JP2006055019A - 多層型クランチキャンディ及びその製造方法 - Google Patents

多層型クランチキャンディ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パイの様な、ソフトで脆い食感を持ち、極薄いキャンディ層間にクリームを張り合わせた新しい食感を得ることができる多層型クランチキャンディ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】多層型クランチキャンディを、極薄いキャンディ層間に、同様に極薄いクリーム層を張り合わせて生成した。キャンディ生地は、水分が1.5〜2.0重量%の範囲に設定する。また、キャンディ生地は、固形分として、砂糖量50〜70重量%に対し、水飴量50〜30重量%、好ましくは、砂糖量65重量%に対し、水飴量35重量%の範囲に設定した。

Description

この発明は、パイの様な、ソフトで脆い食感を持ち、極薄いキャンディ層間にクリームを張り合わせた新しい食感を特徴とする多層型クランチキャンディ及びその製造方法に関する。
ハードキャンディにはいろいろな種類があり、それぞれ風味、食感等の違いはあるが、噛んだときに割れにくいという共通の欠点をもっている。この欠点を改善するために、従来からハードキャンディに油脂を添加配合するという製法が用いられている。
ところが、従来の技術では、ある量の油脂を添加すると、煮詰め時や冷却成形時及び保存中にハードキャンディ表面に油がしみだしてしまうため、風味、食感、外観等が損なわれてしまうという欠点があった。
これを解決するため、例えば、特許文献1に示すように、ハードキャンディ中に油脂を多量に含有させても、脂肪球体積基準メディアン径を20μm以下とすることで、煮詰め時、冷却成形時及び保存中にハードキャンディの表面に油脂のしみだしがなく、噛んだときに割れやすく、風味、外観が良好なハードキャンディも提案されている。
特開2000−106823号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すキャンディは、割れやすいとは言っても、ハードキャンディとして割れやすいというだけの機能を備えたハードキャンディであり、所謂サクサク感を伴うパイのような食感が得られる全く新規な食感を得られる画期的なキャンディの出現が強く望まれていた。
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、パイの様な、ソフトで脆い食感を持ち、極薄いキャンディ層間にクリームを張り合わせた新しい食感を得ることができる画期的な多層型クランチキャンディ及びその製造方法を提供しようとするものである。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明にあっては、多層型クランチキャンディを、極薄いキャンディ層間に、同様に極薄いクリーム層を張り合わせて生成したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、キャンディ生地は、水分が1.5〜2.0重量%であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記キャンディ生地は、固形分として、砂糖量50〜70重量%に対し、水飴量50〜30重量%、好ましくは、砂糖量65重量%に対し、水飴量35重量%であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、キャンディ生地に用いられる水飴は、DE45〜50の糖配合を基準とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、請求項4に記載のDE45水飴の糖配合は、ブドウ糖2〜3重量%以下、マルトース40〜50重量%を主成分とし、トリオース35〜37重量%、その他の糖23〜10重量%であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、キャンディ生地には、植物性油脂と乳化剤が加えられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、乳化剤は、植物性油脂に0.005重量%〜1.0重量%、大豆燐脂質0.001〜0.1重量%を加えて植物性油脂を微粒子化したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、クリーム層を形成するセンタークリームは、粉糖及び乳製品の粉末である粉乳、植物性油脂、乳化剤、香料又はフルーツ粉末、天然色素等の原料からなることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