JP2014140814A - 被処理液のガス反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応効率が高い被処理液のガス反応装置とする。
【解決手段】被処理液W1にガスGを接触させて反応させるガス反応装置10であって、反応タンク11と、この反応タンク11に接続された被処理液W1の供給路81と、この供給路81の途中に備わる供給ポンプP1と、この供給ポンプP1の上流側において供給路81に接続されたガスGの混入路83と、反応タンク11内に供給された被処理液W1が通され、この被処理液W1中に混入されているガスGを被処理液W1から分離するろ過フィルタ21と、一端が反応タンク11に接続され、他端が供給ポンプP1の上流側において供給路81に接続された循環路83とを有し、反応タンク11内に溜まるガスGが、循環路84を通して循環する構成とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理液のガス反応装置に関するものである。より詳細には、例えば、アルカリ性排水等の被処理液に炭酸ガス等のガスを接触させて中和する場合等に使用することができる被処理液のガス反応装置に関するものである。
現在、土木工事において排出されるコンクリート排水等のアルカリ性排水は、環境保護等の観点から、あらかじめ中和して廃棄している。アルカリ性排水の中和には、中和剤として、例えば炭酸ガスが使用されており、現在では、炭酸ガスの反応効率を高めるための種々の提案が行われている。
具体的には、例えば、「回転するインペラーの背面に発生する負圧を利用して、連続的に炭酸ガスをアルカリ水中に導入し微細気泡を発生させて反応させる」形態(特許文献1参照)、「炭酸ガス注入機構を有する排水流入管と処理された排水を流出する排水流出管とを備えた密閉式の中和槽の内部に、噴流式の撹拌装置を設置し、かつ該撹拌装置の噴流出口に炭酸ガスを吸い込むエジェクタと噴流を所定方向に導く流路を有するディフューザを配置するとともに、該エジェクタの流路に連通させ前記中和槽の気層部まで延出するパイプを配置した」形態(特許文献2参照)、「処理タンク内へ炭酸ガスを充満させ、この充満した炭酸ガスへ排水を噴霧する」形態(特許文献3参照)、「タンク内の底部から炭酸ガスをアルカリ性排水内に供給し、該タンク内のアルカリ性排水面の上方に貯まった炭酸ガスを再度該タンク内の底部からアルカリ性排水内に供給する」形態(特許文献4参照)等が提案されている。
しかしながら、現在においても、これらの形態で必要十分とされているのではなく、更なる形態の提案が期待されている。
特開平7−100472号公報 特開平11−169868号公報 特開2003−136701号公報 特開2003−326281号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、反応効率が高い被処理液のガス反応装置を提供することにある。
この課題を解決するための本発明は、次の通りである。
〔請求項1記載の発明〕
被処理液にガスを接触させて反応させる被処理液のガス反応装置であって、
前記被処理液が供給される反応タンクと、
この反応タンクに接続された前記被処理液の供給路と、
この供給路の途中に備わる前記被処理液の供給ポンプと、
この供給ポンプの上流側において前記供給路に接続された前記ガスの混入路と、
前記反応タンク内に供給された被処理液が通され、この被処理液中に混入されている前記ガスを当該被処理液から分離するろ過フィルタと、
一端が前記反応タンクに接続され、他端が前記供給ポンプの上流側において前記供給路に接続された循環路と、を有し、
前記反応タンク内に溜まる前記ろ過フィルタによって分離されたガスが、前記循環路を通して循環する構成とされている、
ことを特徴とする被処理液のガス反応装置。
〔請求項2記載の発明〕
上面及び周面が通液可能とされた筒状の支持体を有し、
この支持体の周面に前記ろ過フィルタが支持され、
前記反応タンク内を下側領域と上側領域とに仕切る仕切材を有し、
この仕切材に前記支持体の上面と連通する連通口が備わり、
この連通口を通して前記支持体内に圧力液を押し込む逆洗手段を有し、
前記供給路が前記下側領域の下端部に接続され、
当該下側領域の上端部に、前記ろ過フィルタによって分離されたガスが溜まる構成とされている、
請求項1記載の被処理液のガス反応装置。
〔請求項3記載の発明〕
一端が前記仕切材に接続され、前記上側領域を通り、他端が前記循環路に接続された循環補助路を有する、
