JP2014139291A - 銀鏡膜層形成組成液、銀鏡膜層形成組成液の製造方法及び銀鏡膜塗面の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の一態様の銀鏡膜層形成組成液は、アルコール系溶媒中に、銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体と、銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した第2の錯体と、還元剤とを含む。第1の錯体が溶解しているアルコール系溶液中に、第2の錯体を添加すると、第1の錯体だけでなく、第2の錯体も溶解し、透明なの銀鏡膜層形成組成液が得られる。
【選択図】図1
Description
硝酸銀水溶液にアンモニア水を加えると、酸化銀の沈殿が生じる(反応式(1))。
2Ag++2OH− → Ag2O+H2O ・・・(1)
この水溶液にアンモニア水を過剰に添加すると、酸化銀が溶解して透明なアンモニア性硝酸銀水溶液(トレンス試薬)が得られる(反応式(2))。
Ag2O+4NH3+H2O → 2[Ag(NH3)2]++2OH− ・・・(2)
このトレンス試薬中にアルデヒド基(−CHO)を持つ化合物を含有する水溶液(例えば糖(RCHO)のアルカリ性水溶液)を添加して穏やかに加熱すると、銀アンモニア錯イオンが還元されて、銀が析出する(反応式(3))。
RCHO+2[Ag(NH3)2]++2OH−
→ RCOOH+2Ag+4NH3+H2O ・・・(3)
(1)アルコール系溶媒中では、銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した錯体は溶解せずに沈降するが、銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した錯体は溶解する。
(2)銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した錯体が溶解しているアルコール系溶液中に、銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した錯体を添加すると、銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した錯体は溶解する。
(3)銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した錯体及び銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した錯体がともに溶解しているアルコール系溶液は、還元剤を含有させることにより、低い温度(77℃以上90℃以下の温度範囲)で銀鏡膜を形成することができる銀鏡膜層形成組成液として使用し得る。
アルコール系溶媒中に、
銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体と、
銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した第2の錯体と、
還元剤と、
を含んでいる。
エチルアンモニウム エチルカルバメート、
イソプロピルアンモニウム イソプロピルカルバメート、
n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート、
イソブチルアンモニウム イソブチルカルバメート、
t−ブチルアンモニウム t−ブチルカルバメート、
2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート、
オクタデシルアンモニウム オクタデシルカルバメート、
2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカルバメート、
2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカルバメート、
ジブチルアンモニウム ジブチルカルバメート、
ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカルバメート、
メチルデシルアンモニウム メチルデシルカルバメート、
ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカルバメート、
モルホリニウム モルホリンカルバメート、
ピリジウム エチルヘキシリカルバメート、
ベンジルアンモニウム ベンジルカルバメート、
トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカルバメート、
及びその誘導体から選択される1種又は2種以上の混合物。
アルコール系溶媒中に銀化合物とアンモニウムカルバメート系化合物を添加し、未反応の銀化合物を濾別することにより、前記銀化合物に前記アンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体を含有するアルコール系溶液を調製する工程と、
アルコール系溶媒中に、銀化合物と、前記銀化合物中の銀原子に配位する量に等しいかそれ以上の量のアミン系化合物とを添加し、沈降した前記銀化合物の銀原子に前記アミン系化合物が配位した第2の錯体を前記アルコール系溶媒で洗浄した後、前記アルコール系溶媒中に分散させて前記第2の錯体が分散したアルコール系溶液を調製する工程と、
前記第1の錯体を含有するアルコール系溶液と、前記第2の錯体が分散したアルコール系溶液とを混合する工程と、
還元剤を添加する工程と、
とを含んでいる。
基材の表面に下塗り塗面層を形成する工程と、
前記下塗り塗面層上に、上述した銀鏡膜層形成組成液を塗布する工程と、
前記銀鏡膜層形成組成液が塗布された基材を加熱して、前記基材の表面に形成した下塗り塗面層上に銀鏡膜層を形成する工程と、
を備えている。