、粉乳は、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム粉、チーズ粉、ヨーグルト粉であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、植物性油脂は、菜種油、パーム油、ヤシ油の硬化油を用いることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、乳化剤は、大豆燐脂質、グリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記センタークリームには、チョコレートクリーム、コーヒークリーム、ナッツクリームまたはヨーグルトクリームのいずれか、或はこれらを適宜組み合わせて生成されたものを用いることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記チョコレートクリームは、粉糖とチョコレート、ココアパウダ植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記コーヒークリームは、粉糖、コーヒー粉末、インスタントコーヒー、植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項12に記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記ナッツクリームは、粉糖、ピーナッツ、アーモンド、ハーゼルナッツ等のナッツ類の微粉末又はペーストに植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の多層型クランチキャンディを技術的前提とし、前記キャンディ生地とセンタークリームの配合比率を、キャンディ生地80重量%〜60重量%に対し、センタークリーム20〜40重量%、好ましくはキャンディ生地75重量%、センタークリーム25重量%としたことを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の発明を技術的前提とし、煮上げたキャンディ生地を約100℃まで冷却した状態で、当該キャンディ生地を長い板状に薄く伸ばした後、該キャンディ生地の中心にセンタークリームを適量包み込ませ、この後、これらを筒状に伸ばして複数回折り畳んだ後、これを必要な大きさに切断することを特徴とする多層型クランチキャンディの製造方法にある。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の多層型クランチキャンディの製造方法を技術的前提とし、切断された多層型クランチキャンディを球断機で成型し球状、扁平状等の形状に成型することを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の発明を技術的前提とし、太いキャンディ生地の中心にセンターフィーラーを指し込み、そのセンターフィラーを介してセンタークリームを注入して多層型クランチキャンディを連続製造することを特徴とする多層型クランチキャンディの製造方法。
請求項20に記載の発明は、請求項17乃至請求項19のいずれかに記載の多層型クランチキャンディの製造方法を技術的前提とし、前記キャンディ生地の加工品温を、70℃〜90℃、センタークリームの品温を60〜80℃としたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1に記載の発明にあっては、 上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明にあっては、多層型クランチキャンディを、極薄いキャンディ層間に、同様に極薄いクリーム層を張り合わせて生成したので、パイの様な、ソフトで脆い食感を持ち、極薄いキャンディ層間にクリームを張り合わせた全く新規な食感を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、キャンディ生地の水分を1.5〜2.0重量%としたので、ベトツキがなく適度な伸縮性の生地を得ることができる。1.5重量%以下では吸湿性がなくなり適度な伸縮性を得ることができない。また、2.0重量%以上では、生地がベトツキ易く、柔らかくなるので、製品化が困難である。
請求項3に記載の発明は、前記キャンディ生地は、固形分として、砂糖量50〜70重量%に対し、水飴量50〜30重量%、好ましくは、砂糖量65重量%に対し、水飴量35重量%としたので、キャンディ生地の加工上において発生する摩擦による砂糖の結晶化を確実に防止することができる。砂糖量50重量%以下では、キャンディ生地が固くなり、砂糖量70重量%以上では糖化するので、サクサクの食感が得られない。また、水飴量50重量%以上では、キャンディ生地が柔らかくなり、生地を複数回折り畳むことができなくなり、水飴量30重量%以下では、キャンディ生地が硬くなり、生地を折り畳むことができない。