請求項2記載の被処理液のガス反応装置。
〔請求項4記載の発明〕
前記供給路が前記下側領域を構成する反応タンクの周壁に接続され、
この接続方向が前記反応タンクの接線方向とされている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の被処理液のガス反応装置。
本発明によると、反応効率が高い被処理液のガス反応装置となる。
本形態に係るガス反応装置の処理系統図である。 本形態に係るガス反応装置の構造説明図である。 本形態に係るろ過フィルタの構造説明図である。 本形態に係るろ過フィルタの機能説明図である。 本形態に係る循環路の接続例である。 本形態に係るろ過フィルタの配置例である。 本形態に係る供給路の接続例である。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
なお、以下では、アルカリ性の被処理液を炭酸ガス(二酸化炭素)等の酸性ガスによって中和する場合を例に説明するが、本発明は、酸性の被処理液をアルカリ性ガスによって中和する場合にも適用することができる。さらに、本発明は、酸性ガスやアルカリ性ガス等の中和ガス以外の各種ガスを使用して被処理液に中和以外の反応をさせる場合にも適用することができる。
図1に示すように、本形態のガス反応装置10は、アルカリ性の被処理液W1に酸性ガスGを接触させて中和させる装置であり、例えば河川等に放流可能な処理済み液W2を得ることができる。
ガス反応装置10には、例えば円筒状の反応タンク11が備えられている。この反応タンク11の下端部、図示例では底部には、被処理液W1の供給路81が接続されている。この供給路81の途中には、被処理液W1を反応タンク11内に押し込む遠心ポンプ等の供給ポンプP1が備えられている。
この供給ポンプP1の上流側においては、供給路81に対して、混入路83の一端が接続されている。この混入路83の他端には、酸性ガスGが充填されたガスボンベ41が接続されている。このガスボンベ41内の酸性ガスGは、混入路83を通して供給路81内を流れる被処理液W1中に混入される。
この混入によって酸性ガスGは無数の気泡となり、被処理液W1の中和反応が開始される。このように中和が進むなか、酸性ガスGが混入された被処理液W1は、供給ポンプP1によって反応タンク11内に供給される。
被処理液W1が供給ポンプP1を通り抜けるに際しては、供給ポンプP1に内蔵されている、例えばケーシング内に内蔵されているインペラー等の撹拌手段によって、気泡の状態となっている酸性ガスGが微細化される。この微細化によって被処理液W1と酸性ガスGとの気液接触効率が向上し、被処理液W1の中和が迅速に進む。
この中和の速度は、被処理液W1に混入する酸性ガスGの量や、反応タンク11内への被処理液W1の供給速度等によっても制御することができる。この点、酸性ガスGとして炭酸ガスを使用した場合は、たとえ炭酸ガスの混入量が過剰であったとしても、pH5程度にしか下らないため、中和処理を迅速、かつ正確に進めることができる。ただし、処理済み液W2のpHをpH検出センサ等によって連続検出し、この検出値に基づいて酸性ガスGの混入量を調節すれば、酸性ガスGの無駄がなくなり、より好ましい。
なお、被処理液W1の供給速度は、供給ポンプP1の供給能力を変化させることや、供給路81の途中であって、供給ポンプP1の下流側に備わる供給バルブB3の開度を調節すること等によって調節することができる。
反応タンク11内には、図2にも示すように、反応タンク11内を下側領域10xと上側領域10yとに仕切る仕切材12が備えられている。この仕切材12は、例えば平板状とされ、周端縁において反応タンク11の内周面に固定されている。
仕切材12の中央部には、例えば円形状の連通口12xが形成されている。この連通口12xの存在により、仕切材12はドーナツ状とされている。
反応タンク11内においては、連通口12xのみにおいて、被処理液W1や処理済み液W2等の液体の下側領域10xから上側領域10yへの移動や、上側領域10yから下側領域10xへの移動が可能とされている。
なお、本明細書においては、仕切材12下方の領域を下側領域10xといい、仕切材12上方の領域を上側領域10yという。したがって、後述する支持体20内の領域10zは処理済み液W2が存在する領域であるが、仕切材12下方の領域であるため、下側領域10xである。