2リットルのステンレス容器の重さを測定した。この2リットルのステンレス容器に、2−エチルヘキシルアミン(和光純薬株式会社製)を1.0kg注入し、2−エチルヘキシルアミン中に炭酸ガス(CO2)を吹き込みながら撹拌を行い、2−エチルヘキシルアミンのカルバメート化を行った。
2リットルのステンレス容器の重さを予め測定した。この2リットルのステンレス容器に、n−ブチルアミン(和光純薬株式会社製)を1.0kg入れ、n−ブチルアミンに炭酸ガス(CO2)を吹き込みながら撹拌を行い、n−ブチルアミンのカルバメート化を行った。
(2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の調製)
2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート4.16gに、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)(大伸化学株式会社製)10.0gを混合した溶液に、酸化銀(Ag2O)(石福金属工業株式会社製)2.1gを添加し、常温で2時間撹拌した。この溶液は、最初は黒色の懸濁液であったが、やがて灰白色に濁った2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体を含む2−プロパノール溶液になった。灰白色に濁った成分は未反応の酸化銀粒子であり、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体は2−プロパノールに溶解した状態となる。この2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体は本発明の第1の錯体に対応する。
n−ブチルアミン(和光純薬株式会社製)1.93gに2−プロパノール(大伸化学株式会社製)6.0gを混合した溶液に、酸化銀(石福金属工業株式会社製)0.9gを添加し、常温で30分間撹拌し、n−ブチルアミン酸化銀錯体を調製した。このn−ブチルアミン酸化銀錯体は本発明の第2の錯体に対応する。n−ブチルアミン酸化銀錯体は、2−プロパノール中で黒色の懸濁液となり、その後、2−プロパノールには溶解せずに沈降する。
次に、上述のようにして調製した2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体が溶解した2−プロパノール溶液とn−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁した2−プロパノール溶液とを混合し、撹拌した。この混合液は、次第に灰色の懸濁液となり、その後、透明な溶液になった。
溶媒として、実験例1における2−プロパノールに代えてメタノール(甘糟化学株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例2の銀鏡膜層形成組成液の調製した。実験例2で得られた2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体のメタノール溶液は灰白色に濁った溶液であったので、未反応の酸化銀を濾別して、透明な2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体のメタノール溶液を調製した。また、得られたn−ブチルアミン酸化銀錯体のメタノール溶液は黒色の懸濁液であったので、n−ブチルアミン酸化銀錯体をメタノールで洗浄後にメタノールに分散させ、n−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁したメタノール溶液を調製した。
溶媒として、実験例1における2−プロパノールに代えてエタノール(脱水エタノール、和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例3の銀鏡膜層形成組成液の調製した。実験例3で得られた2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体のエタノール溶液は灰白色に濁った溶液であったので、未反応の酸化銀を濾別して、透明な2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体のエタノール溶液を調製した。また、得られたn−ブチルアミン酸化銀錯体のエタノール溶液は黒色の懸濁液であったので、n−ブチルアミン酸化銀錯体をエタノールで洗浄後にエタノールに分散させ、n−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁したエタノール溶液を調製した。
溶媒として、実験例1における2−プロパノールに代えて1−プロパノール(脱水1−プロパノール、和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例4の銀鏡膜層形成組成液の調製した。実験例4で得られた2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の1−プロパノール溶液は灰白色に濁った溶液であったので、未反応の酸化銀を濾別して、透明な2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の1−プロパノール溶液を調製した。また、得られたn−ブチルアミン酸化銀錯体の1−プロパノール溶液は黒色の懸濁液であったので、n−ブチルアミン酸化銀錯体を1−プロパノールで洗浄後に1−プロパノールに分散させ、n−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁した1−プロパノール溶液を調製した。