請求項4乃至請求項7に記載の発明は、キャンディ生地に用いられる水飴は、DE45〜50の糖配合を基準とし、DE45水飴の糖配合は、ブドウ糖(G1)2〜3重量%以下、マルトース(G2)40〜50重量%を主成分とし、トリオース(G3)35〜37重量%、その他の糖、例えば、デキストリンを23〜10重量%とすると共に、キャンディ生地には、植物性油脂と乳化剤を加え、乳化剤は、植物性油脂に0.005重量%〜1.0重量%、大豆燐脂質(レシチン)0.001〜0.1重量%を加えて植物性油脂を微粒子化したので、生地に柔軟性を付与することができ、砂糖の摩擦による糖化防止を図ることができると共に、噛み砕きのときに生地が細かく割れるので、今までにないサクサク感があるソフトな食感と歯つきを防止することができる。G1が2〜3重量%以上であれば、生地に色が付き、また、ベトツキ易くなる。G2が40重量%以下では生地が硬くなり、50重量%以上では糖化する。G3が35重量%以下ではベトツキ易くなり、37重量%以上では、生地が硬くなる。
請求項8乃至請求項11に記載の発明は、クリーム層を形成するセンタークリームを、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム粉、チーズ粉、ヨーグルト粉等からなる粉糖と、乳製品の粉末である粉乳と、菜種油、パーム油、ヤシ油の硬化油等の植物性油脂と、大豆燐脂質(レシチン)、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、香料又はフルーツ粉末、天然色素等の原料から生成したので、こく味がある豊かな多種多様の味をキャンディに付与することができる。
請求項12乃至請求項15に記載の発明は、前記センタークリームには、粉糖とチョコレート、ココアパウダ植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されるチョコレートクリームか、粉糖、コーヒー粉末、インスタントコーヒー、植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されるコーヒークリームか、粉糖、ピーナッツ、アーモンド、ハーゼルナッツ等のナッツ類の微粉末又はペーストに植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されるナッツクリームか、またはヨーグルトクリームのいずれか、或はこれらを適宜組み合わせて生成されたものを用いることができるので、こく味がある豊かな多種多様の味をキャンディに付与することができる。
請求項16に記載の発明は、前記キャンディ生地とセンタークリームの配合比率を、キャンディ生地80重量%〜60重量%に対し、センタークリーム20〜40重量%、好ましくはキャンディ生地75重量%、センタークリーム25重量%とすることで、噛み砕きのときに生地とセンタークリームが細かく割れるので、今までにないサクサク感があるソフトな食感とこく味がある豊かな味の多層型クランチキャンディを得ることができる。キャンディ生地が80重量%以上とした場合には食感が硬くなり、キャンディ生地が60重量%以下では、折り畳み作業中にセンタークリームが漏れ出るので、多層化製造ができなくなる。また、センタークリームを20重量%以下とした場合には、食感が硬くなり、40重量%以上とした場合には、折り畳み作業中にセンタークリームが漏れ出るので、多層化製造ができなくなる。
請求項17に記載の発明は、煮上げたキャンディ生地を約100℃まで冷却した状態で、当該キャンディ生地を長い板状に薄く伸ばした後、該キャンディ生地の中心にセンタークリームを適量包み込ませ、この後、これらを筒状に伸ばして複数回折り畳んだ後、これを必要な大きさに切断して多層型クランチキャンディを製造するので、極薄いキャンディ層とセンタークリーム層とが交互に積層されたストライプ模様のデザイン性に優れたクランチキャンディを容易に製造することができる。
請求項18に記載の発明は、切断された多層型クランチキャンディを球断機で成型し球状、扁平状等の形状に成型することができるので、個包装が可能となり、商品流通に載せることができる。
請求項19に記載の発明は、バッチホーマーの成形機にセンターフィーラー(パイプ型)を併用して、太いキャンディ生地の中心にセンターフィーラーを指し込み、そのセンターフィラーを介してセンタークリームを注入することができるので、多層型クランチキャンディを連続製造することができる。この場合、適度に細く成型したロープ状のキャンディとするには、爪タイプの送り方法でなくて、調整ロールを使用することが肝要である。これは、爪タイプでは、パイプ状のキャンディに穴が空きセンタークリームが漏れる恐れがあるからである。