反応タンク11内には、図2及び図3に示すように、反応タンク11内に供給された被処理液W1が通されるろ過フィルタ(ろ過膜)21が備えられている。このろ過フィルタ21は、被処理液W1の表面張力によって、図4に示すように、被処理液W1(液体)は通すが、酸性ガスGからなる気泡Ga(気体)を通さないものとされている。したがって、ろ過フィルタ21によって、被処理液W1と酸性ガスGとが気液分離される。
なお、この気液分離は、被処理液W1の表面張力を利用するものである。したがって、ろ過フィルタ21は、供給ポンプP1による被処理液W1の供給圧力等に応じて異なるものを使用することができる。ただし、通液圧力抵抗を上回る供給圧力でも気泡Gaが通らないろ過フィルタを使用すれば、気液分離が確実に行われることになり、より好適である。また、被処理液W1が懸濁液等であり、ろ過フィルタ21の表面が積層ケーキScによって覆われる場合は、この積層ケーキScをも考慮して、ろ過フィルタ21の種類や被処理液W1の供給圧力等を設定するのが好ましい。
ところで、ろ過フィルタ21としては、一般に、フィルタの表面で懸濁物質等を捕捉する「表面ろ過型」のフィルタと、フィルタの内部で懸濁物質等を捕捉する「深層ろ過型」のフィルタとが存在する。本形態においては、気泡Gaを通さないものであれば足り、いずれのろ過フィルタをも使用することができる。ただし、特に被処理液W1が懸濁物質を含む場合、つまり被処理液W1が懸濁液である場合は、表面ろ過型のフィルタを使用するのが好ましい。表面ろ過型のフィルタを使用すると、後述するろ過フィルタ21の再生(逆洗)を瞬時に、かつ確実に行うことができる。なお、ろ過フィルタ21は、中和反応によって生成される塩のろ過をも兼ねることができ、被処理液W1が懸濁液以外である場合においても表面ろ過型のフィルタを使用するのは有用である。
表面ろ過型のフィルタとしては、基材及びこの基材の一方(被処理液W1側)表面に接着された表面ろ過体からなるフィルタを使用するのが好ましい。
表面ろ過型フィルタの基材としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、PPS等の不織布や、SUS高密度金網等を使用することができる。基材の膜厚は、好ましくは0.4〜1.0mm、より好ましくは0.6mmである。
一方、表面ろ過型フィルタの表面ろ過体としては、ナノレベルの繊維薄膜(層)が想定される。この表面ろ過体としては、例えば、親水性加工を施したテフロン膜や、ナノファイバースパンボンド膜等を使用することができる。表面ろ過体の膜厚は、好ましくは0.03〜0.07mm、より好ましくは0.05mmである。また、表面ろ過体の繊維径は、好ましくは100〜300nmであり、パーティクルカウンタによる精度が0.15μm×99.95%であると特に好適である。
ろ過フィルタ21は、図3に示すように、ジグザグ状に折れ曲げて(屈曲して)プリーツ状(ハニカム状)とし、更にこのプリーツ状のろ過フィルタ21を、前述した表面ろ過体が外側となるように、円筒状とするのが好ましい。この形態によると、反応タンク11の容積を大きくすることなく、ろ過フィルタ21のろ過面積を広く確保することができ、通液能力が著しく向上する。しかも、プリーツ状のろ過フィルタ21は、各内側屈曲部(後述する支持基体22に接する部位)を中心に外側に広がるV字状の溝構造となるため、ろ過フィルタ21の再生に際して剥離された積層ケーキScを極めて容易に排出することができる。
反応タンク11内には、図2及び図3に示すように、上面及び周面が通液可能とされ、好ましくは下面が通液不能とされた筒状の支持体20が備えられている。この支持体20によって、ろ過フィルタ21の形状が保持される。以下、詳細に説明する。
支持体20は、円筒状の支持基体22と、この支持基体22の外方に配置された支持補助体23と、これらの支持体22,23の下側に配置された支持底体24とによって構成されている。
支持基体22は、例えばパンチングメタル等の多孔板が円筒状とされることによって形成され、上面及び下面が開口している。したがって、上面、下面及び周面のいずれにおいても通液可能であるが、下面は支持底体24によって塞がれて通液不能である。
なお、本形態において、通液可能とは、被処理液W1や処理済み液W2等の液体が通り抜けできることをいい、通液不能とは、被処理液W1や処理済み液W2等の液体が通り抜けできないことをいう。
