JP2014145395A - 止水栓及びこれを備えた水栓装置 - Google Patents

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【課題】設置の際に操作部の向きを容易に調整可能な止水栓及びこれを備えた水栓装置を提供すること。
【解決手段】通水路24を形成する通水路形成部25を有する止水管本体22と、通水路形成部に装着される弁体26と、弁体に連動して通水路を開閉するための操作部1aとを備えた止水栓1であって、止水栓本体は接続管23を装着するための筒部27を有し、筒部の内側に通水路が連通するように構成され、接続管は、筒状の接続ねじ部21と円筒部28とを先端側からこの順に有し、接続ねじ部の内部と円筒部の内部とにわたって形成される管路30は接続管の後端側には通じないように閉塞され、止水栓本体の筒部に対して接続管が先端側から差し込まれ、筒部内に円筒部が位置する状態では、接続管は筒部の軸心回りに回動可能であり、かつ、管路は、円筒部に設けられた貫通孔32を介して通水路に連通するように構成されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、止水栓及びこれを備えた水栓装置に関する。
平時には触れられることのない止水栓等の機構部をケース内に収納するようにした水栓装置が公知である。例えば特許文献1にこの種の水栓装置が開示されている。
図7(A)〜(C)にその具体例を示している。この図に示す水栓装置は、浴室内に設置されるもので、縦長のケース51の前面にはオーバーヘッドシャワー吐出部52及びボデーシャワー吐出部53が、下面には吐出管(カラン)54が、側面にはハンドシャワー吐出部55がそれぞれ設けられている(図7(A)参照)。
また、ケース51の下部には開口部56が設けられ、その開口部56から止水栓57の操作部57aが外側(前側)を臨み、平時は蓋58で開口部56が塞がれた状態とされ、メンテナンス等の際には蓋58が外されて止水栓57の操作部57aが露出するように構成されている(図7(B)及び(C)参照)。
特開2009−213866号公報
上記水栓装置では、その設置時に、止水栓57の操作部57aが開口部56から外側(前側)を臨むように向きを調整しなければならず、その調整に関して以下のような問題がある。
すなわち、まず、図7(C)に示す例では、継手59を介して止水栓57が壁内に配置された供給管60に間接的に接続されているが、水栓装置の種類等によっては止水栓57が供給管60に直接接続されるように構成される場合もある。そして、何れの場合であっても、供給管60にはねじ接続されるのであり、継手59または止水栓57の上流部に形成された雄ねじ部にシールテープを巻き付けた後、この雄ねじ部を供給管60に設けられた雌ねじ部にねじ込むことが一般的に行われている。このねじ込みは、ねじ込み深さが十分な水密性を得られるレベルに達し、かつ、止水栓57の操作部57aが開口部56側に向く状態になれば完了する。
しかし、上記ねじ込みを行う際に、ねじ戻しを少しでも行うとシールテープが水密状態を損なうように変形して漏水を引き起こしてしまう恐れがある。そのため、ねじ戻しをすることなく、継手59または止水栓57の向きを微調整しながら慎重にねじ込まなければならないこの施工は、特に未習熟な者にとっては難しく、シールテープの巻き直しをも含めた施工のやり直しを余儀なくされることが多い。また、止水栓57の向きの調整がうまくいかなければ、止水栓57の操作部57aの操作に支障を来す上、止水栓57と下流側部材(湯用配管61、水用配管62等)との接続作業にも悪影響が及び兼ねない。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、設置の際に操作部の向きを容易に調整可能な止水栓及びこれを備えた水栓装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る止水栓は、通水路を形成する通水路形成部を有する止水管本体と、前記通水路形成部に装着される弁体と、前記弁体に連動して通水路を開閉するための操作部とを備えた止水栓であって、前記止水栓本体は接続管を装着するための筒部を有し、該筒部の内側に前記通水路が連通するように構成され、前記接続管は、筒状の接続ねじ部と円筒部とを先端側からこの順に有し、前記接続ねじ部の内部と前記円筒部の内部とにわたって形成される管路は前記接続管の後端側には通じないように閉塞され、前記止水栓本体の筒部に対して前記接続管が先端側から差し込まれ、前記筒部内に前記円筒部が位置する状態では、前記接続管は前記筒部の軸心回りに回動可能であり、かつ、前記管路は、前記円筒部に設けられた貫通孔を介して前記通水路に連通するように構成されている(請求項1)。
上記止水栓において、前記筒部は、その両端のいずれからでも前記接続管を差し込み可能に構成されていてもよい(請求項2)。
一方、上記目的を達成するために、本発明に係る水栓装置は、内部に配管が設けられるケースと、前記配管に接続される吐出部と、前記ケースの内部に収納され、前記配管の上流側に設けられる止水栓とを備え、前記ケースの側面には蓋体によって開閉可能に覆われる開口部が設けられると共に、前記止水栓は請求項1または2に記載の止水栓であり、該止水栓の前記操作部は、前記開口部から前記ケースの外側を臨むように配置される(請求項3)。