請求項20に記載の発明は、前記キャンディ生地の加工品温を、70℃〜90℃とし、加工品温を通常の品温(100℃〜130℃)より約10〜30℃低下させることで、本発明に係る多層型クランチタイプを生産する場合、キャンディ生地が冷えにくいので、積層製造作業性がよく、そのため、キャンディ生地の伸びが良い特性を有する。また、センタークリームの品温が、この60〜80℃の範囲外だとセンタークリームの入ったキャンディ生地の冷却が早くて硬くなり、成型が困難となる。
以下、発明の好適な実施例1に基づき、この発明を詳細に説明する。
この発明におけるポイントは、極薄い多層型のキャンディ生地にある。
このキャンディ生地の最も重要なポイントは、キャンディ生地の水分基準値を1.5〜2.0重量%とすることにある。
また、キャンディ生地の加工品温は、通常の品温である100℃〜130℃より約10〜30℃程度低下させ、生地が冷えにくくすることで、生地の伸びが良くなり、多層型クランチキャンディを生産する場合、作業性がやり易くなる。
さらに、キャンディ生地を作るには、砂糖量が多く、水飴が少ないキャンディ生地の伸びは良くなるが、反面、キャンディ生地の製造加工中の摩擦により砂糖の結晶が生成し易い、という欠点があるため、この条件で本発明に係る多層型クランチタイプを製造することは不可能である。本発明のポイントの一つとして、その砂糖量、水飴量の適量が最も大切な要因となる。
このため、本発明では、その配分比を、固形分として、砂糖量50〜70重量%、水飴量50〜30重量%、好ましくは、砂糖量65重量%に対し、水飴量35重量%の比率の範囲とした。砂糖量50重量%以下では、キャンディ生地が固くなり、砂糖量70重量%以上では糖化するので、サクサクの食感が得られなかった。また、水飴量50重量%以上では、キャンディ生地が柔らかくなり、生地を複数回折り畳むことができなくなり、水飴量30重量%以下ではキャンディ生地が硬くなり、生地を折り畳むことができなかった。
キャンディ生地の水飴は、本実施例1では、DE45の糖配合を基準とした。DE45水飴の糖配合は、ブドウ糖等のG1、マルトース等のG2、トリオース等のG3、その他の糖成分比によっても、キャンディ生地の物性が異なってきて、キャンディ生地の加工上の伸び、吸湿性、食感が極端に変わる傾向がある。
それ故、本実施例1では、DEが40〜50重量%を基準にして、G1=2〜3重量%以下、G2=40〜50重量%を主成分とし、G3〜G6=35〜37重量%、その他23〜10重量%の配合比からなる水飴を使用した。勿論、この範囲内の成分比の水飴は生産工程条件によって微調整される。
ところで、上記糖配分比のキャンディ生地に対し、本実施例1では、キャンディ生地の伸びと品温に対する生地を柔らかにするため、植物性油脂と乳化剤を加え、キャンディ生地に柔軟性を与え、砂糖の摩擦による糖化を防止すると共に、キャンディ生地に植物性油脂の微粒子を細かく分散させることにより、噛み砕きの時に、生地が細かく割れるようにし、今までにないソフトな食感と歯つき防止を得ることができるように製造した。
一般に、キャンディの加工温度は100〜130℃であるので、その加工温度でも使用することができる、融点が30〜40℃である植物性油脂を用いた。更に、乳化剤を加えて油脂を微粒子化し乳化を促進させる。乳化剤は、そのときの植物性油脂に0.005重量%〜1.0重量%、大豆燐脂質0.001〜0.1重量%の範囲で、製造時の加工条件に合わせてその使用量を調整する。生地が煮詰まった後に香料、酸味料、色素等を加えて次の成型工程に移る。
一方、センタークリームは、先ず粉糖を加え、次に粉乳として全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム粉、チーズ粉、ヨーグルト粉等の乳製品の粉末、更に植物性油脂には、菜種油、パーム油、ヤシ油の硬化油を使用する。融点は25〜35℃のものを用いる。更に、植物性油脂の微粒子化を促進するため、乳化剤として大豆燐脂質(レシチン)、グリセリン脂肪酸エステル等を用いて乳化を促進する。次に、センタークリームの味を調整する香料又はフルーツ粉末、天然色素等の数品種の原料を加え、均一となるように良く混合する。勿論、この混合作業を乳化機で行っても良い。
更に、センタークリームは上記乳製品に限らず、チョコレートクリーム、コーヒークリーム、ナッツクリーム、ヨーグルトクリーム等も選択することができる。
チョコレートクリームには、先ず粉糖を加え、次にチョコレート、ココアパウダ植物性油脂、レシチン、次に香料、色素等を加え味の調合を行う。