支持基体22は、ろ過フィルタ21の円筒形状が変形し、あるいは潰れてしまうのを防止するための部材であり、当該支持基体22の外方に、次いで説明する支持補助体23を介してろ過フィルタ21が配置される。
支持補助体23は、図3に示すように、平面視において径方向外方及び内方にジグザグ状に折れ曲がる(屈曲する)ハニカム状とされており、各内側屈曲部が支持基体22の外周面に固定されている。この支持補助体23は、ろ過フィルタ21のプリーツ形状が、ろ過差圧等によって潰れ、折り重なってしまうのを防止するための部材であり、スペーサーとして機能する。したがって、ろ過フィルタ21は、当該支持補助体23の表面(支持体20の周面)に沿って配置される。なお、ろ過フィルタ21が折り重なってしまうのを防止することで、処理済み液W2の流路が確保され、通液能力の低下が防止される。
支持補助体23は、例えば、金網やナイロンメッシュ等の通液可能な硬性部材によって形成される。また、支持補助体23は、複数の部材が接合されてハニカム状とされていてもよい。この支持補助体23や上記した支持基体22は、耐圧性能が、例えば200kPaとされる。
支持底体24は、例えば平板状とされ、支持基体22及び支持補助体23の下端部に固定されることで、当該支持基体22及び支持補助体23の下端開口を閉じている。この支持底体24は開口等が形成されておらず、通液不能とされている。他方、支持補助体23yの上端部は、図示しない板材によって通液不能とされている。
本形態の支持体20は、以上の構成により、支持底体24によって通液不能な(支持体20の)底面が形成され、支持基体22の上端開口によって通液可能な(支持体20の)上面が構成され、支持基体22及び支持補助体23によって通液可能な(支持体20の)周面が構成されている。
前述したように仕切材12の中央部には連通口12xが形成されているが、この連通口12xと支持体20の上面、つまり支持基体22の上端開口とは連通している。この連通の方法は種々考えられるが、本形態においては、管体51を使用して連通させている。この管体51は、反応タンク11内において、下端部が支持基体22の上端部に嵌め込まれ、あるいは溶接される等して接続され、また、上端部が仕切材12の連通口12xに嵌め込まれ、あるいは溶接される等して接続されている。
さらに、ガス反応装置10には、一端が反応タンク11に接続され、他端が供給ポンプP1の上流側において供給路81に接続された循環路84が備えられている。また、この循環路84には、循環ポンプP2が備えられている。この循環ポンプP2によって、ろ過フィルタ21によって分離され、反応タンク11内に溜まる酸性ガスGが反応タンク11内から抜き出され、循環路84を通して供給路81内を流れる被処理液W1に混入される。この混入により未反応の酸性ガスGが再度被処理液W1の中和に利用されることになり、反応効率が向上する。なお、例えば、酸性ガスGが炭酸ガスである場合は、この循環使用を行わないと、反応効率が40%程度に留まることになり、炭酸ガスの半分以上が大気中に放散されることになる。
反応タンク11に対する循環路84の接続位置は、例えば、図5の(1)に示すように、下側領域10xの上端部を構成する反応タンク11の周壁とすることができる。この接続形態によると、下側領域10xの上端部に溜まった酸性ガスGを効率的に抜き出すことができる。
この点、この抜出しに際しては、酸性ガスGとともに被処理液W1も一部抜き出されることになる。したがって、循環ポンプP2として、例えば、ダイヤフラムポンプ、ベーンポンプ、ルーツポンプ等の気液を同時に処理することができるポンプを使用するのが好ましい。なお、意図せずに抜き出された被処理液W1は、循環路84を通して供給路81に戻される。
また、循環路84の接続形態としては、図5の(2)に示すように、一端が仕切材12に接続され、上側領域10yを通り、他端が循環路84に接続された循環補助路84sが備えられた形態も好適である。この形態によると、循環路84内に入り込む被処理液W1の量が減るため、循環ポンプP2の負荷が下がる。
ところで、以上の循環路84や循環補助路84sの接続形態は、反応タンク11内を下側領域10xと上側領域10yとに仕切る仕切材12が備えられており、下側領域10xの上端部に酸性ガスGが溜まることを前提にしている。したがって、例えば、図6の(1)に示すように、仕切材12が備えられておらず、支持体20の上面が反応タンク11の天面に形成された連通口11xと連通するような場合は、酸性ガスGが溜まる反応タンク11の上端部周壁や図示はしないが反応タンク11の天面に循環路84を接続することになる。
