JP2012191863A - ウエハース様食感ハードキャンディおよびその製造方法 - Google Patents

ウエハース様食感ハードキャンディおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエハースのようなサクサクとした新しい食感を有するハードキャンディおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】水飴、砂糖および水を加熱混合し、更に油脂と乳化剤を添加混合したものを煮詰めたハードキャンディ生地を筒状に形成し、該筒状ハードキャンディに空気を含ませて膨張率が1.5〜5.0倍となるように風船状に膨張させた後、引き伸ばし、かつ折りたたむ工程を3〜5回繰り返すことにより、キャピラリー状の空洞構造を有し、サクサクとした、ウエハース様の食感を有するハードキャンディが得られる。
【選択図】図1

Description

本発明はハードキャンディおよびその製造方法に関し、より詳細には、例えばウエハースのようなサクサクとした新しい食感を有するハードキャンディおよびその製造方法に関するものである。
一般にキャンディとは、砂糖、水飴、乳製品等を主原料として煮詰め、冷却後、これに酸味料、香料、油脂、色素等の副原料を添加し、成型して製造された砂糖菓子である。キャンディは、その製造に際しては簡易に色やフレーバーを調節でき、また商品は携帯しやすく、手軽に糖分摂取や気分転換を行うことができるため、古くから広く親しまれており、種類も非常に多岐にわたっている。キャンディのうち、水分含有量の少ないものはハードキャンディと称され、その例としてドロップ等が挙げられる。一方、水分含有量が比較的多いものはソフトキャンディと称され、その例としてキャラメルやヌガー等が挙げられる。
従来のハードキャンディは、一般に次のようにして製造されている。すなわち、砂糖と、水飴を主原料とし、これを煮詰めて飴にした後、酸味料、香料、着色料等を適宜添加して混合し、冷却後、バッチホーマーで温度を均一化させ、サイジングローラーでロープ状に伸ばし、スタンピング等で成形し、その後、包装されることにより製造されている。しかし、金型で製造し得る形状には限界がある。
ハードキャンディの食感については、従来から種々の提案がなされている。通常のハードキャンディとは異なる新しい食感を有するキャンディとしては、例えば、特許文献1には、蛋白質、食用油脂、食用乳化剤からなるペースト状混合物を、120〜150℃の飴生地に混合することにより脆さを付与する方法が開示されている。また、水と油への親和性の程度を表す値(Hydrophile-Lipophile Balance:以下「HLB」と記す。)3〜20の範囲において選択したHLBの小さい親油性のショ糖脂肪酸エステル、HLBの大きい親水性のショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンを改質材としてキャンディに加えて脆くする方法が開示されている(特許文献2)。
しかし、上記のような方法では、キャンディ生地を脆くし、ある程度軽いサクサクとした食感を付与することができるが、本発明が目的とする、空気を含んだウエハースのような食感とは全く異なる。また、これらの方法で得られるキャンディは、やはり成型用金型等を用いて成型されるため、形状面でも従来のキャンディの域を超えるものではなかった。
さらに、油脂と糖質とを含有するキャンディ生地に特定のHLB値のショ糖脂肪酸エステルを用いると、口どけが良く、食感の軽いキャンディが得られ、このキャンディ生地を一定方向に引き延ばすことにより、その展延方向に沿って、さきいかのように幾個にも繊維状に細かく分割し得る繊維状組織の物性を有するキャンディが得られることが開示されている(特許文献3)。しかし、この方法で得られるキャンディは、油脂含量が非常に多いため、サクサクとした軽い食感ではあるが、スナッキーな食感であり、空気を含んだウエハース様食感とは異なる。
また、軽い食感をもたせるため、極薄いキャンディ層間にクリームを張り合わせることで、パイの様なソフトで脆い食感を持つ多層型クランチキャンディが提案されている(特許文献4)。しかし、この多層型クランチキャンディは、あくまでキャンディとクリームの組み合わせ菓子であり、空気を含んだ軽い食感であるウエハース様食感とは異なる。