溶媒として、実験例1における2−プロパノールに代えて1−ブタノール(和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例5の銀鏡膜層形成組成液の調製した。実験例5で得られた2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の1−ブタノール溶液は灰白色に濁った溶液であったので、未反応の酸化銀を濾別して、透明な2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の1−ブタノール溶液を調製した。また、得られたn−ブチルアミン酸化銀錯体の1−ブタノール溶液は黒色の懸濁液であったので、n−ブチルアミン酸化銀錯体を1−ブタノールで洗浄後に1−ブタノールに分散させ、n−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁した1−ブタノール溶液を調製した。
溶媒として、実験例1における2−プロパノールに代えて2−メチル−1−プロパノール(和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例6の銀鏡膜層形成組成液の調製した。実験例6で得られた2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の2−メチル−1−プロパノール溶液は灰白色に濁った溶液であったので、未反応の酸化銀を濾別して、透明な2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体の2−メチル−1−プロパノール溶液を調製した。また、得られたn−ブチルアミン酸化銀錯体の2−メチル−1−プロパノール溶液は黒色の懸濁液であったので、n−ブチルアミン酸化銀錯体を2−メチル−1−プロパノールで洗浄後に2−メチル−1−プロパノールに分散させ、n−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁した2−メチル−1−プロパノール溶液を調製した。
アミン系化合物として実験例1におけるn−ブチルアミンに代えてイソプロピルアミン(和光純薬工業株式会社製)を用い、実験例1のn−ブチルアミン酸化銀錯体に代えてイソプロピルアミン酸化銀錯体を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例7の銀鏡膜層形成組成液の調製した。
イソプロピルアミン(和光純薬株式会社製)1.93gに2−プロパノール(大伸化学株式会社製)6.0gを混合した溶液に、酸化銀(石福金属工業株式会社製)0.9gを添加し、常温で30分間、撹拌し、酸化銀のイソプロピルアミン酸化銀錯体を調製した。このイソプロピルアミン酸化銀錯体は本発明の第2の錯体に対応する。イソプロピルアミン酸化銀錯体は、2−プロパノール中で黒色の懸濁液となり、その後、2−プロパノールには溶解せずに沈降する。
アミン系化合物として実験例1におけるn−ブチルアミンに代えてイソブチルアミン(和光純薬工業株式会社製)を用い、実験例1のn−ブチルアミン酸化銀錯体に代えてイソブチルアミン酸化銀錯体を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例8の銀鏡膜層形成組成液の調製した。
イソブチルアミン(和光純薬株式会社製)1.93gに2−プロパノール(大伸化学株式会社製)6.0gを混合した溶液に、酸化銀(Ag2O)(石福金属工業株式会社製)0.9gを添加し、常温で30分間撹拌し、イソブチルアミン酸化銀錯体を調製した。このイソブチルアミン酸化銀錯体も本発明の第2の錯体に対応する。イソブチルアミン酸化銀錯体は、2−プロパノール中で黒色の懸濁液となり、その後、2−プロパノールには溶解せずに沈降した。
還元剤として、実験例1のN,N−ジメチルアミノエタノールに代えてN,N−ジエチルアミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例9の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例9の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
還元剤として、実験例1のN,N−ジメチルアミノエタノールに代えて1,2プロパンジオール(プロピレングリコール、和光純薬工業株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例10の銀鏡膜層形成組成液の調製した。この実験例10の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
実験例1の銀鏡膜層形成組成液の調製に際し、還元剤としてのN,N−ジメチルアミノエタノールを2.33g添加した後に、更にビス(2−メトキシエチル)エーテル(和光純薬株式会社製)を3.55g添加し、2−プロパノールを加えて全量を30gになるように調製した以外は,実験例1の場合と同様にして、実験例11の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例11の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
実験例1の銀鏡膜層形成組成液の調製に際し、還元剤としてのN,N−ジメチルアミノエタノールを2.33g添加した後に、更にジプロピレングリコールジメチルエーテル(和光純薬株式会社製)を3.55g加え、2−プロパノールを加えて全量を30gになるように調製した以外は,実験例1の場合と同様にして、実験例12の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例12の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
実験例11の銀鏡膜層形成組成液中に、更に2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体及びn−ブチルアミン酸化銀錯体の両者に含まれる銀100質量部に対してヒンダードアミン化合物としてTINUVIN292を0.10質量部となる割合いで添加し、実験例13の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例13の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