また、例えば、図6の(2)に示すように、支持体20が備えられておらず、反応タンク11の天面に形成された連通口11xに図示しないろ過フィルタが備えられているような場合も、酸性ガスGが溜まる反応タンク11の上端部周壁や図示はしないが反応タンク11の天面に循環路84を接続することになる。
以上、いずれかの形態においても、循環路84や循環補助路84sは反応タンク11の周方向に適宜の間隔をおいて複数設けることができる。しかるに、配管を簡素化するという観点からは循環路84や循環補助路84sを少なくする方が好ましいが、循環路84や循環補助路84sを少なくすると、反応タンク11内において平面方向に広がる酸性ガスGを効率的に抜き出すことができないとの問題が生じ得る。そこで、このような観点からは、図7の(1)に示すように、下側領域10xを構成する反応タンク11の周壁に供給路81を接続し、更に図7の(2)に示すように、この供給路81の接続方向を反応タンク11の接線方向とするのが好ましい。この形態によると、反応タンク11内の被処理液W1に旋回流が生じるため、平面方向に広がって存在する酸性ガスGも下側流域10xの上端部において旋回することになり、酸性ガスGが循環路84や循環補助路84sから抜き取られ易くなる。
さらに、ガス反応装置10には、連通口12xを通して支持体20内に圧力液を押し込む逆洗手段が備えられている。具体的には、まず、反応タンク11の上側領域10yに圧縮空気Aを吹き込む圧気供給手段、本形態ではコンプレッサ31が備えられている。このコンプレッサ31は、好ましくは5〜15秒間で反応タンク11内の被処理液W1全てを反応タンク11内から排出させる(押し出す)性能を有する。この形態によると、ろ過フィルタ21の表面から剥離された積層ケーキScが被処理液W1とともにスラリーSとして反応タンク11内から完全に排出されることになる。したがって、スラリーSの排出路88を詳細に設計する必要がなく、例えば、反応タンク11の下端部、図示例では底部に接続された供給路81の接続部を、三方弁B1を切り換えるのみで、そのまま排出路88の接続部として使用することができ、このような形態であっても積層ケーキScが反応タンク11内に留まるおそれがない。
また、反応タンク11の上側領域10yの容量が、スラリーS(積層ケーキSc)の上記排出を行った状態において、反応タンク11の下側領域10xが処理済み液W2で満たされる容量とされているとより好適である。この本形態においては、上側領域10yが支持体20内に押し込む圧力液の貯留タンクとして機能することになり、また、ろ過フィルタ21を通された処理済み液W2が圧力液としてそのまま利用されることになる。したがって、この形態においては、圧力液の貯留タンクや圧力液を別途用意する必要がなく、ガス反応装置10を小型化することができる。
(中和及び再生)
次に、ガス反応装置10を使用して被処理液W1を中和する方法、及びガス反応装置10に備わるろ過フィルタ21を再生(洗浄)する方法について説明する。
本形態においては、まず、被処理液W1に混入路84を通してガスボンベ41からの酸性ガスGを混入し、被処理液W1の中和を開始する。酸性ガスGが混入された被処理液W1は、供給ポンプP1を使用して反応タンク11の底部から当該反応タンク11内に供給する。
反応タンク11内に供給された被処理水W1は、更に中和が進められた後、ろ過フィルタ21を通される。この際には、前述したように被処理液W1と酸性ガスGで構成される気泡Gaとが分離される。また、被処理液W1中の懸濁物質や中和によって生じる塩は、ろ過フィルタ21の表面に積層する。この積層物は、ろ過処理にともない圧密・凝集されることで、積層ケーキScとなる。この積層ケーキScは、例えば厚さが0.5〜2mm、保持量が1kg/m2(1L/m2)程度となるまで成長する。
被処理液W1から懸濁物質や酸性ガスG等が取り除かれた後の処理済み液W2は、支持体20内(10z)を上昇して、下側領域10xから上側領域10yへ移動する。処理済み液W2は、その後、反応タンク11の上端部に接続された基端側排出路85及び先端側排出路86を通して排出される。
先端側排出路86には流量計32が備えられており、この流量計32によって反応タンク11から排出された処理済み液W2の流量が測定される。また、反応タンク11には、下側領域10x内の圧力を測定する圧力計C1と、上側領域10y内の圧力を測定する圧力計C2とが備えられており、両圧力計C1,C2によって反応タンク11内のろ過差圧が測定される。