また、層を重ねるという点では、成形型に注入したキャンディ生地の上面を所定の圧力で押圧し、前記注入、押圧を繰り返して積層成形することで、層間の接触面が平滑で見た目に美しい積層キャンディを製造する方法も提案されている(特許文献5)。しかし、この製法では押圧圧力を付与するための装置が必要であり、またその圧力により通常のキャンディのような硬い食感になってしまうため、ウエハース様食感とは異なる。
また、形態の変わった砂糖菓子としては、綿菓子がよく知られている。綿菓子は、ショ糖純度の高い砂糖を溶解しながら遠心機の細孔から振り出し、白い綿状に結晶化させ、棒に巻き取った菓子である。しかしながら、綿菓子は、ショ糖の結晶化を利用しているため、用い得る原料が限られており、味が単調である。また、製造については特別な装置が必要である。しかも、吸湿しやすいために、保存中に綿菓子特有の食感が失われやすいという欠点があった。
以上のように、従来のハードキャンディや砂糖菓子は、食感、味、保存性、形態のいずれかに問題があり、これら全てを満足するものは得られていない。また、ハードキャンディは糖質の種類等によって冷涼感や若干の硬さの違いはあるが、本質的な食感の挙動もあまり大きく変わっていない。一般にハードキャンディは煮詰めて水分を蒸発させ固められた、硬質な物性であり、口の中でなめて味わうことを主眼とされていた。しかし、食生活の変化により、ハードキャンディについても多種多様の物性のものが求められてきており、中でも脆くてサクサクとした食感のキャンディに対する要望が多くある。
ウエハース状の菓子は空洞を有するため、サクサクした歯ざわりが良く、世界中で深く愛されている。「霜ばしら」(商品名、九重本舗 玉澤)に代表される、空洞を有するハードキャンディのような菓子が多くの人々に好まれている。しかしながら、前記「霜ばしら」の製法では、製造期間が冬季に限られ、天候や気温、湿度によって品質が左右されるとされる。
特開昭54−55758号公報 特公昭63−19133号公報 特許第2746470号公報 特開2006−55019号公報 特開2003−210114号公報
本発明者らは上記のようなハードキャンディのおかれている状況に鑑み、ハードキャンディ生地に空気を含ませ、空洞を有し、ウエハース様のサクサクとした全く新たな食感を有するハードキャンディを提供することを目的とする。
本発明のハードキャンディは、キャピラリー状の空洞構造物の集合体からなり、前記キャピラリー状の空洞構造物をキャンディ断面の単位面積当たり5〜10個/1cm2有し、かつ前記キャピラリー状の空洞構造物の壁の厚みが0.5mm〜1.5mmであり、ウエハース様食感を有する。
なお、本発明において、前記キャンディ断面におけるキャピラリー状の空洞構造の単位面積当たりの数および壁の厚みは、得られたキャンディにおけるキャピラリー状の空洞構造の管軸方向と交差する断面を、肉眼で、または走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を使用して観察、測定したものである。
また、本発明に係るハードキャンディの製造方法は、
1)全固形分中、DE値が50以下の水飴を9〜68重量%、砂糖を30〜89重量%、油脂を1〜3重量%含有するハードキャンディ生地を筒状に成形する工程、
2)前記筒状ハードキャンディに空気を送り込み、膨張率1.5〜5.0倍の風船状に膨らませる工程、
3)膨らませたハードキャンディを引き伸ばし、かつ折りたたむ作業を3〜5回繰り返す工程、
を含み、
キャピラリー状の空洞構造物の集合体からなり、前記キャピラリー状の空洞構造物をキャンディ断面の単位面積当たり5〜10個/1cm2有し、かつ前記キャピラリー状の空洞構造物の壁の厚みが0.5mm〜1.5mmであり、ウエハース様食感を有するハードキャンディの製造方法である。
なお、本発明において、前記「膨張率」とは、膨らませる前後のキャンディ生地の容積の比(膨らませた後のキャンディ生地の容積/膨らませる前のキャンディ生地の容積)をいい、目視で判断し、またはノギス等を用いて測定した値である。