実験例13の銀鏡膜層形成組成液中に、更に2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体及びn−ブチルアミン酸化銀錯体の両者に含まれる銀100質量部に対してアミノシラン処理ナノシリカ(SIS6962.1N30)を10.0質量部となる割合いで添加し、実験例14の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例14の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
銀化合物として、実験例1で用いた酸化銀に代えて炭酸銀(Ag2CO3、和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例15の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例15の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
銀化合物として、実験例1で用いた酸化銀に代えてシュウ酸銀(和光純薬株式会社製)を同量用いた以外は実験例1の場合と同様にして、実験例16の銀鏡膜層形成組成液を調製した。この実験例16の銀鏡膜層形成組成液をPP容器に密閉し、室温で、暗所に、30日間、保管した。その結果、銀鏡膜層形成組成液に変化は見られず、銀ナノ粒子の析出や沈澱は観察されなかった。
上述のようにして調製した2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート5.83gと、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート1.38gと、2−プロパノール(大伸化学株式会社製)6.0gとを混合した溶液に、酸化銀(石福金属工業株式会社製)3.0gを添加し、常温で、5時間、撹拌を行い、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメートとn−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメートとの酸化銀錯体を調製した。溶液は、最初は黒色の懸濁液であったが、混合後に2時間を経過した頃から白濁し始め、混合後に3時間が経過した頃から灰白色の溶液になった。この溶液の色が灰白色の溶液になってから、更にこの溶液を常温で2時間撹拌したが、この溶液の色は、灰白色のままで、変化がなかった。
上述のようにして調製した2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート5.83gと、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート1.38gと、2−プロパノール(大伸化学株式会社製)6.0gとを混合した溶液に、酸化銀(石福金属工業株式会社製)3.0gを添加し、常温で、5時間、撹拌を行い、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメートとn−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメートとの酸化銀錯体を調製した。溶液は、最初は黒色の懸濁液であったが、混合後に2時間を経過した頃から白濁し始め、混合後に3時間が経過した頃から灰白色の溶液になった。この溶液の色が灰白色の溶液になってから、更にこの溶液を常温で2時間撹拌したが、この溶液の色は、灰白色のままで、変化がなかった。
(ウレタン樹脂下塗り塗料の調製)
アクリル系ポリオール樹脂:アロタン(登録商標名)2050−55(日本触媒株式会社製、不揮発分:55%、水酸基価:22KOHmg/g)に、アクリル系ポリオール樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、アセチレンアルコール類:サーフィノール504を1.0質量部、コロイダルシリカ:MIBK−ST(日産化学工業株式会社製、SiO2:30%、粒子径:10nm〜20nm、分散溶剤:メチルイソブチルケトン)を5.0質量部、ヒンダードアミン:TINUVIN292を0.05質量部添加して、ウレタン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂は、加水分解性のシリル基含有シリコーン化合物でアクリル樹脂を架橋するタイプのものである。アミノ基含有アクリル樹脂(主剤):アクリディックA−9510(DIC株式会社製、不揮発分:50%、アミン価(17))に、アクリル樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、アセチレンアルコール化合物:サーフィノール104BCを2.0質量部、コロイダルシリカ:IPA−ST(日産化学工業株式会社製、SiO2:30%、粒子径:10nm〜20nm、分散溶剤:2−プロパノール)を8.0質量部、ヒンダードアミン系化合物:TINUVIN123を0.05質量部、添加して、Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
Bタイプのアクリル−シリコーン樹脂は、アルコキシシリルを有するアクリル樹脂を少量の触媒で加水分解、縮合するタイプのものである。アルコキシリル基を結合させたアクリル樹脂:カネカゼムラックYC4383(株式会社カネカ製、不揮発成分:55%)に、アクリル樹脂固形成分100質量部に対し、アセチレンアルコール類:サーフィノール504Tを1.5質量部、コロイダルシリカ:IPA−STを10質量部、ヒンダードアミン系化合物:TINUVIN292を0.06質量部、添加して、Bタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
(ウレタン樹脂下塗り塗面の作製)
