JP2014146888A - 電子写真画像出力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力された画像データに対し中間調画像を表現する万線スクリーンを有し、万線スクリーンが下記の条件(A)〜(D)を満たす。
(A)中間調画像を表現するための万線スクリーンであり、
(B)モアレの発生を抑制するため、2色間のスクリーン角を一定値以上離した万線スクリーンであり、
(C)各色スクリーン角で0度を用いない万線スクリーンであり、
(D)前記(A)〜(C)の条件で線数を選んだときに決まる各色のスクリーン角で、Y色がY、M、Cの3色の中で最も90度に近いスクリーン角とする万線スクリーンである。
【選択図】図7
Description
入力された画像データに対し、中間調画像を表現する万線スクリーンを有する電子写真画像出力装置であって、前記万線スクリーンが下記の条件(A)〜(D)を満たすことを特徴とするものであり、
(A)中間調画像を表現するための万線スクリーンであり、
(B)モアレの発生を抑制するため、2色間のスクリーン角を一定値以上離した万線スクリーンであり、
(C)各色スクリーン角で0度を用いない万線スクリーンであり、
(D)前記(A)〜(C)の条件で線数を選んだときに決まる各色のスクリーン角で、Y色がY、M、Cの3色の中で最も90度に近いスクリーン角とする万線スクリーンである、ことを特徴とする。
<バンディング>
感光体ドラムの駆動速度のムラや、書き込み装置の振動原因で現れる副走査方向の濃度ムラの中で濃度変動の周期が0.5〜1.0mmと長周期のものをバンディングと呼ぶ。この周期は直接知覚されるような空間周波数に相当するため、バンディングの発生は著しい画質劣化の要因となる。また、スクリーン角(用紙搬送方向に対して90度をスクリーン角0度と規定)を0度にすると知覚されやすいという特徴を持つ。しかし、実際はY色のスクリーン角を0度付近にしたスクリーンを搭載する機種が多い。その理由として、Y色はM、C、K色に比べバンディングが知覚されにくい、という特徴を持つことが挙げられる。
<モアレ>
規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせたときに、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のことであり、こちらもバンディング同様で知覚されやすく、著しい画質劣化要因の一つである。各色のスクリーン角が近いときに発生しやすいことが確認されており、YとC、YとMの間では発生しにくいが、YとKの間で発生しやすい、という特徴を持つ
<スキャベンジ>
電子写真では、磁性キャリアと非磁性トナーからなる2成分現像剤を内部に磁石を固定配設した現像スリーブ上に磁気的に担持させ、現像スリーブの回転により感光ドラムと現像スリーブとの間の現像領域を通過させ、感光ドラム上の静電潜像を現像し可視化する。いわゆる2成分磁気ブラシ現像方法である。そして、この2成分磁気ブラシ現像形式を用いた装置に、感光ドラムの回転方向にそって上流側と下流側に2本の現像スリーブを備えさせ、上流側の現像スリーブを用いた第1の現像工程と、下流側の現像スリーブを用いた第2の現像工程とにより、感光ドラム上の同一の静電潜像を重ねて現像して、現像性を向上させ、画像後端部の白抜け防止等を図った、多段現像方式を採用した画像形成装置が提案されている。しかしながら、上述のような現像方法を用いると、上流側の現像スリーブによって現像された感光ドラム上のトナー像のうち、ハーフトーン部のようなトナーの少ない部分が、下流側の現像スリーブによって再び現像される際に、いわゆるキャリアによる画像のスキャベンジ現象、すなわちキャリアが機械的あるいは静電気的に画像を掻きとって、画像を乱す現象が生じるという問題点がある(特許文献2参照)。また、スキャベンジは現像時にキャリアが擦る方向と直角にあたる横線(スクリーン角0度)には過剰なスキャベンジ力が働き、線が途切れ途切れになりやすいという特徴を持つ。
(1)バンディングを防ぐために各色、スクリーン角を0度付近もしくは90度付近を使用しない
(2)スキャベンジによる色変動を防ぐためスクリーン角を0度付近にしない
(3)モアレ発生を防ぐため、各色のスクリーン角を同じような大きさにしない(特にY色とK色は接近するとモアレが発生しやすいため、注意を要する)
