液の温度が108℃に上がるまで攪拌しながら溶解を行うことで、レフ糖度75〜80%程度の蜜状の溶液を得た。次いで、この蜜状の溶液を80メッシュの篩で濾過した後に、蒸気過熱の熱交換器で、煮詰温度:128℃、真空度:470mmHg、仕上がり重量:13kg/バッチの条件で、温度が上がらなくなるまで加熱、真空濃縮を行い、高温の飴状溶液を得た。次いで、飴状溶液を回転冷却盤に流し込み、回転冷却盤上で100℃程度まで冷却した上で、副原料(例えば、果汁)を飴状溶液に投入して練り込み、未含気のキャンディ生地を得る。
次いで、得られた未含気のキャンディ生地を飴引き機(自社製)で60回程度引き、飴生地に含気させる。含気した飴生地を再度固定冷却盤に乗せて、飴生地全体が均一の硬さになるまで練り、生地温度が成形に適した温度であるところの80〜90℃程度になるまで冷ます。
次いで、成形に適した温度にまで冷まされた飴生地をまくら状に成型して連続成型ラインに移相し、コーンローラ、サイジングローラでロープ状に引き延ばした上で、スタンピングマシンで1粒約5gの飴に切り分け(小分けし)、これを計量済みのハードキャンディ生地である固形キャンディ粒(比重1.3)とする。
小分けされた固形キャンディ粒は、ネットコンベア上で10℃の冷風にて冷却後、成型不良の飴、気泡の大きい飴、異物が混入した飴などの規格外品が目視にて取り除かれ、更に金属検出器で検査された後、一時保管のためにポリ袋に詰められて、保管用の缶にシリカゲルと共に封緘される。
(後工程について)
図1〜図6を参照して先に説明したように、下側プレート6の上に、下側シート5を介して、中間プレート2を重ね合わせることで成型キャビティ11に相当する底の浅い凹部7を有する下型8を用意し、保管用の缶にて保管された鰹節状固形キャンディ粒9を取り出し、各凹部7のそれぞれに、1つずつ分配したのち、下型8の全体を別途用意された図示しない恒温槽(100〜140℃)に7〜14分程度に亘り収容することで、固形キャンディ粒9のそれぞれを加熱軟化させる。
次に、恒温槽から取り出した下型8の上に、上側シート3と上側プレート4との積層体である上型10を重ね、軟化状態にあるキャンディ粒9を押し潰しながら、下型8と上型10とを閉じることにより、密閉型1の成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填を完了する。
次に、成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填が完了した密閉型1を、別途用意された減圧可能な熱処理槽(自社製)12に導入することにより、減圧環境(例えば、605〜625mmHg)下において、熱媒流通コイルに94〜105℃の温媒(例えば、蒸気)を流しながら、上側プレート4及び下側プレート6を90〜110℃にて2〜4分間に亘り加熱することにより、成型キャビティ11内においてハードキャンディ生地9aを膨張させる。しかるのち、成型キャビティ11内でハードキャンディ生地9aが膨張した密閉型1を、減圧環境を維持したままで、熱媒流通コイルに流れる熱媒を30℃の冷水に切り替えることにより、上側プレート4及び下側プレート6を約30℃になるまで7〜10分間に亘り強制冷却することにより、ハードキャンディ生地を成型キャビティ内で膨化状態のまま固化させることで製品たる膨化キャンディを得る。
次に、密閉型1を熱処理槽12から取り出したのち、上側シート3と上側プレート4との積層体である上型10を下型8から取り除き、下型8の凹部7内で固化された膨化キャンディ9bを、下側シート5上に残したまま、中間プレート2だけを、その柔軟性を利用して、下側プレート6上の下側シート5から順に引き剥がすことにより、製品たる膨化キャンディ9bを、離形用の特別な冶具を使用することなく、簡単に離型させることができる。
次に、下側シート5上に残された膨化キャンディ9bを下側シート5上から手作業で拾い上げる作業を通じて、製品たる膨化キャンディ9bを効率よく回収することができる。なお、成型不良の製品、気泡の大きい製品、異物が混入した製品等の規格外品は、回収されたのちに、目視で選別、除去される。
[製品の評価]
以下に、上述の膨化キャンディの製造方法において、目標とする「膨張率」、ハードキャンディ生地の「比重(含気量)」、ハードキャンディ生地の「含水率」を、それぞれ個別に変化させた場合に得られる膨化キャンディ製品のそれぞれについて、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)の観点から行った評価結果を、図7〜図12を参照しつつ詳細に説明する。