本発明のハードキャンディは、空気を吹き込み膨張させた生地を、引き伸ばし、かつ折りたたむ工程を繰り返すことにより、2の累乗数ずつ空洞の数を増加させることができ、優れたクランチ性を付与することができる。また、本発明のハードキャンディは、上記のような適切な原料組成によりキャンディ生地の流動性を保持することで、室温や天候に関係なく、製造することが可能である。さらに、本発明のハードキャンディは、キャピラリー状の空洞構造物をキャンディ断面の単位面積当たり5〜10個/1cm2有し、かつ前記キャピラリー状の空洞構造物の壁厚が0.5〜1.5mmの範囲にあることから適度な強度があり、サクサクとした心地よい食感が得られる。
本発明のウエハース様食感ハードキャンディの断面写真 本発明のウエハース様食感ハードキャンディの断面のSEM写真
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のハードキャンディの主原料としては、一般にハードキャンディに用いられている砂糖、水飴等の糖類等を用いればよいが、本発明では、所望の空洞構造物を得るためにDE値(Dextrose Equivalent)が50以下の水飴を用いることが必要である。ハードキャンディに用いられる水飴としては、液状デキストリン、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、麦芽水飴が挙げられるが、本発明においては、液状デキストリンが最も適している。これは、水飴の分解度を示す前記DE値が大きく関係しており、水飴をブドウ糖のみに置き換えた場合や、DE値が50を越える液状マルトースを用いると粘性が低すぎるため、作業効率が非常に悪くなる。水飴の総配合量はハードキャンディの流動性を十分に発揮させるため、ハードキャンディ生地の全固形分中、9〜68重量%、好ましくは50〜66重量%となるように設定する。この範囲を逸脱すると、本発明の目的であるキャピラリー状の空状構造物の集合体であるハードキャンディは得られない。
本発明における砂糖は、ショ糖であるが、ブドウ糖を使用することもできる。前記砂糖の粒度などは問ないが、その配合量は、キャンディ生地の全固形分中、30〜89重量%とすることが好ましく、32〜47重量%がより好ましく、前記水飴の配合量に応じて増減する。
本発明で使用する油脂は、特に限定されるものではないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、サル脂などの各種植物性油脂ならびにこれらを水素添加、分別及びエステル交換された油脂など、各種のものが挙げられる。これらの油脂は単独で用いることも出来るし、2種以上を組み合わせても用いることもできる。油脂の配合量は、キャンディ生地の全固形分中、1〜3重量%である。油脂の配合量が少なすぎるとキャピラリー状の空洞構造を維持することが難しくなり、多すぎる場合には、キャンディ生地の表面がべたつき気味になる。
また、本発明のキャンディ生地には、上記水飴、砂糖および油脂以外に、例えば乳化剤、酸味料、香料、着色料、その他の添加剤等を適宜配合することができる。前記乳化剤としては、例えばレシチン(HLB3〜4)が好適に使用できる。
また、このキャンディの水分は、製品全体重量中、好ましくは0.5〜3.1重量%、より好ましくは0.9〜1.45重量%に設定する。水分が3.1重量%を超えると、表面がべたつき気味となり、キャンディの保存性が悪くなる傾向にある。また、上記水分が0.9重量%未満になると、製造時の作業性が悪くなり、キャンディ生地の引き伸ばしが難しく筒状に成形できない場合がある。
さらに、筒状に成形したハードキャンディに空気を送り込み、風船状に膨らませる工程では、その膨張率を1.5〜5.0倍とする。膨張率が前記の範囲を逸脱すると、得られるキャンディに形成されるキャピラリー状の空洞構造物の壁厚を、後述するように0.5〜1.5mmの範囲に薄く形成することが難しくなる。
また、膨らませたハードキャンディを引き伸ばし、かつ折りたたむ作業では、その回数は3〜5回とする。前記作業の回数が前記の範囲を逸脱すると、キャピラリー状の空洞構造物がうまく形成されない。
