JP4116610B2 - 塗装アルミ部材 - Google Patents
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Description
(1).2004−017738は、凹凸基材に着色エナメルを塗布、チタン合金をスパッタ、クリヤー仕上げによりクロム調を得ている。
(2).2003−025495は、基材に粉体塗装、着色のアンダーコートを施し、TiN、各種窒化膜、銅、金、Cr、Al、Ni等をスパッタする。
(3).2002−219771は、基材に樹脂塗膜を施し、チタン合金をスパッタ、透明樹脂層仕上げでクロム調を発現させている。
(4).2001−107291は、基材に粉体塗装、湿式メッキ用プライマーを施し、銅、ニッケル、クロムの多層金属メッキで光輝性を発現させている。
(5).平10−263472は、アルミホイールに溶剤塗料を吹き付けた後、蒸着メッキを施している。
(6).再表/0431553では、鋳造アルミホイールの表面を研磨、樹脂皮膜を形成後、蒸着、スパッタ、イオンプレーティングなどの乾式メッキでアルミ皮膜などを形成している。
(7).平6−346007は、燐片状金属粉顔料、アルカリ土類金属のチタン酸粉末を含む塗膜で光輝性塗膜を得ている。
(8).2002−45785は、光輝性合成樹脂フィルムに5〜50μm角のパウダー状又は板状の粉砕物を含む塗膜を形成して光輝性を発現させている。
特に蒸着、イオンスパッタなどのPVD(物理的皮膜形成)やメッキなどの化学的表面処理技術では部分的処理が困難であり、ボルトやタイヤとの接触面など意匠性が不要で強度面ではむしろ不適な部分にも皮膜形成がなされ、経済性、実用性能の面で問題があった。
(10).2004−250644は、銀メッキしたアルミ粉末、2003−291255では中心粒径(10〜50μm)の高分子粒子の併用、下地に黒色のエナメル等を用いている。しかしながら、不連続なアルミ箔のために乱反射しやすく光輝性が劣るため、下地での反射光による金属色相の調整、大きな樹脂粒子による光輝性の制御など、いずれもアルミ箔(粉末)間で乱反射する光の拡散光の制御、活用を利用している。
近年、機能性表面改質技術、ナノテクノロジーの発達により、導電性、光活性に関し金属コロイドの製法及びその用途技術が提案され、金属コロイド関連でも平成5年以降約300件の技術が開示されている。これらの多くは、ナノ粒子を用いた金属皮膜の薄膜化による可視光透過(透明)皮膜や導電性皮膜の形成法に関する提案であり、これらはスクリーン印刷、インクジェット印刷等により熱可塑性基材、多孔質基材に塗布されている。更に、これらの金属皮膜は導電性の利用が中心で意匠性の配慮に乏しく、金属皮膜が指紋などで汚染、特に銀皮膜では酸化による変色への配慮がなされていない。前記したカテゴリーに属する従来技術としては、以下のものを例示することができる。
(11).2004−207558、205435、185914、178919、169162、14325、127851、075703、2003−306625、213442、2001−508091、再表02/013999などを例示することができる。
(13).特開2004−256915、2004−217940、2002−338850、平11−080647、11−076800は、貴金属又は銅コロイドを用いた塗料を提案しているが、樹脂を併用したもの、金属コロイドをそのまま製膜した技術である。
本発明者等は特開昭58−20722、特開平02−51535、05−81919等でチタン酸ウィスカー及びシリカ微小球状体への無電解技術を提示し、特開昭58−199767でチタン酸ウィスカーの着色と成形品等微細無機充填剤の表面の金属処理、着色処理、球状体の充填効果等の技術を提案し、又、特開平07−102256、07−315803で酸化アンチモンの微細分散液、金属塩化物溶液の安定化法などを提案した。
(1).化成処理、
(2).熱硬化性下塗り塗装、または、熱硬化性下塗り塗装と中塗り塗装、
(3).粒径が1ナノ(n)m〜1μmの金属光沢を有する微細金属粒子を90wt%以上100wt%未満、及び、粒径が1ナノ(n)m〜10μmの真球状の無機粒子を0wt%を超え10wt%以下、を含む微細金属粒子分散液の塗布、