なお、「食感」については、パネルテストにより評価した。すなわち、評価対象となる各膨化キャンディについて、製造条件等は伏せた上で、18人のパネラー(被験者)でパネルテストを行った。対象となる膨化キャンディについて、非常に良かったものは5点、良かったものは4点、特に良くも悪くもなかった(普通であった)ものは3点、やや悪かったものは2点、特に悪かったものは1点の5段階で評価を行った。平均点が3点を超えている膨化キャンディは評価の平均が普通以上ということであり、好ましいものであると考えられる。
(膨張率についての検証)
先ずはじめに、膨張率の相違する膨化キャンディのサンプルについて検証を行った。上述の製造方法において、ハードキャンディ生地を固形キャンディ粒に切り分ける際に、大きさを変更することで、重量の異なる5種類のキャンディ粒を製造し、これら5種類のキャンディ粒を前述の後工程により減圧下で加熱膨張させることで5種類の膨化キャンディ(1−1〜1−5)を得た。膨化前の5種類のキャンディ粒は同じ膨化ハードキャンディ生地から切り分けられたものであるため、重量の差はそのまま体積の差となり、体積が同じ成型キャビティ内で膨化させることから完成品である膨化キャンディの膨張率の違いに繋がる。
検証結果が図7に示されている。同図において膨張率は、固形キャンディ粒と成型キャビティ容積との比から求めた。1−1(膨張率1.2倍)による膨化キャンディは、膨張率が5つのサンプルの中で最も低く、成型キャビティ容積に対して固形キャンディ粒の体積が多過ぎたためか、完成した膨化キャンディには成型キャビティからはみ出したバリが多く、また膨化キャンディ自体の食感も固く、一般的なハードキャンディと大差ないものであった。
一方、1−2(膨張率1.6倍)、1−3(膨張率2倍)による膨化キャンディは、バリが多く発生するようなことはなく、食感もサクサクとして好ましいものであった。このため、膨張率が1.6〜2.0倍の範囲は、膨化キャンディの膨張率として好ましい範囲であると考えられる。
また、1−4(膨張率2.4倍)、1−5(膨張率2.8倍)による膨化キャンディは、固形キャンディ粒の体積が少な過ぎるためか膨張不全が起こりやすく、また、空洞部分が増えるためか脆くて割れやすいものであった。
これら5種類の膨化キャンディのうち、1−1(膨張率1.2倍)、1−3(膨張率2倍)、1−5(膨張率2.8倍)の3つの膨化キャンディについて、パネルテストを行った結果が図8に示されている。同図において「3点以上の占有率」とは、良い〜普通の評価を付けた人の割合を意味し、図10,12においても同様である。
1−1(膨張率1.2倍)による膨化キャンディは、パネラーの半分以上が2点、1点といった低評価で、最も高い5点の評価をつけたパネラーは0人で、平均点は2.2であった。これは膨張率が低過ぎるために食感が固く、好ましくないとされたためだと考えられる。
一方、1−3(膨張率2倍)による膨化キャンディは、半数のパネラーが5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けた人は0人で、平均点は3.6点であった。これは、適切な膨張率であったためサクサクとした好ましい食感であり、高評価を付けた人が多かったものと考えられる。
また、1−5(膨張率2.8倍)による膨化キャンディは、半数のパネラーが5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けた人は0人で、平均点は3.4点であった。これは、膨張率が高いために膨化キャンディが疎となり製造上の不都合が少しあったものの、疎であることにより食感は軽く、高評価を付けた人が多かったものと考えられる。
これらの結果から、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)の観点から総合的に判断すると、本願に係る膨化キャンディの製造方法における膨張率は1.4〜2.2倍程度であることが好ましく、1.6〜2.0倍程度であればより好ましいと考えられる。
(比重についての検証)
次いで、比重の相違する膨化キャンディのサンプルについて検証を行った。上述の製造方法において飴引き機での引き回数を変えることで含気量を変化させて比重の異なる5種類の固形キャンディ粒を製造し、これら5種類のキャンディ粒を前述の後工程により減圧下で加熱膨張させることで、5種類の膨化キャンディ(2−1〜2−5)が得られた。膨化前の5種類のキャンディ粒は比重以外は同じ条件であり、また、後工程についてもすべて同じ条件で行っているため、これら5種類の膨化キャンディの違いは比重のみとなる。
検証結果が図9に示されている。同図において比重は固形キャンディ粒の段階における数値である。2−1(比重1.11)による膨化キャンディは、比重が低く内部が疎であるためか、膨化自体は問題なく行われたが、完成品である膨化キャンディが若干脆いものであった。
一方、2−2(比重1.19)、2−3(比重1.23)による膨化キャンディは、問題なく膨張し、食感もサクサクとして好ましいものであった。すなわち、比重が1.19〜1.23の範囲は、膨化キャンディの比重として好ましい範囲であると考えられる。