また、膨らませたハードキャンディを引き伸ばし、かつ折りたたむことによって得られるキャピラリー状の空洞構造物の壁厚は0.5mm〜1.5mmの範囲とする。前記壁の厚みが0.5mm未満であれば、さらに脆くなり、サクサクとした食感が減殺される。一方、前記壁の厚みが1.5mmを越えると、本発明の目的とする軽い食感が得られず、硬い食感のキャンディとなる。前記のようにキャンディ生地を折りたたむ作業を3〜5回繰り返すことにより、光沢が出てきて、表面がうっすらと透明がかったところで作業を終えると、前記キャピラリー状の空洞構造物の壁の厚みが前記規定の範囲となる。
前記キャピラリー状の空洞構造物の数を、ハードキャンディの単位面積当たりに5〜10個/1cm2とする。これにより、本発明の目的とする、サクサクとした、ウエハース様の食感を有するハードキャンディとすることができる(図1、図2参照。)。
上記のような原料を用いて、本発明のキャンディは、例えば次のようにして製造することができる。すなわち、上記組成により構成される主原料に水を添加し、水分含有量が好ましくは0.5〜3.1重量%になるように、減圧下(例えば550mmHg)で煮詰め(例えば125℃)、この後、必要に応じて、温度を調節して香料、着色料、酸味料等の副原料を添加し、風味付けを行う。こうしてできたキャンディ生地を取り出し、70〜100℃に冷却する。得られたキャンディ生地をバットに流し入れ、5mm程度の厚みになるように、直径5cm程度の木の麺棒に1周するように巻きつけて筒状に成形した後、棒を抜き取り、一方の口を閉じたうえで、開いている方の口から、ステンレス製のストローのような棒を挿入し、その周りのキャンディ生地を加熱して入り口をすぼめ、前記ストロー様の棒を介してキャンディ生地の内部に空気を息で吹き込み、風船状に膨らませる。このとき、膨らませる前後のキャンディ生地の容量比、すなわち膨張率を1.5〜5.0倍とすることにより、後工程における展延および折りたたみにより、目的とするキャピラリー状の空洞構造物の集合体からなるキャンディを得ることができる。その後、前記のように風船状に膨らめたキャンディ生地を左右(筒状に成形したキャンディ生地における軸長方向)に引き伸ばし、かつ折りたたむ工程を繰り返すことにより、キャピラリー状の空洞構造物の集合体となり、特有のサクサク食感と口どけの良さを有するキャンディが得られる。キャンディ生地の引き伸ばしには、70〜100℃の温度が適している。70℃未満ではキャンディ生地が固くなり、引き伸ばし、折りたたみといった成形加工性が低下し、一方、100℃を越えると、柔らかすぎてキャピラリー状の空洞構造物が形を成しにくいばかりでなく、加熱中に熱くなったところから割れが発生しやすくなってしまう。
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
表1に示す配合割合(表中の数値は、全固形分中の重量%を示す。)で、ハードキャンディ生地を作製した。具体的には、DE値36の液状デキストリン(KDLH−70C(商品名)、日本コーンスターチ株式会社)60重量%、砂糖30重量%、水を入れ加熱溶解し、油脂(エコナLS(商品名)、花王株式会社)1.8重量%、乳化剤(レシチン)0.1重量%を添加し、ホモミキサーで10分撹拌した後、550mmHgの減圧下、125℃まで炊き上げた。キャンディ生地を取り出し、70〜100℃に冷却した後、バットに流し入れて約21.5mmの厚さに伸ばし、これを直径5cm程度の木の麺棒に1周するように巻きつけて筒状に成形した。その後、棒を抜き取り、一方の口を閉じたうえで、開いている方の口から、ステンレス製のストローのような棒を挿入し、その周りのキャンディ生地を加熱して入り口をすぼめ、前記ストロー様の棒を介してキャンディ生地の内部に空気を息で吹き込み、風船状に膨らませた。この風船状のキャンディ生地を左右に展延し、折りたたむ工程を4回繰り返すことにより、キャピラリー状の空洞構造物の集合体となり、特有のサクサク食感と口どけの良さを有するキャンディが得られた。
(実施例2〜5、比較例1〜4)
表1に示す配合割合で、下記の点を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2〜5、比較例1〜4のキャンディを作製した。
実施例2〜4については、水飴の種類を変更してキャンディを作製した。