上記のようにして調製されたウレタン樹脂下塗り塗料の主剤:硬化剤:シンナーが、質量比で8:1:4となるように混合したものを、PC基材(150×50×1mm)及びABS基材(150×50×1mm)の各々にスプレーで塗布した。
上記のようにして調製されたAタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤:硬化剤:シンナーが、8:1:5となるように混合したものをPC基材(150×50×1mm)及びABS基材(150×50×1mm)の各々にスプレーで塗布した。
上記のようにして調製されたBタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤:硬化剤:シンナーが、質量比で、10:1:6となるように混合したものをPC基材(150×50×1mm)及びABS基材(150×50×1mm)の各々にスプレーで塗布した。
上記のようにして作製したPC基材上に下塗り塗面を形成した3種類の基材について、それぞれ実験例1〜18の銀鏡膜層形成組成を塗布した際の濡れ性を測定した。なお、濡れ性は、目視によりハジキ現象が認められなかったものを「○」で表し、ハジキ現象が認められたものを「×」で表した。
実験例1で調製した銀鏡膜層形成組成液を、上記のPC基材上にウレタン樹脂下塗り塗面を作製した複数枚の基材の表面に塗布し、それぞれ、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃、及び130℃の各々の温度に設定した温風乾燥炉内で加熱し、下塗り塗面層上に銀鏡膜層が形成されるまでの時間を測定した。結果を表2及び図1に示した。
実験例19〜21としては、実験例1、実験例11及び実験例13で調製した銀鏡膜層形成組成液を用い、銀鏡膜層の表面に上塗り塗面を形成し、得られた上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の物性の測定を行った。
銀膜の保護のための透明の上塗り塗装用の塗料として、アクリル系ポリオール樹脂(アロタン2050−55):イソシアネート硬化剤(タケネートD−160N):シンナー=70:10:50となるように混合し、上塗り塗料を調製した。
上記のようにして作製したABS基材上にウレタン樹脂下塗り塗面を形成した基材を複数枚用意した。また、実験例1、実験例11及び実験例13で調製した銀鏡膜層形成組成液の各々を2−プロパノールを用いて50%に希釈した。次に、ABS基材上にウレタン樹脂下塗り塗面を形成した基材の各々に、実験例1、実験例11及び実験例13で調製した銀鏡膜層形成組成液の各々を2−プロパノールを用いて50%に希釈してスプレー塗装した。次いで、これらのスプレー塗装された3種類の基材の各々を、80℃の温度に設定した温風乾燥炉で30分間加熱し、ABS基材上に銀鏡膜層を形成した。なお、実験例11の銀鏡膜層形成組成液は、実験例1の銀鏡膜層形成組成液に更にビス(2−メトキシエチル)エーテルを添加したものであり、実験例13の銀鏡膜層形成組成液は、実験例11の銀鏡膜層形成組成液に更にヒンダードアミンとしてのTINUVIN292を添加したものである。
(1)外観評価、
(2)付着性評価試験、
(3)不粘着性評価試験、
(4)耐湿付着性試験、
(5)冷熱繰り返し付着性試験、
(6)耐水性試験、
(7)紫外線耐光試験、
(8)耐衝撃性試験、
(9)耐アルカリ性試験、
(10)耐酸性試験、及び、
(11)耐人工汗試験を行なった。
結果をまとめて表3に示した。なお、それぞれの試験の判断基準は以下に示したとおりである。
上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の銀鏡膜層に、発色不良、クレータ、クラック、膨れ、白亜化のいずれか一つでも目視できた場合には、「×」とし、発色不良、クレータ、クラック、膨れ、白亜化のいずれも目視できない場合には、「○」として評価した。
付着性評価試験は、JIS5600−5−6(2007)に準じて評価した。即ち、上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々の表面に形成されている塗膜にカッターナイフを垂直に当てて、2mm×2mm角の碁盤目(100マス)に切込みを入れた後、各々の表面に接着強度0.44±0.05kgf/mmの接着テープを貼り付け、その後、これを45°の角度で急激に引き剥がす付着性試験を行い、それぞれの上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の表面に形成されている塗膜の剥離の有無を調べた。その結果、碁盤目(100マス)中、塗膜の剥離が1箇所も認められなかったものを○、塗膜の剥離が1箇所でも認められたものを×として評価した。
50℃±2℃に設定された恒温槽内に、500gの重り(直径(φ):40mm)、複数枚のガーゼ、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を収容し、2時間放置した後、恒温槽内で各々の表面に形成されている塗膜の表面上にガーゼを5枚を重ね、更にその上に500gの重りを載置し、更に2時間放置した。その後、各々の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料料を恒温槽内から取り出して、常温(25℃)となるまで放置した後、目視により、各々の表面に形成されている塗膜の表面に重りを載置した部分に、ガーゼの痕が視認できる場合は×、できない場合は○として評価した。
耐湿付着性試験は、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を、40℃±1℃、相対湿度(RH):95%以上の恒温槽内に収容して120時間放置し、その後、各々の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料について、上記(1)に示す付着性評価試験を実施した。その結果、碁盤目(100マス)中、各々の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の表面に形成されている塗膜の剥離が1箇所もなかったものを○、塗膜の剥離が1箇所でも認められたものを×として評価した。