(4).前記微細金属粒子分散液の塗布により形成される塗膜の加熱焼結、
の工程からなる微細金属粒子の焼結皮膜を熱硬化性下塗り塗膜または熱硬化性下塗り塗膜と中塗り塗膜に固着させたことを特徴とする金属光輝性に優れた塗装アルミ部材の製造方法に関するものである。
より詳しくは、本発明は、金属粒子の焼結皮膜で被覆された金属光輝性に優れた塗装アルミ部材及びその簡便な製造方法であり、金、銀、ニッケル、クロム、アルミ、その他任意の金属光輝性の調整が可能で意匠性に優れ、かつ耐蝕性、耐摩耗性に優れた塗装アルミ部材の提供を可能にするものである。
本発明の塗装アルミ部材は、クロムなどの有害な物質を含まず、環境負荷の小さい循環型素材であり、極めて産業利用性の高いものである。
防錆処理とは、従来から用いられている6価クロム系化成処理も利用出来るが、環境汚染、リサイクル性等から3価クロム系化成処理、あるいはジルコニューム、チタネート系のクロムフリー化成処理が好ましい。なお、この種の防錆処理技術としては、例えば特許庁ホームページにおいて、(株)日鉄技研情報センター作成の「金属表面処理における6価クロムフリーなどの環境対応技術」に示される任意の技術が選択できる。
下塗り塗装の形成は、溶剤型及び無溶剤型の溶液型塗料や粉体塗料などいずれでも良いが、環境対策面から粉体塗料での実施が好ましい。
下塗り塗装の目的は、防錆、特に点錆、白錆の抑制、金属粒子の焼結皮膜の固定であり、特別の意匠を目的としない限り平滑面が好ましい。下塗り塗膜の構成としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル−フッ素樹脂等の1種及び2種以上の組成からなる熱硬化性有機質塗膜、更には無機−有機複合組成の塗膜であっても良い。
金属粒子の粒子径は、1nm〜1μm、好ましくは1nm〜500nmであり、細かすぎると成膜時、表面に微細粒子が浮遊、干渉光や表面プラズモンにより濃淡が不均一な有彩色が発生しやすく、逆に粗すぎると平滑な金属膜が得にくく、且つ、成膜に過大なエネルギーを要するので、焼結温度が高温となり、下塗り塗膜の耐熱性が要求される。
本発明の金属粒子の分散液は、例えば金属化合物の溶液を攪拌下で中和、酸化、若しくは還元することにより得られるが、高濃度品にするには分散安定剤を加えるのが好ましい。
前記したCMVC値は金属種、分散剤、その他の添加剤、金属粒子径などにより明確に特定できないが、導電性の金属粒子では、焼結前の乾燥皮膜の体積抵抗や各種物性が急激に変化する点として求められ、大まかな目安として金属成分が90重量%である。但し、CMVCには後述する真球無機粒子は除外する。
金属光輝性とは、アルミ、金、銀、白金、銅、ニッケル、クロム、チタン等の金属研磨面で、金、銅、チタン以外は一般に無彩色に近いが、自然光、白色光、蛍光灯等で黄色系、又周囲の有彩色の反射光を採光する性質がある。
更に、金属面では視覚の角度変化により、光沢、輝度が変化するフリップ/フロップ性(以下、F/F性という。)と呼ばれる金属独特の光輝性があり、アルミフレークなどの金属粉末を分散させたメタリック塗装や金属蒸着ではF/F性が発現しにくく単純な反射光になりやすい。
本発明において、F/F性とは、光輝基材を真正面(ハイライト部)からみたときと、斜め(シェード部)からみた時で異なる発色の発現現象を意味する。
本発明の微細金属分散液を熱硬化性塗膜に塗布、熱処理することにより焼結金属皮膜が得られるが、熱硬化性塗膜の表面状態により、焼結金属皮膜の光輝性が影響、安定な金属光輝性が得がたいケースがある。又、微細(ナノ)金属粒子は粒子表面の活性が大きく、低い温度(100〜300℃程度)で焼結出来るが、焼結金属皮膜も活性が大きいため酸化や指紋痕の汚染などで表面輝度が変化しやすく、更に耐磨耗性等の機械強度も不十分なのでロジウムメッキや透明塗膜で保護することが好ましい。しかしながら、前記した透明塗膜での保護処理を行う場合、理由は不明であるがF/F性等の金属光輝性が低下しやすくなる。
また、熱硬化性の下塗り塗膜の平滑性を高めると若干安定したF/F性が得られるが不十分である。