実施例2に関しては、液状デキストリンとブドウ糖を固形比9:1の割合で混合し60重量%とし、砂糖30重量%と水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。
実施例3に関しては、酵素糖化水飴60重量%、砂糖30重量%に水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。
実施例4に関しては、酸糖化水飴60重量%、砂糖30重量%に水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。
実施例5に関しては、液状デキストリン10重量%、砂糖90重量%に水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。
上記実施例、比較例の結果を表2に示した。
実施例2〜5では、各キャピラリー状の空洞構造物同士の結着性(集合体にしたときのキャピラリー状の空洞構造物同士の密着性)に多少の難があるものや、キャンディの粘性による作業性の違いはあったが、キャピラリー状の空洞構造物の集合体からなる目的とするキャンディを作製することは可能であった。
比較例1と比較例2に関しては、用いた水飴を全て液状マルトース、およびブドウ糖に置き換えた。液状マルトースのDE値は52、ブドウ糖のDE値は100である。これらの比較例より、DE値が50を超える水飴を使用した場合は、キャンディの粘度が非常に低く、キャピラリー状の空洞構造物がうまく形成されないということがわかった。
比較例3では、液状デキストリン8重量%、砂糖95重量%に水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。得られたキャンディは粘性が低すぎるため、空洞がつぶれてしまい、食感に問題があるため不適格であった。
比較例4では、液状デキストリン80重量%、砂糖10重量%に水を入れて加熱溶解し、1.8重量%の油脂と0.1重量%の乳化剤を添加し、キャンディを作製した。得られたキャンディは粘性が高すぎるため焦げてしまうほか、引き延ばしにくいため、サクサクとした食感の特徴となっているキャピラリー状の空洞構造体を得ることは不可能であった。
以上のように、本発明のキャンディは、DE値が50以下の水飴、砂糖および水を加熱混合し、更に油脂と乳化剤を添加混合したものを炊き上げてハードキャンディを作製した後、該ハードキャンディに空気を含ませ、引き伸ばし、かつ折りたたむ工程を繰り返すことにより、空洞を形成することができる。ウエハース様食感にするためには、このように構造物内に空気を含有させることが不可欠であり、ハードキャンディを風船状に膨らませ、引き延ばし、かつ折りたたむ作業を繰り返した結果、ハードキャンディによるウエハース様食感を実現することができた。このキャンディはキャピラリー状の空洞構造物の集合体という新しい形状となっており、特有の脆さを有するサクサクとした軽い食感を有し、口どけも良好である。また、多様な副原料を組み合わせることが可能であり、風味のバラエティ化を図ることができる。

Claims (2)

  1. キャピラリー状の空洞構造物の集合体からなり、前記キャピラリー状の空洞構造物をキャンディ断面の単位面積当たり5〜10個/1cm2有し、かつ前記キャピラリー状の空洞構造物の壁の厚みが0.5mm〜1.5mmであり、ウエハース様食感を有するハードキャンディ。
  2. 全固形分中、DE値が50以下の水飴を9〜68重量%、砂糖を30〜89重量%、油脂を1〜3重量%含有するハードキャンディ生地を筒状に成形する工程、
    前記筒状ハードキャンディに空気を送り込み、膨張率1.5〜5.0倍の風船状に膨らませる工程、および
    膨らませたハードキャンディを引き伸ばし、かつ折りたたむ作業を3〜5回繰り返す工程、
    を含み、
    キャピラリー状の空洞構造物の集合体からなり、前記キャピラリー状の空洞構造物をキャンディ断面の単位面積当たり5〜10個/1cm2有し、かつ前記キャピラリー状の空洞構造物の壁の厚みが0.5mm〜1.5mmであり、ウエハース様食感を有するハードキャンディの製造方法。
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