冷熱繰り返し付着性試験は、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を、−30℃に1時間放置し、その後、60℃に2時間放置するというサイクルを3回行った後、各々の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料について、上記(1)に示す付着性評価試験を実施した。その結果、碁盤目(100マス)中、各々の表面に形成されている塗膜の剥離が1箇所も認められなかったものを○、1箇所でも認められたものを×として評価した。
耐水性試験は、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を、40℃の水に24時間浸漬した後、上記(1)に示す付着性評価試験を実施した。その結果、碁盤目(100マス)中、塗膜の剥離が1箇所もなかったものを○、塗膜の剥離が1箇所でも認められたものを×として評価した。
紫外線オートフェーダドメーター(U48AU、スガ試験機株式会社製)を用い、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々に紫外線を200時間照射した後、上記(1)に示す付着性評価試験を実施した。その結果、碁盤目(100マス)中、塗膜の剥離が1箇所も認められなかったものを○、塗膜の剥離が1箇所でも認められたものを×として評価した。
耐衝撃性試験は、JIS K5600−5−3に準拠して行なった。即ち、デュポン式衝撃試験機を用いて、上塗り塗面が形成された3種類の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各の表面に500gの重りを300mmの高さから落下した。その結果、目視により、各々の表面に形成されている塗膜を観察し、各々の表面に形成されている塗膜に割れや剥離が認められなかったものを○、各々の表面に形成されている塗膜に割れや剥離が認められものを×として評価した。
耐アルカリ性試験は、JIS K5600−6−1に準拠して行なった。即ち、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を、55℃の0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液に24時間浸漬した後、各々の表面に形成されている塗膜の外観を目視により観察し、塗膜の外観に異常や、その一部にふくれが認められなかったものを○、塗膜の外観に異常や、その一部にふくれが認められたものを×として評価した。
耐酸性性試験は、JIS K5600−6−1に準拠して行なった。即ち、実験例19〜21の上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々を、55℃の0.1Nの硫酸水溶液に24時間浸漬した後、各々の表面に形成されている塗膜の外観を目視により観察し、各々の表面に形成されている塗膜の外観に異常や、その一部にふくれが認められなかったものを○、各々の表面に形成されている塗膜の外観に異常や、その一部にふくれが認められたものを×として評価した。
人工汗は、JIS−L−1047に準じて調製した。即ち、L−ヒスチジン塩酸塩(1水塩)0.5g、塩化ナトリウム5g、燐酸水素二ナトリウム(12水塩)5g、(1/10)N水酸化ナトリウム溶液25mlと蒸留水を加え、pH8.0で全容が1リットルになるよう調整したものである。この人工汗を、実験例19〜21の上上塗り塗面が形成された銀鏡膜層形成試料の各々の表面に形成されている塗膜に滴下し、室温(25℃)にて8時間処理した。この処理の後、各々の表面に形成されている塗膜上の人工汗をふき取り、表面状態を目視観察し、各々の表面に形成されている塗膜の外観に異常や、人工汗の銀鏡膜層への浸透が認められなかったものを○、各々の表面に形成されている塗膜の外観に異常や、人工汗の銀鏡膜層への浸透が認められ、人工汗の銀鏡膜層への浸透が認められた場所と人工汗の銀鏡膜層への浸透が認められない場所との色相との違いが観察されたものを×として評価した。
(銀鏡膜層形成組成液中の第1の錯体と第2の錯体との配合割合について)
実験例22〜28では、実験例1で用いた銀鏡膜層形成組成液中の2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体(以下「第1の錯体」ということがある)とn−ブチルアミン酸化銀錯体(以下「第2の錯体」ということがある)との配合割合を種々変更して、銀鏡膜層形成組成液中の第1の錯体と第2の錯体との最適な配合割合について検討した。
(銀鏡膜形成組成液中のヒンダードアミン系化合物の配合割合について)
実験例21では、ヒンダードアミン系化合物としてTINUVIN292が銀鏡膜層形成組成液中の銀100質量部に対して0.10質量部添加された実験例13で調製された銀鏡膜形成組成液を用いて銀鏡膜層を形成し、この銀鏡膜層上に上塗り塗面層を形成した例を示した。実験例29〜34では、実験例13で調製された銀鏡膜層形成組成液において、ヒンダードアミン系化合としてTINUVIN292を、表5に示すように、銀鏡膜層形成組成液中の銀100質量部に対して2質量部(実験例29)、3質量部(実験例30)、5質量部(実験例31)、9質量部(実験例32)、10質量部(実験例33)及び11質量%(実験例34)と変化させたものを用いた以外は、実験例21と同様の上塗り塗面層が形成された銀鏡膜層を作製し、それぞれの外観評価及び紫外線評価試験を行った。外観評価基準及び紫外線耐光試験の評価基準は、次のとおりである。
実験例29〜34の各々の上塗り塗面層が形成された銀鏡膜層に、発色不良、クレータ、クラック、膨れ、白亜化のいずれか一つでも目視できた場合には×とし、発色不良、クレータ、クラック、膨れ、白亜化のいずれも目視できない場合には○として評価した。