なお、本発明において、微細金属分散液がアルコールなどの極性分散液の場合、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート等のアルキルシリケートの1種又は2種以上の縮合物等の非炭素系中塗り塗膜が好ましい結果を与える。
また、中塗り塗膜は平滑な高光沢性の付与が目的で、1〜30μm、好ましくは5〜20μmであり、厚すぎると経済性、密着性の低下等物性面から、逆に薄すぎると平滑面が得にくいので好ましくない。但し、高光沢の下塗り塗膜を形成するときは中塗りを省略することが出来る。しかしながら、一般的には下塗りの塗膜の表面に透明な中塗り塗膜を形成すると金属光輝性の焼結皮膜が得やすい。
更に、原因不明であるが、金属の焼結皮膜の表面に、保護を目的としてクリヤー塗装を施すとF/F性が低下し、金属光輝性が変化、銀鏡意匠が得にくい。
前記した現象は、スプレー塗布の場合に現れやすいが、透明塗膜の表面にナノ銀分散液を塗布、焼結、更に保護クリヤーを塗布した場合、安定なF/F性、金属光輝性を示す意匠性を得ることができる。
本発明において、クリヤー塗装は、下塗り、中塗りに用いたのと同様の材料が利用できる。
なお、熱硬化性で有れば、加熱硬化性でなくても、紫外線や電子線硬化性、室温硬化性など任意の硬化機構が利用できる。
本発明のクリヤー塗装では、染料、透明顔料などの着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤などの密着改善剤等、常用されている塗膜改質用添加剤を併用しても良い。
このため、本発明では、前記した点を改善するためにクリヤー塗膜成分にアミノシラン化合物をクリヤー塗膜成分(樹脂成分)に対して、10ppm〜20%、好ましくは0.1〜10%添加することによって、焼結金属皮膜との密着性を改善することができる。
(R1)3N+Q1− …………(I)
X−(R2)2NQ2NHQ2− …………(II)
(R2)2NQ1− …………(III)
ただし上記式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基、R2は水素原子またはアルキル基、X−は陰イオン原子、Q1は炭素数3〜6のアルキレン基、Q2は炭素数2〜4のアルキレン基を示す。
前記一般式(II)において、X−の陰イオン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが例示される、なかでも原料の入手のしやすさや取扱いの容易さから塩素原子が好ましい。
また、前記一般式(II)、(III)において、窒素原子に結合する2個のR2は、互いに同一でも相異なっても良い。
本発明ではこれらのアミノシランの1種又は2種以上の混合物を利用する。
なお、本発明において、前記したアミノシラン以外、常用される各種のシラン化合物を併用しても良い。
F/F性の調整法として、中塗り塗膜に真球状粒子を添加する方法が考えられるが、本発明においては、ナノ金属分散液を利用するため中塗り塗膜に凹凸を付けても光輝性が安定しにくい。
これに対して、本発明においては、ナノ金属分散液に真球状の無機質粒子を容易に添加することができ、これによりF/F性を調整することができるという利点がある。更に、本発明においては、前記無機質粒子の表面を金属被覆したものを用いることにより、焼結金属皮膜と融合、安定な焼結金属皮膜が得られ、F/F性、金属感、色調、光輝性を容易に調整することができる。
添加粒子として、例えば1μm前後の珪素質粒子及びこれらを銀被覆した粒子は銀光輝性を示し好ましい。このような粒子の製法、性質については本発明者がすでに開示している技術が利用できる。
また、本発明において添加粒子を無機質に限定したのは、金属粒子の焼結時、金属粒子の凝集を阻害、皮膜形成性を低下させて強固な皮膜が出来ないこと、及び光輝性がばらつきやすいためである。
なお、本発明において、前記無機質粒子の等価代替物(均等物)として、有機質粒子表面をメッキなどにより金属及び/又は金属酸化物を被覆したものは使用可能であるが、この場合、焼結温度に耐える耐熱性が必要である。