また、2−4(比重1.38)、2−5(比重1.53)による膨化キャンディは、比重が高く内部が密であるためか、一次飴が十分に膨らまない膨化不全のものが見られ、特に2−5による膨化キャンディは一般的なハードキャンディとほとんど変わらないものであった。
これら5種類の膨化キャンディのうち、2−1(比重1.11)、2−3(比重1.23)、2−4(比重1.38)の3つの膨化キャンディについて、パネルテストを行った結果が図10に示されている。
2−1(比重1.11)による膨化キャンディは、半数のパネラーが5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けたパネラーは1人で、平均点は3.3点であった。これは、含気量が多く比重が低かったために、生地が疎となり製造上の不都合が少しあったものの、生地が疎であったことから食感は軽く高評価を付けた人が多かったものと考えられる。
一方、2−3(比重1.23)による膨化キャンディは、約2/3のパネラーが5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けた人は0人で、平均点は3.8点と非常に高かった。これは、比重が適切であったためサクサクとした好ましい食感であり、その一方で脆すぎて壊れることもなく、高評価を付けた人が多かったものと考えられる。
また、2−4(比重1.38)による膨化キャンディは、パネラーの半分以上が2点、1点といった低評価で、最も高い5点の評価をつけた人は0人で、平均点は2.4であった。これは含気量が少なかったために生地がほとんど膨らまず食感が固く、好ましくなかったためと考えられる。
これらの結果から、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)の観点から総合的に判断すると、本願に係る膨化キャンディの製造方法におけるハードキャンディ生地の比重(含気量に相当)は、1.15〜1.30程度が好ましく、1.19〜1.23であれば特に好ましいと考えられる。
(含水率についての検証)
次いで、含水率の相違する膨化キャンディのサンプルについて検証を行った。前述の前工程において煮詰め温度を変えることで固形キャンディ粒中の含水率を変化させて含水率の異なる4種類のキャンディ粒を製造し、これら4種類のキャンディ粒を前述の後工程に従って膨化させることで4種類の膨化キャンディ(3−1〜3−4)が得られた。膨化前の4種類のキャンディ粒は水分量以外は同じ条件であり、また、後工程についてもすべて同じ条件で行っているため、これら4種類の膨化キャンディの違いは含水率のみとなる。
検証結果がが図11に示されている。同図において含水率は前工程完了時の固形キャンディ粒の段階における数値である。なお、各キャンディ粒の水分含有量の測定は、次の要領で行った。先ずはじめに測定対象となるキャンディ粒の重量を測定する。次いで、このキャンディ粒を密閉容器に入れ、密閉容器の吸引口から空気を吸引して密閉容器内をほぼ真空状態とし、このままの状態で2〜3日程度かけて減圧乾燥を行う。減圧乾燥後のキャンディ粒の重量と減圧乾燥前のキャンディ粒の重量とを比較し、減圧乾燥により減少した重量を水分含有量とし、全体重量に対する百分率を求めて、含水率とした。
3−1(含水率4.3%)による膨化キャンディは、ハードキャンディ生地中の水分量が多かったためか飴自体が軟らかく、膨張した状態で安定せずに飴が変形してしまった。
一方、3−2(含水率3.0%)、3−3(含水率2.6%)による膨化キャンディは、問題なく膨張し、食感もサクサクとして好ましいものであった。すなわち、含水率が2.6〜3.0%の範囲は、膨化キャンディの水分量として好ましい範囲であると考えられる。
また、3−4(含水率1.7%)による膨化キャンディは、ハードキャンディ生地中の水分量が少なすぎるためか、一部の飴の膨らみが悪く膨張不全になるものがあった。
これら5種類の膨化キャンディのうち、3−1(水分量4.3%)、3−3(水分量2.6%)、3−4(水分量1.7%)の3つの膨化キャンディについて、パネルテストを行った結果が図12に示されている。
3−1(含水率4.3%)による膨化キャンディは、2/3のパネラーが2点の低評価をつけており、最も高い5点の評価をつけた人は0で、平均点は2.4であった。これは、一次飴時点での水分量が多く生地が軟らかかったために膨化後に変形してしまい、食感にも悪影響を与えたためだと考えられる。
一方、3−3(含水率2.6%)による膨化キャンディは、半分のパネラーが5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けた人は1人で、平均点は3.3点であった。これは、水分量が適切なものであったために変形などが起こらず、食感もサクサクとした好ましいものであったため、高評価を付けた人が多かったものと考えられる。