紫外線オートフェーダドメーター(U48AU、スガ試験機株式会社製)を用い、実験例29〜34の各々の上塗り塗面層が形成された銀鏡膜層に紫外線を300時間照射した後、上述の「(2)付着性評価試験」を実施した。結果は、実験例29〜34の各々の表面に形成されている塗膜の剥離が碁盤目(100マス)中に1箇所も認められなかったものを○、塗膜の剥離が碁盤目(100マス)中に1箇所でも認められたものを×として評価した。なお、この時の紫外線照射時間は、実験例19〜21の上塗り塗面層が形成された銀鏡膜層に対する紫外線照射時間の1.5倍となっている。結果をまとめて表5に示した。
(銀鏡膜形成組成液中のアミノシラン処理ナノシリカの配合割合について)
実験例14では、銀鏡膜層形成組成液中の銀100質量部に対してアミノシラン処理ナノシリカ(SIS6962.1N30)を10.00質量部添加した銀鏡膜層形成組成液を示した。実験例35〜40では、実験例14で用いたのと同様のアミノシラン処理ナノシリカを、銀鏡膜層形成組成液中の銀100質量部に対して2質量部(実験例35)、3質量部(実験例36)、5質量部(実験例37)、9質量部(実験例38)、10質量部(実験例39)及び11質量部(実験例40)とした以外は実験例14と同様の銀鏡膜形成組成液を用い、2−プロパノールを用いて50%に希釈し、実験例19〜21で用いたのと同様のABS基材上にウレタン樹脂下塗り塗面を形成した基材の表面にスプレー塗装した。
(下塗り塗料中のアセチレンアルコールの配合割合について)
アクリル系ポリオール樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、アセチレンアルコール類:サーフィノール504の配合割合を変える以外は、上記の[下塗り塗料の調製]において説明したウレタン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。すなわち、アクリル系ポリオール樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、アセチレンアルコール類を0.3質量部(実験例41)、0.5質量部(実験例42)、1.5質量部(実験例43)、3.0質量部(実験例44)及び4.0質量部(実験例45)とした5種類のウレタン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
(コロイダルシリカを含むウレタン樹脂下塗り塗料の保存安定性について)
アクリル系ポリオール樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、コロイダルシリカ:MIBK−STの配合割合を変える以外は、上記の[下塗り塗料の調製]における(ウレタン樹脂下塗り塗料の調製)において説明したのと同様にしてウレタン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。すなわち、アクリル系ポリオール樹脂の樹脂固形成分100質量部に対し、コロイダルシリカを1質量部(実験例46)、3質量部(実験例47)、5質量部(実験例48)、10質量部(実験例49)及び20質量部(実験例50)とした5種類のウレタン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
(コロイダルシリカを含むアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗膜の特性について)
Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂の樹脂固形分100質量部に対し、コロイダルシリカ(IPA−ST)の配合割合を変える以外は、上記の[下塗り塗料の調製]における(Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の調製)において説明したのと同様にして、Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。すなわち、Aタイプのアクリル−シリコーン樹脂の樹脂固形分100質量部に対し、コロイダルシリカを1質量部(実験例51)、3質量部(実験例52)、5質量部(実験例53)、10質量部(実験例54)及び20質量部(実験例55)とした5種類のAタイプのアクリル−シリコーン樹脂下塗り塗料の主剤を調製した。
実験例1で調製した銀膜形成組成液は透明であるため、装部位と未塗装部位の判別を行い難い。そのため、塗装時の塗着状況の把握が困難であり、塗装作業性の問題が生じることがある。そこで、実験例53では、実験例1で調製した銀膜形成組成液30.0gに対し、更にPVD法により作製されたアルミニウム顔料(ECKART社のMETALUREA−61010BG、アルミニウム顔料の含有率:10%)を0.0045g添加して充分撹拌して、混合することにより銀膜形成組成液を調製した。
エチルアンモニウム エチルカルバメート、
イソプロピルアンモニウム イソプロピルカルバメート、
n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート、
イソブチルアンモニウム イソブチルカルバメート、
t−ブチルアンモニウム t−ブチルカルバメート、
2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート、
オクタデシルアンモニウム オクタデシルカルバメート、
2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカルバメート、
2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカルバメート、
ジブチルアンモニウム ジブチルカルバメート、
ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカルバメート、
メチルデシルアンモニウム メチルデシルカルバメート、
ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカルバメート、
モルホリニウム モルホリンカルバメート、
ピリジウム エチルヘキシリカルバメート、
ベンジルアンモニウム ベンジルカルバメート、
トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカルバメート、
及びその誘導体から選択される1種又は2種以上の混合物を用いることもできる。
2…下塗り塗面層
3…銀鏡膜層
4…上塗り塗面層
B…基材
Claims (19)
- アルコール系溶媒中に、
銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体と、
銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した第2の錯体と、
還元剤と、
を含む、銀鏡膜層形成組成液。 - 前記第1の錯体と前記第2の錯体との混合割合は、銀原子のモル比で、6:4〜8:2である、請求項1に記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記アルコール系溶媒は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール及び2−メチル−1−プロパノールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記銀化合物は、酸化銀(Ag2O)、炭酸銀(Ag2CO3)及びシュウ酸銀(Ag2C2O4)からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記アンモニウムカルバメート系化合物は、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメートである、請求項1〜4のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記アミン系化合物は、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン及びイソブチルアミンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記還元剤は、室温では還元作用を示さず、室温を超えた温度で還元作用を示すものである、請求項1〜6のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 前記還元剤は、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジエチルアミノエタノール及び1,2−プロパンジオールの群から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の銀鏡膜層形成組成液。
- ビス(2−メトキシエチル)エーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルの群から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項7に記載の銀鏡膜層形成組成液。
- ヒンダードアミン系化合物を更に含む、請求項1〜9のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- アミノシラン処理ナノシリカを更に含む、請求項1〜10のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 物理蒸着法によって製造されたアルミニウム顔料を前記第1の錯体及び前記第2の錯体の合計質量に対して0.005〜0.5質量%更に含む、請求項1〜11のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液の製造方法であって、
アルコール系溶媒中に銀化合物とアンモニウムカルバメート系化合物を添加し、未反応の銀化合物を濾別することにより、前記銀化合物に前記アンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体を含有するアルコール系溶液を調製する工程と、
アルコール系溶媒中に、銀化合物と、前記銀化合物中の銀原子に配位する量に等しいかそれ以上の量のアミン系化合物とを添加し、沈降した前記銀化合物の銀原子に前記アミン系化合物が配位した第2の錯体を前記アルコール系溶媒で洗浄した後、前記アルコール系溶媒中に分散させて前記第2の錯体が分散したアルコール系溶液を調製する工程と、
前記第1の錯体を含有するアルコール系溶液と、前記第2の錯体が分散したアルコール系溶液とを混合する工程と、
還元剤を添加する工程と、
を含む、銀鏡膜層形成組成液の製造方法。 - 基材の表面に下塗り塗面層を形成する工程と、
前記下塗り塗面層上に、請求項1〜12のいずれかに記載の銀鏡膜層形成組成液を塗布する工程と、
前記銀鏡膜層形成組成液が塗布された基材を加熱して、前記基材の表面に形成した下塗り塗面層上に銀鏡膜層を形成する工程と、
を備える、銀鏡膜塗面の形成方法。 - 前記加熱時の温度を77℃以上90℃以下とした、請求項14に記載の銀鏡膜塗面の形成方法。
- 前記下塗り塗料は、ポリオール樹脂と、イソシアネート化合物と、アセチレンアルコール化合物と、コロイダルシリカとを含む、請求項14又は15に記載の銀鏡膜塗面の形成方法。
- 前記下塗り塗料は、アクリル−シリコーン樹脂と、アセチレンアルコール化合物と、コロイダルシリカとを含む、請求項14又は15に記載の銀鏡膜塗面の形成方法。
- 前記下塗り塗料が、ヒンダードアミン系化合物を更に含む、請求項14〜17のいずれかに記載の銀鏡膜塗面の形成方法。
- 前記下塗り塗面層上に形成した銀鏡膜層上に更に銀鏡膜層保護膜層を形成した、請求項14〜18のいずれかに記載の銀鏡膜塗面の形成方法。
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