コーヒークリームには、先ず粉糖を加え、コーヒー粉末、インスタントコーヒー、植物性油脂、レシチン、次に香料、色素等を加え味の調合を行う。
ナッツクリームには、先ず粉糖を加え、ピーナッツ、アーモンド、ハーゼルナッツ等のナッツ類の微粉末又はペーストに植物性油脂、レシチン、次に香料、色素等を加え味の調整を行う。
以上の組成からなるキャンディ生地とセンタークリームとの組み合わせにより、多種多様のお好みのクランチキャンディを製造することができる。この場合のセンタークリームの品温は、60〜80℃で生産される事が望ましい。センタークリームの品温が、この温度範囲外だとセンタークリームの入ったキャンディ生地の冷却が早くて硬くなり、成型が困難となる。
この実施例1において、上記キャンディ生地とセンタークリームの配合比率は、キャンディ生地80重量%〜60重量%であり、センタークリームは20〜40重量%の範囲で調整する。好ましくは、好ましくはキャンディ生地75重量%、センタークリーム25重量%とすることで、噛み砕きのときに、キャンディ生地とセンタークリームが細かく割れるので、今までにないサクサク感があるソフトな食感とこく味がある豊かな味の多層型クランチキャンディを得ることができる。キャンディ生地が80重量%以上とした場合には食感が硬くなり、キャンディ生地が60重量%以下では、折り畳み作業中にセンタークリームが漏れ出るので、多層化製造ができなくなる。また、センタークリームを20重量%以下とした場合には、食感が硬くなり、40重量%以上とした場合には、折り畳み作業中にセンタークリームが漏れ出るので、多層化製造ができなくなる。
この実施例1に係る多層型クランチキャンディの成型は、煮上げた生地をやや冷却し(約100℃)た後、キャンディ生地を長い板状に薄く伸ばし、そのキャンディ生地の中心にセンタークリームの適量を包み込む。
次に、これを筒状に伸ばして4〜5回以上折り畳み張り合わせることにより、センタークリームの色調がストライプの模様となって浮き出てくるため、キャンディのデザイン効果が得られ、また、その色調により商品価値を高めることができる。
以上のようにして多層型クランチキャンディが製造された後は、通常のキャンディ生産工程を通して球断機で球状或は扁平状等の任意の形状に成型され、例えば、個包装等の包装工程に送られる。
尚、この発明にあっては、実施例1に係る多層型クランチキャンディを連続製造する場合には、バッチホーマーの成形機にセンターフィーラー(パイプ型)を併用することができる。即ち、この連続製造方法では、太いキャンディ生地の中心にセンターフィーラーを指し込み、そのセンターフィラーを介してセンタークリームを注入し連続製造することができる。この場合、適度に細く成型したロープ状のキャンディとするには、爪タイプの送り方法でなくて、調整ロールを使用することが肝要である。これは、爪タイプでは、パイプ状のキャンデーに穴が空きセンタークリームが漏れる恐れがあるからである。
[実験例1]
レモンヨーグルトタイプの多層型クランチキャンディの製造例。
(1) 生地(60重量%)
砂糖:1.100Kg
水飴:1.200Kg
植物性油脂: 5g
レシチン: 1g
砂糖、水飴に加水して加熱溶解し、植物性油脂、レシチンを加え、一度良く混合し、乳化させる。次に、真空煮詰め機で水分1.5〜2.0重量%迄煮詰める。
(2) 煮詰めたキャンディ生地200gに対して、以下の配合原料を均一に混合したものを使用する。
濃縮レモン果汁:0.2g
天然黄色色素:0.05g
クエン酸: 0.2g
乳酸: 0.05g
レモン香料: 0.2g
(3)センタークリーム(40重量%)の製造例。
粉糖: 20g
植物性油脂: 20g
ヨーグルト粉末: 20g
ヨーグルト香料:0.2g
粉糖と植物性油脂とを混合した後に、ヨーグルト粉末とヨーグルト香料とを少しずつ均一に混合する。
(4)(2)の各原料が混合されたキャンディ生地140gを適度の厚さで縦長のシート状とし、(3)のレモンヨーグルトタイプのセンタークリーム60gをセンター中心に入れ、その生地を棒状に包み込み、伸ばしながらデニッシュ折りして調整する。
(5)(4)の棒状のキャンディ生地を伸ばし、5〜6回以上折り畳む。
(6)(5)で折り畳んだキャンディ生地を球断機で球状、扁平状等に成型加工する。
以上の工程で製造加工することで、パイの様なソフトで脆い食感を持ち、小さな力で噛み砕くことができる美味しい多層型クランチキャンディを得ることができる。

Claims (20)

  1. 極薄いキャンディ層間に、同様に極薄いクリーム層を張り合わせてなる多層型クランチキャンディ。
  2. キャンディ生地は、水分が1.5〜2.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載の多層型クランチキャンディ。