このため、本発明においては、金属の色彩調整に、保護クリヤー層に透明着色剤を分散させたカラークリヤーを用いても良い。
前記したカラークリヤー塗装層の厚みは、特に制限されないが、厚すぎると、着色顔料濃度を小さくしても透明度が劣り、金属光輝性が低下し、薄すぎると、均質な着色力が得にくいため、1〜20μm、好ましくは2〜10μmであり、必要により無色透明の保護透明クリヤーを更に塗装しても良い。
このように、カラークリヤーを用いると、金属光輝性を損なうことなく金属皮膜の色彩が調整でき、任意の金属感を示す意匠が得られる。
その他、同様の目的のために、即ち、微細金属粒子の焼結金属皮膜の酸化抑制、安定化のために、ロジウムメッキを施すことが好ましく、湿式、乾式ロジウムメッキが利用できる。ロジウムメッキを施すと銀皮膜などの微細金属粒子の焼結金属皮膜は安定化、磨耗性が改善されてそのままの表面状態でも良く、更に保護クリヤーを施してもよい。
本発明で使用する微細金属粒子の分散液をアルミ基材上に単に塗布、室温で乾燥させるだけでも、金属粒子の凝集体からなる皮膜が得られるが、かかる状態では、金属粒子間の凝集力が不十分で、上塗りのクリヤー塗装を行うと金属粒子間にクリヤー成分が浸透するためか、光輝性の低下、金属感の消失現象が認められる。このため、本発明においては、これらの欠点を解消すべく、金属粒子間を焼結させ、クリヤー成分の浸透を抑制して光輝性を向上させ、一方、焼結金属皮膜はクリヤー成分の浸透によるアンカー効果の欠如によりクリヤー層との密着性が低下しやすい。本発明では、焼結金属皮膜との密着性向上を図っている。
なお、本発明は、実施例のものに限定されないことはいうまでもないことである。
温度計、滴下ロート、冷却管を付した200ml(ミリリットル)3つ口フラスコに、50%メチルアルコール水溶液100g、28%アンモニア水5gを仕込み、マグネットスターラで攪拌下、室温で、テトラエチルシリケート50gを30分で添加、2時間攪拌を維持、オパールレッセンを示す半透明溶液を得た。反応溶液を減圧蒸留、105℃で乾燥により14gの白色粉体を得た。次いで、600℃で3時間焼成、白色粉体の走査型電子顕微鏡観察、FTIR分析から、粒径50〜150nm(ナノm)で、凝集していない真球状のSiO2を主成分とする均質粒子であった。
前記実験例1−1の50%メチルアルコールを50%エチルアルコールに変更した以外は同法で行い、粒径550〜750nmの真球状のSiO2を主成分とする均質粒子、10gを得た。
但し、本反応では、蒸留前の反応液にはオパールレッセンは認められなかった。
特開平5−81919(導電性粉末とその製造法)の実施例3と同法で粒径2μmのシリコーンビーズ(トスパール130)を用い銀メッキされた真球状のシリコーンビーズを作成した。
特開平5−81919、実施例4に準じ、実験1−2の粉体100g、センシタイザー400g、及びイオン交換水1600gとの混合液(感応化処理剤)で3分処理し、濾別、水洗後、更にアクチベーター(奥野製薬工業(株)社製)100gとイオン交換水1900gとの混合液(活性化処理剤)で40℃、5分間処理し、濾別、水洗してアクチベーター(パラジウム処理)による活性化処理をした。
その後、この活性化処理した粉末を、トップニコロンN−47−1(奥野製薬工業(株))10000gとイオン交換水40000gからなる無電解ニッケルメッキ液に攪拌下で投入し、攪拌を維持したまま50℃で15分間無電解メッキ処理を行なって、表面がニッケル皮膜で被覆された粒径600〜800nmの真球状のシリカ粒子を得た。
アルミニューム合金(日本テストパネル社、A5454)板を、サーフクリーナー(日本ペイント社製)で脱脂、酸洗浄後、燐酸ジルコニューム系処理剤(アルサーフ501N、日本ペイント社製)で化成処理を行なった。
実験例3で化成処理したアルミニューム合金試験片にエポキシ−ポリエステル系下塗り塗料(日本ペイント社製、カプロン400)を乾燥厚み100μmになるよう、塗布、加熱乾燥させて、光沢60の熱硬化性下塗り塗膜を完成させた。
次に、焼結銀皮膜面に、アクリル樹脂(大日本インキ工業社製、アクリディックA−405)とアミノ樹脂(大日本インキ工業社製、スーパーベッカミンG−821)の80/20の混合物からなる熱硬化性アクリルクリヤーを10μm、上塗り透明塗装、130℃、20分間加熱硬化させることにより、金属光輝性を示す塗装アルミ板を作成した。