本発明の実施形態1を説明する。本実施形態は、バンディング、スキャベンジによる画質劣化とモアレの発生を防ぐ機能を有したスクリーン角で形成された万線スクリーンに係るものであり、以下の特徴を有する。
(1)バンディングを防ぐために各色、スクリーン角が0度付近を使用しない
(2)スキャベンジによる色変動を防ぐためスクリーン角を0度付近にしない
(3)モアレ発生を防ぐため、各色のスクリーン角を同じような大きさにしない(特にY色とK色は接近するとモアレが発生しやすいため、注意する)
本願発明の電子写真画像出力装置は、入力画像データに対して、ディザテーブルを用いて画像処理を行い、最終的に出力する画像データを生成する。図10に画像形成装置の構成、動作例をブロック図で示す。図中11は画像処理部、12はディザ処理部、13はディザテーブル、14はパルス幅変調(PMW)器、15はレーザである。そして、以下のステップでの処理を行う。各ステップを実行する箇所を図中に符号1〜5で示してある。
(1)画像処理部11に画像情報(入力データ)の入力を行う。
(2)画像処理部11で画像処理を行う。
(3)ディザ処理部12でディザテーブル13に格納されているディザパターンを参照し、ディザ処理を行う
(4)ディザ処理を施されたデータの変換を行う。
(5)変換されたデータによりレーザを用いて図示しない感光体の表面に潜像を作る。
なお、ステップ4でのデータ変換には、例えばレーザプリンタではPMW(パルス幅変調方式)を使用する。したがってパルス幅変調器14を用いるものとして図に記載しているが、その他の変調方式を用いてもよい。
そして、図示はしていないが画像を出力するために以下の処理を実行する。
(6)感光体上の潜像にトナーを付着させる。
(7)中間転写体にトナーを付着させる。
(8)紙にトナーを付着させる。
(9)トナーを定着させる
これらは周知であるので図示及び説明を省略する。
Y:0度
M:27度
C:63度
K:−63度
Y:0度
M:−34度
C:34度
K:−72度
一度感光ドラムOPCから中間転写ベルトITBに転写されたトナーが中間転写ベルトITBの回転方向の下流側のステーションにある感光ドラムOPCと中間転写ベルトITBとの接触部を通過する際、一部が中間転写ベルトITBから感光ドラムOPCに付着する。いわゆる逆転写が起きる。このため、中間転写ベルトITBの回転方向で上流側のステーションにおいて中間転写ベルトITBに転写されたトナー像ほど逆転写により乱れを受ける回数が多い。最上流色であるYならば逆転写回数が計3回となり、トナー付着面積のばらつきが大きく、付着量のばらつきも多いことが分かった。このことは、電子写真のスクリーンがトナー付着面積により色を変えており、中間転写ベルトITB回転方向に対して上流の色ほど色変動が大きくなりやすいことを表している。
図3は、一次転写時の逆転写によるトナー付着像の乱れについて示す図である。また図4は、2次転写時の転写残によるトナー付着像の乱れを示す図である。
2次転写については一般的に知られているが、中間転写ベルトITB上に2色以上のトナーを重ねて混合色を出す場合、先に中間転写ベルトITB側に転写された上流の色のトナーは一部が用紙Pに転写されずに中間転写ベルトITBに残り、色変動の要因となりやすい。例えば、2色を重ねる2次色の場合、YトナーとMトナーを重ねて表現するレッドRのY、YトナーとCトナーを重ねて表現するグリーンGのY、MトナーとCトナーを重ねて表現するBのMがベルト側の色となり得る。
(1)バンディングを防ぐために各色、スクリーン角を0度もしくは90度を使用しない。
(2)スキャベンジによる色変動を防ぐためスクリーン角を0度付近にしない。
(3)モアレ発生を防ぐため、各色のスクリーン角を同じような大きさにしない。特にYとKは接近するとモアレが発生しやすいため、注意する。
(4)YあるいはR、Gの色変動を抑えるため、最上流色であるYはトナー付着像の安定に保つことのできる90度付近の角度を割り当てる。
<2bit customスクリーン>
図5は、600dpi 2bit用スクリーンの変更案を示す図である。
Y:0度→−27度
M:27度
C:63度
K:−63度