  3. 前記キャンディ生地は、固形分として、砂糖量50〜70重量%に対し、水飴量50〜30重量%、好ましくは、砂糖量65重量%に対し、水飴量35重量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の多層型クランチキャンディ。
  4. 請求項3のキャンディ生地に用いられる水飴は、DE45〜50の糖配合を基準とすることを特徴とする多層型クランチキャンディ。
  5. 請求項4に記載のDE45水飴の糖配合は、ブドウ糖2〜3重量%以下、マルトース40〜50重量%を主成分とし、トリオース35〜37重量%、その他の糖23〜10重量%であることを特徴とする多層型クランチキャンディ。
  6. 前記キャンディ生地には、植物性油脂と乳化剤が加えられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の多層型クランチキャンディ。
  7. 請求項6に記載の乳化剤は、植物性油脂に0.005重量%〜1.0重量%、大豆燐脂質0.001〜0.1重量%を加えて植物性油脂を微粒子化したことを特徴とする多層型クランチキャンディ。
  8. クリーム層を形成するセンタークリームは、粉糖及び乳製品の粉末である粉乳、植物性油脂、乳化剤、香料又はフルーツ粉末、天然色素等の原料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多層型クランチキャンディ。
  9. 粉乳は、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム粉、チーズ粉、ヨーグルト粉であることを特徴とする請求項8に記載の多層型クランチキャンディ。
  10. 植物性油脂は、菜種油、パーム油、ヤシ油の硬化油を用いることを特徴とする請求項8に記載の多層型クランチキャンディ。
  11. 乳化剤は、大豆燐脂質、グリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項8に記載の多層型クランチキャンディ。
  12. 前記センタークリームは、チョコレートクリーム、コーヒークリーム、ナッツクリームまたはヨーグルトクリームのいずれか、或はこれらを適宜組み合わせて生成されたものを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多層型クランチキャンディ。
  13. 前記チョコレートクリームは、粉糖とチョコレート、ココアパウダ植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする請求項12に記載の多層型クランチキャンディ。
  14. 前記コーヒークリームは、粉糖、コーヒー粉末、インスタントコーヒー、植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする請求項12に記載の多層型クランチキャンディ。
  15. 前記ナッツクリームは、粉糖、ピーナッツ、アーモンド、ハーゼルナッツ等のナッツ類の微粉末又はペーストに植物性油脂、大豆燐脂質、香料、色素で生成されることを特徴とする請求項12に記載の多層型クランチキャンディ。
  16. 前記キャンディ生地とセンタークリームの配合比率は、キャンディ生地80重量%〜60重量%、センタークリーム20〜40重量%、好ましくはキャンディ生地75重量%、センタークリーム25重量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の多層型クランチキャンディ。
  17. 煮上げたキャンディ生地を約100℃まで冷却した状態で、当該キャンディ生地を長い板状に薄く伸ばした後、該キャンディ生地の中心にセンタークリームを適量包み込ませ、この後、これらを筒状に伸ばして複数回折り畳んだ後、これを必要な大きさに切断することを特徴とする多層型クランチキャンディの製造方法。
  18. 請求項17で切断された多層型クランチキャンディを球断機で成型し球状、扁平状等の形状に成型することを特徴とする多層型クランチキャンディの製造方法。
  19. 太いキャンディ生地の中心にセンターフィーラーを指し込み、そのセンターフィラーを介してセンタークリームを注入して多層型クランチキャンディを連続製造することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の多層型クランチキャンディの製造方法。
  20. 前記キャンディ生地の加工品温は、70℃〜90℃、センタークリームの品温を60〜80℃であることを特徴とする請求項17乃至請求項19のいずれかに記載の多層型クランチキャンディの製造方法。
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