得られた金属光輝性塗膜は、クロムメッキ調のF/F性を示した。
なお、破壊面の評価は、以下の基準で行った。
・ A ; 焼結銀皮膜とアクリル上塗りクリヤー面。
・ なし; 下地塗装面と中塗り塗装面にクロスカット切り込み瑕のみ。
表1より、アミノシラン添加量が1%以下では、下地(燒結皮膜)に対する接着力が不十分であることがわかる。
なお、この「参考例3」は、上塗りアクリルクリヤー(上塗り透明塗装)にアミノシラン化合物を添加したとき、上塗りアクリルクリヤーの参考例1の微細(ナノ)金属粒子の単独系の燒結皮膜に対する接着強度の改善効果を示している。このことから、アミノシラン化合物を含む上塗りアクリルクリヤーは、焼結皮膜が微細(ナノ)金属粒子(90wt%以上)と球状無機粒子(10wt%以下)との併用系分散液から調製したものにおいても、同様の接着強度の改善効果を持つものである。
なお、表2において、シリコーンTSPはGE東芝シリコーン(株)、トスパールを意味し、また、架橋アクリルMPは綜研化学(株)のアクリル微粉体を意味する。
得られた塗装アルミホイールは、優れた密着性、耐磨耗性を示し、クロムメッキ調のF/F性を有する意匠性の優れたものであった。
得られた塗装アルミホイールは、上塗りクリヤー塗布前は金属光輝性があったが、上塗り塗布、130℃、20分加熱硬化させると、光輝性が消失、黒ずんだブリキ調の意匠性の劣ったものであった。
次いで、ノンリーフ性熱硬化性アクリル系メタリッククリヤー(日本ペイント社製)、15μmを全面に塗布、150℃で20分加熱処理後、銀ナノ分散液(AGE−102、前出)をスポーク部分にのみ塗布、150℃で30分の熱処理で焼結銀皮膜を形成、さらに全面に参考例4と同様のアクリルクリヤーを上塗り塗装、130℃、20分加熱硬化させた。
得られた塗装アルミホイールは、リムなどタイヤに接する部分はアルミ調の光輝性であり、スポーク部分はクロム調の光輝性で加飾された意匠性の優れたものであった。
更に、アクリルクリヤーを実施例9同様の着色顔料添加アクリル−シリコーンに変更した以外は同法で行った結果、黄色で金属感、光輝性の乏しい塗装アルミホイールが得られた。
Claims (6)
- 塗装アルミ部材において、所望の形状に加工されたアルミ部材上の熱硬化性下塗り塗装面もしくは前記下塗り塗装面上の熱硬化性中塗り塗装面が、粒径が1ナノ(n)m〜1μmの金属光沢を有する微細金属粒子を90wt%以上100wt%未満、及び、粒径が1ナノ(n)m〜10μmの真球状の無機粒子を0wt%を超え10wt%以下、を含む分散液による塗膜を加熱焼結して形成した微細金属粒子の焼結皮膜で被覆されたこと、を特徴とする金属光輝性に優れた塗装アルミ部材。
- 微細金属粒子の焼結皮膜が、ロジウム鍍金処理及び/又はクリヤー塗膜で保護されたものである請求項1に記載の塗装アルミ部材。
- クリヤー塗膜がアミノシランを含むものである請求項2に記載の塗装アルミ部材。
- 所望の形状に加工されたアルミ部材に対し、
(1).化成処理、
(2).熱硬化性下塗り塗装、または、熱硬化性下塗り塗装と中塗り塗装、
(3).粒径が1ナノ(n)m〜1μmの金属光沢を有する微細金属粒子を90wt%以上100wt%未満、及び、粒径が1ナノ(n)m〜10μmの真球状の無機粒子を0wt%を超え10wt%以下、を含む微細金属粒子分散液の塗布、
(4).前記微細金属粒子分散液の塗布により形成される塗膜の加熱焼結、
の工程からなる微細金属粒子の焼結皮膜を熱硬化性下塗り塗膜または熱硬化性下塗り塗膜と中塗り塗膜に固着させたことを特徴とする金属光輝性に優れた塗装アルミ部材の製造方法。 - 微細金属粒子分散液の塗膜を加熱焼結して焼結皮膜を形成した後、焼結皮膜面にロジウム鍍金及び/又はクリヤー塗装を施す請求項4に記載の塗装アルミ部材の製造方法。
- クリヤー塗装がアミノシランを含むものである請求項5に記載の塗装アルミ部材の製造方法。
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