また、3−4(含水率1.7%)による膨化キャンディは、パネラーの2/3以上が5点、4点の高評価を付けており、最も低い1点の評価を付けたパネラーは0人で、平均点は3.9点と高いものであった。これは、水分量が少なく生地が硬めであったために製造上の不都合が少しあったものの、歯ごたえが良好であるために高評価を付けたパネラーが多かったものと考えられる。
これらの結果から、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)の観点から総合的に判断すると、本願に係る膨化キャンディの製造方法におけるハードキャンディ生地の含水率は、2.2〜3.7%程度が好ましく、2.6〜3.0%であれば特に好ましいと考えられる。
本発明によれば、消費者の食に関する安全志向や繊細な味覚志向に応えるべく、砂糖と水飴を主原料とし、これに副原料として香料や呈味料を加えてなる伝統的なハードキャンディ原料に、クリスピー性に寄与する特別な機能性添加物を一切混入することなく、出来上がり製品の整形性(バリ、膨張不全、脆性の有無等)、形状保持性(経時的な形状変化の有無等)、及び食感(サクサク感の有無等)に優れた膨化キャンディを製造することができる。
1 密閉型
2 中間プレート
2a 貫通孔
3 上側シート
4 上側プレート
5 下側シート
6 下側プレート
7 凹部
8 下型
9 キャンディ粒
9a キャンディ生地
9b 膨化キャンディ
10 上型
11 成型キャビティ
12 減圧可能な熱処理槽
13 チャンバ
14 上側熱交換ヘッド
15 下側熱交換ヘッド
16 上側熱交換へッドの熱媒切替機構
16−1 上側熱交換へッドの熱媒流入系
16−2 上側熱交換へッドの熱媒流出系
16a 温媒供給系
16b 冷媒供給系
17 下側熱交換ヘッドの熱媒切替機構
17−1 下側熱交換へッドの熱媒流入系
17−2 下側熱交換へッドの熱媒流出系
17a 下側熱交換ヘッドの温媒供給系
17b 下側熱交換ヘッドの冷媒供給系
18 昇降機構

Claims (15)

  1. 砂糖と水飴とからなる主原料を所定の含水率となるまで煮詰め、これに、必要に応じて、呈味料や香料等の副原料を混入し、さらに所定の比重となるまで含気することにより、膨化キャンディとなるべきハードキャンディ生地を得る前工程と、
    所定キャビティ容積の通気可能な成型キャビティを内部に有する密閉型を使用し、前記キャビティ容積一杯にまで膨張したときに所定の膨張率となるようにして、前記成型キャビティ内へと前記ハードキャンディ生地を充填した状態にて、当該密閉型を減圧下に加熱して、前記成型キャビティ内のハードキャンディ生地を膨張させることにより、膨化キャンディを得る後工程とを包含し、
    前記所定の含水率が2.2〜3.7%であり、前記所定の比重が1.15〜1.30であり、かつ前記所定の膨張率が1.4〜2.2倍である、ことを特徴とする膨化キャンディの製造方法。
  2. 前記所定の含水率が2.6〜3.0%である、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  3. 前記所定の比重が1.19〜1.23である、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  4. 前記所定の膨張率が1.6〜2.0倍である、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  5. 前記副原料としては、クリスピー性に寄与する機能性物質は一切含まない、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  6. 前記後工程が、ハードキャンディ生地膨張のための減圧下の加熱処理に続いて、膨化状態保持のための減圧下の強制冷却処理を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  7. 前記前工程が、含気済みのハードキャンディ生地を、前記膨張率に対応する体積を有する固形キャンディ粒に小分けする処理を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法。
  8. 前記後工程が、前記密閉型を構成する下型の凹所に置かれた前記固形キャンディ粒を加熱軟化させたのち、前記下型の上に上型を被せて、前記上型と下型との間で、前記キャンディ粒を押し潰しつつ型締めすることにより、前記上型と前記下型との間に形成される扁平な成型キャビティ内へと、ハードキャンディ生地の充填を行う処理を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の膨化キャンディの製造方法。
  9. 前記密閉型が、