本形態においては、以上の中和処理や酸性ガスGの分離をする途中において、適宜これらの処理を中断し、ろ過フィルタ21の再生処理を行うことができる。この中和処理等から再生処理に切り換えるタイミングは、流量計32によって測定される流量が、例えば25%程度減少した場合や、圧力計C1,C2によって測定されるろ過差圧が、例えば80kPa程度に達した場合を基準にすることができる。また、このような流量の減少やろ過差圧の上昇を基準とせずに、例えば、あらかじめ定めた設定時間に達した場合に、中和処理等から再生処理に自動的に切り替わるように構成することもできる。
以上のような各種基準により再生のタイミングとなったら、支持体20内に圧力液、本形態では処理済み液W2を押し込み、必要により図示しない振動手段によってろ過フィルタ21に振動を加える。この処理済み液W2の押込みや振動付加によって、ろ過フィルタ21表面の積層ケーキScにろ過フィルタ21の表面から浮き上がる浮上り力やせん断力が加わる。
ここで被処理液W2を押し込むにあたっては、まず、供給バルブB3を閉める等して被処理液W1の供給を止めるとともに、コンプレッサ31から上側領域10y内に圧縮空気Aを吹き込む。この圧縮空気Aの吹き込みは、三方弁B2を切り換え、圧気路87及びこれと繋がるろ過タンク11の上端部に接続された処理済み液W2の排出路85を利用して行うことができる。この形態によると、懸濁物資等からなる積層ケーキScに処理済み液W2の圧力が加わる。したがって、特にろ過フィルタ21が表面ろ過フィルタで構成されている場合は、積層ケーキScがろ過フィルタ21の表面から瞬時に剥離され、ろ過フィルタ21が再生される。
本発明は、例えば、アルカリ性排水等の被処理液に炭酸ガス等のガスを接触させて中和する場合等に使用することができる被処理液のガス反応装置として適用可能である。
10…ガス反応装置、10x…下側領域、10y…上側領域、11…反応タンク、12…仕切材、20…支持体、21…ろ過フィルタ、22…支持基体、23…支持補助体、24…支持底体、31…コンプレッサ、32…流量計、41…ガスボンベ、83…供給路、84…循環路、84s…循環補助路、A…圧縮空気、G…酸化ガス、Ga…気泡、P1…供給ポンプ、P2…循環ポンプ、W1…被処理液、W2…処理済み液。

Claims (4)

  1. 被処理液にガスを接触させて反応させる被処理液のガス反応装置であって、
    前記被処理液が供給される反応タンクと、
    この反応タンクに接続された前記被処理液の供給路と、
    この供給路の途中に備わる前記被処理液の供給ポンプと、
    この供給ポンプの上流側において前記供給路に接続された前記ガスの混入路と、
    前記反応タンク内に供給された被処理液が通され、この被処理液中に混入されている前記ガスを当該被処理液から分離するろ過フィルタと、
    一端が前記反応タンクに接続され、他端が前記供給ポンプの上流側において前記供給路に接続された循環路と、を有し、
    前記反応タンク内に溜まる前記ろ過フィルタによって分離されたガスが、前記循環路を通して循環する構成とされている、
    ことを特徴とする被処理液のガス反応装置。
  2. 上面及び周面が通液可能とされた筒状の支持体を有し、
    この支持体の周面に前記ろ過フィルタが支持され、
    前記反応タンク内を下側領域と上側領域とに仕切る仕切材を有し、
    この仕切材に前記支持体の上面と連通する連通口が備わり、
    この連通口を通して前記支持体内に圧力液を押し込む逆洗手段を有し、
    前記供給路が前記下側領域の下端部に接続され、
    当該下側領域の上端部に、前記ろ過フィルタによって分離されたガスが溜まる構成とされている、
    請求項1記載の被処理液のガス反応装置。
  3. 一端が前記仕切材に接続され、前記上側領域を通り、他端が前記循環路に接続された循環補助路を有する、
    請求項2記載の被処理液のガス反応装置。
  4. 前記供給路が前記下側領域を構成する反応タンクの周壁に接続され、
    この接続方向が前記反応タンクの接線方向とされている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の被処理液のガス反応装置。
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