本願発明では、設置の際に操作部の向きを容易に調整可能な止水栓及びこれを備えた水栓装置が得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る発明の止水栓では、止水栓本体の筒部に接続管を差し込んだ状態で、接続管の接続ねじ部のねじ込み作業を行った後であっても、止水栓本体を筒部の軸心回りに回動させて操作部の向きを調整可能であり、取り付け作業自体が簡易となる上、操作部を理想的な方向に向けることができ、止水栓に対する他の部材の接続も容易となることを期待することができる。
請求項2に係る発明の止水栓では、例えば二つの止水栓を左右対称に配置する場合であっても、左右で互いに構造が異なる止水栓本体や接続管を用いる必要はなく、設置の際に筒部に対する接続管の差し込み方向を変えるだけでよい。
(A)〜(C)は、本発明の一実施の形態に係る水栓装置の構成を概略的に示す正面図、部分切断正面図及び側面から見た縦断面図である。 前記水栓装置の要部の構成を概略的に示す縦断面図である。 (A)及び(B)は、前記水栓装置の止水栓の構成を概略的に示す部分切断正面図及び縦断面図である。 (A)及び(B)は、前記止水栓の止水栓本体の構成を概略的に示す縦断面図及び横断面図、(C)は(B)のX−X線断面図、(D)は(B)のY−Y線断面図である。 (A)及び(B)は接続管の構成を概略的に示す縦断面図及び平面図、(C)は(A)のA−A線断面図である。 (A)及び(B)は、前記止水栓の固定ナットの構成を概略的に示す正面図及び断面図である。 (A)〜(C)は、従来の水栓装置の構成を概略的に示す正面図、断面図及び要部拡大図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
本実施の形態に係る水栓装置は、平時には触れられることのない止水栓1(図1(B)及び(C)参照)等の機構部を縦長のケース2内に収納するようにし、浴室やシャワールーム等に設置される多機能水栓装置として構成されたものであり、ケース2の前面にはオーバーヘッドシャワー吐出部3及びボデーシャワー吐出部4が、側面にはハンドシャワー吐出部5がそれぞれ設けられている(図1(A)参照)。
また、ケース2の前面には、三つのハンドル6,7,8が設けられ、一番上のハンドル6を操作すると、オーバーヘッドシャワー吐出部3からの吐出及びハンドシャワー吐出部5からの吐出の切換えと、両吐出部3,5からの吐出流量の調整とを行うことができる。また、真ん中のハンドル7を操作すると、三つのボデーシャワー吐出部4からの吐出流量の調整を行うことができ、一番下のハンドル8を操作すると、各吐出部3,4,5から吐出される湯水の温度調整を行うことができる。
ここで、各吐出部3,4,5は、ケース2の内部に設けられた配管に接続されているのであり、本例では、ケース2の内部に設けられる湯水の混合部9の上流側に湯用配管10、水用配管11が接続され、混合部9において任意の割合で混合された湯水は、複数の湯水共用配管12に分岐して流れて各吐出部3,4,5へと至るように構成されている(図1(B)及び(C)参照)。また、ケース2の内部には、ハンドル6,7,8の上記各操作によって上記の切換え、吐出流量の調整、吐出される湯水の温度調整を行えるような機構部が収納されているのであり、それらの機構部の構成については公知のものを採用可能であり、詳細な説明は省略する。
一方、ケース2の左右の側面下部には、蓋体13によって開閉可能に覆われる開口部14が設けられると共に、止水栓1の操作部1aは、開口部14からケース2の外側を臨むように配置される(図1(B)参照)。尚、図1(B)は、左右の開口部14のうち左側の開口部14のみを蓋体13で覆ってある状態を示している。
以下、止水栓1の構成について詳述する。止水栓1は、湯用配管10及び水用配管11の上流側に各々設けられ、各止水栓1は、壁W内に配置される供給管Sにねじ接続される(図1(C)及び図2参照)。そして、このねじ接続の際に、操作部1a(図1(B)参照)の向きの調整が容易となるように、供給管Sの雌ねじ部にねじ込まれる雄ねじ部21を、止水栓本体22には設けず、止水栓本体22とは別体の接続管23に設け、この接続管23に対して止水栓本体22が回動可能となるようにしてあり、また、止水栓本体22と接続管23とは、供給管Sから湯用配管10または水用配管11へと繋がる一つの流路を形成するようにしてある。
具体的には、止水栓1は、図3(A)及び(B)に示すように、通水路24を形成する通水路形成部25を有する止水栓本体22と、通水路形成部25に装着される弁体26と、弁体26に連動して通水路24を開閉するための操作部1aとを備えている。本例では、弁体26を用いてチャッキバルブ(リフトチャッキバルブ)を構成してある。尚、図3(B)において、24aはストレーナである。
また、止水栓本体22は、図3(A)及び(B)、図4(A)〜(D)に示すように、接続管23を装着するための筒部27を有し、筒部27の内側に通水路24が連通するように構成されている。
一方、接続管23は、図5(A)に示すように、雄ねじ部(筒状の接続ねじ部の一例)21と円筒部28と頭部29とを先端側からこの順に有し、雄ねじ部21の内部と円筒部28の内部とにわたって形成される管路30は接続管23の後端側には通じないように閉塞されている。また、頭部29は円筒部28よりも外径が大となっており、その端面には断面正六角形状の凹入部31が設けられている(図5(A)及び(B)参照)。