    製造されるべき板状膨化キャンディと同等な板厚を有しかつ前記板状膨化キャンディの輪郭に相当する開口形状を有する1若しくは2以上の貫通孔が形成された柔軟性の良好な中間プレートと、
    前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの上側に、通気確保のための上側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な上側プレートと、
    前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの下側に、通気確保のための下側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な下側プレートとを包含する積層構造体であり、
    前記後工程が、
    前記下側プレートの上に、前記下側シートを介して、前記中間プレートを重ね合わせることで前記成型キャビティに相当する底の浅い凹部を有する下型を用意し、前記下型の各凹部のそれぞれに、前記固形キャンディ粒を1つずつ分配したのち、前記固形キャンディ粒のそれぞれを前記各凹部内において加熱軟化させる工程と、
    前記各凹部のそれぞれに軟化状態のキャンディ粒が存在する下型の上に、前記上側シートを介して上型を構成する上側プレートを重ね、前記軟化状態にあるキャンディ粒を押し潰しながら、下型と上型とを閉じることにより、前記密閉型の成型キャビティ内へのハードキャンディ生地充填を完了する工程と、
    前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を、減圧環境下において、前記上側プレート及び下側プレートを介して加熱することにより、前記ハードキャンディ生地を前記成型キャビティ内で膨張させる工程と、
    前記成型キャビティ内で前記ハードキャンディ生地が膨張した密閉型を、減圧環境を維持したままで、前記上側プレート及び下側プレートを介して強制冷却することにより、前記ハードキャンディ生地を前記成型キャビティ内で膨化状態のまま固化させることで膨化キャンディを得る工程と、
    前記上側プレート及び上側シートを前記下型から取り除いたのち、前記凹部内で固化された膨化キャンディを下側シート上に残したまま、前記中間プレートだけを、その柔軟性を利用して、下側プレート上の下側シートから順に引き剥がす工程と、
    前記下側シート上に残された膨化キャンディを下側シート上から拾い上げる工程とを包含する、ことを特徴とする請求項7に記載の膨化キャンディの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の方法により製造される、ことを特徴とする膨化キャンディ。
  11. 請求項1に記載の膨化キャンディの製造方法に使用され、かつ
    製造されるべき板状膨化キャンディと同等な板厚を有しかつ前記板状膨化キャンディの輪郭に相当する開口形状を有する1若しくは2以上の貫通孔が形成された柔軟性の良好な中間プレートと、
    前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの上側に、通気確保のための上側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な上側プレートと、
    前記貫通孔のそれぞれを塞ぐように、前記中間プレートの下側に、通気確保のための下側シートを介して、重ね合わされるべき伝熱性の良好な下側プレートとを包含する、ことを特徴とする密閉型。
  12. 前記中間プレートがシリコンゴム製である、ことを特徴とする請求項11に記載の密閉型。
  13. 前記上側及び下側プレートが金属製である、ことを特徴とする請求項11に記載の密閉型。
  14. 前記上側及び下側シートがグラスクロス入りのテフロン(登録商標)シートである、ことを特徴とする請求項11に記載の密閉型。
  15. 請求項9に記載の膨化キャンディの製造方法において、前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を、減圧環境下において、前記上側プレート及び下側プレートを介して加熱し、及び強制冷却するために使用され、
    前記ハードキャンディ生地の充填が完了した密閉型を収容可能であって、かつ内部の気圧を減圧可能なチャンバと、
    前記チャンバ内にあって、前記収容される密閉型に対して、その上側プレート及び下側プレートのそれぞれに当接可能であり、かつそれぞれその内部に熱媒流通コイルが内蔵された一対の熱交換ヘッドと、
    前記一対の熱交換ヘッドの熱媒流通コイルのそれぞれに流通される熱媒を、温媒と冷媒とに切替可能な切替手段と、を包含する、ことを特徴とする熱処理槽。
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