Yのスクリーン角を90度方向に近づけたいが、Kの角度が−63度であるため、Yを単純に90度付近にすることでYとKの間でモアレが発生するおそれがある。そこでM版を反転するだけで作成することができるという利点も併せ待つ−27度をYスクリーン角に設定する。
図6は、600dpi 4bit用スクリーンの変更案を示す図である。
Y:0度→−72度
M:−34度
C:34度
K:72度
Kの角度が72度であるため、Yのスクリーン角を90度付近に設定することができる。そこで、K版の反転が利用可能な−72度をYスクリーン角に設定する。
<デフォルトスクリーン>
Y:線の途切れにより色変動が大きくなっていることから、ΔE(AVE+3σ)が大きい。
R:Yの付着量変動が小さいため、ΔE(AVE+3σ)が小さい。
<カスタムスクリーン>
Y:線の途切れの解消によりYの色変動が小さくなっており、ΔE(AVE+3σ)が小さい。
R:Yの付着量変動が大きいため、b*が安定せず、色変動が大きくなっており、ΔE(AVE+3σ)も大きい。
以上のことから、Yのスクリーン角を0度から90度方向に変更することでYの色変動を改善することができるが、その角度によってはRの色変動が悪化することが確認できる。
図8、図9は、本発明の実施形態に係る600dpi 4bit用カスタムスクリーンの効果について説明する図ある。図8は、4bit用デフォルトスクリーンと4bit用カスタムスクリーンでのトナー付着像を示す。図9は、600dpi 4bit用カスタムスクリーンの改善効果を示す。
Y:線の途切れにより、色変動が大きくなっているため、ΔE(AVE+3σ)が大きい。
R:Yの付着量変動が小さいため、色変動が小さくなっており、ΔE(AVE+3σ)が小さい。
<カスタムスクリーン>
Y:線の途切れの解消により、色変動が小さくなっているため、ΔE(AVE+3σ)が小さい。
R:Yのトナー付着像の現像がしっかりしているためRでのYの付着量変動が抑えられ、色変動が抑えられ、ΔE(AVE+3σ)が小さい。
(1)Yスクリーン角を0度から90度方向へ変更することでY、Gの色変動を改善することができる。
(2)Yの角度しだいではRの色変動が悪化する。
(3)Yの角度が90度に近いほうがRの色変動の悪化を抑えられる。
12 :ディザ処理部
13 :ディザテーブル
14 :パルス幅変調器
ITB :中間転写ベルト
OPC :感光ドラム
P :用紙
Claims (5)
- 入力された画像データに対し、中間調画像を表現する万線スクリーンを有する電子写真画像出力装置であって、前記万線スクリーンが下記の条件(A)〜(D)を満たすことを特徴とする電子写真画像出力装置。
(A)中間調画像を表現するための万線スクリーンであり、
(B)モアレの発生を抑制するため、2色間のスクリーン角を一定値以上離した万線スクリーンであり、
(C)各色スクリーン角で0度を用いない万線スクリーンであり、
(D)前記(A)〜(C)の条件で線数を選んだときに決まる各色のスクリーン角で、Y色がY、M、Cの3色の中で最も90度に近いスクリーン角とする万線スクリーンである。 - 入力された画像データに対し、中間調画像を表現する万線スクリーンを有する電子写真画像出力装置であって、
Y色がY、M、Cの3色の中で最も90度に近いスクリーン角とする万線スクリーンを有する、
ことを特徴とする電子写真画像出力装置。 - 万線スクリーンがYのスクリーン角をおよそ72度以上とするものであることを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像出力装置。
- Kのスクリーン角とYのスクリーン角を90度方向に近い側から2つのスクリーンのどちからにそれぞれ設定する万線スクリーンを有することを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像出力装置。
- 4つのスクリーン角のうち、Yのスクリーン角とKのスクリーン角を割り当てた残りの0度に近い2つのスクリーン角に対して、RとGの色変動がRのほうが大きい場合はMのスクリーン角を大きいほうに、Gの色変動のほうが大きい場合はCのスクリーン角を大きいほうに割り当てたことを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像出力装置。
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