そして、図2及び図3(A)に示すように、止水栓本体22の筒部27に対して接続管23をその先端側から差し込み、筒部27内に円筒部28が位置する状態では、接続管23は筒部27の軸心回りに回動可能であり、かつ、管路30は、円筒部28に設けられた複数の貫通孔32(図5(C)参照)を介して通水路24に連通するように構成されている。また、このとき、筒部27と接続管23との間の水密は、円筒部28の外周面において各貫通孔32を挟む位置に設けられる二つのシール部材(Oリング)33によって保たれる。
従って、図2に示すように、本実施形態の止水栓1を供給管Sに接続するには、止水栓本体22の筒部27に接続管23を差し込み、接続管23の雄ねじ部21に固定ナット34(図6(A)及び(B)参照)を装着した状態で、接続管23の凹入部31に嵌め込み可能な工具を用いて接続管23を供給管Sにねじ込み、その後、止水栓本体22を筒部27の軸心回りに回動させて操作部1aが開口部14側を向くように調整し、最後に固定ナット34を締めるだけでよい。ここで、接続管23の頭部29の外径は筒部27の内径よりも大となっているので、接続管23が筒部27から抜けてしまうことはない。尚、ケース2の背面において供給管Sの前側に位置する部分は図2に示すように切り欠かれている。
本実施形態では、上記のように止水栓1を取り付けることができるので、取り付け作業自体が簡易となる上、供給管Sに対する接続管23の接続後であっても止水栓本体22の向きを変更可能であるため、操作部1aを理想的な方向に向けることができ、止水栓1と湯用配管10、水用配管11との接続も容易に行える。
また、筒部27は、その両端のいずれからでも接続管23を差し込み可能に構成されているので、例えば図1(B)に示すように二つの止水栓1を左右対称に配置する場合であっても、左右で互いに構造が異なる止水栓本体22や接続管23を用いる必要はなく、設置の際に筒部27に対する接続管23の差し込み方向を変えるだけでよい。
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のように変形することができる。
上記実施の形態では、チャッキバルブを用いているが、これに限らず、例えば、ゲートバルブ、グローブバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブ等を用いるようにしてもよい。
上記実施の形態では、接続管23の雄ねじ部21をケース2の背面側へと向け、操作部1aをケース2の左面側または右面側へと向ける位置関係上、操作部1aと筒部27とは、筒部27の軸心を鉛直方向に向けたときに操作部1aが水平方向に向く位置関係にあるが、これに限らず、両者1a、27の位置関係は設置する状況等に応じて適宜に変更可能である。
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
1 止水栓
1a 操作部
2 ケース
3 オーバーヘッドシャワー吐出部
4 ボデーシャワー吐出部
5 ハンドシャワー吐出部
6 ハンドル
7 ハンドル
8 ハンドル
9 混合部
10 湯用配管
11 水用配管
12 湯水共用配管
13 蓋体
14 開口部
21 雄ねじ部
22 止水栓本体
23 接続管
24 通水路
24a ストレーナ
25 通水路形成部
26 弁体
27 筒部
28 円筒部
29 頭部
30 管路
31 凹入部
32 貫通孔
33 シール部材
34 固定ナット
51 ケース
52 オーバーヘッドシャワー吐出部
53 ボデーシャワー吐出部
54 吐出管
55 ハンドシャワー吐出部
56 開口部
57 止水栓
57a 操作部
58 蓋
59 継手
60 供給管
61 湯用配管
62 水用配管
S 供給管

Claims (3)

  1. 通水路を形成する通水路形成部を有する止水管本体と、前記通水路形成部に装着される弁体と、前記弁体に連動して通水路を開閉するための操作部とを備えた止水栓であって、
    前記止水栓本体は接続管を装着するための筒部を有し、該筒部の内側に前記通水路が連通するように構成され、
    前記接続管は、筒状の接続ねじ部と円筒部とを先端側からこの順に有し、前記接続ねじ部の内部と前記円筒部の内部とにわたって形成される管路は前記接続管の後端側には通じないように閉塞され、
    前記止水栓本体の筒部に対して前記接続管が先端側から差し込まれ、前記筒部内に前記円筒部が位置する状態では、前記接続管は前記筒部の軸心回りに回動可能であり、かつ、前記管路は、前記円筒部に設けられた貫通孔を介して前記通水路に連通するように構成されていることを特徴とする止水栓。
  2. 前記筒部は、その両端のいずれからでも前記接続管を差し込み可能に構成されている請求項1に記載の止水栓。
  3. 内部に配管が設けられるケースと、
    前記配管に接続される吐出部と、
    前記ケースの内部に収納され、前記配管の上流側に設けられる止水栓とを備え、
    前記ケースの側面には蓋体によって開閉可能に覆われる開口部が設けられると共に、前記止水栓は請求項1または2に記載の止水栓であり、該止水栓の前記操作部は、前記開口部から前記ケースの外側を臨むように配置されることを特徴とする水栓装置。

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